JPH0822874B2 - 新種の低カロリータンパク甘味料 - Google Patents

新種の低カロリータンパク甘味料

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JPH0822874B2
JPH0822874B2 JP63505175A JP50517588A JPH0822874B2 JP H0822874 B2 JPH0822874 B2 JP H0822874B2 JP 63505175 A JP63505175 A JP 63505175A JP 50517588 A JP50517588 A JP 50517588A JP H0822874 B2 JPH0822874 B2 JP H0822874B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は,食料や飲料に甘味を付与する際に砂糖の代
替品としてタンパクを使用することに関する。特に,本
発明は,ショ糖よりもはるかに甘くて,変性条件にかけ
てもその甘味付け能力を保持する,単鎖のタンパク様化
合物に関する。
発明の背景 ある種のタンパク様化合物が,食料や飲料に甘味を付
与する場合に,非常に有効な方式で砂糖の代わりをする
能力を有することは周知である。これらの例のなかで最
も単純なものはアスパルテームであるが,これはジペプ
チド誘導体であり,現在市販されている。しかし,2種類
のはるかに複雑なタンパクであるモネリンおよびタウマ
チンが植物起源から単離されている。タウマチンは,タ
ウマトコッカス・ダニエリー(Thaumatococcus daniell
ii)から単離される。この植物は,西アフリカ産であ
り,地上に三角形の果実を形成する。その天然タンパク
生産物であるタウマチンは,平均的な甘味がショ糖の25
00倍であり,商品名タリン(Talin)で市販されてい
る。このタンパクの三次元構造が研究され,その結果
が,DeVos,A.M.ら,Proc Natl Acad Sci USA(1985)82:
1406-1409によって発表されている。
他方のタンパクは,グリコシル化されておらず,西ア
フリカ産の植物であるディオスコレオフィルム・コミニ
シー(Dioscoreophyllum comminisii)の「セリンディ
ピティ・ベリーズ(Serendipity Berries)」から単離
されている。モネリンのアミノ酸配列は公知であり,こ
のタンパクの三次元構造は,Ogata,C.ら,Nature(198
7)328:739-742によって決定されている。モネリンの特
性決定は,Morrisら,J Biol Chem(1973)248:534-539
でなされているが、その他のCagan,Science(1973)18
1:32-35;BohakおよびLi,Biochim Biophys Acta(1976)
427:153-170;HudsonおよびBeeman,Biochem Biophys Res
Comm(1976)71:212-220;Van der WelおよびLoeve,FEB
S Lett(1973)29:181-183;FrankおよびZuber Hoppe-Se
yler's Z Physiol Chem(1976)357:585-592;Morrisお
よびCagan,Biochim Biophys Acta(1972)261:114-122
でも行われている。米国特許第3,998,798号には,天然
モネリンの調製法が記載されている。
天然モネリンのA鎖およびB鎖の公知のアミノ酸配列
を第1図に示す。モネリンは,二鎖ペプチドであり,一
方の「A」鎖は45個のアミノ酸残基を有し,他方の
「B」鎖は50個のアミノ酸残基を有する。このタンパク
の三次元構造は,第2図に示すが,その活性にとって必
須なものであることは明らかである。なぜなら,天然モ
ネリンを中性pHで90℃に加熱するか,あるいは酸性pHで
50℃に加熱した後,冷却すると,その甘味が消失するか
らである。
最近決定されたこのタンパクの三次元構造(上記文献
参照)を第2図に示す。50個のアミノ酸を有するB鎖
は,多数の鎖間相互作用が存在するように,45個のアミ
ノ酸を有するA鎖と密接に会合している。このタンパク
を加熱すると,これらの鎖が解離し,適切な構造を再形
成できないことは明らかである。
このタンパク様化合物の構造は,B成分およびA成分の
部分を単一分子上に合成することによって維持できるこ
とが見い出されている。この制限によって,変性に対す
る耐性が得られ,三次元構造を維持することが容易にな
るのである。
発明の開示 本発明は,天然タンパクを通常変性させる条件下で三
次元構造を維持することができる単鎖形の甘味タンパク
様物質であるモネリンを提供するものである。このよう
な形態のものは,その甘味がショ糖より著しく強く,酸
性pHで100℃に加熱した後でもその甘味を保持する。し
たがって,この物質は,常温以上の温度に曝される食料
および炭酸飲料を含む飲料の甘味付けに有用となる。
ある局面では,本発明は,重量基準で,ショ糖の甘味
性の少なくとも50倍,好ましくは100倍,そして最も好
ましくは1000倍の甘味性を有する単鎖のタンパク様化合
物を目的とする。この化合物は,式B−C−Aで表され
る。Bは,天然モネリンのB鎖部分における残基1〜46
に実質的に等しく,そのC末端によってCに連結してい
る。Cは,天然モネリンのA鎖における残基6〜45に実
質的に等しいペプチドのN末端に順に連結される共有結
合リンカーである。共有結合リンカーCは,上記分子の
外側に存在するのに充分な親水性を有し,かつ生理学的
に許容される,約3〜10個のα−アミノ酸からなる長さ
のペプチドでなければならない。共有結合リンカー自体
がペプチドであれば,この物質は,自動合成法を用いて
調製するか,または組換え技術を用いて合成遺伝子から
調製するか,あるいは当該技術分野で公知の他の方法で
調製することが可能な単鎖のタンパクである。
組換え法を使用することもできるので,本発明は,他
の局面では,上記のタンパクをコードするDNA配列,こ
れらの配列を含む発現ベクター,これらのベクターで形
質転換された微生物もしくは他の宿主細胞,およびこれ
らの材料を用いてこのタンパクを製造する方法を包含す
る。本発明には,本発明の化合物を合成するのに有用な
中間体も含まれる。
図面の簡単な説明 第1図は,天然タンパクのA鎖およびB鎖のアミノ酸
配列を示す。
第2図は,天然タンパクの三次元構造を示すものであ
る。
第3図は,本発明の単鎖タンパクのアミノ酸配列と,
該単鎖タンパクを合成する際に有用な合成遺伝子のヌク
レオチド配列とを示す。
発明を実施する方法 本発明のタンパク様化合物は,甘味料として有用であ
り,天然モネリンのA鎖における残基6〜45の配列に実
質的に等価なペプチドのN末端に,共有結合リンカーに
よって,自らのC末端を通じて連結された天然モネリン
のB鎖における残基1〜45の配列に実質的に等価なペプ
チド部分から主になっている。「実質的に等価な」と
は,本発明の化合物に関する文献では,ショ糖の少なく
とも50倍の甘味力を有し,かつB鎖の残基1〜46によっ
て表わされるペプチドもしくはA鎖の残基6〜45で表わ
されペプチドと少なくとも80%の相同性を有する物質で
あるペプチドを意味する。特に保存的置換を含めて少な
くとも90%の相同性が好ましい。
相同性は標準の方法で算出される。この方法では2つ
の配列を並べて比較し,最大の一致が生じるときの一致
部分の百分率を計算する。したがって特に好ましい実施
態様では,本発明の物質は,天然モネリンのA鎖におけ
る残基6〜45によって表される一次構造を有するペプチ
ドに連結された(リンカーを通じて)天然モネリンのB
鎖における残基1〜46のアミノ酸配列を有するペプチド
を含有する。これらの物質に実質的に等価な物質として
は,上記の天然配列の1つ以上の残基が欠落したり,異
なる単一のアミノ酸もしくは複数のアミノ酸で置換され
たりまた異なる単一のアミノ酸もしくは複数のアミノ酸
が挿入されたものが挙げられる。
好ましい置換部は,保存される置換部である。すなわ
ち,この場合,残基は別の同じ一般的な形のものによっ
て置換される。よく知られているように,天然に存在す
るアミノ酸は,酸性,塩基性,中性で極性,または中性
で非極性のサブクラスに分けることができる。さらに,
コードされたアミノ酸のうちの3種は芳香族である。一
般に,天然の配列と異なるペプチドは,置換されたアミ
ノ酸のグループと同じグループ由来の置換部分を含有す
ることが好ましい。したがって,一般に,塩基性アミノ
酸のLys,ArgおよびHisは交換可能であり;酸性アミノ酸
のアスパラギン酸とグルタミン酸は交換可能であり;中
性の極性アミノ酸のSer,Thr,Cys,GlnおよびAsnは交換可
能であり;非極性の脂肪族アミノ酸のGly,Ala,Val,Ile
およびLeuは交換可能であり;そして芳香族アミノ酸のP
he,TrpおよびThrは交換可能である。プロリンは非極性
の中性アミノ酸であるが,立体構造に影響を及ぼすので
困難を生じる。そのため,同一もしくは類似の立体構造
が得られ得る場合を除いて,プロリンによる置換もしく
はプロリンの置換は好ましくない。その上,異なる種類
に分類されるが,Ala,GlyおよびSerは交換可能のようで
あり,さらにCysはこのグループに適合する。異なるク
ラス由来のアミノ酸によるいくつかの置換が甘味反応を
改善するのに有用であり得る。
さらに,遺伝子によってコードされないアミノ酸によ
る置換も行われ得ることに留意すべきである。他の残基
には,例えば,式H2N(CH2)nCOOH(式中nは2〜6であ
る)で表わされるオメガアミノ酸類が含有される。これ
らのアミノ酸は,中性の非極性アミノ酸であり,これに
はサルコシン(Sar),t−ブチルアラニン(t-BuA),t−
ブチルグリシン(t-BuG),N−メチルIle(N-MeIle)お
よびノルロイシン(Nle)がある。例えば,フェニルグ
リシンは,芳香族の中性アミノ酸であるTrp,Tyrもしく
はPheの代わりに用いられ得るがシトルリン(Cit)とメ
チオニンスルホキシド(MSO)は極性であるが中性であ
り,シクロヘキシルアラニン(Cha)は中性で非極性で
あり,システィン酸(Cya)は酸性であり,そしてオル
ニチン(Orn)は塩基性である。プロリン残基の構造付
与特性は,残基の1つ以上がヒドロキシプロリン(Hy
p)で置換されても残留する。
さらに,本発明の物質のBペプチドもしくはAペプチ
ドに対応する部分における1つ以上のペプチド結合が,
当該技術分野の公知の方法で,同じ一般特性を有する他
の種類の結合,例えば-CH2NH-,-CH2S-,-CH2CH2-,-CH=C
H-,-COCH2-,-CH(OH)CH2-および -CH2SO-で置換され得
る。例えば,Spatola,A.F.Vega Data(1983)1(3),
「Peptide Backbone Modi-fications」;Spatola,A.F.,
「Chemistry and Biochemistry of Amino Acids,Peptid
es and Proteins」,B.Weinstein編集,Marcel Dekker,Ne
w York,273頁,(1983);およびMorley,J.S.,Trans Ph
arm Sci(1980),463〜468頁を参照せよ。これらの置換
は,得られた「タンパク」が生理学的に受容可能な限り
行うことができる。
さらに,本発明のタンパクの実施態様は,細胞内タン
パクとして組換え技術で産生される場合,最終生成物に
は,N末端のメチオニン残基が保持され得る。天然の配列
を遊離されるためのこのN末端メチオニンの切断は完全
であっても,あるいは完全でなくてもよい。
本発明の共有結合リンカーは,一般に,3〜10個のアミ
ノ酸残基,好ましくは6〜8個のアミノ酸残基のペプチ
ドでなる長さに等しい長さであり,生理学的に受容可能
でなければならない。「生理学的に受容可能である」と
は,無毒で,望ましくない副作用がないことを意味す
る。共有結合リンカーは親水性を有し,かつ分子の外側
に存在し,かつ天然の構造をゆがめないような長さを有
さなければならない。1つの好ましい共有ペプチド連結
配列は下記のとおりである。
Tyr-Glu-Asn-Glu-Arg-Glu-Ile-Lys Cで示す共有結合リンカーの特に好ましいグループ
は,下記式の3〜10個,好ましくは6〜8個のペプチド
配列を含有している。
A1-A2-A3-A4-A5-A6-A7-A8-A9-A10 ここでA1〜A10の各々は,アミノ酸残基であるか,もし
くは存在しない場合もあるが,A1〜A10の少なくとも3個
はアミノ酸残基でなければならない。特に好ましいグル
ープの実施態様では,A9およびA10が存在せず,A2,A4およ
びA6は酸性アミノ酸;A5およびA8は塩基性アミノ酸,A3は
極性/中性アミノ酸,そしてA1およびA7は非極性のアミ
ノ酸である。特に好ましい組の実施態様では,A9およびA
10が存在せず,A1がTyrもしくはPhe,A2はGluもしくはAs
p,A3はAsnもしくはGln,A4はGluもしくはAsp,A5はArg,Hi
sもしくはLys,A6はGluもしくはAsp,A7はIle,Valもしく
はLeu,およびA8はArg,LysもしくはHisである。
特にことわらない限り、アミノ酸残基が,遺伝子コー
ドされているかまたはコードされていない類似体である
にかかわらずL形である。しかし,このような残基の2
つ,好ましくは1つが,D−異性体で置換され得る。
その他のリンカーには,上記のような適切な長さで,
適切な親水性を有し,そして生理学的に受容可能である
いずれかの共有結合部分が含有さる。例えば,式HO(CX2
CX2O)nH(式中各Xは独立して,水素原子または炭素数
1〜4の飽和もしくは不飽和のヒドロカルビル;そして
nは3〜10,好ましくは6〜8である)で表されるポリ
エチレングリコールオリゴマーも使われ得る。その末端
のヒドロキシル基の1つを酸化すると,カルボキシル基
が生成し,この基が前記A鎖のN末端にアミドを形成す
るが,B鎖への連結はポリエチレングリコールの残りのヒ
ドロキシル基とのエステル結合で行われる。正しい官能
性,親水性および長さを有する各種の共有結合リンカー
を作製して,B鎖のC末端とA鎖のN末端との共有結合を
行うのに利用することができる。種々の共有結合リンカ
ーは,例えばPierce Chemical Companyから市販されて
いる。
本発明の化合物のBとAのペプチドおよびC連結部分
は,C連結部分もペプチドであれば,標準の自動ペプチド
合成法を用いて,手動によるか,または,Applied Biosy
stems(フォスター・シティ,カリフォルニア)もしく
はBiosearch(サン・ラファエル,カリフォルニア)が
供給している自動合成装置で合成することができる。保
護化された形のC末端アミノ酸に変化(デリバタイズ)
した樹脂が市販されている。したがって,A鎖部分を合成
するにはプロリンで変化させた樹脂が好ましく,B部分の
合成には好ましい実施態様においてはIleに変化した樹
脂がある。順に続くアミノ酸が,標準の方法を用いて添
加され,必要とする長さのペプチドが合成される。Aお
よびB鎖は各々,全体として合成されるか,断片を作っ
て次に結合させて合成され,次いで共有結合リンカーで
連結され,そして本発明の物質が得られる。
組換え技術を用いて調製する場合は,所望のペプチド
部分(全長のペプチドの場合がある)をコードするDNA
配列が,標準の自動技術を用いて合成される。このDNA
は適切な発現ベクターに連結され,これらのベクターは
適切な宿主に形質転換される。各種の発現ベクター/宿
主細胞系が利用され得,これには原核生物培養系と真核
生物培養系の両方が含有される。
原核生物としては,E.coliの各種菌株が提示される場
合が最も多い。しかし,他の微生物の菌株も使用するこ
とができ,例えば,バシラス・サチリス(Bacillus su
btilis)のようなバシラス属の種,シュードモナス属
(Pseudomonas)の各種の種または他の細菌の菌株が挙
げられる。このような原核生物系では,複製開始点と,
宿主と適合する種由来の制御配列とを有するプラスミド
ベクターが使用される。例えば,典型的には,Boliver
ら,Gene(1977)2:95による,E.Coliの種由来のプラス
ミドであるpBR322の誘導体を用いて,E.Coliが形質転換
される。通常,用いられる原核生物の制御配列は,本願
では,必要に応じてオペレーターとリボソーム結合部位
配列とが付随する転写開始のプロモーターを含むと定義
されるが,β−ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ),ラク
トース(lac)プロモーター系(Changら,Nature,(19
77)198:1056),トリプトファン(trp)プロモーター
系(Goeddelら,Nucleic Acids Res,(1980)8:405
7),およびラムダ由来PLプロモーターとN−遺伝子リ
ボソーム結合部位(Shimatakeら,Nature,(1981)29
2:128)のような通常用いられるプロモーターを有して
いる。しかし,原核生物と適合する入手し得るプロモー
ター系はいずれもが使用され得る。
本発明の真核生物系で有用な発現系は,適当な真核生
物の遺伝子由来のプロモーターを含有している。酵母中
の有用な一群のプロモーターとしては,例えば,解糖酵
素の合成のためのプロモーターを含有する。これには,
アルコールデヒドロゲナーゼ−1プロモーター,グリセ
ルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼプロ
モーター(Holland & Holland,J BiolChem(1980)25
5:2596),α−因子プロモーター(Bitterら,Proc Nat
l Acad Sci(1984)81:5330),ガル(gal)プロモータ
ー(Johnston & Davis,Mol Cell Biol(1984)4:144
0),3−ホスホグリセラートキナーゼ(Hitzemanら,J B
iol Chem(1980)255:2073)が包含される。他のプロモ
ーターとしては,エノラーゼ遺伝子(Holland,M.J.ら,
J Biol Chem(1981)256:1385),またはYEp13から得ら
れたLeu2遺伝子(Broach,J.ら,Gene(1978)8:121)由
来のプロモーターが含有される。
適切な哺乳類のプロモーターとしては,SV40由来の初
期プロモーターと後期プロモーター(Fiers et al,Natu
re(1978)273:113)またはポリオーマ,アデノウイル
スII,ウシ乳頭腫ウイルスもしくはトリ肉腫ウイルス由
来のその他のウイルスプロモーターが挙げられる。適切
なウイルスエンハンサーと哺乳類エンハンサーは上記の
文献に記載されている。植物細胞の発現系として用いら
れる場合は,ノパリン合成プロモーターが適切である
(Depicker,Aら,J Mol Appl Gen(1982)1:561)。
形質転換は,用いられる宿主細胞によって,その細胞
に適切な標準法を用いて行われる。Cohen,S.N.,Proc Na
tl Acad Sci USA(1972)69:2110に記載されている塩化
カルシウムを用いるカルシウム処理法,またはManiatis
ら,Molecular cloning:A Laboratory Manual(1982)Col
d Spring Harbor Press,254頁に記載されているRbCl法
が,原核生物,もしくは実質的な細胞壁バリアーを有す
るその他の細胞に用いられる。アグロバクテリウム・ツ
メファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)による
感染法(Shaw,C.H.ら,Gene(1983)23:315)がある種の
植物細胞に用いられる。このような細胞壁のない哺乳類
の細胞に対しては,GrahamとVan der Eb,Virology(197
8)52:546のリン酸カルシウム沈澱法が好ましい。酵母
への形質転換は,Van Solinger,P.ら,J Bacter(1977)
130:946およびHsiao,C.L.ら,Proc Natl Acad Sci USA
(1979)76:3829の方法に従って実施される。
一般に,適切な発現系を構築した後,その系を適切な
宿主にトランスフェクトし,その発現ベクターに含有さ
れるマーカーによって,成功裏に得られた形質転換体を
選択する。うまく形質転換されたコロニーを,次に培養
して所望のタンパクを製造する。環境の条件を調節する
ことによって制御することができるプロモーターを用い
て,本発明の所望のタンパクをコードする遺伝子が発現
されない条件下で細胞を増殖させ,次いでタンパクの産
生を適切な条件操作によって誘発させることが望まし
い。例えば,trpプロモーターをE.Coliに用いる場合,細
胞を,トリプトファンの存在下で増殖させ,次いで,ト
リプトファン濃度の低下,またはインドリル酢酸のよう
なトリプトファン類似体の添加によって発現を誘発させ
る。遺伝子がPLプロモーターの制御下にある場合,細胞
を,約35℃のような比較的低温で適切な細胞密度まで増
殖させ,次いで昇温してこのプロモーターを活性化す
る。N末端メチオニンは,成熟細胞内タンパクとして細
菌宿主内て産生される場合,開裂していても開裂してい
なくてもよい。哺乳類系では,例えばメタロチオネイン
プロモーターを使用すること,重金属もしくはグリココ
ルチコイドを添加することによって誘発がおこる。この
プロトコルは,細胞の増殖に有害なタンパクの早期蓄積
を防止するのに好ましいものである。
また,タンパクは,適切な宿主中で作動可能なシグナ
ルペプチドがBペプチドより優先するベクターを構築す
ることによって,分泌形で産生することができる。
タンパクは,一般に当該技術分野で公知の適切な方法
を用いて,培地もしくは細胞から回収され,次に例えば
イオン交換クロマトグラフィー,硫酸アンモニウム沈澱
法,ゲル浸透クロマトグラフィーなどによって精製され
る。本発明の甘味化化合物は,この化合物自体に対して
免疫特異的な抗体を発生させるためにも利用することが
できる。この抗体は,合成培地もしくは生物培養培地か
ら上記化合物を精製するのに有用である。これらの抗体
は,上記の化合物を適切な賦形剤と混合し,得られた製
剤を脊椎動物の宿主(一般にウサギもしくは他の哺乳類
の宿主)に注射することによる標準の免疫化法を用いる
ことによって調製することができる。その抗血清もしく
は精製された抗体は,次に固体支持体に結合されて,所
望の物質の精製に用いる免疫親和性カラムを提供する。
式B−C−Aで表される本発明のタンパク様物質は,
どのような方法で製造されたものであっても,食料およ
び飲料の甘味化成分として用いることができる。本発明
の物質はショ糖の少なくとも100倍の甘味を付与する能
力を有するので,少量で,ジュース,炭酸飲料などのソ
フトドリンクの風味づけを補助することができる。また
この甘味料は,その構造が高温で維持されるので,コー
ヒーおよび紅茶のような温い飲料に砂糖の代替品として
用いることができる。上記の物質は,動物用の食料の甘
味付けにも用いることができる。
DNA配列によってコードされる,本発明の化合物の実
施態様では,これらの物質は,トランスフェクトされた
微生物,真核細胞系もしくは植物によって生体内の原位
置で産生することができる。例えば,所望の物質をコー
ドする遺伝子を有する発現系は,ヨーグルト,ワイン,
ビールなどの製造に用いられる培養生物にトランスフェ
クトすることができ,甘味料が所望の製品の産生ととも
に産生される。さらに,本発明の化合物をコードする遺
伝子を有し,植物中で使用可能な発現系は,外植片もし
くは植物の原形質体をトランスフェクトするのに使用さ
れ得,次にこれらの系は,無傷の植物内で再生され,こ
の植物はより甘味の強い形態の果物もしくは野菜の製品
を,遺伝的に生産可能である。
本発明の化合物は,甘味料製品として使用される場
合,典型的には,液体もしくは粉末を添加することによ
って増量され,本発明の化合物は,その組成物の約0.1
〜99重量%を占める。適切な増量剤としては,例えばセ
ルロースのような不活性な粉末が包含され,さらに抗酸
化剤,保存剤,プロテアーゼ阻害剤などの有益な成分を
含有させてもよい。
実施例 下記の実施例は,本発明を例示するものでその範囲を
限定するものではない。
実施例1 合成遺伝子の調製 第3図に示すアミノ酸配列のタンパクは,その図に示
すようにDNA配列によってコードされている。第3図に
示すように,metをコードするATG開始コドンが先行する
ヌクレオチド1〜141が,天然のB鎖の残基1〜45をコ
ードし,ヌクレオチド142〜165が,8個のアミノ酸の連結
「C」部分をコードし,そしてヌクレオチド166〜285が
天然のAタンパクの残基6〜45をコードする。
この合成遺伝子は,下記のオリゴマーから調製され,
そしてApplied Biosystems 380B DNA合成装置を用いて
合成された。
そのオリゴマーを,尿素−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動法で単離して,Sep-pak C18カラム(Whatman)を通
すことにより精製し,アニールし,以下に示すように連
結して,Nde I部位とSal l部位とでブラケットされてい
る第3図の合成遺伝子が得られた。
連結のために,各オリゴマーは,50mMトリス−塩酸,pH
8.0,10mM MgCl2,10mM DTT,1mM ATPおよび5単位のT4ポ
リヌクレオチドキナーゼを含有する30μlの反応混合物
中で,37℃にて45分間でリン酸化された。各反応混合物
をあつめて,フェノール/クロロホルムで抽出し,エタ
ノールで沈澱させ,そしてスピード−バック(Speed-Va
c)で乾燥させた。得られた乾燥ペレットを50μlの蒸
留水に溶解させ,そして7μlの連結緩衝液(0.2M ト
リス−塩酸,pH7.5,0.1M MgCl2,0.1M DTT)を添加した。
得られた溶液を95℃の水浴に入れ,一夜かけて室温まで
徐々に冷却した。得られた混合物に,7μlの10mM ATP,4
0単位のT4 DNAリガーゼ(New England Biolab Inc.)お
よび2μlの水を添加した。
得られた反応混合物を室温で10分間保持し,フェノー
ル/クロロホルムで抽出し,沈澱させ,乾燥させ,そし
て85μlの水に再溶解させた。連結されたオリゴマー混
合物を制限エンドヌクレアーゼNde IとSal I(New Engl
and Biolabs, Inc.)とで処理し,次いで290塩基対の断
片を7%ポリアクリルアミドゲルによる電気泳動法で単
離し,バンドを電気溶出し,そしてElulip-Dカラム(S
&S Co.)を用いて精製した。
M13mp19RFは合成モネリン遺伝子をクローニングする
ために用いられた。M13mp19RFをXba I/Sal I(New Engl
and Biolabs, Inc.)で切断し,大きい断片を単離して
精製した。合成Xba I/Nde Iアダプター を精製し,次いでNde IとSal Iで消化しアニールした上
記で調製された合成モネリンのDNA断片を,20mMトリス−
HCl,pH7.5,10mM MgCl2,10mM DTTおよび200単位のT4 DNA
リガーゼ(New England Biolabs, Inc.)を含有する。
緩衝液10μl中で,Xba I/Sal Iで処理したM13mp19RFとX
ba I/Nde Iアダプターとを結合し,4℃で一夜インキュベ
ートして,そしてM13mp19MON-1RFを得た。得られた連結
混合物は,その5μlを,200μlのE.Coli JM101コンピ
テント細胞(Messing,J.,Methods in Enzymology(198
3)101:20〜78)に添加することによって宿主に形質転
換し,次いで所望の配列が,ジデオキシ配列決定法(Sa
nger,T.らProc Natl Acad Sci USA(1985)74:5463〜54
67)によって確認された。
実施例2 発現ベクターの調製 293bpのNde I/Sal I合成遺伝子を,M13mp19 MON-1RFか
ら単離して精製した。trpプロモーター/オペレーター
を含有する市販のベクター,pDR720(Pharmacia Inc.;Ca
t.#27-4930-01)をSma I/Pvu IIで消化し,平滑末端に
して連結することによりptrp322を調製した。得られたp
trp322をHpa I/Sal Iで消化し,2.5kpの大きい断片を単
離した。合成Hpa I/Nde Iアダプター を,Applied Biosystems DNA合成装置モデル380Bを用い
て合成した。293bpの合成モネリン遺伝子,Hpa I/Sal I
で処理したptrp322ベクターおよびHpa I/Nde I合成アダ
プターの連結反応を,20mMトリス−HCl,pH7.5,10mM MgCl
2,10mM DTTおよび200単位のT4 DNAリガーゼ(N.E.Biola
bs,Inc.)を含有する緩衝液10μlの存在下,14℃で一夜
行い,ptrp322H MON-1を得た。得られた連結混合物をE.C
oli W3110(ATCC27325)に形質転換し,アンピシリン耐
性のクローンを採取した。
実施例3 B−C−Aの調製 W3110中のptrp322H MON-1の50μlをルリア肉汁とと
もに一夜培養して,これを0.4%カザミノ酸,10μl/mlの
ビタミンB1,40μg/mlのアンピシリンを含有するM9培地
の5mlに接種し,OD650hmが約0.5に到達するまで,温度
が制御された振盪インキュベーターで37℃にて培養し
た。次いで0.1mgのインドリルアクリル酸を反応混合物
に添加して50μg/mlの濃度にし,混合物をさらに約8時
間インキュベートした。培養した細胞を2500rpmで5分
間,BeckmanJ6遠心分離器にかけてペレット化した。レム
リタンパク試料緩衝液(Laemmli proteinsample buffe
r)が細胞のペレットに添加され,次いで95℃で5分間
加熱し,得られたタンパクを,15%レムリ(Laemmli)SD
S−ポリアクリルアミドゲル(Laemmli,Nature(1970)2
27:680〜685)に入れた。電気泳動を,2.5時間,300で行
った。このゲルがクーマシーブルーブリリアント(Coom
assie blue brilliant)色素で染色されたことは,正し
い分子量を有する生成物が得られたことを示している。
発現された生成物を単離し,甘味を有することが分かっ
た。
生成物を水に溶解させ,100℃で5分間加熱した。溶液
を室温まで冷却して溶液の再度味をみた。甘味は加熱と
冷却とのサイクルの後でも残っていた。
実施例4 B−C−Aの精製 培養して得た細胞を,0.01Mリン酸ナトリウム,pH7.2,7
mM β−メルカプトエタノール,1mM EDTA,そして25μg/m
lPMSFプロテアーゼ阻害剤を含有している緩衝液中で超
音波処理を行った。試料を,ソルバル(Sorvall)SS34
ローター中で,4℃で15分間,10,000rpmで回転させた。抽
出物を前記の緩衝液で希釈した。得られた試料を,pH7.2
の0.01Mリン酸緩衝液で予め平衡化したCM-25セファデッ
クスカラムに入れた。カラムと同じ緩衝液で3時間洗浄
した。生成物の単鎖のモネリン類似体を,0.01Mリン酸緩
衝液+0.1M NaClで溶出した。水に対して透析した後,
タンパクの純度をゲル電気泳動法で測定した。必要に応
じて,タンパクは,ポリクローナルモネリン抗体を充填
したセファロースCI-4Bの親和性カラムでさらに精製さ
れた。
実施例5 他方のB−C−ASの調製 上記の方法にしたがって,下記のような,異なる
「C」連結配列(第3図のヌクレオチド141とヌクレオ
チド166との間)を有する修飾DNAを調製した。
Tyr-Glu-Asn-Arg-Glu-Asp-Ile-Lys Tyr-Ala-Ser-Asp-Lys, and Glu-Asp-Tyr-Lys-Thr-Arg- 使用したコドンは,第4図に示した構築物に示したコド
ンと同じものである。
実施例6 甘味の試験 生成物の甘味を通常の味覚試験を用いて評価した。シ
ョ糖の甘味との比較を,重量基準の適切な希釈度で行っ
た。本発明の化合物を,約1000倍希釈して比較した場合
に,その化合物は少なくともショ糖と同じ甘味を有す
る。
典型的な試験では,1,10,25および50mg/mlの砂糖水溶
液を標準溶液として用いた。試験化合物が試験者に依然
として甘味を感じさせるために水に添加される最小重量
を,ショ糖の対応する最小重量と比較する。本発明の化
合物は,ショ糖の約1/100の重量しか添加する必要がな
い。例えば,60μg/mlの該タンパクの溶液が50mg/mlの砂
糖(Lucky SupermaketのLady Leeブランドの砂糖)溶液
と同じ甘さであった。
異なるpH条件下での安定性は,天然モネリン(Worthi
ngton)と実施例4の生成物とを,100μg/mlの濃度にてp
H2,4および6.3で溶解させて測定された。各試料を,40,5
0,60,70,80,90および100℃で15分間加熱し,次いで室温
まで冷却してから味をみた。最も顕著な違いは,天然モ
ネリンがpH2で50℃にて加熱し,室温まで放冷してから
味覚試験をした時に甘味を失っていたのに対して,本発
明の生成物は,100℃で5分間加熱した後でも甘味を回復
した(regained)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 9282−4B //(C12P 21/02 C12R 1:19) (56)参考文献 Biochimica et Biop hysica Acta,Vol.427, P153−170(1976) Biochem.Biophys.Re s.Commun.,Vol.71,No. 1,P.212−220(1976)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式:B−C−A (式中、Bは天然モネリンのB鎖の1〜46個のアミノ酸
    残基または少なくとも80%の相同性を有し、上記アミノ
    酸残基の1個またはそれ以上が欠失・置換・付加したア
    ミノ酸残基からなるペプチド部分を表し、 Cは、3〜10個のアミノ酸からなるペプチドと等価な長
    さの間隔を与え得る生理学的に受容可能な親水性の共有
    結合リンカーであり、そして Aは天然モネリンのA鎖における残基6〜45のアミノ酸
    残基または少なくとも80%の相同性を有し、上記アミノ
    酸残基の1個またはそれ以上が欠失・置換・付加したア
    ミノ酸残基からなるペプチドを表す) を有する、重量基準でショ糖の少なくとも50倍の甘味性
    を有する単鎖のタンパク様化合物。
  2. 【請求項2】B鎖配列が、 (Met) Gly Glu Trp Glu Ile Ile Asp Ile Gly Pro Phe Thr Gln Asn Leu Gly Lys Phe Ala Val Asp Glu Glu Asn Lys Ile Gly Gln Tyr Gly Arg Leu Thr Phe Asn Lys Val Ile Arg Pro Cys Met Lys Lys Thr Ile である、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】A鎖配列が、 Gly Tyr Glu Tyr Gln Leu Tyr Val Tyr Ala Ser Asp Lys Leu Phe Arg Ala Asp Ile Ser Glu Asp Tyr Lys Thr Arg Gly Arg Lys Leu Leu Arg Phe Asn Gly Pro Val Pro Pro Pro である、請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】Cが次式: A1-A2-A3-A4-A5-A6-A7-A8-A9-A10 (式中、A1〜A3の各々はアミノ酸残基を表し、A4〜A10
    の各々はアミノ酸残基を表すかあるいは存在せず、そし
    てこれらアミノ酸残基の大部分は親水性である) を有する、請求項4記載の化合物。
  5. 【請求項5】アミノ酸残基がDNAによりコードされるも
    のから選択される、請求項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】A2,A4およびA6が酸性アミノ酸であり、A5
    およびA8が塩基性アミノ酸であり、A3が極性の中性アミ
    ノ酸であり、ならびにA1およびA7が非極性のアミノ酸、
    そしてA9およびA10が存在しない、請求項4記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】Cが式: Tyr-Glu-Asn-Glu-Arg-Glu-Ile-Lys を有する、請求項6記載の化合物。
  8. 【請求項8】共有結合リンカーがモネリンのB鎖および
    A鎖を実質的に天然の構造に従わせる、請求項1記載の
    化合物。
  9. 【請求項9】モネリンに対して作られた抗体との免疫反
    応性を有する、請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】食品組成物に甘い風味を与える方法であ
    って、甘味を増大させる量の請求項1記載の化合物を上
    記組成物に混合させることを含む方法。
  11. 【請求項11】モネリンのB鎖およびA鎖の3次元構造
    を安定化させる方法であって、天然Bの残基1〜46のア
    ミノ酸残基または少なくとも80%の相同性を有し、上記
    アミノ酸残基の1個またはそれ以上が欠失・置換・付加
    したアミノ酸残基からなる配列を、天然A鎖の残基6〜
    45に、親水性で生理学的に受容可能であり、かつ3〜10
    個のアミノ酸のペプチドと長さが等価である共有結合リ
    ンカーを介して共有結合させることを含む方法。
  12. 【請求項12】前記共有結合リンカーがペプチドである
    請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】請求項5記載の化合物をコードする合成
    または組換体DNA。
  14. 【請求項14】請求項13記載のDNAを発現させるのに有
    効な発現系であって、重量基準でショ糖の少なくとも50
    倍の甘味性を有する式:B−C−A (式中、Bは天然モネリンのB鎖における残基1〜46の
    アミノ酸残基または少なくとも80%の相同性を有し、上
    記アミノ酸残基の1個またはそれ以上が欠失・置換・付
    加したアミノ酸残基からなるペプチド部分を表し、 CはDNAによってコードされる3〜10個のアミノ酸から
    なるペプチドであり、そして Aは天然モネリンのA鎖における残基6〜45のアミノ酸
    残基または少なくとも80%の相同性を有し、上記アミノ
    酸残基の1個またはそれ以上が欠失・置換・付加したア
    ミノ酸残基からなるペプチドを表す) を有する化合物をコードする第1のDNAであり、適合可
    能な宿主中で機能するプロモーターを有する第2のDNA
    配列へ作動可能なように連結されている第1のDNAを含
    む発現系。
  15. 【請求項15】重量基準でショ糖の少なくとも50倍の甘
    味性を有する式:B−C−A (式中、Bは天然モネリンのB鎖における残基1〜45の
    アミノ酸残基または少なくとも80%の相同性を有し、上
    記アミノ酸残基の1個またはそれ以上が欠失・置換・付
    加したアミノ酸残基からなるペプチド部分を表し、 CはDNAによってコードされる3〜10個のアミノ酸から
    なるペプチドであり、そして Aは天然モネリンのA鎖における残基6〜45のアミノ酸
    残基または少なくとも80%の相同性を有し、上記アミノ
    酸残基の1個またはそれ以上が欠失・置換・付加したア
    ミノ酸残基からなるペプチドを表す) を有する化合物を生産し得る細胞であって、請求項14記
    載の発現系で形質転換された細胞。
  16. 【請求項16】重量基準でショ糖の少なくとも50倍の甘
    味性を有する、 式:B−C−A (式中、Bは天然モネリンのB鎖における残基1〜46の
    アミノ酸残基または少なくとも80%の相同性を有し、上
    記アミノ酸残基の1個またはそれ以上が欠失・置換・付
    加したアミノ酸残基からなるペプチド部分を表し、 CはDNAによってコードされる3〜10個のアミノ酸から
    なるペプチドであり、そして Aは天然モネリンのA鎖における残基6〜45のアミノ酸
    残基または少なくとも80%の相同性を有し、上記アミノ
    酸残基の1個またはそれ以上が欠失・置換・付加したア
    ミノ酸残基からなるペプチドを表す) を有する化合物の製造方法であって、 請求項15記載の細胞を培養すること、 上記細胞を、発現系が機能するのに有利な条件にさらす
    こと、および培養物から上記化合物を回収すること、 を含む方法。
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