JPH08232703A - 燃料圧力制御装置 - Google Patents
燃料圧力制御装置Info
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Abstract
燃料ポンプの機体差や燃料配管系の容量差により生じる
器差にかかわらず燃料圧力を正確に制御することの可能
な燃料圧力制御装置を提供する。 【構成】 燃料タンク251に貯蔵されている燃料はブ
ースタポンプ252、燃料ポンプ253により加圧され
コモンレール23に蓄積され、各気筒毎に設置される燃
料噴射弁211〜214により気筒内に直接噴射され
る。燃料圧力は圧力センサ231によって検出され、制
御部26でおいて目標圧力と比較され制御量が決定され
る。制御量が所定範囲を逸脱した場合には学習値を変更
し、制御量を学習値で補正して燃料圧力制御部254の
操作量を決定することにより経時的変化あるいは燃料ポ
ンプの機体差や燃料配管系の容量差を吸収して圧力特性
を維持する。
Description
装置に係わり、特に気筒内に直接燃料を噴射する内燃機
関に使用される燃料圧力制御装置に関する。
を改善するための希薄燃焼を実現するための内燃機関と
して、気筒内に直接燃料を噴射するいわゆる直噴型内燃
機関が知られている。この直噴型内燃機関においてはコ
モンレールシステムが使用される。
し、コモンレールと呼ばれる蓄圧室に供給され、コモン
レールに接続された燃料噴射弁から燃料が気筒内に噴射
される。そして燃料噴射量を正確に制御するためにはコ
モンレール内の燃料圧力を正確に制御する必要がある
が、目標値と実測値との差に比例、積分、微分演算を行
うことにより操作量を決定する周知のPID制御が適用
されるほかコモンレールにおける燃料の収支に基づく制
御(以下フィードフォワード制御)に基づいて溢流弁開
度をデューティ比制御することにより燃料圧力を制御す
るものが提案されている(特開平4−365956公報
参照)。
御あるいはフィードフォワード制御においては制御に関
与するパラメータを一定としているため、燃料ポンプの
吐出効率の経時的に変化あるいは燃料ポンプの機体差や
燃料配管系の容量差に対応して燃料噴射量を正確に制御
することができない。
って、燃料ポンプの吐出効率の経時的変化あるいは燃料
ポンプの機体差や燃料配管系の容量差にかかわらず燃料
圧力を正確に制御することの可能な燃料圧力制御装置を
提供することを目的とする。
かる燃料圧力制御装置の基本構成図であって、吐出量を
制御することのできる燃料ポンプ11と、燃料ポンプ1
1から吐出された加圧された燃料を蓄積する燃料蓄積室
12と、燃料蓄積室12に蓄積された燃料の圧力を検出
する燃料圧力検出手段13と、燃料圧力検出手段13で
検出された燃料圧力を所定の目標圧力に制御するための
制御量を決定する制御量決定手段14と、制御量決定手
段14で決定された制御量が所定の範囲を逸脱した場合
に逸脱量に応じた学習値を学習する学習手段15と、学
習手段15で学習された学習値に応じて制御量決定手段
14で決定された制御量を補正して燃料ポンプの吐出量
を制御するための操作量を決定する操作量決定手段16
と、を具備する。
は、制御量決定手段が燃料圧力検出手段で検出された燃
料圧力と所定の目標圧力との差に比例・積分・微分(P
ID)演算を行って制御量を決定するものであり、学習
手段が制御量決定手段で使用される比例定数により学習
するものである。第3の請求項にかかる燃料圧力制御装
置は、制御量決定手段が内燃機関運転状態に応じて燃料
噴射弁から噴射される燃料噴射量と燃料蓄積室内の燃料
圧力を所定の目標圧力に維持するために供給されるべき
供給燃料と燃料圧力検出手段で検出された燃料圧力にお
いて燃料蓄積室内に蓄積される燃料量とに基づいて制御
量を決定するものであり、学習手段が操作量決定手段で
使用される補正係数により学習するものである。
ては、制御量決定手段により燃料蓄積室内の燃料圧力が
制御されるが、燃料ポンプの吐出効率の経時的変化、燃
料蓄積室の交換により制御量が所定の範囲を逸脱した場
合には学習手段による学習が実行され制御量が所定範囲
内となるように調整される。
あっては、学習手段による学習は制御量決定手段で使用
される比例定数を変更することによって実行される。第
3の請求項にかかる燃料圧力制御装置にあっては、学習
手段による学習は操作量決定手段で使用される補正係数
を変更することによって実行される。
施例の構成図であって、4気筒内燃機関の場合を示す。
内燃機関20には4つの気筒201、202、203お
よび204があり、各気筒毎に気筒内に直接燃料を噴射
する燃料噴射弁211、212、213および214が
設置されている。
および214は燃料供給管221、222、223およ
び224を介してコモンレール23に接続されている。
なおコモンレール23にはコモンレール内の燃料圧力P
r を検出するための圧力センサ231が設置されてい
る。各気筒201、202、203および204には吸
気管24を介して吸入空気が供給されるが、吸気管24
のマニホールド部には内燃機関の負荷を表す吸気圧力P
a を検出する吸気圧力センサ241が設置されている。
プ252を介して燃料ポンプ253に供給され、約12
メガパスカルに加圧される。燃料ポンプ253から吐出
される燃料の圧力および流量は燃料ポンプ253に設置
される燃料圧力制御部254によって制御される。なお
一部の燃料は燃料圧力制御部254から燃料タンク25
1に戻される。
ータシステムである制御部26によって操作されるが、
制御部26はデータバス261を中心としてCPU26
2、メモリ263、入力インターフェイス264および
出力インターフェイス265から構成されている。なお
内燃機関回転数Ne は内燃機関20のディストリビュー
タ205に内蔵される回転数センサ206によって検出
され入力インターフェイス264を介して制御部26に
読み込まれる。さらに燃料圧力Pr および吸気圧力Pa
も入力インターフェイス264を介して制御部26に読
み込まれる。
の第1の実施例は、燃料圧力制御を周知のPID制御で
実行する場合であって、積分項が所定の範囲を逸脱した
ときにPID制御で使用する比例定数を変更する学習を
実行して積分項が所定の範囲内となるように調整するも
のである。図3は制御部で実行される第1の燃料圧力制
御ルーチンのフローチャートであって、周知のPID制
御によって燃料圧力が制御される。
検出される燃料圧力Pr が読み込まれ、ステップ31に
おいて微分項DPRを次式により算出する。 DPR=KPD・(Pr −PrB) ここでKPDは微分定数、PrBは前回このルーチン実行
時の燃料圧力である。ステップ32において今回検出さ
れた燃料圧力Pr をPrBに記憶してステップ33に進
む。
により算出する。 PPR=KPP・(Pr −PT ) ここでKPPは比例定数、PT は目標圧力である。さら
にステップ34において今回検出された燃料圧力Pr が
目標圧力PT より大きいか否かを判定し、肯定判定され
たときはステップ35に進み積分項IPRを次式により
減少して、ステップ37に進む。
IPを次式により決定してもよい。 dIP=KIP・(Pr −PT ) ここでKIPは積分
定数 ステップ34において否定判定されたときはステップ3
6に進み積分項IPRを次式により増加して、ステップ
37に進む。
ステップ38に進み燃料圧力制御部254の操作量Dを
次式により算出する。 D=DPR+PPR+IPR ステップ39において操作量Dを出力してこのルーチン
を終了する。
習処理のフローチャートであって、ステップ37aで積
算回数nをインクリメントし、ステップ37bで積分項
の積算値SIを算出する。ステップ37cにおいて積算
回数nが所定回数N以上であるか否かを判定し、否定判
定されたときは学習はまだ必要ないものとしてこの処理
を終了する。
きはステップ37dに進み、積分項の積算値SIを積算
回数nで除して積分項平均値MIを算出する。即ち、次
式により積分項平均値MIを算出する。 MI=SI/n 次にステップ37eにおいて積算回数nを、ステップ3
7fにおいて積分項の積算値SIをリセットしてステッ
プ37gに進む。
が上限値UL以上であるか否かを判定し、否定判定され
たときはステップ37hにおいて積分項平均値MIが下
限値LL以下であるか否かを判定する。ステップ37h
において否定判定されたとき、即ち積分項平均値MIが
上限値UL未満でありかつ下限値LLを越えるときは学
習を行わずにこのルーチンを終了する。
テップ37iに進み比例項係数KPPを所定量ΔK増加
し、ステップ37jで積分項IPRをリセットしてこの
処理を終了する。ステップ37hで肯定判定されたとき
はステップ37kに進み比例項係数KPPを所定量ΔK
減少し、ステップ37mで積分項IPRをリセットして
この処理を終了する。
リセット前の積分項IPRを使用して次式に基づいて決
定することにより積分項IPRをリセットすることによ
る誤差を少なくすることが可能である。 ΔK=IPR/(Pr −PT ) 即ち第1の実施例によれば、PID制御によりコモンレ
ール23中の燃料圧力を制御するとともに、積分項が所
定の範囲を逸脱したときには比例定数を修正する学習を
行うことによって燃料ポンプ252、253の吐出効率
の変化あるいは燃料ポンプの機体差や燃料配管系の構造
差により燃料噴射量が変動することが抑制される。
御した場合は、比例定数を小さく設定した場合には目標
圧力PT に到達する時間が長くなり比例定数を大きく設
定した場合には目標圧力PT に対して行き過ぎあるいは
ハンチングが生じる。この点を解決するためにフィード
フォワード制御が提案されているが、フィードフォワー
ド制御はコモンレール23から噴射される燃料量と同量
の燃料を燃料ポンプにより供給することにより燃料圧力
を目標圧力PT に維持するものであるため燃料ポンプ2
52、253の吐出効率の変化あるいは燃料ポンプの機
体差や燃料配管系の構造差によりPID制御以上に燃料
噴射量が変動するおそれがある。
て、フィードフォワード制御と学習機能とを組み合わせ
て使用する。図5は制御部26において実行される第2
の燃料圧力制御ルーチンのフローチャートであって、ス
テップ51において燃料圧力Pr 、内燃機関回転数Ne
および吸気圧力Pa を読み込む。
制御処理を実行し、ステップ53で第2の学習処理を実
行する。ステップ54において次式により燃料ポンプ2
53が吐出すべき燃料量VP を補正する。 VP =K・VP +VSI ただしKは補正係数であり、一定値であってもよく、ま
た内燃機関回転数Neの関数としてもよい。
4の操作量Dを次式により算出する。ここでQP は燃料
ポンプの最大吐出量である。そしてステップ56におい
て操作量Dを出力してこのルーチンを終了する。図6は
フィードフォワード制御処理のフローチャートであっ
て、ステップ52aにおいて内燃機関回転数Ne および
吸気圧力Pa の関数として燃料噴射量Vin j を決定す
る。
力を目標圧力P0 に維持するために次式により必要な燃
料供給量Vr12 を決定する。 Vr12 =VCR/{1−β・(PT −P0 )} ただし VCRはコモンレール23の容積 β は燃料の圧縮率 P0 は大気圧力 ステップ52cにおいて、コモンレール23内の燃料量
VRIを次式により決定する。
き燃料量VSを次式により決定する。 VS=Vr12 +Vinj −VRI 燃料ポンプ252、253の吐出効率ηを考慮すると、
燃料ポンプ253が吐出すべき燃料量VP はVS/ηと
なるが吐出効率ηが経時的に変化する。さらにコモンレ
ール23の容積VCRはコモンレールの交換によって変動
することは避けることができない。
ップ52eにおいて燃料圧力Pr が目標圧力PT より大
きいか否かを判定する。ステップ52eで肯定判定され
たとき、即ちPr >PT であればステップ52fにおい
て積分補正燃料量VSIから所定値dVSIを減算してこの
処理を終了する。
ちPr <PT であればステップ52gにおいて積分補正
燃料量VSIに所定値dVSIを加算してこの処理を終了す
る。なお所定値dVSIは固定値としてもよいが、次式に
より決定することにより学習効果を一層高めることが可
能である。 dVSI=KI・|Pr −PT | ここでKIは積分定
数 図7は第2の学習処理のフローチャートであって、ステ
ップ53aで積算回数nをインクリメントし、ステップ
53bで積分補正燃料量VSIの積算値SVSIを算出す
る。
回数N以上であるか否かを判定し、否定判定されたとき
は学習はまだ必要ないものとしてこの処理を終了する。
ステップ53cにおいて肯定判定されたときはステップ
53dに進み、積分補正燃料量VSIの積算値SVSIを積
算回数nで除して積分補正燃料量平均値MVSIを算出す
る。即ち、次式により積分補正燃料量平均値MVSIを算
出する。
3fにおいて積分補正燃料量VSIの積算値SVSIをリセ
ットしてステップ53gに進む。ステップ53gにおい
て積分補正燃料量平均値MVSIが上限値UL以上である
か否かを判定し、否定判定されたときはステップ53h
において積分補正燃料量平均値MVSIが下限値LL以下
であるか否かを判定する。
き、即ち積分補正燃料量平均値MV SIが上限値UL未満
でありかつ下限値LLを越えるときは学習を行わずにこ
のルーチンを終了する。ステップ53gで肯定判定され
たときはステップ53iに進み補正係数Kを所定量ΔK
増加し、ステップ53jで積分補正燃料量VSIをリセッ
トしてこの処理を終了する。
テップ53kに進み補正係数Kを所定量ΔK減少し、ス
テップ53mで積分補正燃料量VSIをリセットしてこの
処理を終了する。なお所定量ΔKは一定値としてもよい
が、リセット前の積分補正燃料量VSIを使用して次式に
基づいて決定することにより積分補正燃料量VSIをリセ
ットすることによる誤差を少なくすることが可能であ
る。
より燃料圧力を迅速かつ目標圧力に対して行き過ぎなく
制御することが可能となるだけでなく、燃料ポンプ25
2、253の吐出効率の変化あるいは燃料ポンプの機体
差や燃料配管系の容量差により燃料噴射量が変動するこ
とが抑制される。
によれば、制御量決定手段により燃料蓄積室内の燃料圧
力を目標圧力に制御しつつ、燃料ポンプの吐出効率の経
時的変化、燃料ポンプの機体差や燃料配管系の容量差に
より制御量の所定の範囲から逸脱した場合には学習手段
による学習値の変更によって制御量が所定の範囲内とな
るように調整することができ、燃料圧力制御特性を改善
することが可能となる。
よれば、学習手段による学習を制御量決定手段で使用さ
れる比例定数の変更によって行うことにより燃料圧力制
御としてPID制御を使用することが可能となる。第3
の請求項にかかる燃料圧力制御装置によれば、学習手段
による学習を操作量決定手段で使用される補正係数の変
更によって行うことにより燃料圧力制御としてフィード
フォワード制御を使用することが可能となる。
である。
である。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 吐出量を制御することのできる燃料ポン
プと、 前記燃料ポンプから吐出された加圧された燃料を蓄積す
る燃料蓄積室と、 前記燃料蓄積室に蓄積された燃料の圧力を検出する燃料
圧力検出手段と、 前記燃料圧力検出手段で検出された燃料圧力を所定の目
標圧力に制御するための制御量を決定する制御量決定手
段と、 前記制御量決定手段で決定された制御量が所定の範囲を
逸脱した場合に逸脱量に応じた学習値を学習する学習手
段と、 前記学習手段で学習された学習値に応じて前記制御量決
定手段で決定された制御量を補正して前記燃料ポンプの
吐出量を制御するための操作量を決定する操作量決定手
段と、を具備する燃料圧力制御装置。 - 【請求項2】 前記制御量決定手段が、前記燃料圧力検
出手段で検出された燃料圧力と所定の目標圧力との差に
比例・積分・微分(PID)演算を行って制御量を決定
するものであり、 前記学習手段が、前記制御量決定手段で使用される比例
定数により学習するものである請求項1に記載の燃料圧
力制御装置。 - 【請求項3】 前記制御量決定手段が、内燃機関運転状
態に応じて燃料噴射弁から噴射される燃料噴射量と、前
記燃料蓄積室内の燃料圧力を所定の目標圧力に維持する
ために供給されるべき供給燃料と、前記燃料圧力検出手
段で検出された燃料圧力において前記燃料蓄積室内に蓄
積される燃料量と、に基づいて制御量を決定するもので
あり、 前記学習手段が、前記操作量決定手段で使用される補正
係数により学習するものである請求項1に記載の燃料圧
力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07035298A JP3136938B2 (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 燃料圧力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07035298A JP3136938B2 (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 燃料圧力制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08232703A true JPH08232703A (ja) | 1996-09-10 |
JP3136938B2 JP3136938B2 (ja) | 2001-02-19 |
Family
ID=12437878
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07035298A Expired - Lifetime JP3136938B2 (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 燃料圧力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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