JPH08217786A - ルイスx誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ルイスx誘導体及びその製造方法

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JPH08217786A
JPH08217786A JP8776995A JP8776995A JPH08217786A JP H08217786 A JPH08217786 A JP H08217786A JP 8776995 A JP8776995 A JP 8776995A JP 8776995 A JP8776995 A JP 8776995A JP H08217786 A JPH08217786 A JP H08217786A
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compound
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hydrogen atom
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JP8776995A
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English (en)
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Masaharu Hayashi
正治 林
Masashi Tanaka
正史 田中
Masanori Ito
昌典 伊藤
Hiroshi Miyauchi
浩 宮内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】炎症、虚血再灌流障害、自己免疫疾患あるいは
癌転移等の原因として知られているルイスX及びシアリ
ルルイスX糖誘導体の製造に有用な中間体及びその製造
方法を提供する。 【構成】例えば、式 【化1】 で表される化合物(ただし、式中R1 は2−トリ(C1
−C4 アルキル/フェニル)シリルエチル基を表す)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炎症、虚血再灌流障害、
自己免疫疾患あるいは癌転移等の原因物質として知られ
ているルイスX及びシアリルルイスX糖鎖類の誘導体の
製造方法、その中間体および中間体の製造方法に関する
ものである。本発明のアミノ糖化合物は各種O−グリコ
シドまたはN−置換ルイスX及びシアリルルイスX誘導
体の合成中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】血管内皮細胞に発現する好中球接着分子
であるE−セレクチン、血管内皮細胞及び血小板に発現
する好中球接着分子であるP−セレクチン、及びリンパ
球のホーミングレセプターであるL−セレクチンは、ル
イスX及びシアリルルイスX糖鎖構造をリガンドとして
認識することが知られている(諸岡茂昭, 医学のあゆ
み, 169,108 (1994))。例えば、各種の炎症性疾患の
発症は、これらのセレクチンとリガンドの結合を介した
相互作用から開始することから、このような接着を阻害
する物質は抗炎症薬となるのではないかと予想されてい
る(M. P. Bevilacqua等, Thrombosis Haemostasis, 7
0, 152 (1993))。従って、糖鎖誘導体はこれらセレク
チンの関与する疾患への適応が期待され、糖鎖の治療薬
への応用が試みられている。インビボ病態モデルでの報
告としてはIgG免疫複合体(M. S. Mulligan 等, J.
Exp. Med., 178, 623 (1993) )やコブラ毒素による肺
障害(M.S. Mulligan 等, Nature, 364, 149 (1993)
)また、心臓虚血後の再灌流障害(D.Lefer 等, J. Cl
in. Invest., 93, 1140 (1994) )がシアリルルイスX
誘導体により改善されていることから、これら各種誘導
体を効率良く合成し、構造活性相関研究を行なうことは
各種疾患の治療薬を創製する上で極めて重要である。一
般的なルイスX及びシアリルルイスX誘導体の合成法と
しては、化学的な合成法(K. C. Nicolaou 等, J. Am.
Chem. Soc., 112, 3693 (1990))のみならず、酵素的
な合成法(C. H. Wong 等, J. Am. Chem. Soc., 114,
9283 (1992))及び両者を組み合わせた合成法(J. C.
Paulson 等, WO 9119502)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の方法も初期の工程でO−グリコシドを導入しているこ
と、また、酵素法を用いる場合には、O−グリコシドや
N−置換基の種類により、酵素の基質に対する特異性に
基づく反応の制約を受ける為、所望の目的物を容易に得
ることが出来ないなどの不利があり、より効率的な各種
O−グリコシドまたはN−置換ルイスX及びシアリルル
イスX誘導体の製造法が強く望まれていた。本発明の目
的は、各種O−グリコシドまたはN−置換ルイスX及び
シアリルルイスX誘導体の効率的製造原料となる中間体
を提供することにある。かかる本発明中間体は、低廉な
出発原料であるD−グルコサミンから製造することが出
来る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を重ねた結果、後述の化合物す
なわち、2−三置換シリルエチル β−D−ガラクトピ
ラノシル−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノシル
−(1→3)−O〕−(β−D−グルコサミノピラノシ
ド)誘導体が、各種O−グリコシドまたはN−置換ルイ
スX及びシアリルルイスX誘導体の製造に有用な化合物
であることを見出した。またこれらの化合物は、後述の
2−三置換シリルエチル β−D−ガラクトピラノシ
ル−(1→4)−O−(β−D−グルコサミノピラノシ
ド)誘導体が前駆体となることを見出した。またこれら
の化合物が低廉な出発原料であるD−グルコサミンから
簡便に製造できることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0005】すなわち本発明は、第一には、一般式
【化39】 〔式中、R1 は2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニ
ル)シリルエチル基である。R2 およびR3 はそれぞ
れ、水素原子、C1-C6 アルカノイル基、アロイル基、
ベンジル基または置換ベンジル基である。Xは水素原
子、C1-C6 アルカノイル基、アロイル基または一般式
【化40】 (式中、R4 は水素原子またはC1-C6 アルキル基であ
る。R5 は水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはア
ロイル基である。R6 はメチル基、ヒドロキシメチル
基、C1-C6 アルカノイルオキシメチル基またはアロイ
ルオキシメチル基である。)で表される基である。〕で
表される化合物またはその塩に関する。すなわち、前述
の 2−三置換シリルエチル β−D−ガラクトピラノ
シル−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノシル−
(1→3)−O〕−(β−D−グルコサミノピラノシ
ド)誘導体またはその塩に関する。
【0006】第二には、一般式
【化41】 (式中、R1 、R2 およびXは前述と同意義を示す。)
で表される化合物またはその塩に関する。すなわち、前
述の 2−三置換シリルエチル β−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→4)−O−(β−D−グルコサミノピラ
ノシド)誘導体またはその塩に関する。
【0007】第三には、一般式
【化42】 (式中、R1 、R2 、R3 およびXは前述と同意義を示
す。)で表される本発明化合物のアミノ基を適宜修飾し
て、一般式
【化43】 (式中、R1 、R2 、R3 およびXは前述と同意義を示
す。YはC(O)、SO2 、HNC(O)、OC(O)
あるいはSC(O)である。R7 はC1-C6 アルキル
基、アリール基、置換されたアリール基またはアリール
1-C6 アルキル基である。)で表される化合物とな
し、次いでこれをO−アシル化反応(R4 が水素原子の
場合には、エステル化反応も)に付し(R2 、R3 およ
びXのいずれもが水素原子ではなく、かつXが未保護の
カルボキシル基または水酸基を有さない基である場合に
は本O−アシル化反応を行う必要はない)、一般式
【化44】 (式中、R1 、YおよびR7 は前述と同意義を示す。R
2'およびR3'はC1-C6アルカノイル基またはアロイル
基である。X' はC1-C6 アルカノイル基、アロイル基
または一般式
【化45】 (式中、R4'はC1-C6 アルキル基である。R5'はC1-
6 アルカノイル基またはアロイル基である。R6'はメ
チル基、C1-C6 アルカノイルオキシメチル基またはア
ロイルオキシメチル基である。)で表される基であ
る。〕で表される化合物となし、ついでこの還元末端の
2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニル)シリルエチル
オキシ基を適宜脱離基に変換して、一般式
【化46】 (式中、R2'、X’、Y、R3'およびR7 は前述と同意
義を示す。Zは脱離基である。)で表される化合物とな
し、ついでこれを一般式 R8 OH (式中、R8 はC1-C18アルキル基、置換基を有するC
1-C18アルキル基、アリール基または置換されたアリー
ル基である。)で表される化合物とグリコシル化して、
一般式
【化47】 (式中、R2'、X’、Y、R3'、R7 およびR8 は前述
と同意義を示す。)で表される化合物となし、ついでこ
れを加水分解することを特徴とする、一般式
【化48】 〔式中、Y、R7 およびR8 は前述したものと同意義を
示す。Wは水素原子または一般式
【化49】 (式中、R9 はメチル基またはヒドロキシメチル基であ
る。)で表される基である。〕で表されるルイスX誘導
体を製造する方法に関する。
【0008】第四には、一般式
【化50】 (式中、R1 、R2 、R3 およびXは前述と同意義を示
す。)で表される本発明化合物のN原子を適宜保護し
て、一般式
【化51】 (式中、R1 、R2 、R3 およびXは前述と同意義を示
す。R10はアリル基、t−ブチル基またはベンジル基で
ある。)で表される化合物となし、次いでこれをO−ア
シル化反応(R4 が水素原子の場合には、エステル化反
応も)に付し(R2 、R3 およびXのいずれもが水素原
子ではなく、かつXが未保護のカルボキシル基または水
酸基を有さない基である場合には本O−アシル化反応を
行う必要はない)、一般式
【化52】 (式中、R1 、R2'、R3'、X' およびR10は前述と同
意義を示す。) で表される化合物となし、次いでこの還
元末端の2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニル)シリ
ルエチルオキシ基を適宜脱離基に変換して、一般式
【化53】 (式中、R2'、X' 、R3'、R10およびZは前述と同意
義を示す。) で表される化合物となし、ついでこれを一
般式 R8 OH (式中、R8 は前述と同意義を示す。) で表される化合
物とグリコシル化して、一般式
【化54】 (式中、R2'、X’、R3'、R8 およびR10は前述と同
意義を示す。)で表される化合物を得て、引き続きN−
脱保護反応を行って、一般式
【化55】 (式中、R2'、X' 、R3'およびR8 は前述と同意義を
示す。) で表される化合物を得、さらにこの化合物のア
ミノ基を適宜修飾して、一般式
【化56】 (式中、R2'、X' 、R3'、R7 、YおよびR8 は前述
と同意義を示す。) で表される化合物となし、次いでこ
れを加水分解することを特徴とする、一般式
【化57】 (式中、R7 、R8 、YおよびWは前述したものと同意
義を示す。)で表されるルイスX誘導体の製造方法に関
する。
【0009】第五には、一般式
【化58】 (式中、R1 、R2'およびX' は前述と同意義を示
す。)で表される化合物のN原子を適宜保護して、一般
【化59】 (式中、R1 、R2'、X' およびR10は前述と同意義を
示す。)で表される化合物となし、次いでこれを、一般
【化60】 (式中、Zは前述と同意義を示す。R11はC1-C6 アル
カノイル基、アロイル基、ベンジル基または置換ベンジ
ル基である。) で表されるL−フコピラノシル誘導体と
のグリコシル化反応に供して、一般式
【化61】 (式中、R1 、R2'、R10、X' およびR11は前述と同
意義を示す。)で表される化合物を得、次いで必要に応
じて、保護基を脱保護して(特にR11がベンジル基また
は置換ベンジル基である場合には、必ず脱保護して)、
一般式、
【化62】 (式中、R1 、R2 、R3 、R10およびXは前述と同意
義を示す。)で表される化合物となした後、引き続きN
−脱保護反応を行うことを特徴とする、一般式
【化63】 (式中、R1 、R2 、R3 およびXは前述と同意義を示
す。)で表される本発明化合物の製造方法に関する。
【0010】第六には、一般式
【化64】 (式中、R1 、R2 およびXは前述と同意義を示す。)
で表される化合物のN原子を適宜保護し、必要に応じて
O−脱保護反応および脱エステル化反応を行って、一般
【化65】 (式中、R1 、WおよびR10は前述と同意義を示す。)
で表される化合物となし、次いでこれを、フコース転移
酵素を用いてGDP−フコースと反応させて、一般式
【化66】 (式中、R1 、WおよびR10は前述と同意義を示す。)
で表される化合物となし、必要に応じてO−アシル化反
応およびカルボキシル基のエステル化反応に付した後、
引き続きN−脱保護反応を行うことを特徴とする、一般
【化67】 (式中、R1 、R2 、R3 およびXは前述と同意義を示
す。)で表される本発明化合物の製造方法に関する。
【0011】そして第七には、一般式
【化68】 (式中、R1 およびR10は前述と同意義を示す。)で表
されるグルコサミン誘導体を、ガラクトース転移酵素を
用いてUDP−ガラクトースと反応させ、更に、必要に
応じて、シアル酸転移酵素を用いてCMP−N−アセチ
ルノイラミン酸と反応させることにより、一般式
【化69】 (式中、R1 、R10およびWは前述と同意義を示す。)
で表される化合物となし、次いで、必要に応じて、これ
をO−アシル化反応(必要に応じ、カルボキシル基のエ
ステル化反応も)に付し、一般式
【化70】 (式中、R1 、R2 、R10およびXは前述と同意義を示
す。)で表される化合物となし、引き続きN−脱保護反
応に付し、一般式
【化71】 (式中、R1 、R2 およびXは前述と同意義を示す。)
で表される化合物となし、次いでこれを、位置選択的な
脱アシル化反応に付すことを特徴とする、一般式
【化72】 (式中、R1 、R2 およびXは前述と同意義を示す。)
で表される化合物の製造方法に関する。
【0012】本発明における置換基を、以下に説明す
る。ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子またはヨウ素原子を意味する。C1-C6 アルキル基と
は、炭素数1〜6個からなる直鎖状または分枝状のアル
キル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t
−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチ
ル基、ヘキシル基等が挙げられる。アリ−ル基とは、炭
化水素、酸素原子を一つ含む炭化水素、硫黄原子を一つ
含む炭化水素、窒素原子を一つ含む炭化水素、あるいは
窒素原子を二つ含む炭化水素のいずれかが環をなすこと
により形成される、五員単環式、六員単環式、六員環と
五員環が縮合した縮合多環式、あるいは六員環同志が縮
合した縮合多環式の芳香環基を意味する。すなわち、ア
リ−ル基としては、例えばフェニル基等の単環式芳香族
炭化水素基、例えばナフチル基、アントラセニル基(ア
ンスリル基)、フェナンスレニル基等の縮合多環式芳香
族炭化水素基、例えばフリル基、チエニル基、ピリジル
基、ピラジニル基、ベンゾフラニル(ベンゾ〔b〕フラ
ニル)基、イソベンゾフラニル(ベンゾ〔c〕フラニ
ル)基、ベンゾチエニル(ベンゾ〔b〕チエニル)基、
イソベンゾチエニル(ベンゾ〔c〕チエニル)基、ピリ
ミジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノ
リニル基、キノキサリニル基、ナフチリジニル基、フタ
ラジニル基、キナゾリニル基等の酸素原子、硫黄原子あ
るいは1ないし2個の窒素原子を含む芳香族複素環式基
などが挙げられる。基を形成するにあたっての結合枝の
位置は、取り得る全ての位置より任意に選択することが
できる。
【0013】置換されたアリール基とは、以下に述べる
置換基のうち1ないし数種を、1ないし複数個、芳香環
上に有するアリール基である。かかる置換基としては、
ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオロメチル基、例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、
3−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、4−ヘプチル基、オクチル基、
ノニル基、5−ノニル基、デシル基、ウンデシル基、6
−ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、7−トリ
デシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、8−ペン
タデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、9−ヘ
プタデシル基、オクタデシル基、等の炭素数1〜18個
のアルキル基、フェニル基、例えばメトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、
ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、ヘキシル
オキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ
基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ
基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシ
ルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキ
シ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、
オクタデシルオキシ基等の炭素数1〜18個のアルコキ
シ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、(置換ベンジ
ル)オキシ基、アミノ基、ベンジルアミノ基、(置換ベ
ンジル)アミノ基、炭素数1〜18個のモノアルキルア
ミノ基、各々が炭素数1〜18個のジアルキルアミノ
基、アルキル鎖の炭素数が1〜18個のアルキルベンジ
ルアミノ基、例えばアセチルアミノ基、プロピオニルア
ミノ基、ブチリルアミノ基、バレリルアミノ基、ペンタ
ノイルアミノ基、シクロペンタンカルボキサミド基、ヘ
キサノイルアミノ基、シクロヘキサンカルボキサミド
基、ヘプタノイルアミノ基、オクタノイルアミノ基、ノ
ナノイルアミノ基、デカノイルアミノ基、ウンデカノイ
ルアミノ基、ドデカノイルアミノ基、トリデカノイルア
ミノ基、テトラデカノイルアミノ基、ペンタデカノイル
アミノ基、ヘキサデカノイルアミノ基、ヘプタデカノイ
ルアミノ基等の炭素数1〜18個のアルカノイルアミノ
基(アルキルカルボキサミド基)、例えばベンゾイルア
ミノ基、ナフトイルアミノ基等の炭素数1〜10個のア
ロイルアミノ基、カルボキシル基、例えばメチルカルバ
モイル基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイ
ル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル
基、シクロペンチルカルバモイル基、ヘキシルカルバモ
イル基、シクロヘキシルカルバモイル基、ヘプチルカル
バモイル基、オクチルカルバモイル基、ノニルカルバモ
イル基、デシルカルバモイル基、ウンデシルカルバモイ
ル基、ドデシルカルバモイル基、トリデシルカバモイル
基、テトラデシルカルバモイル基、ペンタデシルカルバ
モイル基、ヘキサデシルカルバモイル基、ヘプタデシル
カルバモイル基、オクタデシルカルバモイル基等のアル
キル部分の炭素数が1〜18個のアルキルカルバモイル
基(アルキルアミノカルボニル基)等を挙げることがで
きる。
【0014】C1-C6 アルカノイル基とは、炭素数1〜
6個からなる直鎖状または分枝状のアルキルカルボニル
基であり、そのアルキル部分は1または複数個のハロゲ
ン原子等により置換されていてもよい。具体的には、ホ
ルミル基、アセチル基、クロロアセチル基、ジクロロア
セチル基、トリクロロアセチル基、プロピオニル基、ブ
チリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル
基、ピバロイル基、ペンタノイル基、イソペンタノイル
基、ネオペンタノイル基等が挙げられ、特に好適には、
アセチル基、クロロアセチル基、トリクロロアセチル基
およびピバロイル基が挙げられる。アロイル基とは、ア
リールカルボニル基と同意義であり、そのアリール部分
は上に述べた如き置換されたアリール基であってもよ
い。置換ベンジル基とは、フェニル環上にハロゲン原
子、ニトロ基、炭素数1〜6個からなるアルコキシ基等
の置換基を有するベンジル基であり、具体的には、4−
ブロモベンジル基、4−ニトロベンジル基、4−メトキ
シベンジル基等が挙げられる。
【0015】式中のR1 は、2−トリ(C1-C4 アルキ
ル/フェニル)シリルエチル基を意味する。ここで、2
−トリ(C1-C4 アルキル/フェニル)シリルエチル基
とは、同種または異種のC1-C4 アルキル基またはフェ
ニル基が珪素原子上に計3個置換した2−シリルエチル
基を意味し、具体的には2−トリメチルシリルエチル
基、2−トリエチルシリルエチル基、2−(トリイソプ
ロピルシリル)エチル基、2−(t−ブチルジメチルシ
リル)エチル基、2−トリフェニルシリルエチル基、2
−(ジフェニルメチルシリル)エチル基、2−(t−ブ
チルジフェニルシリル)エチル基などを挙げることがで
きる。式中のR7 におけるアリールC1-C6 アルキル基
とは、例えばフェニルC1-C6 アルキル基、すなわち、
末端にフェニル基を有する炭素数1〜6個からなる直鎖
状ないしは分枝状のアルキル基であり、具体的には、ベ
ンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニ
ルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基
等を挙げることができる。式中のR8 におけるC1-C18
アルキル基とは、炭素数1〜18個からなる直鎖状ない
しは分枝状のアルキル基またはシクロアルキル基であ
り、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、2−ブチル
基、t−ブチル基、ペンチル基、3−ペンチル基、イソ
ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、4−ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、5−ノニ
ル基、デシル基、ウンデシル基、6−ウンデシル基、ド
デシル基、トリデシル基、7−トリデシル基、テトラデ
シル基、ペンタデシル基、8−ペンタデシル基、ヘキサ
デシル基、ヘプタデシル基、9−ヘプタデシル基、オク
タデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、
シクロオクチル基、(4−シクロヘキシル)シクロヘキ
シル基等が挙げられる。
【0016】式中のR8 における、置換基を有するC1-
18アルキル基とは、以下に述べる置換基を有する、炭
素数1〜18個からなる直鎖状または分枝状のアルキル
基である。かかる置換基としては、ハロゲン原子、トリ
フルオロメチル基、例えばシクロプロピル基、シクロブ
チル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロ
ヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数1〜18個の
シクロアルキル基、アリール基、置換されたアリール
基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、水酸
基、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イ
ソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、シク
ロペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシ
ルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノ
ニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、
ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシル
オキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ
基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基等の
炭素数1〜18個のアルコキシ基、ジフェニルメトキシ
基、トリフェニルメトキシ基、アリールオキシ基、置換
されたアリールオキシ基、ベンジルオキシ基、(置換ベ
ンジル)オキシ基、アミノ基、ベンジルアミノ基、(置
換ベンジル)アミノ基、炭素数1〜18個のモノアルキ
ルアミノ基、各々が炭素数1〜18個のジアルキルアミ
ノ基、アルキル鎖の炭素数が1〜18個のアルキルベン
ジルアミノ基、例えばアセチルアミノ基、プロピオニル
アミノ基、ブチリルアミノ基、バレリルアミノ基、ペン
タノイルアミノ基、シクロペンタンカルボキサミド基、
ヘキサノイルアミノ基、シクロヘキサンカルボキサミド
基、ヘプタノイルアミノ基、オクタノイルアミノ基、ノ
ナノイルアミノ基、デカノイルアミノ基、ウンデカノイ
ルアミノ基、ドデカノイルアミノ基、トリデカノイルア
ミノ基、テトラデカノイルアミノ基、ペンタデカノイル
アミノ基、ヘキサデカノイルアミノ基、ヘプタデカノイ
ルアミノ基等の炭素数1〜18個のアルカノイルアミノ
基(アルキルカルボキサミド基)、前述のアロイル基も
しくは置換されたアロイル基がアミノ基上に置換したア
ロイルアミノ基、カルボキシル基、例えばメチルカルバ
モイル基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイ
ル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル
基、シクロペンチルカルバモイル基、ヘキシルカルバモ
イル基、シクロヘキシルカルバモイル基、ヘプチルカル
バモイル基、オクチルカルバモイル基、ノニルカルバモ
イル基、デシルカルバモイル基、ウンデシルカルバモイ
ル基、ドデシルカルバモイル基、トリデシルカバモイル
基、テトラデシルカルバモイル基、ペンタデシルカルバ
モイル基、ヘキサデシルカルバモイル基、ヘプタデシル
カルバモイル基、オクタデシルカルバモイル基等のアル
キル部分の炭素数が1〜18個のアルキルカルバモイル
基(アルキルアミノカルボニル基)、各々が炭素数1〜
18個のジアルキルカルバモイル基(ジアルキルアミノ
カルボニル基)、ベンジルカルバモイル基、アルキル鎖
の炭素数が1〜18個のアルキルベンジルカルバモイル
基、前述のアリール基もしくは置換されたアリール基が
アミノ基上に置換したアリールカルバモイル基、炭素数
1〜18個のアルカノイル基、アロイル基、炭素数1〜
18個のアルキルチオ基、アリールチオ基、炭素数1〜
18個のアルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、シアノ基、ニトロ基等々が挙げられる。また、これ
らの置換基のアルキル鎖上あるいはアリール環上に、さ
らに上述の置換基が置換してもよい。かかる置換基の置
換位置としては、糖鎖還元末端の酸素原子と直接結合す
る炭素原子を除く、全ての炭素原子上が可能である。さ
らには、これらの置換基は、かかるアルキル鎖上に、単
にひとつのみならず、複数個(2〜5個)置換すること
もでき、その置換基の種類は、同種のものでも異種のも
のでもよい。
【0017】式中のZにおける脱離基としては、具体的
には、ハロゲン原子、例えばアセトキシ基、プロポキシ
基等の炭素数1〜6個からなるアルカノイルオキシ基、
例えばベンゾイルオキシ基等のアロイルオキシ基、例え
ばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソ
プロピルチオ基等の炭素数1〜6個からなる直鎖状ある
いは分枝状のアルキルチオ基、フェニルチオ基、ピリジ
ルチオ基、フェニルスルフィニル基、フェニルセレニル
基、例えばアセトイミデート基、トリクロロアセトイミ
デート基、N−メチルアセトイミデート基等のイミデー
ト基、例えばジメチルホスホリル基、ジエチルホスホリ
ル基等の炭素数1〜6個のアルキル基からなるジアルキ
ルホスホリル基、ジフェニルホスホリル基等が挙げられ
る。本発明のルイスX誘導体の塩としては、酸付加塩、
すなわち、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸
塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機塩、例えば、蟻
酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、マンデル酸塩、
コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩等のモノまたは
ジカルボン酸塩などが挙げられる。また、R4 がアルキ
ル基でない場合には、ナトリウム塩、リチウム塩、カリ
ウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ金
属塩あるいはアルカリ土類金属塩として単離することも
できる。
【0018】本発明化合物(1)は、以下に記載する方
法によって、ルイスX誘導体(7)へと変換することが
できる。 〔スキームA〕
【化73】
【化74】 (式中、R1 、R2 、R3 、X、R7 、Y、R2'、
3'、X' 、Z、R8 およびWは前述と同意義を示
す。)
【0019】(A−1工程)本発明の化合物(1)を種
々の反応条件下で親電子剤と反応させることにより、化
合物(2)を製造することができる。塩基の存在下で反
応せしめる場合の親電子剤としては、前記のR7 で表さ
れる置換基を含むカルボン酸ハライド、カルボン酸無水
物、ハロギ酸エステル、ピロカーボネート、スルホン酸
ハライド、あるいはスルホン酸無水物等を用いることが
できる。ハライドのハロゲン原子としては塩素、臭素、
ヨウ素などが挙げられる。塩基としては、炭酸ナトリウ
ムや炭酸カリウムなどの炭酸塩、水酸化ナトリウムや水
酸化カリウムなどの水酸化物、重炭酸ナトリウムや重炭
酸カリウムなどの重炭酸塩、リン酸水素二ナトリウム、
リン酸水素二カリウム、あるいはトリエチルアミン、
N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメ
チルアニリン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕
ウンデセン(DBU)、ヘキサメチルジシラザンリチウ
ムなどの有機塩基等を用いることができる。中性条件下
で反応せしめる場合の親電子剤としては、前記のR7
表される置換基を含むイソシアネート、イソチオシアネ
ート等を用いることができる。縮合剤共存下で反応せし
める場合の親電子剤としては、前記のR7 で表される置
換基を含むカルボン酸、スルホン酸、チオカルボン酸等
を用いることができる。縮合剤としては、ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボ
ジイミド(DIPC)、N−エチル−N’−3−ジメチ
ルアミノプロピルカルボジイミド(WSCI)およびそ
の塩酸塩(WSC・HCl)、ベンゾトリアゾール−1
−イル−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサ
フルオロリン化物塩(BOP)、ジフェニルホスホリル
アジド(DPPA)等を用いることができる。これらは
単独で、あるいはN−ヒドロキシスクシンイミド(HO
NSu)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOB
t)、3−ヒドロキシ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ
−1,2,3−ベンゾトリアジン(HOObt)等と組
み合わせて用いる。
【0020】反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒と
しては塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンなどのハ
ロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、ジオキサンなどのエーテル系溶
媒、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどの芳香族
系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水
素系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ア
セトニトリルなどの極性非プロトン性溶媒、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなど
のアルコール系溶媒、アセトン、水などが挙げられる。
これらは単独もしくは混合溶媒として使用される。反応
温度は−70℃から100℃、好ましくは0℃から60
℃(もしくは溶媒の沸点)の範囲で選ばれる。反応時間
は主に反応温度、使用される原料化合物、試剤、溶媒等
により左右されるが、通常1時間から2日間である。た
だし、化合物(1)がいずれかの位置に水酸基を有する
場合には、すなわち、R2 、R3 、Xのいずれかが水素
原子であるか、あるいはXが未保護のカルボキシル基ま
たは水酸基を有する場合には、反応条件により酸素原子
上への親電子剤の反応も同時に進行する場合がある。酸
素原子上への反応を避けるためには、中性条件下、ある
いは塩基として重炭酸ナトリウムや重炭酸カリウムなど
の重炭酸塩を用いて、親電子剤と反応させるのが好まし
い。
【0021】(A−2工程)上記で得られた化合物
(2)を、塩基の存在下、アシル化剤と反応させること
により、化合物(3)を製造することができる。アシル
化剤としては、前記のR2'ないしはR3'で表されるアシ
ル基を含むカルボン酸ハライド、カルボン酸無水物等を
用いることができる。ハライドのハロゲン原子としては
塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。塩基としては、
炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどの炭酸塩、水酸化ナ
トリウムや水酸化カリウムなどの水酸化物、重炭酸ナト
リウムや重炭酸カリウムなどの重炭酸塩、リン酸水素二
ナトリウム、リン酸水素二カリウム、あるいはトリエチ
ルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリ
ジン、ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデセン(DBU)、ヘキサメチルジ
シラザンリチウムなどの有機塩基等を用いることができ
る。反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒としては塩
化メチレン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系
溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメト
キシエタン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、クロロベンゼンなどの芳香族系溶媒、ヘ
キサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、
ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリ
ルなどの極性非プロトン性溶媒などが挙げられる。これ
らは単独もしくは混合溶媒として使用される。反応温度
は−70℃から100℃、好ましくは0℃から60℃
(もしくは溶媒の沸点)の範囲で選ばれる。反応時間は
主に反応温度、使用される原料化合物、試剤、溶媒等に
より左右されるが、通常1時間から2日間である。
【0022】なお、化合物(2)がカルボキシル基を有
する場合には、すなわちR4 が水素原子である場合に
は、本工程を行うに先立ち、その保護を行う必要があ
る。カルボキシル基のC1-C6 アルキル基による保護法
としては、例えばジアゾメタン、ジアゾエタン等のジア
ゾアルカンと反応させるか、あるいは縮合剤および有機
塩基の存在下、相当するアルコールと反応させる。縮合
剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DC
C)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)、N
−エチル−N’−3−ジメチルアミノプロピルカルボジ
イミド(WSCI)およびその塩酸塩(WSC・HC
l)、ベンゾトリアゾール−1−イル−トリス(ジメチ
ルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン化物塩(B
OP)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)等を
用いることができる。これらは単独で、あるいはN−ヒ
ドロキシスクシンイミド(HONSu)、1−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール(HOBt)、3−ヒドロキシ−
4−オキソ−3,4−ジヒドロ−1,2,3−ベンゾト
リアジン(HOObt)等と組み合わせて用いる。有機
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジ
イソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチ
ルアミノピリジン、ジメチルアニリン、1,8−ジアザ
ビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン(DBU)などを挙
げることができる。反応は溶媒中で行うのが好ましく、
溶媒としては塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンな
どのハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジメトキシエタン、ジオキサンなどのエーテル
系溶媒、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどの芳
香族系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭
化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMS
O)、アセトニトリルなどの極性非プロトン性溶媒、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ルなどのアルコール系溶媒、アセトン、水などが挙げら
れる。これらは単独もしくは混合溶媒として使用され
る。反応温度は−70℃から100℃、好ましくは0℃
から60℃(もしくは溶媒の沸点)の範囲で選ばれる。
反応時間は主に反応温度、使用される原料化合物、試
剤、溶媒等により左右されるが、通常1時間から2日間
である。ただし、R2 、R3 、Xのいずれもが水素原子
でなく、且つ、Xが未保護のカルボキシル基および水酸
基をひとつも有さない場合には、化合物(2)と化合物
(3)は全く等価であり、本工程は何ら行う必要がな
い。
【0023】(A−3工程)上記の方法により得られた
化合物(3)は、Magnusson らの方法により(J.Org. C
hem., 55, 3181 (1990) )、触媒量のルイス酸の存在
下、1,1−ジハロメチルメチルエーテルなどのハロゲ
ン化試剤で処理することにより、対応する糖ハライド体
(4)に導くことができる。ハライドのハロゲン原子と
しては塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。あるい
は、Magnusson らの別の方法に従って(J. Org. Chem.,
53, 5629 (1988) )、ルイス酸の存在下に酸無水物と反
応させるか、あるいはプロトン酸と反応させることによ
り、1−O−アシル化糖(4)あるいは1−OH体へと
導くことができる。用いるルイス酸としては、例えば塩
化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、塩化第一スズ、臭化第
一スズ、ヨウ化第一スズ、塩化第二スズ、臭化第二ス
ズ、ヨウ化第二スズ、四塩化チタン、四臭化チタン、四
ヨウ化チタン、塩化第二鉄、臭化第二鉄、ヨウ化第二
鉄、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化アル
ミニウム、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホ
ネート(TMSトリフラート)、スズトリフラート、エ
ーテル性三フッ化ホウ素などを挙げることができる。一
方、プロトン酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、トリフ
ルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンス
ルホン酸、塩酸、過塩素酸、硫酸等を用いることができ
る。ルイス酸を用いる場合の使用量は、通常0.001
〜1当量である。一方、プロトン酸を用いる場合には、
通常0.01当量以上であり、時に反応溶媒を兼ねて大
過剰に用いる。反応は無溶媒下、あるいは溶媒中で行わ
れ、用いる溶媒としてはクロロホルム、塩化メチレン、
1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、
ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、クロロベンゼンなどの芳香族系溶媒、ジメチルホル
ムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、ニトロメ
タンなどの極性非プロトン性溶媒などが挙げられる。こ
れらは単独もしくは混合溶媒として使用される。反応温
度は−70℃から100℃、好ましくは−20℃から6
0℃(もしくは溶媒の沸点)の範囲で選ばれる。反応時
間は主に反応温度、使用される原料化合物、試剤、溶媒
等により左右されるが、通常1時間から1日間である。
これらのハライド体、1−O−アシル化糖もしくは1−
OH体は、さらに既知の方法により、アルキルチオ基、
フェニルチオ基、ピリジルチオ基、フェニルスルフィニ
ル基、フェニルセレニル基、イミデート基、ジアルキル
ホスホリル基、あるいはジフェニルホスホリル基など種
々の脱離基Zを有する化合物(4)へと変換することも
できる(例えば、第4版実験化学講座、26巻、有機合成
VII 、267 〜354 頁、日本化学会編 (1992)を参照のこ
と)。
【0024】(A−4工程)このようにして得られた化
合物(4)を、ルイス酸もしくは金属塩の存在下、各種
アルコールもしくはフェノール類と反応させることによ
り、化合物(5)を製造することができる(例えば、第
4版実験化学講座、26巻、有機合成VII 、267 〜354
頁、日本化学会編 (1992)を参照のこと)。反応に用い
るルイス酸もしくは金属塩としては、塩化亜鉛、臭化亜
鉛、ヨウ化亜鉛、塩化第一スズ、臭化第一スズ、ヨウ化
第一スズ、塩化第二スズ、臭化第二スズ、ヨウ化第二ス
ズ、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン、塩
化第二鉄、臭化第二鉄、ヨウ化第二鉄、塩化第二銅、臭
化第二銅、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ
化アルミニウム、塩化第二水銀、臭化第二水銀、ヨウ化
第二水銀、シアン化第二水銀、酸化水銀、酸化銀、炭酸
銀、過塩素酸銀、塩化第一銀、臭化第一銀、ヨウ化第一
銀、ケイ酸銀、四フッ化ホウ素酸銀、銀ゼオライト、ト
リメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(TM
Sトリフラート)、銀トリフラート、スズトリフラー
ト、メチルトリフラート、無水トリフラート、過塩素酸
トリチル、四フッ化珪素、塩化トリメチルシラン、臭化
トリメチルシラン、ヨウ化トリメチルシラン、エーテル
性三フッ化ホウ素などが挙げられ、必要に応じてこれら
を組み合わせて用いることもできる。反応は溶媒中で行
うのが好ましく、用いる溶媒としては塩化メチレン、
1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、
ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、クロロベンゼンなどの芳香族系溶媒、ヘキサン、シ
クロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ジメチルホ
ルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、アセト
ニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、ニトロエ
タン、ニトロプロパンなどの極性非プロトン性溶媒、も
しくはアセトンなどが挙げられる。これらは単独もしく
は混合溶媒として使用される。反応に伴って系内に生成
する酸の捕捉剤として、反応系内にN,N,N',N'−
テトラメチルウレア、ピリジン、2,6−ジ−t−ブチ
ルピリジン、2,6−ルチジン、2,4,6−コリジ
ン、トリエチルアミンあるいはモレキュラーシーブス
(MS3A、MS4AあるいはMS5A)等を共存させ
てもよい。反応は無水の条件下で行うことが望ましく、
従って、溶媒、試薬、基質、反応容器等について、でき
る限り水分を除去したほうがよい。場合により、水分除
去のため、反応系内にモレキュラーシーブス(MS3
A、MS4AあるいはMS5A)または無水硫酸カルシ
ウム等の脱水剤を共存させてもよい。また、銀塩を用い
る反応は、光を遮断して行ったほうがよい。反応温度は
−70℃から100℃、好ましくは−20℃から60℃
(もしくは溶媒の沸点)の範囲で選ばれる。反応時間は
主に反応温度、使用される原料化合物、試剤、溶媒等に
より左右されるが、通常1時間から5日間である。
【0025】(A−5工程)上記で得られた化合物
(5)を、溶媒中、塩基性条件下で加水分解することに
より、ルイスX誘導体(6)を製造することができる。
塩基としては、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどの炭
酸塩、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの水酸化
物、重炭酸ナトリウムや重炭酸カリウムなどの重炭酸
塩、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、
あるいはトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエ
チルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、1,8−ジ
アザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン(DBU)、ヘ
キサメチルジシラザンリチウム、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシドなどの有機塩基等を用いるこ
とができる。反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒と
しては塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンなどのハ
ロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、ジオキサンなどのエーテル系溶
媒、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどの芳香族
系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水
素系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ア
セトニトリルなどの極性非プロトン性溶媒、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなど
のアルコール系溶媒、アセトン、水などが挙げられる。
これらは単独もしくは混合溶媒として使用される。化合
物(5)が保護されたカルボキシル基を有する場合に
は、水との混合溶媒を用いるか、水酸基の脱保護を行っ
た後に反応系内に水または塩基の水溶液を加えるか、も
しくは水酸基の脱保護体を一旦単離した後に水または含
水溶媒中で塩基を用いるかのいずれかの方法により、カ
ルボキシル基の脱保護も行うことができる。反応温度は
−70℃から100℃、好ましくは0℃から60℃(も
しくは溶媒の沸点)の範囲で選ばれる。反応時間は主に
反応温度、使用される原料化合物、試剤、溶媒等により
左右されるが、通常1時間から2日間である。
【0026】あるいは、本発明化合物(1)は、以下に
記載する方法によっても、ルイスX誘導体(6)へと変
換することができる。 〔スキームB〕
【化75】
【化76】
【化77】 (式中、R1 、R2 、R3 、X、R10、R2'、R3'、
X' 、Z、R8 、Y、R7およびWは前述と同意義を示
す。)
【0027】(B−1工程)本発明の化合物(1)の窒
素原子を、アリルオキシカルボニル基(Alloc)、
t−ブトキシカルボニル基(Boc)あるいはベンジル
オキシカルボニル基(Cbz)で保護することにより、
化合物(7)を製造することができる。保護基を導入す
る場合の試剤としては、相当するハロホルメートやピロ
カーボネートが用いられる( 例えば“Protective Group
s in Organic Synthesis”( T.W. Greene, P. G. M. Wu
ts 共著、第2版、John Wiley & Sons,Inc. (1991) )
の 327〜338 頁を参照のこと) 。反応は通常、中性条件
下もしくは塩基の共存下で行われる。塩基としては、炭
酸ナトリウムや炭酸カリウムなどの炭酸塩、水酸化ナト
リウムや水酸化カリウムなどの水酸化物、重炭酸ナトリ
ウムや重炭酸カリウムなどの重炭酸塩、リン酸水素二ナ
トリウム、リン酸水素二カリウム、あるいはトリエチル
アミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジ
ン、ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ〔5.
4.0〕ウンデセン(DBU)、ヘキサメチルジシラザ
ンリチウムなどの有機塩基等を用いることができる。反
応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒としては塩化メチ
レン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエ
タン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、ト
ルエン、クロロベンゼンなどの芳香族系溶媒、ヘキサ
ン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ジメ
チルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリルな
どの極性非プロトン性溶媒、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール系溶
媒、アセトン、水などが挙げられる。これらは単独もし
くは混合溶媒として使用される。反応温度は−70℃か
ら100℃、好ましくは0℃から60℃(もしくは溶媒
の沸点)の範囲で選ばれる。反応時間は主に反応温度、
使用される原料化合物、試剤、溶媒等により左右される
が、通常1時間から1日間である。
【0028】(B−2工程)上記の方法により得られた
化合物(7)を用い、A−2工程と同様の方法でアシル
化することにより、全ての官能基が保護された化合物
(8)を製造することができる。なお、化合物(7)が
カルボキシル基を有する場合には、すなわちR4 が水素
原子である場合には、本工程を行うに先立ち、A−2工
程と同様の方法でその保護を行う。ただし、R2
3 、Xのいずれもが水素原子でなく、且つ、Xが未保
護のカルボキシル基および水酸基をひとつも有さない場
合には、化合物(7)と化合物(8)は全く等価であ
り、本工程は何ら行う必要がない。
【0029】(B−3工程)上記で得られた化合物
(8)は、A−3工程と同様の方法により、脱離基Zを
有する化合物(9)へと導くことができる。 (B−4工程)上記で得られた化合物(9)を、A−4
工程と同様の方法で反応させることにより、グリコシデ
ーション成績体(10)を製造することができる。
【0030】(B−5工程)上記の方法により得られた
化合物(10)のアミノ基上の保護基を、選択的に脱保
護し、化合物(11)を製造することができる。脱保護
の方法としては、例えば、“Protective Groups in Org
anic Synthesis”( T. W. Greene, P. G. M. Wuts 共
著、第2版、John Wiley & Sons,Inc. (1991) )の 327
〜338 頁に記載の方法が挙げられる。実際に脱保護を行
うに当たっては、これらの方法のなかから、アミノ基上
の保護基のみを選択的に脱保護しうる方法を適宜選択す
ることが必要である。かかる保護基がAllocである
場合には、例えば、アリル捕捉剤の存在下、テトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム(TPAL)を
用いることにより、容易に脱保護できる。TPALの使
用量は触媒量でよく、通常は0.001〜1当量用い
る。また、アリル捕捉剤としては、例えばジメドン、マ
ロン酸ジエチル、モルホリン、アニリン、水素化トリブ
チルスズ、ポリメチルヒドロシロキサン等を挙げること
ができる。また、かかる保護基がCbzである場合に
は、例えば、パラジウム炭素の存在下、水素添加を行う
ことにより、容易に脱保護できる。パラジウム炭素の使
用量は触媒量でよく、通常は0.001〜1当量用い
る。また、水素供給源としては、例えば水素分子、ギ
酸、ギ酸アンモニウム、シクロヘキセン、1,4−シク
ロヘキサジエン、シス−デカリン等を挙げることができ
る。いずれの反応も溶媒中で行うのが好ましく、溶媒と
しては塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンなどのハ
ロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、ジオキサンなどのエーテル系溶
媒、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどの芳香族
系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水
素系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ア
セトニトリルなどの極性非プロトン性溶媒、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなど
のアルコール系溶媒等が挙げられる。これらは単独もし
くは混合溶媒として使用される。反応温度は−70℃か
ら100℃、好ましくは0℃から60℃(もしくは溶媒
の沸点)の範囲で選ばれる。反応時間は主に反応温度、
使用される原料化合物、試剤、溶媒等により左右される
が、通常1時間から1日間である。
【0031】(B−6工程)上記の方法により得られた
化合物(11)を、A−1工程と同様の方法で親電子剤
と反応させることにより、化合物(5)を製造すること
ができる。 (B−7工程)上記の方法により得られた化合物(5)
を、A−5工程と全く同様の方法で加水分解することに
より、ルイスX誘導体(6)を製造することができる。
【0032】ところで、本発明化合物(1)は、以下に
記載する方法によって製造することができる。 〔スキームC〕
【化78】
【化79】 (式中、R1 、R2'、X' 、R10、R11、Z、R2 、X
およびR3 は前述と同意義を示す。R12は水酸基、C1-
6 アルカノイル基、アロイル基、ベンジル基または置
換ベンジル基である。)
【0033】(C−1工程)化合物(12)の窒素原子
を、B−1工程と同様の方法で、アリルオキシカルボニ
ル基(Alloc)、t−ブトキシカルボニル基(Bo
c)あるいはベンジルオキシカルボニル基(Cbz)で
保護することにより、化合物(13)を製造することが
できる。 (C−2工程)上記で得られた化合物(13)を、ルイ
ス酸もしくは金属塩の存在下、脱離基Zを有する化合物
(14)と反応させることにより、グリコシデーション
成績体(15)を製造することができる。反応に用いる
ルイス酸もしくは金属塩としては、塩化亜鉛、臭化亜
鉛、ヨウ化亜鉛、塩化第一スズ、臭化第一スズ、ヨウ化
第一スズ、塩化第二スズ、臭化第二スズ、ヨウ化第二ス
ズ、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン、塩
化第二鉄、臭化第二鉄、ヨウ化第二鉄、塩化第二銅、臭
化第二銅、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ
化アルミニウム、塩化第二水銀、臭化第二水銀、ヨウ化
第二水銀、シアン化第二水銀、酸化水銀、酸化銀、炭酸
銀、過塩素酸銀、塩化第一銀、臭化第一銀、ヨウ化第一
銀、ケイ酸銀、四フッ化ホウ素酸銀、銀ゼオライト、ト
リメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(TM
Sトリフラート)、銀トリフラート、スズトリフラー
ト、メチルトリフラート、無水トリフラート、過塩素酸
トリチル、四フッ化珪素、塩化トリメチルシラン、臭化
トリメチルシラン、ヨウ化トリメチルシラン、エーテル
性三フッ化ホウ素などが挙げられ、必要に応じてこれら
を組み合わせて用いることもできる。(例えば、第4版
実験化学講座、26巻、有機合成VII 、267 〜354 頁、日
本化学会編 (1992)を参照のこと)。
【0034】反応は溶媒中で行うのが好ましく、用いる
溶媒としては塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンな
どのハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジメトキシエタン、ジオキサンなどのエーテル
系溶媒、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどの芳
香族系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭
化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメ
チルアセトアミド、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパンなど
の極性非プロトン性溶媒、もしくはアセトンなどが挙げ
られる。これらは単独もしくは混合溶媒として使用され
る。反応に伴って系内に生成する酸の捕捉剤として、反
応系内にN,N,N',N'−テトラメチルウレア、ピリ
ジン、2,6−ジ−t−ブチルピリジン、2,6−ルチ
ジン、2,4,6−コリジン、トリエチルアミンあるい
はモレキュラーシーブス(MS3A、MS4Aあるいは
MS5A)等を共存させてもよい。反応は無水の条件下
で行うことが望ましく、従って、溶媒、試薬、基質、反
応容器等について、できる限り水分を除去したほうがよ
い。場合により、水分除去のため、反応系内にモレキュ
ラーシーブス(MS3A、MS4AあるいはMS5A)
または無水硫酸カルシウム等の脱水剤を共存させてもよ
い。また、銀塩を用いる反応は、光を遮断して行ったほ
うがよい。反応温度は−70℃から100℃、好ましく
は−20℃から60℃(もしくは溶媒の沸点)の範囲で
選ばれる。反応時間は主に反応温度、使用される原料化
合物、試剤、溶媒等により左右されるが、通常1時間か
ら5日間である。なお、本反応で用いる、脱離基Zを有
する化合物(14)は、2,3,4−トリ−O−保護−
L−フコピラノース、アルキル 2,3,4−トリ−O
−保護−L−フコピラノシド、あるいは、アシル 2,
3,4−トリ−O−保護−L−フコピラノシドを用い、
常法によって製造することができる。(例えば、第4版
実験化学講座、26巻、有機合成VII 、267 〜354 頁、日
本化学会編 (1992)を参照のこと)。
【0035】(C−3工程)上記で得られた化合物(1
5)を、必要に応じ、A−5工程と同様の方法で加水分
解することにより、化合物(16)へと変換することが
できる。なお、化合物(15)における水酸基およびカ
ルボキシル基上の保護基を、なんら脱保護する必要がな
い場合には、化合物(15)および化合物(16)は全
く等価であり、本工程は何ら行う必要がない。 (C−4工程)化合物(16)におけるR12がベンジル
基または置換ベンジル基である場合には、例えば、パラ
ジウム炭素の存在下、水素添加を行うことにより容易に
脱保護を行うことができ、化合物(7)を得ることがで
きる。パラジウム炭素の使用量は触媒量でよく、通常は
0.001〜1当量用いる。また、水素供給源として
は、例えば水素分子、ギ酸、ギ酸アンモニウム、シクロ
ヘキセン、1,4−シクロヘキサジエン、シス−デカリ
ン等を挙げることができる。特に、R12が4−メトキシ
ベンジル基である場合には、例えば硝酸セリウムアンモ
ニウム(CAN)あるいはジクロロジシアノキノン(D
DQ)を用いても脱保護を行うことができ、化合物
(2)を得ることができる。いずれの反応も溶媒中で行
うのが好ましく、溶媒としては塩化メチレン、1,2−
ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサ
ンなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、クロロ
ベンゼンなどの芳香族系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサ
ンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド
(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド(DMSO)、アセトニトリルなどの極性非プロト
ン性溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノールなどのアルコール系溶媒あるいは水等が
挙げられる。これらは単独もしくは混合溶媒として使用
される。反応温度は−70℃から100℃、好ましくは
0℃から60℃(もしくは溶媒の沸点)の範囲で選ばれ
る。反応時間は主に反応温度、使用される原料化合物、
試剤、溶媒等により左右されるが、通常1時間から1日
間である。なお、化合物(16)におけるR12がベンジ
ル基でも置換ベンジル基でもない場合には、化合物(1
6)および化合物(7)は全く等価であり、本工程は何
ら行う必要がない。一方、化合物(16)におけるR10
とR12が共にベンジル基である場合には、すなわち、か
かるアミノ基上の保護基がCbzでありR12がベンジル
基である場合には、本工程における水素添加により両者
共に脱保護され、次なるC−5工程を行わずして、目的
とする本発明化合物(1)を得ることができる。 (C−5工程)上記で得られた化合物(7)のアミノ基
上の保護基を、B−5工程と同様の方法で除去し、目的
とする本発明化合物(1)を製造することができる。
【0036】また、本発明化合物(1)は、以下に記載
する方法によっても製造することができる。 〔スキームD〕
【化80】
【化81】 (式中、R1 、R2 、X、R10、WおよびR3 は前述と
同意義を示す。)
【0037】(D−1工程)化合物(17)の窒素原子
を、B−1工程と同様の方法で、アリルオキシカルボニ
ル基(Alloc)、t−ブトキシカルボニル基(Bo
c)あるいはベンジルオキシカルボニル基(Cbz)で
保護することにより、化合物(18)を製造することが
できる。 (D−2工程)上記で得られた化合物(18)の水酸基
およびカルボキシル基が保護されている場合には、A−
5工程と同様の方法により、これらを脱保護して、化合
物(19)を製造することができる。 (D−3工程)上記で得られた化合物(19)を、フコ
ース転移酵素を用いてGDP−フコースと反応させて、
化合物(20)を製造することができる。本反応は、文
献記載の方法(M. M. Palcic 等, Carbohydr. Res.,
190, 1 (1989) 、C-H. Wong 等, Bioorg. Med. Chem. L
ett., 1, 425 (1991) )に従って行うことができる。す
なわち、pH緩衝液中に、GDP−フコース、塩化マン
ガン、化合物(19)およびフコース転移酵素を加えて
反応させることにより、化合物(20)を得ることがで
きる。必要に応じ、アジ化ナトリウムを加えることもで
きる。pH緩衝液としては、例えば、ヒ酸ナトリウム緩
衝液、ヒ酸カリウム緩衝液、N−(2−ヒドロキシエチ
ル)ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)(H
EPES)緩衝液等が挙げられる。反応液のpHは、4
から9、好ましくは6から8の範囲で選ばれる。反応温
度は、0℃から60℃、好ましくは20℃から45℃の
範囲で選ばれる。反応時間は主に反応温度、pH、使用
される原料化合物、試剤の当量、溶媒量等により左右さ
れるが、通常1日から2週間である。なお、GDP−フ
コースとは、グアノシン−5’−ジホスホ−1−L−フ
コピラノシドを意味し、これは SIGMA 社により供給さ
れているし、例えば R. R.Schmidt 等の方法(Tetrahe
dron Lett., 33, 1585 (1992) )により、L−フコピ
ラノースから製造することもできる。
【0038】(D−4工程)上記で得られた化合物(2
0)の水酸基およびカルボキシル基を、必要に応じ、A
−2工程と同様の方法で保護することにより、化合物
(7)を製造することができる。なお、化合物(20)
の水酸基およびカルボキシル基を何ら保護する必要がな
い場合には、化合物(20)と化合物(7)は全く等価
であり、本工程を行う必要はない。 (D−5工程)上記で得られた化合物(7)のアミノ基
上の保護基を、B−5工程と同様の方法で除去し、目的
とする本発明化合物(1)を製造することができる。
【0039】また、上記のスキームCおよびDにおける
出発物質(12)および(17)は、以下に記載する方
法によって製造することができる。 〔スキームE〕
【化82】
【化83】 (式中、R1 、R10、W、R2 およびXは前述と同意義
を示す。)
【0040】(E−1工程)グルコサミン誘導体(2
1)を、ガラクトース転移酵素を用いてUDP−ガラク
トースと反応させて、化合物(22)を製造することが
できる。本反応は、文献記載の方法(例えば、J. C. Pa
ulson 等, J. Am. Chem. Soc.,108, 2068 (1986)、S.
L. Flitsch 等, J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1526
(1992) )に従って行うことができる。これらの方法で
は、入手困難なUDP−ガラクトースに代えて入手可能
なUDP−グルコースを用い、UDP−ガラクトース−
4−エピメラーゼを利用することによって、反応系内で
UDP−ガラクトースを合成している。すなわち、pH
緩衝液中に、UDP−グルココース、子牛血清アルブミ
ン、塩化マンガン、化合物(21)、UDP−ガラクト
ース−4−エピメラーゼ およびガラクトース転移酵素
を加えて反応させることにより、化合物(22)を得る
ことができる。必要に応じ、アジ化ナトリウムおよび/
またはアルカリホスファターゼを加えることもできる。
pH緩衝液としては、例えば、ヒ酸ナトリウム緩衝液、
ヒ酸カリウム緩衝液、N−(2−ヒドロキシエチル)ピ
ペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)(HEPE
S)緩衝液等が挙げられる。基質の緩衝液に対する溶解
性が低い場合には、少量の界面活性剤(例えば、トリト
ンCF−54等、0.1 〜2.0 %)あるいは少量のアルコ
ール(例えば、メタノール等、0.1 〜10%)を加えても
よい。反応液のpHは、4から9、好ましくは6から8
の範囲で選ばれる。反応温度は、0℃から60℃、好ま
しくは20℃から45℃の範囲で選ばれる。反応時間は
主に反応温度、pH、使用される原料化合物、試剤の当
量、溶媒量等により左右されるが、通常1日から2週間
である。なお、UDP−ガラクトースとは、ウリジン−
5’−ジホスホ−D−ガラクトピラノシドを意味し、U
DP−グルコースとは、ウリジン−5’−ジホスホ−D
−グルコピラノシドを意味する。後者は、SIGMA 社によ
り供給されている。UDP−ガラクトースに代えて、D
−グルコース−1−ホスフェートを用いる方法(例え
ば、C. Auge 等, Tetrahedron Lett., 25, 1467 (198
4) 、C-H. Wong 等, J.Am. Chem. Soc., 113, 6300 (19
91))、D−グルコース−6−ホスフェートを用いる方
法(G. M. Whitesides 等, J. Org. Chem., 47, 5416
(1982))、D−ガラクトースを用いる方法(C-H. Wong
等, J. Org. Chem., 57, 4343(1992) )も報告されて
おり、これらの方法を用いて、上記と同様に、グルコサ
ミン誘導体(21)を化合物(22)に変換することも
可能である。
【0041】(E−2工程)上記で得られた化合物(2
2)を、必要に応じ、シアル酸(N−アセチルノイラミ
ン酸)転移酵素を用いてCMP−N−アセチルノイラミ
ン酸と反応させて、化合物(19)を製造することがで
きる。本反応は、文献記載の方法(例えば、C-H. Wong
等, J. Am. Chem. Soc., 113, 4698 (1991)、J. C. Pa
ulson 等, J. Am. Chem. Soc.,115, 1603 (1993))に従
って行うことができる。これらの方法では、入手困難な
CMP−N−アセチルノイラミン酸を、CMP−N−ア
セチルノイラミン酸シンセターゼを利用することによっ
て、反応系内でシアル酸より合成している。すなわち、
pH緩衝液中に、シアル酸(N−アセチルノイラミン
酸)、子牛血清アルブミン、塩化マグネシウム、塩化カ
リウム、塩化マンガン、化合物(23)、ホスホエノー
ルピルベート、触媒量のシチジン−5’−モノホスフェ
ート(CMP)、触媒量のアデノシン−5’−トリホス
フェート(ATP)、ミオキナーゼ、ピルベートキナー
ゼ、CMP−N−アセチルノイラミン酸シンセターゼお
よびシアル酸転移酵素を加えて反応させることにより、
化合物(19)を得ることができる。必要に応じ、2−
メルカプトエタノールおよび/またはアルカリホスファ
ターゼを加えることもできる。pH緩衝液としては、例
えば、ヒ酸ナトリウム緩衝液、ヒ酸カリウム緩衝液、N
−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−
エタンスルホン酸)(HEPES)緩衝液等が挙げられ
る。
【0042】基質の緩衝液に対する溶解性が低い場合に
は、少量の界面活性剤(例えば、トリトンCF−54
等、0.1 〜2.0 %)あるいは少量のアルコール(例え
ば、メタノール等、0.1 〜10%)を加えてもよい。反応
液のpHは、4から9、好ましくは6から8の範囲で選
ばれる。反応温度は、0℃から60℃、好ましくは20
℃から45℃の範囲で選ばれる。反応時間は主に反応温
度、pH、使用される原料化合物、試剤の当量、溶媒量
等により左右されるが、通常1日から2週間である。な
お、CMP−N−アセチルノイラミン酸とは、シチジン
−5’−モノホスホ−N−アセチルノイラミン酸を意味
し、これはSIGMA 社により供給されているが非常に高価
である。しかしながら、これは、文献記載の方法(C. A
uge 等, Carbohydr. Res., 200, 257 (1990) 、G. M.
Whitesides 等, J. Am. Chem. Soc., 110, 7159 (198
8))により、シアル酸あるいはN−アセチルグルコサミ
ンから製造することもできる。CMP−N−アセチルノ
イラミン酸を当量以上用いて反応を行うことが可能な場
合には、文献記載の方法(例えば、J. C. Paulson 等,
J. Am. Chem. Soc.,108, 2068 (1986)、 S. L. Flitsch
等, J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1526 (1992) )を
用いて、上記と同様に、化合物(22)を化合物(1
9)に変換することも可能である。ここで、化合物(2
2)へのシアル酸の導入が何ら必要ない場合には、化合
物(22)と化合物(19)は全く等価であり、本工程
を行う必要はない。
【0043】(E−3工程)上記で得られた化合物(1
9)の水酸基およびカルボキシル基を、必要に応じ、A
−2工程と同様の方法で保護することにより、化合物
(23)を製造することができる。なお、化合物(1
9)の水酸基およびカルボキシル基を何ら保護する必要
がない場合には、化合物(19)と化合物(23)は全
く等価であり、本工程を行う必要はない。 (E−4工程)上記で得られた化合物(23)のアミノ
基上の保護基を、B−5工程と同様の方法で除去し、化
合物(24)を製造することができる。
【0044】(E−5工程)上記で得られた化合物(2
4)の、グルコサミン部分の3位水酸基上の保護基のみ
を選択的に脱保護し、目的の化合物(17)を製造する
ことができる。かかる位置選択的な脱保護は、溶媒中、
中性もしくは弱酸性条件下で進行する。用いる溶媒とし
ては塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンなどのハロ
ゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジメトキシエタン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、
ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどの芳香族系溶
媒、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素系
溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセ
トアミド、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロ
メタン、ニトロエタン、ニトロプロパンなどの極性非プ
ロトン性溶媒、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、t−プタノール、
アミルアルコール、イソアミルアルコール等のアルコー
ル系溶媒、アセトンもしくは水などが挙げられる。これ
らは単独もしくは混合溶媒として使用される。中でも、
極性溶媒を用いるのが好ましい。反応液のpHは、2か
ら8、好ましくは4から7の範囲で選ばれる。反応温度
は−70℃から100℃、好ましくは−20℃から60
℃(もしくは溶媒の沸点)の範囲で選ばれる。反応時間
は主に反応温度、使用される原料化合物、pH、溶媒等
により左右されるが、通常1日間から2週間である。な
お、化合物(24)のR2 が水素原子である場合、化合
物(24)と化合物(17)は全く等価であり、本工程
を行う必要はない。一方、もうひとつの目的化合物(1
2)は、化合物(17)の範疇に属する化合物であり、
E−3工程の実施を必須とすることにより本スキームの
方法で製造することができる。
【0045】ところで、上記スキームEに記載の製造方
法における原料化合物、すなわち、グルコサミン誘導体
(21)は、以下に記載する方法によって製造すること
ができる。 〔スキームF〕
【化84】 (式中、R1 、R10およびZは前述と同意義を示す。R
13はC1-C6 アルカノイル基またはアロイル基であ
る。)
【0046】(F−1工程)文献記載の方法(例えば、
P. Boullanger 等, Can. J. Chem., 65, 1343 (1987)
)により、グルコサミンから誘導できる化合物(2
5)は、A−3工程と同様の方法により、脱離基Zを有
する化合物(26)へと導くことができる。 (F−2工程)上記で得られた化合物(26)を、A−
4工程と同様の方法で、2−トリ(C1-C4 アルキル/
フェニル)シリルエタノールと反応させることにより、
グリコシデーション成績体(27)を製造することがで
きる。 (F−3工程)上記で得られた化合物(27)を、A−
5工程と同様の方法で加水分解することにより、所望の
グルコサミン誘導体(21)を製造することができる。
なお、上記いずれの反応においても、反応の目的生成物
は、反応終了後、常法に従って、反応混合物から採取さ
れる。例えば、反応の目的生成物が水溶性を有さない場
合には、反応混合物に水と混和しない有機溶媒を加え、
水洗後、溶媒を留去することによって、目的生成物を得
ることができる。一方、反応の目的生成物が脂溶性を有
さない場合には、反応混合物中の溶媒を必要に応じ留去
して水に置換し、水と混和しない有機溶媒にて洗浄後、
水を留去することによって、目的生成物を得ることがで
きる。得られた目的物は、必要に応じ、常法、例えば、
再結晶、再沈澱あるいはクロマトグラフィー等によっ
て、更に精製することもできる。
【0047】
【実施例】
実施例1 以下に、実施例1における化合物()から()の構
造式を示す。
【化85】
【化86】
【0048】〔実施例1−1〕 2−(トリメチルシリル)エチル β−D−ガラクトピ
ラノシル−(1→4)−O−(2−N−アリルオキシカ
ルボニル−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコ
ピラノシド)()の合成 2−(トリメチルシリル)エチル 2−N−アリルオキ
シカルボニル−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシド()(2.18 g,6.00 mmol)を、50m
M−ヒ酸ナトリウム緩衝液(120 ml) に溶解し、ウリジ
ン 5' −ジフォスフォグルコース(UDP−Glc)
(4.56 g, 8.05 mmol)、5%−子牛血清アルブミン(5
%−BSA)(2.46 ml) 、0.35M−塩化マンガン(I
I) 水溶液(780 μl)、0.5N−アジ化ナトリウム水溶液
(1.68 ml)、アルカリフォスファターゼ (1320 U) 、ウ
リジン 5' −ジフォスフォガラクトース 4−エピメ
ラーゼ(UDP−Gal epimerase) (240 U)と1,4
−ガラクトシルトランスフェラーゼ(GT)(30 U)を
順に加え、37℃にて静置した。4日後系内にGT(10
U)を追加し、さらに4日間37℃にて静置した。反応
終了確認後、沈澱物をろ別後、ろ液を濃縮し、得られた
残渣をポリアクリルアミドゲルを用いたクロマトグラフ
ィーにて精製することにより、目的化合物(3.01 g,
収率 98 %)を白色固体として得た。1 H-NMR (270MHz, D2O) 6.04-5.88 (1H, m) 、4.56 (1H, d, J=4.62 Hz, H-1)、
4.47 (1H, d, J=7.59Hz, H-1') 、1.08-0.93 (2H, m, M
e3 SiCH2 CH2)、0.00 (9H, s, Me3 SiCH2CH2)
【0049】〔実施例1−2〕 2−(トリメチルシリル)エチル (5−アセトアミド
−3,5−ジデオキシ−α−D−グリセロ−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロニックアシッド)−(2→
3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→
4)−O−(2−N−アリルオキシカルボニル−2−ア
ミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド)
)の合成 シチジン 5’−モノフォスフェイト(CMP)(656
mg, 2.03 mmol)、アデノシン 5’−トリフォスフェイ
ト(ATP)(112 mg, 0.203 mmol) 、フォスフォ (エ
ノール) ピルベート(PEP・3Na) (2.30 g,9.83
mmol)、1M−塩化マグネシウム水溶液(20.3 ml)、1
M−塩化マンガン(II) 水溶液 (5.38 ml)、1M−塩化
カリウム水溶液(20.3 ml)、ミオキナーゼ (32587 U)
とピルベートキナーゼ (52956U) を200mM−N−
(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−2’−エ
タンスルホン酸(HEPES)緩衝液 (pH 7.5,820 m
l) 中に加え、室温で1時間撹拌した。TLCにてシチ
ジン 5’−トリフォスフェイト(CTP)の生成を確
認後、系内にノイラミン酸(6.30 g,20.3 mmol)、5%
−子牛血清アルブミン(5%−BSA)(16.3 ml)、イ
ンオーガニック ピロフォスファターゼ (PPase)
(2444 U)、2−メルカプトエタノール( 64 μl )
(2.12 ml)とCMP−ノイラミンシンセターゼ(62 U)
を加え、室温で1時間静置した。TLCにて、CMP−
ノイラミン酸の生成を確認後、系内にPEP・3Na
(9.28 g,397 mmol) 、2,3−シアリルトランスフェ
ラーゼ(62 U)と2−(トリメチルシリル)エチル β
−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−(2−N
−アリルオキシカルボニル−2−アミノ−2−デオキシ
−β−D−グルコピラノシド)() (8.30 g,15.8 m
mol)を加え室温で5日間静置した。反応終了確認後、反
応液をメタノールで希釈した後、濃縮し、目的化合物
(理論量 12.88 g) を含む残渣を得た。これは精製する
ことなく、次の反応に用いた。1 H-NMR (270MHz, D2O) 6.04-5.88 (1H, m) 、2.75 (1H, dd, J=12.5 Hz, J=4.6
Hz, H-3e of NeuAc)、2.03 (3H, s, Ac)、1.80 (1H,
t, J=12.2 Hz, H-3a of NeuAc)、1.05-0.82 (2H, m, Me
3 SiCH2 CH2 ) 、0 (9H, s, Me3 SiCH2CH2)
【0050】〔実施例1−3〕 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−(2−N−アリルオキ
シカルボニル−2−アミノ−2−デオキシ−3,6−ジ
−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド)()の
合成 実施例1−2で得られた2−(トリメチルシリル)エチ
ル (5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−α−D
−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロニッ
クアシッド)−(2→3)−O−(β−D−ガラクトピ
ラノシル)−(1→4)−O−(2−N−アリルオキシ
カルボニル−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グル
コピラノシド)()(理論量12.88 g)を含む残渣を
ピリジン(377 ml) に溶解し、氷冷下にて無水酢酸 (22
7 ml) 、ジメチルアミノピリジン(500 mg) を加えた
後、室温にて12時間攪拌した。TLCにて原料消失を
確認後、氷冷下にてメタノール(580 ml) を反応系へ加
え、室温にて24時間攪拌した。次に反応液を濃縮し、
得られた残渣を再びピリジン(240 ml) に溶解し、氷冷
下にて無水酢酸 (150 ml) を加え、室温にて3時間攪拌
した。反応終了確認後、氷冷下にてメタノール(500 m
l) を反応系へ添加し、室温にて30分間攪拌した後、
濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、硫酸銅水溶液、
重曹水、食塩水の順で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウ
ムにて乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し、目的化合物
(16.77 g,収率 化合物より2段階で 88 %)を無色
アモルファスとして得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 5.90-5.84 (1H, m) 、4.68 (1H, d, H-1')、4.50 (1H,
d, H-1) 、3.85 (3H,s, CO2 Me) 、2.59 (1H, dd, H-3
e of NeuAc)、1.88 (1H, t, H-3a of NeuAc)、0.98-0.9
1 (2H, m, Me3 SiCH2 CH2)、0.00 (9H, s,Me3 SiCH2C
H2)
【0051】〔実施例1−4〕 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−(2−アミノ−2−デ
オキシ−3,6−ジ−O−アセチル−β−D−グルコピ
ラノシド)()の合成 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−(2−N−アリルオキ
シカルボニル−2−アミノ−2−デオキシ−3,6−ジ
−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド)(
(16.5 g,13.7 mmol)をテトラヒドロフラン (165 ml)
に溶解し、室温にてテトラキス(トリフェニルフォスフ
ィン)パラジウム (3.30 g)、ポリメチルハイドロシロ
キサン(1.60 ml)を加え攪拌した。2時間半後、反応系
にさらに、テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パ
ラジウム(3.30 g)、ポリメチルハイドロシロキサン
(1.60 ml)を加え、12時間攪拌した。反応終了確認
後、反応液をジクロロメタンにて希釈し水洗した。有機
層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
精製し、目的化合物 (13.61 g, 収率 89 %)を薄黄
アモルファスとして得た。
【0052】〔実施例1−5〕 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−(6−O−アセチル−
2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ド)()の合成 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−(2−アミノ−2−デ
オキシ−3,6−ジ−O−アセチル−β−D−グルコピ
ラノシド)() (13.61 g, 12.1 mmol)をメタノール
(1089 ml) 、水(272 ml) の混合溶媒に溶解し、酢酸
(0.72 ml)を加え、50℃にて攪拌した。反応終了確認
後、反応液を濃縮し、目的化合物(理論量 13.10 g)
を含む残渣を得た。
【0053】実施例2 以下に、実施例2における化合物()から(10)の
構造式を示す。
【化87】
【0054】〔実施例2−1〕 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−(6−O−アセチル−
2−アミノ−2−N−ベンジルオキシカルボニル−2−
デオキシ−β−D−グルコピラノシド)()の合成 実施例1で得られた2−(トリメチルシリル)エチル
〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−
4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−D−グリ
セロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)〕
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−アセチル
−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
(6−O−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−β−
D−グルコピラノシド)()(理論量 13.10 g)を含
む残渣をジクロロメタン(262 ml) に溶解し、室温に
て、炭酸水素ナトリウム (3.05 g,36.3 mmol)、を加え
た後、ベンジルオキシカルボニル クロリド(2.60 ml,
18.2 mmol) を滴下し、12時間攪拌した。反応終了確
認後、反応液を酢酸エチルにて希釈し水洗した。有機層
を硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製し、目的化合物 (11.30 g,収率 化合物より2
段階で 77 %)を白色固体として得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 7.34-7.25 (5H, m, aromatic) 、3.82 (3H, s, CO2Me)
、2.58 (1H, dd, H-3eof NeuAc)、1.66 (1H, t, H-3a
of NeuAc) 、0.95-0.82 (2H, m, Me3 SiCH2 CH2)、0.00
(9H, s,Me3 SiCH2 CH2 )
【0055】〔実施例2−2〕 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−
O−ベンジル−α−L−フコピラノシル−(1→3)−
O〕−(6−O−アセチル−2−アミノ−2−N−ベン
ジルオキシカルボニル−2−デオキシ−β−D−グルコ
ピラノシド)()の合成 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−(6−O−アセチル−
2−アミノ−2−N−ベンジルオキシカルボニル−2−
デオキシ−β−D−グルコピラノシド)()(5.60
g,4.60 mmol)をジクロロエタン(25ml) に溶解し、モ
レキュラシーブス4A(2.6 g)、テトラメチルウレア
(3.30 ml ,27.6 mmol)及び2,3,4−トリ−O−ベ
ンジル−L−フコピラノシル フルオリド()(12.0
g,27.5 mmol)を加えた。室温にて90分間攪拌後、反
応容器を遮光し、−20℃に冷却し、塩化スズ(II)
(3.49 g,18.4 mmol)、過塩素酸銀 (3.85 g,18.4 mmo
l)を加えた。その後、反応系を90分間にて室温まで昇
温し、24時間攪拌した。反応終了確認後、反応液をセ
ライトろ過し、ろ液を水洗し、有機層を硫酸ナトリウム
にて乾燥後濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製し、目的化合物(6.37 g,収率 8
5 %)を薄黄アモルファスとして得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 7.46-7.24 (20H, m, -Ph×4)、3.94 (3H, s, CO2Me) 、
2.60 (1H, dd, H-3e of NeuAc)、1.70 (1H, t, J=12.54
Hz, H-3a of NeuAc) 、1.26 (3H, d, J=6.27Hz, Me of
Fuc)、0.94-0.84 (2H, m, Me3 SiCH2 CH2)、0.00 (9H,
s, Me3 SiCH2CH2)
【0056】〔実施例2−3〕 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノ
シル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−ア
ミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド)(
)の合成 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−
O−ベンジル−α−L−フコピラノシル−(1→3)−
O〕−(6−O−アセチル−2−アミノ−2−N−ベン
ジルオキシカルボニル−2−デオキシ−β−D−グルコ
ピラノシド)()(6.25 g,3.83 mmol)をエタノール
(125 ml) に溶解し、ぎ酸アンモニウム(10 g)、10
%Pd−C (wet. 10 g )を加え、8時間還流した。さ
らにぎ酸アンモニウム(10 g)、10%Pd−C (wet.
10 g )を加え8時間還流した。反応終了確認後、反応
液をセライトろ過し、ろ液を濃縮し、目的化合物10
(4.45 g,収率 95 %)を無色のアモルファスとして得
た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 3.83 (3H, s, CO2Me) 、2.30-2.00 (24H, Ac×8)、1.85
(3H, s, NH Ac) 、1.68 (1H, t, H-3a of NeuAc) 、1.
33 (3H, d, J=6.60 Hz, Me of Fuc)、 0.98-0.85 (2H,
m, Me3SiCH2 CH2O) 、 0.01 (9H, s, Me3 SiCH2CH2)
【0057】実施例3 以下に、実施例3における化合物(11)から(15
の構造式を示す。
【化88】
【化89】
【0058】〔実施例3−1〕 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノ
シル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−デ
オキシ−2−ナフタミド−β−D−グルコピラノシド)
11)の合成 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノ
シル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−ア
ミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド)(
)(2.45 g,1.99 mmol)をジクロロメタン(50 ml)に
溶解し、室温にて炭酸水素ナトリウム(670 mg, 7.98 m
mol)、塩化β−ナフトイル(760 mg, 3.99 mmol)を加え
12時間攪拌した。反応終了確認後、反応系に氷冷下、
メタノール(10 ml)、ピリジン(5.0 ml) を加え、室温
にて15分間攪拌した。反応液を濃縮し、目的化合物
(理論量 2.76 g )を含む残渣を得た。これは精製す
ることなく、次の反応に用いた。
【0059】〔実施例3−2〕 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−
O−アセチル−α−L−フコピラノシル−(1→3)−
O〕−(6−O−アセチル−2−デオキシ−2−ナフタ
ミド−β−D−グルコピラノシド)(12)の合成 実施例3−1で得られた2−(トリメチルシリル)エチ
ル 〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ
−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−D−グ
リセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネー
ト)〕−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ア
セチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−
O−〔α−L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−
(6−O−アセチル−2−デオキシ−2−ナフタミド−
β−D−グルコピラノシド)(11)(理論量 2.76 g
)を含む残渣をピリジン(25 ml)に溶解し、室温にて
無水酢酸 (15 ml)、4−ジメチルアミノピリジン(100
mg) を加え、室温にて8時間攪拌した。反応終了確認
後、氷冷下にて、メタノール(15 ml)を反応系内へ添加
し、室温にて30分間攪拌した。反応液を濃縮し、残渣
を酢酸エチルで希釈し、飽和硫酸銅水溶液、ついで飽和
食塩水にて洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥
後、ろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し目的化合物12(2.58
g,収率 化合物10より2段階で 86 %)を薄黄アモ
ルファスとして得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 8.36 (1H, s)、8.10-7.85 (4H, m) 、7.68-7.59 (2H,
m) 、6.43 (1H, d, J=9.57 Hz) 、3.94 (3H, s, CO2Me)
、2.67 (1H, dd, H-3e of NeuAc)、1.26 (3H,d, J=6.6
0 Hz, Me of Fuc)、0.98-O.91 (2H, m, Me3 SiCH2 C
H2)、0.00 (9H, s,Me3 SiCH2CH2)
【0060】〔実施例3−3〕 〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−
4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−D−グリ
セロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)〕
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−アセチル
−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フコピラ
ノシル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−
デオキシ−2−ナフタミド−β−D−グルコピラノシ
ル)クロライド(13)の合成 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−
O−アセチル−α−L−フコピラノシル−(1→3)−
O〕−(6−O−アセチル−2−デオキシ−2−ナフタ
ミド−β−D−グルコピラノシド)(12)(182.8 m
g, 0.121 mmol) をクロロホルム(25 ml)に溶解し、室
温にてジクロロメチルメチルエーテル ( 55 μl, 0.608
mmol)、塩化亜鉛 (4.2 mg, 3.08 ×10-2 mmol)を加
え、6時間攪拌した。反応終了確認後、反応液を濃縮
し、目的化合物13(理論量 172.9 mg)を含む残渣を得
た。これは、精製することなく次の反応に用いた。
【0061】〔実施例3−4〕 3,4,5−トリメトキシベンジル 〔メチル(5−ア
セトアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−
O−アセチル−α−L−フコピラノシル−(1→3)−
O〕−(6−O−アセチル−2−デオキシ−2−ナフタ
ミド−β−D−グルコピラノシド)(14)の合成 実施例3−3で得られた〔メチル(5−アセトアミド−
3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テトラ−O−ア
セチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロ
ピラノシロネート)〕−(2→3)−O−(2,4,6
−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル
−α−L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−(6−
O−アセチル−2−デオキシ−2−ナフタミド−β−D
−グルコピラノシド)クロライド(13)(理論量 75.
7 mg) を含む残渣をジクロロメタン(5.0 ml) に溶解
し、モレキュラーシーブス4A (200 mg) 、トリフルオ
ロメタンスルホン酸スズ (II) (33.1 mg, 0.078 mmol)
を加えた。この混合液に、室温にて3,4,5−トリメ
トキシベンジルアルコ−ル (21.0 mg, 0.106 mmol)と
テトラメチルウレア(9.5 μl, 0.078 mmol)とを含む
ジクロロメタン(3.0 ml) 溶液を滴下し40時間攪拌し
た。反応終了確認後、反応系をセライトろ過し、ろ液を
飽和重曹水、食塩水の順で洗浄した。有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥後ろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し目的化合物
14(68.0mg,収率 化合物12より2段階で 81 %)
を無色のアモルファスとして得た。 1H-NMR (270MHz, C
DCl3) 8.25 (1H, s)、7.98-7.83 (3H, m) 、7.77 (1H, d, J=
8.58 Hz) 、7.63-7.50(2H, m) 、6.39 (2H, s, aromati
c)、6.30 (1H, d, NHCO-naphthyl) 、3.87 (3H, s, CO2
Me) 、3.74 (3H, s, OMe) 、3.47 (6H, s, OMe×2)、2.
60 (1H, dd, H-3e of NeuAc)、1.18 (3H, d, J=6.60 H
z, Me of Fuc)
【0062】〔実施例3−5〕 3,4,5−トリメトキシベンジル (5−アセトアミ
ド−3,5−ジデオキシ−α−D−グリセロ−D−ガラ
クト−2−ノヌロピラノシロニックアシッド)〕−(2
→3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→
4)−O−〔α−L−フコピラノシル−(1→3)−
O〕−(2−デオキシ−2−ナフタミド−β−D−グル
コピラノシド)(15)の合成 3,4,5−トリメトキシベンジル 〔メチル(5−ア
セトアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テ
トラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト
−2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−
O−アセチル−α−L−フコピラノシル−(1→3)−
O〕−(6−O−アセチル−2−デオキシ−2−ナフタ
ミド−β−D−グルコピラノシド)(14)(68.0 mg,
4.28 ×10-2 mmol)をメタノール(5.0 ml) に溶解し、
28%ナトリウムメトキシド溶液(メタノール溶液、0.
50 ml)を加え室温にて14時間静置後、系内へ水(5.0
ml) を加え、さらに12時間静置した。反応終了確認
後、反応液を酸性イオン交換樹脂(DOWEX 50W-X8) にて
中和し、ろ過し、ろ液を濃縮した。得られた残渣をポリ
アクリルアミドゲルを用いたカラムクロマトグラフィー
にて精製し、凍結乾燥を行い、目的化合物15(36.6 m
g, 収率 77 %)を白色粉末として得た。1 H-NMR (270MHz, D2O) 8.23 (1H, s)、7.99-7.68 (4H, m) 、7.60-7.40 (2H,
m) 、6.44 (2H, s, aromatic)、5.02 (1H, d, J=3.95 H
z, H-1 of Fuc) 、4.47 (1H, d, H-1 of GlcN)、3.33
(6H, s, OMe×2)、3.25 (3H, s, OMe) 、2.66 (1H, dd,
H-3e of NeuAc)、1.95 (3H, s, NHAc) 、1.77 (1H,
t, J=11.88 Hz, H-3a of NeuAc) 、1.14 (3H, d, J=6.6
0 Hz, Me of Fuc)
【0063】実施例4 以下に、実施例4における化合物(16)から(22
の構造式を示す。
【化90】
【化91】
【化92】
【0064】〔実施例4−1〕 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノ
シル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−N
−アリルオキシカルボニル−2−アミノ−2−デオキシ
−β−D−グルコピラノシド)(16)の合成 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノ
シル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−ア
ミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド)(
)(2.00 g, 1.63 mmol)をジクロロメタン(50 ml)に
溶解し、室温にて炭酸水素ナトリウム(683 mg, 8.13 m
mol)、アリルクロロフォルメート (491 mg, 4.07 mmol)
を加え、7時間攪拌した。反応終了確認後、メタノール
(25 ml)、ピリジン(10 ml)を加え、15分間攪拌し
た。反応液を濃縮し、目的化合物16(理論量 2.14 g)
を含む残渣を得た。これは精製することなく、次の反応
に用いた。 〔実施例4−2〕 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−
O−アセチル−α−L−フコピラノシル−(1→3)−
O〕−(6−O−アセチル−2−N−アリルオキシカル
ボニル−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピ
ラノシド)(17)の合成 実施例4−1で得られた2−(トリメチルシリル)エチ
ル 〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ
−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−D−グ
リセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネー
ト)〕−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−ア
セチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−
O−〔α−L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−
(6−O−アセチル−2−N−アリルオキシカルボニル
−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ド)(16)(理論量 2.14 g)を含む残渣をピリジン
(25 ml)に溶解し、氷冷下無水酢酸 (20 ml)、ジメチル
アミノピリジン(100 mg)を加え、室温にて12時間攪
拌した。反応終了確認後、氷冷下にてメタノール(25 m
l)を滴下し、室温にて30分間攪拌した。反応液を濃縮
後、残渣を酢酸エチルにて希釈し、硫酸銅水溶液、飽和
食塩水の順にて洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムにて
乾燥後ろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにて精製し、目的化合物17(1.
41 g, 収率 化合物10より2段階で 60 %)を薄黄ア
モルファスとして得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 6.00-5.88 (1H, m) 、3.87 (3H, s, CO2Me) 、2.59 (1
H, dd, H-3e of NeuAc)、1.20 (3H, d, J=6.60 Hz, Me
of Fuc)、0.96-0.87 (2H, m, Me3 SiCH2 CH2)、0.00 (9
H, s,Me3 SiCH2CH2)
【0065】〔実施例4−3〕 〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−
4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−D−グリ
セロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)〕
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−アセチル
−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フコピラ
ノシル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−
N−アリルオキシカルボニル−2−アミノ−2−デオキ
シ−β−D−グルコピラノシル)クロライド(18)の
合成 2−(トリメチルシリル)エチル 〔メチル(5−アセ
トアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−
2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O−
(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクト
ピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−
O−アセチル−α−L−フコピラノシル−(1→3)−
O〕−(6−O−アセチル−2−N−アリルオキシカル
ボニル−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピ
ラノシド)(17)(1.40 g, 0.973 mmol) をクロロホ
ルム(25 ml)に溶解し、室温にてジクロロメチルメチル
エーテル(440 μl, 4.86 mmol) 、塩化亜鉛 (27 mg,
0.198 mmol)を加え攪拌した。さらに塩化亜鉛(2時間
後に 30 mg、6時間後に 30 mg)、ジクロロメチルメチ
ルエーテル(4時間後に440 μl 、6時間後に440 μl)
を追加し、9時間攪拌した。反応終了確認後、反応液を
濃縮し、目的化合物18(理論量 1.32 g)を含む残渣を
得た。これは精製することなく次の反応に用いた。
【0066】〔実施例4−4〕 ドデシル 〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデ
オキシ−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−
D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネ
ート)〕−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−
アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)
−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フ
コピラノシル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル
−2−N−アリルオキシカルボニル−2−アミノ−2−
デオキシ−β−D−グルコピラノシド(19)の合成 実施例4−3で得られた〔メチル(5−アセトアミド−
3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−テトラ−O−ア
セチル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロ
ピラノシロネート)〕−(2→3)−O−(2,4,6
−トリ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル
−α−L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−(6−
O−アセチル−2−N−アリルオキシカルボニル−2−
アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)ク
ロライド(18)(理論量 1.32 g)を含む残渣をジクロ
ロメタン(10 ml)に溶解し、モレキュラーシーブス4A
(660 mg) 、トリフルオロメタンスルホン酸スズ(II)
(607 mg, 1.46 mmol)を加えた。この混合液に室温にて
1−ドデカノール(363 mg, 1.95 mmol)とテトラメチル
ウレア (170 mg, 1.46 mmol)とを含むジクロロメタン
(50 ml)溶液を滴下し、3時間攪拌した。反応終了確認
後、反応液をセライトろ過し、ろ液を飽和重曹水、飽和
食塩水の順で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾
燥後、ろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにて精製し、目的化合物19(77
7 mg, 収率化合物17より2段階で 53 %)を薄黄アモ
ルファスとして得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 5.98-5.87 (1H, m) 、3.86 (3H, s, CO2Me) 、2.62-2.5
6 (1H, dd, H-3e of NeuAc) 、1.60-1.40 (2H, m, OCH 2
CH2 (CH2)9Me) 、1.30-1.10 (21H, m, OCH2CH 2(CH2)9 Me
and Me of Fuc) 、0.88 (3H, t, O(CH2) 11 Me)
【0067】〔実施例4−5〕 ドデシル 〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデ
オキシ−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−
D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネ
ート)〕−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−
アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)
−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フ
コピラノシル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル
−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ド)(20)の合成 ドデシル 〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデ
オキシ−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−
D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネ
ート)〕−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−
アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)
−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フ
コピラノシル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル
−2−N−アリルオキシカルボニル−2−アミノ−2−
デオキシ−β−D−グルコピラノシド)(19)(762
mg,0.51 mmol)をテトラヒドロフラン(10 ml)に溶解
し、室温にテトラキス(トリフェニルフォスフィン)パ
ラジウム(500 mg) 、ポリメチルハイドロシロキサン
( 69 μl)を加え、3.5時間攪拌した。反応終了確認
後、反応系をジクロロメタンにて希釈し水洗した。有機
層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
精製し、目的化合物20(573 mg, 収率 80 %)を薄黄
アモルファスとして得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 3.86 (3H, s, CO2Me) 、2.56 (1H, dd, H-3e of NeuA
c)、1.68 (3H, t, J=12.38 Hz, H-3a of NeuAc) 、1.55
-1.10 (23H, m, OCH2CH2(CH2)9 Me and Me of Fuc) 、0.
98-0.80 (3H, t, O(CH2) 11Me)
【0068】〔実施例4−6〕 ドデシル 〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデ
オキシ−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−
D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネ
ート)〕−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−
アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)
−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フ
コピラノシル−(1→3)−O〕−(2−アセタミド−
6−O−アセチル−2−デオキシ−β−D−グルコピラ
ノシド)(21)の合成 ドデシル 〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデ
オキシ−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−
D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネ
ート)〕−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−
アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)
−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フ
コピラノシル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル
−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ド)(20)(20.0 mg, 0.014 mmol) をジクロロメタン
(2.0 ml) に溶解し、室温にてピリジン (0.5 ml) 、無
水酢酸(0.1 ml) を加え、24時間攪拌した。反応終了
確認後、氷冷下、メタノール(1.0 ml) を加え、室温に
て30分間攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチルにて
希釈し、硫酸銅水溶液、水の順で洗浄した。有機層を硫
酸ナトリウムにて乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、
目的化合物21 ( 14.9 mg, 収率 73 %) を薄黄アモル
ファスとして得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 5.69 (1H, d)、3.83 (3H, s, CO2Me) 、2.67-2.53 (1H,
dd, H-3e of NeuAc)、1.68 (1H, t, H-3a of NeuAc)
、1.58-1.40 (2H, m, OCH 2CH2 (CH2)9Me) 、1.38-1.02
(21H, m, OCH2CH 2(CH2)9 Me and Me of Fuc) 、0.86 (3
H, t, O(CH2) 11Me)
【0069】〔実施例4−7〕 ドデシル (5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−
α−D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシ
ロニックアシッド)−(2→3)−O−(β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−〔α−L−フコピ
ラノシル−(1→3)−O〕−(2−アセタミド−2−
デオキシ−β−D−グルコピラノシド)(22)の合成 ドデシル 〔メチル(5−アセトアミド−3,5−ジデ
オキシ−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−
D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネ
ート)〕−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−
アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)
−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フ
コピラノシル−(1→3)−O〕−(2−アセタミド−
6−O−アセチル−2−デオキシ−β−D−グルコピラ
ノシド)(21)( 302 mg, 0.206 mmol)をメタノール
(30 ml)に溶解し、室温にて28%ナトリウムメトキシ
ド溶液(メタノール溶液, 1.5 ml) を加え3日間攪拌し
た。原料消失確認後、水(15 ml)を加え、室温にて24
時間攪拌した。反応終了確認後、反応系を酸性イオン交
換樹脂(DOWEX 50W-X8) にて中和し、ろ過した。ろ液を
濃縮し、残渣をポリアクリロアミドゲルを用いたカラム
クロマトグラフィーによって精製し、凍結乾燥を行い、
目的化合物22(88 mg, 収率 43 %) を白色粉末とし
て得た。1 H-NMR (270MHz, D2O) 1.95 (6H, s, NHAc X 2) 、1.25-1.00 (21H, m, OCH2C
H 2(CH2)9 Me and Me ofFuc) 、0.77 (3H, t, O(CH2) 11 M
e)
【0070】実施例5 以下に、実施例5における化合物(23)から(25
の構造式を示す。
【化93】
【0071】〔実施例5−1〕 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−(2−N−アリルオキシカルボニル
−2−アミノ−2−デオキシ−3,6−ジ−O−アセチ
ル−β−D−グルコピラノシド)(23)の合成 2−(トリメチルシリル)エチル β−D−ガラクトピ
ラノシル−(1→4)−O−(2−N−アリルオキシカ
ルボニル−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコ
ピラノシド)()(613.7 mg, 1.17 mmol) をピリジン
(5.0 ml) に溶解し、室温にて無水酢酸 (3.0 ml) 、ジ
メチルアミノピリジン (50 mg)を加え12時間攪拌し
た。反応終了確認後、氷冷下にてメタノール (5.0 ml)
を滴下し、室温にて30分間攪拌した。反応液を濃縮
後、残渣を酢酸エチルにて希釈し、飽和硫酸銅水溶液、
飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムにて
乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、目的化合
23(531.2 mg, 収率 59 %)を薄黄アモルファスと
して得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 5.97-5.82 (1H, m) 、4.55 (1H, d, J=5.60 Hz, H-1 of
GlcN)、4.49 (1H, d,J=7.92 Hz, H-1 of Gal) 、1.02-
0.86 (2H, m, OCH 2CH2 SiMe3)、0.00 (9H, s,OCH2CH2Si
Me3 )
【0072】〔実施例5−2〕 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−(2−アミノ−2−デオキシ−3,
6−ジ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド)
24)の合成 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−(2−N−アリルオキシカルボニル
−2−アミノ−2−デオキシ−3,6−ジ−O−アセチ
ル−β−D−グルコピラノシド)(23)(4.00 g,5.
14 mmol)をテトラヒドロフラン (80 ml)に溶解し、室温
遮光下にてポリメチルハイドロシロキサン(0.50 ml) 、
テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム
(TPAL)(297 mg, 0.257 mmol)を加え攪拌した。
24時間後にTPAL(149 mg,0.129 mmol) を追加
し、17時間半、攪拌した。反応終了確認後、反応液を
酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水にて洗浄した。次に有
機層を硫酸ナトリウムにて乾燥後ろ過し、ろ液を濃縮
し、目的化合物24(理論量 3.57 g )を含む残渣を得
た。これは精製することなしに次の反応に用いた。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 4.45 (1H, d, J=7.92 Hz) 、2.15-1.90 (18H, m, Ac ×
6)、1.15-0.85 (2H, m, Me3 SiCH2 CH2O) 、0.00 (9H,
s, Me3 SiCH2CH2O)
【0073】〔実施例5−3〕 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−(6−O−アセチル−2−アミノ−
2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド)(25)の
合成 実施例5−2で得られた2−(トリメチルシリル)エチ
ル (2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D
−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−(2−アミ
ノ−2−デオキシ−3,6−ジ−O−アセチル−β−D
−グルコピラノシド)(24)(理論量 3.57 g )を含
む残渣をメタノール(180 ml) に溶解し、室温にて3日
半攪拌した。反応終了確認後、反応液を濃縮し、目的化
合物25(理論量 3.35 g )を含む残渣を得た。
【0074】実施例6 以下に、実施例6における化合物(26)から(28
の構造式を示す。
【化94】
【0075】〔実施例6−1〕 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−(6−O−アセチル−2−アミノ−
2−N−ベンジルオキシカルボニル−2−デオキシ−β
−D−グルコピラノシド)(26)の合成 実施例5で得られた2−(トリメチルシリル)エチル
(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガ
ラクトピラノシル)−(1→4)−O−(6−O−アセ
チル−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラ
ノシド)(25)(理論量 3.57 g )を含む残渣をジク
ロロメタンに溶解し、氷冷下、炭酸水素ナトリウム(1.
30 g,15.4 mmol )を加え、ベンジルオキシカルボニル
クロリド(1.20 ml, 8.22 mmol) を滴下し室温にて攪
拌した。5時間後、炭酸水素ナトリウム(0.60 g,7.10
mmol)、ベンジルオキシカルボニル クロリド (0.60 m
l,4.11 mmol) を追加し、12時間攪拌した。反応終了
確認後、反応系をジクロロメタンで希釈し、水、飽和重
曹水、飽和食塩水の順で洗浄した。有機層を硫酸ナトリ
ウムにて乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、目的化合
26(3.04 g,収率 化合物23より3段階で 75
%)を薄黄アモルファスとして得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 7.40-7.25 (5H, m, aromatic) 、5.37 (1H, d, J=3.63
Hz, NHZ)、2.20-1.90(15H, m, Ac ×5)、0.95-0.80 (2
H, m, OCH 2CH2 SiMe3)、0.00 (9H, s, OCH2CH2SiMe3 )
【0076】〔実施例6−2〕 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−O−ベンジル
−α−L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−(6−
O−アセチル−2−アミノ−2−N−ベンジルオキシカ
ルボニル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド)
27)の合成 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−(6−O−アセチル−2−アミノ−
2−N−ベンジルオキシカルボニル−2−デオキシ−β
−D−グルコピラノシド)(26)(3.01 g,3.83 mmo
l )をジクロロエタン(15 ml )に溶解し、室温にてモ
レキュラーシーブス4A(1.50 g)、テトラメチルウレ
ア(2.75ml, 23.0 mmol)、2,3,4−トリ−O−ベ
ンジル−L−フコピラノシル フルオライド(10.02 g,
23.0 mmol)()を加え2時間攪拌した。反応容器を
遮光し、−20℃に冷却後、塩化スズ(II)(2.90 g,
15.3 mmol )、過塩素酸銀(3.20 g,15.3 mmol)を添加
した。反応系を60分間にて室温まで昇温し、15時間
攪拌した。反応終了確認後、反応液を酢酸エチルにて希
釈し、セライトろ過し、ろ液を水洗した。有機層を硫酸
ナトリウムにて乾燥後ろ過し、ろ液を濃縮し、得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製
し、目的化合物27(4.60 g)を薄黄アモルファスとし
て得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 7.45-7.15 (20H, m, aromatic ×4)、5.34 (1H, m, NH
Z) 、2.15-1.85 (15H,m, Ac ×5)、1.13 (3H, d, J=6.6
0 Hz, Me of Fuc)、0.95-0.78 (2H, m, MeSiCH2 CH2O)
、0.00 (9H, s, Me3 SiCH2CH2O)
【0077】〔実施例6−3〕 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノシル−(1→
3)−O〕−(6−O−アセチル−2−アミノ−2−デ
オキシ−β−D−グルコピラノシド)(28)の合成 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−O−ベンジル
−α−L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−(6−
O−アセチル−2−アミノ−2−N−ベンジルオキシカ
ルボニル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド)
27)(503 mg, 0.42 mmol )をエタノール(25 ml
)に溶解し、ぎ酸アンモニウム(1.0 g)、10%Pd
−C(wet. 1.0 g )を加え、加熱還流した。3時間後、
同量のぎ酸アンモニウム、10%Pd−Cを添加し、さ
らに4時間還流した。反応終了確認後、反応液をセライ
トろ過し、ろ液を濃縮し、目的化合物28(250 mg,収
率 化合物26より2段階で 75 %)を無色のアモルフ
ァスとして得た。
【0078】実施例7 以下に、実施例7における化合物(29)から(32
の構造式を示す。
【化95】
【化96】
【0079】〔実施例7−1〕 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル
−α−L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−(6−
O−アセチル−2−デオキシ−2−アセタミド−β−D
−グルコピラノシド)(29)の合成 実施例6で得られた2−(トリメチルシリル)エチル
(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガ
ラクトピラノシル)−(1→4)−O−〔α−L−フコ
ピラノシル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−
2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ド)(28)(807 mg, 1.01 mmol )をピリジン(20 m
l)に溶解し、室温にて無水酢酸(10 ml)、ジメチルアミ
ノピリジン(35 mg )を加え、3日間攪拌した。反応終
了確認後、反応液を濃縮し、残渣を酢酸エチルにて希釈
した。飽和重曹水で洗浄後、有機層を硫酸ナトリウムに
て乾燥し、ろ過して、ろ液を濃縮した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、目的
化合物29(724 mg,収率 74 %)を薄黄アモルファス
として得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 5.52 (1H, d, J=8.3 Hz, NH Ac) 、5.19 (1H, dd, J=3.
3, 10.9 Hz) 、4.67 (1H, d, J=7.3 Hz)、1.21 (3H, d,
J=6.6 Hz, Me of Fuc) 、0.84-0.96 (2H, m,MeSiCH2 C
H2O) 、-0.01 (9H, s, Me3 SiCH2CH2O)
【0080】〔実施例7−2〕 (2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−ガ
ラクトピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,4−
トリ−O−アセチル−α−L−フコピラノシル−(1→
3)−O〕−(6−O−アセチル−2−デオキシ−2−
アセタミド−D−グルコピラノシル)クロライド(
)の合成 2−(トリメチルシリル)エチル (2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル
−α−L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−(6−
O−アセチル−2−デオキシ−2−アセタミド−β−D
−グルコピラノシド)(29)(687 mg, 0.71 mmol )
をクロロホルム(70 ml )に溶解し、室温にてジクロロ
メチルメチルエーテル(0.32 ml, 3.54 mmol)、塩化亜
鉛(58 mg, 0.43 mmol)を加え、5時間攪拌した。反応
終了確認後、反応液を濃縮し、目的化合物30(理論量
628 mg )を含む残渣を得た。これは精製することなく
次の反応に用いた。
【0081】〔実施例7−3〕 エチル (2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β
−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−〔2,
3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フコピラノシル
−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−デオキ
シ−2−アセタミド−β−D−グルコピラノシド)(
)の合成 実施例7−2で得られた(2,3,4,6−テトラ−O
−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→
4)−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L
−フコピラノシル−(1→3)−O〕−(6−O−アセ
チル−2−デオキシ−2−アセタミド−D−グルコピラ
ノシル)クロライド(30)(理論量 628mg )を含む
残渣をジクロロメタンに溶解し、モレキュラーシーブス
4A(1.44g)、トリフルオロメタンスルホン酸スズ(I
I)(887 mg,2.13 mmol)を加えた。この混合液に室温
にてエタノール(0.20 ml, 3.14 mmol)とテトラメチル
ウレア(0.26 ml, 2.17 mmol)を含むジクロロメタン溶
液(10 ml)を滴下した。8時間後、トリフルオロメタン
スルホン酸スズ(II) 、エタノール、テトラメチルウレ
アを上記と同量加え、60時間攪拌した。反応終了確認
後、反応液に飽和重曹水(10 ml )を加え、セライトろ
過し、ろ液を飽和重曹水にて洗浄した。有機層を硫酸ナ
トリウムで乾燥後ろ過し、ろ液を濃縮し、得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、
目的化合物31(219 mg,収率 化合物29より2段階
で 35 %)を薄黄アモルファスとして得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 5.63 (1H, d, J=8.6 Hz, NH Ac) 、5.21 (1H, dd, J=3.
3, 10.9 Hz) 、4.68 (1H, d, J=7.6 Hz)、4.60 (1H, d
d, J=2.6, 11.8 Hz) 、4.29 (1H, dd, J=7.6, 11.6 Hz)
、1.21 (3H, d, J=6.6 Hz, Me of Fuc) 、1.17 (3H,
t, J=7.3Hz, OCH 2CH3 )
【0082】〔実施例7−4〕 エチル β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O
−〔α−L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−(2
−デオキシ−2−アセタミド−β−D−グルコピラノシ
ド)(32)の合成 エチル (2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β
−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−〔2,
3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フコピラノシル
−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−デオキ
シ−2−アセタミド−β−D−グルコピラノシド)(
)(205 mg,0.229 mmol)をメタノール(6 ml)に溶
解し、室温にて28%ナトリウムメトキシド溶液(メタ
ノール溶液、62μl )を加え、12時間攪拌した。反応
終了確認後、反応液を酸性イオン交換樹脂(DOWEX 50W-
X8) にて中和し、ろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をポリ
アクリルアミドゲルを用いたカラムクロマトグラフィー
にて精製し、凍結乾燥を行い、目的化合物32(123 m
g,収率 96 %)を白色粉末として得た。1 H-NMR (270MHz, D2O) 4.99 (1H, d, J=4.0 Hz)、4.45 (1H, d, J=7.4 Hz)、4.
34 (1H, d, J=7.6 Hz)、1.92 (3H, s, NHAc) 、1.06
(3H, d, J=7.3 Hz, Me of Fuc) 、1.05 (3H, t,J=7.3 H
z, OCH 2CH3 )
【0083】実施例8 実施例3と同様の方法により、次のグリコシデーション
成績体を製造した。以下に、化合物(33)から(
)の構造式を示す。
【化97】
【化98】
【0084】2−(2−エトキシエトキシ)−エチル
〔メチル (5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−
4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−D−グリ
セロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)〕
−(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−アセチル
−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フコピラ
ノシル−(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−
デオキシ−2−ナフタミド−β−D−グルコピラノシ
ド)(331 H-NMR (270MHz, CDCl3) 8.36 (1H, s)、7.95-7.80 (4H, m) 、7.62-7.50 (2H,
m) 、7.00 (1H, d, NHCO-naphthyl) 、3.86(3H, s, CO2
Me)、2.58 (1H, broad dd, H-3e of NeuAc)、1.25-1.15
(6H, m, Me of Fuc and Me of OEt)
【0085】3,4,5−トリメトキシフェニル 〔メ
チル (5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−4,
7,8,9−テトラ−O−アセチル−α−D−グリセロ
−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)〕−
(2→3)−O−(2,4,6−トリ−O−アセチル−
β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
〔2,3,4−トリ−O−アセチル−α−L−フコピラ
ノシル−(1→3)−O−〕−(6−O−アセチル−2
−デオキシ−2−ナフタミド−β−D−グルコピラノシ
ド)(341 H-NMR (270MHz, CDCl3) 8.33 (1H, s)、7.96-7.83 (4H, m) 、7.62-7.50 (2H,
m) 、6.67 (1H, d, NHCO-naphthyl) 、6.24 (2H, s, ar
omatic)、3.87(3H, s, CO2Me)、3.74 (3H, s, OMe) 、
3.71 (6H, s, OMe×2)、2.62 (1H, broad dd, H-3e of
NeuAc)、1.19 (3H, d, Me of Fuc)
【0086】2−ベンジルオキシエチル 〔メチル
(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,
8,9−テトラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D
−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→
3)−O−(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D
−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,
4−トリ−O−アセチル−α−L−フコピラノシル−
(1→3)−O〕−(6−O−アセチル−2−デオキシ
−2−ナフタミド−β−D−グルコピラノシド)(
1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 8.25 (1H, s)、7.88-7.80 (4H, m) 、7.58-7.52 (2H,
m) 、7.18-7.15 (3H, m, -Ph)、7.07-7.04 (2H, m, -P
h)、6.43 (1H, d, J=9.24 Hz, NHCO-naphthyl)、3.87
(3H, s, CO2Me) 、2.60 (1H, dd, H-3e of NeuAc)、1.2
6 ( 2H, m, OCH 2CH2 OCH2Ph) 、1.20 (3H, d, J=6.60 H
z, Me of Fuc)
【0087】2−〔2−(ヒドロキシエトキシ)−エト
キシ〕−エチル 〔メチル (5−アセトアミド−3,
5−ジデオキシ−4,7,8,9−テトラ−O−アセチ
ル−α−D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラ
ノシロネート)〕−(2→3)−O−(2,4,6−ト
リ−O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−〔2,3,4−トリ−O−アセチル−
α−L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−(6−O
−アセチル−2−デオキシ−2−ナフタミド−β−D−
グルコピラノシド)(361 H-NMR (270MHz, CDCl3) 8.48 (1H, s)、8.03-7.83 (4H, m) 、7.60-7.51 (3H,
m) 、3.87 (3H, s, CO2Me) 、3.35-3.10 (4H, m) 、2.6
0 (1H, dd, H-3e of NeuAc)、1.70 (1H, t, H-3a of Ne
uAc) 、1.22 (3H, d, Me of Fuc)
【0088】9−ヒドロキシノニル 〔メチル (5−
アセトアミド−3,5−ジデオキシ−4,7,8,9−
テトラ−O−アセチル−α−D−グリセロ−D−ガラク
ト−2−ノヌロピラノシロネート)〕−(2→3)−O
−(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→4)−O−〔2,3,4−トリ
−O−アセチル−α−L−フコピラノシル−(1→3)
−O〕−(6−O−アセチル−2−デオキシ−2−ナフ
タミド−β−D−グルコピラノシド)(371 H-NMR (270MHz, CDCl3) 8.28 (1H, s)、7.98-7.79 (4H, m) 、7.60-7.54 (2H,
m) 、6.39 (1H, d, J=8.91 Hz, NHCO-naphthyl)、3.86
(3H, s, CO2Me) 、2.60 (1H, dd, H-3e of NeuAc)、2.2
4-1.86 (36H, m, Ac ×12) 、1.75-0.90 (18H, m, CH
2(CH2)7 CH2OH, H-3a of NeuAc and Me of Fuc)
【0089】実施例9 実施例3と同様の方法により、次の化合物を製造した。
以下に、化合物(38)から(42)の構造式を示す。
【化99】
【化100】
【0090】2−(2−エトキシエトキシ)−エチル
(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−α−D−グ
リセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロニックア
シッド)−(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラノ
シル)−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノシル−
(1→3)−O〕−(2−デオキシ−2−ナフタミド−
β−D−グルコピラノシド)(381 H-NMR (270MHz, CD3OD) 8.30 (1H, s)、7.91-7.81 (4H, m) 、7.55-7.42 (2H,
m) 、5.06 (1H, d, J=3.29 Hz, H-1 of Fuc) 、4.63 (1
H, d, J=7.59 Hz, H-1 of Gal) 、4.45 (1H, d,J=7.59
Hz, H-1 of GlcN)、4.25-3.30 (29H, m)、3.24-3.30 (6
H, m) 、2.78 (1H, broad dd, H-3e of NeuAc)、1.91(3
H, s, NHAc) 、1.63 (1H, broad t, H-3a of NeuAc) 、
1.06 (3H, d, J=6.60 Hz, Me of Fuc)、0.91 (3H, t, J
=6.93 Hz, Me of OEt)
【0091】3,4,5−トリメトキシフェニル (5
−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−α−D−グリセ
ロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロニックアシッ
ド)−(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラノシ
ル)−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノシル−
(1→3)−O〕−(2−デオキシ−2−ナフタミド−
β−D−グルコピラノシド)(391 H-NMR (270MHz, D2O) 8.24 (1H, s)、8.00-7.80 (4H, m) 、7.65-7.50 (2H,
m) 、6.28 (2H, s, aromatic)、5.11 (1H, d, J=3.96 H
z, H-1 of Fuc) 、4.50 (1H, d, H-1 of GlcN)、3.50
(6H, s, OMe×2)、3.45 (3H, s, OMe) 、2.67 (1H, dd,
H-3e of NeuAc)、1.94 (3H, s, NHAc) 、1.76 (1H,
t, H-3a of NeuAc) 、1.09 (3H, d, Me ofFuc)
【0092】2−ベンジルオキシエチル (5−アセト
アミド−3,5−ジデオキシ−α−D−グリセロ−D−
ガラクト−2−ノヌロピラノシロニックアシッド)−
(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−〔α−L−フコピラノシル−(1→
3)−O〕−(2−デオキシ−2−ナフタミド−β−D
−グルコピラノシド)(401 H-NMR (270MHz, D2O) 8.20 (1H, s)、7.87-7.83 (3H, m) 、7.68 (1H, d, J=
8.58 Hz) 、7.60-7.51(2H, m) 、6.92-6.74 (5H, m, -P
h)、5.11 (1H, d, J=3.63 Hz, H-1 of Fuc) 、4.48 (1
H, d, J=7.26 Hz, H-1 of GlcN)、2.68 (1H, dd, H-3e
of NeuAc)、1.95(3H, s, NHAc) 、1.72 (1H, t, J=12.
21 Hz, H-3a of NeuAc) 、1.14-1.01 (5H, m, OCH 2CH2
OCH2Ph and Me of Fuc)
【0093】2−〔2−(2−ヒドロキシエトキシ)−
エトキシ〕−エチル (5−アセトアミド−3,5−ジ
デオキシ−α−D−グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌ
ロピラノシロニックアシッド)−(2→3)−O−(β
−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−〔α−
L−フコピラノシル−(1→3)−O〕−(2−デオキ
シ−2−ナフタミド−β−D−グルコピラノシド)(
1 H-NMR (270MHz, D2O) 8.34 (1H, s)、8.03-7.94 (3H, m) 、7.84-7.79 (1H,
m) 、7.66-7.60 (2H, m) 、5.16 (1H, d, J=3.63 Hz, H
-1 of Fuc) 、4.51 (1H, d, J=7.92 Hz, H-1 ofGlcN)、
4.25-3.43 (29H, m)、3.30-3.24 (4H, m) 、3.00-2.84
(4H, m) 、2.71(1H, dd, H-3e of NeuAc)、1.97 (3H,
s, NHAc) 、1.74 (1H, t, J=11.88 Hz,H-3a of NeuAc)
、1.11 (3H, d, J=6.60 Hz, Me of Fuc)
【0094】9−ヒドロキシノニル (5−アセトアミ
ド−3,5−ジデオキシ−α−D−グリセロ−D−ガラ
クト−2−ノヌロピラノシロニックアシッド)−(2→
3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→
4)−O−〔α−L−フコピラノシル−(1→3)−
O〕−(2−デオキシ−2−ナフタミド−β−D−グル
コピラノシド) (421 H-NMR (270MHz, D2O) 8.29 (1H, s)、7.98-7.86 (3H, m) 、7.76 (1H, d, J=
8.58 Hz) 、7.60-7,50(2H, m) 、5.10 (1H, d, J=3.63
Hz, H-1 of Fuc) 、4.49 (1H, d, J=7.59 Hz,H-1 of Gl
cN)、4.15-3.35 (25H, m)、3.21 (2H, t, J=6.76 Hz,
OCH2 (CH2)9OH) 、2.67 (1H, dd, J=4.29, 11.88 Hz, H
-3e of NeuAc)、1.95 (3H, s, NHAc)、1.72 (1H, t, J
=11.72 Hz, H-3a of NeuAc) 、1.40-1.23 (2H, m) 、1.
15 (3H, d, J=6.60 Hz, Me of Fuc)、1.02-0.87 (4H,
m) 、0.82-0.67 (2H, m) 、0.59-0.29 (6H, m)
【0095】〔参考例1〕 2−(トリメチルシリル)エチル 2−N−アリルオキ
シカルボニル−2−アミノ−2−デオキシ−3,4,6
−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド(
)の合成 2−N−アリルオキシカルボニル−2−アミノ−2−デ
オキシ−1,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−
D−グルコピラノース(44)(172.56 g,0.40 mmol)
を塩化メチレン (1035 ml)に溶解し、−15℃に冷却
後、この溶液に25%臭化水素−酢酸溶液 (388.4 g,
1.20 mmol)を1時間かけて滴下した。−15℃にて2時
間攪拌し、TLCにて2−N−アリルオキシカルボニル
−2−アミノ−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−
アセチル−α−D−グルコピラノシル ブロマイド(
)の生成確認後、反応溶液を水、5%重曹水、水の順
で洗浄し、有機層をモレキュラーシーブス4Aにて乾燥
し、ろ過し、化合物45の塩化メチレン溶液を得た。こ
のようにして得た化合物45の塩化メチレン溶液を−5
℃で2−(トリメチルシリル)エタノール(94.6 g,0.
80 mmol)、炭酸銀(I) (331 g, 1.2 mmol)およびモレ
キュラーシーブス4A(429 g )の塩化メチレン(1035
ml)混合液中に90分かけて滴下後、1時間攪拌した。
反応終了確認後、反応液をろ過し、ろ液を5%重曹水、
水の順で洗浄し、有機層を濃縮した。得られた残渣をト
ルエンに溶解し、ヘキサン中に滴下し、析出した結晶を
ろ取することにより目的化合物43 (153.0 g, 収率 7
8 %)を白色結晶として得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 5.90-5.75 (1H, m) 、5.27-5.08 (4H, m) 、4.96 (1H,
t, J=9.57 Hz) 、4.65-4.45 (2H, broad m) 、4.47 (1
H, d, J=4.28 Hz, H-1)、4.20 (1H, dd) 、4.04(1H, d
d) 、3.94-3.84 and 3.70-3.60 (2H, m, OCH2 CH2SiMe
3) 、3.63-3.45(2H, m) 、1.99 (3H, s, Ac)、1.94 (3
H, s, Ac)、1.93 (3H, s, Ac)、0.94-0.80 (2H, m, OCH
2CH2 SiMe3)、0.00 (9H, s, OCH2CH2SiMe3 )
【0096】〔参考例2〕 2−(トリメチルシリル)エチル 2−N−アリルオキ
シカルボニル−2−アミノ−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシド()の合成 2−(トリメチルシリル)エチル 2−N−アリルオキ
シカルボニル−2−アミノ−2−デオキシ−3,4,6
−トリ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシド(
)(49.0g,0.10mmol) をメタノール(150 ml) に溶
解し、室温にて28%ナトリウムメトキシド溶液(メタ
ノール溶液、6.0 g, 0.02 mmol) を加え1時間攪拌し
た。反応終了確認後、反応液を濃縮した。残渣を塩化メ
チレンに溶解し、水洗後、ヘプタンを用いて晶析を行
い、結晶をろ取することにより目的化合物(28.6 g,
収率 79 %)を白色固体として得た。1 H-NMR (270MHz, CDCl3) 5.96-5.83 (1H, m) 、5.75 (1H, d, J=8.25 Hz, -NHCO2
-)、5.30 (1H, dd) 、5.18 (1H, dd) 、5.05 (1H, s, O
H)、4.72 (1H, s, OH)、4.55 (1H, d, J=5.60Hz, H-
1)、4.48 (1H, d, J=8.25 Hz) 、4.03-3.88 and 3.75-
3.65 (2H, m, OCH2 CH2SiMe3) 、3.85 (2H, s)、3.78-
3.23 (5H, m) 、2.41 (1H, s, OH)、0.99-0.85 (2H, m,
OCH 2CH2 SiMe3)、0.00 (9H, s, OCH2CH2SiMe3 )
【0097】以下に化合物(68)から(70)の構造
式を示す。
【化101】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/70 ABN A61K 31/70 ABN ADU ADU (72)発明者 宮内 浩 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中、R1 は2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニ
    ル)シリルエチル基である。R2 およびR3 はそれぞ
    れ、水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはアロイル
    基である。Xは水素原子、C1-C6 アルカノイル基、ア
    ロイル基または一般式 【化2】 (式中、R4 は水素原子またはC1-C6 アルキル基であ
    る。R5 は水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはア
    ロイル基である。R6 はメチル基、ヒドロキシメチル
    基、C1-C6 アルカノイルオキシメチル基またはアロイ
    ルオキシメチル基である。)で表される基である。〕で
    表される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】 一般式 【化3】 〔式中、R1 は2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニ
    ル)シリルエチル基である。R2 は水素原子、C1-C6
    アルカノイル基またはアロイル基である。Xは水素原
    子、C1-C6 アルカノイル基、アロイル基または一般式 【化4】 (式中、R4 は水素原子またはC1-C6 アルキル基であ
    る。R5 は水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはア
    ロイル基である。R6 はメチル基、ヒドロキシメチル
    基、C1-C6 アルカノイルオキシメチル基またはアロイ
    ルオキシメチル基である。)で表される基である。〕で
    表される化合物またはその塩。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の化合物のアミノ基を適宜
    修飾して、一般式 【化5】 〔式中、R1 は2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニ
    ル)シリルエチル基である。R2 およびR3 はそれぞ
    れ、水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはアロイル
    基である。Xは水素原子、C1-C6 アルカノイル基、ア
    ロイル基または一般式 【化6】 (式中、R4 は水素原子またはC1-C6 アルキル基であ
    る。R5 は水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはア
    ロイル基である。R6 はメチル基、ヒドロキシメチル
    基、C1-C6 アルカノイルオキシメチル基またはアロイ
    ルオキシメチル基である。)で表される基である。Yは
    C(O)、SO2 、HNC(O)、OC(O)あるいは
    SC(O)である。R7 はC1-C6 アルキル基、アリー
    ル基、置換されたアリール基またはアリールC1-C3
    ルキル基である。〕で表される化合物となし、次いでこ
    れをO−アシル化反応(R4 が水素原子の場合には、エ
    ステル化反応も)に付し(R2 、R3 およびXのいずれ
    もが水素原子ではなく、かつXが未保護のカルボキシル
    基または水酸基を有さない基である場合には本O−アシ
    ル化反応を行う必要はない)、一般式 【化7】 〔式中、R1 、YおよびR7 は前述と同意義を示す。R
    2'およびR3'はC1-C6アルカノイル基またはアロイル
    基である。X' はC1-C6 アルカノイル基、アロイル基
    または一般式 【化8】 (式中、R4'はC1-C6 アルキル基である。R5'はC1-
    6 アルカノイル基またはアロイル基である。R6'はメ
    チル基、C1-C6 アルカノイルオキシメチル基またはア
    ロイルオキシメチル基である。)で表される基であ
    る。〕で表される化合物となし、ついでこの還元末端の
    2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニル)シリルエチル
    オキシ基を適宜脱離基に変換して、一般式 【化9】 (式中、R2'、 X' 、Y、R3'およびR7 は前述と同意
    義を示す。Zは脱離基である。)で表される化合物とな
    し、ついでこれを一般式 R8 OH (式中、R8 はC1-C18アルキル基、置換基を有するC
    1-C18アルキル基、アリール基または置換されたアリー
    ル基である。)で表される化合物とグリコシル化して、
    一般式 【化10】 (式中、R2'、X' 、Y、R3'、R7 およびR8 は前述
    と同意義を示す。)で表される化合物となし、ついでこ
    れを加水分解することを特徴とする、一般式 【化11】 〔式中、Y、R7 およびR8 は前述したものと同意義を
    示す。Wは水素原子または一般式 【化12】 (式中、R9 はメチル基またはヒドロキシメチル基であ
    る。)で表される基である。〕で表されるルイスX誘導
    体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の化合物のN原子を適宜保
    護して、一般式 【化13】 〔式中、R1 は2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニ
    ル)シリルエチル基である。R2 およびR3 はそれぞ
    れ、水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはアロイル
    基である。Xは水素原子、C1-C6 アルカノイル基、ア
    ロイル基または一般式 【化14】 (式中、R4 は水素原子またはC1-C6 アルキル基であ
    る。R5 は水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはア
    ロイル基である。R6 はメチル基、ヒドロキシメチル
    基、C1-C6 アルカノイルオキシメチル基またはアロイ
    ルオキシメチル基である。)で表される基である。R10
    はアリル基、t−ブチル基またはベンジル基である。〕
    で表される化合物となし、次いでこれをO−アシル化反
    応(R4 が水素原子の場合には、エステル化反応も)に
    付し(R2 、R3 およびXのいずれもが水素原子ではな
    く、かつXが未保護のカルボキシル基または水酸基を有
    さない基である場合には本O−アシル化反応を行う必要
    はない)、一般式 【化15】 〔式中、R1 およびR10は前述と同意義を示す。R2'お
    よびR3'はC1-C6 アルカノイル基またはアロイル基で
    ある。X' はC1-C6 アルカノイル基、アロイル基また
    は一般式 【化16】 (式中、R4'はC1-C6 アルキル基である。R5'はC1-
    6 アルカノイル基またはアロイル基である。R6'はメ
    チル基、C1-C6 アルカノイルオキシメチル基またはア
    ロイルオキシメチル基である。)で表される基であ
    る。〕で表される化合物となし、次いでこの還元末端の
    2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニル)シリルエチル
    オキシ基を適宜脱離基に変換して、一般式 【化17】 (式中、R2'、 X' 、R3'およびR10は前述と同意義を
    示す。Zは脱離基である。)で表される化合物となし、
    ついでこれを一般式 R8 OH (式中、R8 はC1-C18アルキル基、置換基を有するC
    1-C18アルキル基、アリール基または置換されたアリー
    ル基である。)で表される化合物とグリコシル化して、
    一般式 【化18】 (式中、R2'、X' 、R3'、R8 およびR10は前述と同
    意義を示す。)で表される化合物を得て、引き続きN−
    脱保護反応を行って、一般式 【化19】 (式中、R2'、X' 、R3'およびR8 は前述したものと
    同意義を示す。)で表される化合物を得、さらにこの化
    合物のアミノ基を適宜修飾して、一般式 【化20】 (式中、R2'、X' 、R3'およびR8 は前述と同意義を
    示す。YはC(O)、SO2 、HNC(O)、OC
    (O)あるいはSC(O)である。R7 はC1-C6 アル
    キル基、アリール基、置換されたアリール基またはアリ
    ールC1-C3 アルキル基である)で表される化合物とな
    し、次いでこれを加水分解することを特徴とする、一般
    式 【化21】 〔式中、Y、R7 およびR8 は前述したものと同意義を
    示す。Wは水素原子または一般式 【化22】 (式中、R9 はメチル基またはヒドロキシメチル基であ
    る。)で表される基である。〕で表されるルイスX誘導
    体の製造方法。
  5. 【請求項5】 一般式 【化23】 〔式中、R1 は2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニ
    ル)シリルエチル基である。R2'はC1-C6 アルカノイ
    ル基またはアロイル基である。X' はC1-C6 アルカノ
    イル基、アロイル基または一般式 【化24】 (式中、R4'はC1-C6 アルキル基である。R5'はC1-
    6 アルカノイル基またはアロイル基である。R6'はメ
    チル基、C1-C6 アルカノイルオキシメチル基またはア
    ロイルオキシメチル基である。)で表される基であ
    る。〕で表される化合物のN−原子を適宜保護して、一
    般式 【化25】 (式中、R1 、R2'およびX' は前述と同意義を示す。
    10はアリル基、t−ブチル基またはベンジル基であ
    る。)で表される化合物となし、次いでこれを、一般式 【化26】 (式中、R11はC1-C6 アルカノイル基、アロイル基、
    ベンジル基または置換ベンジル基である。Zは脱離基で
    ある。)で表されるL−フコピラノシル誘導体とのグリ
    コシル化反応に供して、一般式 【化27】 (式中、R1 、R2'、R10、X' およびR11は前述と同
    意義を示す。)で表される化合物を得、次いで必要に応
    じて、保護基を脱保護して(特にR11がベンジル基また
    は置換ベンジル基である場合には、必ず脱保護して)、
    一般式 【化28】 〔式中、R1 、およびR10は前述と同意義を示す。R2
    およびR3 はそれぞれ、水素原子、C1-C6 アルカノイ
    ル基またはアロイル基である。Xは水素原子、C1-C6
    アルカノイル基、アロイル基または一般式 【化29】 (式中、R4 は水素原子またはC1-C6 アルキル基であ
    る。R5 は水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはア
    ロイル基である。R6 はメチル基、ヒドロキシメチル
    基、C1-C6 アルカノイルオキシメチル基またはアロイ
    ルオキシメチル基である。)で表される基である。〕で
    表される化合物となした後、引き続きN−脱保護反応を
    行うことを特徴とする、請求項1記載の化合物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の化合物のN原子を適宜保
    護し、必要に応じてO−脱保護反応および脱エステル化
    反応を行って、一般式 【化30】 〔式中、R1 は2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニ
    ル)シリルエチル基である。R10はアリル基、t−ブチ
    ル基またはベンジル基である。Wは水素原子または一般
    式 【化31】 (式中、R9 はメチル基またはヒドロキシメチル基であ
    る。)で表される基である。〕で表される化合物とな
    し、次いでこれを、フコース転移酵素を用いてGDP−
    フコースと反応させて、一般式 【化32】 (式中、R1 、WおよびR10は、前述と同意義を示
    す。)で表される化合物となし、必要に応じてO−アシ
    ル化反応およびカルボキシル基のエステル化反応に付し
    た後、引き続きN−脱保護反応を行うことを特徴とす
    る、請求項1記載の化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式 【化33】 〔式中、R1 は2−トリ(C1-C4 アルキル/フェニ
    ル)シリルエチル基である。R10はアリル基、t−ブチ
    ル基またはベンジル基である〕で表されるグルコサミン
    誘導体を、ガラクトース転移酵素を用いてUDP−ガラ
    クトースと反応させ、更に、必要に応じて、シアル酸転
    移酵素を用いてCMP−N−アセチルノイラミン酸と反
    応させることにより、一般式 【化34】 〔式中、R1 およびR10は、前述と同意義を示す。Wは
    水素原子または一般式 【化35】 (式中、R9 はメチル基またはヒドロキシメチル基であ
    る。)で表される基である。〕で表される化合物とな
    し、次いで、必要に応じて、これをO−アシル化反応
    (必要に応じ、カルボキシル基のエステル化反応も)に
    付し、一般式 【化36】 〔式中、R1 およびR10は、前述と同意義を示す。R2
    は水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはアロイル基
    である。Xは水素原子、C1-C6 アルカノイル基、アロ
    イル基または一般式 【化37】 (式中、R4 は水素原子またはC1-C6 アルキル基であ
    る。R5 は水素原子、C1-C6 アルカノイル基またはア
    ロイル基である。R6 は水素原子、メチル基、C1-C6
    アルカノイルオキシメチル基またはアロイルオキシメチ
    ル基である。)で表される基である。〕で表される化合
    物となし、引き続きN−脱保護反応に付し、一般式 【化38】 〔式中、R1 、R2 およびXは、前述と同意義を示
    す。〕で表される化合物となし、次いでこれを、位置選
    択的な脱アシル化反応に付すことを特徴とする、請求項
    2記載の化合物の製造方法。
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JP2012512865A (ja) * 2008-12-18 2012-06-07 イナルコ ソシエタ ペル アチオニ L−フコシル二糖又はオリゴ糖の合成方法及びそれらの新規な2,3,4トリベンジルフコシル誘導中間体

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