JPH0821766A - 焦電型赤外線センサ - Google Patents
焦電型赤外線センサInfo
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- JPH0821766A JPH0821766A JP10313591A JP10313591A JPH0821766A JP H0821766 A JPH0821766 A JP H0821766A JP 10313591 A JP10313591 A JP 10313591A JP 10313591 A JP10313591 A JP 10313591A JP H0821766 A JPH0821766 A JP H0821766A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pyroelectric
- substrate
- infrared sensor
- sensor
- pyroelectric infrared
- Prior art date
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- Pending
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- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 応答性のよい焦電型赤外線センサ、ならびに
クロストークの影響を無視できる小型のマルチエレメン
トの焦電型赤外線センサを提供する。 【構成】 焦電材料からなる基板に、2ヶ所以上の凹部
を形成し、その内壁に電極を設けるか、あるいは焦電材
料、絶縁材料あるいは半導体材料からなる基板に、1ヶ
所以上の焦電材料からなる凸部を形成し、その側壁に電
極を設けることにより焦電型赤外線センサを構成する。 【効果】 焦電型赤外線センサの応答性を改善し、各素
子の熱的分離ができる。
クロストークの影響を無視できる小型のマルチエレメン
トの焦電型赤外線センサを提供する。 【構成】 焦電材料からなる基板に、2ヶ所以上の凹部
を形成し、その内壁に電極を設けるか、あるいは焦電材
料、絶縁材料あるいは半導体材料からなる基板に、1ヶ
所以上の焦電材料からなる凸部を形成し、その側壁に電
極を設けることにより焦電型赤外線センサを構成する。 【効果】 焦電型赤外線センサの応答性を改善し、各素
子の熱的分離ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焦電型赤外線センサに
関するものである。
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の焦電型赤外線センサの赤外線検知
部(以下、素子と呼ぶことにする)を図4に示す。薄板
状に形成した焦電体基板(2)、受光面電極(11)及
び裏面電極(12)から構成される。焦電型赤外線セン
サは、センサに入射した赤外線エネルギによって、焦電
体の温度変化を生じ、このことにより焦電体内部の自発
分極の方向が変化し、焦電体表面に電荷を生じるという
現象を利用したものである。このように受光面(5)に
赤外線が入射することにより、焦電体基板(2)の温度
が変化し、これにより発生した電荷は、受光面電極(1
1)と裏面電極(12)とから取り出されることによ
り、赤外線エネルギが電気信号に変換できるものであ
る。従って、赤外線エネルギを電気信号に変換する際の
応答性は、焦電体基板(2)の熱容量に起因するため、
他の方式の赤外線センサと比較して遅いことが知られて
いる。
部(以下、素子と呼ぶことにする)を図4に示す。薄板
状に形成した焦電体基板(2)、受光面電極(11)及
び裏面電極(12)から構成される。焦電型赤外線セン
サは、センサに入射した赤外線エネルギによって、焦電
体の温度変化を生じ、このことにより焦電体内部の自発
分極の方向が変化し、焦電体表面に電荷を生じるという
現象を利用したものである。このように受光面(5)に
赤外線が入射することにより、焦電体基板(2)の温度
が変化し、これにより発生した電荷は、受光面電極(1
1)と裏面電極(12)とから取り出されることによ
り、赤外線エネルギが電気信号に変換できるものであ
る。従って、赤外線エネルギを電気信号に変換する際の
応答性は、焦電体基板(2)の熱容量に起因するため、
他の方式の赤外線センサと比較して遅いことが知られて
いる。
【0003】この焦電型赤外線センサの応答性が遅いと
いう欠点は、焦電体基板(2)の厚さを薄くすることに
より改善することができる。しかし、一般的に使用され
ている焦電体基板(2)の形状寸法は5mm×3mm×
100μm程度である。従来の方法では、素子を構成す
る焦電体として焦電体基板(2)を用いているために、
焦電体の厚さをこれ以上薄くすることは、機械的な強度
に問題があり、実現し難いという問題点がある。
いう欠点は、焦電体基板(2)の厚さを薄くすることに
より改善することができる。しかし、一般的に使用され
ている焦電体基板(2)の形状寸法は5mm×3mm×
100μm程度である。従来の方法では、素子を構成す
る焦電体として焦電体基板(2)を用いているために、
焦電体の厚さをこれ以上薄くすることは、機械的な強度
に問題があり、実現し難いという問題点がある。
【0004】また、焦電型赤外線センサの例として図3
−a)、図3−b)にみられるように、同一の焦電体基
板(2)の上に複数の電極対を形成した構成のセンサも
市販品として存在する。近年は、センサの多様化する応
用に対応するため、複数の素子を持つ焦電型赤外線セン
サ(以下、マルチエレメントセンサと呼ぶことにする)
の開発が盛んに行われている。しかし、従来の構成で
は、多数の素子を同一の焦電体基板(2)上に形成する
ことに限界がある。例えば、現在市販されている2素子
構成センサ図3−a)あるいは4素子構成センサ図3−
b)においても、ある一つの素子が赤外線を吸収し温度
が上昇した場合、その素子の熱が焦電体基板(2)内部
の熱伝導によって隣接した素子へ伝わり、熱的な干渉、
ひいては電気信号の干渉(以下、クロストークと呼ぶこ
とにする)を生じるという問題点を抱えている。この問
題点を解決するには、素子と素子との間隔を大きくとる
必要があり、焦電体基板(2)の面積を拡大せざるを得
なかった。しかし、このことは新たに、焦電型赤外線セ
ンサの実装面積の拡大、および焦電体基板(2)が衝撃
に弱くなるという問題点を生じた。従って、従来の構成
では、クロストークの影響が無視できるような小型のマ
ルチエレメントセンサを構成することは困難であった。
−a)、図3−b)にみられるように、同一の焦電体基
板(2)の上に複数の電極対を形成した構成のセンサも
市販品として存在する。近年は、センサの多様化する応
用に対応するため、複数の素子を持つ焦電型赤外線セン
サ(以下、マルチエレメントセンサと呼ぶことにする)
の開発が盛んに行われている。しかし、従来の構成で
は、多数の素子を同一の焦電体基板(2)上に形成する
ことに限界がある。例えば、現在市販されている2素子
構成センサ図3−a)あるいは4素子構成センサ図3−
b)においても、ある一つの素子が赤外線を吸収し温度
が上昇した場合、その素子の熱が焦電体基板(2)内部
の熱伝導によって隣接した素子へ伝わり、熱的な干渉、
ひいては電気信号の干渉(以下、クロストークと呼ぶこ
とにする)を生じるという問題点を抱えている。この問
題点を解決するには、素子と素子との間隔を大きくとる
必要があり、焦電体基板(2)の面積を拡大せざるを得
なかった。しかし、このことは新たに、焦電型赤外線セ
ンサの実装面積の拡大、および焦電体基板(2)が衝撃
に弱くなるという問題点を生じた。従って、従来の構成
では、クロストークの影響が無視できるような小型のマ
ルチエレメントセンサを構成することは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、焦電型
赤外線センサの応答性を改善すること、ならびにクロス
トークの影響を無視できる小型のマルチエレメントセン
サを実現することが、本発明の解決しようとする課題で
ある。
赤外線センサの応答性を改善すること、ならびにクロス
トークの影響を無視できる小型のマルチエレメントセン
サを実現することが、本発明の解決しようとする課題で
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するためになされたものである。その手段とすると
ころは、焦電材料からなる基板に、2ヶ所以上の凹部を
形成し、その内壁に電極を形成するか、もしくは焦電材
料、絶縁材料、半導体材料あるいは複合材料からなる基
板に、1ヶ所以上の焦電材料からなる凸部を形成し、そ
の側面に電極を形成することにより、焦電型赤外線セン
サを構成することである。
解決するためになされたものである。その手段とすると
ころは、焦電材料からなる基板に、2ヶ所以上の凹部を
形成し、その内壁に電極を形成するか、もしくは焦電材
料、絶縁材料、半導体材料あるいは複合材料からなる基
板に、1ヶ所以上の焦電材料からなる凸部を形成し、そ
の側面に電極を形成することにより、焦電型赤外線セン
サを構成することである。
【0007】
【作用】上記のように構成されている本発明において、
素子を構成する電極の間の距離は、基板上に形成する焦
電材料からなる凹部の間隔(3)もしくは凸部の幅
(9)に対応しているため、焦電体基板の厚さ(4)や
基板の厚さ(10)とは無関係である。そして、この凹
部(1)もしくは凸部(7)の形成は、半導体の微細加
工技術を利用でき、従来のものと比べて、非常に小さな
形状の素子を形成することができる。このため、各素子
の熱容量を小さくすることが容易であり、応答性が改善
できる。以上のことから、基板の機械的強度を保ったま
ま、焦電型赤外線センサの応答性を改善することができ
る。
素子を構成する電極の間の距離は、基板上に形成する焦
電材料からなる凹部の間隔(3)もしくは凸部の幅
(9)に対応しているため、焦電体基板の厚さ(4)や
基板の厚さ(10)とは無関係である。そして、この凹
部(1)もしくは凸部(7)の形成は、半導体の微細加
工技術を利用でき、従来のものと比べて、非常に小さな
形状の素子を形成することができる。このため、各素子
の熱容量を小さくすることが容易であり、応答性が改善
できる。以上のことから、基板の機械的強度を保ったま
ま、焦電型赤外線センサの応答性を改善することができ
る。
【0008】また、本発明においては、例えば素子
(A)を構成する凹部の間の焦電体の上方の面を赤外線
の受光面(5)として用いるため、ここで赤外線が吸収
されて生じた熱が隣接した素子(B)に伝搬するために
は、まず、受光面(5)から下方に伝搬し、次に隣接す
る素子(B)の下部まで横方向に基板を伝搬し、最後に
上方の素子(B)へ縦方向に伝搬するという経路を辿る
こととなる。この経路は、従来の場合の素子と素子との
間を横方向に伝搬するだけの経路と比べ、素子間隔を同
じにした場合、明らかに長いものとなる。さらに、焦電
材料からなる凹部を深くするか、もしくは凸部を高くす
ることで、隣接する素子との熱伝導の経路を任意に大き
くすることができる。また、下部の基板部分は熱容量を
大きくすることができ、ヒートシンク的に作用させるこ
とができる。従って、素子間隔を拡大することなしに、
各素子の熱的な分離をすることが容易であり、クロスト
ークの影響を無視できる小型のマルチエレメントセンサ
を実現することができる。
(A)を構成する凹部の間の焦電体の上方の面を赤外線
の受光面(5)として用いるため、ここで赤外線が吸収
されて生じた熱が隣接した素子(B)に伝搬するために
は、まず、受光面(5)から下方に伝搬し、次に隣接す
る素子(B)の下部まで横方向に基板を伝搬し、最後に
上方の素子(B)へ縦方向に伝搬するという経路を辿る
こととなる。この経路は、従来の場合の素子と素子との
間を横方向に伝搬するだけの経路と比べ、素子間隔を同
じにした場合、明らかに長いものとなる。さらに、焦電
材料からなる凹部を深くするか、もしくは凸部を高くす
ることで、隣接する素子との熱伝導の経路を任意に大き
くすることができる。また、下部の基板部分は熱容量を
大きくすることができ、ヒートシンク的に作用させるこ
とができる。従って、素子間隔を拡大することなしに、
各素子の熱的な分離をすることが容易であり、クロスト
ークの影響を無視できる小型のマルチエレメントセンサ
を実現することができる。
【0009】
【実施例1】以下、本発明による焦電型赤外線センサの
実施例を図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明
の一実施例を示す焦電型赤外線センサの断面図である。
(PbTiO3−PbZrO3)系の焦電材料からなる焦
電体基板(2)に機械的切削例えばダイシング等によっ
て3つの凹部(1)を形成し、その内壁にメッキによっ
て電極(6)を設ける。ここで焦電体基板(2)の材質
については、(PbTiO3−PbZrO3)系を用いて
いるが、その他にPbTiO3系、NbTaO3系、Li
TaO3系、TGS系等の焦電材料であればよく、また
結晶状態は、単結晶体、多結晶体のどちらでもよく、さ
らにポリマとの複合体でもよい。凹部(1)の形成方法
については、この他にエッチング、レーザ加工、イオン
ミリング等によるものでもよく、同等の効果が得られ
る。電極(6)の形成は、蒸着等の気相薄膜形成方法に
よるものでもよい。受光面はリフトオフ法、研磨法、異
方性エッチング法等によって電極金属を除去するか、マ
スク等を用いて最初から形成しないようにしておくこと
ができる。凹部の底面は機械的切削、異方性エッチング
法等によって電極金属を除去するか、斜め蒸着法により
最初から形成しないようにしておく。電極(6)の形状
については、凹部(1)の内壁の一部分に設けられてい
る場合でもよく、内壁以外の部分につながっていてもよ
い。これにより、隣接する凹部(1)の間にそれぞれ1
つ、全体で2つの素子を形成する。凹部(1)の数につ
いては、この場合は3個としたが2個以上であればよ
く、マルチエレメントとするためにはさらに多数の素子
を形成すればよい。この場合は素子を単独で用いている
が、他の素子配線方法、例えば直列接続、並列接続等に
したものでもよく、また基板上で配線しても、外部で配
線してもよく、素子の配線方法によって、さまざまな応
用に対処することができる。
実施例を図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明
の一実施例を示す焦電型赤外線センサの断面図である。
(PbTiO3−PbZrO3)系の焦電材料からなる焦
電体基板(2)に機械的切削例えばダイシング等によっ
て3つの凹部(1)を形成し、その内壁にメッキによっ
て電極(6)を設ける。ここで焦電体基板(2)の材質
については、(PbTiO3−PbZrO3)系を用いて
いるが、その他にPbTiO3系、NbTaO3系、Li
TaO3系、TGS系等の焦電材料であればよく、また
結晶状態は、単結晶体、多結晶体のどちらでもよく、さ
らにポリマとの複合体でもよい。凹部(1)の形成方法
については、この他にエッチング、レーザ加工、イオン
ミリング等によるものでもよく、同等の効果が得られ
る。電極(6)の形成は、蒸着等の気相薄膜形成方法に
よるものでもよい。受光面はリフトオフ法、研磨法、異
方性エッチング法等によって電極金属を除去するか、マ
スク等を用いて最初から形成しないようにしておくこと
ができる。凹部の底面は機械的切削、異方性エッチング
法等によって電極金属を除去するか、斜め蒸着法により
最初から形成しないようにしておく。電極(6)の形状
については、凹部(1)の内壁の一部分に設けられてい
る場合でもよく、内壁以外の部分につながっていてもよ
い。これにより、隣接する凹部(1)の間にそれぞれ1
つ、全体で2つの素子を形成する。凹部(1)の数につ
いては、この場合は3個としたが2個以上であればよ
く、マルチエレメントとするためにはさらに多数の素子
を形成すればよい。この場合は素子を単独で用いている
が、他の素子配線方法、例えば直列接続、並列接続等に
したものでもよく、また基板上で配線しても、外部で配
線してもよく、素子の配線方法によって、さまざまな応
用に対処することができる。
【0010】本発明による2素子構成のセンサの片側の
素子だけに赤外線を入射した時のセンサ出力を、これと
同等の素子受光面積、素子間距離を持つ従来の方法によ
る赤外線センサのものと比較したものを図5に示す。横
軸が時間、縦軸が各素子からの出力もしくは入射赤外線
の強度である。(I)はセンサに入射した赤外線の強度
変化である。(A)は本発明によるセンサの赤外線が入
射した方の素子の出力、(B)が本発明によるセンサの
赤外線が入射しなかった方の素子の出力、(C)が従来
の方法によるセンサの赤外線が入射した方の素子の出
力、(D)が従来の方法によるセンサの赤外線が入射し
なかった方の素子の出力である。(I)で表されるよう
な赤外線が入射した場合、赤外線が入射した(A)と
(C)とを比較すると(A)の方が明らかに立ち上がり
が速くなっており、本発明によって応答性の改善が認め
られる。また、赤外線の入射しなかった(B)と(D)
とを比較すると、(B)の方はほとんど信号が現れてい
ないのに対し、(D)の方は明らかに信号が現れてお
り、本発明によってクロストークの大幅な改善が認めら
れる。
素子だけに赤外線を入射した時のセンサ出力を、これと
同等の素子受光面積、素子間距離を持つ従来の方法によ
る赤外線センサのものと比較したものを図5に示す。横
軸が時間、縦軸が各素子からの出力もしくは入射赤外線
の強度である。(I)はセンサに入射した赤外線の強度
変化である。(A)は本発明によるセンサの赤外線が入
射した方の素子の出力、(B)が本発明によるセンサの
赤外線が入射しなかった方の素子の出力、(C)が従来
の方法によるセンサの赤外線が入射した方の素子の出
力、(D)が従来の方法によるセンサの赤外線が入射し
なかった方の素子の出力である。(I)で表されるよう
な赤外線が入射した場合、赤外線が入射した(A)と
(C)とを比較すると(A)の方が明らかに立ち上がり
が速くなっており、本発明によって応答性の改善が認め
られる。また、赤外線の入射しなかった(B)と(D)
とを比較すると、(B)の方はほとんど信号が現れてい
ないのに対し、(D)の方は明らかに信号が現れてお
り、本発明によってクロストークの大幅な改善が認めら
れる。
【0011】
【実施例2】図2は、本発明の他の一実施例を示す焦電
型赤外線センサの断面図である。例えばMgOの基板
(8)上に、スパッタ法によりPbTiO3系の焦電材
料からなる薄膜を形成する。次に機械的切削により薄膜
を加工することによって、結果的にMgOの基板(8)
上にPbTiO3系の焦電材料からなる2つの凸部
(7)を形成する。そして、その側面に実施例1と同様
な手法を用いて、電極(6)を設ける。ここで、凸部
(7)の材質としてはPbTiO3系を用いたが、その
他に(PbTiO3−PbZrO3)系、NbTaO
3系、LiTaO3系、TGS系等の焦電材料であればよ
く、また結晶状態は、単結晶体、多結晶体のどちらでも
よく、さらにポリマとの複合体でもよい。凸部(7)の
形成方法については、最初から焦電材料で凸部(7)を
形成しても、またこの場合のように最初に全面に焦電材
料を形成したものを加工して凸部(7)を残してもよ
い。最初から凸部(7)を形成する場合、その形成方法
は貼り付け法、マスクを用いての蒸着等の気相薄膜形成
方法等でもよい。最初に全面に形成したものを加工して
凸部(7)を残す場合、最初の焦電材料の形成方法は貼
り付け法、蒸着等の気相薄膜形成方法等でもよく、後か
らの加工の方法については、機械的切削の他にエッチン
グ、レーザ加工、イオンミリング等によるものでもよ
い。この場合、基板(8)の材質としてはMgOを用い
たが、焦電材料、絶縁材料あるいは半導体材料でもよ
く、また複合基板でもよい。基板表面の形状は平坦でな
くてもよく、例えば前述の全面に焦電薄膜を形成し、そ
の後加工によって凸部(7)を形成するような場合、そ
の加工が基板に及び、凹凸が存在してもよい。電極
(6)の形状については凸部(7)の側面の一部分に設
けられている場合でもよく、側面以外の部分につながっ
ていてもよい。これにより、各凸部(7)に1つづつ、
全体で2つの素子を形成する。凸部(7)の数について
は、この場合2個としたが1個以上であればよく、マル
チエレメントとするためにはさらに多数の素子を形成す
ればよい。この場合は素子を単独で用いたが、他の素子
配線方法、例えば直列接続、並列接続等にしたものでも
よく、また基板上で配線しても、外部で配線してもよ
く、素子の配線方法によって、さまざまな応用に対処す
ることができる。
型赤外線センサの断面図である。例えばMgOの基板
(8)上に、スパッタ法によりPbTiO3系の焦電材
料からなる薄膜を形成する。次に機械的切削により薄膜
を加工することによって、結果的にMgOの基板(8)
上にPbTiO3系の焦電材料からなる2つの凸部
(7)を形成する。そして、その側面に実施例1と同様
な手法を用いて、電極(6)を設ける。ここで、凸部
(7)の材質としてはPbTiO3系を用いたが、その
他に(PbTiO3−PbZrO3)系、NbTaO
3系、LiTaO3系、TGS系等の焦電材料であればよ
く、また結晶状態は、単結晶体、多結晶体のどちらでも
よく、さらにポリマとの複合体でもよい。凸部(7)の
形成方法については、最初から焦電材料で凸部(7)を
形成しても、またこの場合のように最初に全面に焦電材
料を形成したものを加工して凸部(7)を残してもよ
い。最初から凸部(7)を形成する場合、その形成方法
は貼り付け法、マスクを用いての蒸着等の気相薄膜形成
方法等でもよい。最初に全面に形成したものを加工して
凸部(7)を残す場合、最初の焦電材料の形成方法は貼
り付け法、蒸着等の気相薄膜形成方法等でもよく、後か
らの加工の方法については、機械的切削の他にエッチン
グ、レーザ加工、イオンミリング等によるものでもよ
い。この場合、基板(8)の材質としてはMgOを用い
たが、焦電材料、絶縁材料あるいは半導体材料でもよ
く、また複合基板でもよい。基板表面の形状は平坦でな
くてもよく、例えば前述の全面に焦電薄膜を形成し、そ
の後加工によって凸部(7)を形成するような場合、そ
の加工が基板に及び、凹凸が存在してもよい。電極
(6)の形状については凸部(7)の側面の一部分に設
けられている場合でもよく、側面以外の部分につながっ
ていてもよい。これにより、各凸部(7)に1つづつ、
全体で2つの素子を形成する。凸部(7)の数について
は、この場合2個としたが1個以上であればよく、マル
チエレメントとするためにはさらに多数の素子を形成す
ればよい。この場合は素子を単独で用いたが、他の素子
配線方法、例えば直列接続、並列接続等にしたものでも
よく、また基板上で配線しても、外部で配線してもよ
く、素子の配線方法によって、さまざまな応用に対処す
ることができる。
【0012】この場合の赤外線入射時の特性も実施例1
の場合とほぼ同様であり、応答性、およびクロストーク
の大幅な改善が認められる。
の場合とほぼ同様であり、応答性、およびクロストーク
の大幅な改善が認められる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、焦電型赤
外線センサの応答性を改善すること、ならびにクロスト
ークの影響を無視できる、小型のマルチエレメントセン
サを実現することを可能とする点で工業的価値がある。
また、多様化する焦電型赤外線センサの応用に対応で
き、工業的価値は大きい。
外線センサの応答性を改善すること、ならびにクロスト
ークの影響を無視できる、小型のマルチエレメントセン
サを実現することを可能とする点で工業的価値がある。
また、多様化する焦電型赤外線センサの応用に対応で
き、工業的価値は大きい。
【0014】
【図1】本発明の一実施例を示す凹部を形成した場合の
焦電型赤外線センサの断面図である。
焦電型赤外線センサの断面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す凸部を形成した場合の
焦電型赤外線センサの断面図である。
焦電型赤外線センサの断面図である。
【図3】従来の方法による複数の素子を持つ焦電型赤外
線センサの構造を示した図である。
線センサの構造を示した図である。
【図4】従来の方法による焦電型赤外線センサの構造を
示した断面図である。
示した断面図である。
【図5】本発明による焦電型赤外線センサと従来の方法
による焦電型赤外線センサとの赤外線入射に対する出力
波形図である。
による焦電型赤外線センサとの赤外線入射に対する出力
波形図である。
1 凹部 2 焦電体基板 3 凹部の間隔 4 焦電体基板の厚さ 5 受光面 6 電極 7 凸部 8 基板 9 凸部の幅 10 基板の厚さ 11 受光面電極 12 裏面電極
Claims (2)
- 【請求項1】 焦電材料からなる基板に、2ヶ所以上の
凹部を形成し、その内壁に電極を有することを特徴とす
る焦電型赤外線センサ。 - 【請求項2】 焦電材料、絶縁材料、半導体材料あるい
は複合材料からなる基板に、1ヶ所以上の焦電材料から
なる凸部を形成し、その側面に電極を有することを特徴
とする焦電型赤外線センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10313591A JPH0821766A (ja) | 1991-04-08 | 1991-04-08 | 焦電型赤外線センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10313591A JPH0821766A (ja) | 1991-04-08 | 1991-04-08 | 焦電型赤外線センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0821766A true JPH0821766A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=14346091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10313591A Pending JPH0821766A (ja) | 1991-04-08 | 1991-04-08 | 焦電型赤外線センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0821766A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010110504A1 (ko) * | 2009-03-23 | 2010-09-30 | 서울옵토디바이스주식회사 | 광 검출기 및 스펙트럼 검출기 |
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1991
- 1991-04-08 JP JP10313591A patent/JPH0821766A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010110504A1 (ko) * | 2009-03-23 | 2010-09-30 | 서울옵토디바이스주식회사 | 광 검출기 및 스펙트럼 검출기 |
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