JPH08228356A - 画像を表す信号を処理するシステム - Google Patents
画像を表す信号を処理するシステムInfo
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Abstract
むビデオ信号プロセッサを提供する。 【解決手段】 かかるビデオ信号プロセッサにおいて、
3つの隣接画像フレームが分析され、典型的に画像フェ
ージングと関連をもつような輝度勾配が検出される。こ
れらのフレームは、複数のセグメント(A...L)に
同じように分割されている。隣接フレームからの対応す
るセグメント間の絶対ピクセル値の差の和が、2ペアの
隣接フレーム・セグメントの各々について求められる
(DIFF1-2 、DIFF2-3))。2フレーム差の比率
(S)が各セグメントについて求められる。フェージン
グが起こったことは、比率がすべての領域またはあらか
じめ決めた個数の領域でほぼ一定のままになっている場
合に示される。フェージングが検出されると、動き符号
化器によって生成された動きベクトルにはゼロ値が割り
当てられ、符号化されない。
Description
在時にビデオ信号を符号化するシステムに関するもので
ある。すなわち、本発明はディジタル画像信号処理の分
野に関し、より具体的には、イメージ(画像)フェ−ジ
ング(image fading)に関連する輝度勾配(luminance gra
dient)のように,例えば、通常画像(normal image)から
ブラック・レベルへの(またはその逆の)画像輝度勾配
(image intensity gradient)が存在するときテレビジョ
ン信号を符号化するシステムに関する。
の基礎たる米国特許出願第08/329,553号(1
994年10月26日出願)の明細書の記載に基づくも
のであって、当該米国特許出願の番号を参照することに
よって当該米国特許出願の明細書の記載内容が本明細書
の一部分を構成するものとする。
ビデオ(映像)シ−ケンスは、一連の動きのない画像(m
otionless image)が連続して高速に表示され、これによ
り視聴者に連続する動きの印象を与えている。各フレ−
ムはそれぞれが異なる画像情報を伝達しており、動きの
表示を得るために必要とされる高速フレ−ム・レート
は、しばしば、隣接フレーム間において冗長な時間的情
報を大量に生じさせることがある。データ圧縮の一形態
である動き補償符号化(motion compensation coding)
は、時間的次元における一種の予測符号化(predictive
coding) であり、このような時間的冗長性を除くために
よく用いられている。
ン(場面)の変化がないときは、あるフレームから次の
フレームまでの画像の動きは、あるフレームから次のフ
レームまでの輝度(intensity) 変化が多いことの原因と
なる。動き補償予測画像符号化では、2フレーム間の動
きを予測し(estimate)その動きを補償することによっ
て、先に符号化されたフレームから現フレームを予測し
ている。現フレームと現フレームの予測との間の差分
は、(動きが補償された)残余画像(residual image)と
一般に呼ばれ、これが符号化されている。残余画像にお
けるエネルギは、オリジナル画像におけるエネルギより
もはるかに小さいのが典型的であり、これは、冗長な時
間的情報が除去されたためである。オリジナル画像情報
ではなく、残余情報を符号化すると、符号化のために利
用できるデータ・ビットの利用効率が向上する。
る。よく使用されている1つのアプローチは、ブロック
・マッチング(block matching)に基づいている。このア
プローチでは、現画像フレームは、あらかじめ決められ
た個数の矩形領域すなわちブロックに分割され、隣接フ
レームにおける変位(displacement)を求めるための探索
(サーチ)が行われ、このサーチにより隣接フレーム内
の起こり得るブロックの中で最良一致(best match)を得
ている。x、y座標に関連する動ベクトル(motion vect
or) は、現フレーム内のブロックと隣接フレーム内の最
良一致(best match)とを関係づけている。動き補償(残
余画像)符号化は、インターフレーム(フレーム間)(i
nter-frame) 符号化の一例である。動き補償残余符号化
から良好な結果が得られない場合(例えば、場面がある
フレームから次のフレームまでに変化したときのよう
に、予測が良好でない場合)、イントラフレーム(フレ
ーム内)(intra-frame) 符号化によると良好な結果が得
られる場合がある。このイントラフレーム符号化では、
フレームのビデオ情報は動きなしでそれ自体が符号化さ
れている。
したインターフレーム予測動き補償符号化を含めて、例
えば、Ang 他著「ビデオ圧縮は大きな利益をもたらす」
(Video Compression Makes Big Gains)(IEEE Spectrum
,1991年10月)で議論されている。特に、この論文はC
CITT H.261 のビデオ動き符号化器について述べてお
り、イントラフレーム符号化、およびMPEG(Motion Pic
tures Expert Group)画像符号化標準(ISO/IEC 13818-
2、1993年11月)に準拠するインターフレーム予測動き
補償残余符号化についても述べている。提案されたMPEG
標準は、また、インターフレーム・モードおよびイント
ラフレーム・モードの両モードについて動き補償アルゴ
リズムを採用している。
る種の条件の下では、いくつかの動き予測器(motion es
timator)は非効率であるために、画像“ブロッキネス”
・アーティファクト(image "blockiness" artifact−画
像を構成するピクセル・ブロック間で細部の目立った差
があること)が発生することを認識した。このようなア
ーティファクトは、例えば、平均自乗誤差(Mean Square
Error) または平均絶対誤差(Mean Absolute Error) 処
理を採用する動き予測器によって発生する場合がある
が、これは、誤差のある一致(erroneous match) が原因
している。より具体的に説明すると、通常画像からブラ
ックへの(またはその逆の)画像フェード(image fade)
期間に、画像テクスチャ(細部)におけるフレーム間の
変化は、高度に精巧化された動き予測器による以外、正
確にトラックできないことが認められた。このようにフ
レーム間画像細部(frame-to-frame image detail) をト
ラックできないことから、これに代わる方法として輝度
トラック(luminance tracking)が行われている。輝度ト
ラッキングによると、動き予測器から誤った情報が得ら
れることになる。これは、画像に動きがない場合、フェ
ージングと共に起こる輝度変化が誤って動きがあるかの
ように示唆するからである。言い換えると、画像フェー
ジングに関連するフレーム間輝度勾配(luminance gradi
ent)は、画像細部が変化しなかったことを動き予測器(m
otion estimator)が判別できないとき、動きがあるもの
と動き予測器の判断を狂わせることになる。このような
輝度勾配のトラッキングによると、ランダムで予測不能
な結果(例えば、動きベクトル)が得られ、この結果は
本質的に使用不能であり、符号化効率の障害となってい
る。
ある種の条件の下では動きベクトルにゼロの値を割り当
てると、動き補償を含むビデオ信号処理システムにおい
て利点があることが認められた。これらの条件の1つ
は、一般に画像フェージングと関連があるとされている
画像輝度勾配(image intensity gradient)の場合につい
て上述したが、この場合には、動きベクトルをゼロにす
ると、上述した「ブロッキネス(brockiness)」なアーテ
ィクラフトが著しく減少するか、あるいは除去されるこ
とが判明した。また、動きベクトルをゼロにすると、動
き予測器(motion estimator)が不適切な動きを検出した
ような場合にも利点がある。このようなことは、動き予
測器が静止画像の、あるいはある画像フレームの静止領
域の(0,0) ベクトルについて特定の検査を行わないとき
起こる場合がある。
ーン(場面)の輝度変化(intensitychange)が検出され
たとき、例えば、画像が通常からブラックへ(またはそ
の逆へ)フェージングしたときや、ある通常シーンから
別のシーンへフェージングしたとき、動きベクトルがゼ
ロにされる。この目的のために、3つの隣接画像フレー
ムのシーケンスが評価される。各フレームは、同じよう
に配置された複数のセグメントに分割される。隣接フレ
ームでセグメント内の同様な位置に置かれたピクセル間
における、差の絶対値の和は、2ペアの隣接フレーム・
セグメントのそれぞれについて求められる。絶対値的な
ピクセル差の和の比率が求められる。この比率が所定セ
グメント数について実質的に一定のままである場合に、
フェージングが示される。
のシーケンスを示す図であり、この例では、画像フレー
ムは非飛越し走査線(non-interlaced line) を含んでい
る。なお、以下の説明は、走査線飛越し(line-interlac
ed) フレームのシーケンスであって、各フレームが、あ
とで説明するように、奇数フィールドと偶数フィールド
を含んでいる場合にも当てはまる。フレーム3は、例え
ば、以下に述べるように図2の装置によって符号化され
ている過程にある現フレームを示す。フレーム2は時間
的にフレーム1の直後に置かれており、フレーム3は時
間的にフレーム2の直後に置かれている。各フレームは
同じように配置された12個の水平セグメントに分割さ
れ、この例では、“A”〜“L”で示されている。垂直
セグメント、ブロックまたは他の幾何学的配置を使用す
ることも可能である。各フレームは、公知のように複数
の画像ピクセルPを含んでいる。セグメントの個数は、
画像のセグメント、つまり、領域が、与えられたシステ
ムの要求条件に従って画像フェージングが発生したこと
を高信頼に示すだけの個数になっている限り、重要でな
い。この例では、フレーム3は、3フレーム・シーケン
スにおいて最大のフェージング(例えば、通常画像から
ブラックへの)を示し、フレーム1は、最小のフェージ
ングを示している。
の連続フレーム・シーケンスを分析するだけで十分に明
らかになることが決定された。この点に関して必要にな
る3フレーム記憶デバイスは、図2を参照して後述する
タイプのビデオ・エンコーダ(符号化器)と関連づける
ことが必要であるが、フレーム記憶デバイスを独立に設
けることも可能である。複数のフレーム記憶デバイス
は、デテレシネ(detelecine)やプリフィルタリング操作
などの事前処理操作のためにビデオ・エンコーダに設け
られていることが多い。以下の説明では、3つの隣接フ
レームの各々の中の対応するセグメント“A”を分析す
る場合について説明する。この分析から得られたフレー
ム差情報は比率SA を得るために使用される。この比率
の値は、他のすべてのセグメントについて同じ方法で求
めた比率と比較したとき、画像フェージングが存在する
か否かを示している。以下に説明するプロシージャ(処
理手順)は、図3のフローチャートに示されている。な
お、図3に示したフローチャートは、既述の飛越し走査
フレームの処理にも適用し得るものである。
態へのフェードが起こった場合について説明する。
が、これは画像が通常からブラックへフェードすると
き、ピクセルまたはセグメントの大きさがあるフレーム
から次のフレームまでに減少することを示しているの
で、ユニティ(1)より小さな値である。実際、輝度
(ルミナンス)レベルの変化は、フェージング期間にお
けるピクセル輝度(pixel intensity) の変化量を正しく
示している。このフェージング・シーケンス(1..
a...a2 )はあらかじめ決められていないが、フェ
ージングがフレーム1(フェージング・ファクタが1で
あり、フェージングは起こっていない)からフレーム2
を経てフレーム3(最大フェージング)までにどのよう
にして起こるかの一例として示されている。従って、フ
ェージング量はフレーム1からフレーム2を経て(現)
フレーム3までに徐々に増加していく。
応するセグメントAについて、隣接フレームの対応する
セグメント内の同じ位置に置かれたピクセルの輝度値(i
ntensity value) 間の差が決定される。次に、各ピクセ
ル差の絶対値が求められる。次に、これらの絶対値の和
が求められ、フレーム差値DIFF1-2 が得られる。フ
レーム2と3についても同じプロシージャが用いられ
て、フレーム差値DIFF2-3 が得られる。最後に、フ
レーム差値DIFF2-3 とフレーム差値DIFF1-2 と
の比率が得られる。以上から明らかなように、この例で
のフレーム差の比率は、上述したフェージング・シーケ
ンスにおける値“a”に対応する値と等しくなってい
る。フレーム1、2および3間のセグメント“A”の差
の比率は、SA で示されている。残りのセグメントB−
Lについても同じプロシージャが用いられて、差の比率
SB −SL が得られる。
で求めたフレーム差の比率値“a”が画像セグメントA
−L間でほぼ一定のままになっている場合に示される。
しかし、比率の値がすべてのセグメントについてほぼ等
しくなっている必要はない。与えられたシステムの要求
条件によれば、あらかじめ決めた個数のセグメント、例
えば、80%〜90%あるいは大多数が等しい比率値を
示していれば十分である。この個数は、計算で求めた比
率が値“a”に等しいかどうかを決定するときのしきい
値と共に、アルゴリズムのパラメータにすることができ
る。また、このあらかじめ決めた個数は、フェージング
・シーケンス期間に画像の動きが存在する可能性がある
ことも示している。
って、セグメントの40%〜50%だけが同じ比率の値
をもっているときは、このフェージング検出システム
は、フェージングが起こっていないことを明らかにす
る。この場合には、フェージングが起こっている場合で
も、符号化されるブロックの大きな割合(%)が動きを
もっている可能性があるので、エンコーダが動きベクト
ルをゼロにすることは望ましくないと考えられる。ゼロ
にされた動きベクトルがこの場合に使用されないのは、
ゼロでない動きベクトルを使用した方が有利であるため
である。フレーム差の比率値が例えば、ゼロまたはほぼ
ゼロであるときは、フェージングが起こっていないこと
を示している。具体的に説明すると、任意の1個のセグ
メント(またはあらかじめ決めた個数のセグメント)の
フレーム差値DIFFがゼロまたはゼロに近ければ、ア
ルゴリズムはフェージングが起こっていないと宣言する
ことになる。この基準(criterion) により、静止画像ま
たはほぼ静止の画像がフェージング画像であると宣言さ
れることが防止される。
ラックへのフェード・プロセスの反対であるが、その処
理の仕方は同じである。例えば、ブラックから通常画像
へのフェードが起こり、フェージング・ファクタがフレ
ーム・シーケンスの過程で次のように“a”から“b”
に変化した場合について検討する。
な値であり、係数“b”は1より小さな値であるが
“a”より大である。上記の例と同様に、フェージング
・シーケンスはあらかじめ決められていないが、フェー
ジングがフレーム1(フェージング開始)からフレーム
2と3を経てフレーム4(通常画像へのフェージング完
了)までにどのようにして起こるかの別の例を示してい
る。差値DIFF1-2 およびDIFF2-3 が各セグメン
トについて決定され、フレーム差の比率SA −SL が上
述したように計算される。以上から明らかなように、こ
の例での差比率は値“a(1−b)/(1−a)”に等
しい。画像フェージングが起こったことは、上述したよ
うに、この値がすべてのまたはあらかじめ決めた個数の
画像セグメントA−Lの間でほぼ一定のままである場合
に示される。通常からブラックへフェードしてフェージ
ング・ファクタが変化した場合と同じように類似の結果
が得られる。
像フレームを使用したフェード検出プロセスを示してい
る。しかし、走査線飛越しシステムでは、各フレーム
は、公知のように、奇数番号の画像フィールドと偶数番
号の画像フィールドによって構成されている。そのよう
な場合には、前述した差比率は奇数フィールドと偶数フ
ィールドのシーケンスに対して別々に計算されることに
なる。例えば、奇数フィールドの差比率SA(odd)は次の
ように計算される。
の奇数フィールドとフレーム3の奇数フィールドとの間
の絶対ピクセス差の和である。DIFF1-2(odd)は、フ
レーム1の奇数フィールドとフレーム2の奇数フィール
ドとの間の絶対ピクセル差の和である。SA(odd)はS
B(odd)からSL(odd)までと比較されて、比率があらかじ
め決めた個数のセグメントについてほぼ一定のままであ
るかどうかが決定される。同様に、偶数フィールドの差
比率が計算され、SA(even) がSB(even) からS
L(even) までと比較される。このようにフィールド比較
を別々に行うと、システムはフィールド境界でのフェー
ジングを検出することができる。
び3のシーケンスを示し、各フレームは奇数フィールド
と偶数フィールドによって構成されている。この例で
は、奇数フィールドのシーケンスのフェージング・ファ
クタはa1 からa2 へ(以下同様)変化するのに対し、
偶数フィールドのフェージング・ファクタはb1 からb
2 へ(以下同様)異なるファクタで変化する。この種の
フィールド・フェージングでは、奇数と偶数の差比率
(SA ..)は別々に計算されて比較される。
信号が発生し、この制御信号は画像フェージングが起こ
ったかどうかを示している。この制御信号をビデオ信号
エンコーダで使用すると、図2に示すMPEG準拠のビ
デオ(テレビジョン)信号処理およびデータ圧縮システ
ムと関連づけて後述するように、信号処理を変更できる
という利点がある。
ルド・セグメントが処理を受けて、隣接フィールド内の
同一個所に置かれたピクセル間のピクセル差の絶対値の
和が得られる。与えられたシステムの要求条件に応じ
て、他のタイプの処理を使用することも可能である。例
えば、隣接フィールド内の対応するセグメントの場合に
は、各セグメント内のピクセルの絶対値を得てから、各
セグメントごとに和を求めることが可能である。そのあ
とで、総和のフィールド差が決定されることになる。隣
接する類似のパリティ奇数または偶数フィールド内の対
応する同一個所に置かれた対応ピクセル間の差(絶対差
ではなく)は、フェージング検出オペレーションで使用
することも可能である。
EG準拠ディジタル・データストリームは、処理される
現画像フレームの画像ピクセル・データを表している。
入力データは入力フレーム・バッファ20にストアされ
る。バッファ20から呼び出されたデータは差計算ネッ
トワーク22とマルチプレクサ24を経由して離散コサ
イン変換(Discrete Cosine Tranform - DCT)ユニット2
6へ送られる。ユニット22と24の動作については、
図2に示したシステムの動き処理の側面と関連づけて後
述する。ユニット26によって実行される離散コサイン
変換は、入力時間ドメイン信号を、離散的周波数スペク
トルを表す係数に変換することによってビデオ信号の空
間的冗長性を効果的にかつ効率的に減少する公知の手法
である。各変換係数は、例えば、8x8ピクセルのブロ
ックを表している。
ット28によって量子化され、ユニット30によって可
変長符号化され、出力レート・バッファ32にストアさ
れてから、ユニット36により順方向エラー訂正(forwa
rd error correction - FEC)処理を受ける。バッファ3
2の内容(満杯状態)はレート・コントローラ34によ
ってモニタされ、レート・コントローラ34は出力制御
信号を出力し、この信号は量子化器28の量子化パラメ
ータ(例えば、量子化ステップ・サイズ)を適応的に変
更するために使用される。このメカニズムにより、デー
タストリーム・ビット・レートは、バッファ32への平
均入力レートがほぼ一定になるように制御される。バッ
ファのアンダフローとオーバフローは大幅に防止され、
ほぼ一定のバッファ出力ビット・レートが達成される。
プロセッサ36からの出力信号は、例えば、フィルタリ
ングと変調による適当な処理を受けてから、出力チャネ
ルへ伝達される。
2〜28と一緒になってDPCM動き予測/補償エンコ
ーダの公知構成を形成している。この種のシステムは前
掲のAng 他著の論文「ビデオ圧縮は大きな利益をもたら
す」に説明されている。本発明の原理によれば、画像フ
ェージング検出器70はフェード・インジケータ信号を
生成するために組み入れられている。この信号は、図1
を参照して説明したように、隣接フレームを分析したあ
とで生成され、モード・コントロール・プロセッサ54
と動き予測器(motion estimation) 48の制御入力端に
入力される。さらに、動き予測器48から得られた動き
ベクトルMVがモード・プロセッサ54の制御入力端に
入力される。
(フレーム間)符号化モードまたは予測インターフレー
ム(フレーム内)符号化モードのどちらかで動作する。
イントラフレーム符号化モードでは、ビデオ信号自体が
符号化される。インターフレーム符号化では、符号化さ
れるのは残余画像であり、これは現フレームと現フレー
ムの予測との差を表している。予測が良好であるとき
は、インターフレーム符号化が使用される。符号化する
フレーム情報が少なくて済むため、通常は、この符号化
が好ましいとされている。予測符号化では、ピクセルの
値はその履歴に基づいて予測される。予測された値はピ
クセルの現在値から減算されて、誤差、つまり、残余が
求められ、これが符号化されて伝達される。受信装置は
受信した残余を自身の予測に加えて、正しい現ピクセル
値を得る。以下の説明では、予測インターフレーム符号
化を使用することを想定している。
8からの量子化残余画像データはユニット40によって
逆量子化され、ユニット42によって逆DCT変換され
てから加算結合器(additive combiner) 44に入力され
る。結合器44の他方の入力端には、以下で説明するよ
うに得られた予測画像が入力される。再構築されたフレ
ーム画像(reconstructed frame image) は、結合器44
に入力された残余画像と予測画像を結合することにより
得られる。再構築が必要になるのは、インターフレーム
処理では予測符号化が使用され、エンコーダはデコーダ
の挙動を追跡してデコーダによる再構築画像がオリジナ
ル入力画像から逸脱するのを防止する必要があるためで
ある。再構築された画像はフレーム・メモリ46にスト
アされる。動き予測器48は入力バッファ20からの現
フレーム入力とフレーム・メモリ46からの再構築フレ
ーム入力を受信する。サーチ・ウィンドウ(search wind
ow) を使用して、動き予測器48は現フレームの各(例
えば、8×8)ピクセル・ブロックを、メモリ46から
の直前の再構築画像と比較する。各ピクセル・ブロック
ごとに、動きベクトル(MV)が生成され、現画像と再
構築画像内のブロック間で最良一致(best match)の相対
位置(ブロック間のオフセット)が示される。動きベク
トルはユニット30によって符号化され、受信装置へ送
られる。
償ユニット50への送られ、予測器48からのそれぞれ
関連する動きベクトルの関数として、メモリ46から予
測(位置が調整された)ブロックが得られる。この動作
により、再構築フレームからの(例えば、8×8)動き
補償ブロックからなる予測画像が得られる。予測画像と
現入力ブロックとの差、つまり、残余画像は減算結合器
(subtractive combiner)22から得られる。この残余画
像は、前述したように変換され、量子化され、符号化さ
れ、受信装置/デコーダへ伝達される。デコーダはコー
ダ(符号化器)の機能の逆を行う。インターフレーム動
作モードでは、デコーダは可変長デコーダから抽出され
た動きベクトルを使用して、予測ピクセル・ブロックの
ロケーションを出力する。
(MUX)24および52と、これらに関連するインタ
ーフレーム/イントラフレーム・モード・プロセッサ5
4も含んでいる。各MUXは“0”と“1”で示したペ
アの入力端をもち、交互に切り替えられる入力信号が入
力される。MUX 24の0入力端には現入力信号が入
力され、MUX 52の0入力端には固定バイアス・レ
ベル、例えば、“0”ロジック・レベルが入力される。
MUX 24と52の“1”入力端には、それぞれ残余
画像信号と予測画像信号が入力される。モード・プロセ
ッサ54は動きベクトル(MV)に応答して、インター
フレーム処理を使用すべきか、イントラフレーム処理を
使用すべきかを決定する。動き補償予測が良好であれ
ば、モード・プロセッサ54はMUX 24と52の制
御入力端へ信号を送って、インターフレーム処理をイネ
ーブルさせる。この場合には、MUX 52はユニット
50からの予測画像信号を加算器44へ渡し、MUX
24は残余画像信号をDCTユニット26および後続の
ユニットへ渡すようにイネーブルされる。逆に、予測が
良好でなければ、モード・プロセッサ54からの信号は
イントラフレーム処理をイネーブルする。この場合に
は、残余画像信号ではなく、現フレーム情報自体がDC
Tユニット26と後続の符号化ユニットへ渡され、予測
画像信号が加算器44から切り離される。予測が良好で
あるかどうかの決定は、要求される画像品質やビット数
といったように、特定のシステムの要求条件によって変
化する種々の要因に基づいて行われる。
ト26へ送られる信号の指示を受けて、ユニット26は
動き予測誤差信号を符号化するか(インター符号化)、
あるいは動きを推定する予測なしでオリジナル画像のマ
クロブロックを符号化する(イントラ符号化)。モード
・プロセッサ54からは、本質的に、処理すべきブロッ
クがDCTユニット26に渡される。インター符号化を
行うか、イントラ符号化を行うかの決定は符号化の効率
に基づいて行われる。なお、この決定はさまざまな方法
で行うことが可能である。基本的には、この決定は、所
与の品質レベルでマクロブロックを符号化するために必
要なビット数と、所与の符号化ビット数での品質レベル
とによって決まる。動きベクトルは、差信号がどの画像
領域から導き出されているのかを示している。イントラ
符号化とインター符号化との符号化効率が同じであるこ
とが分かっていれば、デフォルト(省略時)の符号化決
定として、イントラ符号化を使用することができる。イ
ントラ符号化をデフォルトとする決定では、あらかじめ
決めたしきい値を使用することができる。
器70からフェード・インジケータ制御信号も受信す
る。このフェード検出器70の動作は図1を参照して以
下で説明する。フェード検出器70には、前述した3フ
レーム・シーケンスをストアするための3フレーム記憶
デバイスのほかに、隣接フレーム内の同じ個所に置かれ
たセグメント・ピクセルの差を求めるディジタル信号処
理回路、ピクセル差の絶対値を求める回路、絶対値の総
和を求める回路、隣接フレームからの総和差の比率を求
める除算回路を含んでいる。これらの機能を実行するに
は、適当な量のメモリを必要に応じて設ければよい。な
お、図面を簡単にするために、これらのエレメントは示
していない。
の隣接画像フレームのシーケンスを分析して、3フレー
ム・シーケンスにわたる絶対ピクセル差の総和の比率を
求めることにより、画像フェージングが起こったことを
通知する。画像フェージングに関連する輝度勾配(lumin
ance gradient)が検出されると、フェード・インジケー
タの指示を受けて、動き予測器48は、フェージングが
検出されたすべてのフレームについて出力動きベクトル
値をゼロ(つまり、座標0,0)にセットする。動きベ
クトルをゼロにすることは、例えば、空間的変位がない
ことを示す可変長コードを動き予測器が生成するといっ
たように、公知の手法によって行うことができる。この
結果を種々に変更して、階層構造の動き予測システムで
使用すれば、粗、精細、または半ピクセルといった特定
のレベルで動きベクトルをセットすることが可能であ
る。動き予測器48の修正された出力は、知られている
ように、モード・プロセッサ54内のマクロブロック決
定ネットワークによって処理され、評価される。この決
定回路は、イントラフレーム符号化決定を行うように若
干偏見をもたせておくことが好ましい。インターフレー
ム符号化では、イントラフレーム符号化とほぼ同数か若
干少ない符号化ビットが使用されるが、インター符号化
によると、イントラ符号化よりも可視的符号化アーチフ
ァクトが発生することになる。
好な一致でないと分かると、モード・プロセッサ54は
本システムをイントラフレーム符号化モードで動作させ
る。しかし、ゼロにされた動きベクトルが良好な一致で
あるときは(これは、動きがほとんど、あるいはまった
くない画像フェージングでは典型的である)、予測器4
8は良好な結果を出力し、ユニット54の指示を受けて
本システムはインターフレーム符号化を実行する。
ム間の振幅(ルミナンス)変化は、典型的には動きに関
連した変化よりも顕著であることが確定された。動きベ
クトルにゼロ(0,0)値を割り当てると、フェージン
グが存在するとき非常に良好な結果が得られることが判
明した。また、フェージングが存在するとき動きベクト
ルをゼロにすると、符号化に必要なビット数を減少でき
るという利点が得られ、与えられたシステムの符号化プ
ロシージャを、例えば、インターフレーム符号化とイン
トラフレーム符号化の間で変更するために使用できる。
動いているシーンの動きベクトルは、フェージングが検
出されて、画像のうち動きを含んでいる割合がわずかで
あり(例えば、10%またはそれ以下)、フレーム間の
輝度変化(luminance change)が動きベクトルを生じない
と決定されたときは、符号化されない。
な動き処理システムは十分に精巧化されていないため、
真の動きと、複数のフレームにわたる輝度勾配(luminan
ce gradient)のような画像輝度勾配(image intensity g
radient)とを区別できない場合がある。これらのシステ
ムは、これらの勾配を「動き」として感知すると、誤っ
た動きベクトルを生成するおそれがある。このように感
知された「動き」ベクトルが実際には上述したような
(0,0)値をもっていることを動き処理システムに知
らせると、符号化ビットが誤った動きベクトルで浪費さ
れることがなくなるので、符号化効率が向上することに
なる。
リズムを説明するために、画像フレーム・シーケンスを
示した図である。
すブロック図である。
ムを示すフローチャートである。
ィールドを含み、図1に示したフェージング検出システ
ムによって処理が可能である走査線飛越しフレームのシ
ーケンスを示す図である。
正プロセッサ) 40 逆量子化ユニット(逆量子化器) 42 逆DCTユニット 44 加算結合器 46 フレーム・メモリ 48 動き予測器 52 マルチプレクサ 54 モード・コントロール・プロセッサ(インター/
イントラ・モード・プロセッサ) 70 画像フェージング検出器(フェード検出器)
Claims (6)
- 【請求項1】 画像を表す信号を処理するシステムであ
って、 前記画像を表す信号に応答して、動きベクトルを生成す
る画像動き処理ネットワークと、 前記画像を表す信号に応答して、2つ以上の画像フィー
ルドにわたる画像輝度勾配を表すインジケータ信号を生
成する検出器と、 前記インジケータ信号を前記動き処理ネットワークに供
給して前記動きベクトルを零にする手段とを含むことを
特徴とする画像を表す信号を処理するシステム。 - 【請求項2】 請求項1に記載のシステムにおいて、さ
らに、 入力された前記画像を表す信号と前記動きベクトルとに
応答する画像信号符号化器を含むことを特徴とする画像
を表す信号を処理するシステム。 - 【請求項3】 請求項1に記載のシステムにおいて、 前記画像を表す信号はテレビジョン信号のコンポーネン
トであり、 前記インジケータ信号は複数の画像フィールドにわたる
画像フェージングに関連した輝度勾配を表していること
を特徴とする画像を表す信号を処理するシステム。 - 【請求項4】 請求項1に記載のシステムにおいて、前
記画像動き処理ネットワークは、入力処理ネットワー
ク、差計算ネットワーク、中間プロセッサ、および出力
プロセッサがこの順序で配置されている信号通路に結合
されており、前記画像動き処理ネットワークは、 前記信号通路に結合された入力端と出力端とをもつ逆中
間プロセッサと、 前記逆中間プロセッサの前記出力端に結合された入力端
と出力端とをもつ結合ネットワークと、 前記結合ネットワークの前記出力端に結合された入力端
と出力ネットワークとをもつメモリと、 前記信号通路に結合された信号入力端と、前記検出器か
ら前記インジケータ信号を受信する制御入力端と、前記
メモリの前記出力ネットワークに結合された入力端と、
動きベクトル出力端とをもつ動き予測器と、 前記メモリの前記出力ネットワークに結合された入力端
と、前記動き予測器の前記動きベクトル出力端に結合さ
れた入力端と、前記差計算ネットワークの入力端と前記
結合ネットワークの入力端とに結合された出力端とをも
つ動き補償ネットワークとを含むことを特徴とする画像
を表す信号を処理するシステム。 - 【請求項5】 請求項4に記載のシステムにおいて、さ
らに、 前記動き予測器の前記動き予測器出力端に結合された入
力端と、前記検出器から前記インジケータ信号を受信す
る入力端と、前記信号通路に結合された出力端とをもつ
インター/イントラ・モード・プロセッサとを含むこと
を特徴とする画像を表す信号を処理するシステム。 - 【請求項6】 画像を表す信号を処理するシステムであ
って、 前記画像を表す信号を受信する入力端と信号出力端とを
もつ画像動きプロセッサと、 前記画像動きプロセッサに含まれており、信号入力端
と、信号出力端と、動きベクトルを零にするための信号
を受信する制御入力端とをもつ動きベクトル・ジェネレ
ータと、 前記画像を表す信号を受信する入力端と、前記動きベク
トル・ジェネレータの前記制御入力端に結合された出力
端とをもつ画像輝度勾配インジケータとを含むことを特
徴とする画像を表す信号を処理するシステム。
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