JPH08217469A - 光学素子の成形方法 - Google Patents

光学素子の成形方法

Info

Publication number
JPH08217469A
JPH08217469A JP2661295A JP2661295A JPH08217469A JP H08217469 A JPH08217469 A JP H08217469A JP 2661295 A JP2661295 A JP 2661295A JP 2661295 A JP2661295 A JP 2661295A JP H08217469 A JPH08217469 A JP H08217469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass material
holding member
temperature
molding
transfer arm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2661295A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Kikuchi
健次 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2661295A priority Critical patent/JPH08217469A/ja
Publication of JPH08217469A publication Critical patent/JPH08217469A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B29/00Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins
    • C03B29/02Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins in a discontinuous way
    • C03B29/025Glass sheets
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B35/00Transporting of glass products during their manufacture, e.g. hot glass lenses, prisms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス素材を加熱軟化させる際に自重による
ガラス素材のたわみ変形をなくした状態で押圧成形し、
光学性能を満足する光学素子を得る。 【構成】 ガラス素材保持部材9に保持したガラス素材
8を搬送アーム7に載置して加熱軟化する際、搬送アー
ム7の内部に設けた流路10に冷却気体または冷却水を
循環させる。冷却気体または冷却水の温度は、ガラス素
材8の転移点近傍の温度とする。これにより、ガラス素
材保持部材9が冷やされ、ガラス素材保持部材9で保持
したガラス素材の外周部はガラス素材の転移点近傍の温
度に保たれ、自重によるたわみ変形が抑えられる。一
方、ガラス素材8の表層部は転移点以上屈伏点以下の温
度に加熱され、成形可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱軟化したガラス素
材を成形型により押圧成形する光学素子の成形方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】加熱軟化したガラス素材を成形型により
押圧成形して光学素子を得る成形方法としては、以下の
ような方法が知られている。従来の成形方法において
は、図6に示すように、ガラス素材21を加熱軟化させ
て上下一対の成形型27により押圧成形して光学素子を
得る工程中、ガラス素材21はガラス素材保持部材22
により保持され、搬送アーム23によって搬送される。
すなわち、ガラス素材保持部材22に保持されたガラス
素材21は、搬送アーム23によって加熱炉24に搬送
され、加熱炉24に組み込まれたヒーター25によって
ガラス素材21の転移点以上屈伏点以下の温度に加熱さ
れる。その後、搬送アーム23が成形室26内に入り、
加熱軟化されたガラス素材21は成形室26内の上下一
対の成形型27の間に搬送され、成形型27によって押
圧成形される。このように、ガラス素材21が搬送アー
ム23によって加熱炉24および成形室26に搬送され
るという、加熱軟化および押圧成形の工程を経て、所望
の形状の光学素子が得られるというのが従来の成形方法
であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の光学素
子の成形方法においては、ガラス素材21を加熱炉24
内で加熱する際、搬送アーム23およびガラス素材保持
部材22もガラス素材21の温度と同じ温度に加熱され
ることになる。このため、ガラス素材21の表層部だけ
でなく外周部までガラス素材の転移点以上の温度に加熱
されてしまい、ガラス素材21をガラス素材の転移点以
上の温度に加熱軟化する際に、ガラス素材21に自重に
よるたわみ変形が生じてしまう。このように、成形前の
ガラス素材21にたわみ変形が生じると、成型品の形状
にばらつきが生じたり、成型時の押圧変形量が大きくな
るため、光学性能を満足する成型品が得にくくなったり
するという問題点があった。
【0004】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、請求項1の発明は、ガラス素材を加熱
軟化させる際の自重によるたわみ変形をなくして押圧成
形することで光学性能を満足する光学素子が得られる成
形方法を提供することを目的とする。請求項2の発明
は、ガラス素材を加熱軟化する際に、搬送アームを冷却
する方法を提供することを目的とする。請求項3の発明
は、ガラス素材を加熱軟化する際に、搬送アームおよび
ガラス素材保持部材を直接冷却する方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の光学素子の成形方法は以下のように構成し
た。請求項1の発明は、ガラス素材保持部材に保持した
ガラス素材を搬送アームに載置して加熱軟化した後、上
下一対の成形型でガラス素材を押圧成形する光学素子の
成形方法において、前記ガラス素材保持部材をガラス素
材の加熱温度より低い温度に保ちつつガラス素材を加熱
軟化する工程を設けた。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の光学素子の
成形方法において、ガラス素材保持部材をガラス素材の
加熱温度より低い温度に保つ工程が、搬送アームに設け
た流路に冷却気体または冷却水を流し、前記搬送アーム
によってガラス素材保持部材を前記ガラス素材の加熱温
度より低い温度に保つ工程からなるようにした。
【0007】請求項3の発明は、請求項1の光学素子の
成形方法において、ガラス素材保持部材をガラス素材の
加熱温度より低い温度に保つ工程が、搬送アームと前記
ガラス素材保持部材の両方に設けた流路に冷却気体を流
す工程と、前記冷却気体によって前記ガラス素材保持部
材を前記ガラス素材の加熱温度より低い温度に保つ工程
からなるようにした。
【0008】
【作用】請求項1の構成にあっては、以下の作用が得ら
れる。加熱炉内でガラス素材をガラス素材の転移点以上
屈伏点以下の温度に加熱することでガラス素材の表層部
を成形可能な粘度とする。その際、搬送アーム内の流路
を循環させた冷却気体または冷却水によって、ガラス素
材保持部材をガラス素材の加熱温度より低い温度に保っ
ておく。これにより、ガラス素材の外周部の温度をガラ
ス素材の転移点近傍の温度に保つことができ、ガラス素
材を加熱軟化する際の自重によるたわみ変形を抑えるこ
とができる。ガラス素材の自重変形を抑えた状態で成形
室内の上下一対の成形型により、押圧成形を行い、所望
の形状をした光学素子を得る。このように、ガラス素材
の表層部のみを加熱軟化させ自重変形を抑えて押圧成形
することで、光学性能を満足する成型品を得ることがで
きる。
【0009】請求項2の構成にあっては、以下の作用が
得られる。加熱炉内でガラス素材を加熱軟化する際、搬
送アーム内に設けた流路に冷却気体または冷却水を循環
させて搬送アームの温度をガラス素材の加熱温度より低
い温度に保ち、搬送アームの先端に乗せたガラス素材保
持部材の温度をガラス素材の加熱温度より低い温度に保
っておく。これにより、ガラス素材の外周部の温度をガ
ラス素材の転移点近傍の温度に保つことができ、ガラス
素材を加熱軟化する際の自重によるたわみ変形を抑える
ことができる。この状態で押圧成形を行うことにより所
望の形状の光学素子を得る。
【0010】請求項3の構成にあっては、以下の作用が
得られる。加熱炉内でガラス素材を加熱軟化する際、搬
送アーム内に設けた流路とガラス素材保持部材の外周部
に設けた流路に冷却気体を循環させ、直接ガラス素材保
持部材の温度をガラス素材の加熱温度より低い温度に保
っておく。これにより、ガラス素材の外周部の温度をガ
ラス素材の転移点近傍の温度に保ち、ガラス素材を加熱
軟化する際の自重によるたわみ変形を抑えた状態で押圧
成形を行うことによ所望の形状の光学素子を得る。
【0011】
【実施例】
[実施例1]本発明の実施例1を図1および図2に基づ
いて説明する。図1は本実施例の光学素子成形方法を実
施する成形装置を概略的に示す断面図、図2は搬送アー
ムを示す概略図で、図2(a)は平面図、図2(b)は
断面図である。図1において、1は加熱炉であり、加熱
炉1内にはヒーター2が設けてある。加熱炉1に隣接し
て成形室3が設けてあり、成形室3内にはガラス素材8
を所望のレンズ形状に押圧するための上型4および下型
5が上下方向へ摺動可能に同軸上で対向して設けてあ
る。上型4および下型5にはそれぞれ所望の温度に加熱
するヒーター6が断熱材11に囲まれて設けられてい
る。
【0012】搬送アーム7は図1において加熱炉1の左
側から加熱炉1内、さらに成形室3内へと進退自在とな
っており、ガラス素材8はガラス素材保持部材9に挿入
され、このガラス素材保持部材9を搬送アーム7の先端
に設けた穴状のガラス素材保持部材載置部7aに載置し
て搬送される。搬送アーム7内部には冷却気体を循環さ
せるための流路10がガラス素材保持部材9の載置部7
aを囲むように設けてある。流路10内にはガラス素材
8の転移点近傍の温度に加熱した気体が冷却媒体として
循環しており、搬送アーム7の温度およびガラス素材保
持部材9の温度を一定に保っている。
【0013】次に、本実施例の光学素子の成形方法を説
明する。まず、所望するレンズの近似形状に予め加工さ
れたガラス素材8をガラス素材保持部材9に挿入し、搬
送アーム7の先端に設けたガラス素材保持部材載置部7
aに載置する。その後、搬送アーム7を加熱炉1内に挿
入し、ガラス素材8を加熱炉1のヒーター2によりガラ
ス素材8の転移点以上屈伏点以下の温度に加熱する。こ
の間、搬送アーム7内の冷却気体流路10にはガラス素
材8の転移点以下の温度の気体が循環しており、ガラス
素材保持部材9の温度をガラス素材8の加熱温度よりも
低い温度に保っている。これによりガラス素材8の外周
部はガラス素材の転移点近傍の温度に保たれ、自重によ
るガラス素材8のたわみ変形が抑えられ、ガラス素材8
の表層部のみが転移点以上屈伏点以下の温度に加熱され
成形可能な粘度となる。
【0014】ガラス素材が成形可能な粘度に加熱された
後、搬送アーム7を成形室3内に挿入させ、加熱軟化し
たガラス素材8を成形室3内に配置した上型4と下型5
の間に搬送する。その後、上型4を下降および下型5を
上昇させ、上型4と下型5によりガラス素材8を押圧成
形する。成形後、搬送アーム7を加熱炉1外へ後退し、
ガラス素材保持部材9から成型品を取り出し、所望の光
学素子を得る。
【0015】上述した本実施例の成形方法によって、ガ
ラス素材8として重フリントガラス(転移点443℃、
屈伏点470℃)を成形した場合について述べる。ガラ
ス素材8を所望のレンズ形状に近似の曲率半径R=45
mm、厚さ4mm、外径16mmとし、両面(成形面8
a)とも表面粗さを0.05μm以下に研磨加工する。
このガラス素材8をガラス素材保持部材9を介して搬送
アーム7に載置して500℃の加熱炉1内で1分間加熱
し、ガラス素材8を460℃程度に加熱軟化させる。こ
の間、搬送アーム7の冷却気体流路10には冷却媒体と
して10℃の窒素を毎分10リットル循環させ、ガラス
素材保持部材9の温度を転移点近傍の440℃程度と
し、ガラス素材8の加熱温度よりも低い温度に保つ。
【0016】上型4と下型5により成形されるガラス素
材8の成形面8aの形状変化を確認するために加熱後の
ガラス素材8を取り出して測定したところ、ガラス素材
保持部材9の温度を制御しないで同様に加熱した場合に
加熱後のガラス素材の成形面8aにおける曲率半径が上
面がR=46mm、下面がR=43.5mmとなってい
たものが、ガラス素材保持部材9の温度を冷却媒体によ
り制御した場合には曲率半径は上面がR=45.3m
m、下面がR=44.5mmとなており、ガラス素材8
の自重によるたわみ変形は非常に小さく抑えられてい
た。
【0017】このようにして加熱軟化したガラス素材8
を、ヒーター6により転移点近傍の温度に加熱保持した
上型4および下型5により押圧成形を行ったところ、成
形後に取り出された光学素子は、光学性能を満足する高
精度なものであった。なお、搬送アーム7の冷却気体流
路10に循環させる冷却気体としては、窒素の他に空
気、二酸化炭素、不活性ガスなどを用いても良い。
【0018】本実施例によれば、ガラス素材8を自重変
形させること無く、ガラス素材8を成形可能な状態に加
熱軟化することができるため、成形された光学素子は成
形面に欠陥が無く、光学性能を満足するものとなる。
【0019】[実施例2]次に、本発明の実施例2を図
1および図2に基づいて説明する。本実施例では、実施
例1と同様の成形装置を用いて光学素子の成形を行っ
た。この際、搬送アーム7の流路10には冷却媒体とし
てガラス素材の転移点以下の温度の冷却水を循環させ
た。すなわち、流路10に循環させた冷却水によって搬
送アーム7の温度をガラス素材8の加熱温度よりも低い
温度に保ち、搬送アーム7の先端に設けたガラス素材保
持部材載置部7aに載置したガラス素材保持部材9の温
度をガラス素材の加熱温度よりも低い温度に保つように
した。
【0020】本実施例は、搬送アーム7を冷却する冷却
媒体を気体に替えて冷却水を用いた点を除いて、実施例
1と同様の方法で光学素子の成形を行った。すなわち、
本実施例では、冷却水によって搬送アーム7の温度を冷
却することにより、ガラス素材8の外周部はガラス素材
の転移点近傍の温度に保たれ、自重によるガラス素材8
のたわみ変形が抑えられ、ガラス素材8の表層部のみが
転移点以上屈伏点以下の温度に加熱され成形可能な粘度
となる。
【0021】上述した本実施例の成形方法によって、ガ
ラス素材8として重フリントガラス(転移点443℃、
屈伏点470℃)を成形した場合について述べる。実施
例1と同様に、ガラス素材8を所望のレンズ形状に近似
の曲率半径R=45mm、厚さ4mm、外径16mmと
し、両面とも表面粗さを0.05μm以下に研磨加工す
る。このガラス素材8をガラス素材保持部材9を介して
搬送アーム7に載置して500℃の加熱炉1内で1分間
加熱し、ガラス素材8を460℃程度に加熱して軟化さ
せる。この間、搬送アーム7の冷却媒体流路10には1
0℃の冷却水を毎分2リットル循環させておき、ガラス
素材保持部材9の温度を転移点近傍の440℃とし、ガ
ラス素材8の加熱温度よりも低い温度に保つ。
【0022】上型4と下型5により成形されるガラス素
材8の成形面8aの形状変化を確認するために加熱後の
ガラス素材8を取り出して測定したところ、成形面8a
の曲率半径は上面がR=45.3mm、下面がR=4
4.4mmとなっており、ガラス素材8の自重によるた
わみ変形は非常に小さく抑えられていた。
【0023】このようにして加熱軟化したガラス素材8
を、ヒーター6により転移点近傍の温度に加熱保持した
上型4および下型5により押圧成形を行ったところ、成
形後に取り出された光学素子は、光学性能を満足する高
精度なものであった。
【0024】本実施例によれば、冷却水を用いることで
効率よく搬送アーム7およびガラス素材保持部材9を冷
却することができ、ガラス素材8を加熱軟化する際の自
重変形を抑えることが容易となる。このようにしてガラ
ス素材8を押圧成形することで、成形された光学素子は
成形面に欠陥が無く、光学性能を満足するものとなる。
【0025】[実施例3]以下に本発明の実施例3を図
3〜図5に基づいて説明する。図3は本実施例の光学素
子成形方法を実施する成形装置の搬送アームを示す概略
図で、図3(a)は斜視図、図3(b)は平面図、図4
はガラス素材保持部材を示す斜視図、図5はガラス素材
保持部材を搬送アームに載置した状態を示す断面図であ
る。なお、成形装置の搬送アーム以外の部分について
は、実施例1に用いた装置と同様であるので、図示およ
びその説明は省略する。
【0026】搬送アーム12内部には冷却気体を循環さ
せるための少なくとも2本の流路14が設けてあり、冷
却気体流路14は搬送アーム12の先端に形成したガラ
ス素材保持部材載置部15の内周面に開口してある。ま
た、ガラス素材保持部材13の外周部には溝16が設け
てある。このガラス素材保持部材13を搬送アーム12
のガラス素材保持部材載置部15に載置すると、ガラス
素材保持部材載置部15の内周面とガラス素材保持部材
13の溝16により冷却気体の循環路が形成される。す
なわち、搬送アーム12の冷却媒体流路14にガラス素
材8の転移点以下の温度の冷却気体を供給すると、冷却
気体はガラス素材保持部材13に設けた溝16を通って
循環する。これにより、ガラス素材保持部材13は冷却
気体によって直接冷却され、ガラス素材8の加熱温度よ
りも低い温度に保たれる。
【0027】この搬送アーム12およびガラス素材保持
部材13を用いて、実施例1の成形方法と同様に成形す
ると、ガラス素材8を加熱軟化する際にガラス素材保持
部材13が冷却気体によって直接冷却され、ガラス素材
8の外周部の温度がガラス素材の転移点近傍の温度に保
たれ、自重変形すること無く押圧成形される。これによ
って、実施例1と同様に、成形面の欠陥の無い、光学性
能を満足する光学素子を得ることができる。
【0028】上述した本実施例の成形方法によって、ガ
ラス素材8として重フリントガラス(転移点443℃、
屈伏点470℃)を成形した場合について述べる。実施
例1と同様に、ガラス素材8を所望のレンズ形状に近似
の曲率半径R=45mm、厚さ4mm、外径16mmと
し、両面とも表面粗さを0.05μm以下に研磨加工す
る。このガラス素材8をガラス素材保持部材13に保持
し、搬送アーム12に載置して500℃の加熱炉内で1
分間加熱し、ガラス素材8を460℃程度に加熱して軟
化させる。この間、搬送アーム12の冷却媒体流路14
およびガラス素材保持部材13の溝16には10℃の窒
素を毎分8リットル循環させておき、ガラス素材保持部
材13の温度を転移点近傍の440℃とし、ガラス素材
8の加熱温度よりも低い温度に保つ。
【0029】成形面8aの形状変化を確認するために加
熱後のガラス素材8を取り出して測定したところ、ガラ
ス素材8の成形面8aの曲率半径は上面がR=45.3
mm、下面がR=44.4mmとなっており、ガラス素
材8の自重によるたわみ変形は非常に小さく抑えられて
いた。
【0030】このようにして加熱軟化したガラス素材8
を、転移点近傍の温度に加熱保持した上型および下型に
より押圧成形を行ったところ、成形後に取り出された光
学素子は、光学性能を満足する高精度なものであった。
なお、搬送アーム12の冷却気体流路14に循環させる
冷却気体としては、窒素の他に空気、二酸化炭素、不活
性ガスなどを用いても良い。
【0031】本実施例によれば、冷却気体によって直
接、ガラス素材保持部材13を冷却することができ、ガ
ラス素材8を加熱軟化する際の自重変形を抑えることが
容易となる。このようにしてガラス素材8を押圧成形す
ることで、成形された光学素子は成形面に欠陥が無く、
光学性能を満足するものとなる。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ガラス素材を
加熱軟化して押圧成形する際に、ガラス素材保持部材の
温度をガラス素材の温度より低い温度に保つことで、ガ
ラス素材の自重によるたわみ変形がなくなり、成形面に
欠陥の無い高品質の光学素子を得ることができる。
【0033】請求項2の発明によれば、ガラス素材を加
熱軟化して押圧成形する際に、搬送アーム内を循環する
冷却気体または冷却水によってガラス素材保持部材の温
度をガラス素材の温度より低い温度に保つことで、ガラ
ス素材の自重によるたわみ変形がなくなり、成形面に欠
陥の無い高品質の光学素子を得ることができる。
【0034】請求項3の発明によれば、ガラス素材を加
熱軟化して押圧成形する際に、搬送アームとガラス素材
保持部材の流路を循環する冷却気体によって、直接ガラ
ス素材保持部材の温度をガラス素材の温度より低い温度
に保つことで、ガラス素材の自重によるたわみ変形がな
くなり、成形面に欠陥の無い高品質の光学素子を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の光学素子成形方法を実施す
る成形装置を概略的に示す断面図である。
【図2】本発明の実施例1に用いる搬送アームを示す概
略図で、図2(a)は平面図、図2(b)は断面図であ
る。
【図3】本発明の実施例3に用いる搬送アームを示す概
略図で、図3(a)は斜視図、図3(b)は平面図であ
る。
【図4】本発明の実施例3に用いるガラス素材保持部材
を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例3にあってガラス素材保持部材
を搬送アームに載置した状態を示す断面図である。
【図6】従来の光学素子成形方法を実施する成形装置を
概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 加熱炉 4 上型 5 下型 7,12搬送アーム 8 ガラス素材 9,13 ガラス素材保持部材 10,14 流路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス素材保持部材に保持したガラス素
    材を搬送アームに載置して加熱軟化した後、上下一対の
    成形型でガラス素材を押圧成形する光学素子の成形方法
    において、前記ガラス素材保持部材をガラス素材の加熱
    温度より低い温度に保ちつつガラス素材を加熱軟化する
    工程を有することを特徴とする光学素子の成形方法。
  2. 【請求項2】 ガラス素材保持部材をガラス素材の加熱
    温度より低い温度に保つ工程が、搬送アームに設けた流
    路に冷却気体または冷却水を流し、前記搬送アームによ
    ってガラス素材保持部材を前記ガラス素材の加熱温度よ
    り低い温度に保つ工程からなることを特徴とする請求項
    1記載の光学素子の成形方法。
  3. 【請求項3】 ガラス素材保持部材をガラス素材の加熱
    温度より低い温度に保つ工程が、搬送アームと前記ガラ
    ス素材保持部材の両方に設けた流路に冷却気体を流す工
    程と、前記冷却気体によって前記ガラス素材保持部材を
    前記ガラス素材の加熱温度より低い温度に保つ工程から
    なることを特徴とする請求項1記載の光学素子の成形方
    法。
JP2661295A 1995-02-15 1995-02-15 光学素子の成形方法 Pending JPH08217469A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2661295A JPH08217469A (ja) 1995-02-15 1995-02-15 光学素子の成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2661295A JPH08217469A (ja) 1995-02-15 1995-02-15 光学素子の成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08217469A true JPH08217469A (ja) 1996-08-27

Family

ID=12198325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2661295A Pending JPH08217469A (ja) 1995-02-15 1995-02-15 光学素子の成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08217469A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010105879A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Ohara Inc 切断装置及びガラス成形体製造装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010105879A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Ohara Inc 切断装置及びガラス成形体製造装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6701750B2 (en) Method and apparatus for molding a glass product
US6141991A (en) Press molding apparatus for glass optical elements and molding method for glass optical elements
JP3608768B2 (ja) ガラス光学素子用プレス成形装置及びガラス光学素子の成形方法
JP4460339B2 (ja) モールドプレス成形装置及び光学素子の製造方法
JP3188676B2 (ja) ガラス成形体の製造方法
JP3229942B2 (ja) ガラス光学素子の製造方法
JP4223967B2 (ja) ガラス光学素子の製造方法
JPH08217469A (ja) 光学素子の成形方法
JP2003104741A (ja) 光学素子のプレス成形装置及び光学素子の製造方法
US6823694B2 (en) Method of manufacturing glass optical elements
JP3162180B2 (ja) ガラス光学素子の成形方法
JP2621956B2 (ja) 光学素子の成形方法
JP3201888B2 (ja) 光学素子の製造方法
JP2718452B2 (ja) ガラス光学素子の成形方法
JP2000233934A (ja) ガラス製品のプレス成形方法及び装置
JP3243219B2 (ja) ガラス光学素子の製造方法
JP2723139B2 (ja) 光学素子の成形方法及び成形装置
JP2501588B2 (ja) 光学ガラス素子のプレス成形用型及びその成形方法
JP2005001917A (ja) モールドプレス成形装置及び光学素子の製造方法
JP3187903B2 (ja) ガラス光学素子の成形装置
JP2836230B2 (ja) レンズ成形装置
JP3537160B2 (ja) 光学レンズ成形用金型
JP3187902B2 (ja) ガラス光学素子の成形方法
JP4094587B2 (ja) ガラス光学素子の成形方法
JP2718451B2 (ja) 光学ガラス部品の成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041001

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20041019

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050322