JPH08226116A - 浮沈自在堰 - Google Patents

浮沈自在堰

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JPH08226116A
JPH08226116A JP5519695A JP5519695A JPH08226116A JP H08226116 A JPH08226116 A JP H08226116A JP 5519695 A JP5519695 A JP 5519695A JP 5519695 A JP5519695 A JP 5519695A JP H08226116 A JPH08226116 A JP H08226116A
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JP
Japan
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weir
tubular body
gas
port
tsunami
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JP5519695A
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Takatsu Wagi
多克 和木
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Kaimon KK
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Kaimon KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の浮沈自在堰は、いずれかの縦型の筒
状体が損傷を受け海水が浸入しても、他の筒状体には影
響を及ぼすことがなく、堰全体が沈下して津波防止機能
が損われることがない。 【構成】 それぞれが気密性を有する複数の筒状体2を
一連にかつ一体的に相互連結し、該一連に連結した複数
の筒状体2を港口の両端堤壁間の床部7に,その港口の
開口部において、開口部巾方向に延長する横軸6により
枢着するとともに、港口外方に付設したシンカー10に
港口内方への倒屈防止用引張材13を介して連結し、各
筒状体2の内部を外部に配置された気体圧送装置に連通
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、港口両端堤壁間に配設
され、気体の送入により起立して、浮上し、気体の排出
により倒伏して、沈下する浮沈自在堰に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】わが国は、古来地震に伴う津波による被
害が多く、現在も特に太平洋沿岸において巨大地震の発
生が懸念されており、津波に対する対策が緊急の課題と
なっている。津波対策の一環として、防潮堤等の建設が
進められているが、沿岸に散在する港の港口が外洋に向
いている場合には、津波はこの港口より港内に浸入し、
港内の船舶や港湾施設に被害をもたらすおそれがある。
港口を開いたままで、津波を避けるためには、港口を津
波により実質的な影響を受けない程度に、極端に狭くす
るとか、港口の向きを津波の作用方向と異らせるしかな
いが、このようなことは、既設の港湾施設の大多数にお
いては、現実に不可能なことである。そこで、このよう
な外洋に面する港口を有する港を対象とするより、現実
的な津波対策として、港口を津波等の緊急時に閉鎖し、
港内への津波の浸入をくい止め、港内の船舶や施設に対
する被害を防止しようという考えがある。常時、その機
能を発揮している港口を緊急時に閉鎖する施設ないし装
置は、不使用時には通船の障害にならないことが要求さ
れ、使用時には短時間で閉鎖を完遂できることは勿論、
使用後は原状に復帰し、繰り返し使用できることが必要
である。従来、津波対策として、港口を緊急閉鎖するた
め、このような条件を満たす具体的な施設ないし装置
は、現実にはいまだ存在していない。ただ類似の装置と
しては、従来、たとえば、特開昭60−37317号公
報に記載のように、空気等流体の送入によって起立し排
出により倒伏するゴム堰と称せられる可撓性膜堰が農業
用水の取水や河口での防潮堰に用いられている。このゴ
ム堰は、膨脹したとき断面ほぼ逆U字状の横長の中空体
であって、その下端部の上流側固定ラインと下流側固定
ラインの2つのラインにおいて、河床に固定されるもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のゴム堰は、
空気の送入によって起立し、排出により倒伏するもので
あるから、一見、津波対策用として港口の緊急閉鎖に利
用することが可能であるかのように思われる。しかしな
がら、このような従来のゴム堰は港口での津波の襲来に
伴う苛酷な条件に対処するためには、決して充分なもの
ではない。すなわち、外洋に面した港口では津波が打寄
せる際に、流木等の浮遊物や押流された船舶が、堰に激
突する場合も予想され、これによって、ゴム堰が破損
し、海水が中空体内部に流入するために、ゴム堰が沈下
して、津波を防止する機能を果し得なくなるおそれがあ
る。また津波の力に対処するため、ゴム堰を鋼材等で上
下方向に補強することが好ましいが、このようにする
と、使用後に、ゴム堰を収縮沈下させることが困難とな
るので、鋼材等による補強が自由に行なえない欠点があ
る。さらに、従来のゴム堰に気体を送入する場合は、送
入の都度、コンプレッサー等の気体圧送装置をゴム堰附
近に設置して、ゴム堰上の気体送入口から気体を送入す
るようにしているが、津波の襲来が切迫している時に、
このような気体送入作業をゴム堰の附近で行なうことは
多大の危険が伴うので、安全対策上問題である。以上の
諸理由により、この従来公知のゴム堰は津波対策用の装
置としては、現実にはとうてい利用できないものであ
る。本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであ
って、本発明の目的は、港口両端堤壁間に配設され気体
の送入により起立して、浮上し、気体の排出により倒伏
して、沈下する浮沈自在堰であって、流木等の衝突によ
り堰の一部が損傷しても沈下せず、また鋼材等による堰
体の補強を自由に行うことができ、かつ緊急時において
も、気体の送入を安全に行うことができる、津波の港内
浸入防止用の浮沈自在堰を提供することを目的とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の浮沈自在堰1においては、それぞれが気密性を有す
る複数の筒状体2を一連に、かつ一体的に相互に連結
し、該一連に連結した複数の筒状体2を港口の両端堤壁
間の床部7に、その港口の開口部において、開口部巾方
向に延長する横軸6により枢着するとともに、港口外方
に付設したシンカー10に港口内方への倒屈防止用引張
材13を介して連結し、各筒状体2の内部を外部に配置
された気体圧送装置に連通させたことを特徴とするもの
である。本発明によれば、堰は、それぞれが気密性を有
する複数の筒状体2を連結して構成されているので、い
ずれかの筒状体2が浮遊物の衝突等により損傷を受け
て、海水がこの筒状体内に浸入しても、他の筒状体に影
響を及ぼすことがない。一連に連結した複数の筒状体2
を、港口両端堤壁間に起立および倒伏自在に配置されて
いるので、港口からの船舶の出入りおよび船舶の阻止を
容易に行うことができる。また各筒状体2の下部は、床
部7に下部が埋込まれた支持部材31の上部に港口巾方
向に延長する横軸6により枢着されている。さらに、各
筒状体2の内部はコンプレッサー等外部に配置された気
体圧送装置に、常時、連通しているので、緊急時に筒状
体2内に気体を送入する場合には、堰から離れた安全な
場所に配置されたコンプレッサー等を操作することによ
って気体送入を行うことができる。
【0005】
【実施例】以下添付図面を参照して本発明の第1実施例
を詳細に説明する。図1ないし図6は本発明にかかる浮
沈自在堰の第1実施例を示すものであって、図1および
図2は浮沈自在堰の使用時の状態を示し、図3は浮沈自
在堰の不使用時の状態を示し、図4ないし図6はウイン
チ21の構成を示している。堰1を構成する複数の筒状
体2は、それぞれ上下端面を閉じた円筒体の中空体であ
って、ゴム・合成樹脂または好ましくはその内部に、布
または網あるいは繊維等の補強材を埋入したもの、ある
いは布に気密処理を施したもの等の気密を維持でき、か
つ内部に気体を注入し堰として使用する場合に、津波,
高潮,波浪等の外力に充分耐えられる強度を有する材料
で形成されている。各筒状体2は、その外周の適宜の箇
所(第1実施例では上下2箇所)に繊維製ベルト等の環
状の補強部材3が、円周方向に接着等の手段により固着
されており、この環状補強部材3に設けた連結金具14
(図2参照)によって隣接する筒状体2同志が相互に一
連にかつ一体的に連結されている。
【0006】港口防波堤4,4′の両端堤壁間の床部7
は、連結された各筒状体2が外力に対し充分耐えられる
ようにコンクリート等で強化されており、倒伏した不使
用時の筒状体2を収納しうるように、筒状体2の長さよ
りも大きい幅の溝5が形成されている。筒状体2に気体
を注入したときに筒状体2が容易に起立して浮上し、排
気したときに容易に倒伏して、水中に沈下するように、
各筒状体2の下端部には、開口部の巾方向に延長する横
軸6からなるヒンジ機構が設けられており、各筒状体2
はこの前記ヒンジ機構を介して溝5内の床部7に連結さ
れている。前記床部7に、支持部材31の下部が埋込固
定され、その支持部材31の上部に、前記各筒状体2の
脚部16が前記港口の両端堤壁間の開口部の下部におい
て開口部巾方向に延長する横軸6により枢着され、かつ
前記支持部材31の上部に前記脚部16を係合して各筒
状体2が陸側に向かって倒れるのを防止するためのスト
ッパ32が一体に設けられている。アンカーボルト等に
より固定したウインチフレーム27をウインチ21から
繰り出されているワイヤーロープ20は、補強部材3に
固定された取付金具33に係止されている。各筒状体2
を倒伏沈下させる場合は、ウインチ21のワイヤロープ
20を弛緩させ、各防波堤4,4′の港口内の陸側から
沖側に作用する水圧または適宜の牽引手段により、前記
各筒状体2が横軸6を中心として回動されると共に排気
して、図3に示すように防波堤4,4′の港口外側(沖
側)に倒伏される。
【0007】床部7には、防波堤4,4′から連続する
圧送気体移送管8が付設されており、各筒状体2は、そ
れぞれ専用の圧送気体送入用ホース9により、圧送気体
移送管8に連結されている。このホース9は可撓性を有
し、筒状体2の浮沈に追随して変形し、筒状体2の浮沈
を阻害しないようにしてある。圧送気体移送管8は、防
波堤4,4′から港湾施設内の津波に対して安全な場所
に配置されたエアコンプレッサー等の気体圧送装置(図
示せず)に連結されている。したがって、各筒状体2の
内部は圧送気体送入用ホース9および圧送気体移送管8
を介して気体圧送装置に連通している。各筒状体2の内
部のホース9との接続部には、逆止弁(図示せず)を設
け、筒状体2の内部からホース9の方向への気体の逆流
を防止するようにしておくことが好ましい。またこの場
合、各筒状体2の上端部には、使用後に、筒状体内部の
気体を外部に排出するための気体排出弁15を設けるこ
とが好ましい。
【0008】溝5よりも、港口外方の海底には、コンク
リート製の板状のシンカー10が固定されている。各筒
状体2は、その一端が環状補強部材3,3に固定した取
付金具11に取付けられ、その他端がシンカー10に固
定した取付金具12に取付けられた繊維ロープ,ワイヤ
ロープ,チェーン等可撓性を有する部材からなる港口内
方への倒屈防止用引張材13によって、シンカー10に
連結されている。
【0009】図4ないし図6は、本発明の第1実施例に
おいて用いられるウインチ21を示すものであって、ブ
レーキ付き防水型電動機22によりウインチ21のドラ
ム23が駆動されるように構成され、かつ前記ドラム2
3の両側に、左右方向に間隔をおいて平行に配置された
一対のドラム支持部材34が保持部材35に対し、ボル
ト36により固定され、かつ前記保持部材35の上下両
側の面板にわたって、左右一対の縦型ガイドローラ2
4,25が回転自在に取付けられて、縦ガイドローラ装
置26が構成されている。かつ、前記保持部材35の沖
側端部には、左右方向に延長する上下一対の横型ガイド
ローラ28,29が回転自在に取付けられて、沖側の横
ガイドローラ装置30が設けられ、前記ワイヤロープ2
0の延長線は、倒伏された筒状体2と起立された筒状体
2の中央部を通るように配置されている。
【0010】次に上記構成の浮沈自在堰の動作について
説明する。不使用時においては、浮沈自在堰1は各筒状
体2が、図3に示すようにしぼんだ状態の倒伏位置にあ
って海底の溝5内に収納されている。津波の襲来が予想
される緊急時においては、気体圧送装置を作動して、圧
送気体移送管8,圧送気体送入用ホース9を介して各筒
状体2内に空気またはアルゴン等の気体を送入する。気
体を送入された各筒状体2は膨脹して円筒状となり、浮
力により、横軸(ヒンジ機構)6のヒンジピンを回動軸
として、上方に回動起立し、図1ないし図2に示す起立
位置に至る。各筒状体に充分気体を送入した後気体圧送
装置の作動を停止する。なお、各筒状体2を起立また倒
伏させる装置としては、図示以外の任意の装置を採用し
てもよい。
【0011】港口に押寄せた津波はこのようにして港口
を閉鎖した浮沈自在堰1によって港内への浸入を阻まれ
る。その際に、堰1は港内に向って、津波の大きな圧力
を受けるが、各筒状体2が倒屈防止用引張材13により
シンカー10に係止されているので、港内に倒屈するこ
とはない。また前記シンカー10は、シンカー10の前
部に設けられた凸部に対しアンカーボルトにより固定さ
れている。また流木等の浮遊物や漂流して来た船舶等
が、複数の筒状体2のいずれかに衝突して、この筒状体
2が破損し、海水がこの破損筒状体2の中に浸入したと
しても、他の筒状体2は実質的な影響を受けないので、
堰1は全体として起立状態を維持し、その津波防止機能
を継続して発揮することができる。
【0012】津波の危険が去ったときは、各筒状体2の
上端部の気体排出弁15を開弁して、筒状体2内部の気
体を大気中に排出することにより各筒状体2をしぼませ
る。各筒状体2が充分しぼんだならば、気体排出弁15
を閉弁する。しぼんだ各筒状体は、その自重により、図
3の倒伏位置に回動倒伏し溝5内に収納される。
【0013】なお、第1実施例において、筒状体2は縦
長の円筒状に形成してあるので、断面楕円形等の筒状体
に比較して体積が比較的に小さく、したがって、送入気
体量も少くてすむので、緊急時の気体送入作業が極めて
迅速に行える利点がある。
【0014】図7および図8は本発明にかかる浮沈自在
堰の第2実施例を示す。なお、図7および図8の第2実
施例において、図1〜図6に示す第1実施例と同一また
は類似の構成部分には同一の符号を付し、その詳細な説
明を省略する。前記第2実施例においては、各筒状体2
は上記第1実施例の筒状体2の上半分に相当する構造の
ものであり、各筒状体2の下端面にはH鋼からなる脚部
16が取付けられている。脚部16の下端部は、可動接
続具6におけるヒンジ機構を介して床部7に連結されて
いる。隣接する各脚部16の隙間をおおうようにして合
成樹脂膜の内部に、布,網等の補強材を埋入した防波膜
17が各脚部16に接着等の手段により固定されてい
る。また各脚部16間には横方向の補強フレーム18が
上下2段に取付けられている。前記第2実施例の動作
は、図1〜図6に示す第1実施例と同一であるが、第2
実施例においては、堰の下半分は鋼材と防波膜で形成さ
れているので、製造コストを低減できる利点がある。
【0015】前記、第1実施例および第2実施例におい
て、第3実施例として図9に示すように、各筒状体2上
に補強用の鋼材19をわたして各筒状体2の上端面に固
定するようにしてもよい。また津波が起る前に港内の水
が港外に引くことによって、起立していた、各筒状体2
が、港口の外方に向かって、倒伏してしまい、現実に津
波が襲来した時、津波防止の機能を発揮できないおそれ
がある。
【0016】このような可能性を防止するため、図9に
示すように、各筒状体2にさしわたした、補強用鋼材1
9の適宜の箇所に取付けたワイヤロープ20を、防波堤
4,4′に固定した、ウインチ21で引張ることによ
り、各筒状体2を係止するようにすれば、港内の水が港
外に引き去ることを防止でき、各筒状体2が、港口外方
に向かって倒伏することを防止することができる。ワイ
ヤロープ20を張設するかわりに、防波堤4,4′の間
に、一連の筒状体2を2列に配列し港口内方側の筒状体
2の2列のシンカー10は港口内方の海底に固定するよ
うにしても同様の効果を収めることができる。
【0017】各筒状体2を床部7と連結する可動接続具
とし、上記第1実施例および第2実施例のように、横軸
(ヒンジ金具)6として、ほかにロープまたはチェーン
等の可撓性を有する部材を使用することもできる。また
横軸6を各筒状体ごとに設けるかわりに、たとえば1つ
おきに設けることも可能である。各筒状体2は円筒状に
限らず、角筒状,立方体状等種々の形状のものを使用す
ることができる。
【0018】また上記第1実施例および第2実施例およ
び第3実施例のように隣接する筒状体2同志を連結金具
14で連結するかわりに、ファスナー等他の結合手段に
よって連結してもよく、あるいはそれぞれ気密性を有す
る筒状体2が連続するようにして、一体成形したものを
用いてもよい。また筒状体2には、補強のため、たとえ
ば取付金具11の取付部分を上下方向に連結する鋼板等
の任意の補強材を適宜の箇所に設けることができる。さ
らに、各筒状体2全体を鋼製のタンクで構成することも
可能である。ただし、この場合は、不使用時に筒状体2
を倒伏沈下させるためには気体を排出した後に、水を筒
内に注入する作業が別に必要である。
【0019】シンカー10は上記第1実施例に示すもの
に限らず、杭,ブロック等によりなるものでもよく、ま
たシンカーの素材もコンクリートに限らず金属等他の素
材からなるものであってもよい。また上記第1実施例お
よび第2実施例および第3実施例においては、防波堤
4,4′間の海底に溝5を形成し、この溝5内に不使用
時の筒状体2を収納するので、筒状体2が不使用時に通
船を妨害するおそれがなく好適であるが、充分な水深が
あり通船の妨げにならなければ、溝5は必ずしも設けな
くてもよい。
【0020】上記第1実施例および第2実施例ならびに
第3実施例においては、各筒状体2ごとに引張材13で
シンカー10に連結しているが、必ずしもそうする必要
はなく、たとえば、図9に示す補強用鋼材19の適宜の
箇所に所定本数の引張材13の一端を取付け、他端をシ
ンカー10に取付けるようにしてもよい。
【0021】一例を挙げれば、直径2m、高さ5mの筒
状体30本を連結した堰に空気を送入する場合、17m
3 /分のポータブルコンプレッサーを2台使用すれば、
30分以内に気体送入を完了することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明にかかる浮沈自在堰1は、それぞ
れが気密性を有する複数の筒状体2を連結して構成され
ているので、いずれかの筒状体2が損傷を受け海水が浸
入しても他の筒状体には影響を及ぼすことがなく、堰全
体が沈下して津波防止機能が損われることがない。また
各筒状体2は、床部7にヒンジ等の横軸6を介して連結
されており、各筒状体2は倒伏位置と起立位置との間を
回動することによって起立と倒伏とを行い、筒状体自体
の伸縮により起立と倒伏とを行うものではないので、起
立および倒伏動作が容易であるばかりでなく、筒状体2
を鋼材等で補強したり、あるいは筒状体全体を鋼製のタ
ンクで形成しても、容易に倒伏および沈下を行うことが
でき、筒状体2を極めて強固な構造のものにすることが
できる。さらに各筒状体2の内部は、コンプレッサー等
外部に配置された気体圧送装置に常時連通しているの
で、緊急時には堰から離れた安全な場所に配置された気
体圧送装置を操作することによって迅速かつ安全に気圧
送入を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる浮沈自在堰の使用
時の状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例にかかる浮沈自在堰の使用
時の状態を示す側面図である。
【図3】本発明の第1実施例にかかる浮沈自在堰の不使
用時の状態を示す側面図である。
【図4】本発明の第1実施例ににおいて用いられウイン
チを示す平面図である。
【図5】本発明の第1実施例ににおいて用いられウイン
チを示す側面図である。
【図6】縦ガイドローラ装置と横ガイドローラ装置との
関係を示す正面図である。
【図7】本発明の第2実施例にかかる浮沈自在堰の使用
時の状態を示す側面図である。
【図8】本発明の第2実施例にかかる浮沈自在堰の使用
時の状態の一部を切り欠いて示す正面図である。
【図9】本発明の第3実施例にかかる浮沈自在堰を示す
平面図である。
【符号の説明】
1 浮沈自在堰 2 筒状体 3 環状補強部材 4 防波堤 5 溝 6 横軸 7 床部 8 圧送気体移送管 9 ホース 10 シンカー 11 取付金具 12 取付金具 13 倒屈防止用引張材 14 連結金具 15 気体排出弁 16 脚部 17 防波膜 18 補強フレーム 19 鋼材 20 ワイヤロープ 21 ウインチ 22 ブレーキ付き防水型電動機 23 ドラム 24 縦型ガイドローラ 25 縦型ガイドローラ 26 縦ガイドローラ装置 27 ウインチフレーム 28 横型ガイドローラ 29 横型ガイドローラ 30 横ガイドローラ装置 31 支持部材 32 ストッパ 33 取付金具 34 ドラム支持部材 35 保持部材 36 ボルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが気密性を有する複数の筒状体
    2を一連にかつ一体的に相互連結し、該一連に連結した
    複数の筒状体2を港口の両端堤壁間の床部7に、その港
    口の開口部において、開口部巾方向に延長する横軸6に
    より枢着するとともに、港口外方に付設したシンカー1
    0に港口内方への倒屈防止用引張材13を介して連結
    し、各筒状体2の内部を外部に配置された気体圧送装置
    に連通させたことを特徴とする浮沈自在堰。
JP5519695A 1995-02-21 1995-02-21 浮沈自在堰 Ceased JPH08226116A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004116130A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 開閉式港湾構造物
JP2019157472A (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 芦森工業株式会社 津波抑制方法及び装置
JP2019157473A (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 芦森工業株式会社 津波抑制方法及び装置
JPWO2021141113A1 (ja) * 2020-01-10 2021-07-15

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