JPH0822941B2 - 保存安定性に優れたビニルエステル樹脂組成物 - Google Patents
保存安定性に優れたビニルエステル樹脂組成物Info
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- JPH0822941B2 JPH0822941B2 JP27143690A JP27143690A JPH0822941B2 JP H0822941 B2 JPH0822941 B2 JP H0822941B2 JP 27143690 A JP27143690 A JP 27143690A JP 27143690 A JP27143690 A JP 27143690A JP H0822941 B2 JPH0822941 B2 JP H0822941B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ビニルエステル樹脂の硬化性を損うことな
く、その保存安定性(貯蔵安定性)が大幅に改良された
ビニルエステル樹脂組成物に関するものである。
く、その保存安定性(貯蔵安定性)が大幅に改良された
ビニルエステル樹脂組成物に関するものである。
ビニルエステル樹脂は、その製造並びに貯蔵にあたっ
ては、空気(酸素)の影響を強く受け、安定剤として空
気が必須成分であることはよく知られている。
ては、空気(酸素)の影響を強く受け、安定剤として空
気が必須成分であることはよく知られている。
然し、常に十分な空気を共存させた状態にあっても、
ビニルエステル樹脂の保存安定性は十分とは言い難く、
改良が求められていた。
ビニルエステル樹脂の保存安定性は十分とは言い難く、
改良が求められていた。
この欠点を改良する方法として、ビニルエステル樹脂
を製造する際にα,β−不飽和多塩基酸のエステル類を
1〜5(%)程度併用する方法も提案されているが、然
し、この方法は、ビニルエステル樹脂の製造方法、使用
触媒によっては必ずしも有効な方法ではなかった。
を製造する際にα,β−不飽和多塩基酸のエステル類を
1〜5(%)程度併用する方法も提案されているが、然
し、この方法は、ビニルエステル樹脂の製造方法、使用
触媒によっては必ずしも有効な方法ではなかった。
また、他の改良方法としては、ビニルエステル樹脂に
重合禁止剤と重合遅延剤とを併用添加する方法が知られ
ている。然し、この方法によれば、硬化性を損う傾向が
見られ、特にゲル化時間が長いと硬化が不十分となるこ
とがある。
重合禁止剤と重合遅延剤とを併用添加する方法が知られ
ている。然し、この方法によれば、硬化性を損う傾向が
見られ、特にゲル化時間が長いと硬化が不十分となるこ
とがある。
上記したように従来の改良方法は、ビニルエステル樹
脂の硬化性が不十分であったり、またはビニルエステル
樹脂の保存安定性が満足すべきものでなかったりして、
硬化性を悪化させずに保存安定性が長期間保たれる、と
いった方法は見出されていないのが現状である。
脂の硬化性が不十分であったり、またはビニルエステル
樹脂の保存安定性が満足すべきものでなかったりして、
硬化性を悪化させずに保存安定性が長期間保たれる、と
いった方法は見出されていないのが現状である。
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を排除し、硬化
性を促進しながら、然もビニルエステル樹脂の保存安定
性に優れたビニルエステル樹脂組成物を提供するにあ
る。
性を促進しながら、然もビニルエステル樹脂の保存安定
性に優れたビニルエステル樹脂組成物を提供するにあ
る。
本発明によって、上記目的を達成し得るビニルエステ
ル樹脂組成物が提供される。
ル樹脂組成物が提供される。
すなわち、本発明は、ビニルエステル樹脂に、N−ア
セトアセトイル化合物とアルキル基置換ハイドロキノン
を配合したことを特徴とする保存安定性に優れたビニル
エステル樹脂組成物に関する。
セトアセトイル化合物とアルキル基置換ハイドロキノン
を配合したことを特徴とする保存安定性に優れたビニル
エステル樹脂組成物に関する。
N−アセトアセトイル化合物は、不飽和ポリエステル
樹脂やビニルエステル樹脂の硬化促進助剤として、コバ
ルトの有機酸塩と併用されることはよく知られている。
樹脂やビニルエステル樹脂の硬化促進助剤として、コバ
ルトの有機酸塩と併用されることはよく知られている。
然し、N−アセトアセトイル化合物を不飽和ポリエス
テル樹脂中に添加して保存すると、その保存安定性が著
しく損われることも周知であり、実用上は不飽和ポリエ
ステル樹脂を硬化させる直前に加えられているのが実情
である。
テル樹脂中に添加して保存すると、その保存安定性が著
しく損われることも周知であり、実用上は不飽和ポリエ
ステル樹脂を硬化させる直前に加えられているのが実情
である。
例えは、下式のピロリジンのアセチルアセトネート
(N−アセトアセトイルピロリジン) を0.3Phr不飽和ポリエステル樹脂に添加した場合、その
保存安定性は、約1/3〜1/5程度に短縮することが知られ
ている。
(N−アセトアセトイルピロリジン) を0.3Phr不飽和ポリエステル樹脂に添加した場合、その
保存安定性は、約1/3〜1/5程度に短縮することが知られ
ている。
このことから、ビニルエステル樹脂にあっても、硬化
促進のために、ビニルエステル樹脂を硬化させる直前に
アセトアセトイル化合物が添加されることはあっても、
混合した状態で長期間保存されたことはなく、またその
ような状態では不飽和ポリエステル樹脂同様、保存安定
性が短縮されるものと考えられていた。
促進のために、ビニルエステル樹脂を硬化させる直前に
アセトアセトイル化合物が添加されることはあっても、
混合した状態で長期間保存されたことはなく、またその
ような状態では不飽和ポリエステル樹脂同様、保存安定
性が短縮されるものと考えられていた。
ビニルエステル樹脂の保存安定性が不飽和ポリエステ
ル樹脂に比較して、より短いものであるだけにテストす
らしなかった、といったことが実情である。
ル樹脂に比較して、より短いものであるだけにテストす
らしなかった、といったことが実情である。
然して、本発明者らは、意外にもビニルエステル樹脂
に、N−アセトアセトイル化合物とアルキル基置換ハイ
ドロキノンを配合することにより、ビニルエステル樹脂
の室温保存安定性が著しく改善されると共に、硬化性も
阻害されないことを見出し、本発明を完成することがで
きた。
に、N−アセトアセトイル化合物とアルキル基置換ハイ
ドロキノンを配合することにより、ビニルエステル樹脂
の室温保存安定性が著しく改善されると共に、硬化性も
阻害されないことを見出し、本発明を完成することがで
きた。
N−アセトアセトイル化合物とアルキル基置換ハイド
ロキノンをビニルエステル樹脂に添加して長期間保存し
ても、何ら保存安定性は損われず、硬化促進作用は発現
される。
ロキノンをビニルエステル樹脂に添加して長期間保存し
ても、何ら保存安定性は損われず、硬化促進作用は発現
される。
本発明に用いられるN−アセトアセトイル化合物は、
2級アミンとジケテンの反応により得られ、下記の構造
単位を必要成分として含むものである。
2級アミンとジケテンの反応により得られ、下記の構造
単位を必要成分として含むものである。
本発明に用いるN−アセトアセトイル化合物は、一例
として次の反応式によって容易に合成することができ
る。
として次の反応式によって容易に合成することができ
る。
反応は無触媒下でも、必要ならば適当な触媒、例えば
ジブチル錫ジラウレートの存在下でも、30〜60℃で定量
的に進行する。
ジブチル錫ジラウレートの存在下でも、30〜60℃で定量
的に進行する。
N−アセトアセトイル化合物を合成するための原料で
ある2級アミンは、特にその構造に制限を加える必要は
ないが、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族2級アミ
ン、エチレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、α−メ
チルピペラジン、モルホリン、アナバシン等の複素環式
化合物の2級アミン、モノメチルアニリン、モノエチル
アニリン、モノブチルアニリン等の芳香族2級アミンが
あげられる。
ある2級アミンは、特にその構造に制限を加える必要は
ないが、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族2級アミ
ン、エチレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、α−メ
チルピペラジン、モルホリン、アナバシン等の複素環式
化合物の2級アミン、モノメチルアニリン、モノエチル
アニリン、モノブチルアニリン等の芳香族2級アミンが
あげられる。
N−アセトアセトイル化合物の配合量は、ビニルエス
テル樹脂100重量部に対して0.01〜5重量部、望ましく
は0.05〜2重量部である。N−アセトアセトイル化合物
の配合量が0.01重量部未満では本発明の効果が得られ
ず、また5重量部を超えても特別な効果は認められな
い。
テル樹脂100重量部に対して0.01〜5重量部、望ましく
は0.05〜2重量部である。N−アセトアセトイル化合物
の配合量が0.01重量部未満では本発明の効果が得られ
ず、また5重量部を超えても特別な効果は認められな
い。
また、本発明に用いるアルキル基置換ハイドロキノン
としては、トリメチルハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブ
チルハイドロキノン、クロロハイドロキノン、2,5−ジ
フェニルハイドロキノン等があげられる。
としては、トリメチルハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブ
チルハイドロキノン、クロロハイドロキノン、2,5−ジ
フェニルハイドロキノン等があげられる。
アルキル基置換ハイドロキノンの配合量は、ビニルエ
ステル樹脂100重量部に対して0.005〜1重量部、望まし
くは0.01〜0.5重量部である。アルキル基置換ハイドロ
キノンの配合量が0.005重量部未満ではN−アセトアセ
トイル化合物の併用効果が少なく、また配合量が1重量
部より多くなってもその配合量に比例して効果が増大す
る傾向が認められない。
ステル樹脂100重量部に対して0.005〜1重量部、望まし
くは0.01〜0.5重量部である。アルキル基置換ハイドロ
キノンの配合量が0.005重量部未満ではN−アセトアセ
トイル化合物の併用効果が少なく、また配合量が1重量
部より多くなってもその配合量に比例して効果が増大す
る傾向が認められない。
本発明に用いられるビニルエステル樹脂は、一般に次
の方法により合成される。
の方法により合成される。
(1) エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応 触媒として3級アミン、第4級アンモニウム塩等が併
用され、多価フェノール類、キノン類等の重合防止剤も
必要である。
用され、多価フェノール類、キノン類等の重合防止剤も
必要である。
特に、空気は最適の安定剤となっている。(メタ)ア
クリル酸の一部を、多価フェノール類、ノボラック、多
塩基酸またはその酸無水物で置換することは一般に行わ
れている。
クリル酸の一部を、多価フェノール類、ノボラック、多
塩基酸またはその酸無水物で置換することは一般に行わ
れている。
(2) グリシジルメタクリレートと多価フェノールま
たはノボラックとの反応 反応触媒、安定剤は(1)に同じ。
たはノボラックとの反応 反応触媒、安定剤は(1)に同じ。
グリシジルメタクリレートがコスト高のこともあって
一般的ではない。
一般的ではない。
以下、主として(1)のエポキシ樹脂を原料とするタ
イプに重点を置いて説明する。
イプに重点を置いて説明する。
本発明に用いるビニルエステル樹脂を構成するエポキ
シ樹脂には、特に制限を加える必要はないが、汎用的に
はビスフェノールAジグリシジルエーテルまたはその分
子量の異なる系列のエポキシ樹脂が用いられ、また耐熱
用にはノボラックのポリグリシジルエーテル型エポキシ
樹脂が有用である。
シ樹脂には、特に制限を加える必要はないが、汎用的に
はビスフェノールAジグリシジルエーテルまたはその分
子量の異なる系列のエポキシ樹脂が用いられ、また耐熱
用にはノボラックのポリグリシジルエーテル型エポキシ
樹脂が有用である。
(メタ)アクリル酸のカルボキシル基とエポキシ樹脂
のエポキシ基とは実質的に等モルで反応され、(メタ)
アクリル酸の一部を多価フェノール類で置換する時等は
カルボキシル基とフェノール性水酸基の合計がエポキシ
基と等モルになる。
のエポキシ基とは実質的に等モルで反応され、(メタ)
アクリル酸の一部を多価フェノール類で置換する時等は
カルボキシル基とフェノール性水酸基の合計がエポキシ
基と等モルになる。
本発明のビニルエステル樹脂組成物は、その実用に当
って補強材、フィラー、着色剤、ポリマー等を併用でき
ることは勿論である。本発明のビニルエステル樹脂の硬
化には、一般に利用されている有機過酸化物が用いられ
ている。
って補強材、フィラー、着色剤、ポリマー等を併用でき
ることは勿論である。本発明のビニルエステル樹脂の硬
化には、一般に利用されている有機過酸化物が用いられ
ている。
次に、本発明の理解を助けるために、以下に実施例を
示す。なお、実施例中の部は特に断りのない限り重量部
を示す。
示す。なお、実施例中の部は特に断りのない限り重量部
を示す。
実施例 1 ビニルエステル樹脂(A)の合成 撹拌機、還流コンデンサー、温度計を付した1のセ
パラブルフラスコに、エポキシ樹脂としてエポキシ当量
510の固型エポキシ樹脂を520g、メタクリル酸86g、トリ
スジメチルアミノフェノール1.8g、ハイドロキノン0.3g
を仕込み、130〜135℃にて空気気流中で3時間反応する
と、酸価は4.6となったので、スチレン440gを加え、ビ
ニルエステル樹脂(A)を得た。ビニルエステル樹脂
(A)のガードナー色数は5、粘度は4.8ポイズであっ
た。
パラブルフラスコに、エポキシ樹脂としてエポキシ当量
510の固型エポキシ樹脂を520g、メタクリル酸86g、トリ
スジメチルアミノフェノール1.8g、ハイドロキノン0.3g
を仕込み、130〜135℃にて空気気流中で3時間反応する
と、酸価は4.6となったので、スチレン440gを加え、ビ
ニルエステル樹脂(A)を得た。ビニルエステル樹脂
(A)のガードナー色数は5、粘度は4.8ポイズであっ
た。
径18m/mのガラス製試験管(すり合せ密栓)に上部30m
/mを残して、第1表に示したビニルエステル樹脂組成物
を注入した後、ガラス栓を施して60℃の恒温槽中に直
立、放置した。
/mを残して、第1表に示したビニルエステル樹脂組成物
を注入した後、ガラス栓を施して60℃の恒温槽中に直
立、放置した。
1日に1本づつ倒置して内容樹脂のゲル化の有無を確
認した。また、比較のためにビニルエステル樹脂(A)
単独、ビニルエステル樹脂(A)にピロリジンアセチル
アセトネートまたはトリメチルハイドロキノンを配合し
たものを使用して同様に測定した。それらの結果を第1
表に示した。また、硬化性の例を第2表に示した。
認した。また、比較のためにビニルエステル樹脂(A)
単独、ビニルエステル樹脂(A)にピロリジンアセチル
アセトネートまたはトリメチルハイドロキノンを配合し
たものを使用して同様に測定した。それらの結果を第1
表に示した。また、硬化性の例を第2表に示した。
以上の結果から、ピロリジンアセチルアセトネートと
トリメチルハイドロキノンとを添加した樹脂の保存安定
性は著しく改良され、しかも硬化性は完全であることが
明らかである。
トリメチルハイドロキノンとを添加した樹脂の保存安定
性は著しく改良され、しかも硬化性は完全であることが
明らかである。
実施例 2 ビニルエステル樹脂(B)の合成 撹拌機、還流コンデンサー、温度計を付した1セパ
ラブルフラスコに、ノボラック型エポキシ樹脂として、
ダウ・ケミカル社のDEN−438を450g、メタクリル酸176
g、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド1.5g、
メチルパラベンゾキノン0.25gを仕込み、125〜130℃に
て空気中で2時間反応させて酸価24.9となった段階でス
チレン150gを加え温度110〜115℃で更に2.5時間反応す
ると、酸価は13.8(固型分換算)となったので、スチレ
ン270gを追加して、ノボラック型ビニルエステル樹脂
(B)を得た。ノボラック型ビニルエステル樹脂(B)
のガードナー色数は6、粘度は8.1ポイズであった。
ラブルフラスコに、ノボラック型エポキシ樹脂として、
ダウ・ケミカル社のDEN−438を450g、メタクリル酸176
g、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド1.5g、
メチルパラベンゾキノン0.25gを仕込み、125〜130℃に
て空気中で2時間反応させて酸価24.9となった段階でス
チレン150gを加え温度110〜115℃で更に2.5時間反応す
ると、酸価は13.8(固型分換算)となったので、スチレ
ン270gを追加して、ノボラック型ビニルエステル樹脂
(B)を得た。ノボラック型ビニルエステル樹脂(B)
のガードナー色数は6、粘度は8.1ポイズであった。
N−アセトアセトイル化合物としてN−ジメチルアミ
ノアセチルアセトネートを使用し、アルキル基置換ハイ
ドロキノンとしてメチルハイドロキノンを使用した以外
は、実施例1と同様にして60℃における保存安定性の測
定、並びに硬化性の測定を行なった。測定結果をそれぞ
れ第3表および第4表に示した。
ノアセチルアセトネートを使用し、アルキル基置換ハイ
ドロキノンとしてメチルハイドロキノンを使用した以外
は、実施例1と同様にして60℃における保存安定性の測
定、並びに硬化性の測定を行なった。測定結果をそれぞ
れ第3表および第4表に示した。
実施例 3 ビニルエステル樹脂(C)の合成 撹拌機、還流コンデンサー、温度計を付した1セパ
ラブルフラスコに、エポキシ当量178のビスフェノール
Aジグリシジルエーテル型液状エポキシ樹脂を360g、ビ
スフェノールA114g、トリフェニルホスフィン2gを仕込
み、130〜135℃にて1時間反応させた後、アクリル酸72
g、ハイドロキノン0.25gを加え、温度125〜130℃で2.5
時間反応させると、酸価は実質上ゼロとなったのでスチ
レン440gを加え、ビニルエステル樹脂(C)を得た。ビ
ニルエステル樹脂(C)のガードナー色数は3、粘度は
4.7ポイズであった。
ラブルフラスコに、エポキシ当量178のビスフェノール
Aジグリシジルエーテル型液状エポキシ樹脂を360g、ビ
スフェノールA114g、トリフェニルホスフィン2gを仕込
み、130〜135℃にて1時間反応させた後、アクリル酸72
g、ハイドロキノン0.25gを加え、温度125〜130℃で2.5
時間反応させると、酸価は実質上ゼロとなったのでスチ
レン440gを加え、ビニルエステル樹脂(C)を得た。ビ
ニルエステル樹脂(C)のガードナー色数は3、粘度は
4.7ポイズであった。
N−アセトアセトイル化合物としてピペリジンアセチ
ルアセトネートを使用し、アルキル基置換ハイドロキノ
ンとして2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンを使用し
た以外は、実施例1と同様に行なった。60℃の保存安定
性の測定結果を第5表に示し、硬化性のそれを第6表に
示した。
ルアセトネートを使用し、アルキル基置換ハイドロキノ
ンとして2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンを使用し
た以外は、実施例1と同様に行なった。60℃の保存安定
性の測定結果を第5表に示し、硬化性のそれを第6表に
示した。
第5表及び第6表から、ビニルエステル樹脂(C)に
ピペリジンアセチルアセトネートと2,5−ジ−t−ブチ
ルハイドロキノンを配合した組成物は保存安定性の延
長、並びに硬化促進作用の優れていることが明らかであ
る。
ピペリジンアセチルアセトネートと2,5−ジ−t−ブチ
ルハイドロキノンを配合した組成物は保存安定性の延
長、並びに硬化促進作用の優れていることが明らかであ
る。
〔発明の効果〕 以上のとおり、本発明にかかるビニルエステル樹脂組
成物は、ビニルエステル樹脂にN−アセトアセトイル化
合物とアルキル基置換ハイドロキノンとを配合したた
め、ビニルエステル樹脂の硬化性を損うことなく、その
保存安定性を大幅に改良することができ、FRP、塗料、
ライニング、注型などの材料として極めて有用である。
成物は、ビニルエステル樹脂にN−アセトアセトイル化
合物とアルキル基置換ハイドロキノンとを配合したた
め、ビニルエステル樹脂の硬化性を損うことなく、その
保存安定性を大幅に改良することができ、FRP、塗料、
ライニング、注型などの材料として極めて有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】ビニルエステル樹脂に、N−アセトアセト
イル化合物とアルキル基置換ハイドロキノンを配合した
ことを特徴とする保存安定性に優れたビニルエステル樹
脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27143690A JPH0822941B2 (ja) | 1990-10-09 | 1990-10-09 | 保存安定性に優れたビニルエステル樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27143690A JPH0822941B2 (ja) | 1990-10-09 | 1990-10-09 | 保存安定性に優れたビニルエステル樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04146951A JPH04146951A (ja) | 1992-05-20 |
JPH0822941B2 true JPH0822941B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=17500001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27143690A Expired - Fee Related JPH0822941B2 (ja) | 1990-10-09 | 1990-10-09 | 保存安定性に優れたビニルエステル樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0822941B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3377455B2 (ja) * | 1998-10-14 | 2003-02-17 | 株式会社日本触媒 | 樹脂組成物 |
JP4936100B2 (ja) * | 2005-09-30 | 2012-05-23 | Dic株式会社 | ラジカル重合性樹脂組成物の長期保存方法 |
SG11202011620XA (en) * | 2018-08-30 | 2020-12-30 | Showa Denko Kk | Vinyl ester resin composition, composite material containing said composition, and cured product of said composition or composite material |
-
1990
- 1990-10-09 JP JP27143690A patent/JPH0822941B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04146951A (ja) | 1992-05-20 |
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