JPH08227631A - 制御パネルの押ボタン組立体及びその製造方法 - Google Patents

制御パネルの押ボタン組立体及びその製造方法

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JPH08227631A
JPH08227631A JP5499095A JP5499095A JPH08227631A JP H08227631 A JPH08227631 A JP H08227631A JP 5499095 A JP5499095 A JP 5499095A JP 5499095 A JP5499095 A JP 5499095A JP H08227631 A JPH08227631 A JP H08227631A
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push button
push
control panel
button assembly
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JP5499095A
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English (en)
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Masanori Narutomi
正徳 成富
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Taisei Purasu Co Ltd
Original Assignee
Taisei Purasu Co Ltd
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  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Push-Button Switches (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】夜光性ボタンの製造工程、組立工程数をきわめ
て少なくする。 【構成】2位置間を選択的に移動してスイッチング動作
をし少なくとも表層側が透明層31として形成され電気
機器本体5に弾性的に支持される押ボタン本体7と、透
明層31の表面側に形成され透明領域を含む表記層8と
からなり、透明層31には蛍光体が含まれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、制御パネルの押ボタ
ン組立体に関する。更に詳しくは、洗濯機、電話器、携
帯電話器など民生用機器、コンピュータ操作用キーボー
ド、生産機械、自動車などの制御機器への入出力に使わ
れる制御操作用の制御パネルの押ボタン組立体に関す
る。
【0002】
【従来技術】電子機器などの電気機器の制御パネルは、
生産機械から民生機器に至る各種分野で使用されてい
る。こらら機器は今後ますます各分野に浸透していくと
予想されている。このような制御パネルには、防水、防
滴、防塵、電気絶縁性などのために必要な本体内に対す
る密閉性、操作用押ボタンの復原性、感触、表示機能の
明瞭さ、省エネルギーのための夜間暗所での光透過性、
自発光性などの機能面の他に、量産性、低廉性がますま
す要求される。
【0003】種々の機能を有する家庭用の各種民生機
器、例えば電気洗濯機は、機能を制御するため制御パネ
ルを有している。この制御パネルは、電源をON,OF
FするためのON,OFFスイッチ、動作時間などをセ
ットするための時間スイッチ、動作指令のための指令ボ
タン類が設けられている。水に触れる機会が多い制御パ
ネルには、防水性、防塵性、更にはプリント基板上の電
気回路の誤動作を防ぐために静電気防止の様々な機能が
要求される。屋外で使用されるトランシーバの押ボタン
などにも同様な機能が要求される。
【0004】実開昭60−67241号、実開昭62−
167323号に記載されたスイッチ部分を有する車両
用操作盤は、スイッチ部分のパネルが軟質材により一体
成形された被覆膜でカバーされたものとして知られてい
る。このように防水性、防滴性、防塵性が要求される押
ボタンを含む制御パネルのカバーは、本体に対して一体
成形されていて隙間がないので、雨、ほこり、ごみなど
の制御回路部分への侵入が防がれている。
【0005】また、生産工場内で使用される工業用ロボ
ット、工作機械などは、電子化が進み電子制御装置が通
常設けられている。これらの電子制御装置には、プログ
ラムの変更、データの入力などをするために各種スイッ
チ類からなる操作パネルが設けられている。生産工場内
は、一般的に環境が悪く、粉塵、油などが飛散し、これ
が操作パネル内の電気回路、スイッチの接点などに入り
電気的な障害が発生することがある。このため最近で
は、電気制御装置はスイッチなどの電子部品を実装した
プリント基板を制御箱に納め、この制御箱をパネルで覆
い、このパネルの一部を開口からスイッチを露出させ、
更にパネル全体を合成樹脂製の薄いシートでカバーして
制御箱を密閉している。スイッチ動作させるときは、こ
の平面状のカバー上部から、前記パネルの開口のスイッ
チを駆動するフラット型の操作パネルが知られている。
このフラット型の操作パネルは、水、粉塵、油などを防
ぐという点で優れている。
【0006】このフラット型のパネルは、指で押て押圧
するスイッチ部分と、パネル部分との位置を明確にする
ために、シート表面に記号・文字などを印刷して区別し
ている。また、シート表面のスイッチ部分を多少凸型に
して他の部分と区別するもの、シート表面で指が接触す
る部分の外周に小さな突起を設ける外周突起タイプなど
も知られている。
【0007】制御パネル表面がフラット型ではないもの
も知られている。このタイプでは、制御パネル表面の記
号・文字は印刷手段で形成されていない。2種類の色の
合成樹脂で一体成形され色分け成形により表示部分が形
成される押ボタンが知られている。操作ボタンを二種類
の色で多色成形により製造した表示部は、簡単に消える
ことはないが、多段階の加工工程、組立工程が、射出成
形工程が必要となる。
【0008】音響機器、電話器、電子卓上計算機など
は、比較的小型の押ボタンを有している。このような操
作ボタンには、スイッチ動作後に自発的戻り力が必要で
ある。このような戻り力は、操作ボタンと本体間との間
に介設されるシリコンゴムの弾性力が利用されている
(例えば、USP4,818,829号明細書、USP
4,636,593号明細書等)。
【0009】押ボタンの戻り力をシリコンゴムの弾性力
を利用するタイプの制御パネルは、押ボタンの製造工
程、シリコンゴムの製造工程、これらを組み立てる工程
など多段階の工程と、多くの部品が必要である。これら
の組立を簡略するために、射出成形により、ボタンを弾
性的支持部に支持し密閉構造に組立て、さらに、表示部
をボタン内に組み込み一体成形する製造方法が知られて
いる(特開平4−305418号)。
【0010】携帯電話、コードレス受話器等の移動式電
子機器の制御パネルに配置された押ボタンにも種々のも
のが知られている。暗い場所、夜間に使用する機会が多
い移動式電子機器の制御パネルの押ボタンとして、透
明、半透明樹脂で形成されパネルに内蔵されているLE
Dにより照明されるものが知られている。透明、半透明
樹脂内に埋め込まれた夜光塗料でボタン面の表示部と非
表示部分である生地部とを区別するものも知られてい
る。操作ボタンを透明部を含む二種類の色で多色成形に
より製造した表示部は、簡単に消えることはないが、多
色成形によるこの場合も多段階の加工工程、組立工程
が、射出成形工程が必要となる。
【0011】暗所での使用機会が多くなる携帯電話で
は、通常の蛍光塗料を塗布しただけでは、光量が不足す
るため余り適切でない。押ボタンを透明・半透明の材料
で成形し内部からLEDで照明するものが知られてい
る。この場合、照明のために電池のエネルギーが消耗さ
れ、電波発振のためにエネルギーを多く消耗する電池の
寿命があまりにも短くなり、頻繁に電池の交換が必要に
なる。
【0012】放射性夜光塗料即ち自発光型夜光塗料は、
嫌われる。非放射性物質であり最近開発されたアルミン
酸ストロンチューム(SrAl2O4)は、高輝度で一晩
中有効であることが知られている。この蛍光体は、高純
度のアルミナを主原料とし、炭酸ストロンチュームと賦
活剤である数種の稀土類元素を混合し、還元性雰囲気の
中で1,200度C以上の温度で3時間程度焼成するこ
とによって合成される。従来の非放射性夜光塗料に比べ
て、輝度、残光時間ともに10倍である。励起用光の波
長も広範囲に分布している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このような夜光塗料を
用いるために、射出工程、組立工程をより簡素化して、
密閉性、透光性、感触、復原性の機能を備えた制御パネ
ルの押ボタン組立体の量産低廉化の技術手段の確立が課
題である。
【0014】この発明の目的は、製造工程、組立工程数
をきわめて少なくして量産低廉化でき夜光性の制御パネ
ルの押ボタン組立体を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に次のような手段を採る。
【0016】本発明1の制御パネルの押ボタン組立体
は、電気機器の各種制御回路へ電気的記号を入力するた
めの制御パネルの押ボタン組立体であって、指の駆動力
により2位置間を選択的に移動してスイッチング動作を
し少なくとも表層側が透明層(31)として形成されて
いる押ボタン本体(7)と、前記押ボタン本体(7)の
移動の復元を行わせケーシングを含む電気機器本体
(5)に前記押ボタン本体(7)を弾性的に支持するた
めの弾性的支持手段(15)と、前記透明層(31)の
表面側に形成され透明領域(a)を含む表記層(8)と
からなり、前記透明層(31)には蛍光体が含まれてい
るからなる。
【0017】本発明2の制御パネルの押ボタン組立体
は、前記発明1において、前記表記層(8)は印刷によ
り形成されていることを特徴としている。
【0018】本発明3の制御パネルの押ボタン組立体
は、前記発明1において、前記蛍光体はアルミン酸スト
ロンチウムが主成分であることを特徴としている。
【0019】本発明4の制御パネルの押ボタン組立体の
製造方法は、電気機器の各種制御回路へ電気的記号を入
力するための制御パネルの押ボタン組立体を固定側型A
と相対的に可動な可動側型Bを用いて製造する制御パネ
ルの押ボタン組立体の製造方法であって、指の駆動力に
より2位置間を選択的に移動してスイッチング動作をす
るための複数の押ボタン本体(7)を前記固定型A(2
5a)に挿入する挿入工程と、表側層を構成する表記層
(43)と裏側層を構成する透明な熱感熱層(44)と
からなるシートを前記熱感熱層(44)が押ボタン本体
(7)側に向くように押ボタン本体(7)に位置付ける
位置付工程と、前記熱感熱層(44)を表面側から前記
可動型B(25b)により前記押ボタン本体(7)に押
当てて前記熱感熱層(44)と前記押ボタン本体(7)
とを密着させる密着工程と、前記熱感熱層(44)と前
記押ボタン本体(7)との密着面に熱を供給して前記熱
感熱層(44)と前記押ボタン本体(7)とを熱融着す
る融着工程とからなる。
【0020】
【作用】本発明の制御パネルの押ボタン組立体は、指の
駆動力により2位置間を選択的に移動し復元しながらス
イッチング動作をする。ボタン本体の表面側に表記層が
設けられている。ボタン本体の表記部側の表層は透明で
ある。透明層に含まれている蛍光体から発する蛍光は、
透明層と表記層の透明部(インクが付着していない部分
を含む)を透過して、目に入る。この蛍光体は、1晩中
発光する。
【0021】本発明の制御パネルの押ボタン組立体の製
造方法は、製造用シートを用いて製造用シートをボタン
本体に融着する。製造用シートは透明であるので、蛍光
が透過する。
【0022】
【実施例】
(ボタン組立体の実施例)以下、この発明の実施例を図
面にしたがって説明する。図1は、本発明が適用される
携帯電話器1を示す平面図である。携帯電話器1のケー
シングを含む電話器本体5は、送受話器2、制御パネル
3、液晶表示部4の各部から構成されている。制御パネ
ル3は、複数の押ボタン6,6…,6を備えている。各
押ボタン6は、ケーシングを含む電話器本体5の本体表
面に対して出没自在に電話器本体5に支持されている。
押ボタン6は、円柱状、楕円柱状である。
【0023】図2は、図1の一部の正面断面図である。
電話器本体5には、複数の後述するボタン数に等しい数
のボタン可動穴5aが開けられている。図2に示すよう
に、押ボタン6が、ボタン可動穴5aにはめられてい
る。
【0024】押ボタン6を弾性的に電話器本体5に支持
するためのボタン本体支持用成形体30は、電話器本体
5の裏面側に熱融着されれているリング状の溶着部16
を備えている。溶着部16の内周側に連続した弾性部1
5は、テーパ管状に形成されている。弾性部15の上端
内端に、押ボタン本体7を支持する支持体28が一体化
されている。
【0025】支持体28の中央部に窪み部29が電話器
本体5の内側に向かう方向に設けられている。窪み部2
9と支持体28と弾性部15と溶着部16とからなるボ
タン本体支持用成形体30は、一体成形物である。ボタ
ン本体支持用成形体30は、透明又は半透明で形成する
ことがある。
【0026】押ボタン本体7の下端面が支持体28の上
面及び窪み部29の上面に接合してはめ込まれている。
このようにはめ込まれている押ボタン本体7も透明又は
半透明で形成することがある。ボタン本体支持用成形体
30は、図3に示すように、全体的には格子状に形成さ
れ、格子を構成する溶着部16の中に溶着部16に一体
的にテーパ管状の弾性部15が一体化されている。
【0027】弾性部15を含む一体成形物及び押ボタン
本体7は、熱可塑性弾性材料が用いられている。この熱
可塑性弾性材料としては、比較的に軟質の熱可塑性エラ
ストマーが用いられ、ナイロンエラストマ、ポリウレタ
ン系エラストマ、オレフィン系エラストマなどの合成樹
脂などから光透過性のものが選択される。押ボタン本体
7の材料として硬質のものを好むユーザーために、光透
過性のABS樹脂、ナイロン、ポリカーボネイト、PB
T、ポリプロピレンなどから選択されるエンジニアリン
グ・プラスティクスが選択される。
【0028】押ボタン本体7の外周面と電話器本体5の
ボタン可動穴5aの内面との間に環状(この実施例1で
は四角形状の環状)の空隙Sが生じている。このような
空隙Sは、0.8mm程度の金型での押切り用隙間とし
てやむなく生じる。
【0029】環状の隙間Sをほぼ覆う空隙被覆部材とし
てのクリアカバー31が押ボタン本体7を覆うように取
り付けられている。クリアカバー31は透明部材により
作られ、光透過性のABS樹脂、ナイロン、ポリカーボ
ネイト、PBT、ポリプロピレンなどから選択されるエ
ンジニアリング・プラスティクスが選択される。
【0030】クリアカバー31の表面に記号・数字・図
形などの表記からなる表記層8が印刷により設けられて
いる。表記層8は、クリアカバー31の表側に印刷手段
により形成されている。印刷手段は、スクリーン印刷、
ホットスタンピングなど熱転写手段など多様な印刷手段
が適用される。
【0031】表記層8は、例えば表記が「8」の字であ
れば、図4に示すように、「8」の字に相当する透明領
域aが透明インクで印刷され、その他の不透明領域bは
不透明インクで印刷される。不透明領域は、インクが付
着されない領域として形成することもできる。透明領域
と不透明領域とは、表記手段としてはネガ・ポジの関係
にあり、どちらを表記部とするかは自由である。
【0032】ホットスタンピングなど熱転写手段により
クリアカバー31の表側に印刷により表記層8を形成す
る場合には、後記するように、熱融着面11が形成され
る。熱融着面11は、クリアカバー31の高分子と表記
層8の印刷インクの顔料が互いに混合しあるいは化合し
て凝着している境界面である。
【0033】クリアカバー31には、蛍光物質が混入さ
れている。光透過性のABS樹脂、ナイロン、ポリカー
ボネイト、PBT、ポリプロピレンなどから選択される
エンジニアリング・プラスティクス材料に、蛍光物質が
混ぜられ成形され透明体又は半透明体のクリアカバー3
1が、形成される。蛍光物質は、アルミン酸ストロンチ
ウム(SrAl2O4)を主成分とする焼成品である。こ
れは、根本特殊化学社(東京都杉並区)により最近開発
された放射性物質を含まない蓄光性の夜光塗料のために
開発された物質である。
【0034】炭酸ストロンチウムと賦活剤としての数種
の稀土類元素と酸化アルミニウムを添加し混合して、還
元雰囲気中で約1200度Cで焼成し、冷却後粉砕し篩
別した一定粒度分布の粉末にする。この粉末は、強度分
布のピーク値が520nm(緑)の所にあって視感性が
よく、残光輝度、残光時間ともに従来品(ZnS:C
u)に比べて10倍ほどすぐれており、室内の蛍光灯で
の励起による蓄光で一晩中有効であるため、蓄光性夜光
物質の実用化が可能になっている。
【0035】押ボタン本体7とクリアカバー31との結
合のためには、異材質射出成形による熱融着、機械的凹
凸かん合、接着剤による接合、超音波発熱による熱融合
その他の慣用手段を用いることができる。ボタン本体支
持用成形体30と押ボタン本体7との結合のためにも、
異材質射出成形による熱融着、機械的凹凸かん合、接着
剤による接合、超音波発熱による熱融合その他の慣用手
段を用いることができる。
【0036】次に実施例1の動作を説明する。弾性部1
5は、上から押すと変形しやすい。表記層8の上表面を
指で押すと、弾性部15は下方にたわんでへこむ。所定
の加圧力を表記層8に加えて行くと、ある程度の位置以
上へこむと急激に加圧力に対する弾性部15の反力は低
下する。このときの指の感触は、クリック感と呼ばれて
いる。この加圧力のピーク値は、弾性部15の厚さ、形
状によって決まる。
【0037】電話器本体5の内側にスイッチ回路装置が
用いられている。たとえば、電話器本体5の内側のプリ
ント上には導電材料で電気回路が形成されている。プリ
ント板には、合成樹脂製またはゴム板からなる絶縁板が
載せてある。絶縁板は、接点回路部分のみ開口してい
る。絶縁板上には、導電材料で作られ薄い板状の導電シ
ートが載せられている。導電シートは、内部に導電性の
材料を含有するゴム材、合成樹脂などで作られ、電気を
通すための導電体である。ボタン6を押ボタン6を押す
押力を解消することにより、このような電気回路のオン
・オフ動作が行われる。
【0038】昼間に、表記層8の透明領域を透過しさら
にクリアカバー31に入射した光特に550nm以下の
波長の光が、クリアカバー31中の蛍光体のアルミン酸
ストロンチウムに吸収される。蛍光発光の理論は確立さ
れていないが、分子中の電子運動エネルギーが何らかの
保存量の存在により保存されていると推定される。アル
ミン酸ストロンチウムは、520nmの波長の光に相当
するエネルギーをよく保存し、従来の物質に比べて10
倍の蓄光時間と輝度を持っている。このように蓄光され
た光が、蛍光として発光し、クリアカバー31を透過し
さらに印刷層の透明領域を透過して目に入る。
【0039】(製造方法の実施例)図5,6は、前記実
施例の押ボタン組立体を製造するために用いる表記用シ
ート40を示している。表記用シート40は4層からな
り、ホットスタンピング用のシートとして知られる慣用
手段である。第1層は、キャリア層41である。キャリ
ア層41が透明であれば、裏側の表記が判別でき好都合
である。第2層は、剥離層42である。
【0040】第3層は、剥離層に印刷された表記層43
であり、顔料インクにより印刷されている。印刷手段
は、スクリーン印刷など公知慣用の適当な手段が用いら
れる。第4層は感熱性接着膜44である。ただし、第4
層は透明である。表記層は、例えば表記が「5」の字で
あれば、図6に示すように、「5」の字に相当する透明
領域aが透明インクで印刷され、その他の不透明領域b
は不透明インクで印刷される。不透明領域は、インクが
付着されない領域として形成することもできる。
【0041】表記用シート40は、図5に示すように、
領域a、bの他に、領域cを備えている。領域cは、後
にトリミング工程で除外される部分である。隣り合う表
記部間の格子状領域である前記領域cの中央には、後述
する成形上の都合からミシン目45が入れられている。
【0042】図7,8は、このような表記用シート40
を用いた押ボタン組立体の製造工程における1工程を示
している。押ボタン本体7とクリアカバー31とはすで
に一体化されている。押ボタン本体7とクリアカバー3
1との合成体46を固定側金型25aに挿入する。横方
向に4個の合成体46が並べられている。図には現れて
いないが、縦方向にも必要個数の合成体46が固定側金
型25aに並べられ挿入されている。
【0043】固定側金型25aに対して可動な可動側金
型25bの下側面に合成体46の位置と個数に対応する
ホットプレート47が並べられ設けられている。ホット
プレート47には、図示しない手段で熱源が接続されて
いる。ホットプレート47に代えて振動体を用い、振動
体に超音波発振体を接続することができる。ホットプレ
ート47の下側面は、合成体46の表面に沿い表記用シ
ート40の厚み程度合成体46よりも拡大された曲面に
形成されている。
【0044】表記用シート40のキャリア層41を感熱
性接着膜44に対して引っ張ると、剥離層42を境にし
てキャリア層41と感熱性接着膜44とが引き剥がされ
る。この際、剥離層42はキャリア層にくっついて剥が
される。このように引き剥がされた表記用シート40の
内の表記層43と感熱性接着膜44との一体的シートを
押ボタン本体7の表面に置く。この場合、感熱性接着膜
44がクリアカバー31側になっている。
【0045】表記用シート40と合成体46の位置合わ
せについての詳細な説明は省略するが、例えば、表記用
シート40に位置合わせ用穿孔を設け、固定側金型25
aに位置合わせ用ピンを設けておけば簡単に位置合わが
可能である。図8に示すように、可動側金型25bを降
下させて、ホットプレート47と合成体46とで表記用
シート40を挟み込む。表記用シート40はミシン目4
5で破断され、表記用シート40に破断端面48が現れ
る。ホットプレート47に熱を供給すると、感熱性接着
膜44に熱が集中し、クリアカバー31の表面に感熱性
接着膜44が溶解してクリアカバー31に熱融着する。
このため、表記層43とクリアカバー31との間に熱融
着層11が形成される。熱融着層11中に表記層43の
顔料が封じ込まれ閉じこめられる。
【0046】表記用シート40に超音波を作用させて、
クリアカバー31と感熱性接着膜44との接合面に熱を
発生させることもできる。ホットプレート47の下端周
縁を刃のように先鋭に形成しておくことにより、クリア
カバー31のまわりにはみ出し破断端面を備えるシート
のはみ出し部をトリミングすることができる。
【0047】(その他の実施例)本発明の実施例は、上
記の実施例に限られず、用途、コスト、材料の変更、サ
イズの大小など設計変更に応じて自在に改変される。た
とえば、押ボタン本体7とクリアカバー31とは、一体
成形体であってよい。この場合、押ボタン本体7とクリ
アカバー31との一体物を押ボタン本体という。またこ
の場合、押ボタン本体7中にも蛍光体を含有させる。こ
のようにすると、蓄光量が桁外れに増大する。
【0048】
【発明の効果】本発明の制御パネルの押ボタンは、蓄光
性であるのでLEDなどの発光源を必要としない。電池
を用いる携帯電話器の制御パネルの押ボタンなどとして
最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例が適用される携帯電話
器を示す平面図である。
【図2】図2は、図1の一部の正面断面図である。
【図3】図3は、ボタン本体支持用成形体を示す平面図
である。
【図4】図4は、クリアカバー31と表記部を示す平面
図である。
【図5】図5は、表記用シートの実施例を示す平面図で
ある。
【図6】図6は、図1の正面断面図である。
【図7】図7は、本発明のボタンの製造工程を示す正面
断面図である。
【図8】図8は、本発明のボタンの製造工程を示す正面
断面図である。
【符号の説明】
5…電気機器本体 7…押ボタン本体 8…表記層(印刷層) 11…熱融着層 15…弾性的支持手段 25a…固定型 25b…可動型 30…ボタン本体支持用成形体 31…クリアカバー(透明層) 43…表記層 44…熱感熱層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気機器の各種制御回路へ電気的記号を入
    力するための制御パネルの押ボタン組立体であって、 指の駆動力により2位置間を選択的に移動してスイッチ
    ング動作をし少なくとも表層側が透明層(31)として
    形成されている押ボタン本体(7)と、 前記押ボタン本体(7)の移動の復元を行わせケーシン
    グを含む電気機器本体(5)に前記押ボタン本体(7)
    を弾性的に支持するための弾性的支持手段(15)と、 前記透明層(31)の表面側に形成され透明領域(a)
    を含む表記層(8)とからなり、 前記透明層(31)には蛍光体が含まれている制御パネ
    ルの押ボタン組立体。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記表記層(8)は印刷により形成されていることを特
    徴とする制御パネルの押ボタン組立体。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記蛍光体はアルミン酸ストロンチウムが主成分である
    ことを特徴とする制御パネルの押ボタン組立体。
  4. 【請求項4】電気機器の各種制御回路へ電気的記号を入
    力するための制御パネルの押ボタン組立体を固定側型A
    と相対的に可動な可動側型Bを用いて製造する制御パネ
    ルの押ボタン組立体の製造方法であって、 指の駆動力により2位置間を選択的に移動してスイッチ
    ング動作をするための複数の押ボタン本体(7)を前記
    固定型A(25a)に挿入する挿入工程と、 表側層を構成する表記層(43)と裏側層を構成する透
    明な熱感熱層(44)とからなるシートを前記熱感熱層
    (44)が押ボタン本体(7)側に向くように押ボタン
    本体(7)に位置付ける位置付工程と、 前記熱感熱層(44)を表面側から前記可動型B(25
    b)により前記押ボタン本体(7)に押当てて前記熱感
    熱層(44)と前記押ボタン本体(7)とを密着させる
    密着工程と、 前記熱感熱層(44)と前記押ボタン本体(7)との密
    着面に熱を供給して前記熱感熱層(44)と前記押ボタ
    ン本体(7)とを熱融着する融着工程とからなる制御パ
    ネルの押ボタン組立体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008183848A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Sanwa Screen Meiban:Kk 操作パネルの製造方法

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