JPH08226485A - 減衰力調整構造 - Google Patents

減衰力調整構造

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JPH08226485A
JPH08226485A JP5502695A JP5502695A JPH08226485A JP H08226485 A JPH08226485 A JP H08226485A JP 5502695 A JP5502695 A JP 5502695A JP 5502695 A JP5502695 A JP 5502695A JP H08226485 A JPH08226485 A JP H08226485A
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relief valve
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Yoshiro Toiyama
義郎 問山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減衰力調整部における操作ミスがあってもシ
ール部における油漏れやダンパ本体の破損等を招来させ
ず、減衰力調整部に対する所定の操作で圧側減衰力を調
整するについて効果的な制御を可能にし、オフロード仕
様の自動二輪車やモトクロス仕様の特殊自転車に架装さ
れる油圧緩衝器への利用に最適となるようにする。 【構成】 減衰力調整構造を構成する減衰力調整部1に
おける調整ロッド10がその先端インロー部10aの外
周にダンパ本体D内の圧側油室A1からの作動油のリザ
ーバタンクRの油室A2への流入を阻止する圧側チェッ
クバルブ11と、背後側からの附勢力に抗して後退する
その開放作動時に上記圧側油室A1からの作動油の上記
油室A2への流入を許容する圧側リリーフバルブ20
と、を介装してなり、該圧側リリーフバルブ20が背後
側からの附勢力で上記圧側チェックバルブ11を離着座
させるシート部材21の背面に着座されるときに閉鎖状
態におかれると共にその開放作動時に該圧側リリーフバ
ルブ20の背面側に形成される流路面積をその後退量に
依存して制限するように形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動二輪車や特殊自
転車等に架装される油圧緩衝器への利用に適する減衰力
調整構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動二輪車等の車両に架装され
る油圧緩衝器は、その伸縮作動時に減衰力発生部で所定
の大きさの減衰力が発生されるように構成されるが、近
年の油圧緩衝器にあっては、減衰力発生部で発生される
減衰力が減衰力調整部によって高低調整されて車両の走
行条件等に応じた減衰力になるように構成されることが
多い。
【0003】特に、オフロード仕様の自動二輪車やモト
クロス仕様の特殊自転車に架装される油圧緩衝器にあっ
ては、減衰力発生部で発生される圧側の減衰力を減衰力
調整部で高低調整し得るように構成されることが多く、
この場合、該油圧緩衝器は、例えば、図2に示すような
構成とされている。
【0004】即ち、該油圧緩衝器は、ダンパ本体D内の
圧側油室A1と所謂リザーバとしてのリザーバタンクR
内の油室A2とを連通する油路L中に外部操作によって
その圧縮作動時にピストン部等の減衰力発生部(図示せ
ず)で発生される圧側減衰力を高低調整し得る減衰力調
整部1を有する減衰力調整構造を採用している。
【0005】そして、該減衰力調整構造を構成する減衰
力調整部1は、図3に示すように、油路Lを圧側油室A
1側の油路部分L1とリザーバタンクR側の油路部分L
2とに分断するように部分的に膨径させて形成された容
室A3に配在され外部操作によって回動可能とされる調
整ロッド10を有してなる。
【0006】該調整ロッド10は、油路部分L1からの
作動油の油路部分L2への流入を阻止する圧側チェック
バルブ11を有すると共に、油路部分L1からの作動油
の油路部分L2側への流通を許容する流路12を有して
なり、かつ、該流路12が油路部分L2に選択的に対向
する口径の異なる複数のオリフィス13,14を有して
なる。
【0007】因に、この従来例にあって、調整ロッド1
0は、容室A3を占有するように配在されてその外周を
容室A3の内周に摺接させ、言わば油路Lを遮断してい
るから、圧側チェックバルブ11は、油路部分L1に対
向するように調整ロッド10の図中で左端部となる先端
部の内周に配在されている。
【0008】そして、該圧側チェックバルブ11は、調
整ロッド10に開穿され油路部分L2側に連通する伸側
ポート15をリタンスプリング16による附勢下に油路
部分L1側から開閉可能に閉塞するように配設されてい
る。
【0009】さらに、伸側ポート15は、調整ロッド1
0の外周に形成された環状溝17に連通し、該環状溝1
7は、上記流路12に設けられているオリフィス13,
14が選択的に対向する油路部分L2に連通するように
設定されている。
【0010】尚、この従来例にあって、調整ロッド10
は、流路12と伸側ポート15とを連通する補助オリフ
ィス18を有している。
【0011】それ故、上記した減衰力調整部1を有する
油圧緩衝器、即ち、従来の減衰力調整構造によれば、外
部操作で調整ロッド10を回動して流路12に設けられ
ているオリフィス13,14のいずれかを油路部分L2
に対向させるとき、その選択されたオリフィス13,1
4の口径に応じた作動油の流れが保障され、ダンパ本体
Dの圧縮作動時に発生される圧側減衰力が高低調整され
る。
【0012】そして、調整ロッド10の操作ミス等でオ
リフィス13,14のいずれもが油路部分L2に対向さ
れなくなるとき、該オリフィス13,14を迂回するこ
とになる補助オリフィス18を介してダンパ本体Dの圧
側油室A1からの作動油がリザーバタンクRの油室A2
に流入し得ることになる。
【0013】その結果、オリフィス13,14が機能し
ない状態のままダンパ本体Dが圧側作動することになっ
ても、ダンパ本体D内の圧側油室A1にオイルロック現
象が招来されなくなり、シール部における油漏れやダン
パ本体D自体の破損等の事態を予め回避し得ることにな
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の減衰力調整構造にあっては、以下ような不都合
が指摘されている。
【0015】即ち、上記した従来の減衰力調整構造にあ
っては、オリフィス13,14の選択でダンパ本体Dで
発生される減衰力を調整するように構成しているから、
ダンパ本体Dが高速で圧縮作動する場合には、所謂オリ
フィス特性が故に、ダンパ本体D内の圧側油室A1にお
ける油圧が異常に高くなり、シール部における油漏れや
ダンパ本体D自体の破損等の危惧が依然として残ること
になる。
【0016】また、上記と逆に、ダンパ本体Dが微低速
を含む低速で圧縮作動する際には、口径の細いオリフィ
ス、即ち、図示例では、オリフィス14を選択しても、
オリフィス特性が故に、可変幅が狭く、調整幅を大き
く、即ち、効果的に調整できないことになる。
【0017】さらに、上記した従来の減衰力調整構造に
あっては、調整ロッド10に対する操作ミス等でオリフ
ィス13,14のいずれもが油路部分L2に対向されな
くなるとき、ダンパ本体D内の圧側油室A1にオイルロ
ック現象が招来されてシール部における油漏れが招来さ
れたりダンパ本体D自体が破損する等の不都合を避ける
ために、オリフィス13,14を迂回する補助オリフィ
ス18を設けるとしている。
【0018】そのため、ダンパ本体Dが微低速を含む低
速で圧縮作動する際には、上記補助オリフィス18が所
謂活きているが故に、特に口径の細いオリフィス14が
選択されても、所望の減衰力調整効果が得られないこと
になる。
【0019】そして、補助オリフィス18を低速時用に
設定する場合には、操作ミス等でいずれのオリフィス1
3,14も機能しない状態で、ダンパ本体Dが高速で圧
縮作動するとき、前記した圧側油室A1における異常高
圧によって、シール部における油漏れやダンパ本体D自
体の破損等が招来され易くなることになる。
【0020】その結果、上記した減衰力調整構造を利用
する油圧緩衝器がオフロード仕様の自動二輪車やモトク
ロス仕様の特殊自転車に架装されても、好ましい圧側減
衰力の調整を実現し得ないことになる。
【0021】この発明は、上記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、減衰力調
整部における操作ミスがあってもシール部における油漏
れやダンパ本体の破損等を招来させないのは勿論のこ
と、減衰力調整部に対する所定の操作で圧側減衰力を調
整するについて効果的な制御が可能になり、オフロード
仕様の自動二輪車やモトクロス仕様の特殊自転車に架装
される油圧緩衝器への利用に最適となる減衰力調整構造
を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、この発明の基本的な構成を、ダンパ本体内の圧側
油室とリザーバタンク内の油室とを連通する油路を部分
的に膨径させて形成された容室に収装され外部操作でダ
ンパ本体の圧縮作動時に発生される圧側減衰力を高低調
整し得る減衰力調整部を有してなり、該減衰力調整部が
上記容室に配在され外部操作によって回動可能とされる
調整ロッドを有し、該調整ロッドが上記圧側油室からの
作動油の上記油室への流入を阻止する圧側チェックバル
ブを有すると共に上記圧側油室からの作動油の上記油室
への流入を許容する流路を有し、かつ、該流路が上記油
室側に選択的に対向する口径の異なる複数のオリフィス
を有してなる減衰力調整構造において、調整ロッドが先
端インロー部の外周に上記圧側油室からの作動油の上記
油室への流入を阻止する圧側チェックバルブと、背後側
からの附勢力に抗して後退するその開放作動時に上記圧
側油室からの作動油の上記油室への流入を許容する圧側
リリーフバルブと、を介装してなり、該圧側リリーフバ
ルブが背後側からの附勢力で上記圧側チェックバルブを
離着座させるシート部材の背面に着座されるときに閉鎖
状態におかれると共にその開放作動時に該圧側リリーフ
バルブの背面側に形成される流路面積をその後退量に依
存して制限するように形成されてなるとする。
【0023】そして、より具体的には、圧側リリーフバ
ルブがその内周側に作動油の流通を許容する通路を形成
してなる一方で、上記容室の内周にその外周が摺接する
隔壁部を有してなり、該隔壁部の移動で上記流路面積を
制限するように形成されてなるとする。
【0024】
【作用】それ故、減衰力調整部における調整ロッドの正
確な回動操作でいずれかのオリフィスが選択されている
とき、ダンパ本体の圧縮作動時に該ダンパ本体内の圧側
油室からの作動油が調整ロッドに形成の流路及び該流路
に連通する上記いずれかのオリフィスを介してリザーバ
タンク内の油室に流入される。
【0025】このとき、その作動油の流量が選択されて
いるオリフィスの口径に応じた流量とされ、その限りで
ダンパ本体で発生される圧側減衰力が調整される。
【0026】また、減衰力調整部における調整ロッドが
正確に回動操作されずいずれのオリフィスも選択されて
いないときには、ダンパ本体の圧縮作動時に上記圧側油
室からの作動油が圧側リリーフバルブを開放作動させて
リザーバタンク内の油室に流入される。
【0027】このとき、圧側リリーフバルブは、その外
周側における作動油の流通を阻止してその内周側におけ
る作動油の流通を許容する一方で、該内周側を介しての
作動油が上記油室に流入する際に、その流路面積を該圧
側リリーフバルブの後退量に応じて制限する。
【0028】その結果、いずれのオリフィスも選択され
ていなくても、ダンパ本体の高速傾向の圧縮作動時に該
ダンパ本体内における圧側油室にオイルロック現象は勿
論、異常高圧現象を招来させない。
【0029】また、その一方で、圧側リリーフバルブの
開放作動による上記圧側油室から上記油室へ向けての無
制限な作動油の流れが抑制される。
【0030】その結果、上記オリフィスが機能しない状
態でもダンパ本体の高速傾向の圧縮作動時に圧側減衰力
が調整される。
【0031】そして、上記圧側リリーフバルブは、調整
ロッドの正確な回動操作で口径の細いオリフィスが選択
されているときであっても、ダンパ本体が高速傾向で圧
縮作動する際には、所定の開放作動をして上記圧側油室
にオイルロック現象及び異常高圧現象を招来させない。
【0032】リザーバタンク内の油室に流入された作動
油は、ダンパ本体の伸長作動時に、圧側リリーフバルブ
の内周側を通ると共に圧側チェックバルブを開放作動さ
せて作動油が不足傾向になるダンパ本体内の圧側油室に
戻される。
【0033】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいてこの発明を
説明するが、この発明に係る減衰力調整構造も、図示し
ないが、前記した図2に示す従来例と同様に、ダンパ本
体D内の圧側油室A1とリザーバタンクR内の油室A2
とを連通する油路Lを部分的に膨径させて形成された容
室A3に収装され外部操作でダンパ本体Dの圧縮作動時
に発生される圧側減衰力を高低調整し得る減衰力調整部
1を有してなる。
【0034】尚、ダンパ本体Dは、図示しないが、その
圧縮作動時に所定の圧側減衰力を発生させるピストン部
を有している。
【0035】上記減衰力調整部1は、図1に示すよう
に、上記容室A3に配在され外部操作によって回動可能
とされる調整ロッド10を有してなり、該調整ロッド1
0は、図中で左端側となるその先端側のインロー部10
aの外周に圧側チェックバルブ11と圧側リリーフバル
ブ20を介装させている。
【0036】また、該調整ロッド10は、その先端側の
軸芯部に上記圧側油室A1からの作動油が上記油室A2
側に向けて流通することを許容する流路12を有してな
り、該流路12が上記油室A2側に選択的に対向する口
径の異なる複数のオリフィス13,14を有してなると
している。
【0037】尚、調整ロッド10は、上記容室A3を形
成するハウジング部Hに螺合される定着ナット2によっ
て、所定位置、即ち、上記容室A3内から脱落されない
ように設定されている。
【0038】また、該調整ロッド10は、図中で右側と
なるその基端側にその外周側に適宜の長さで突出する鍔
部10bを有してなり、該調整ロッド10を上記容室A
3に配在するにあって、上記鍔部10bを上記ハウジン
グ部Hに形成の段差部H1に当接させ、その所定位置へ
の定着を図っている。
【0039】さらに、この実施例にあっても、調整ロッ
ド10が上記容室A3に配在されることで、結果的に
は、前記油路Lを圧側油室A1側の油路部分L1と油室
A2側の油路部分L2とに分断している。
【0040】尚、調整ロッド10は、図中で右端となる
その基端に該調整ロッド10を外部操作で回動可能にす
る工具の挿し込み溝10cを有している。
【0041】上記圧側チェックバルブ11は、圧側油室
A1からの作動油の上記油室A2への流入を阻止するも
ので、この実施例にあっては、前記インロー部10aの
外周に介装されているバルブシート部材21に介装され
る状態に配在されている。
【0042】そして、該圧側チェックバルブ11は、バ
ルブシート部材21に開穿の連通孔21aを上記圧側油
室A1側、即ち、油路部分L1側からリタンスプリング
16の附勢下に開閉可能に閉塞している。
【0043】尚、バルブシート部材21は、圧側チェッ
クバルブ11と圧側リリーフバルブ20との間に配在さ
れ、調整ロッド10の先端側の外周に形成の段差部10
dに当接された状態で調整ロッド10の先端螺条部10
eへのナット22の螺合で定着されている。
【0044】また、該バルブシート部材21は、その外
周と容室A3の内周との間に隙間を有していて、作動油
が通過することを許容している。
【0045】上記圧側リリーフバルブ20は、その背後
側からの附勢力、即ち、附勢スプリング23の附勢力に
抗して後退するその開放作動時に上記圧側油室A1から
の作動油の上記油室A2への流入を許容するように設定
されている。
【0046】また、該圧側リリーフバルブ20は、その
背後側からの附勢力で上記シート部材21の背面に着座
されるときに閉鎖状態におかれると共に、その後退時に
該圧側リリーフバルブ20の背面側に形成される流路面
積をその後退量に依存して制限するように設定されてい
る。
【0047】即ち、該圧側リリーフバルブ20は、この
実施例にあって、上記シート部材21に連通孔21aを
閉鎖しない状態に着座される平板環状の弁体部20aを
有してなると共に、該弁体部20aから延長されて筒状
に形成されその外周が上記容室A3の内周に摺接する隔
壁部20bを有してなり、さらには、その内周側、特
に、弁体部20aの内周と前記インロー部10aの外周
との間に作動油の通過を許容する隙間を有するとしてい
る。
【0048】そして、上記隔壁部20bの図中で右端と
なる基端とこれが対向する部位、即ち、調整ロッド10
における容室A3の内周への摺接部10fとの間に上記
流路面積を確保するとしている。
【0049】それ故、該圧側リリーフバルブ20にあっ
ては、これが附勢スプリング23の附勢力に打ち勝って
シート部材21から離座するように後退するときに開放
状態になり、圧側油室A1からの作動油がバルブシート
部材21の外周を交すと共に弁体部20aの内周を交
し、かつ、隔壁部20bと上記摺接部10fとの間を通
過して油室A2に流入することを許容することになる。
【0050】そして、このとき、該圧側リリーフバルブ
20の後退量に応じてシート部材21と弁体部20aと
の間を通過する作動油の流量が決まる一方で、該圧側リ
リーフバルブ20の後退量に応じて上記隔壁部20bと
摺接部10fとの間に形成される流路面積が隔壁部20
bの移動によって制限されて、そこを通過する作動油の
流量が規制されることになる。
【0051】以上のように形成された減衰力調整部1を
有するこの実施例に係る減衰力調整構造にあっては、調
整ロッド10の正確な回動操作でいずれかのオリフィス
13,14が選択されているとき、ダンパ本体Dの圧縮
作動時に該ダンパ本体D内の圧側油室A1からの作動油
が調整ロッド10に形成の流路12及び該流路12に連
通する上記いずれかのオリフィス13,14を介してリ
ザーバタンクR内の油室A2に流入されることになる。
【0052】このとき、その作動油の流量が選択されて
いるオリフィス13,14の口径に応じた流量とされ、
その限りでダンパ本体Dで発生される圧側減衰力が調整
されることになる。
【0053】また、減衰力調整部1における調整ロッド
10が正確に回動操作されずにいずれのオリフィス1
3,14も選択されていないときには、ダンパ本体Dの
圧縮作動時に上記圧側油室A1からの作動油が圧側リリ
ーフバルブ20を開放作動させてリザーバタンクR内の
油室A2に流入されることになる。
【0054】このとき、圧側リリーフバルブ20は、そ
の外周側における作動油の流通を阻止してその内周側に
おける作動油の流通を許容する一方で、該内周側を介し
ての作動油が上記油室A2に流入する際に、その流路面
積を該圧側リリーフバルブ20の後退量に応じて制限す
ることになる。
【0055】その結果、いずれのオリフィス13,14
も選択されていなくても、ダンパ本体Dの高速傾向の圧
縮作動時に該ダンパ本体D内における圧側油室A1にオ
イルロック現象は勿論のこと、異常高圧現象をも招来さ
れないことになる。
【0056】また、その一方で、圧側リリーフバルブ2
0の開放作動時には、上記圧側油室A1からの作動油が
上記油室A2に向けて無制限に流入することが抑制され
ることになる。
【0057】その結果、上記オリフィス13,14が機
能しない状態でもダンパ本体Dの高速傾向の圧縮作動時
に圧側減衰力が調整されることになる。
【0058】そして、上記圧側リリーフバルブ20は、
調整ロッド10の正確な回動操作で口径の細い、例え
ば、オリフィス14が選択されているときであっても、
ダンパ本体Dが高速傾向で圧縮作動する際には、所定の
開放作動をして上記圧側油室A1にオイルロック現象及
び異常高圧現象を招来させないことになる。
【0059】尚、リザーバタンクR内の油室A2に流入
された作動油は、ダンパ本体Dの伸長作動時に、圧側リ
リーフバルブ20の内周側を通ると共に圧側チェックバ
ルブ11を開放作動させて作動油が不足傾向になるダン
パ本体D内の圧側油室A1に戻される。
【0060】前記したところは、この発明に係る減衰力
調整構造を構成する減衰力調整部1がダンパ本体D内の
圧側油室A1とリザーバタンクR内の油室A2とを連通
する通路L中、即ち、ダンパ本体Dとこれと分離される
如き態様のリザーバタンクRとを連結するハウジング部
H内に配在されてなるとしたが、この発明の意図すると
ころからすれば、以下のように設定されても良い。
【0061】即ち、図示しないが、リザーバタンクRが
ダンパ本体Dの外周に筒状に形成され、従って、減衰力
調整部1がダンパ本体Dの下端部たるボトム部あるいは
ベースバルブ部に配在されていて、外部操作で調整ロッ
ド10が回動可能に設定されているとしても良い。
【0062】そして、この場合にも、前記した実施例の
場合と同様の作用効果を期待できること勿論である。
【0063】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、減衰
力調整部が選択可能な口径の異なるオリフィスを有する
一方で、圧側リリーフバルブを有するとしたので、オリ
フィスの選択でダンパ本体で発生される圧側減衰力を高
低調整し得るのは勿論のこと、ダンパ本体が高速で圧縮
作動する場合にも圧側リリーフバルブの作動でダンパ本
体内の圧側油室における異常高圧を未然に阻止し得るこ
とになり、シール部における油漏れやダンパ本体自体の
破損等を危惧しなくて済むことになる。
【0064】そして、調整ロッドに対する操作ミス等で
オリフィスのいずれもが機能していないときにも、圧側
リリーフバルブを有するが故に、ダンパ本体内の圧側油
室にオイルロック現象を招来させることがなく、従っ
て、この操作ミスの場合にも、シール部における油漏れ
やダンパ本体自体の破損を危惧しなくて済むことにもな
る。
【0065】また、この発明によれば、調整ロッドに対
する操作ミス時にダンパ本体内にオイルロック現象を招
来させないための補助オリフィスを有する構成としてい
ないから、調整ロッドに対する回動操作で口径の細いオ
リフィスを選択してダンパ本体が微低速を含む低速で圧
縮作動する際の減衰力を調整する場合にも、その調整が
より効果的に実現されることになる。
【0066】その結果、この発明によれば、上記減衰力
調整部を有する減衰力調整構造を利用した油圧緩衝器が
オフロード仕様の自動二輪車やモトクロス仕様の特殊自
転車に架装される場合には、減衰力調整部における操作
ミスがあってもシール部における油漏れやダンパ本体の
破損等を招来させないのは勿論のこと、減衰力調整部に
対する所定の操作で圧側減衰力を調整するについて効果
的な制御が可能になって、好ましい圧側減衰力の調整を
実現し得ることになる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る減衰力調整構造を構
成する減衰力調整部を示す部分拡大断面図である。
【図2】従来例としての減衰力調整構造を有する油圧緩
衝器を一部破断して示す立面図である。
【図3】図2の減衰力調整構造を構成する減衰力調整部
を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 減衰力調整部 10 調整ロッド 11 圧側チェックバルブ 12 流路 13,14 オリフィス 20 圧側リリーフバルブ 20b 隔壁部 21 シート部材 A1 圧側油室 A2 油室 A3 容室 D ダンパ本体 L 油路 R リザーバタンク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダンパ本体内の圧側油室とリザーバタン
    ク内の油室とを連通する油路を部分的に膨径させて形成
    された容室に収装され外部操作でダンパ本体の圧縮作動
    時に発生される圧側減衰力を高低調整し得る減衰力調整
    部を有してなり、該減衰力調整部が上記容室に配在され
    外部操作によって回動可能とされる調整ロッドを有し、
    該調整ロッドが上記圧側油室からの作動油の上記油室へ
    の流入を阻止する圧側チェックバルブを有すると共に上
    記圧側油室からの作動油の上記油室への流入を許容する
    流路を有し、かつ、該流路が上記油室側に選択的に対向
    する口径の異なる複数のオリフィスを有してなる減衰力
    調整構造において、調整ロッドが先端インロー部の外周
    に上記圧側油室からの作動油の上記油室への流入を阻止
    する圧側チェックバルブと、背後側からの附勢力に抗し
    て後退するその開放作動時に上記圧側油室からの作動油
    の上記油室への流入を許容する圧側リリーフバルブと、
    を介装してなり、該圧側リリーフバルブが背後側からの
    附勢力で上記圧側チェックバルブを離着座させるシート
    部材の背面に着座されるときに閉鎖状態におかれると共
    にその開放作動時に該圧側リリーフバルブの背面側に形
    成される流路面積をその後退量に依存して制限するよう
    に形成されてなる減衰力調整構造
  2. 【請求項2】 圧側リリーフバルブがその内周側に作動
    油の流通を許容する通路を形成してなる一方で、上記容
    室の内周にその外周が摺接する隔壁部を有してなり、該
    隔壁部の移動で上記流路面積を制限するように形成され
    てなることを特徴とする請求項1の減衰力調整構造
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100753766B1 (ko) * 2004-03-18 2007-08-31 주식회사 만도 차고 조정식 쇽업소버의 릴리프밸브

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