JPH08216257A - 樹脂チューブ - Google Patents

樹脂チューブ

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JPH08216257A
JPH08216257A JP2646295A JP2646295A JPH08216257A JP H08216257 A JPH08216257 A JP H08216257A JP 2646295 A JP2646295 A JP 2646295A JP 2646295 A JP2646295 A JP 2646295A JP H08216257 A JPH08216257 A JP H08216257A
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JP
Japan
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end member
tube
tubular end
tube body
resin
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JP2646295A
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English (en)
Inventor
Riyougo Murayama
僚悟 村山
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Kojima Industries Corp
Original Assignee
Kojima Press Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼管製の補強用カラーを用いることなく、端
部の変形が有利に防止され得るように為すことにより、
従来、惹起されていた問題を一挙に解決し得ると共に、
相手方部材との接続部におけるシール性を効果的に向上
し得るようにした樹脂チューブの改良された構造を提供
すること。 【構成】 ブロー成形により成形された合成樹脂製のチ
ューブ本体16の開口部の端面に、射出成形により成形
された合成樹脂製の筒状端部部材18を同軸的に溶着し
て、該筒状端部部材18を介して相手方部材12に接続
せしめられるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、樹脂チューブに係り、特にチュ
ーブ本体がブロー成形により成形されると共に、接続さ
れるべき相手方部材との接続部となる、該チューブ本体
の端部の変形が有利に防止され得るように構成された樹
脂チューブに関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、各種の液体、気体等の流体を流
通せしめる流通路を構成するために、金属、合成樹脂、
ゴム等の各種の材質からなるチューブが用いられてい
る。そして、その中でも、合成樹脂製のチューブは、比
較的軽量であることから、車両用の配管等に好適に使用
されている。
【0003】ところで、車両用の配管等に用いられる合
成樹脂製のチューブの多くのものは、ブロー成形によっ
て成形されているが、そのようなブロー成形チューブ
は、肉厚のバラツキが大きく、比較的剛性が低いもので
あることから、端部にゴムホース等が接続される場合、
エンジンの発熱による熱等によって、かかる端部がクリ
ープ変形し易く、またそうなると、チューブとゴムホー
スとの間のシール性が著しく損なわれるといった問題が
あった。
【0004】そのため、そのような問題を回避し得る合
成樹脂製のチューブの一つとして、ゴムホース等が接続
される端部開口部に補強用カラーが嵌入されて、その変
形が防止され得るように構成された樹脂チューブが知ら
れている。
【0005】例えば、図8に示される如く、車両用の吸
気系配管等に用いられる樹脂チューブ40は、樹脂製の
ブロー成形品であるチューブ本体42の端部に、ゴムホ
ース12が外挿せしめられ、クランプ14にて締結され
た状態で、接続されており、またその端部開口部内に
は、円環形状を呈する鋼管製の補強用カラー44が圧入
されて、固定されている。即ち、かかる樹脂チューブ4
0にあっては、補強用カラー44によって、クランプ1
4の締結に伴う締付応力やチューブ本体42の近傍に位
置するエンジンの発熱による熱等に起因する該端部のク
リープ変形が、良好に防止され得るようになっており、
またそれによって、チューブ本体42とゴムホース12
との間における良好なシール性の安定的な確保が図られ
るようになっているのである。
【0006】ところが、そのような従来の樹脂チューブ
40にあっては、前述の如く、肉厚のバラツキが大き
く、内径の寸法精度に劣るブロー成形チューブにて構成
されたチューブ本体42に対して、その開口部に補強用
カラー44が圧入されるようになっているところから、
かかる圧入に先立って、チューブ本体42の端部開口部
の内周面に対する切削加工と、その際生ずる切屑の除去
作業とを行なわなければならず、それが、製造工程の煩
雑化やコストの高騰を招いていたのである。また、その
ような補強用カラー44が、鋼管にて形成されているこ
とから、チューブ本体42、ひいては樹脂チューブ40
全体の重量が大きくなってしまうばかりでなく、かかる
補強用カラー44が錆びて、品質の低下を招く恐れさえ
もあったのであり、更に、樹脂チューブ40の再生処理
時においても、そのまま粉砕処理を行なうことが出来
ず、事前に補強用カラー44を取り外すための面倒な作
業が強いられていたのである。
【0007】しかも、従来の樹脂チューブ40にあって
は、補強用カラー44が、チューブ本体42の端部開口
部に対して、圧入により固定されていることから、長期
の使用によって、補強用カラー44が、チューブ本体4
2の開口部から脱落してしまう恐れがあり、その上、チ
ューブ本体42の外周面の面肌が、一般のブロー成形品
と同様に、比較的粗くなってしまうことが避けられない
ため、チューブ本体42とゴムホース12との間におけ
るシール性において、今一つ十分なものではなかったの
である。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、前述の如き事情
に鑑みて為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、ブロー成形により成形されたチューブ本体を有
する樹脂チューブにおいて、鋼管製の補強用カラーを何
等用いることなく、その端部の変形が有利に防止され得
るように為すことによって、従来、惹起されていた各種
の問題を一挙に解消せしめることにある。また、本発明
は、かかる樹脂チューブの端部における、接続されるべ
き相手方部材との間のシール性をより有効に向上せしめ
ることをも、その解決課題とするものである。
【0009】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる課題の
解決のために、ブロー成形により成形された合成樹脂製
のチューブ本体の開口部の端面に、射出成形により成形
された合成樹脂製の筒状端部部材を同軸的に溶着して、
該筒状端部部材を介して相手方部材に接続せしめられる
ように構成した樹脂チューブを、その特徴とするもので
ある。
【0010】なお、かくの如き本発明に従う樹脂チュー
ブの好ましい第一の態様によれば、前記チューブ本体と
前記筒状端部部材とが、互いに溶着せしめられる側の端
部部位に、それぞれ大径部を有して構成され、それらチ
ューブ本体と筒状端部部材との溶着部位の内面に、周方
向に連続する溝部が形成されることとなる。
【0011】また、本発明の望ましい第二の態様によれ
ば、前記チューブ本体と前記筒状端部部材とが、互いの
当接部位における径方向内側部分を除いた部位におい
て、溶着せしめられる。
【0012】さらに、本発明の有利な第三の態様によれ
ば、前記筒状端部部材が、その外周面に設けられた外向
きフランジ部を有して、構成される。
【0013】更にまた、本発明の好ましい第四の態様に
よれば、前記チューブ本体と前記筒状端部部材とが、同
一の合成樹脂材料にて形成されることとなる。
【0014】また、本発明の望ましい第五の態様によれ
ば、前記筒状端部部材が、可撓性を有する合成樹脂材料
にて形成されることとなる。
【0015】
【作用・効果】すなわち、本発明に従う樹脂チューブに
あっては、肉厚のバラツキの大きいブロー成形チューブ
にて構成されたチューブ本体の開口部の端面に、均一な
肉厚を与え得る射出成形によって成形された合成樹脂製
の筒状端部部材が同軸的に溶着されて、該筒状端部部材
を介して相手方部材に接続され得るようになっているこ
とから、樹脂チューブの端部が、略均一な肉厚を有する
筒状端部部材にて構成され得、それによって、かかる端
部の剛性が有効に高められ得るのであり、以て接続され
るべき相手方部材との接続部となる端部の変形が有利に
防止され得るのである。
【0016】それ故、かかる樹脂チューブにあっては、
従来の如き鋼管製の補強用カラーが不要ならしめられ
得、それによって、該補強用カラーを圧入するためのチ
ューブ本体の端部開口部に対する切削加工やその際に生
ずる切屑の除去作業が有利に省かれ得ると共に、再生処
理時における補強用カラーの取外し作業も完全に廃止さ
れ得、その結果、製造工程の簡略化並びに低コスト化が
効果的に実現され得るのであり、またそれと同時に、補
強用カラーの錆びつき等による品質性能等の低下が有利
に回避され得ると共に、より一層の軽量化が効果的に達
成され得るのである。
【0017】しかも、かかる樹脂チューブにおいては、
前述の如く、端部の剛性を高めて、その変形防止を図り
得る筒状端部部材が、チューブ本体の端面に対して、溶
着により強固に固定せしめられているところから、筒状
端部部材のチューブ本体からの脱落が有効に阻止され
得、それによって、筒状端部部材による端部の変形防止
効果が、より安定的に確保され得るのであり、またその
ような筒状端部部材が射出成形品にて構成されているこ
とによって、かかる端部が、ブロー成形品よりも滑らか
な表面をもって、構成され得るのである。
【0018】従って、本発明に係る樹脂チューブにあっ
ては、従来のものにおいて惹起せしめられていた各種の
問題が、悉く、有利に解消され得るのであり、更には、
接続されるべき相手方部材との間のシール性がより効果
的に高められ得ることとなるのである。
【0019】そして、かかる樹脂チューブにおいては、
相手方部材との接続部となる端部が射出成形品によって
構成されていることから、相手方部材の形状に応じて、
かかる端部の形状を自由に変更できるといった利点もあ
る。
【0020】なお、上記した本発明の第一の態様に従う
構成が採用される場合には、チューブ本体と筒状端部部
材とを溶着せしめた際にバリ等が生じても、それが、溶
着部位の内面に形成される溝部内に良好に収容され得る
ため、チューブの内部に形成される流体の流通路内に、
バリが突出位置せしめられて、該流通路内における流体
の流通を阻害するようなことが有利に防止され得、以て
該流通路内を流通せしめられる流体の適正な流通量が、
安定的に確保され得るのである。
【0021】また、本発明の第二の態様に従う構成が採
用される場合には、溶着により生ずるバリは、チューブ
本体の外周面にはみ出すような状態で形成され得て、チ
ューブ本体の内周面には、何等形成され得ないのであ
る。従って、かかる場合においても、チューブ本体内部
の流体路内を流通せしめられる流体の流通量が、適正且
つ安定的に確保され得ることとなるのである。
【0022】さらに、本発明の第三の態様に従う構成が
採用される場合には、例えば、外向きフランジ部を筒状
端部部材のチューブ本体との溶着側の端縁部に設けるこ
とによって、該筒状端部部材にゴムホース等の相手方部
材を外挿して、接続せしめる際に、かかる相手方部材の
端面が、該筒状端部部材の外向きフランジ部に当接せし
められ得、以てそれら筒状端部部材と相手方部材とが、
面倒な位置決めを行なうことなく、常に所定の位置にお
いて、良好に接続され得るのであり、また、外向きフラ
ンジ部を、チューブ本体との溶着側とは反対側の端縁
部、換言すれば接続されるべき相手方部材との対向側の
端縁部において、或いは外周面の全面から外方に延び出
すように設けることによって、端部に外向きフランジ部
が設けられて成る金属パイプ等に対して、直接に接続せ
しめることも可能となる等の利点が得られるのである。
【0023】更にまた、本発明の第四の態様に従う構成
が採用される場合には、準備される材料が1種類で済
み、製造時における準備工程が有利に簡略化され得ると
共に、チューブ本体と筒状端部部材とを溶着せしめる手
法として、熱板溶着の他、振動溶着等、摩擦熱を利用し
た摩擦溶着が有利に適用され得て、溶着手法の適用範囲
が有効に広げられ得ることとなる。
【0024】また、本発明の第五の態様に従う構成が採
用される場合には、端部に可撓性が付与され得るため、
ゴムホース等の可撓性部材を何等用いることなく、所定
の剛性部材に対して良好に接続せしめることが可能とな
り、以て他部材との接続において、優れた作業性と経済
性とが効果的に発揮され得ることとなるのである。
【0025】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の幾つかの実施例について、図面を参照し
つつ、詳細に説明することとする。
【0026】先ず、図1には、本発明に従う構造を有す
る、車両用の吸気系配管に用いられる樹脂チューブ10
が、その端部にゴムホース12が接続された状態で、示
されている。かかる図1からも明らかなように、この樹
脂チューブ10は、チューブ本体16と、その端部に設
けられた筒状端部部材18とから成っている。
【0027】より具体的には、この樹脂チューブ10を
構成するチューブ本体16は、所定の熱可塑性樹脂材料
を用いたブロー成形にて成形されており、従来の車両用
エアダクトと同様、長手円筒形状を呈している。
【0028】一方、筒状端部部材18は、チューブ本体
16と同一の熱可塑性樹脂材料を用いた射出成形により
成形されており、全体として、所定長さを有する円筒形
状を呈している。また、この筒状端部部材18は、均一
で、且つチューブ本体16よりも僅かに厚い肉厚をもっ
て構成され、そしてその分だけ、内径が、チューブ本体
16のそれに比して、小さくされている。更に、筒状端
部部材18にあっては、その長さ方向の一方側の端部
に、外方に向かって所定高さで突出し且つ周方向に連続
して延びる外向きフランジ部20が、また他方側の端部
に、外方に向かって所定寸法膨出せしめられた膨出部2
2が、それぞれ一体的に形成されている。
【0029】そして、かかるチューブ本体16の端面
と、筒状端部部材18の外向きフランジ部20が設けら
れる側の端面とが、熱板により加熱溶融せしめられた
後、互いに突き合わされた状態で当接せしめられて、圧
着され、一体化せしめられる熱板溶着により、その当接
面の全面において、溶着されており、以てそれらチュー
ブ本体16と筒状端部部材18とが同軸的に且つ強固に
接合せしめられて、樹脂チューブ10が構成されている
のである。なお、図1に明示されてはいないが、かかる
樹脂チューブ10においては、チューブ本体16の図示
されていない側の端部にも、筒状端部部材18が、同様
にして、接合されている
【0030】また、かくの如き構造とされた樹脂チュー
ブ10にあっては、前述の如く、その端部に、ゴムホー
ス12が接続せしめられているのであるが、該ゴムホー
ス12は、その端面において、前記筒状端部部材18の
外向きフランジ部20に当接せしめられる一方、中間部
において、前記膨出部22により所定寸法凹まされて、
厚さ方向に押圧せしめられた状態で、筒状端部部材18
に外挿せしめられ、更に該ゴムホース12の外周面上に
嵌合されたクランプ14によって、締結されている。
【0031】このように、本実施例に係る樹脂チューブ
10にあっては、ブロー成形品たるチューブ本体16の
端部に、射出成形にて成形された、チューブ本体16の
肉厚よりも厚く且つ均一な肉厚を有する筒状端部部材1
8が同軸的に溶着せしめられ、そしてかかる筒状端部部
材18に対して、ゴムホース12が接続されるようにな
っているところから、ゴムホース12との接続部が、チ
ューブ本体16よりも優れた剛性を有する筒状端部部材
18にて、構成され得、それによって、クランプ14の
締結に伴う締付応力やエンジンの発熱による熱等に起因
する該接続部のクリープ変形が、良好に防止され得るの
である。
【0032】それ故、かかる樹脂チューブ10において
は、鋼管製の補強用カラーが有利に廃止され得、その結
果、従来、かかる補強用カラーが使用されるものにおい
て、その製造時や再生処理時等に実施されていた種々の
面倒な作業から完全に開放され得て、製造時等における
作業性及び経済性の向上が極めて効果的に図られ得るの
であり、またそれと共に、長期使用時における品質性能
の維持とより一層の軽量化が効果的に実現され得、以て
鋼管製の補強用カラーが使用されて成る従来のものにお
いて惹起されていた各種の問題が、一挙に解消され得る
こととなるのである。
【0033】しかも、かかる樹脂チューブ10にあって
は、優れた剛性をもって、ゴムホース12との接続部を
構成する筒状端部部材18が、チューブ本体16の端面
に対して、溶着により強固に固定せしめられていること
から、該筒状端部部材18のチューブ本体16の端面か
らの脱落が有利に阻止され得、それによって、ゴムホー
ス12との接続部の剛性、換言すれば、かかる部位の変
形防止効果が、より良好に維持され得るのであり、また
そのような筒状端部部材18が射出成形品にて構成され
ていることによって、ゴムホース12との接続部が、ブ
ロー成形により成形されたチューブ本体16よりも滑ら
かな表面をもって構成され得、それらの結果として、ゴ
ムホース12との間のシール性が、より効果的に高めら
れ得るのである。
【0034】さらに、かかる樹脂チューブ10において
は、チューブ本体16と筒状端部部材18とが、同一の
合成樹脂材料にて形成されていることから、その製造時
に準備される材料が1種類で済み、準備工程が有利に簡
略化され得ると共に、チューブ本体16と筒状端部部材
18とを接合せしめる溶着手法の適用範囲が有利に広げ
られ得るのである。
【0035】加えて、かかる樹脂チューブ10において
は、ゴムホース12が、筒状端部部材18の外向きフラ
ンジ部20に当接せしめられていることによって、筒状
端部部材18に対して、面倒な位置決めを行なうことな
く、常に所定の位置に外挿され得、また、それら筒状端
部部材18の外向きフランジ部20と膨出部22、更に
はクランプ14とが共働して、ゴムホース12の筒状端
部部材18からの抜け出しが有効に防止され得るといっ
た利点がある。
【0036】因みに、本発明に係る樹脂チューブが、上
述の如き優れたシール性を有するものであることは、本
発明者らによって、以下の如くして行われた実験の結果
からも明確に認識され得るところである。
【0037】すなわち、先ず、ガラス繊維入りのポリプ
ロピレンを所定量準備し、これを用いて、ブロー成形を
行ない、従来と同様な形状を有するチューブ本体16を
得た。また、それとは別に、同様な樹脂材料を用いて、
射出成形を行ない、図1に示される如き形状を有する筒
状端部部材18を得た。その後、この得られたチューブ
本体16と筒状端部部材18とを、熱板温度:260〜
270℃、チューブ本体16の熱板接触時間:20秒、
筒状端部部材18の熱板接触時間:8秒の条件にて、熱
板溶着を行ない、目的とする樹脂チューブ10を得た。
そして、かくして得られた樹脂チューブ10を用い、図
1に示されるようにして、該樹脂チューブ10にゴムホ
ース12を接続せしめ、更に樹脂チューブ10の一方側
から他方側に向かって、120kPa の圧力下で、60秒
間、空気を流通させて、その際のゴムホース12と樹脂
チューブ10(筒状端部部材18)との間のエア漏れの
有無を、従来と同様にして、調べた。その結果、それら
ゴムホース12と樹脂チューブ10との間において、エ
ア漏れは、何等認められなかった。
【0038】次に、ポリアミド樹脂を所定量準備し、上
記と同様にして、チューブ本体16と筒状端部部材18
とをそれぞれ2つずつ得た。その後、この得られたチュ
ーブ本体16と筒状端部部材18の各々1つずつを用
い、それらを、熱板温度:315〜320℃、チューブ
本体16の熱板接触時間:10秒、筒状端部部材18の
熱板接触時間:10秒の条件にて、熱板溶着を行なっ
て、樹脂チューブ10を得た。また、それとは別に、チ
ューブ本体16と筒状端部部材18の残りの1つずつを
用い、それらを、熱板温度:370〜380℃、チュー
ブ本体16の熱板接触時間:12秒、筒状端部部材18
の熱板接触時間:5秒の条件にて、熱板溶着を行なっ
て、もう1種類の樹脂チューブ10を得た。そして、こ
れら2種類の樹脂チューブ10を用い、上記と同様にし
て、ゴムホース12と樹脂チューブ10(筒状端部部材
18)との間のエア漏れをそれぞれ調べた。その結果、
何れの樹脂チューブ10においても、ゴムホース12と
の間におけるエア漏れが、何等認められなかった。
【0039】これらの結果からも明らかなように、本発
明に従って、ブロー成形により成形されたチューブ本体
16と射出成形により成形された筒状端部部材18とが
同軸的に溶着せしめられて成る樹脂チューブ10にあっ
ては、用いられる合成樹脂材料の種類や溶着条件等に拘
わらず、接続される相手方部材との間において、優れた
シール性が発揮され得ることが、明確に確認され得るの
である。
【0040】ところで、図1からも明らかなように、上
記実施例に示された樹脂チューブ10にあっては、筒状
端部部材18の内径がチューブ本体16のそれに比し
て、僅かに小さくされてはいるものの、全体として、略
単純な円筒形状となるように構成されていたが、チュー
ブ本体16と筒状端部部材18との溶着部位の内面に、
周溝が形成されて成る形状とすることも可能である。
【0041】具体的には、例えば、図2に示されている
ように、チューブ本体16の軸方向の各端部に、それ以
外の部位に比して所定寸法大径化せしめられたチューブ
本体側大径部24を設ける一方、筒状端部部材18の軸
方向の一方側の端部にも、チューブ本体側大径部24と
略同一内径を有する筒状端部部材側大径部26を設け
て、チューブ本体16と筒状端部部材18とを、それら
チューブ本体側大径部24と筒状端部部材側大径部26
の各端面において互いに当接せしめて、溶着せしめ、以
てチューブ本体16と筒状端部部材18との溶着部位の
内面に、両大径部24,26とにて、周方向に連続する
溝部28を形成するようにしても良いのである。
【0042】それによって、図2に示される樹脂チュー
ブ10にあっては、チューブ本体16と筒状端部部材1
8との溶着部位に生じるバリ29が、かかる溝部28内
に良好に収容され得て、そのようなバリ29によって、
内部に形成される空気通路内における空気の流通が阻害
されるようなことが有利に防止され得るのであり、その
結果として、空気通路内を流通せしめられる空気の適正
な流通量が、安定的に確保され得るのである。
【0043】また、前記実施例では、チューブ本体16
と筒状端部部材18とが、互いの当接部位の全面におい
て溶着せしめられていたが、それらの当接部位における
径方向内側部分を除いた部位においてのみ、溶着せしめ
るようにすることも可能である。
【0044】すなわち、図3に示される如く、チューブ
本体16の端面の径方向内側に、その軸方向に所定寸法
突出するチューブ本体側突部30を設ける一方、筒状端
部部材18のチューブ本体16に溶着せしめられる側の
端面における径方向外側に、その軸方向に所定寸法突出
する筒状端部部材側突部32を設けて、それらチューブ
本体側突部30と筒状端部部材側突部32とを樹脂チュ
ーブ10の径方向に互いに重ね合わせて、係合せしめる
ことにより、チューブ本体16と筒状端部部材18とを
該径方向への相対的な移動が阻止せしめられた状態で、
互いに当接させ、そして、そのような配置状態下におい
て、樹脂チューブ10の径方向内側を除いた部分、即ち
チューブ本体16と筒状端部部材18との当接面におい
て、筒状端部部材側突部32のチューブ本体16に対す
る当接部を溶着せしめるようにしても良いのである。
【0045】かくして、図3に示される樹脂チューブ1
0にあっては、チューブ本体16と筒状端部部材18と
の溶着部位において、バリ29が、樹脂チューブ10の
外周面上に生ぜしめられることとなり、それによって、
上記実施例と同様に、樹脂チューブ10の内部に形成さ
れる空気通路における空気の流通が、そのようなバリ2
9によって阻害されるようなことが有利に防止され得、
以てかかる空気通路内の空気の流通が、適正且つ安定的
に維持され得るのである。
【0046】また、かかる樹脂チューブ10において
は、特にチューブ本体16と筒状端部部材18とが、チ
ューブ本体側突部30と筒状端部部材側突部32の係合
により、樹脂チューブ10の径方向への相対的な移動が
阻止せしめられた状態下で、互いに溶着されるようにな
っているところから、上述の如く、チューブ本体16と
筒状端部部材18との当接部位の全面が溶着されていな
くとも、例えば樹脂チューブ10の径方向への入力振動
等によって、チューブ本体16と筒状端部部材18とが
離脱するようなことが有利に防止され得る利点がある。
【0047】さらに、前記実施例では、筒状端部部材1
8のチューブ本体16に溶着せしめられる側の端部の外
周面上に、外向きフランジ部20が設けられていたが、
図4乃至図6に示される如く、筒状端部部材18を、全
体として、略楕円状の偏平な板状体の中央に貫通孔が設
けられて成る形状をもって構成して、外向きフランジ部
20を、該筒状端部部材18の径方向に対向して位置す
る外周面の全面から、外方に一体的に延び出すように形
成しても良い。なお、特にかかる外向きフランジ部20
には、ボルト孔36,36が設けられている。
【0048】これによって、樹脂チューブ10にあって
は、図4に示される如く、該樹脂チューブ10との接続
側の端部にフランジ部38が設けられて成る金属パイプ
39等に対して、ボルト固定等によって、直接に接続せ
しめることが可能となり、またクランプ14等の特別な
締結部材が不要ならしめられ得、それらの結果として、
相手方部材との接続に要する部品点数が有利に減少せし
められ得るといった利点が得られることとなる。
【0049】更にまた、前記実施例では、チューブ本体
16と筒状端部部材18とが、同一の合成樹脂材料によ
って形成されていたが、それらを別々な材質、特に筒状
端部部材18のみを可撓性を有する合成樹脂材料にて構
成することも可能である。
【0050】それによって、樹脂チューブ10において
は、相手方部材との接続部となる端部に、かかる筒状端
部部材18にて可撓性が有利に付与せしめられ得て、図
7に示される如く、ゴムホース12を何等用いることな
く、金属パイプ41等の所定の剛性部材を良好に接続せ
しめ得ることとなるのである。
【0051】なお、本実施例に係る樹脂チューブ10に
あっても、その端部に接続せしめられる金属パイプ41
等の所定の剛性部材との間において、優れたシール性が
発揮され得るものであることは、以下の如き実験の結果
からも明確に認識される。
【0052】すなわち、チューブ本体16を、ガラス繊
維入りポリプロピレンを用いてブロー成形により成形す
る一方、また、筒状端部部材18をポリプロピレン系エ
ラストマーを用いて射出成形により成形し、その後、そ
れらを熱板温度:260〜270℃、チューブ本体16
の熱板接触時間:10秒、筒状端部部材18の熱板接触
時間:10秒の条件にて、熱板溶着を行なって、図7に
示される如き形状を有する樹脂チューブ10を作製し
た。そして、かくして得られた樹脂チューブ10を用
い、図7に示されるようにして、筒状端部部材18に金
属パイプ41を接続せしめ、更に樹脂チューブ10の一
方側から他方側に向かって、120kPa の圧力下で、6
0秒間、空気を流通させて、その際の筒状端部部材18
と金属パイプ41との間のエア漏れの有無を、従来と同
様にして、調べた。その結果、それら筒状端部部材18
と金属パイプ41との間において、エア漏れは、何等認
められなかった。
【0053】以上、本発明の幾つかの実施例について詳
述してきたが、これは文字通りの例示であって、本発明
は、それらの具体例にのみ、限定して解釈されるもので
はない。
【0054】例えば、前記実施例では、チューブ本体1
6と筒状端部部材18とが、熱板溶着によって溶着され
ていたが、チューブ本体と筒状端部部材とを溶着せしめ
る手法は、何等これに限定されるものではなく、それら
両部材を構成する材質等に応じて、かかる熱板溶着の
他、振動溶接等の摩擦溶接手法等が適宜に採用され得る
のである。
【0055】また、チューブ本体や筒状端部部材を与え
る材質も、前記実施例に例示される如きものに、決して
限定されるものではないことは、勿論である。
【0056】さらに、チューブ本体及び筒状端部部材の
形状も、前記実施例における如きものに、何等限定され
るものではない。
【0057】加えて、前記実施例では、本発明を車両用
吸気系配管に用いられる樹脂チューブにに適用したもの
の具体例を示したが、本発明は、その他、同様な使われ
方をする各種の樹脂チューブに対して、何れも有利に適
用され得ることは、勿論である。
【0058】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う樹脂チューブの一例を示す半截説
明図であって、端部にゴムホースを接続せしめた状態を
示す。
【図2】本発明に従う樹脂チューブの別の例を示す図1
に対応する図である。
【図3】本発明に従う樹脂チューブの更に別の例を示す
図1に対応する図である。
【図4】本発明に従う樹脂チューブの他の例を示す図1
に対応する図であって、端部に金属パイプを接続せしめ
た状態を示す。
【図5】図4に示された樹脂チューブに採用される筒状
端部部材の正面説明図である。
【図6】図5におけるA矢視説明図である。
【図7】本発明に従う樹脂チューブの更に他の例を示す
図1に対応する図であって、端部に金属パイプを接続せ
しめた状態を示す。
【図8】従来の樹脂チューブを示す図1に対応する図で
ある。
【符号の説明】
10 樹脂チューブ 12 ゴムホース 14 クランプ 16 チューブ本
体 18 筒状端部部材 20 外向きフラ
ンジ部 22 膨出部 24 チューブ本
体側大径部 26 筒状端部部材側大径部 28 溝部 30 チューブ本体側突部 32 筒状端部部
材側突部 36 ボルト孔 38 フランジ部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロー成形により成形された合成樹脂製
    のチューブ本体の開口部の端面に、射出成形により成形
    された合成樹脂製の筒状端部部材を同軸的に溶着して、
    該筒状端部部材を介して相手方部材に接続せしめられる
    ように構成したことを特徴とする樹脂チューブ。
  2. 【請求項2】 前記チューブ本体と前記筒状端部部材と
    が、互いに溶着せしめられる側の端部部位に、それぞれ
    大径部を有して構成され、それらチューブ本体と筒状端
    部部材との溶着部位の内面に、周方向に連続する溝部が
    形成されている請求項1に記載の樹脂チューブ。
  3. 【請求項3】 前記チューブ本体と前記筒状端部部材と
    が、互いの当接部位における径方向内側部分を除いた部
    位において、溶着せしめられている請求項1又は請求項
    2に記載の樹脂チューブ。
  4. 【請求項4】 前記筒状端部部材が、その外周面に設け
    られた外向きフランジ部を有している請求項1乃至請求
    項3の何れかに記載の樹脂チューブ。
  5. 【請求項5】 前記チューブ本体と前記筒状端部部材と
    が、同一の合成樹脂材料にて形成されている請求項1乃
    至請求項4の何れかに記載の樹脂チューブ。
  6. 【請求項6】 前記筒状端部部材が、可撓性を有する合
    成樹脂材料にて形成されている請求項1乃至請求項4の
    何れかに記載の樹脂チューブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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