JPH08222260A - 燃料電池の異常監視方法およびその装置 - Google Patents

燃料電池の異常監視方法およびその装置

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JPH08222260A
JPH08222260A JP7026414A JP2641495A JPH08222260A JP H08222260 A JPH08222260 A JP H08222260A JP 7026414 A JP7026414 A JP 7026414A JP 2641495 A JP2641495 A JP 2641495A JP H08222260 A JPH08222260 A JP H08222260A
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fuel cell
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air
electrode
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Akihiko Asano
明彦 浅野
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【目的】燃料電池の面内、あるいは積層方向の電流密度
分布が精度よく把握され、燃料電池が信頼度高く、安全
に運転できる異常監視方法を得る。 【構成】マトリックス3を空気極基材1および空気極触
媒層2と燃料極基材5および燃料極触媒層4とで挟持し
て構成されるリン酸型燃料電池において、燃料極基材5
に形成された燃料ガス通流溝7に、マニホールド板33
の孔34より絶縁を保持してステンレス細管31を挿入
し、ステンレス細管31の位置を順次移動させながら通
流する燃料ガスを採取し、採取したガスをターボ分子ポ
ンプ36で排気される真空室32へと導き、併置された
四重極質量分析計39の測定子38によって水素濃度を
測定してその面内分布を求め、さらにその分布より電流
密度分布を知ることにより、燃料電池の発電状態が正常
か否かを監視する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リン酸型、固体高分
子電解質膜型等の燃料電池の電極面の異常を監視する方
法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、代表的な燃料電池の例として、
リン酸型燃料電池の基本構成を示した斜視図である。こ
のリン酸型燃料電池においては、リン酸を担持して電解
質層を形成するマトリックス3を、空気極触媒層2とこ
れを支持する空気極基材1とからなる空気極と、燃料極
触媒層4とこれを支持する燃料極基材5とからなる燃料
極とで挟持することにより燃料電池の基本要素である単
セルが構成されている。本構成において、空気極基材1
に形成された複数の空気通流溝6に酸化剤ガスを含む空
気を通流し、同時に燃料極基材5に形成された複数の燃
料ガス通流溝7に還元剤ガスを含む燃料ガスを通流する
ことにより、電気化学反応により両電極間に電力を発生
させる。
【0003】このとき、空気通流溝6を流れる空気に含
まれる酸化剤ガスは電気化学反応に伴って消費されるの
で、入口から出口に行くに従い空気中に含まれる酸化剤
ガスの濃度が低下することとなる。同様に、燃料ガスに
おいても入口から出口に行くに従い還元ガスの濃度が低
下する。したがって、電気化学反応により生じる電流の
電極面内での電流密度にも差が生じ、空気あるいは燃料
ガスの入口に近いほど高く、出口に近いほど低い分布を
もつこととなる。電流密度が高い部分では発熱が多くな
り、電流密度が低い部分では発熱が相対的に少ないの
で、面内に温度分布が生じ、空気あるいは燃料ガスの入
口に近いほど高温となり、出口に近いほど低温となる。
温度分布が大きくなると、マトリックス3に担持された
リン酸が、ある部分では蒸発し、他のある部分では凝縮
する事態が起こり、面内でリン酸の移動が生じる原因と
なる。リン酸の移動が継続して生じると、面内でのリン
酸の過不足をもたらし、燃料電池の寿命を低下させるこ
ととなる。したがって、燃料電池の運転に際しては、燃
料電池の面内の温度分布を適正な範囲に抑えるように面
内の電流密度分布が正常か否かを監視することが重要と
なる。
【0004】なお、面内の電流密度分布は、上記のよう
な反応ガスの流れに伴い生じるものだけでなく、燃料電
池の構成部品の製作ならびにその組立作業等の製造上の
バラツキによっても生じるものであり、その品質管理を
行う上でも、燃料電池の運転に際して面内の電流密度分
布を評価、把握することが重要である。従来、燃料電池
の面内および積層方向の電流密度分布を計測する方法と
しては、例えば、堤らが、リン酸型燃料電池について、
電気学会論文誌B、第109巻4号(1989年)、p.
169 に発表している方法が知られている。図5は、堤ら
による従来の燃料電池の電流密度分布の計測方法を示す
説明図である。図中には、電解質層のマトリックスを空
気極と燃料極で挟持してなる単セルを分離板を介在させ
て積層して形成された燃料電池の要部断面が図示されて
おり、マトリックス3Bを、一方の平面に複数の空気通
流溝6Bを備え他方の平面に図示しない空気極触媒層を
形成した空気極基材1Bと、一方の平面に複数の燃料ガ
ス通流溝7Bを備え他方の平面に図示しない燃料極触媒
層を形成した燃料極基材5Bとにより挟持してなる第一
の単セルの上面に、分離板8を介して第二の単セルの複
数の空気通流溝6Aを備えた空気極基材1Aが、また第
一の単セルの下面には、分離板8を介して第三の単セル
の燃料ガス通流溝7Cを備えた燃料極基材1Cが示され
ている。本構成において、空気通流溝6A、燃料ガス通
流溝7B、空気通流溝6B、ならびに燃料ガス通流溝7
Cに電位測定線を挿入し、空気通流溝6Aと燃料ガス通
流溝7Cとの間の電位差Vsと、燃料ガス通流溝7Bと
空気通流溝6Bとの間の電位差Veとを測定し、(Vs
−Ve)/2により第一の単セルにおける抵抗電位降下
を求め、さらに抵抗電位降下と電流密度が比例関係にあ
るとして電流密度を求めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように電位測定
線を挿入して抵抗電位降下を求め、さらに電流密度を求
める方法においては、電流の流路の面積が一定でなくか
つ不明確であるので、抵抗電位降下から電流密度を求め
る際に多大な誤差が含まれることとなり、得られた電流
密度の面内分布が信頼性に欠けるという問題点がある。
【0006】本発明は、上記のごとき事情を考慮してな
されたもので、その目的は、燃料電池の面内、あるいは
積層方向の電流密度分布が精度よく把握され、燃料電池
が信頼度高く、かつ安全に運転できる燃料電池の異常監
視方法、ならびにその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、電解質層を燃料極と空気極
とで挟持し、燃料極に還元剤ガスを含む燃料ガスを、ま
た空気極に酸化剤ガスを含む空気を供給して、電気化学
反応により反応エネルギーを電力に変換する燃料電池に
おいて、燃料極の面内における燃料ガス中の還元剤ガス
成分の濃度の分布、あるいは空気極の面内における空気
中の酸化剤ガス成分の濃度の分布のいずれか一つを測定
することにより燃料電池の異常状態を検知することとす
る。
【0008】さらに、上記の燃料極の面内における燃料
ガス中の還元剤ガス成分の濃度の分布を測定するものに
おいて、測定する還元剤ガスを水素とする。さらに、上
記の空気極の面内における空気中の酸化剤ガス成分の濃
度の分布を測定するものにおいて、測定する酸化剤ガス
を酸素とする。また、上記の燃料ガス中の還元剤ガス成
分の濃度、あるいは空気中の酸化剤ガス成分の濃度を四
重極質量分析計により測定する異常監視装置を用いるこ
ととする。
【0009】
【作用】燃料電池の燃料極面内における燃料ガス中の還
元剤ガス成分、例えば水素の濃度の分布、あるいは空気
極面内における空気中の酸化剤ガス成分、例えば酸素の
濃度の分布を測定すれば、その結果より電極面内の微小
領域における当該ガスの消費率ΔFgas [cc/s]が算出で
きる。一方、燃料電池においては、ファラデーの法則に
基づいて、ガス消費率ΔFgas が発電電流に比例するの
で、微小領域における発電電流密度を求めることがで
き、電極面内における発電電流密度分布を知ることがで
きる。
【0010】例えば、燃料ガス中の水素濃度を測定し、
その分布より発電電流密度分布を求める場合において
は、以下のごとくとなる。すなわち、図6の燃料極の計
算条件の模式図に示したごとく、燃料極の燃料ガス通流
溝の本数をNf [本] 、長さをLx [mm]、燃料極の幅を
y [mm]とし、水素と二酸化炭素の混合ガスからなる燃
料ガスの総流量をF0 [cc/s]とすれば、燃料ガス通流溝
1本当たりの燃料ガス流量F1 [cc/s]は、次式で表され
る。
【0011】
【数1】 F1 =F0 /Nf (1) 燃料ガス通流溝内の入口からx[mm]の位置における水素
濃度をPH2(X)、水素流量をFH2(X)[cc/min 本] 、二
酸化炭素流量をFCO2(X)[cc/min 本] と表示すること
とする。二酸化炭素は発電により消費されないので、そ
の流量は燃料ガスの流れに沿って一定で、次式(2) で表
される。
【0012】
【数2】 FCO2(X)=F1 ・〔1−PH2(0)〕 (2) 次に、燃料極側では発電に伴う水蒸気の発生を無視でき
るので、水素濃度は、次式(3) で与えられる。
【0013】
【数3】 PH2(X)=FH2(X)/〔FH2(X)+FCO2(X)〕 (3) 式(3) および式(2) より、水素流量は、次式(4) で与え
られる。
【0014】
【数4】 FH2(X)=PH2(X)・F1 ・〔1−PH2(0)〕/〔1−PH2(x)〕 (4) 燃料ガス入口から x[mm]と x+Δx[mm] の距離における
水素流量の変化、すなわち水素の消費率ΔFH2(X)[cc/
min ] は、FH2(X)とFH2(X +Δx)との差となるの
で、次式(5) により与えられる。
【0015】
【数5】 ΔFH2(X)=F1 ・〔1−PH2(0)〕 ・〔PH2(X)/(1−PH2(x))−PH2(X+Δx)/(1−PH2(x+Δx))〕 (5) 距離Δxの微小領域51で発電される電流ΔI〔A〕
は、上記の水素消費率に、水素から電流への換算係数C
(=0.1436A/cc min)を乗ずることにより、次式(5)
により求められる。
【0016】
【数6】 ΔI=C・ΔFH2(X) (6) 位置xにおける電流密度J(x) 〔A/mm〕は、ΔIを微
小領域51の面積で除することにより得られるので、次
式(7) により与えられる。
【0017】
【数7】 J(x) = F0 ・C/(Δx・Ly )・〔1−PH2(0)〕 ・〔PH2(X)/(1−PH2(x))−PH2(X+Δx)/(1−PH2(x+Δx))〕 (7) このように、燃料ガス中の還元剤ガス成分、例えば水素
の濃度の電極面内での分布を測定すれば、その結果より
電極面内の電流密度分布を知ることができ、同様にし
て、空気極の空気中の酸化剤ガス成分、例えば酸素の濃
度の電極面内での分布を測定すれば電流密度分布を知る
ことができるので、燃料電池の発電状態の異常が容易に
評価、把握され、燃料電池の異常監視方法として効果的
である。
【0018】また、燃料ガス中の還元剤ガス成分の濃度
の測定、あるいは空気中の酸化剤ガス成分の濃度の測定
に四重極質量分析計を用いれば、ガス成分の濃度が精度
よく測定できるので、ガスの濃度分布から得られる電流
密度分布の精度が向上する。したがって、四重極質量分
析計を用いた監視装置は燃料電池の異常を監視する上で
極めて効果的である。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は、本発明による燃料電池の異常監視方法の実
施例を示す燃料電池とガス成分濃度測定装置の基本構成
図である。図において、燃料電池は、実験的に製作され
た単層のリン酸型燃料電池で、マトリックス3を、空気
極基材1および空気極触媒層2と、燃料極基材5および
燃料極触媒層4とにより挟持して構成されており、電極
面積は100cm2 (10cm×10cm)である。空気極基
材1には約1mm角の流路断面をもつ空気通流溝6が、ま
た燃料極基材5には同じく約1mm角の流路断面をもつ燃
料ガス通流溝7が、それぞれ約2mmのピッチで50本形
成されており、空気通流溝6には空気が、また燃料ガス
通流溝7には燃料ガスとして水素65%と二酸化炭素3
5%の混合ガスが通流される。本構成は、電極面の異常
を監視する監視装置のガス採取部が燃料極基材5の燃料
ガス通流溝7にセットされた構成であり、燃料ガスの排
気側のマニホールド板33に設けられた孔34に電気絶
縁性を保持するための図示しない絶縁短管を挿入し、さ
らにその内部に、外径 0.3mm、内径 0.1mmのステンレス
細管31を挿入して、その位置の燃料ガスを採取し、採
取したガスを真空室32へと導いている。真空室32
は、回転真空ポンプ35で補助排気されたターボ分子ポ
ンプ36で排気されており、可変リークバルブ37を全
閉にしたとき 1.2×10-7 Torr の到達圧力が得られるよ
う構成されている。真空室32には四重極質量分析計3
9の測定子38が併置されており、指定した質量のガス
の分圧や、真空室32内部の全圧力を測定することがで
きる。この実施例において用いた四重極質量分析計39
の動作圧力範囲は1×10-4Torr以下であり、測定圧力の
下限は1×10-9Torrである。
【0020】この装置によるガス濃度の測定は次の手順
により行われる。まず、可変リークバルブ37を全閉に
してステンレス細管31を燃料ガス通流溝7に挿入す
る。つづいて、四重極質量分析計39を全圧力測定状態
として可変リークバルブ37を徐々に開け、真空室32
の圧力が1×10-5Torr程度となるように調整する。次
に、四重極質量分析計39を分圧測定状態とし、水素に
対応した質量数2および二酸化炭素に対応した質量数4
4に対する分圧を測定する。これらの測定値を、それぞ
れPPH2、およびPPCO2 で表示すると、求める水素濃
度PH2 は、式(8)で与えられる。
【0021】
【数8】 PH2 =PPH2/(PPH2+PPCO2 ) (8) なお、可変リークバルブ37の開度は、上記のように一
旦調整すれば測定位置を変更しても再調整する必要はな
く、ステンレス細管31の位置を移動させるだけで順次
各位置の水素濃度を測定することができる。
【0022】図2は、上記の単層のリン酸型燃料電池に
ついて、燃料電池温度192℃、上記混合ガスの燃料ガ
ス流量402[cc/min]、空気流量995[cc/min]、出力
電圧579[mV]、負荷電流30〔A〕の運転条件下で、
上記の方法により、燃料極基材5の50本の燃料ガス通
流溝7のそれぞれについて燃料ガスの入口側5mmの位置
から5mm間隔に20点、総計1000点の位置の水素濃度を
測定し、その水素濃度分布を等高線表示したものであ
る。縦軸は燃料ガス入口からの距離、また横軸は空気入
口からの距離を表し、図示したように、空気は図の左側
から右側へ、また燃料ガスは図の下側から上側へと流れ
ている。
【0023】図3は、図2に示した水素濃度分布の測定
値から、前述の式(7) を用いて算出して得られた電流密
度分布を等高線表示したもので、電流密度は単位 [mA/c
m2]で表示されている。本図も図2と同様に縦軸は燃料
ガス入口からの距離、また横軸は空気入口からの距離を
表し、空気は図の左側から右側へ、また燃料ガスは図の
下側から上側へと流れている。図に見られるように、明
瞭な電流密度分布がえられており、ガス成分濃度の分布
を測定して電流密度分布を得る本方法によって、電極面
内の発電状態が的確に評価、把握できることが判る。
【0024】なお、本実施例では、ステンレス細管31
を燃料ガス通流溝7に挿入し、燃料ガス中の水素濃度を
測定して電極面内の電流密度分布を得ているが、ステン
レス細管31を空気通流溝6に挿入し、空気中の酸素濃
度を測定し、これより電極面内の電流密度分布を得るこ
ともできる。しかしながら、空気中の酸素濃度は、入口
部で約21%、出口で平均約10%であるので、燃料ガ
ス中の水素濃度に比べ面内の濃度変化が小さく、相対的
に測定精度が劣る。また、電気化学反応に伴い発生する
水蒸気も大部分が空気極で生じるので、水蒸気の吸引を
防止する措置を講じる必要がある。
【0025】また、本実施例では単層のリン酸型燃料電
池を例示したが、勿論単層の燃料電池に限るものではな
く、複数の単セルを積層してなる積層型の燃料電池にあ
っても同様に電極面内の発電状態が的確に評価、把握さ
れ、異常状態の監視に効果的であることは言うまでもな
い。
【0026】
【発明の効果】上述のように、本発明においては、電解
質層を燃料極と空気極とで挟持し、燃料極に還元剤ガス
を含む燃料ガスを、また空気極に酸化剤ガスを含む空気
を供給して、電気化学反応により反応エネルギーを電力
に変換する燃料電池において、燃料極の面内における燃
料ガス中の還元剤ガス成分、例えば水素の濃度の分布、
あるいは空気極の面内における空気中の酸化剤ガス成
分、例えば酸素の濃度の分布のいずれか一つを測定する
ことにより燃料電池の異常状態を検知する方法を用いる
こととしたので、上記のガス成分の濃度の分布より電極
面内の発電電流密度分布を求めて面内の発電状態を詳細
に知るとができるので、燃料電池の発電状態の異常を的
確に把握する異常監視方法が得られることとなった。
【0027】また、上記の燃料ガス中の還元剤ガス成
分、例えば水素の濃度、あるいは空気中の酸化剤ガス成
分、例えば酸素の濃度を四重極質量分析計により測定す
る異常監視装置を用いることとすれば、ガス成分の濃度
が精度よく測定でき、ガスの濃度分布から得られる電流
密度分布の精度が向上するので、燃料電池の異常を監視
する上で極めて効果的に作動する異常監視装置が得られ
ることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料電池の異常監視方法の実施例
を示す燃料電池とガス成分濃度測定装置の基本構成図
【図2】単層のリン酸型燃料電池の燃料ガス中の水素濃
度の面内分布図
【図3】図2の水素濃度分布図より算出された電極面内
の電流密度分布図
【図4】リン酸型燃料電池の基本構成を示す斜視図
【図5】従来の燃料電池の電流密度分布の計測方法を示
す説明図
【図6】水素濃度分布より電流密度分布を求める際の燃
料極の計算条件の模式図
【符号の説明】
1,1A,1B 空気極基材 2 空気極触媒層 3,3B マトリックス 4 燃料極触媒層 5,5B,5C 燃料極基材 6,6A,6B 空気通流溝 7,7B,7C 燃料ガス通流溝 8 分離板 31 ステンレス細管 32 真空室 35 回転真空ポンプ 36 ターボ分子ポンプ 37 可変リークバルブ 38 測定子 39 四重極質量分析計

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電解質層を燃料極と空気極とで挟持し、燃
    料極に還元剤ガスを含む燃料ガスを、また空気極に酸化
    剤ガスを含む空気を供給して、電気化学反応により反応
    エネルギーを電力に変換する燃料電池において、前記燃
    料極の面内における前記燃料ガス中の前記還元剤ガス成
    分の濃度の分布、あるいは前記空気極の面内における前
    記空気中の前記酸化剤ガス成分の濃度の分布のいずれか
    一つを測定することにより燃料電池の異常状態を検知す
    ることを特徴とする燃料電池の異常監視方法。
  2. 【請求項2】前記燃料極の面内における前記燃料ガス中
    の前記還元剤ガス成分の濃度の分布を測定するものであ
    って、かつ該還元剤ガスが水素であることを特徴とする
    請求項1記載の燃料電池の異常監視方法。
  3. 【請求項3】前記空気極の面内における前記空気中の前
    記酸化剤ガス成分の濃度の分布を測定するものであっ
    て、かつ該酸化剤ガスが酸素であることを特徴とする請
    求項1記載の燃料電池の異常監視方法。
  4. 【請求項4】前記燃料ガス中の前記還元剤ガス成分の濃
    度、あるいは前記空気中の前記酸化剤ガス成分の濃度を
    四重極質量分析計を用いて測定することを特徴とする請
    求項1、2または3記載の燃料電池の異常監視方法に用
    いられる異常監視装置。
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