JPH0822249A - 広告付郵便切手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 郵便切手に分離可能に広告表示部を構成し
て、郵便切手として不都合なく使用し得るとともに、広
告機能も果たし得、これによって郵便切手を額面より低
額で販売可能とする広告付郵便切手の提供。 【構成】 切手本体１ａの下辺に広告表示部２ａを連続
させ、その境界には分離用ミシン目３を構成する。広告
表示部２ａは、広告主の商品を購入し又はサービスの提
供を受ける際に所定割合の割引を受けるための割引券に
構成する。また切手本体１ａの裏面のみ水分を加えるこ
とで接着力を生じる接着剤を塗布してある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、郵便切手に種々の広告
表示を行なうことのできる広告表示部を有する広告付郵
便切手に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】現在までのところ郵便切手には広告表示
を行なう構成を持ったものは全くない。郵便関係では、
葉書の表面下部を広告表示部として利用するものがある
にとどまる。

【０００３】上記広告表示部の付いた葉書は、以上のよ
うに、広告表示部が表面下部に構成されており、広告表
示部は、広告表示を目的にする以上、それ相応の情報量
の記載が可能なスペースとなっており、他方、葉書のサ
イズを変更することはできないものであるため、当然、
そのスペースは、裏面の通信部と表裏で重なり合う関係
にならざるを得ない。従ってこの広告表示部は、切り取
りが必要な種々のサービス券、例えば、割引券とか抽選
券として構成するような用い方には適さないものであ
る。

【０００４】また葉書は用途が限定される傾向があり、
広告主が顧客にそれを贈るのに適するものでもなく、個
人的な用途は、別として他社の広告のついた葉書を企業
が用いるには若干抵抗があるものと思われる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかして、前記したよ
うに、郵便切手に於ては、全く広告表示部が存在してお
らず、他方、同分野の葉書に於ては、広告表示部が構成
されたものはあるが、前記のように、分離可能なサービ
ス券的な構成が不可であり、かつ広告主である企業が顧
客等に贈るのにも使い難い、と云う問題がある。

【０００６】本発明は、郵便切手に、分離可能な広告表
示部を構成して、郵便切手として不都合なく使用し得る
とともに、広告機能も果たし得、これによって郵便切手
を額面より低額で販売可能とする等、個人が使用し易
く、かつ広告主である企業が顧客に贈る際にも、また企
業が種々の通信に用いる際に使用するにも適当な広告付
郵便切手を提供することを解決の課題とするものであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の構成の要旨とす
るところは、切手本体の少なくとも一辺に広告表示部を
連続延長させ、かつ切手本体と広告表示部との境界に切
り離し線を構成した広告付郵便切手であり、これによっ
て前記課題を解決することができる。

【０００８】前記切手本体は、郵便切手が対象であり、
通常切手であれ、種々の記念切手等の特殊切手であれ、
適用可能であり、特定の切手に限定されない。勿論、額
面の如何も問わない。

【０００９】郵便切手は、正方形又は種々な長方形で構
成されているが、切手本体もまた同様であり、その四辺
の内の少なくとも一辺に広告表示部を連続延長させたも
のである。したがって広告表示部は、切手本体の上辺の
みに連続延長させても、下辺のみに連続延長させても、
左辺又は右辺のみに連続延長させても良い。更にこの広
告表示部は、上下辺の双方のみに連続延長させても、左
右辺の双方のみに連続延長させても、上下辺双方と右辺
又は左辺に連続延長させても、左右辺双方と上辺又は下
辺に連続延長させても、更には、上下辺双方及び左右辺
双方に連続延長させても良い。

【００１０】また前記切り離し線は、鋏等を用いること
なく切り離すことができる構成が適当である。しかして
切り離し線は、例えば、分離用ミシン目に構成するのが
適当である。

【００１１】前記広告表示部の広告表示は、必ずしも営
利に関するものに限定する必要はなく、公共的な各種の
イベント等の周知のため等も含むが、通常は、商品又は
サービス等に関する販売促進その他営利に関する情報の
伝達を行なうための表示である。もっともこのような狭
い意味の広告に限定せず、広告的作用をともなう種々の
場合、例えば、分離して用いることができるサービス券
としての表示等も含むものである。

【００１２】前記サービス券は、例えば、顧客が種々の
商品を購入する際や、サービスの提供を受ける際に、そ
の代金を所定の割合で割引いて貰うための割引券として
構成することができるし、または種々の商品やサービス
を受ける顧客を抽選する抽選券等として構成することも
できる。サービス券の形式態様は特定のそれに限定され
ない。

【００１３】

【作用】本発明の広告付郵便切手は、以上のように構成
したので、次のように有用に使用することができる。葉
書や封書を郵送する際に、この広告付郵便切手を購入
し、これをそのまま該葉書や封書に貼付して使用するこ
とができる。この広告付郵便切手は、広告が付してある
ことにより、広告主からの広告料収入を得て、額面から
若干の割引をした代金で販売することが可能になり、結
果として、購入者は、割引分だけ安い料金で郵便物を送
ることが可能となる。

【００１４】前記広告表示部が、広告主の商品の販売や
サービスの有償提供の際の割引券や抽選券等のサービス
券に構成してある場合には、その郵便切手を広告表示部
を分離せずにそのまま送った場合には、手紙の差出人が
名宛人にそのサービス券をプレゼントしたことになる、
と理解することができる。また差出人がサービス券に構
成された広告表示部分を分離して切手本体のみを葉書又
は封書に貼付して送ることができるのは云うまでもな
い。この場合は、差出人が分離したサービス券を使うこ
とができることになる訳である。

【００１５】広告主である企業が自社の郵便物、特に顧
客に宛てた郵便物にこの広告付郵便切手を用いるのにも
具合が良い。広告表示部が狭義の広告の場合にも広告用
として適当であるし、広告表示部が、サービス券等の広
義の広告の場合にも、顧客獲得のために、多くの見込み
顧客に何らかの利益を供与しようとする場合等にはサー
ビス券を提供することになるので都合が良い訳である。

【００１６】いずれにしても、一般の郵便利用者の手元
に渡るまでは、広告表示部が分離されることはなく、そ
こまでの広告効果は期待できるし、郵便利用者からみれ
ば、広告表示部が構成されていることによって、郵便切
手をその額面より安い価格で購入できる可能性が生じる
のは利点である。また広告表示部がサービス券である場
合は、それを用いるまでは差出人または名宛人の手元に
あり、広告効果を持続するものである。

【００１７】

【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例を説明す
る。図１は、本発明の第一、第二及び第三の実施例を示
したもので、図１中の（ａ）は、切手本体１ａの下辺に
広告表示部２ａを連続延長させたものであり、（ｂ）
は、切手本体１ｂの上辺に広告表示部２ｂを連続延長さ
せたものであり、更に（ｃ）は、切手本体１ｃの上下辺
に各々広告表示部２ｃ、２ｃを連続延長させたものであ
る。いずれもその境界には、分離用ミシン目３を施して
あり、それぞれ切手本体１ａ、１ｂ、１ｃの裏面のみ水
分を加えることで接着力を生じる接着剤を塗布してあ
る。

【００１８】以上の図１の（ａ）、（ｂ）、（ｃ）の実
施例では、広告表示部２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｃを、それ
ぞれ広告主の商品を購入する際又はサービスの提供を受
ける際の割引券に構成したものである。

【００１９】しかしてこれらの郵便切手の購入者は、広
告表示部２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｃを分離せず、葉書や封
書に、切手本体１ａ、１ｂ、１ｃを貼付して名宛人に送
ることもできるし、広告表示部２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｃ
を分離して送ることもできる。前者の場合は名宛人に広
告表示部２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｃである割引券をプレゼ
ントしたことになるし、後者の場合は、差出人が割引券
を自分で利用することができる。（ｃ）の実施例では、
二つの広告表示部２ｃ、２ｃを構成したので、一方のみ
を分離することとすれば、一枚は差出人が利用し、他の
一枚を名宛人に送ることもできる。いずれにしても境界
には分離用ミシン目３が施してあるので分離は容易であ
る。

【００２０】図２は、本発明の第四、第五及び第六の実
施例を示したもので、図２中の（ａ）は、切手本体１１
ａの右辺に広告表示部１２ａを連続延長させたものであ
り、（ｂ）は、切手本体１１ｂの左辺に広告表示部１２
ｂを連続延長させたものであり、更に（ｃ）は、切手本
体１１ｃの左右両辺に各々広告表示部１２ｃ、１２ｃを
連続延長させたものである。いずれもその境界には、分
離用ミシン目１３を施してあり、それぞれ切手本体１１
ａ、１１ｂ、１１ｃの裏面のみ水分を加えることで接着
力を生じる接着剤を塗布してある。

【００２１】以上の図２の（ａ）、（ｂ）、（ｃ）の実
施例では、広告表示部１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１２ｃ
をそれぞれ抽選券に構成したものである。

【００２２】しかしてこれらの郵便切手は、前記図１の
実施例（第一、第二及び第三の実施例）の広告表示部２
ａ、２ｂ、２ｃ、２ｃが割引券に構成してあるのに対し
て、その広告表示部１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１２ｃが
抽選券に構成されている外は、実質的に異ならないの
で、同様に用いることができる。

【００２３】図３は、本発明の第七の実施例を示したも
ので、切手本体２１の左右両辺及び下辺に広告表示部２
２ａ、２２ａ、２２ｂを連続延長させたものである。切
手本体２１と広告表示部２２ａ、２２ａ、２２ｂとの各
境界には、分離用ミシン目２３が施してあり、切手本体
２１の裏面にのみ、水分を加えることで接着力を生じる
接着剤を塗布してある。

【００２４】以上に於いて、広告表示部２２ａ、２２ａ
は、狭義の広告表示、即ち、商品又はサービス等につい
ての種々の情報を伝達する一般の広告表示を行ない、広
告表示部２２ｂは広告主の商品又はサービスを購入する
際の割引券に構成したものである。

【００２５】したがってこの郵便切手は、前記第一〜第
三の実施例とほぼ同様に用いることができる。前記した
ように、割引券に構成した広告表示部２２ｂに関して
は、差出人又は名宛人が、広告主の商品を購入し又はサ
ービスの提供を受ける際に、所定の割引率の割引を受け
ることができるし、他の広告表示部２２ａ、２２ａは、
一般の商品又はサービス等の広告としての機能を行な
う。切手本体２１を葉書又は封書に貼付する際、あるい
はそれに先だって、必要に応じて、広告表示部２２ａ、
２２ａ、２２ｂを分離することができることは云うまで
もない。

【００２６】図４は、本発明の第八の実施例を示したも
ので、切手本体３１の上下両辺及び左右両辺に広告表示
部３２ａ、３２ａ、３２ｂ、３２ｂを連続延長させたも
のである。切手本体３１と広告表示部３２ａ、３２ａ、
３２ｂ、３２ｂとの境界には、分離用ミシン目３３が施
してあり、切手本体３１の裏面にのみ、水分を加えるこ
とで接着力を生じる接着剤を塗布してある。

【００２７】以上に於いて、広告表示部３２ａ、３２ａ
は広告主の商品又はサービスを所定の割合で割り引く割
引券に構成してあり、広告表示部３２ｂ、３２ｂは、狭
義の広告表示、即ち、商品又はサービス等についての種
々の情報を伝達する一般の広告表示を行なうように構成
してある。

【００２８】したがってこの郵便切手は、前記第七の実
施例とほぼ同様に用いることができる。この例は、割引
券に構成された広告表示部３２ａが第七の実施例のそれ
より一枚多い、二枚に構成してあるので、差出人が一枚
のみ分離し、他の一枚を残して葉書等に貼付して送れ
ば、名宛人も割引券の利益を受けられる。

【００２９】図５は、本発明の第九の実施例を示したも
ので、切手本体４１の上下両辺及び左右両辺に広告表示
部４２ａ、４２ａ、４２ｂ、４２ｂを連続延長させたも
のである。切手本体４１と広告表示部４２ａ、４２ａ、
４２ｂ、４２ｂとの境界には、分離用ミシン目４３が施
してあり、切手本体４１の裏面にのみ、水分を加えるこ
とで接着力を生じる接着剤を塗布してある。

【００３０】以上に於いて、左右の広告表示部４２ａ、
４２ａは広告主の商品又はサービスを所定の割合で割り
引く割引券に構成してあり、上下の広告表示部４２ｂ、
４２ｂは、狭義の広告表示、即ち、商品又はサービス等
についての種々の情報を伝達する一般の広告表示を行な
うように構成してある。

【００３１】したがってこの郵便切手は、左右の広告表
示部４２ａ、４２ａを割引券に構成した点と、上下の広
告表示部４２ｂ、４２ｂを狭義の広告表示を行なうよう
に構成した点とについて、前記第八の実施例に於けるそ
れらと、上下と左右とが逆の構成になっているのみであ
る。それ故、その点を除けば全く同様に使用することが
できる。

【００３２】

【発明の効果】したがって本発明によれば、本来の郵便
切手の機能を有する切手本体の一辺以上に広告表示部を
連続延長し、切手本体と広告表示部との境界で分離可能
に構成したので、郵便切手の使用時に不都合なく広告表
示を行なうことができるようになったものである。

【００３３】また、以上のように、郵便切手に広告機能
を持たせることが可能となったため、広告料金で郵便切
手代金の一部を補い得ることとなり、郵便切手をその額
面以下で販売することが可能となる。したがって郵便利
用者から見れば、郵便料金の値下げに等しい経済的効果
が得られる。

【００３４】前記のように、広告表示部を分離可能に構
成したので、広告表示部を抽選券や割引券等のサービス
券に構成することが可能となり、このように構成した場
合には、これを購入者が分離して郵便切手の使用とは別
に商品の購入等の際に使用することができ、また分離せ
ずに切手本体とともに手紙に貼付して送った場合、若し
くは分離して広告表示部である割引券等の部分は封書に
入れ、切手本体のみ貼付して送った場合は、名宛人が商
品等の購入の際に使用することができる。特に封書の切
手貼付スペースが小さい場合は、広告表示部である割引
券等は、分離して封筒内に入れて送る方が具合が良いで
あろう。

【００３５】またこの郵便切手は、広告主である企業が
顧客に対して通信事務を行なう場合にも、例えば、宣伝
広告とともに、割引券等の利益を顧客に与える等の場合
に好都合である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は第一の実施例の概略正面図。（ｂ）は
第二の実施例の概略正面図。（ｃ）は第三の実施例の概
略正面図。

【図２】（ａ）は第四の実施例の概略正面図。（ｂ）は
第五の実施例の概略正面図。（ｃ）は第六の実施例の概
略正面図。

【図３】第七の実施例の概略正面図。

【図４】第八の実施例の概略正面図。

【図５】第九の実施例の概略正面図。

【符号の説明】

１ａ 切手本体 １ｂ 切手本体 １ｃ 切手本体 ２ａ 広告表示部 ２ｂ 広告表示部 ２ｃ 広告表示部 ３ 分離用ミシン目 １１ａ 切手本体 １１ｂ 切手本体 １１ｃ 切手本体 １２ａ 広告表示部 １２ｂ 広告表示部 １２ｃ 広告表示部 １３ 分離用ミシン目 ２１ 切手本体 ２２ａ 広告表示部 ２２ｂ 広告表示部 ２３ 分離用ミシン目 ３１ 切手本体 ３２ａ 広告表示部 ３２ｂ 広告表示部 ３３ 分離用ミシン目 ４１ 切手本体 ４２ａ 広告表示部 ４２ｂ 広告表示部 ４３ 分離用ミシン目

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 切手本体の少なくとも一辺に広告表示部
   を連続延長させ、かつ切手本体と広告表示部との境界に
   切り離し線を構成した広告付郵便切手。
2. 【請求項２】 切手本体の上辺に広告表示部を連続延長
   させた請求項１の広告付郵便切手。
3. 【請求項３】 切手本体の下辺に広告表示部を連続延長
   させた請求項１の広告付郵便切手。
4. 【請求項４】 切手本体の右辺に広告表示部を連続延長
   させた請求項１の広告付郵便切手。
5. 【請求項５】 切手本体の左辺に広告表示部を連続延長
   させた請求項１の広告付郵便切手。
6. 【請求項６】 切手本体の上下の両辺に広告表示部を連
   続延長させた請求項１の広告付郵便切手。
7. 【請求項７】 切手本体の左右の両辺に広告表示部を連
   続延長させた請求項１の広告付郵便切手。
8. 【請求項８】 切手本体の上下左右の全辺に広告表示部
   を連続延長させた請求項１の広告付郵便切手。
9. 【請求項９】 前記切り離し線を、分離用ミシン目に構
   成した請求項１の広告付郵便切手。
10. 【請求項１０】 前記広告表示部を、サービス券として
    構成した請求項１の広告付郵便切手。
11. 【請求項１１】 前記サービス券を、割引券として構成
    した請求項１０の広告付郵便切手。
12. 【請求項１２】 前記サービス券を、抽選券として構成
    した請求項１０の広告付郵便切手。