JPH08219655A - 流動層を用いた石炭の乾燥分級装置 - Google Patents
流動層を用いた石炭の乾燥分級装置Info
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Abstract
Cの移送方向に分散板2に対して斜め上方に傾斜した方
向に気体を噴出させて、石炭cを流動させつつ移送する
流動層3を備え、この流動層3は、石炭Cの移送方向に
向けて第1の流動層部8と第2の流動層部9とが連続し
て構成されている。この第2の流動層部9における気体
の噴出速度が、第1の流動層部8における気体の噴出速
度よりも大きく、かつ60〜80m/secの範囲内に設定
されている。また、流動層3の排出部6には、竪型充填
層24が設けられている。 【効果】 装入された石炭Cを効率的に乾燥させて水分
含有率の少ない乾燥炭を得ることができるとともに、こ
の乾燥炭中の微粉成分を確実に分級して除去し、その残
留率を1%以下にまで低減することができる。
Description
される石炭を乾燥し、かつ石炭中の微粉を分級して除去
するための流動層を用いた石炭の乾燥分級装置に関する
ものである。
を乾燥するための乾燥装置としては、加熱管付回転乾燥
機が従来一般的に用いられていた。しかし、かかる加熱
管付回転乾燥機では、水分含有率が通常約12〜13%
である石炭を約4〜6%程度にまでしか乾燥させること
ができず、しかも乾燥された石炭には粒径約105μm
以下の微粉が多量に含まれたままである。そして、この
微粉により、コークス炉に石炭を搬送する途中で粉塵が
発生してしまうため、かかる粉塵を除去するための集塵
機等が必要となってコストの増大を招くとともに、残留
した水分により発生する蒸気がこの集塵機内に結露して
しまうので、そのメインテナンスに多大な労力を要する
結果となっていた。
181349号(特開昭5−71875号公報)等にお
いて、分散板に設けられたノズルから噴出する気体の噴
出方向を、被処理物の移送方向にかつ斜め上方に向けて
設定した流動層を提案している。しかるに、かかる流動
層を用いた石炭の乾燥装置によれば、粒径の粗大な石炭
粒子は、ノズルから40〜50m/secで噴出される噴出
気体により分散板近傍の流動層底部を転動しながら移送
されて乾燥される一方、比較的粒径の小さい石炭粒子は
上記噴出気体により適当な流動加速度を得て流動化され
つつ乾燥され、このときの空塔速度は2.0〜4.5m/se
c程度になる。さらに、これよりも粒径の小さい微粉は
分級処理されて排気とともに排出されるので、効率的な
乾燥と微粉の除去とを図ることができ、例えば水分含有
率を最大約2〜3%程度にまで、また微粉残留率は約2
%以下程度にまで低減することが可能となる。
動層は、特に石炭に限らず、正常な粒度分布を持つ粒子
に粗大な粒子が混入している被処理物について、正常な
粒度分布の粒子は流動化させる一方、粗大な粒子は転動
させて移送することにより、円滑かつ確実な処理を図る
ことを目的としたものであり、微粉の処理については未
だ改良の余地が残されている。例えば、コークス炉に装
入される石炭については、粒径105μm以下の微粉の
残留率が1%程度以下とされるのが望ましく、そのよう
な処理が可能な石炭処理装置が強く要望されていた。
ものであって、その目的とするところは、流動層を用い
て石炭粒子に含まれる微粉成分をより効果的に分級処理
し、微粉残留率の極めて少ない乾燥石炭を得ることが可
能な石炭の乾燥分級装置を提供することにある。
かる目的を達成するために、本発明の請求項1記載の乾
燥分級装置は、分散板に設けられたノズルから噴出する
気体により石炭を流動させつつ移送する流動層を備え、
上記ノズルから噴出する気体の噴出方向を、石炭の移送
方向に向け、かつ上記分散板に対し斜め上方側に傾斜し
て設定するとともに、上記気体の噴出速度を60〜80
m/secの範囲内に設定したことを特徴とする。
装置は、分散板に設けられたノズルから噴出する気体に
より石炭を流動させつつ移送する流動層を備え、上記ノ
ズルから噴出する気体の噴出方向を、石炭の移送方向に
向け、かつ上記分散板に対し斜め上方側に傾斜して設定
する一方、上記流動層を、上記石炭の移送方向に向けて
第1の流動層部と第2の流動層部とを連続させて構成
し、上記第2の流動層における上記気体の噴出速度を、
上記第1の流動層における上記気体の噴出速度よりも大
きく設定したことを特徴とする。
加熱管付回転乾燥機や流動層乾燥機の後段に配されて主
として乾燥炭中の微粉成分の除去に用いて好適なもので
あり、分散板に設けられたノズルから60〜80m/sec
もの高速で噴出される噴出気体により、投入された石炭
に残存する水分をさらに除去するとともに、粒径105
μm以下の微粉をそれ以上の粒径の石炭粒子から効率的
に分級して排気とともに排出する。ここで、この噴出速
度が60m/secに満たないと、微粉成分が効率的に分級
されなくなって、排出される乾燥炭中の微粉残留率が1
%を越えてしまい、逆に噴出速度が80m/secを上回る
ほど大きいと、微粉ととも排出される粒径105μm以
上の粒子の割合が増大し、却って非効率的となってしま
う。
る空塔速度は、3.5〜4.5m/secの範囲に設定される
のが望ましい。さらに、上記気体の噴出方向の上記分散
板に対する傾斜角が大きすぎると、流動化速度の垂直方
向の成分が大きくなりすぎて、やはり105μm以上の
粒子が排出される割合が増大するおそれがある一方、噴
出気体の水平方向の速度は逆に小さくなるため、転動に
よる粗大な粒子の移送が阻害されるおそれが生じる。こ
のため、上記気体の噴出方向は、分散板に対して30°
の範囲内で傾斜するように設定されるのが望ましい。
石炭の乾燥から微粉の分級までを一貫して行なうのに適
したものであり、気体の噴出速度が相対的に低速に設定
された第1の流動層部において乾燥処理された石炭は、
気体の噴出速度が相対的に高速とされた第2の流動層部
に移送されてさらに乾燥させられるとともに、含有され
る微粉成分が分級除去される。ここで、この乾燥分級装
置では、このように2つの流動層部で気体の噴出速度を
変化させることによって微粉の分級が図られるが、より
効率的かつ確実な微粉の除去を図るには、上述の請求項
1記載の乾燥分級装置と同様に、主として微粉の分級を
行う第2の流動層部における上記気体の噴出速度を、6
0〜80m/secの範囲内に設定するのが望ましい。
さらに一層の微粉の除去を図るには、上記流動層におけ
る石炭の排出部に、排出された石炭により形成される充
填層に気体を噴出する竪型充填層部を設けるのが望まし
い。
求項4に係る乾燥分級装置の一実施例について説明す
る。なお、本発明の請求項1に係る乾燥分級装置は、そ
の構成がこの請求項4に係る装置の第2の流動層部の部
分を独立させたものと略同様であるので、詳しい説明は
省略する。
乾燥分級装置の装置本体であって、この装置本体1は略
箱体状をなしており、その内部には水平方向に分散板2
が取り付けられている。そして、この装置本体1内部の
分散板2上に流動層3が形成されるとともに、分散板2
の下部は気体が導入される加圧室4とされている。ま
た、この装置本体1の一端上部には、乾燥分級処理がな
される石炭Cの装入部5が設けられるとともに、他端に
は処理が施された乾燥炭が排出される排出部6が設けら
れており、装入された石炭Cは分散板2上を図中白抜き
矢線方向に向けて移送されることとなる。
部分に、分散板2との間に間隔を開けて仕切壁7が設け
られており、上記流動層3はこの仕切壁7を挟んで、上
記装入部5側、すなわち石炭Cの移送方向後方側の第1
の流動層部8と、上記排出部6側、すなわち石炭Cの移
送方向側の第2の流動層部9とに分けられていて、上記
仕切壁7と分散板2との間に画成される間隙部10が、
第1の流動層部8の排出部とされるとともに第2の流動
層部9の装入部とされる。また、装置本体1の天井部1
1においては、第1の流動層部8における天井部11a
よりも第2の流動層部9における天井部11bの方が高
くなるように形成されており、かつ各天井部11a,1
1bにはそれぞれ排気口12,13が設けられている。
室4にも、上記仕切壁7の位置に合わせて隔壁14が設
けられており、この隔壁14によって加圧室4は、上記
第1の流動層部8の下方の第1の加圧室15と、上記第
2の流動層部9の下方の第2の加圧室16とに分割され
ている。さらに、これら第1、第2の加圧室15,16
には気体供給口17,18がそれぞれ設けられており、
互いに独立して気体の供給され、分散板2を介して各流
動層部8,9に気体が噴出されるようになされている。
大図であるが、この図に示されるように分散板2には多
数の空気導入口19…が、それぞれ上記移送方向に直交
する方向に延びるように、かつ該移送方向には互いに間
隔を置いて形成されているとともに、各空気導入口19
…を覆うように半円筒状のキャップ20が、分散板2上
に同じく移送方向に直交する方向に敷設されている。そ
して、このキャップ20には、その敷設方向に適当間隔
をおいて複数のノズル21…が、それぞれ上記移送方向
側を向いて、かつ分散板2に対する傾斜角θが30°以
下となるように斜め上方に傾斜した方向に形成されてい
る。さらに、上記移送方向に互いに隣接するキャップ2
0同士の間には、分散板2の上面から移送方向後方側の
キャップ20の上部にかけて、上記傾斜角θと等しい角
度で斜め上方に傾斜するように板状のジャンプ台22が
配設されている。
が円形のものでもよく、また上記敷設方向に延びる長円
状や楕円状、あるいは長方形状や台形状のものであって
もよい。さらに、第1の流動層部8と第2の流動層部9
とにおいてノズル21の断面形状を変えて、例えば第1
の流動層部8では断面円形とする一方、第2の流動層部
9では長円状としたりしてもよい。さらに、半円筒状の
キャップ20と板状のジャンプ台22に代えて、図3に
示すようにノズル21とジャンプ台22とが形成された
断面「へ」の字型の板材よりなるキャップ23を分散板
2上に敷設したり、あるいは図4に示すように分散板2
自体を階段状に形成してノズル21とジャンプ台22と
を設けるようにしてもよい。
2の平面視において千鳥状等に配置されて均一に分散形
成されるのが望ましく、また、上述のように分散板2自
体を階段状に形成したりする場合などには、ジャンプ台
22も同様に均一に分散形成されるようにしてもよい。
さらに、分散板2の面積に対してノズル21が開口する
面積の割合、すなわちノズル21の開口比は、特に第2
の流動層部9における分散板2において3〜6%程度に
設定されるのが望ましい。これは、この開口比が3%を
下回るほど小さいと流動層3への気体の供給量が不十分
となってしまい、逆に6%を上回るほど大きいと、所望
の噴出速度を得るために気体の供給量を増やさなければ
ならなくなって不経済となるからである。
に供給された気体は、このようにして構成された分散板
2のノズル21…から噴出されて、それぞれ第1、第2
の流動層部8,9に供給される。そして本実施例では、
このうち第2の加圧室16から第2の流動層部9に噴出
される気体の噴出速度は60〜80m/secの範囲内に設
定されており、一方第1の加圧室15から第1の流動層
部8に噴出される気体の噴出速度はこれよりも小さく、
40〜50m/secの範囲内に設定されている。なお、こ
の第1の流動層部8に噴出される気体は、石炭Cの乾燥
のために加熱された温風が第1の加圧室15に供給され
て噴出されるが、これに対して第2の加圧室16から第
2の流動層部9に噴出される気体については、該第2の
流動層部9に装入される石炭Cの水分含有率等に応じ
て、温風か常温の気体かを選択するようにすればよい。
また、乾燥処理を補助するために、流動層3内に加熱管
を装着するようにしてもよい。
移送方向側の端部に位置する排出部6に竪型充填層24
が設けられており、排出部6から排出される石炭Cによ
り形成される充填層に気体を噴出するようになされてい
る。この竪型充填層24は、上記排出部6から下方に向
けて先細りとなるように延びる竪型のサイロ25内に円
錐型の分散傘26が設けられるとともに、サイロ25の
底部には吹き込みボックス27が設けられ、これら分散
傘26および吹き込みボックス27に気体を供給して噴
出する、噴流型の静止層分級機の構成を採っている。ま
た、サイロ25の下端には排出口28が設けられてい
る。
本発明の発明者等が過去に提案した特願昭59−959
83号(特公平1−23711号公報)に記載されたも
のなどを用いるのが好適であり、すなわち、図5に示す
ように分散傘26の上部傾斜面26aに略一様に気体分
散孔26b…が形成され、かつこれらの気体分散孔26
bの上部には、それぞれ気体を少なくとも水平方向ある
いは下方に吹き出すための庇部26cが形成された構成
とされるのが望ましい。なお、上記吹き込みボックス2
7は、流動層3による微粉の分級効率などにより、省略
することも可能である。
の乾燥分級装置では、上記装入部5から流動層3に装入
された石炭Cは、まず第1の流動層部8において第1の
加圧室15から分散板2のノズル21を通して噴出され
る温風の気体により、水分含有率が2〜3%程度になる
まで乾燥されつつ移送され、仕切壁7との間の上記間隙
10から第2の流動層部9に装入される。なお、この第
1の流動層部8においては、比較的粒径の大きい石炭粒
子は、流動層3の底部をノズル21からの噴出気体によ
り転動してジャンプ台22を乗り越えながら移動する一
方、正常な粒度分布を示す比較的粒径の小さい石炭粒子
は、粒径の大きい石炭粒子により分散された噴出気体に
より適切な流動化速度によって流動化しながら移動す
る。また、この第1の流動層部8に供給された気体は、
石炭Cに含有された水分を奪って天井部11aの排気口
12から排出される。
炭Cは、ここで第2の加圧室16からノズル21を通し
て60〜80m/secの高速で噴出される気体により、粒
径105μm以下の微粉成分が分級されて除去される。
ここで、分級された微粉成分は、排気とともに天井部1
1bに設けられた排気口13から排出され、バックフィ
ルターやサイクロン等の適宜の捕集手段により捕集され
て処理される。なお、ここでも粒径の大きな石炭粒子は
上記噴出気体により流動層3の底部を転動しながら移動
する一方、この粗大な粒子と微粉との間の正常な粒度分
布を示す粒子は流動化しながら移動する。
料炭を、本実施例の乾燥分級装置の第2の流動層部9
と、これとはノズルの向きが異なる流動層とに装入し、
ノズルからの気体の噴出速度を変化させた場合の、排出
される石炭中における粒径105μm以下の微粉の残留
率を調べたものである。ただし、図中の鎖線は本実施例
において気体を斜め上方に噴出した場合を、また実線は
直径3mmのノズルから垂直上向きに気体を噴出した場合
を、さらに破線は直径6mmのノズルから垂直上向きに気
体を噴出した場合を示している。また、このときの流動
層における粒子の滞留時間は15秒、層の高さは300
mm、空塔速度は3.6m/secであった。しかるに、この図
6の結果より、ノズルから垂直上向きに気体が噴出され
たものにおいては、いずれも噴出速度に拘わらず2%を
上回る微粉が残留しているのに対し、本実施例の装置に
よれば、噴出速度が60m/sec以上で微粉残留率が1%
を下回り、この状態は噴出速度が約90m/secに達する
まで維持された。
の原料炭を本実施例の構造の第2の流動層部9に装入し
て、気体の噴出速度を変化させて設定した上で、該流動
層部9における空塔速度を変化させた場合の微粉の残留
率を調べたものである。ただし、図中の実線は噴出速度
が50m/secの場合を、破線は本実施例において噴出速
度が75m/secの場合を、さらに鎖線は噴出速度が10
0m/secの場合をそれぞれ示し、さらにまた図中の三角
点は噴出速度が150m/secの場合を示している。ま
た、このときの滞留時間および流動層の高さは、上記と
同じくそれぞれ15秒および300mmであった。しかる
に、この図8の結果より、まず気体の噴出速度が上記範
囲外の場合については、いずれも微粉残留率が1%を下
回ることがなかったのに対し、上記範囲内である噴出速
度75m/secの場合には、空塔速度が約3.5m/secを以
上で微粉残留率が1%以下に低減された。
回り、また空塔速度が4.5m/secを上回るほど大きくな
ると、微粉とともに粒径105μmを上回る粒子も排気
とともに排出されてしまい、却って微粉の残留率が増大
したりして非効率的となってしまう。このため、上述の
ように、気体の噴出速度については60〜80m/secの
範囲内に、また空塔速度については3.5〜4.5m/sec
の範囲内に、それぞれ設定されるのが望ましい。なお、
これらの微粉残留率の測定については、絶乾法に基づい
て行われている。
乾燥処理され、第2の流動層部9において微粉成分が分
級除去された石炭Cは、流動層3の排出部6から竪型充
填層24に装入され、分散傘26および吹き出しボック
ス27から噴出される気体により、残存する微粉成分が
さらに分級されて除去され、しかる後排出口28から排
出される。また、この竪型充填層24において分級され
た微粉は、第2の流動層部9において分級された微粉と
ともに排気口13から排出される。ここで、本実施例で
は、第1の流動層部8と第2の流動層部9とが仕切壁7
によって分割され、かつそれぞれの流動層部8,9に排
気口12,13が設けられているので、主として装入さ
れた石炭Cの乾燥処理を行う第1の流動層部8における
水分含有率の高い排気と、主として微粉の分級を行う第
2の流動層部9における微粉含有率の高い排気とを、別
々に排出してそれぞれ適宜に処理することが可能であ
り、排気処理の効率化を図ることができるという利点を
奏している。
は、上述のように分散板2のノズル21からの気体の噴
出により、粗大な石炭粒子を転動させてその移送を図っ
ているため、流動層3内には常に上記移送方向に向かっ
て強い偏向流が形成されることとなり、特に当該乾燥分
級装置のスタートアップ時やシャットダウン時など、粒
子の流動化が不十分な場合には、流動層3だけでは、上
記第2の流動層部9をもってしても微粉が十分に分級さ
れず、残留率の増大を招くおそれがある。ところが、こ
れに対して上記竪型充填層24を流動層3の排出部6に
設けることにより、かかるスタートアップ、シャットダ
ウン時における微粉残留率の増大を抑えることができる
とともに、通常の連続運転時においては一層の微粉残留
率の低減を図ることが可能となるのである。ここで、表
1は、上記図7に示す粒度分布の原料炭を装入して、竪
型充填層24を備えた本実施例の乾燥分級装置と、本実
施例の流動層3のみの構成とした乾燥分級装置とにおい
て、スタートアップおよびシャットダウン時と連続運転
時とにおける微粉残留率を比較したものである。
3のみの構成では、連続運転時には微粉残留率が1%に
まで低減されるものの、スタートアップ、シャットダウ
ン時には3%と、きわめて不安定である。ところが、こ
れに対して竪型充填層24を備えた本実施例の乾燥分級
装置では、スタートアップ、シャットダウン時における
微粉残留率も1.2%と大幅に低減することができ、し
かも粒子の流動が安定した連続運転時においては、0.
7%にまで残留率を低減することが可能となっている。
3が第1および第2の流動層部8,9から構成された本
発明の請求項4に係る乾燥分級装置について説明した
が、例えば図9に示すように、この実施例の第2の流動
層部9だけを独立した乾燥分級装置31として従来の加
熱管付回転乾燥機32の後段に配設するようにしてもよ
い。ただし、この図9において符号33で示すのは上記
加熱管付回転乾燥機32の装入部、34は排出部、35
は上記乾燥分級装置31の装入部、36は排出部、37
はこの乾燥分級機31の排気口38に連結されるバック
フィルターである。また、その他の図1に示した実施例
と共通する部分には、同一の符号を配して説明を省略す
る。
おいても、分散板2のノズル21から噴出される気体の
噴出速度を60〜80m/secとすることにより、効率的
に微粉の分級を行うことができるとともに、加圧室4に
供給されて噴出されるこの気体を加熱した温風とするこ
とにより、加熱管付回転乾燥機32によってある程度乾
燥された石炭をさらに乾燥させることができ、この結
果、微粉と残留水分の少ない乾燥炭を得ることが可能と
なる。また、上記排出部36に竪型充填層24を設ける
ことにより、上記実施例と同様に一層の微粉残留率の低
減を図ることが可能となる。
装入された石炭を効率的に乾燥させて水分含有率の少な
い乾燥炭を得ることができるとともに、この乾燥炭中の
微粉成分を確実に分級して除去し、その残留率を1%以
下にまで低減することができる。そして、これにより、
コークス炉等へ搬送される途中において粉塵が発生する
のを未然に防ぎ、周囲の環境が汚染されたり、あるいは
かかる粉塵対策のために多大な費用が費やされたりする
のを、抑制することが可能となる。
る。
である。
面図である。
6の断面図である。
気体の噴出速度と微粉の残留率との関係を示す図であ
る。
粒度分布を示す図である。
空塔速度と微粉の残留率との関係を示す図である。
る傾斜角
Claims (6)
- 【請求項1】 分散板に設けられたノズルから噴出する
気体により石炭を流動させつつ移送する流動層を備え、
上記ノズルから噴出する気体の噴出方向が、石炭の移送
方向に向けられ、かつ上記分散板に対し斜め上方側に傾
斜して設定されるとともに、上記気体の噴出速度が60
〜80m/secの範囲内に設定されていることを特徴とす
る流動層を用いた石炭の乾燥分級装置。 - 【請求項2】 上記流動層における空塔速度が、3.5
〜4.5m/secの範囲に設定されていることを特徴とする
請求項1に記載の流動層を用いた石炭の乾燥分級装置。 - 【請求項3】 上記気体の噴出方向の上記分散板に対す
る傾斜角が30°以下に設定されていることを特徴とす
る請求項1または請求項2に記載の流動層を用いた石炭
の乾燥分級装置。 - 【請求項4】 分散板に設けられたノズルから噴出する
気体により石炭を流動させつつ移送する流動層を備え、
上記ノズルから噴出する気体の噴出方向が、石炭の移送
方向に向けられ、かつ上記分散板に対し斜め上方側に傾
斜して設定されている一方、上記流動層は、上記石炭の
移送方向に向けて第1の流動層部と第2の流動層部とが
連続して構成されており、上記第2の流動層部における
上記気体の噴出速度が、上記第1の流動層部における上
記気体の噴出速度よりも大きく設定されていることを特
徴とする流動層を用いた石炭の乾燥分級装置。 - 【請求項5】 上記第2の流動層部における上記気体の
噴出速度が、60〜80m/secの範囲内に設定されてい
ることを特徴とする請求項4に記載の流動層を用いた石
炭の乾燥分級装置。 - 【請求項6】 上記流動層における石炭の排出部には、
排出された石炭により形成される充填層に気体を噴出す
る竪型充填層部が設けられていることを特徴とする請求
項1ないし請求項5のいずれかに記載の流動層を用いた
石炭の乾燥分級装置。
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