JPH08225492A - ハロジフルオロ酢酸アルキルの製造方法 - Google Patents

ハロジフルオロ酢酸アルキルの製造方法

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JPH08225492A
JPH08225492A JP7314309A JP31430995A JPH08225492A JP H08225492 A JPH08225492 A JP H08225492A JP 7314309 A JP7314309 A JP 7314309A JP 31430995 A JP31430995 A JP 31430995A JP H08225492 A JPH08225492 A JP H08225492A
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alcohol roh
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クリストフ・ルパン
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 温和な作業条件下で、特別な物質を使用する
こともなくハロジフルオロ酢酸アルキルを直接製造する
方法を提供する。 【解決手段】 1,1−ジフルオロテトラハロエタンを
アルコールと空気及び/または酸素並びにフリーラジカ
ル開始剤の存在下で反応させる。 一般式Iのハロジフルオロ酢酸アルキルの製造方法。 〔Xはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を、RはC
1〜10の線状または分岐状脂肪族炭化水素基を表わ
す〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,1−ジフルオ
ロテトラハロエタンをアルコールと反応させることによ
り、ハロジフルオロ酢酸アルキルを直接製造する方法に
係わる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ハロジ
フルオロ酢酸アルキルは医薬品及び植物健康製品の合成
における中間体である。
【0003】ハロジフルオロ酢酸アルキルを得るための
方法は多数公知である。
【0004】かかる方法としては、アルコールとハロジ
フルオロ酢酸、好ましくは対応フッ化物及び塩化物との
反応を利用するものが最も多い。
【0005】かかるハロジフルオロアセチルハロゲン化
物(フッ化物または塩化物)は広範な種々の方法で得る
ことができる。
【0006】米国特許第5,259,938号は、式M
(CF2nCHxCly〔ここでxは1または2であり、
x+yは3である〕の化合物を塩素の存在下で光化学的
に酸化することにより、ω−ハロジフルオロアセチルク
ロリドM(CF2nCOCl〔ここでMはFまたはCl
であり、nは1〜10である〕を製造する方法を開示し
ている。
【0007】The Journal of Orga
nic Chemistry,33(2)p.816−
9(1968)は、下記のステップからなるブロモジフ
ルオロアセチルクロリドを得る方法を開示している:
【0008】
【化2】
【0009】テトラフルオロエチレンC24に対するC
2BrC(O)Clの最終収率は30%未満である。
【0010】ジフルオロハロアセチルフルオリドもC2
4から得ることができる。
【0011】特に、ブロモジフルオロアセチルフルオリ
ドは、JP 82 40438号公報に記載されている
下記のステップに従って得ることができる:(CF2
CF2+Br2から得られる)CF2BrCF2Br+SO
3(またはHSO3F)により基BrCF2CF2OSO2 -
を含む中間体が得られる。
【0012】この中間体をH2SO4またはKF/スルホ
ランと一緒に加熱するとブロモジフルオロアセチルフル
オリドCF2BrC(O)Fが得られる。
【0013】しかしながら、最も多く引用される方法
は、CF2BrCFClBr、CF2ClCCl3のごと
き1,1−ジフルオロテトラハロエタンを第二水銀塩の
存在下で硫酸中で加水分解することからなる。
【0014】D.Morel及びDawans(Tet
rahedron,33(12)pp.1445−7)
は、クロロトリフルオロエチレンを臭素化して得られる
1,2−ジブロモクロロトリフルオロエタンを発煙硫酸
溶媒中でHgOの存在下に、反応:
【0015】
【化3】
【0016】に従って加水分解することを記載してい
る。
【0017】30〜40%発煙硫酸を用いた場合、反応
を活性化するのに使用されるHgOの量はCF2BrC
FClBrの1重量%程度である。発煙硫酸の濃度が6
0%を超える場合は酸化水銀を使用しなくても良い。
【0018】特許DE 10 20 970は、CF2
ClCClBr2をHgSO4の存在下で発煙硫酸を用
い、約50℃の温度で、反応:
【0019】
【化4】
【0020】に従って処理することからなる同様の方法
に従うCF2ClC(O)Clの製造を記載している。
【0021】CF2ClC(O)Clは、気相中で接触
塩素化によって精製し、分別蒸留によって分離し得る。
【0022】テトラフルオロエチレンオキシドまたは
【0023】
【化5】
【0024】のごとき過ハロゲン化オレフィンオキシド
から出発し得ることにも留意されたい。
【0025】特許EP 380 129は、反応:
【0026】
【化6】
【0027】に従うCF2BrC(O)Fの製造を記載
している。
【0028】最後に、Chang−Ming Huら
(Journal of Fluorine Chem
istry,49(1990)p.275−280)
は、化学量論量のポリフルオロペルハロアルカンと、過
硫酸アンモニム及びギ酸ナトリウムからなるレドックス
系とを反応させることにより、ハロエタンを対応の酸に
変換する極めて一般的な方法を記載していることにも留
意されたい。
【0029】即ち1,1−ジフルオロテトラクロロエタ
ンは反応:
【0030】
【化7】
【0031】に従ってクロロジフルオロ酢酸に変換され
る(収率66.5%−変換率100%)。
【0032】反応はDMF溶媒中30℃で空気を吹込み
ながら実施する。反応が完了したら、溶媒を水に注ぎ込
み、高酸性溶液をエーテルを用いて抽出する。エーテル
抽出物をNaHCO3水溶液で中和する。水性相を蒸発
乾固し、残留物(CF2ClCO2Na)を濃硫酸中に取
り、蒸留する。
【0033】これらの方法は全てが多数の欠点を有す
る。ほとんどが腐食性反応溶媒(発煙硫酸−濃硫酸)や
環境に有害な触媒(水銀塩)を使用したり、或いは、H
Fのような腐食性ガスを発散し易い反応を利用する。こ
れに伴い、特殊で高額な装置が必要となったり(PVD
FまたはPTFEによるコーティング)、環境を保全す
る場合には流出液の処理が複雑化する。
【0034】また、或る主材料は入手が困難であった
り、取り扱いが危険であり、やはり極めて特殊な装置を
必要とすることにも留意されたい。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明の方法により、
式:
【0036】
【化8】
【0037】〔式中、Xは、フッ素、塩素、臭素または
ヨウ素原子を表わし、Rは、炭素数1〜10、好ましく
は1〜6の線状または分枝状脂肪族炭化水素基を表わ
す〕のハロジフルオロ酢酸アルキルを、直接且つ単純
に、容易にアクセス可能な反応物質から高収率で得るこ
とができる。本発明方法は、式(II): CF2XCY2Z (II) 〔式中、Xは式(I)と同じ意味を有し、Y及びZは、
同じでも異なってもよく、臭素、塩素またはヨウ素原子
を表わす〕の1,1−ジフルオロテトラハロエタンを、
アルコールROH(III)〔Rは式(I)と同じ意味
を有する〕と酸素の存在下で且つフリーラジカル生成条
件下で反応させることからなることを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明で使用し得る1,1−ジフ
ルオロテトラハロエタン(II)の例としては、式:C
2BrCCl2Br、CF2ClCCl2I、CF2Br
CCl2I、CF3CBr3、CF3CCl3、CF2ClC
Cl3及びCF2ClCCl2Brの化合物が挙げられ
る。
【0039】上記化合物は全てが公知の方法で得られ、
本発明の主題ではない。
【0040】本発明で使用し得るアルコールROHの例
としては、メタノール、エタノール、プロパノール、n
−ブタノール及び2−エチルヘキサノールが挙げられ
る。
【0041】本発明によれば、フリーラジカルを生成す
るため、化学的開始剤または光化学的開始を使用し得
る。
【0042】第1の態様によれば、反応は、有機過酸化
物、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸
化アセチルシクロヘキサンスルホニル、過酸化イソブチ
ロイル、過酸化ジクロロアセチル、過酸化トリクロロア
セチル;有機ヒドロペルオキシド、例えばtert−ブ
チルヒドロペルオキシド、tert−アミルヒドロペル
オキシド、クメンヒドロペルオキシド、パラメンタンヒ
ドロペルオキシド;ペルオキシジカーボネート、例えば
エチルペルオキシジカーボネート、エチルヘキシルペル
オキシジカーボネート、イソプロピルペルオキシジカー
ボネート、イソブチルペルオキシジカーボネート、セチ
ルペルオキシジカーボネート、シクロヘキシルペルオキ
シジカーボネート、ミリスチルペルオキシジカーボネー
ト、tert−ブチルシクロヘキシルペルオキシジカー
ボネート;tert−ブチルペルネオデカノエート、ク
ミルペルネオデカノエート;tert−ブチルペルメト
キシアセテート;tert−ブチルペルエトキシアセテ
ート;並びに、アゾ化合物、例えば2,2’−アゾビス
−(2,4−ジメチル−バレロニトリル)、1,1−ア
ゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)及びアゾビス
(イソブチロニトリル)といった化学的開始剤の存在下
で行われる。
【0043】上記化学的開始剤のなかではアゾ化合物、
特にアゾビス(イソブチロニトリル)を使用することが
好ましく、以降はこれをAIBNと表記する。
【0044】一般には、使用する1,1−ジフルオロテ
トラハロエタンに対して0.01モル%〜10mol
%、好ましくは0.5mol%〜5mol%の化学的開
始剤を使用する。
【0045】フリーラジカル生成物質が光化学的開始剤
である第2の態様によれば、反応は、少なくとも200
nm、好ましくは260nm〜800nmの波長λを有
する光の照射下で行われる。
【0046】一般的に、式(I)の生成物は、第1の態
様に従う場合は、1,1−ジフルオロテトラハロエタン
(II)をアルコールROH(III)及び化学的開始
剤と接触させ、このように得られた混合物を、酸素、ま
たは窒素、ヘリウムもしくはアルゴンのごとき不活性ガ
スで希釈した酸素を吹込みながら加熱することにより製
造される。
【0047】第2の態様を使用する場合は、反応物質
(II)と(III)からなる混合物に、酸素、または
窒素、ヘリウムもしくはアルゴンのごとき不活性ガスで
希釈した酸素を吹込みながら光照射を実施する。
【0048】アルコールROH(III)対1,1−ジ
フルオロテトラハロエタン(II)のモル比は1以上で
あり、且つ好ましくは5未満である。
【0049】好ましい実施態様によれば、いずれの態様
においても、アルコールROHを溶剤としても使用す
る。かかる条件下では(III):(II)のモル比を
大きく変えることができるが、少なくとも1以上、大き
くとも30であり、好ましくは5〜20である。
【0050】非アルコール性溶剤中で反応を実施するこ
とも本発明の範囲から逸脱しない。この溶剤は反応物質
(II)及び(III)に関して反応性のものであって
はならないし、形成される生成物(I)に影響を及ぼす
ものであってもならない。更に溶剤は作業条件下で完全
に不活性である必要がある。
【0051】本発明によれば、空気または酸素または酸
素を多く含む空気を吹込みながら反応を実施する。また
反応は、通常は大気圧(105Pa)下で実施するが、
別の圧力下で実施することも本発明の範囲から逸脱しな
い。
【0052】いずれの態様に従っても温度は大きく変え
ることができるが、通常は20℃〜150℃、好ましく
は50℃〜100℃である。反応温度を上記範囲内に維
持するため、反応溶媒を冷却する必要があり得る。
【0053】反応時間も大きく変えることができる。特
に第2の態様に従って行う場合、照射時間は15分間〜
80時間とし得る。
【0054】使用する放射線源は波長200nm〜80
0nmの電磁放射線を生成する任意の装置(水銀蒸気ラ
ンプ、ネオンランプ、エキシマーランプ、レーザーな
ど)である。
【0055】本発明は、ブロモジフルオロ酢酸エチル、
クロロジフルオロ酢酸エチル及びトリフルオロ酢酸エチ
ルの製造に特に適用される。
【0056】得られた生成物は、当業者には公知の方法
によって、即ち得られた生成物を変換されなかった反応
物質から分離するために1回以上蒸留して反応溶媒から
単離される。変換されなかった反応物質は、必要であれ
ば、特にアルコールROHを反応物質及び溶剤として使
用する場合には再利用することができる。
【0057】生成物は、気相クロマトグラフィーによっ
て分析し、核磁気共鳴によって同定される。
【0058】本発明の方法により、単に1,1−ジフル
オロテトラハロエタンとアルコールを反応させること
で、温和な作業条件下で、面倒な特別の物質を使用する
必要もなく、ハロジフルオロ酢酸アルキル(I)を直接
入手することができる。更に流出液はほとんどまたは全
く攻撃性のない生成物からなり、特に精製しなくても所
望であれば再利用することができる。
【0059】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。
【0060】実施例1 42.5g(0.145mol)のCF2BrCCl2
rと102.5g(2.22mol)のエタノールとを
含むエタノール溶液145gを、タービン型撹拌装置、
冷却器、温度モニター、及びガス送込口として作用する
浸没管を備えた慣用の反応器に仕込んだ。
【0061】1.18g(使用したハロエタンの5%の
モル量に相当する)のアゾビスイソブチロニトリル(A
IBN)を加えた。
【0062】反応溶媒を撹拌及び空気吹込み(平均流量
7リットル/時間)を行いながら65℃にした。
【0063】10時間後、(気相クロマトグラフィーに
よって分析すると)CF2BrCCl2Brの変換率は5
0%であり、ブロモジフルオロ酢酸エチルの収率は42
%であった。
【0064】Bruecker多核装置モデルAC30
0におけるプロトン(1H)、炭素13(13C)及びフ
ッ素19(19F)核磁気共鳴(NMR)により、ブロモ
ジフルオロ酢酸エチルを同定した(1Hに対する周波数
=300.13MHz,13C=75.47MHz,19
=282.4MHz)。
【0065】NMR同定
【0066】
【化9】
【0067】・13C NMRスペクトル: (溶剤=CDCl3) δa=108.8ppm、 δb=159.5ppm、 δc=64.5ppm、 δd=13.5ppm; ・19F NMRスペクトル: (溶剤=CDCl3/外部標準:トリフルオロ酢酸) δ(CF2Br)=−16.8ppm、 カップリング定数1C-F=314Hz、 カップリング定数2C-F= 31Hz; ・1H NMRスペクトル: (溶剤=CDCl3/内部標準:テトラメチルシラン) δ(C 2)=4.42ppm、 δ(C 3)=1.40ppm。
【0068】実施例2 45g(0.153mol)のCF2BrCCl2Brと
105g(2.28mol)のエタノールとを含むエタ
ノール溶液150gを、タービン型撹拌装置、冷却器、
温度モニター、及びガス送込口として作用する浸没管を
備えた慣用の反応器に仕込んだ。
【0069】0.3g(使用したハロエタンの1.2%
のモル量に相当する)のAIBNを加えた。反応溶媒を
撹拌及び空気吹込み(流量7リットル/時間)を行いな
がら65℃にした。15時間反応させた後、CF2Br
CCl2Brの変換率は57%であり、ブロモジフルオ
ロ酢酸エチルの収率は51.3%であった。
【0070】実施例3 45g(0.22mol)のCF2ClCCl3(F11
2a)と105g(2.28mol)のエタノールとを
含むエタノール溶液150gを、実施例2と同じ装置に
仕込んだ。
【0071】0.72g(使用したF112aの2モル
%に相当する)のAIBNを加えた。
【0072】F112aの変換率は73.4%であり、
クロロジフルオロ酢酸エチルの収率は23%であった。
【0073】NMR同定
【0074】
【化10】
【0075】・13C NMRスペクトル: (溶剤=CDCl3) δa=116.9ppm、 δb=159.2ppm、 δc=64.5ppm、 δd=13.7ppm; ・19F NMRスペクトル: (溶剤=CDCl3/外部標準 TFA) δ(C 2Cl)=−15.4ppm、1C-F=300Hz、2C-F= 34.5Hz; ・1H NMRスペクトル: (溶剤=CDCl3/内部標準 TMS) δ(C 2)=4.4ppm、 δ(C 3)=1.4ppm。
【0076】実施例4 17.5g(60mmol)のCF2BrCCl2Brと
42gのエタノールを、撹拌装置を備えた125cm3
ガラス反応器に導入した。次いで、4×8Wのランプを
用いて反応器に365nmの同軸放射線を当て(“Ra
yonet”型構成)、空気流を用いて外部から反応器
を冷却することにより反応溶媒の温度を25℃に維持し
た。
【0077】60時間照射した後に粗反応混合物を気相
クロマトグラフィー分析すると、4.5gのCF2Br
CCl2Brが変換されずに残り、7.5gのブロモジ
フルオロ酢酸エチルが形成されたことが判った。CF2
BrCCl2Brの変換率は73.8%であり、ブロモ
ジフルオロ酢酸エチルのモル収率は61.5%であっ
た。
【0078】実施例5 90.83g(0.31mol)のCF2BrCCl2
rと219.17g(4.76mol)のエタノールを
含むエタノール溶液310gを、有効容積300cm3
を有する中央ランプ(15Wランプ,λ:365nm)
を備えた光反応器に仕込んだ。外部ポンプによって作用
溶液を確実に恒常的に循環させた。
【0079】反応器のジャケット内部の水循環によって
反応溶媒の温度を周囲温度に維持した。
【0080】更に、反応器の底部に空気を平均流量3リ
ットル/時間で連続的に注入した。
【0081】ランプを点灯した。
【0082】65時間後、CF2BrCCl2Brの変換
率は58.8%であり、ブロモジフルオロ酢酸エチルの
収率は55%であった。
【0083】この化合物を気相クロマトグラフィーによ
って分析した。
【0084】実施例6 90g(0.30mol)のCF2BrCCl2Brと2
10gのエタノールを含むエタノール溶液300gを実
施例5と同じ装置に仕込んだ。
【0085】空気流量7リットル/時間で反応溶媒を6
5℃にした。
【0086】15時間反応させた後、CF2BrCCl2
Brの変換率は88%であり、ブロモジフルオロ酢酸エ
チルの収率は66.5%であった。
【0087】実施例7 47.1g(0.147mol)のCF3CBr3と10
3g(2.23mol)のエタノールとを、タービン型
撹拌装置、冷却器、温度モニター、及びガス送込口とし
て作用する浸没管を備えた慣用の反応器に仕込んだ。
【0088】0.3g(ハロエタンの1.24モル%に
相当する)のAIBNを加えた。反応溶媒を撹拌及び空
気吹込み(7リットル/時間)を行いながら65℃で加
熱した。
【0089】13時間30分反応させた後、ハロエタン
に対して、CF3CBr3の変換率は21.7%であり、
トリフルオロ酢酸エチルの収率は17%であった。
【0090】実施例8 45g(0.152mol)のCF2ClCCl2Iと1
05g(2.28mol)のエタノールとを実施例7と
同じ装置に仕込んだ。
【0091】0.5g(ハロエタンの2モル%に相当す
る)のAIBNを加えた。反応溶媒を撹拌及び空気吹込
み(7リットル/時間)を行いながら65℃に加熱し
た。
【0092】8時間反応させた後、ハロエタンに対し
て、CF2ClCCl2Iのほとんど全部が変換され、ク
ロロジフルオロ酢酸エチルの収率は65%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヤン−フイリツプ・ジル フランス国、69530・ブリグネ、リユ・デ ユ・ガレル、39 (72)発明者 クリストフ・ルパン フランス国、69310・ピエール・ベニツト、 アレ・デ・マレシエ、3 (72)発明者 アラン・ワテイエ フランス国、69390・ベルネゾン、ドメ ン・デ・セドル、13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 〔式中、Xはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を表
    わし、Rは炭素数1〜10の線状または分枝状脂肪族炭
    化水素基を表わす〕のハロジフルオロ酢酸アルキルを直
    接製造する方法であって、式(II): CF2XCY2Z (II) 〔式中、Xは式(I)と同じ意味を有し、Y及びZは、
    同じでも異なってもよく、臭素、塩素またはヨウ素原子
    を表わす〕の1,1−ジフルオロテトラハロエタンをア
    ルコールROH(III)〔Rは式(I)と同じ意味を
    有する〕と酸素の存在下で且つフリーラジカル生成条件
    下で反応させることからなることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 式(II)の1,1−ジフルオロテトラ
    ハロエタンが式:CF2BrCCl2Br、CF2ClC
    Cl3、CF3CCl3、CF3CBr3及びCF2ClCC
    2Iの化合物であることを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 アルコールROH(III)がエタノー
    ルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 アルコールROH(III)対1,1−
    ジフルオロテトラハロエタン(II)のモル比が1以上
    であり、且つ好ましくは5未満であることを特徴とする
    請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 アルコールROHを反応物質として且つ
    溶剤として使用することを特徴とする請求項1から3の
    いずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 アルコールROH(III)対1,1−
    ジフルオロテトラハロエタン(II)のモル比が少なく
    とも1以上で且つ大きくとも30であることを特徴とす
    る請求項1から3及び5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 モル比(III):(II)が5〜20
    であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記フリーラジカル生成物質が化学的開
    始剤であることを特徴とする請求項1から7のいずれか
    一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記化学的開始剤がアゾ化合物であるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記アゾ化合物がアゾビス(イソブチ
    ロニトリル)であることを特徴とする請求項9に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 フリーラジカル生成のために光化学的
    開始を使用することを特徴とする請求項1から7のいず
    れか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記光化学的開始が、少なくとも20
    0nmの波長λを有する光を照射することからなること
    を特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記波長λが260nm〜800nm
    であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 温度が20℃〜150℃であることを
    特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 空気の存在下で実施することを特徴と
    する請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
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