JPH08218954A - 液体状物質改質装置 - Google Patents

液体状物質改質装置

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JPH08218954A
JPH08218954A JP7026811A JP2681195A JPH08218954A JP H08218954 A JPH08218954 A JP H08218954A JP 7026811 A JP7026811 A JP 7026811A JP 2681195 A JP2681195 A JP 2681195A JP H08218954 A JPH08218954 A JP H08218954A
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JP
Japan
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liquid substance
magnets
pole
magnetic field
reforming apparatus
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Application number
JP7026811A
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Inventor
Takenori Takaguchi
壯禮 高口
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Individual
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】N極の反発磁場とS極の反発磁場とが相互に干
渉し合うことなく、安定かつ強力な反発磁場を発生させ
る。 【構成】本液体状物質改質装置の反発磁場発生体はブロ
ック状の一対の磁石10A,10Bからなる。各磁石は
少なくとも一つの平面状表面11を有しており、平面状
表面11には磁石の長手方向に延びる溝12が形成され
ている。平面状表面11を含む側はN極を示し、平面状
表面11を含む側とは反対の側はS極を示す。磁石10
A,10Bは、それらの平面状表面11が対向するよう
に、すなわち、N極とN極とが対向するように配置さ
れ、当該磁石の間において反発磁場が形成される。液体
状物質は溝12が対向することにより形成される通路を
通過する際に、反発磁場の影響を受けて微粒化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油や水などの液体状物質
を構成する分子をさらに微粒化する液体状物質改質装置
に関する。より詳細には、例えば、自動車の燃料タンク
などの燃料供給系とエンジンなどの燃料燃焼系との間に
配置され、燃料供給系から供給される燃料を微粒化した
後、燃料燃焼系に送り込む液体状物質改質装置、あるい
は、水源から供給される水を微粒化した後、洗濯機や風
呂などに供給する液体状物質改質装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油や水などの液体状物質を構成する分子
をさらに微粒化することにより、種々の有益な効果を得
るため、これまでに多くの液体状物質改質装置が提案さ
れてきている。その一例として、自動車などに搭載され
た内燃機関に供給される燃料を対象とする液体状物質改
質装置を以下に述べる。
【0003】一般に、燃料タンクからエンジンに供給さ
れる燃料油においては、燃料油の分子が一個一個独立し
て存在しているわけではなく、実際には、複数個の分子
が連鎖状に相互に結合し、粒状をなした状態で存在して
いる。一般には、その粒径は0.45μm乃至0.6μ
mである。このように、粒径が大きい粒状をなした状態
の分子を含む燃料油においては、燃料油分子と空気との
接触面積が必然的に小さくなるため、この燃料がそのま
まエンジンに供給された場合、不完全燃焼を起こし、燃
焼効率を低下させる結果となる。燃焼効率の低下は燃料
消費量の増大につながるとともに、排気ガス中の微粒子
状物質の排出量をも増大させる。さらに、不完全燃焼に
伴って、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)、イ
オウ酸化物(SOx)などの有害物質の排出量が増大す
ることは言うまでもない。
【0004】このような問題を解決するため、従来か
ら、燃料に磁場を作用させ、上述したような粒状状態を
なす分子における各分子間の相互結合状態を分断するこ
とにより、燃料を微粒化し、ひいては、不完全燃焼を解
消し得るような装置として液体状物質改質装置が提案さ
れている。
【0005】例えば、特開昭62−121855号に開
示されている燃料油改質装置はその一つである。この燃
料油改質装置は、一端に油入口を、他端に油出口を備え
た筒状ケーシングと、この筒状ケーシング内に封入され
た磁場発生体とからなっている。図6はこの磁場発生体
の構成を示すものである。磁場発生体50は環状永久磁
石51と環状ヨーク52とを直列に並べて相互に密着さ
せたものからなっている。図6に示すように、環状永久
磁石51は、各磁石が反発し合うように、すなわち、N
極とN極又はS極とS極とが対向するように配置されて
いる。この磁場発生体50の内部には燃料が通過する燃
料通路53(破線で示す)が形成されている。
【0006】この磁場発生体50は環状永久磁石51の
内周部に反発磁場を形成する。このため、燃料が燃料通
路53を通過する際、反発磁場が燃料に作用し、粒状状
態をなす燃料分子間の相互結合状態が分断され、燃料は
微粒化される。この微粒化された燃料がエンジンに送ら
れ、不完全燃焼を解消しようとするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この従来の燃料油改質
装置においては、図6に示すように、N極とN極とが対
向する磁石の間にはN極の反発磁場54が形成され、S
極とS極とが対向する磁石の間にはS極の反発磁場55
が形成され、N極の反発磁場54とS極の反発磁場55
は交互に隣接して位置することになる。このように、N
極の反発磁場54とS極の反発磁場55とが隣接して位
置すると、相互に干渉し合い、各反発磁場から発生する
磁束密度の大きさが減少することがあった。
【0008】特に、反発磁場の発生密度を大きくするた
めには、各磁石51の厚みを小さくして、各反発磁場を
近接させることが必要となるが、各反発磁場を近接させ
ると、それだけ相互に干渉する度合いが大きくなるとい
う問題があった。このため、図6に示したような従来の
燃料油改質装置は必ずしも所望の効果を得ることができ
るものではなかった。
【0009】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、N極の反発磁場とS極の反発
磁場とが相互に干渉し合うことなく、安定かつ強力な反
発磁場を発生させることができる液体状物質改質装置を
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】この目的を達成
するため、本発明に係る液体状物質改質装置は、以下の
ような構造の反発磁場発生体を備えている。この反発磁
場発生体は、例えば、ブロック状の一対の磁石からな
る。各磁石は少なくとも一つの平面状表面を有してお
り、この平面状表面にはブロック状磁石の長手方向に延
びる溝が形成されている。このブロック状磁石のうち、
前述の平面状表面を含む側はN極又はS極を示し、平面
状表面を含む側とは反対の側はS極又はN極を示す。こ
の一対の磁石は、それらの平面状表面が対向するように
配置され、反発磁場発生体をなしている。すなわち、平
面状表面が対向するように配置することにより、N極と
N極又はS極とS極とが対向することになり、これら一
対の磁石間において反発磁場が形成される。
【0011】溝が形成されている平面状表面を対向して
配置させることにより、各溝が共働して通路が形成され
る。発生した反発磁場は特にこの通路に作用する。この
ため、この通路に油、水その他の液体状物質を通過させ
ると、反発磁場がその液体状物質に作用し、粒状状態を
なしている液体状物質の分子間の結合状態が分断され、
その液体状物質は微粒化される。
【0012】仮に、溝が形成されていない平面状表面を
有するブロック状の一対の磁石を用いた場合、その平面
状表面内でN極とS極とが混在してしまい、平面状表面
が向かい合うように磁石を対向させて配置しても、所望
の反発磁場は形成されないことを本発明者は見い出し
た。本発明者はこの事実に基づいて研究を重ねた結果、
単なる平面状表面を用いるのではなく、その平面状表面
に溝を設ければ、その平面状表面全体がN極又はS極の
何れかの同一極性を示すということを発見した。本発明
に係る液体状物質改質装置はこの発見に基づくものであ
る。
【0013】溝の断面形状は矩形、三角形その他の多角
形などの直線的形状からなるものであってもよいし、半
円その他の円弧形状、半楕円形状などの曲線的形状から
なるものであってもよい。本発明者の研究に基づけば、
これらのうち特に有効な断面形状は半円あるいは円弧で
ある。半円あるいは円弧形状の溝を各磁石の平面状表面
に形成することにより、平面状表面全体をN極又はS極
の何れかの同一極性とすることができる。
【0014】前述のように、反発磁場発生体は、N極又
はS極を示す側である平面状表面を対向させて配置する
ことにより構成される。経験則に基づけば、S極を対向
させて形成した反発磁場よりもN極を対向させて形成し
た反発磁場の方が大きな磁力密度を有するということが
知られている。このため、各磁石は平面状表面を有する
側がN極となるように着磁させ、このN極を示す平面状
表面を対向させることにより反発磁場発生体を形成する
ことが好ましい。
【0015】本発明に係る液体状物質改質装置において
用いられる磁石は永久磁石であればよく、その材質は限
定されない。例えば、希土類磁石、希土類コバルト磁
石、希土類プラスチック磁石、フェライト磁石、鋳造ア
ルニコ磁石、焼結アルニコ磁石、鉄・クロム・コバルト
磁石など何れの磁石も用いることができる。また、材質
は異方性又は等方性の何れであってもよい。
【0016】本発明に係る液体状物質改質装置に用いら
れる磁石は平面状表面及び溝の表面において所定の磁束
密度〔単位:ガウス〕を有していることが必要である。
この所定の磁束密度は本液体状物質改質装置の用途に応
じて決定される。例えば、本液体状物質改質装置を自動
車のエンジンに取り付け、自動車燃料の微粒化を目的と
して用いる場合には、各磁石は3000乃至7000ガ
ウスの磁束密度を有していることが好ましく、少なくと
も5000ガウスの磁束密度を有していることが最も好
ましい。また、洗濯機や水耕栽培用の給水源などに本液
体状物質改質装置を取り付け、微粒化した水を洗濯用水
又は水耕栽培用水に用いる場合には、各磁石は約100
0乃至3000ガウス程度の磁束密度を有していれば十
分である。
【0017】なお、本液体状物質改質装置はガソリンそ
の他の油類、水などのあらゆる液体状物質に対して適用
することができる。
【0018】本液体状物質改質装置の構成要素である一
対の磁石は各々ケーシングに収納した状態で用いること
が好ましい。このケーシングは磁石を収容し得る凹部を
有しており、二つのケーシングを対向させた状態でボル
トその他の適当な締結手段で相互に固定して用いる。締
結手段を解除すれば、二つのケーシングは各ケーシング
に分解可能である。このようなケーシングを用いること
により、本液体状物質改質装置を所望の位置に容易に取
り付けることができる。例えば、本液体状物質改質装置
を自動車エンジンに対して用いる場合には、エンジンの
近傍に取り付けることが可能になる。
【0019】また、このケーシングは磁石によって磁化
されないように非磁性材料のものを用いる必要がある。
例えば、アルミニウム、セラミックなどである。
【0020】また、一対の磁石を対向させることによ
り、各磁石の平面状表面に形成されている溝が対向し、
通路が形成される。ケーシングには、この通路がケーシ
ング外部と連通するように適当な凹部又は穴が形成され
ている。
【0021】各磁石はそのまま各ケーシングの凹部に収
納してもよく、あるいは、各磁石を一旦他のケースに入
れ、その状態で各ケーシングの凹部に収納することもで
きる。このように各磁石をケースに収納することによ
り、磁石の破損のおそれをなくすことができる。このた
め、このケースは耐衝撃性のある材料からつくられるこ
とが必要であり、例えば、ステンレス鋼などからつくる
ことが望ましい。
【0022】
【実施例】図1乃至図3に本発明に係る液体状物質改質
装置の一実施例を示す。なお、本実施例においては、本
液体状物質改質装置を自動車のエンジンに供給されるガ
ソリンに対して適用する場合を例にとる。
【0023】図1は本液体状物質改質装置に用いる一対
の磁石10A,10Bを示す。磁石10A,10Bは同
一構造であるので、以下、磁石10Aについてのみ説明
する。磁石10Aは全体が立方体をなすブロック状の磁
石からなり、矩形状の側面のうちの一つは平面をなす平
面状表面11である。
【0024】平面状表面11には磁石10Aの長手方向
に延びる溝12が設けられている。溝12は断面が円弧
をなす形状を有している。後述するように、各磁石10
A,10Bを平面状表面11が対向するようにして配置
した場合、各平面状表面11に設けられた溝12が対向
して位置することにより、二つの溝12からなる通路が
形成される。ガソリンタンクから燃料ポンプを介してエ
ンジンに送り込まれるガソリンはエンジンに供給される
前に、この通路を通過するように構成されている。
【0025】磁石10Aは、平面状表面11を含む側が
N極を示し、平面状表面11とは反対側がS極を示すよ
うに着磁されている。各磁石10A,10Bの平面状表
面11及び溝12の円弧状表面は約5000ガウスの磁
束密度を有している。
【0026】なお、各磁石10A,10Bの磁束密度は
同一であることが好ましいが、必ずしも同一とする必要
はない。一方が、例えば、5000ガウスの磁束密度を
有し、他方が、例えば、4000ガウスの磁束密度を有
していてもよい。
【0027】本液体状物質改質装置における反発磁場発
生体は、図1に示すように、各磁石10A,10Bの平
面状表面11が対向するようにして一対の磁石10A,
10Bを向かい合わせて配置することにより形成され
る。磁石10Aの平面状表面11と磁石10Bの平面状
表面11との間の間隔Dは小さいほどよい。間隔D=0
とすることが最も好ましい。
【0028】あるいは、各磁石を直接的に接触させる代
わりに、磁石10A,10Bの間に磁力線集積ヨークを
介在させてもよい。この磁力線集積ヨークは磁石10
A,10Bの磁力線を効果的に集め、反発磁場の磁束密
度を増強する作用を呈するものである。磁力線集積ヨー
クの材質としては、S10C乃至S30CあるいはS3
7Cなどの低炭素鋼材、アルミニウムなどを用いること
ができる。
【0029】このように、N極を示す平面状表面11を
対向させて各磁石10A,10Bを配置することによ
り、一対の磁石10A,10Bの間においては、各磁石
10A,10Bから発生する磁場が反発し合い、反発磁
場が形成される。この反発磁場は溝12が対向すること
により形成された前述の通路に最も強く作用する。この
ため、通路を通過するガソリンに反発磁場が作用し、粒
状をなしているガソリンの分子間の結合状態が反発磁場
の斥力により分断される。この分断作用が繰り返し行わ
れ、ガソリン分子の粒径は約0.45乃至0.6μmか
ら約0.25乃至0.3μm程度にまで微粒化される。
【0030】このようにして、ガソリンは微粒化された
後、エンジンに供給される。微粒化したガソリンは空気
との接触面積が大きくなるため、燃焼しやすくなり、完
全燃焼し、燃焼効率が向上するとともに、有害物質の排
出量も減少する。
【0031】本実施例においては、磁石として希土類磁
石の一種を用いた。この磁石はネオジム(Nd)、鉄
(Fe)及び硼素(B)を主成分とする異方性焼結磁石
であり、正方晶構造を有する金属間化合物Nd2 Fe14
Bを主相としている。比重は約7.5 g/cm3 であ
り、(BH)MAX =40 MGOe ≒320 KJ/
3 の磁石特性を有している。なお、前述したように、
磁石の種類はこれに限定されない。
【0032】また、本実施例においては、N極に着磁し
た平面状表面11を相互に対向させたが、S極に着磁し
た平面状表面11を対向させることも可能である。
【0033】図2に示すように、実際には、一対の磁石
10A,10Bは各々ケーシング15に収納した状態で
用いられる。ケーシング15は、アルミニウムの鋳造品
であり、板状のフランジ部16と、フランジ部16の下
方に位置するブロック部17とからなる。
【0034】フランジ部16の中央には、磁石10Aを
収容するための磁石10Aとほぼ同じ大きさの凹部18
がブロック部17にかけて形成されている。フランジ部
16には、凹部18の両側に凹部18と連続する溝19
が設けられている。溝19は各磁石10A,10Bの平
面状表面11に設けられた溝12と同一の円弧形状をな
しており、各磁石10A,10Bが凹部18に収容され
たときに、溝12と連通するようになっている。
【0035】フランジ部16には、凹部18の長手方向
に沿って、凹部18の一方の側に細長い溝20が設けら
れており、凹部18の他方の側には溝20に嵌合し得る
形状を有する突起21が設けられている。二つのケーシ
ング15を相互に固定する際に、一方のケーシング15
の溝20及び突起21に他方のケーシング15の突起2
1及び溝20を各々係合させることにより、位置決めを
容易に行うことができるようになっている。
【0036】フランジ部16の周囲には、適当な位置
に、ボルト挿通用の孔22が複数個設けられている。
【0037】磁石10A,10Bは最初に破損防止用の
ステンレス製のケース23に入れられ、次いで、そのま
まケーシング15の凹部18に収納される。この後、図
3に示すように、燃料タンクからエンジンに延びている
燃料パイプ24を平面状表面11の溝12及びフランジ
部16の溝19に挟み込んだ状態で一対のケーシング1
5をボルトその他の手段で相互に固定する。さらに、各
ケーシング15のブロック部17をステンレス製のボッ
クス25で覆う。ボックス25でブロック部17を覆う
のは、磁石10A,10Bにより形成された反発磁場が
外部に放散しないようにするためである。このため、ボ
ックス25は反発磁場の影響を受けて磁化しないように
することが必要となるが、本実施例においては、ボック
ス25はブロック部17よりも一回り大きい寸法とし、
ボックス25をブロック部17に取り付けたときにボッ
クス25がブロック部17から離れるようにすることに
よって、ボックス25の磁化を防止している。
【0038】なお、ブロック部17との間で間隔を開け
てボックス25を取り付けるため、図4に示すように、
ブロック部17の外周面17a及び17bの適当な位置
に一定高さの突起17cを設けておくことも可能であ
る。このような突起17cを設けておけば、ブロック部
17にボックス25をかぶせるだけで自動的に突起17
cの高さと同一長さの間隔をブロック部17とボックス
25との間に確保することができる。
【0039】なお、磁石10A,10Bにより形成され
た反発磁場の外部への放散を防止するため、ボックス2
5はケーシング15のフランジ部16に密着させて取り
付けることが好ましい。このため、燃料パイプ24を取
り付けるために設けたフランジ部16の凸状部16aの
形状に合わせてボックス25には切り欠き25aが設け
られている。
【0040】本液体状物質改質装置は適当な位置に取り
付けることが可能である。例えば、図3に示すように、
エンジン26に断面がほぼU字型の適当なステー27を
取り付け、そのステー27にボックス25を介して本液
体状物質改質装置を取り付けることができる。
【0041】なお、平面状表面11に設けられる溝12
及びフランジ部19に設けられる溝19の一方又は双方
は、それらが対向して形成される通路の径が燃料パイプ
24の外径よりもやや小さくなるように、円弧の深さを
選定することが好ましい。このように円弧の深さを選定
することにより、一対のケーシング15を相互に固定し
たときに、燃料パイプ24を確実に締め付けることがで
きる。
【0042】本発明者は以上述べた実施例に係る液体状
物質改質装置を用いて概略的な実験を行った。本液体状
物質改質装置を取り付けた自動車と、取り付けていない
自動車(各々用いた自動車は同一のものである)とで同
一道程を走行し、燃料消費率を比較した。
【0043】(実験1)平均80km/hの定地走行で
高速自動車道を走行した。本液体状物質改質装置を取り
付けなかった場合の燃料消費率は9.25 km/リッ
トル であったが、取り付けた場合の燃料消費率は1
4.95 km/リットル であった。本液体状物質改
質装置を取り付けた場合の燃料消費率は取り付けなかっ
た場合と比較して約61.6%の上昇率を示した。
【0044】(実験2)平均時速約10乃至30km/
hで市街地を走行した。本液体状物質改質装置を取り付
けなかった場合の燃料消費率は7.1 km/リットル
であったが、取り付けた場合の燃料消費率は10.2
km/リットル であった。本液体状物質改質装置を
取り付けた場合の燃料消費率は取り付けなかった場合と
比較して約43.7%の上昇率を示した。
【0045】(実験3)本液体状物質改質装置を取り付
けない場合と取り付けた場合とで最高速度を比較するこ
とにより、エンジンの出力を比較した。本液体状物質改
質装置を取り付けない場合の最高速度は約155km/
hであったが、取り付けた場合の最高速度は約170k
m/hであった。約9.7%の上昇率であり、本液体状
物質改質装置を取り付けることにより、エンジンの出力
を向上させることができることも確認された。
【0046】以上の実験1乃至3は以下のような諸元の
下においてなされたものである。 燃料パイプ24の直径=8mm 溝12の幅A(図1参照)=9mm 溝12の深さB(図1参照)=3.5mm 間隔D=1mm
【0047】上述したように、各磁石間の間隔D(図1
参照)は小さいほど好ましい。直径8mmの燃料パイプ
に本液体状物質改質装置を用いる場合、各磁石間の間隔
Dは1mm程度としても上記のような良好な結果が得ら
れることがわかる。
【0048】間隔Dは大きくしすぎると本液体状物質改
質装置の効果が減少する。本発明者の研究によれば、磁
石10A,10Bの間にはさみ込むパイプの直径をXと
すれば、間隔Dは次式を満たす範囲で選定されることが
好ましい。 0.≦D≦0.25X
【0049】上述した実施例においては種々の変更が可
能である。例えば、ケーシング15は図3に示したよう
な形状には限定されない。種々の形状をとり得る。図5
はその一例である。図5に示すケーシング30はほぼ半
円柱形状をなしており、左右両側面には各磁石10A,
10Bの平面状表面11の溝12と連通するための半円
状の溝31が設けられている。このケーシング30に
は、適当な位置に、平面部32を有する切り欠き部33
が形成されている。平面部32には複数個の貫通孔34
が設けられており、一対のケーシング30を対向させて
組み合わせた後、貫通孔34にボルトを通して、一対の
ケーシング30を相互に固定することができるようにな
っている。
【0050】また、磁石10A,10Bの長さは任意の
ものを用いることができる。比較的長い長さの磁石を一
組用いてもよいし、あるいは、比較的短い長さの磁石を
数組直列に並べて用いることも可能である。
【0051】本実施例においては、本液体状物質改質装
置を自動車用ガソリンエンジンに対して適用する例を示
したが、本液体状物質改質装置は自動車用又は船舶用デ
ィーゼルエンジンに対しても適用可能であり、さらに
は、ボイラーや冷暖房設備の燃焼系に対しても適用可能
である。
【0052】以上、本実施例においては、自動車のエン
ジンに本液体状物質改質装置を適用したが、本液体状物
質改質装置はガソリン以外の液体、例えば、水に対して
も適用することが可能である。
【0053】例えば、洗濯機に本液体状物質改質装置を
取り付け、洗濯用の水の分子を微粒化することもでき
る。微粒化することによって、水が洗濯物の繊維の中に
浸透する度合いが高まるので、微粒化していない水と比
較して、洗濯の効率を高めることが可能である。
【0054】あるいは、風呂に温水を供給する温水供給
装置に本液体状物質改質装置を取り付けることも可能で
ある。微粒化することによって、湯は人間の毛細血管の
中に容易に入り込むことができるようになるので、入浴
者の発汗を促し、入浴の効果を高めることができる。
【0055】また、本液体状物質改質装置は水耕栽培に
も適用することが可能である。本液体状物質改質装置に
よって水を微粒化することにより、植物の根が水分を吸
収しやすくなるので、微粒化していない水を用いる場合
と比較して、植物の生育を一層促進することが可能であ
る。
【0056】さらに、本液体状物質改質装置は魚の養殖
にも用いることができる。本液体状物質改質装置により
微粒化した水で魚を養殖したところ、微粒化していない
水で養殖した場合と比べて、養殖魚の生育の度合いが速
くなったことが確認されている。
【0057】
【発明の効果】前述したように、本発明者は、磁石の一
平面にその長手方向に沿って溝(好ましくは、円弧状の
溝)を設けることにより、他の磁極(例えば、S極)が
混在しない一の磁極(例えば、N極)のみを形成し得る
ことを見い出した。この一の極性のみを示す平面を相互
に対向させることにより、従来の装置のように、N極の
反発磁場とS極の反発磁場とが相互に干渉し合うことは
なく、安定かつ強力な反発磁場を形成することが可能に
なる。ひいては、従来の装置に比べて、液体状物質の微
粒化をより一層促進することが可能になる。
【0058】また、本発明に係る液体状物質改質装置は
自動車エンジンに供給されるガソリンに対して用いれば
燃料消費率及びエンジンの馬力を向上させることができ
るとともに、水に対して用いれば洗濯、入浴、水耕栽培
などに効能を有することが確認されている。このよう
に、ガソリン、水その他あらゆる液体状物質に対して適
用することが可能であり、適用範囲は極めて広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】一対の磁石を対向させて配置した状態を示す斜
視図である。
【図2】磁石をケーシングに収納する状態を示す分解組
立図である。
【図3】本液体状物質改質装置をエンジンに取り付ける
際の状態を示す概略的な斜視図である。
【図4】外周に突起を設けたケーシングの斜視図であ
る。
【図5】ケーシングの他の形状を示す斜視図である。
【図6】従来の液体状物質改質装置に用いられる磁石の
配列体を示す断面図である。
【符号の説明】
10A,10B 磁石 11 平面状表面 12 溝 15 ケーシング 16 フランジ部 17 ブロック部 17c 突起 18 凹部 19 溝 20 溝 21 突起 22 孔 23 ケース 24 燃料パイプ 25 ボックス 26 エンジン 27 ステー 30 ケーシング 31 溝 32 平面 33 切り欠き部 50 磁場発生体 51 環状永久磁石 52 環状ヨーク 53 燃料通路 54 N極反発磁場 55 S極反発磁場

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの平面状表面を有し、該
    平面状表面には長手方向に延びる溝が形成されている一
    対の磁石であって、前記平面状表面を含む側はN極又は
    S極を示し、前記平面状表面を含む側とは反対の側はS
    極又はN極を示す一対の磁石からなり、前記一対の磁石
    の前記平面状表面を対向させてなる反発磁場発生体を備
    え、 前記溝が対向することにより形成された通路を液体状物
    質が通過すると、前記反発磁場発生体が発生させる反発
    磁場が該液体状物質に作用し、該液体状物質の分子が微
    粒化されることを特徴とする液体状物質改質装置。
  2. 【請求項2】 前記溝は断面が円弧形状をなしているも
    のであることを特徴とする請求項1に記載の液体状物質
    改質装置。
  3. 【請求項3】 前記一対の磁石の前記平面状表面を含む
    側はN極であり、前記反発磁場発生体は、N極を示す前
    記平面状表面を対向させてなるものであることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の液体状物質改質装置。
  4. 【請求項4】 前記一対の磁石の前記平面状表面及び前
    記溝の表面は少なくとも3000ガウス〔G〕の磁束密
    度を有していることを特徴とする請求項1乃至3の何れ
    か一項に記載の液体状物質改質装置。
  5. 【請求項5】 前記液体状物質は水であることを特徴と
    する請求項1乃至4の何れか一項に記載の液体状物質改
    質装置。
  6. 【請求項6】 前記液体状物質は燃料としての油である
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の
    液体状物質改質装置。
  7. 【請求項7】 前記一対の磁石の各々を収容し得る凹部
    を有し、取り外し可能に相互に固定し得る非磁性材料か
    らなる一対のケーシングであって、前記磁石の平面状表
    面の溝が対向することにより形成される通路が該ケーシ
    ングの外部と連通するように形成されているケーシング
    を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項
    に記載の液体状物質改質装置。
  8. 【請求項8】 前記一対の磁石の各々を収納し得る耐衝
    撃性のケースを備え、前記一対の磁石の各々は前記平面
    状表面が露出するように該ケースに収納された状態で前
    記ケーシングの凹部に収容されるものであることを特徴
    とする請求項7に記載の液体状物質改質装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006501400A (ja) * 2002-10-02 2006-01-12 トゥリ、カルロ ディーゼル・エンジン燃料用の磁気調質装置
JP2006524272A (ja) * 2003-04-23 2006-10-26 文浩 王 ナノ粒子燃料油およびその製造

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JP2006501400A (ja) * 2002-10-02 2006-01-12 トゥリ、カルロ ディーゼル・エンジン燃料用の磁気調質装置
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