JPH08233404A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JPH08233404A
JPH08233404A JP7041044A JP4104495A JPH08233404A JP H08233404 A JPH08233404 A JP H08233404A JP 7041044 A JP7041044 A JP 7041044A JP 4104495 A JP4104495 A JP 4104495A JP H08233404 A JPH08233404 A JP H08233404A
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JP
Japan
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refrigerant
heat exchanger
heat
compressor
cooling
Prior art date
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Pending
Application number
JP7041044A
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English (en)
Inventor
Masatsugu Arimura
正嗣 有村
Seiji Inoue
清治 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08233404A publication Critical patent/JPH08233404A/ja
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/52Heat recovery pumps, i.e. heat pump based systems or units able to transfer the thermal energy from one area of the premises or part of the facilities to a different one, improving the overall efficiency

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷房運転又は暖房運転において蒸発器の吸熱
量に対して凝縮器の放熱量が過大となる場合であって
も、圧縮機をそのまま駆動してその駆動源のエネルギー
の有効利用を図ることができる空気調和装置を提供する
こと。 【構成】 冷媒を循環させる冷媒回路3に少なくとも圧
縮機2、四方弁(切換部)5、室内熱交換器8、膨張弁
7及び室外熱交換器7を設けて構成される空気調和装置
において、外部から冷媒に熱を供給可能な単一の二重管
熱交換器(熱供給部)10と冷媒の流れを切り換える三
方弁(切換手段)A,Bを前記冷媒回路3に設け、冷房
運転時及び暖房運転時に前記膨張弁7を通過した低圧の
冷媒を前記二重管熱交換器10に導くよう構成する。本
発明によれば、冷房運転及び暖房運転の何れにおいて
も、蒸発器として機能する室内熱交換器8又は室外熱交
換器6での吸熱量の不足分は二重管熱交換器10におい
て外部から冷媒に与えられる熱量によって補われるた
め、液相冷媒の圧縮機2への吸引が防がれ、前記目的が
達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部から冷媒に熱を供
給可能な単一の熱供給部を備える空気調和装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置は、冷媒を循環させる冷媒
回路に少なくとも圧縮機、四方弁等の切換部、室内熱交
換器、膨張弁及び室外熱交換器を設けて構成されるが、
暖房運転時には、冷媒は圧縮機から切換部、凝縮器とし
て機能する室内熱交換器、膨張弁及び蒸発器として機能
する室外熱交換器の順に冷媒回路を循環する。又、冷房
運転時においては、冷媒は圧縮機から切換部、凝縮器と
して機能する室外熱交換器、膨張弁及び蒸発器として機
能する室内熱交換器の順に冷媒回路を循環する。
【0003】ところで、暖房運転時に室内熱交換器にお
ける放熱量が十分でないために暖房能力が不足する場
合、或は外気温度が低いために室外熱交換器で吸熱が殆
どできない場合には、冷媒が気化しないまま圧縮機に吸
い込まれることとなり、圧縮機の故障の原因となる。こ
のため、圧縮機の駆動を停止すると冷媒の循環による暖
房が不可能となる。斯かる場合、その不足分を補助ヒー
タの発熱量で補う方法)つまり、冷媒を介することな
く、補助ヒータで直接室内を暖める方法)が提案されて
いる(特開平5−256496号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法によれば、たとえ補助ヒータによって暖房が可能とな
っても、圧縮機を駆動する動力源の利用が不可能とな
り、エネルギーの有効利用の視点からは有利であるとは
言えない。
【0005】尚、冷房運転時においても、室外熱交換器
での放熱量が過大であり、そのために室内熱交換器での
吸熱量が十分でない場合には、同様に圧縮機の駆動源の
有効利用が不可能となる。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、冷房運転又は暖房運転におい
て蒸発器の吸熱量に比して凝縮器の放熱量が過大となる
場合であっても、圧縮機をそのまま駆動してその駆動源
のエネルギーの有効利用を図ることができる空気調和装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明は、冷媒を循環させる冷媒回路に少なくとも圧縮
機、切換部、室内熱交換器、膨張弁及び室外熱交換器を
設けて構成される空気調和装置において、外部から冷媒
に熱を供給可能な単一の熱供給部と冷媒の流れを切り換
える切換手段を前記冷媒回路に設け、冷房運転時及び暖
房運転時に膨張弁を通過した低圧の冷媒を前記熱供給部
に導くよう構成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、冷房運転及び暖房運転の何れ
においても、蒸発器での吸熱量の不足分は熱供給部にお
いて外部から与えられる熱によって補われ、しかも、こ
の場合、膨張弁を通過して低温低圧となった冷媒に熱供
給部から熱が与えられるため、熱の供給効率が高く、圧
縮機を駆動したまま冷房又は暖房運転が可能となり、圧
縮機の駆動源のエネルギーを有効に利用することができ
る。
【0009】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0010】<第1実施例>図1は本発明の第1実施例
に係るエンジン駆動式空気調和装置の基本構成を示す回
路図、図2は冷却水回路に設けられるリニア三方弁の特
性図、図3は冷媒の状態変化を示すモリエル線図であ
る。
【0011】図1において、1は水冷エンジン、2はエ
ンジン1によって駆動される圧縮機であって、本空気調
和装置は圧縮機2を含んで閉ループを構成する冷媒回路
3とエンジン1を冷却する冷却水を循環させる冷却水回
路4を含んで構成されている。
【0012】上記冷媒回路3は圧縮機2によってフロン
等の冷媒を循環させる回路であって、これは圧縮機2の
吐出側から四方弁5に至る冷媒ライン3aと、四方弁5
から室外熱交換器6に至る冷媒ライン3bと、室外熱交
換器6から膨張弁7に至る冷媒ライン3cと、四方弁5
から室内熱交換器8に至る冷媒ライン3dと、室内熱交
換器8から膨張弁7に至る冷媒ライン3eと、四方弁5
からアキュームレータ9に至る冷媒ライン3fと、アキ
ュームレータ9から圧縮機2の吸入側に至る冷媒ライン
3gを含んで構成されている。
【0013】而して、本実施例においては、前記冷媒ラ
イン3c,3eの途中には電磁式の三方弁A,Bがそれ
ぞれ設けられており、これらの冷媒ライン3c,3eか
ら分岐する冷媒ライン3h,3iは熱供給部を構成する
二重管熱交換器10に接続されている。そして、冷媒ラ
イン3h,3iからそれぞれ分岐する冷媒ライン3j,
3kは前記三方弁B,Aにそれぞれ接続されている。
尚、冷媒ライン3h,3iには一方向弁V1,V2がそ
れぞれ設けられている。
【0014】一方、前記冷却水回路4はエンジン1を冷
却する冷却水を冷却水ポンプ11によって循環させる回
路であって、これは、冷却水ポンプ11の吐出側から排
気ガス熱交換器12を通ってエンジン1の冷却水入口に
至る冷却水ライン4aと、エンジン1の冷却水ジャケッ
ト1aを通って前記二重管熱交換器10に至る冷却水ラ
イン4b及び二重管熱交換器10から前記冷却水ポンプ
11に至る冷却水ライン4cを含んで構成されている。
そして、冷却水ライン4bの途中には図2に示す特性を
有するリニア三方弁13が設けられており、該リニア三
方弁13から分岐して前記冷却水ライン4cに接続され
る冷却水ライン4dの途中にはラジエータ14が設けら
れている。
【0015】尚、エンジン1にはサーモスタット15及
び冷却水ポンプ16があり、エンジン1が始動直後の冷
機状態にあるとき、サーモスタット15は冷却水温が低
いことを検知し、冷却水ジャケット1aと冷却水ライン
4bとの連通状態から冷却水ジャケット1aと冷却水ラ
イン4eとの連通状態に切り換える。これにより冷却水
ジャケット1aと排気ガス熱交換器12の間のみで冷却
水を循環させ、エンジン1の暖機運転を可能としてい
る。尚、このとき、冷却水ポンプ11は停止させる。
【0016】又、冷却水ポンプ11及び16の吐出方向
を共に逆にしても良い。この場合のサーモスタット15
はシリンダ壁温を感知して冷却水ライン4b及び4cと
の間の連通状態を切り換える。
【0017】次に、本実施例に係る空気調和装置の暖房
運転時の作用を図3に示すモリエル線図を参照しながら
説明する。
【0018】エンジン1によって圧縮機2が駆動される
と、図3のaで示される状態(圧力P1 、エンタルピi
1 )の気相冷媒は冷媒ライン3gから圧縮機2に吸引さ
れて圧縮され、図3のbで示される状態(圧力P2 、エ
ンタルピi2 )の高温高圧冷媒となる。尚、このときの
圧縮機2の所要動力(エンジン1の出力)ALは(i2
−i1 )で表される。
【0019】而して、上記高温高圧の気相冷媒は冷媒ラ
イン3aを通って四方弁5に至るが、暖房運転時におい
ては、図1に破線にて示すように四方弁5のポートaと
b及びポートcとdがそれぞれ連通しており、従って、
高温高圧の気相冷媒は冷媒ライン3dへと流れ、凝縮器
として機能する室内熱交換器8に導かれる。
【0020】上述のように室内熱交換器8に導かれた高
温高圧の気相冷媒は室内の空気に凝縮熱Q2 を放出して
液化し、過冷却(サブクール)されて図3に示すcの状
態(圧力P2 、エンタルピi3 )の液相冷媒となり、こ
のときの放熱量Q2 (=i2−i3 )によって室内の暖
房が行われる。
【0021】一方、冷却水ポンプ11の駆動によって冷
却水回路4内を循環する冷却水は、冷却水ポンプ11か
ら吐出されて冷却水ライン4aを流れ、その途中で排気
ガス熱交換器12においてエンジン1から排出される排
気ガスの熱を回収して加熱された後、エンジン1の冷却
水ジャケット1aを通って該エンジン1を冷却する。そ
して、エンジン1の冷却に供された冷却水は冷却水ライ
ン4bを流れて三方弁13に至るが、三方弁13は前記
二重管熱交換器10の後述の熱負荷に対して図2に示す
特性を示し、三方弁13の上流の冷却水量qは二重管熱
交換器10の熱負荷に応じてq1 (二重管熱交換器10
へ流れる冷却水量)とq2 (ラジエータ14に流れる冷
却水量)に分配され、二重管熱交換器10を流れる流量
1 の冷却水はそこを流れる冷媒を加熱する一方、冷媒
により冷却され、ラジエータ14を流れる流量q2 の冷
却水は大気中に放熱して冷却水ポンプ11に戻り、以
後、同様に冷却水回路4を循環する。
【0022】又、前記三方弁A,Bは冷媒の流れ方向を
図1に示す,の方向に切り換えるものであって、冷
房運転時と暖房運転時において冷媒の流れ方向,を
表1に示すようにそれぞれ切り換える。
【0023】
【表1】 而して、表1に示すように暖房運転時においては三方弁
Bは冷媒の方向の流れを許容するため、室内熱交換器
8において液化した高圧の液相冷媒は前記膨張弁7によ
って減圧されて図3にdにて示す状態(圧力P1 、エン
タルピi3 )となってその一部が気化する。そして、こ
の暖房運転時おいては、表1に示すように三方弁Aは
方向の冷媒の流れを許容するため、膨張弁7によって減
圧された前記冷媒は冷媒ライン3kを通って二重管熱交
換器10に至り、前述のように、そこを流れる流量q1
の冷却水によって加熱されてその一部が気化し、図3に
eにて示す状態(圧力P1 、エンタルピi4 )となる。
尚、このとき、二重管熱交換器10において冷却水から
冷媒に与えられる熱量ΔQ1 は(i4 −i3 )にて表さ
れる(図3参照)。
【0024】上述のように二重管熱交換器10において
冷却水から熱量ΔQ1 を与えられた冷媒は、途中で一方
向弁V1を通過して冷媒ライン3h,3cを流れ、蒸発
器として機能する前記室外熱交換器6に至り、ここで外
気からQ1 (=i1 −i4 )の蒸発熱を奪って気化し、
過熱(スーパーヒート)されて図3のaにて示す状態
(圧力P1 、エンタルピi1 )に復帰する。そして、冷
媒は室外熱交換器6から冷媒ライン3bを通って四方弁
5に至るが、前述のように暖房運転時には四方弁5のポ
ートcとdとが連通しているため、冷媒は四方弁5を通
って冷媒ライン3f側へ流れ、アキュームレータ9に導
かれる。アキュームレータ9においては、冷媒の気液が
分離され、気相冷媒は冷媒ライン3gを通って圧縮機2
に吸引され、以後、以上説明したと同様の作用を繰り返
して室内の暖房に供せられる。
【0025】以上の暖房運転において、外気温度が低い
ために室外熱交換器6における冷媒の外気からの吸熱量
1 が小さいため、この吸熱量Q1 のみでは室外熱交換
器6において冷媒の全てが気化しない場合であっても、
冷媒は二重管熱交換器10において熱量ΔQ1 を付与さ
れるためにその全てが蒸発して気化する。このとき、二
重管熱交換器10においては、膨張弁7を通過して低温
低圧となった冷媒に冷却水から熱量ΔQ1 が付与される
ため、該熱量ΔQ1 の冷媒への供給効率が高い。
【0026】従って、本実施例においては、外気温度が
低く、そのために室外熱交換器6における冷媒の吸熱量
1 が十分でない場合であっても、液相冷媒の圧縮機2
への吸引が防がれるため、圧縮機2をそのまま駆動して
暖房運転を行うことができ、エンジン1のエネルギーを
有効に利用することができ、室内を直接暖める補助ヒー
タ等は不要となる。
【0027】次に、本空気調和装置の冷房運転時の作用
を図3に示すモリエル線図を参照しながら説明する。
【0028】エンジン1によって圧縮機2が駆動される
と、図3にaにて示す状態(圧力P1 、エンタルピi
1 )の気相冷媒は圧縮機2によって圧縮されて図3にb
にて示す状態(圧力P2 、エンタルピi2 )の高温高圧
冷媒となり、冷媒ライン3aを通って四方弁5に至る。
冷房運転においては、図1に実線にて示すように四方弁
5のポートaとc、ポートbとdがそれぞれ連通してお
り、従って、高温高圧の気相冷媒は冷媒ライン3bへと
流れ、凝縮器として機能する室外熱交換器6に導かれ
る。
【0029】室外熱交換器6に導かれた高温高圧の気相
冷媒は外気に凝縮熱Q2 を放出して液化し、過冷却され
て図3に示すcの状態(圧力P2 、エンタルピi3 )の
液相冷媒となる。尚、このときの凝縮熱Q2 は(i2
3 )で表される。
【0030】而して、冷房運転時においては三方弁Aは
表1に示すように図1のにて示す方向の冷媒の流れを
許容するため、室外熱交換器6において液化した高圧の
液相冷媒は膨張弁7を通過することによって減圧され、
図3にdにて示す状態(圧力P1 、エンタルピi3 )と
なってその一部が気化する。そして、冷房運転時におい
ては、表1に示すように三方弁Bは方向の冷媒の流れ
を許容するため、膨張弁7によって減圧された前記冷媒
は冷媒ライン3jを通って二重管熱交換器10に至り、
暖房運転時と同時に冷却水から熱量ΔQ1 を与えられて
その一部が気化し、図3にeにて示す状態(圧力P1
エンタルピi4 )となる。尚、熱量ΔQ1 は(i4 −i
3 )にて表される(図3参照)。
【0031】上述のように二重管熱交換器10において
冷却水から熱量ΔQ1 を付与された冷媒は、途中で一方
向弁V2を通過して冷媒ライン3i,3eを流れ、蒸発
器として機能する室内熱交換器8に至り、ここで室内の
空気から蒸発熱Q1 (=i1−i4 )を奪って気化して
図3にaにて示す状態(圧力P1 、エンタルピi1 )に
復帰し、この蒸発熱Q1 が奪われることによって室内が
冷房される。
【0032】その後、冷媒は室内熱交換器8から冷媒ラ
イン3dを通って四方弁5に至るが、前述のように冷房
運転時には四方弁5のポートbとdとが連通しているた
め、冷媒は四方弁5を通って冷媒ライン3f側へ流れ、
アキュームレータ9に導かれる。そして、アキュームレ
ータ9においては、冷媒の気液が分離され、気相冷媒は
冷媒ライン3gを通って圧縮機2に吸引され、以後、以
上説明したと同様の作用を繰り消して室内の冷房に供さ
れる。
【0033】以上の冷房運転において、室外熱交換器6
での放熱量Q2 が過大であり、そのために室内熱交換器
8での吸熱量Q1 が十分でない場合、その不足分の熱量
(膨張弁7を通過した冷媒が完全に気化するに必要な熱
量)ΔQ1 は二重管熱交換器10において冷却水によっ
て付与されるため、液相冷媒の圧縮機2への吸引が防が
れる。従って、冷房運転においても圧縮機2をそのまま
駆動することができ、エンジン1のエネルギーの有効利
用を図ることができる。
【0034】又、この場合、膨張弁7の上流側である高
圧側の圧力が過度に低下するため、膨張弁7を通過する
冷媒量が過度に減少し、低圧側である室内熱交換器8に
よる吸熱が不能となる問題も発生する可能性もあるが、
二重管熱交換器10により冷媒に熱を与えることができ
るため、圧縮機2の吸込口でのエンタルピが増加し、結
果的に高圧側での圧力低下を防止でき、冷媒の循環量が
低下するのを防ぐことができる。
【0035】尚、図3における凝縮熱Q2 は暖房状態に
おける室内熱交換器8或は冷房状態における室外熱交換
器6においてのみ冷媒から放出されるもののみでなく、
圧縮機2の吐出口から膨張弁7に至る高圧側冷媒管路に
おいて放出される全ての熱量を含むものである。同様
に、蒸発熱Q1 は暖房状態における室外熱交換器6或は
冷房状態における室内熱交換器8においてのみ冷媒に吸
収されるもののみでなく、膨張弁7から圧縮機2の吸込
口に至る低圧側冷媒管路において冷媒に吸収される熱量
を含むものである。但し、二重管熱交換器10や、アキ
ュームレータ9内に貯留される液相の冷媒中においてエ
ンジン冷却水管を配管するようにしてエンジン冷却水を
利用して冷媒加熱するもの、或は電気ヒータ等の補助冷
媒加熱ヒータにより冷媒に吸収される熱量はQ1 には含
まれない。そして、上記した熱負荷はΔQ1 として与え
られ、ΔQ1 =Q2 −Q1 −ALとなる。
【0036】即ち、蒸発熱Q1 に対して凝縮熱Q2
過大になるか、凝縮熱Q2 に対して蒸発熱Q1 が過小
となる場合に熱負荷が大きくなり、前記補助冷媒加熱ヒ
ータによる冷媒加熱が必要になる。
【0037】例えばの場合として、室外熱交換器6の
数より多数の室内熱交換器8を配置している場合の冷房
状態において、運転する室内熱交換器8の数を絞るとき
がある。
【0038】この場合には、室外熱交換器6の放熱能力
が室内熱交換器8の吸熱能力より可成り大きくなってし
まう。このため、図7に示すように冷暖切換スイッチ1
00からの冷房情報に基づき、三方弁A駆動アクチュエ
ータ109及び三方弁B駆動アクチュエータ110を表
1に基づく駆動命令を制御装置200に出力させるとと
もに、室内機運転スイッチ101からの室内機運転台数
に基づき、運転台数が所定数以下且つ運転台数が少ない
程、熱負荷が大きいとしてリニア三方弁10駆動アクチ
ュエータ108を駆動し、二重管熱交換器10への温水
循環量を増加させるようにする。或は、二重管熱交換器
10の代わりの補助冷媒加熱ヒータの熱量を増加させ
る。
【0039】又、の場合として、冷房中外気温センサ
102からの外気温情報に基づき、外気温度が所定温度
以下の場合、所定温度より低ければ低い程凝縮熱Q2
大きくなるため、熱負荷が大きくなるとして、同様に二
重管熱交換器10への温水循環量を増加させるようにし
ても良い。
【0040】又、の場合として、暖房中室内温度設定
スイッチ104の設定温度と室内温センサ103によっ
て検出された室内温度の差が大きい程、室内熱交換器8
のファン113の回転数を増加させるとともに、熱負荷
が大きいとして、同様に二重管熱交換器10への温水循
環量を増加させるようにしても良い。
【0041】又、の場合として、暖房中外気温センサ
102からの外気温情報に基づき、外気温度が所定温度
以下の場合、所定温度より低ければ低い程凝縮熱Q1
小さくなり、場合によってQ1 が負となってしまうた
め、室外熱交換器6のファン114を停止する一方、同
様に二重管熱交換器10への温水循環量を増加させるよ
うにしても良い。
【0042】又、高圧側の配管が低圧側の配管に比べて
長い場合、冷房時にはQ2 が過大になるため、この場
合、空気調和装置の設置者が配管レイアウト補助スイッ
チ105を作動させるようにし、制御装置200はこの
スイッチ105の情報と、冷房運転情報に基づき、これ
による熱負荷の増大を二重管熱交換器10への温水循環
量を増加させることにより補正できるようにしても良
い。
【0043】又、膨張弁7を境にして上流側となる高圧
側圧力センサ106の高圧側圧力値のみ、或は該圧力値
と膨張弁7を境にして低圧側となる低圧側圧力センサ1
07の低圧側圧力値との差圧に基づき、高圧側圧力値が
低くなる程或は差圧が小さくなる程、膨張弁7の開度を
大きくするか、二重管熱交換器10への温水循環量を増
加させるか、或は膨張弁7の開度と循環量の双方を増加
させるようにしても良い。
【0044】尚、四方弁5を境にして圧縮機2側に両圧
力センサ106,107を配置している(図1参照)。
四方弁5を境にして膨張弁7側に両圧力センサ106,
107を且つ膨張弁7を境にして室内熱交換器8側の冷
媒回路と室外熱交換器6側の冷媒回路との両方にそれぞ
れ圧力センサ106,107を配置する場合には、冷暖
切換スイッチ100の情報に基づき、暖房中は室内熱交
換器8側の冷媒回路に配置される圧力センサを高圧側且
つ室外熱交換器6側の冷媒回路に配置している圧力セン
サを低圧側になる、且つ冷房中は逆となると制御装置2
00により判断させる。
【0045】<第2実施例>次に、本発明の第2実施例
を図4及び図5に基づいて説明する。尚、図4は第2実
施例に係るエンジン駆動式空気調和装置の基本構成を示
す回路図、図5は冷媒の状態変化を示すモリエル線図で
あり、図4においては図1に示したと同一要素には同一
符号を付しており、以下、それらについての説明は省略
する。
【0046】本実施例においては、図4に示すように、
冷媒ライン3d,3bにそれぞれ三方弁A,Bと三方弁
C,Dをそれぞれ配設し、三方弁BとDを冷媒ライン3
mで連結するとともに、三方弁AとCを冷媒ライン3p
で連結し、且つ、冷媒ライン3m,3pのそれぞれの中
間部を冷媒ライン3nで連結している。そして、冷媒ラ
イン3nには図示のように二重管熱交換器10を設けて
いる。
【0047】ところで、前記三方弁A,B,C,Dは冷
媒の流れ方向を図4に示す,の方向に切り換えるも
のであって、これらは冷房運転時と暖房運転時において
冷媒の流れ方向を表2に示すようにそれぞれ切り換え
る。
【0048】
【表2】 ここで、本実施例に係る空気調和装置の暖房運転時の作
用の要点のみを図5に示すモリエル線図を参照しながら
説明する。
【0049】表2に示すように、暖房運転時においては
三方弁A,Bは共に方向の流れを許容するため、圧縮
機2によって圧縮されて図5のbに示す状態(圧力P
2 、エンタルピi2 )にある高温高圧の気相冷媒は冷媒
ライン3dを通って凝縮器として機能する室内熱交換器
8に至り、該室内熱交換器8において凝縮熱Q2 を放出
して液化し、過冷却されて図5に示すcの状態(圧力P
2 、エンタルピi3 )の液相冷媒となる。そして、この
液相冷媒は膨張弁7を通過することによって減圧されて
図5にdにて示す状態(圧力P1 、エンタルピi3 )と
なってその一部が気化し、冷媒ライン3cを通って蒸発
器として機能する室外熱交換器6に導入される。ここ
で、本実施例においては、外気温度が低いために室外熱
交換器6においては冷媒は外気からQ1 の蒸発熱を奪っ
てその一部が気化するのみであり、冷媒は図5にeにて
示す状態(圧力P1 、エンタルピi4 )となる、尚、こ
のときの蒸発熱量Q1 は(i4 −i3 )で表される。
【0050】ところで、暖房運転時においては、表2に
示すように三方弁C,Dは共に方向の流れを許容する
ため、室外熱交換器6を通過した冷媒は冷媒ライン3
m,3nを流れて二重管熱交換器10に至り、そこを流
れる冷却水から熱量ΔQ1 (=i1 −i4 )を付与され
てその全てが蒸発して気化し、更に加熱されて図5に示
すaの状態(圧力P1 、エンタルピi1 )に復帰する。
そして、二重管熱交換器10を通過した冷媒は三方弁C
を通って四方弁5に至り、以後は第1実施例にて説明し
たと同様の作用を繰り返す。
【0051】而して、本実施例においても、暖房運転時
において外気温度が低く、そのために室外熱交換器6に
おける冷媒の吸熱量Q1 が十分でない場合であっても、
二重管熱交換器10において冷却水からΔQ1 の熱量が
与えられることによって冷媒の全てが完全に気化するた
め、液相冷媒の圧縮機2への吸引が防がれ、従って、圧
縮機2をそのまま駆動して暖房運転を行うことができ、
エンジン1のエネルギーの有効利用を図ることができ
る。
【0052】次に、本空気調和装置の冷房運転時の作用
の要点のみを図5に示すモリエル線図を参照しながら説
明する。
【0053】表2に示すように、冷房運転時においては
三方弁C,Dは共に方向の流れを許容するため、図5
のbに示す状態(圧力P2 、エンタルピi2 )にある高
温高圧の気相冷媒は冷媒ライン3bを通って凝縮器とし
て機能する室外熱交換器6に至り、ここで、凝縮熱Q2
を放出して液化し、過冷却されて図5に示すcの状態態
(圧力P2 、エンタルピi3 )の液相冷媒となる。そし
て、この液相冷媒は膨張弁7を通過することによって減
圧されて図5にdにて示す状態(圧力P1 、エンタルピ
3 )となってその一部が気化し、冷媒ライン3eを通
って蒸発器として機能する室内熱交換器8に至り、ここ
で室内の空気から蒸発熱Q1 を奪ってその一部が気化
し、図5にeにて示す状態(圧力P1 、エンタルピi
4 )となる。
【0054】ところで、冷房運転時においては、表2に
示すように三方弁A,Bは共に方向の流れを許容する
ため、室内熱交換器8を通過した冷媒は冷媒ライン3
d,3m,3nへと流れて二重管熱交換器10に至り、
そこを流れる冷却水から熱量ΔQ1 (=i1 −i4 )を
付与されてその全てが蒸発して気化し、更に過熱されて
図5に示すaの状態(圧力P1 、エンタルピi1 )に復
帰する。そして、二重管熱交換器10を通過した冷媒
は、三方弁Aを通って四方弁5に至り、以後は第1実施
例にて説明したと同様の作用を繰り返す。
【0055】而して、本実施例においても、冷房運転時
において室外熱交換器6での放熱量Q2 が過大であり、
そのために室内熱交換器8での吸熱量Q1 が十分でない
場合、その不足分の熱量ΔQ1 は二重管熱交換器10に
おいて冷却水によって付与されて冷媒は完全に気化する
ため、液相冷媒の圧縮機2への吸引が防がれる。従っ
て、冷房運転においても圧縮機2をそのまま駆動するこ
とができ、エンジン1のエネルギーの有効利用を図るこ
とができる。
【0056】尚、図6に本実施例の変形例を示すが、同
図に示すように三方弁Dを冷媒ライン3nの冷媒ライン
3mからの分岐点に設けても同様の効果が得られる。
【0057】図4及び図5に示す実施例においても、前
述したようにセンサ群或はスイッチ群の情報に基づき熱
負荷の大小を制御装置200が判断し、各アクチュエー
タを駆動し、熱負荷の大小に応じて二重管熱交換器10
への温水の循環量を増減する。或は、二重管熱交換器1
0の代替物としてされるアキュームレータへの温水の循
環量を増減するか、或は代替物として配置される電気ヒ
ータへの供給電力量を増減する。
【0058】又、図4において冷媒ライン3eに膨張弁
7に近い方を三方弁Bとする形で三方弁A,Bを配置
し、その他冷媒ライン3m,3p,3n、二重管熱交換
器10を図4のものと同様に配置しても良い。この場合
には冷房時には図3に示すようにQ1 に先行してΔQ1
が冷媒に付与され、冷房時には図5に示すようにQ1
遅れてΔQ1 が冷媒に付与される。
【0059】図4において、冷媒ライン3cに膨張弁7
に近い方を三方弁Dとする形で三方弁C,Dを配置し、
その他冷媒ライン3m,3p,3n、二重管熱交換器1
0を図4のものと同様に配置しても良い。この場合には
暖房時に図3に示すようにQ1 に先行してΔQ1 が冷媒
に付与され、冷房時には図5に示すようにQ1 に遅れて
ΔQ1 が冷媒に付与される。
【0060】即ち、四方弁5の代わりに図8に示すよう
に2つの三方弁E、Fを配置し、暖房時に弁E側はの
連通を開、の連通を閉とし、弁F側はの連通を閉、
の連通を開とし、冷房時は全く逆とするように制御し
ても良い。尚、図8中、5’の構成により前記四方弁5
と同様の作用がなされる。
【0061】ところで、本願において四方弁とは圧縮機
2の吐出口に連結される冷媒ライン3a及び吸込口に連
結される冷媒ライン3fと、室外熱交換器6と連結され
る冷媒ライン3b及び室内熱交換器8と連結される冷媒
ライン3bとの中間部に配置され、冷媒ライン3aと冷
媒ライン3b、冷媒ライン3fと冷媒ライン3dをそれ
ぞれ連通する暖房状態と、冷媒ライン3aと冷媒ライン
3b、冷媒ライン3fと冷媒ライン3dをそれぞれ連通
する冷房状態を交互に切り換え可能とする1つの弁(図
1等に図示のもの)或は複数の弁より成る切換弁装置の
総称である。
【0062】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、冷媒を循環させる冷媒回路に少なくとも圧縮
機、切換部、室内熱交換器、膨張弁及び室外熱交換器を
設けて構成される空気調和装置において、外部から冷媒
に熱を供給可能な単一の熱供給部と冷媒の流れを切り換
える切換手段を前記冷媒回路に設け、冷房運転時及び暖
房運転時に膨張弁を通過した低圧の冷媒を前記熱供給部
に導くよう構成したため、冷房運転又は暖房運転におい
て蒸発器の吸熱量に比して凝縮器の放熱量が過大となる
場合であっても、圧縮機をそのまま駆動してその駆動源
のエネルギーの有効利用を図ることができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るエンジン駆動式空気
調和装置の基本構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るエンジン駆動式空気
調和装置の冷却水回路に設けられるリニア三方弁の特性
図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るエンジン駆動式空気
調和装置における冷媒の状態変化を示すモリエル線図で
ある。
【図4】本発明の第2実施例に係るエンジン駆動式空気
調和装置の基本構成を示す回路図である。
【図5】本発明の第2実施例に係るエンジン駆動式空気
調和装置における冷媒の状態変化を示すモリエル線図で
ある。
【図6】本発明の第2実施例の変形例に係るエンジン駆
動式空気調和装置の基本構成を示す回路図である。
【図7】本発明に係る空気調和装置の制御系の構成を示
すブロック図である。
【図8】四方弁に代わる構成例を示す部分回路図であ
る。
【符号の説明】
1 エンジン(駆動源) 2 圧縮機 3 冷媒回路 5 四方弁(切換部) 6 室外熱交換器 7 膨張弁 8 室外熱交換器 10 二重管熱交換器(熱供給部) A〜D 三方弁(切換手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を循環させる冷媒回路に少なくとも
    圧縮機、切換部、室内熱交換器、膨張弁及び室外熱交換
    器を設けて構成される空気調和装置において、外部から
    冷媒に熱を供給可能な単一の熱供給部と冷媒の流れを切
    り換える切換手段を前記冷媒回路に設け、冷房運転時及
    び暖房運転時に膨張弁を通過した低圧の冷媒を前記熱供
    給部に導くよう構成したことを特徴とする空気調和装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1669696A2 (en) * 2004-12-13 2006-06-14 LG Electronics, Inc. Cooling/heating apparatus using cogeneration system
JP2011179727A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 高顕熱形ガスヒートポンプ空気調和機

Cited By (3)

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