JPH08216433A - インクジェットプリント方法およびプリント装置 - Google Patents

インクジェットプリント方法およびプリント装置

Info

Publication number
JPH08216433A
JPH08216433A JP7023804A JP2380495A JPH08216433A JP H08216433 A JPH08216433 A JP H08216433A JP 7023804 A JP7023804 A JP 7023804A JP 2380495 A JP2380495 A JP 2380495A JP H08216433 A JPH08216433 A JP H08216433A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
printing method
black
image
improving liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7023804A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3576623B2 (ja
Inventor
Toshiji Inui
利治 乾
Jiro Moriyama
次郎 森山
Hitoshi Sugimoto
仁 杉本
Minoko Katou
美乃子 加藤
Yutaka Kurabayashi
豊 倉林
Shinichi Sato
真一 佐藤
Mikifumi Ogasawara
幹史 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP02380495A priority Critical patent/JP3576623B2/ja
Publication of JPH08216433A publication Critical patent/JPH08216433A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3576623B2 publication Critical patent/JP3576623B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 常に同じ色調で濃度が高く、フェザリングの
生じない高品位の黒画像を得ることができるとともに、
黒画像とカラー画像が混在する画像であっても、黒画像
とカラー画像間のインクのにじみの生じない高品位な画
像を得ることができるカラーインクジェットプリント方
法を提供することを目的とする。 【構成】 黒色を含む複数の有色インクを被プリント材
に吐出するとともに、該有色インク吐出のプリント性を
向上させるためのプリント性向上液を吐出することによ
って画像を形成するインクジェットプリント方法であっ
て、黒画像を形成するにあたり、前記プリント性向上液
の吐出を受ける条件に応じて前記黒画像に対して黒色と
は異なるインクを所定の割合で吐出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被プリント材上に高品
位の画像を得ることができるインクジェットプリント方
法および装置に関する。
【0002】被プリント材上に、染料を含む有色のイン
クを吐出させ、前記有色のインク中の染料を不溶化させ
る化合物を含む無色または淡色の液体(プリント性向上
液)と、前記有色のインクとの混合および/または反応
により、耐水性や耐光性等の向上した信頼性の高いプリ
ント物、また、フェザリングや色間のブリードが少なく
プリント濃度の高い高画質の画像を得るインクジェット
プリント方法に関するものである。
【0003】さらには、カラー画像を鮮明かつ高濃度に
プリントできるカラーインクジェットプリント方法に関
するものであり、詳しくは、イエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C),あるいはグリーン(G),レッ
ド(R),ブルー(B)等の色インクと、黒(Bk)イ
ンクと、を用いたプリント方法に関するものである。
【0004】本発明は、紙、布、革、不織布、OHP用
紙等、さらには金属等の被プリント材を用いる機器すべ
てに適用でき、具体的な適用機器としては、プリンタ,
複写機,ファクシミリ等の事務機器や工業用生産機器等
を挙げることができる。
【0005】
【従来の技術】インクジェットプリント方法は、インク
を被プリント材(紙、布、プラスチックシート等。以
下、プリント紙ともいう)上に直接吐出して画像をプリ
ントする低騒音、かつノンインパクトなプリント方法で
ある。また、この方法は、実施するにあたって複雑な装
置を必要としないため、低ランニングコスト、装置の小
型化、カラー化等が容易である。したがって、従来から
インクジェットプリント方法を適用したプリンタや複写
機、ファクシミリ、ワードプロセッサ等のプリント装置
が実用化されている。
【0006】インクジェットプリント方法をカラープリ
ント装置に適用する場合、インクのにじみのない高発色
のカラー画像を得るためには専用のプリント紙を使用す
る必要があったが、近年、インクの改良によって普通紙
への印字適性を持たせたものが実用化されている。しか
し、その印字品位はまだまだ不十分なレベルに留まって
いるのが現状である。
【0007】通常、インクジェットプリント方法によっ
てカラー画像を普通紙に得る場合は、普通紙への浸透速
度が速い速乾性のインクを用いるために、色間のインク
のにじみのない画像となるが、黒画像部は濃度が低く、
カラー画像部は発色性の低いものとなってしまう。さら
に、文字等に代表される線画は紙の繊維に沿ってインク
がにじむ、いわゆるフェザリングが発生してしまいプリ
ント画像の品位を低下させる。特に、黒文字はフェザリ
ングが目立ちやすく、シャープさに欠けた不鮮明な文字
となり、その品位は貧弱なものにならざるを得なかっ
た。
【0008】黒画像部の濃度が高く、かつフェザリング
の生じない高品位な画像を得るためには、普通紙への浸
透速度が比較的遅いインクを、ある程度多く打ち込む必
要がある。しかしながら、この場合には、黒画像部とカ
ラー画像部との隣接境界部において、黒インクとカラー
インクのにじみが生じ、著しく品位を損ねてしまう。
【0009】これらの欠点を改良するために、プリント
装置内にヒータを設けてインクの乾燥を促進し、高発色
で色間のにじみのないカラー画像を得る方式も実用化さ
れている。しかし、該方式では装置の大型化、コストア
ップは避けられない。
【0010】このように、黒やカラー各色間のインクの
にじみ防止と、黒画像の高濃度化、フェザリングの防止
は相反する課題となっていた。
【0011】そこで、特開平3−146355号公報で
は、黒とカラーの境界域に沿った領域はプリントしない
方法が提案されている。しかし、この方法では、プリン
トされるデータが変化してしまう欠点がある。
【0012】また、特開平4−158049号公報で
は、カラープリント用の複数色ヘッドと文字プリント用
のヘッドを有し、プリント画像に基づいて複数色ヘッド
と文字プリント用のヘッドとを切り替えてプリントする
方法が提案されている。該方法ではカラープリント用ヘ
ッドでプリントした黒画像と、文字プリント用ヘッドで
プリントした黒画像とが混在した場合には、両者の品位
の違いによる違和感が生じてしまう。
【0013】さらに、黒とカラーの境界域に沿った黒領
域はカラーインクを重ね打ちして形成し、黒とカラーの
境界域でのにじみを防止する方法が考えられている。原
理的には、黒はY,M,Cの3色を重ね合わせて(混色
して)も得られるが、このようにカラーインクを混色し
て形成した黒画像は、通常の黒インクに比べ発色性が悪
い。
【0014】一方、特開昭56−84992号公報や特
開昭64−63185号公報ではインク中の染料を不溶
化させる液体を用いる技術が開示されている。
【0015】特開昭56−84992号では、プリント
紙に予め染料を定着するための材料を塗工しておく方法
が開示されている。しかしながら、該方法では特定のプ
リント紙を用いる必要があり、また予め染料を定着する
ための材料を塗工するためには装置の大型化、コストア
ップが避けられず、さらにはプリント紙上に安定して前
記材料を所定の膜厚で塗工することは困難であるといっ
た欠点がある。
【0016】また特開昭64−63185号では、染料
を不溶化する無色のインクをインクジェットプリントヘ
ッドによってプリント紙上に付着させる技術が開示され
ている。該方法によれば、前記無色のインクのドット径
を画像用インクのドット径よりも大きくしているので、
画像用インクと無色インクとの着弾位置がずれた場合に
でも所望の特性を満足できるとしている。該方法では、
画像位置に対応した部分に打ち込まれる無色インクは通
常よりも多いので、インクの乾燥時間が長くなるだけで
なく、非常に不鮮明な画像になりかねないといった欠点
があった。
【0017】このように、両者とも問題点を有している
が、インク中の染料を不溶化するために、フェザリング
が生じにくく、高濃度の黒画像と、カラープリントに適
用した際には各色間のインクのにじみを生じない高品位
な画像を得ることができる可能性がある。
【0018】そこで本出願人は、前記の従来技術の欠点
を改良するために、既に特願平6−188196号を提
案した。これによれば、画像に対して常に一律に処理液
を吐出させるのでなく、画像データに応じて処理液を吐
出させるので、処理液を用いる効果を保持しつつ処理液
の使用量を低減させることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記特願平
6−188196号をさらに発展、改良させたものであ
り、前記した従来技術の欠点を改良し、常に同じ色調で
濃度が高く、フェザリングの生じない高品位の黒画像を
得ることができるとともに、黒画像とカラー画像が混在
する画像であっても、黒画像とカラー画像間のインクの
にじみの生じない高品位な画像を得ることができるカラ
ーインクジェットプリント方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、複数の有色インクを被プリ
ント材に吐出するとともに、該有色インク吐出のプリン
ト性を向上させるためのプリント性向上液を吐出するこ
とによって画像を形成するインクジェットプリント方法
であって、黒画像を形成するにあたり、前記プリント性
向上液の吐出を受ける条件に応じて前記黒画像に対して
黒色とは異なるインクを所定の割合で吐出することを特
徴とする。
【0021】ここで、請求項2記載の発明は、請求項1
記載のインクジェットプリント方法において、前記プリ
ント性向上液の吐出を受ける条件は、黒画像がプリント
性向上液の吐出を受けるプリントモードと、黒画像がプ
リント性向上液を受けないプリントモードとを含んでも
よい。
【0022】請求項3記載の発明は、請求項2記載のイ
ンクジェットプリント方法において、黒画像がプリント
性向上液の吐出を受けないプリントモードでは、黒画像
を黒インクのみで形成し、黒画像がプリント性向上液の
吐出を受けるプリントモードでは、黒画像を黒インクを
含む前記有色インクで形成してもよい。
【0023】請求項4記載の発明は、請求項1記載のイ
ンクジェットプリント方法において、前記プリント性向
上液の吐出を受ける条件を、黒画像を形成するためのイ
ンクを吐出する画像データと、該画像データより生成さ
れ前記プリント性向上液を吐出するためのプリント性向
上液吐出データとの割合に基づいて定めてもよい。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項4記載のイ
ンクジェットプリント方法において、前記プリント性向
上液吐出データは、前記画像データと同一のデータまた
は前記画像データより任意のデータを差し引いた修飾デ
ータのいずれかであってもよい。
【0025】請求項6記載の発明は、請求項5記載のイ
ンクジェットプリント方法において、前記画像データに
対する前記プリント性向上液吐出データの割合が多いと
きは前記有色インクの吐出割合を多くし、前記プリント
性向上液吐出データの割合が少ないときは前記有色イン
クの吐出割合も少なくしてもよい。
【0026】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかの項に記載のインクジェットプリント方法におい
て、前記有色インクおよび前記プリント性向上液を吐出
する手段として電気機械変換素子を用いてもよい。
【0027】請求項8記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかの項に記載のインクジェットプリント方法におい
て、前記有色インクおよび前記プリント性向上液を吐出
する手段として電気熱変換素子を用いてもよい。
【0028】請求項9記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかの項に記載のインクジェットプリント方法におい
て、前記有色インクおよび前記プリント性向上液を吐出
する手段として電気熱変換素子と電気機械変換素子とを
組み合わせて用いてもよい。
【0029】請求項10記載の発明は、請求項1〜9の
いずれかの項に記載のインクジェットプリント方法にお
いて、前記プリント性向上液は低分子のカチオン性物質
と高分子のカチオン性物質を含み、前記インクはアニオ
ン性染料を含むことを特徴とする。
【0030】請求項11記載の発明は、請求項1〜9の
いずれかの項に記載のインクジェットプリント方法にお
いて、前記プリント性向上液は低分子のカチオン性物質
と高分子のカチオン性物質を含み、前記インクは少なく
ともアニオン性化合物と顔料とを含むことを特徴とす
る。
【0031】請求項12記載の発明は、黒色を含む複数
の有色インクと、該有色インクのプリント性を向上させ
るためのプリント性向上液とを用いて所定画像を形成す
るインクジェットプリント方法であって、黒画像を形成
するにあたり、黒インク付与に加えて、前記プリント性
向上液を与える条件に応じて該黒色以外の有色インクを
所定の割合で付与することを特徴とする。
【0032】請求項13記載の発明は、請求項12記載
のインクジェットプリント方法において、1つの有色イ
ンクは黒インク量より少ない量であることを特徴とす
る。
【0033】請求項14記載の発明は、請求項1〜13
のいずれかの項に記載のインクジェットプリント方法を
実施するためのインクジェットプリント装置であって、
熱エネルギーを利用してインクを被プリント材上に吐出
するインクジェットヘッドおよび熱エネルギーを利用し
てプリント性向上液を被プリント材上に吐出するプリン
ト性向上液吐出ヘッドを含み、該ヘッドはインクに与え
る熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を
備えることを特徴とする。
【0034】請求項15記載の発明は、請求項14記載
のインクジェットプリント装置において、前記ヘッドは
前記被プリント材上を往復移動可能であってもよい。
【0035】請求項16記載の発明は、請求項15記載
のインクジェットプリント装置において、前記インクジ
ェットヘッドおよび前記プリント性向上液吐出ヘッド
は、往復移動方向に配列されていてもよい。
【0036】請求項17記載の発明は、請求項16記載
のインクジェットプリント装置において、前記ヘッド
は、往復移動方向にほぼ直交する方向に配列されたイン
ク吐出口の列を有するものであってもよい。
【0037】請求項18記載の発明は、請求項1〜13
のいずれかの項に記載のインクジェットプリント方法を
実施することにより得られたプリント物である。
【0038】請求項19記載の発明は、請求項14〜1
7のいずれかの項に記載のインクジェットプリント装置
を用いて得られたプリント物である。
【0039】なお、本発明において、プリント性の向上
とは、濃度、彩度、エッジ部分のシャープネス度合、ド
ット径等の画質を向上させること、インクの定着性を向
上させること、耐水性、耐光性等の耐候性すなわち画像
保存性を向上させることを含む。また、プリント性向上
液とは、インク中の染料を不溶化する液体、インク中の
顔料に分散破壊を生じせしめる液体、処理液等を含むも
のである。ここで、不溶化とは、インク中の染料に含ま
れるアニオン性基とプリント性向上液中に含まれるカチ
オン性物質のカチオン性基がイオン的に相互作用を起こ
してイオン結合が生じ、インク中に均一に溶解していた
染料が溶液中から分離する現象である。なお、本発明に
おいては必ずしもインク中のすべての染料を不溶化しな
くとも、本発明で述べるようなカラーブリード抑制、発
色性の向上、文字品位の向上、定着性の向上といった効
果が得られる。また、凝集とは、インクに使用している
色剤がアニオン性基を有する水溶性染料の場合には、不
溶化と同一の意味で使用される。また、インクに使用し
ている色剤が顔料の場合には、顔料分散剤あるいは顔料
表面とプリント性向上液中に含まれるカチオン性物質の
カチオン性基がイオン的相互作用をお越し、顔料の分散
破壊が生じ、顔料の粒子径が巨大化することを含む。通
常、上述した凝集に伴って、インクの粘度が上昇する。
なお、本発明においては必ずしもインク中のすべての顔
料または顔料分散剤が不溶化しなくとも、本発明で述べ
るようなカラーブリード抑制、発色性の向上、文字品位
の向上、定着性の向上といった効果が得られる。
【0040】
【作用】本発明においては、黒画像に対してプリント性
向上液が吐出される条件に応じて、該プリント性向上液
が吐出された黒画像部に対し有色インクを吐出するの
で、プリント性向上液が吐出されることによって生じる
色相変化を自由に補正することができる。
【0041】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0042】図5は、黒画像を形成するにあたり、黒画
像を上記黒インクのみで形成した場合と、黒インクの吐
出に先立って上記処理液を黒画像の全領域に吐出させた
場合、さらに上記黒インクで黒画像を形成した後に上記
処理液を黒画像の全領域に吐出させた場合の色度を表に
したものである。
【0043】同図から明らかなように、処理液を用いた
場合、黒インク中の染料が急激に不溶化することによっ
て被プリント材の表面に留まりやすくなり、濃度は高く
なるが茶色っぽい黒画像(ブロンズ)となってしまう。
また、黒インクと処理液の吐出順序によっても黒画像の
色味が異なっている。
【0044】常に黒画像に対して同じ条件で処理液の使
用方法を定めておけば、いつも一定の濃度や色度の黒画
像が得られるが、反面、処理液の使用料が増加し、ラン
ニングコスト高を招いたり、プリント速度の高速化を阻
害する。そこで本発明では、黒画像に対する処理液の使
用、不使用によって生じる色相変化を、黒画像形成時に
他のカラーインクを適度に混在させて吐出させることに
より防止しようとするものである。上記処理液の使用、
不使用はプリント装置の印字モードや、プリント画像の
画像データに応じて設定されるが、以下に具体的な実施
例を用いてさらに詳しく説明する。
【0045】(実施例1)図1は、本発明を適用可能な
インクジェットプリント装置の斜視図を示したものであ
る。
【0046】プリント装置100の給紙位置に挿入され
た被プリント材106は、送りローラ109によってプ
リントヘッドユニット102のプリント可能領域へ搬送
される。プリント可能領域における被プリント材の下部
には、プラテン108が設けられる。キャリッジ101
は、ガイド軸104とガイド軸105の2つのガイド軸
によって定められた方向に移動可能な構成となってお
り、プリント領域を往復走査する。キャリッジ101に
は、複数の色インクと処理液を吐出するプリントヘッド
と、それぞれのプリントヘッドにインクや処理液を供給
するインクタンクを含むプリントヘッドユニット102
が搭載されている。この例のインクジェットプリント装
置に設けられる複数の色のインクは、黒(Bk),シア
ン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の4色であ
る。
【0047】キャリッジ101が移動可能な領域の左端
には、下部に回復系ユニット110であり、非プリント
時にプリントヘッドの吐出口部をキャップするものであ
る。この左端をプリントヘッドのホームポジションと呼
ぶ。
【0048】107はスイッチ部と表示素子部であり、
スイッチ部はプリント装置の電源のオン/オフを各種プ
リントモードの設定時等に使用され、スイッチ部はプリ
ント装置の状態を表示する役割をする。
【0049】図2は、プリントヘッドユニット102の
斜視図である。この例は、黒,シアン,マゼンタ,イエ
ローの各色インクと、処理液のタンクが全て独立に交換
可能な構成の場合である。
【0050】キャリッジ101には黒,シアン,マゼン
タ,イエローの各色インクと処理液を吐出するプリント
ヘッド103と、黒インク用タンク20K、シアンイン
ク用タンク20C、マゼンタインク用タンク20M、イ
エローインク用タンク20Y、および、処理液のタンク
21が搭載される。各タンクはプリントヘッド103と
の接続部を介してプリントヘッド103と接続し、吐出
口にインクや処理液を供給する。
【0051】この例以外にも、例えば、処理液とBkの
タンクが一体構造であっても良く、また、CとMとYの
タンクが一体構造であっても良い。
【0052】図3は、プリントヘッド103の前面(被
プリント材と対向する面)の拡大図を示したものであ
る。プリントヘッド103は、処理液を吐出するための
ノズル群103S、黒インクを吐出するためのノズル群
103K、シアンインクを吐出するためのノズル群10
3C、マゼンタインクを吐出するためのノズル群103
M、イエローインクを吐出するためのノズル群103Y
とから構成されている。
【0053】さらに、各ノズル群は、プリントヘッドユ
ニット102がホームポジションから遠ざかる場合の走
査(往走査)時に、ノズル群103Sが先頭に、ノズル
群103Yが最後尾になるように配設されている。
【0054】また、ノズル群103Kおよびノズル群1
03Sはそれぞれ160個のノズル103nより構成さ
れ、黒インク用のノズル103Knからは約80ngの
インクが、その他のノズルからは約40ngの処理液ま
たはインクが吐出される。
【0055】図4は、上述したインクジェットプリント
装置の電気制御ブロック図である。301は、装置全体
を制御するためのシステムコントローラで、内部にはマ
イクロプロセッサをはじめ、制御プログラムが収納され
ている記憶素子(ROM)、マイクロプロセッサが処理
を行う際に使用する記憶素子(RAM)等が配置されて
いる。
【0056】302は、主走査方向にプリントヘッドを
駆動させるためのドライバであり、同様に303は、副
走査方向に被プリント材を移動させるためのドライバで
ある。
【0057】304,305は、該ドライバに対応した
モータであり、ドライバからの速度、移動距離などの情
報を受け取り動作する。
【0058】306は、ホストコンピュータであり、本
発明の印字装置に対して印字すべき情報を転送するため
の装置である。
【0059】307は、前記ホストコンピュータ306
からのデータを一時的に格納するための受信バッファで
あり、301のシステムコントローラからデータが読み
込まれるまでデータを蓄積しておく。
【0060】308は、印字すべきデータをイメージデ
ータに展開するためのフレームメモリであり、印字に必
要な分のメモリサイズを有している。本実施例では印字
用紙1枚分が記憶可能なフレームメモリについて説明す
るが、本発明はフレームメモリのサイズには限定されな
い。
【0061】309は、印字すべきデータを一時的に記
憶するための記憶素子で、プリントヘッドのノズル数に
より記憶容量は変化する。
【0062】310は、プリントヘッドをシステムコン
トローラからの指令により適切にコントローラするため
のもので、印字速度、印字データ数等を制御するための
印字制御部であり、さらにはさきがけ液を吐出させるた
めのデータの作成も行われる。
【0063】311は、プリント性向上液を吐出させる
ためのプリントヘッド312s、インクを吐出させるた
めのプリントヘッド312k,312c,312m,2
12yを駆動するためのドライバであり、前記印字制御
部310からの信号によりコントロールされる。
【0064】以上説明したインクジェットプリント装置
に、以下に示すプリント性向上液と各色インクを用いた
場合の本実施例の処理について説明する。
【0065】 (プリント性向上液) ポリアリルアミン−塩酸塩 1重量部 塩化ベンザルコニウム 1重量部 チオジグリコール 10重量部 アセチレノールEH 0.5重量部 水 残部 (インク) 1.イエロー ジエチレングリコール 10重量部 イソプロピルアルコール 2重量部 尿素 5重量部 アセチレノールEH 1重量部 C.I.ダイレクトイエロー86 2.5重量部 水 残部 2.マゼンタ ジエチレングリコール 10重量部 イソプロピルアルコール 2重量部 尿素 5重量部 アセチレノールEH 1重量部 C.I.アシッドレッド289 3.5重量部 水 残部 3.シアン ジエチレングリコール 10重量部 イソプロピルアルコール 2重量部 尿素 5重量部 アセチレノールEH 1重量部 C.I.ダイレクトブルー199 3.5重量部 水 残部 4.黒 チオジグリコール 5重量部 グリセリン 5重量部 イソプロピルアルコール 4重量部 尿素 5重量部 フードブラック 3重量部 水 残部 本実施例は、黒画像に対して処理液を吐出させない印字
モードと、黒画像に対して処理液を吐出させることによ
り高濃度で耐水性が向上する印字モードとの2種類をプ
リント装置が有している場合に、常に同じ色相の黒画像
が得られるようにしたものである。
【0066】図6は、本実施例における黒画像に対する
処理液とカラーインクの吐出パターンについて示したも
ので、図6(a)は、黒画像データを表わし、この領域
に黒インクを吐出する。また図6(b)は、前記黒画像
データに対応した処理液の吐出パターンを表わし、さら
に図6(c)は、黒インクの吐出に加えてカラーインク
の吐出を行うためのパターンを表わしている。
【0067】本実施例ではプリントヘッドユニットの往
走査のみで印字を行うこととし、黒画像に対し、以下の
ようにそれぞれの印字モードで画像を形成した。
【0068】まず、処理液を吐出させない印字モードで
は、図6(a)にしたがってノズル群103Kにより黒
インクを吐出させる。
【0069】一方、黒画像に対し、処理液を吐出させる
モードでは、黒画像に対するノズル群103Kによる黒
インクの吐出に先立って、ノズル群103Sにより図6
(b)にしたがって処理液の吐出が行われる。この場
合、処理液の吐出パターンは黒画像の全領域である。処
理液の吐出が行われた後、ノズル群103Kにより黒画
像の全領域に対して黒インクが吐出され、さらにノズル
群103C、ノズル群103Yによって図6(c)のパ
ターンに応じてシアンインクとイエローインクの吐出が
行われる。このとき黒画像の色度は、L=23.6、a
* =5.33、b* =−3.19となり、シアンインク
とイエローインクを黒画像に対応する画素に吐出させる
ことによって、処理液を吐出させたときの色相のずれを
軽減することができる。
【0070】なお、本実施例ではカラー画像に対する処
理液の吐出は行っても、行わなくてもよい。
【0071】(実施例2)実施例1では、黒画像の全領
域に処理液を吐出させたが、図6(a)の黒画像に対
し、図7の(a)、(c)、(e)のように処理液を吐
出させるパターンを所定の条件で間引くような印字方法
に対しても本発明は有効である。処理液の吐出パターン
を間引く場合は、画像の耐水性や濃度が若干犠牲になる
が、処理液の使用量を抑えられる効果がある。処理液の
間引き量を増やすとブロンズ現象の程度も軽減されるた
め、間引き量に応じたカラーインクの吐出が必要にな
る。
【0072】すなわち、処理液の間引き量を増やした場
合は、吐出すべきカラーインクの量は少なくなる。図7
(b),(d),(f)は、前記図7(a),(c),
(e)に示した処理液の吐出パターンにそれぞれ対応し
たシアンインクおよびイエローインクの吐出パターンで
あるが、これに限定されることはない。
【0073】(実施例3)図8は、黒画像である“黒”
がカラー画像を背景部として存在する画像と、単独に存
在する画像とが混在する場合について表わしたものであ
る。
【0074】実施例1で用いた黒インクは、プリント紙
への浸透速度が比較的遅いので、濃度が高く、フェザリ
ングの生じにくい性質を持っている。また、実施例1で
用いたカラーインクは、プリント紙への浸透速度が比較
的早く、異なる色を呈するカラー画像が隣接した場合、
色間のインクのにじみを防止できるが、フェザリングを
生じやすい欠点がある。これらの黒およびカラーインク
を用いた場合、黒画像とカラー画像とが隣接する境界部
でのインクのにじみが生じプリント画像の品位を著しく
損ねてしまう。
【0075】そこで、カラー画像に隣接する黒画像に
は、インクのにじみを防止するために処理液を吐出させ
る。一方、カラー画像に非隣接の黒画像には処理液は吐
出させない。処理液の吐出を受ける画像に対しては、実
施例1と同じ処理によって黒画像に対してシアンインク
とイエローインクを吐出させ、処理液の吐出を受けない
黒画像と色相を合わせることができる。
【0076】(実施例4)図9は黒画像にカラー画像が
隣接する場合に、処理液の吐出パターンを変えた例を示
したものである。
【0077】図9(a)の黒画像に対し、図9(b)の
ようにカラー画像との境界部の近傍部にのみ黒画像と同
じパターンで処理液を吐出させ、その内側には処理液を
吐出させない。これにより、処理液の使用量を最少限に
留めながら黒画像とカラー画像との境界部のインクのに
じみを抑えることができる。さらに、境界部に対するカ
ラーインクの吐出パターンは、図9(c)に示すように
実施例1と同様に行われる。
【0078】また、図9(d)は、カラー画像との境界
部の近傍には黒画像と同じパターンで処理液を吐出さ
せ、境界部の内側は黒画像データを間引いたパターンで
処理液を吐出させる例を示したものである。これによ
り、黒画像とカラー画像との境界部のインクのにじみは
抑えられ、かつ内側にも処理液の吐出を行うので画像の
耐水性が向上する。この場合には、図9(e)に示すよ
うに、カラーインクを吐出させるパターンを境界部近傍
とその内側とで異ならせればよい。
【0079】すなわち、カラー画像との境界部近傍にお
いては実施例1と同様に、境界部の内側は、実施例2と
同様の処理を行えばよい。
【0080】(実施例5)本実施例では、図1に示すイ
ンクジェットプリント装置を用いて、プリントヘッドユ
ニットの往走査と復走査の双方で印字を行う場合につい
て説明する。
【0081】図1に示す装置では、プリントヘッドユニ
ット102の往走査時に処理液吐出用のノズル群103
Sが先頭になるように構成されているので、インクの吐
出に先立って処理液が吐出される。また、プリントヘッ
ドユニット102の復走査時には逆にイエローインク用
ノズル群103Yが先頭になるために、インクの吐出が
行われた後に処理液が吐出される。
【0082】先に図5を用いて説明したように、処理液
の吐出とインクの吐出の順序によっても得られる画像の
色相が変わるので、プリントヘッドユニット102の往
走査時と復走査時とで、黒画像に吐出させるカラーイン
クの割合を変える必要がある。
【0083】図10の(a)の黒画像に対して、図10
の(b)のように黒画像全領域に処理液を吐出させる場
合、往走査時には黒画像は処理液と黒インクのみで印字
し、復走査時に図10の(c)に示すパターンに従って
マゼンタインクを吐出させれば、往走査と復走査とで黒
画像の色相を合わせることができる。また、復走査時に
は黒画像は処理液と黒インクのみで印字し、往走査時に
図10の(d)に示すパターンに従ってシアンインクと
イエローインクを吐出させても、往走査と復走査とで黒
画像の色相を合わせることができる。
【0084】さらに、往走査時には図10の(e)に示
すパターンに従って黒画像部にシアンインクとイエロー
インクを吐出させ、復走査時には図10の(f)に示す
パターンに従って黒画像部にシアンインクとイエローイ
ンクを吐出させることで、黒画像の色相を黒インクのみ
で形成した黒画像の色相に合わせつつ、往走査時と復走
査時とで黒画像の色相差を起こさないようにすることが
できる。
【0085】(実施例6)実施例1〜5では、黒画像を
黒インクで形成する例について説明したが、黒画像をイ
エロー,マゼンタ,シアンのカラーインクを用いた場合
にも本発明を適用することができる。
【0086】例えば、実施例1のインクジェットプリン
ト装置およびインクを用い、黒画像とカラー画像とが隣
接しないときは黒画像を黒インクで形成し、黒画像とカ
ラー画像とが隣接するときは黒画像を前記3種類のカラ
ーインクを用いてプリントを行うと、黒画像とカラー画
像との境界部のインクのにじみが生じない。このような
プリント方法において、黒画像に処理液を吐出させる印
字モードと処理液を吐出させない印字モードを持たせた
場合、処理液を吐出させる印字モードでは、カラー画像
に非隣接の黒画像部には実施例1と同様にシアンインク
とイエローインクを吐出させ、カラー画像に隣接する黒
画像部はイエロー,マゼンタ,シアンインクの混合比を
調整することにより黒画像の色相を補正することができ
る。
【0087】また、黒インク専用のインク群を持たない
プリント装置では、黒画像はイエロー,マゼンタ,シア
ンのインクを用いるために上記説明したものと同様の処
理を行うことができる。
【0088】上記実施例1〜6では、処理液を用いた場
合、黒インクで形成される黒画像の色相に合わせるよう
に、黒画像部にカラーインクを吐出させる例について説
明したが、これとは逆に処理液と黒インクのみで形成し
た黒画像の色相に合わせるように、処理液を用いない黒
画像に対しカラーインクを吐出させて調色してもよい。
【0089】また、実施例では、処理液は黒画像に吐出
させる例について説明したが、カラー画像に処理液を吐
出させても、あるいはさせなくても本発明の適用が可能
であることはいうまでもない。
【0090】インク染料を不溶化する処理液は、一例と
して以下のようにして得ることができる。
【0091】すなわち、下記の成分を混合溶解した後、
さらにポアサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ
(商品名:フロロポアフィルタ、住友電工製)にて加圧
濾過した後、NaOHでpHを4.8に調製し、処理液
Alを得ることができる。
【0092】[Alの成分] カチオン性化合物の低分子成分 ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド 2.0部 (商品名;エレクトロストッパQE、花王製) カチオン性化合物の高分子成分 ポリアミンスルホン(平均分子量;5000) 3.0部 (商品名;PAS−92、日東紡績製) チオジグリコール 10部 水 残部 また、上記処理液と混合し不溶化するインクの好適な例
として以下のものを挙げることができる。
【0093】すなわち、下記の成分を混合し、さらにポ
アサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ(商品
名:クロロポアフィルタ、住友電工製)にて加圧濾過し
てイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックのインクY
1,M1,C1,Bk1を得ることができる。
【0094】 Y1 C.I.ダイレクトイエロー142 2部 チオジグリコール 10部 アセチレノールEH(川研ファインケミカル) 0.05部 水 残部 M1 染料をC.I.アシッドレッド289;2.5部に代え
た以外はY1と同じ組成 C1 染料をC.I.アシッドブルー9;2.5部に代えた以
外はY1と同じ組成 Bk1 染料をC.I.フードブラック2;3部に代えた以外は
Y1と同じ組成 以上示したそれぞれ処理液(液体組成物)とインクとの
混合において、本発明では、上述した処理液とインクが
被プリント材上あるいは被プリント材に浸透した位置で
混合する結果、反応の第1段階として処理液中に含まれ
ているカチオン性物質の内、低分子量の成分またはカチ
オン性オリゴマーとインクに使用しているアニオン性基
を有する水溶性染料または顔料インクに使用しているア
ニオン性化合物とがイオン的相互作用により会合を起こ
し、瞬間的に溶液相から分離を起こす。この結果顔料イ
ンクにおいては分散破壊が起こり、顔料の凝集体ができ
る。
【0095】次に、反応の第2段階として、上述した染
料と低分子カチオン性物質またはカチオン性オリゴマー
との会合体または顔料の凝集体が処理液中に含まれる高
分子成分により吸着されるために、会合で生じた染料の
凝集体または顔料の凝集体のサイズがさらに大きくな
り、被プリント材の繊維間の隙間に入り込みにくくな
り、その結果として固液分離した液体部分のみがプリン
ト紙中にしみこむことにより、プリント品位と定着性と
の両立が達成される。同時に上述したようなメカニズム
により生成したカチオン物質の低分子成分またはカチオ
ン性オリゴマーとアニオン性染料とカチオン性物質とで
形成される凝集体または顔料の凝集体は粘性が大きくな
り、液媒体の動きとともに移動することがないので、フ
ルカラーの画像形成時のように隣接したインクドットが
異色のインクで形成されていたとしても互いに混じり合
うようなことはなく、ブリーデイングも起こらない。ま
た、上記凝集体は本質的に水不溶性であり形成された画
像の耐水性は完全なものとなる。また、ポリマーの遮蔽
効果により形成された画像の耐光堅牢性も向上するとい
う効果も有する。
【0096】本明細書において使用される不溶化または
凝集として、その一例は前記第1段階のみの現象であ
り、他の例は第1段階と第2段階の両方を含んだ現象で
ある。
【0097】また、本発明の実施にあたっては、従来技
術のように分子量の大きいカチオン性高分子物質や多価
の金属塩を使用する必要がないか、あるいは使用する必
要があっても本発明の効果をさらに向上させるために補
助的に使用するだけで良いので、その使用量を最小限に
抑えることができる。その結果として、従来のカチオン
性高分子物質や多価金属塩を使用して耐水化効果を得よ
うとした場合の問題点であった染料の発色性の低下がな
くなるということを本発明の別の効果として挙げること
ができる。
【0098】なお、本発明を実施するにあたって使用す
る被プリント材については特に制限されるものではな
く、従来から使用されているコピー用紙、ボンド紙等の
いわゆる普通紙を好適に用いることができる。もちろん
インクジェットプリント用に特別に作製したコート紙や
OHP用透明フィルムも好適に使用でき、また、一般の
上質紙や光沢紙も好適に使用可能である。
【0099】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェットプリント方式の中でも、インク吐出を行わせるた
めに利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手
段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱
エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式のプ
リントヘッド、プリント装置において優れた効果をもた
らすものである。かかる方式によればプリントの高密度
化,高精細化が達成できるからである。
【0100】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発
生せしめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状
の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細
書,同第4345262号明細書に記載されているよう
なものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率
に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記
載されている条件を採用すると、さらに優れたプリント
を行うことができる。
【0101】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変
換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基いた構成と
しても本発明の効果は有効である。すなわち、プリント
ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によ
ればプリントを確実に効率よく行うことができるように
なるからである。
【0102】さらに、プリント装置がプリントできるプ
リント媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライン
タイプのプリントヘッドに対しても本発明は有効に適用
できる。そのようなプリントヘッドとしては、複数プリ
ントヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、
一体的に形成された1個のプリントヘッドとしての構成
のいずれでもよい。
【0103】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定されたプリントヘッド、あるい
は装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接
続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在
のチップタイプのプリントヘッド、あるいはプリントヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプのプリントヘッドを用いた場合にも本発明は
有効である。
【0104】また、本発明にプリント装置の構成として
設けられる、プリントヘッドに対しての回復手段、予備
的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安
定できるので、好ましいものである。これらを具体的に
挙げれば、プリントヘッドに対してのキャッピング手
段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換
体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせに
よる予備加熱手段、プリントとは別の吐出を行なう予備
吐出モードを行なうことも安定したプリントを行なうた
めに有効である。
【0105】また、搭載されるプリントヘッドの種類な
いし個数についても、例えば単色のインクに対応して1
個のみが設けられたものの他、プリント色や濃度を異に
する複数のインクに対応して複数個数設けられるもので
あってもよい。すなわち、例えばプリント装置のプリン
トモードとしては黒色等の主流色のみのプリントモード
だけではなく、プリントヘッドを一体的に構成するか複
数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色
の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくと
も一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0106】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいはインクジェット方式ではイ
ンク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制
御するものが一般的であるから、使用プリント信号付与
時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、積
極的に熱エネルギによる昇温をインクの固形状態から液
体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめること
で防止するか、またはインクの蒸発防止を目的として放
置状態で固化するインクを用いるかして、いずれにして
も熱エネルギのプリント信号に応じた付与によってイン
クが液化し、液状インクが吐出されるものや、プリント
媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のよ
うな、熱エネルギによって初めて液化する性質のインク
を使用する場合も本発明は適用可能である。このような
場合のインクは、特開昭54−56847号公報あるい
は特開昭60−71260号公報に記載されるような、
多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として
保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するよう
な形態としてもよい。本発明においては、上述した各イ
ンクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を
実行するものである。
【0107】さらに加えて、本発明の液体噴射プリント
ヘッドを使用するプリント機構を備えたプリント装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた
複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装
置の形態を採るもの等であってもよい。
【0108】図11は本発明のプリント装置をワードプ
ロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装
置、複写装置としての機能を有する情報処理装置に適用
した場合の概略構成を示すブロック図である。
【0109】図中、1801は装置全体の制御を行なう
制御部で、マイクロプロセッサ等のCPUや各種I/O
ポートを備え、各部に制御信号やデータ信号等を出力し
たり、各部よりの制御信号やデータ信号を入力して制御
を行なっている。1802はディスプレイ部で、この表
示画面には各種メニューや文書情報およびイメージリー
ダ1807で読み取ったイメージデータ等が表示され
る。1803はディスプレイ部1802上に設けられた
透明な感圧式のタッチパネルで、指等によりその表面を
押圧することにより、ディスプレイ部1802上での項
目入力や座標位置入力等を行なうことができる。
【0110】1804はFM(FrequencyMo
dulation)音源部で、音楽エディタ等で作成さ
れた音楽情報をメモリ部1810や外部記憶装置181
2にデジタルデータとして記憶しておき、それらメモリ
等から読み出してFM変調を行なうものである。FM音
源部1804からの電気信号はスピーカ部1805によ
り可聴音に変換される。プリンタ部1806はワードプ
ロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装
置、複写装置の出力端末として、本発明プリント装置が
適用されたものである。
【0111】1807は原稿データを光電的に読取って
入力するイメージリーダ部で、原稿の搬送経路途中に設
けられており、ファクシミリ原稿や複写原稿の他各種原
稿の読取りを行なう。
【0112】1808はイメージリーダ部1807で読
取った原稿データのファクシミリ送信や、送られてきた
ファクシミリ信号を受信して復号するファクシミリ(F
AX)の送受信部であり、外部とのインターフェース機
能を有する。1809は通常の電話機能や留守番電話機
能等の各種電話機能を有する電話部である。
【0113】1810はシステムプログラムやマネージ
ャプログラムおよびその他のアプリケーションプログラ
ム等や文字フォントおよび辞書等を記憶するROMや、
外部記憶装置1812からロードされたアプリケーショ
ンプログラムや文書情報さらにはビデオRAM等を含む
メモリ部である。
【0114】1811は文書情報や各種コマンド等を入
力するキーボード部である。
【0115】フロッピィディスクやハードディスク等を
記憶媒体とする外部記憶装置で、この外部記憶装置18
12には文書情報や音楽或は音声情報、ユーザのアプリ
ケーションプログラム等が格納される。
【0116】図12は図11に示す情報処理装置の模式
的外観図である。
【0117】図中、1901は液晶等を利用したフラッ
トパネルディスプレイで、各種メニューや図形情報およ
び文書情報等を表示する。このディスプレイ1901上
にはタッチパネル1803の表面を指等で押圧すること
により座標入力や項目指定入力を行なうことができる。
1902は装置が電話器として機能するときに使用され
るハンドセットである。キーボード1903は本体と脱
着可能にコードを介して接続されており、各種文書情報
や各種データ入力を行なうことができる。また、このキ
ーボード1903には各種機能キー1904等が設けら
れている。1905は外部記憶装置212へのフロッピ
ーディスクの挿入口である。
【0118】1906はイメージリーダ部1807で読
取られる原稿を戴置する用紙戴置部で、読取られた原稿
は装置後部より排出される。またファクシミリ受信等に
おいては、インクジェットプリンタ1907よりプリン
トされる。
【0119】なお、上記でディスプレイ部1802はC
RTでもよいが、強誘電性液晶を利用した液晶ディスプ
レイ等のフラットパネルが望ましい。小型、薄型化に加
え軽量化が図れるからである。
【0120】上記情報処理装置をパーソナルコンピュー
タやワードプロセッサとして機能する場合、キーボード
部211から入力された各種情報が制御部1801によ
り所定のプログラムに従って処理され、プリンタ部18
06に画像として出力される。
【0121】ファクシミリ装置の受信機として機能する
場合、通信回線を介してFAX送受信部1808から入
力したファクシミリ情報が制御部1801により所定の
プログラムに従って受信処理され、プリンタ部1806
に受信画像として出力される。
【0122】また、複写装置として機能する場合、イメ
ージリーダ部1807によって原稿を読取り、読取られ
た原稿データが制御部1801を介してプリンタ部18
06に複写画像として出力される。なお、ファクシミリ
装置の受信機として機能する場合、イメージリーダ部1
807によって読取られた原稿データは、制御部180
1により所定のプログラムに従って送信処理された後、
FAX送受信部1808を介して通信回線に送信され
る。
【0123】なお、上述した情報処理装置は図13に示
すようにインクジェットプリンタを本体に内蔵した一体
型としてもよく、この場合は、よりポータブル性を高め
ることが可能となる。同図において、図12と同一機能
を有する部分には、対応する符号を付す。
【0124】以上説明した多機能型情報処理装置に本発
明のプリント装置を適用することによって、高品位のプ
リント画像を高速かつ低騒音で得ることができるため、
上記情報処理装置の機能をさらに向上させることが可能
となる。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インク中の色材を不溶化または凝集させる処理液(プリ
ント性向上液)を黒画像に対して吐出させた場合と、プ
リント性向上液を吐出させないで黒画像を形成した場合
との黒画像の色相差を、カラーインクを適宜混在させて
黒画像を形成することにより低減させることができ、常
に高品位の黒画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットプリント方法の一実施
例(実施例1)で用いられるプリント装置の構成を示す
斜視図である。
【図2】図1に示したプリント装置のプリントヘッドユ
ニットを示す斜視図である。
【図3】図1に示したプリント装置のプリントヘッドを
説明するための正面図である。
【図4】図1に示したプリント装置の電気制御ブロック
図である。
【図5】処理液を使用したときの黒画像の色度を説明す
るための表図である。
【図6】本発明のインクジェットプリント方法の一実施
例における黒画像に対する処理液とカラーインクの吐出
パターンについて示した図で、(a)は黒画像データを
表わし、(b)は前記黒画像データに対応した処理液の
吐出パターンを表わし、(c)は黒インクの吐出に加え
てカラーインクの吐出を行うためのパターンを表わす。
【図7】本発明のインクジェットプリント方法の他の実
施例(実施例2)における処理液とカラーインクの吐出
パターンを説明するための平面図であって、(a)、
(c)および(e)は間引いた処理液の吐出パターンで
得られたプリント物を示し、(b)、(d)および
(f)は(a)、(c)および(e)にそれぞれ対応し
た有色インクの吐出パターンで得られたプリント物を示
すものである。
【図8】本発明のインクジェットプリント方法のさらに
他の実施例(実施例3)で得られたプリント物の画像を
示す平面図である。
【図9】本発明のインクジェットプリント方法のさらに
他の実施例(実施例4)における処理液とカラーインク
の吐出パターンを説明する図であって、(a)〜(e)
はその吐出パターンの変化を経時的に変化してゆく様子
を示す平面図である。
【図10】本発明のインクジェットプリント方法のさら
に他の実施例(実施例5)における処理液とカラーイン
クの吐出パターンを説明する図であって、(a)〜
(f)はその吐出パターンの変化を経時的に変化してゆ
く様子を示す平面図である。
【図11】本発明のプリント装置をワードプロセッサ、
パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装置、複写装置
としての機能を有する情報処理装置に適用した場合の概
略構成を示すブロック図である。
【図12】図11に示した情報処理装置の模式的外観図
である。
【図13】本発明のプリント装置を情報処理装置に適用
した場合の一例を示す模式的外観図である。
【符号の説明】
100 プリント装置 101 キャリッジ 102 プリントヘッド 103 プリントヘッドユニット 401 受信バッファ 402 CPU 403 メモリ部 404 メカコントロール部 405 メカ部 406 センサ/SWコントロール部 407 センサ/SW部 408 表示素子コントロール部 407 センサ/SW部 408 表示素子コントロール部 409 表示素子部 410 プリントヘッドコントロール部 411 プリントヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 美乃子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 倉林 豊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 真一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小笠原 幹史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の有色インクを被プリント材に吐出
    するとともに、該有色インク吐出のプリント性を向上さ
    せるためのプリント性向上液を吐出することによって画
    像を形成するインクジェットプリント方法であって、 黒画像を形成するにあたり、前記プリント性向上液の吐
    出を受ける条件に応じて前記黒画像に対して黒色とは異
    なるインクを所定の割合で吐出することを特徴とするイ
    ンクジェットプリント方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインクジェットプリント
    方法において、前記プリント性向上液の吐出を受ける条
    件は、黒画像がプリント性向上液の吐出を受けるプリン
    トモードと、黒画像がプリント性向上液を受けないプリ
    ントモードとを含むことを特徴とするインクジェットプ
    リント方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のインクジェットプリント
    方法において、黒画像がプリント性向上液の吐出を受け
    ないプリントモードでは、黒画像を黒インクのみで形成
    し、黒画像がプリント性向上液の吐出を受けるプリント
    モードでは、黒画像を黒インクを含む前記有色インクで
    形成することを特徴とするインクジェットプリント方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のインクジェットプリント
    方法において、前記プリント性向上液の吐出を受ける条
    件を、黒画像を形成するためのインクを吐出する画像デ
    ータと、該画像データより生成され前記プリント性向上
    液を吐出するためのプリント性向上液吐出データとの割
    合に基づいて定めることを特徴とするインクジェットプ
    リント方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のインクジェットプリント
    方法において、前記プリント性向上液吐出データは、前
    記画像データと同一のデータまたは前記画像データより
    任意のデータを差し引いた修飾データのいずれかである
    ことを特徴とするインクジェットプリント方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のインクジェットプリント
    方法において、前記画像データに対する前記プリント性
    向上液吐出データの割合が多いときは前記有色インクの
    吐出割合を多くし、前記プリント性向上液吐出データの
    割合が少ないときは前記有色インクの吐出割合も少なく
    することを特徴とするインクジェットプリント方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの項に記載のイ
    ンクジェットプリント方法において、前記有色インクお
    よび前記プリント性向上液を吐出する手段として電気機
    械変換素子を用いることを特徴とするインクジェットプ
    リント方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかの項に記載のイ
    ンクジェットプリント方法において、前記有色インクお
    よび前記プリント性向上液を吐出する手段として電気熱
    変換素子を用いることを特徴とするインクジェットプリ
    ント方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれかの項に記載のイ
    ンクジェットプリント方法において、前記有色インクお
    よび前記プリント性向上液を吐出する手段として電気熱
    変換素子と電気機械変換素子とを組み合わせて用いるこ
    とを特徴とするインクジェットプリント方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかの項に記載の
    インクジェットプリント方法において、前記プリント性
    向上液は低分子のカチオン性物質と高分子のカチオン性
    物質を含み、前記インクはアニオン性染料を含むことを
    特徴とするインクジェットプリント方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれかの項に記載の
    インクジェットプリント方法において、前記プリント性
    向上液は低分子のカチオン性物質と高分子のカチオン性
    物質を含み、前記インクは少なくともアニオン性化合物
    と顔料とを含むことを特徴とするインクジェットプリン
    ト方法。
  12. 【請求項12】 黒色を含む複数の有色インクと、該有
    色インクのプリント性を向上させるためのプリント性向
    上液とを用いて所定画像を形成するインクジェットプリ
    ント方法であって、黒画像を形成するにあたり、黒イン
    ク付与に加えて、前記プリント性向上液を与える条件に
    応じて該黒色以外の有色インクを所定の割合で付与する
    ことを特徴とするインクジェットプリント方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のインクジェットプリ
    ント方法において、1つの有色インクは黒インク量より
    少ない量であることを特徴とするインクジェットプリン
    ト方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかの項に記載
    のインクジェットプリント方法を実施するためのインク
    ジェットプリント装置であって、熱エネルギーを利用し
    てインクを被プリント材上に吐出するインクジェットヘ
    ッドおよび熱エネルギーを利用してプリント性向上液を
    被プリント材上に吐出するプリント性向上液吐出ヘッド
    を含み、該ヘッドはインクに与える熱エネルギーを発生
    するための熱エネルギー変換体を備えることを特徴とす
    るインクジェットプリント装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のインクジェットプリ
    ント装置において、前記ヘッドは前記被プリント材上を
    往復移動可能であるインクジェットプリント装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のインクジェットプリ
    ント装置において、前記インクジェットヘッドおよび前
    記プリント性向上液吐出ヘッドは、往復移動方向に配列
    されていることを特徴とするインクジェットプリント装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項16記載のインクジェットプリ
    ント装置において、前記ヘッドは、往復移動方向にほぼ
    直交する方向に配列されたインク吐出口の列を有するも
    のであることを特徴とするインクジェットプリント装
    置。
  18. 【請求項18】 請求項1〜13のいずれかの項に記載
    のインクジェットプリント方法を実施することにより得
    られたプリント物。
  19. 【請求項19】 請求項14〜17のいずれかの項に記
    載のインクジェットプリント装置を用いて得られたプリ
    ント物。
JP02380495A 1995-02-13 1995-02-13 インクジェットプリント方法およびプリント装置 Expired - Fee Related JP3576623B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02380495A JP3576623B2 (ja) 1995-02-13 1995-02-13 インクジェットプリント方法およびプリント装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02380495A JP3576623B2 (ja) 1995-02-13 1995-02-13 インクジェットプリント方法およびプリント装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08216433A true JPH08216433A (ja) 1996-08-27
JP3576623B2 JP3576623B2 (ja) 2004-10-13

Family

ID=12120523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02380495A Expired - Fee Related JP3576623B2 (ja) 1995-02-13 1995-02-13 インクジェットプリント方法およびプリント装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3576623B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005238835A (ja) * 2004-01-30 2005-09-08 Canon Inc 画像形成方法、プログラム及び画像形成システム
JP2007030395A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Canon Inc 画像処理方法及び画像処理装置
JP2011079322A (ja) * 2010-11-17 2011-04-21 Canon Inc 画像処理方法及び画像処理装置
US7936481B2 (en) 2004-01-30 2011-05-03 Canon Kabushiki Kaisha Method, system and program for forming an image

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005238835A (ja) * 2004-01-30 2005-09-08 Canon Inc 画像形成方法、プログラム及び画像形成システム
US7936481B2 (en) 2004-01-30 2011-05-03 Canon Kabushiki Kaisha Method, system and program for forming an image
JP2007030395A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Canon Inc 画像処理方法及び画像処理装置
JP2011079322A (ja) * 2010-11-17 2011-04-21 Canon Inc 画像処理方法及び画像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3576623B2 (ja) 2004-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3320292B2 (ja) インクジェットプリント装置およびインクジェットプリント方法
JP3347541B2 (ja) インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、記録ヘッド、情報処理システム、および記録物
JP3227339B2 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法ならびに記録物
JP3337879B2 (ja) インクジェットプリント方法およびこれに用いられるインクジェットヘッド、インクジェットカートリッジおよびインクジェットプリント装置
EP0726155B1 (en) Ink-jet head, ink-jet cartridge, printing apparatus, and ink-jet printing method
EP0802060B1 (en) Ink jet printing method and apparatus using a print quality improving liquid
JP3320268B2 (ja) 記録ヘッド、その記録ヘッドを用いた記録装置及び記録方法
JP3313963B2 (ja) インクジェットプリント方法およびプリント装置
JP3359217B2 (ja) インクジェットプリント装置およびインクジェットプリント方法
US6325502B1 (en) Ink jet printing apparatus that ejects ink and processing liquid for printing
EP0726148B1 (en) Ink-jet printing apparatus and ink-jet printing method for performing printing by ejecting ink and processing liquid insolubilizing ink
JP3320317B2 (ja) インクジェットプリント装置およびプリント方法
JP2895410B2 (ja) インクジェットプリント方法およびプリント装置
JP3667153B2 (ja) インクジェット記録方法、その記録装置及びコンピュータ可読記憶媒体
JP2000218772A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP3347567B2 (ja) インクジェットプリント方法、インクジェットプリント装置およびインクジェットプリント物
JP3372807B2 (ja) 画像形成方法および画像形成装置
JPH08216393A (ja) インクジェット記録方法および記録装置
JP3408108B2 (ja) インクジェットプリント方法およびインクジェットプリント装置
JP3158004B2 (ja) インクジェットプリント方法およびインクジェットプリント装置
JP3576623B2 (ja) インクジェットプリント方法およびプリント装置
JP3416673B2 (ja) インクジェットプリント方法、インクジェットプリント装置およびインクジェットプリント物
JPH08216389A (ja) インクジェットプリント装置、インクジェットプリント方法およびプリント物
JP3159425B2 (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
JP3496018B2 (ja) インクジェットプリント方法およびインクジェットプリント装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040708

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080716

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080716

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100716

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100716

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110716

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120716

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120716

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees