JPH08216019A - ダイヤモンドドレッサ - Google Patents

ダイヤモンドドレッサ

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JPH08216019A
JPH08216019A JP5326095A JP5326095A JPH08216019A JP H08216019 A JPH08216019 A JP H08216019A JP 5326095 A JP5326095 A JP 5326095A JP 5326095 A JP5326095 A JP 5326095A JP H08216019 A JPH08216019 A JP H08216019A
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旭 鈴木
Hiroaki Asano
浩明 浅野
Toshihisa Nogimori
壽久 野木森
Noboru Hiraiwa
昇 平岩
Takayuki Moroto
隆幸 諸戸
Hajime Fukami
肇 深見
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Toyoda Koki KK
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Toyoda Van Moppes Ltd
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイヤモンド粒を用いて、寿命の長い、安定
したドレッシング作業の行なえるダイヤモンドドレッサ
を提供する。 【構成】 金属性のシャンク2を用意し、当該シャンク
2の先端部に、V溝211からなる保持部21を設け
る。このV溝211は、シャンク2の軸線に対して直角
の方向、または平行な方向に、複数本設けられる。オク
タヘドロンタイプのダイヤモンド粒1を用意し、当該ダ
イヤモンド粒1の(1,1,1)面が、上記V溝211
内に、はまり込むように設置する。これらダイヤモンド
粒1とV溝211との間を、チタン(Ti )等を含む銀
ロー材からなる結合材5にて結合する。この結合材5
は、チタン(Ti )、バナジウム(V)、またはクロム
(Cr )のうちのいずれか一つのものと、銅(Cu )、
銀(Ag )等を含む周期律表第1B族の金属と、の合金
からなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイヤモンド粒を用い
たダイヤモンドドレッサに関するものであり、特に、ダ
イヤモンド粒に、オクタヘドロンタイプのダイヤモンド
を用いることとしたダイヤモンドドレッサに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、ダイヤモンドドレッサは、例え
ば、多石ドレッサの場合、シャンクの先端部に多数の天
然ダイヤモンド粒を配し、これらを焼結金属にて固定
(固着)することによって形成されているものである。
また、倣いドレッシングに用いられるものとしては、単
石の、大きなダイヤモンド粒を成形し、これを、耐摩耗
性を有する面がドレッシング作業にたずさわるように設
置した、いわゆるフォーミングドレッサ等がある。ま
た、ブレード型のドレッサとしては、例えば、特開平5
−185373号公報記載の如く、多数の柱状ダイヤモ
ンドを設置するようにした構成からなるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものは、例えば、天然のダイヤモンド粒を用いる多石ド
レッサの場合、各ダイヤモンド粒の結晶方位を判別する
のが難しく、これらダイヤモンド粒をシャンクに設置す
る場合には、上記結晶方位を調べることなく、ランダム
に設置することとしているものである。従って、このよ
うにして形成されるドレッサにおいては、耐摩耗性のあ
まり高くない面がドレッシング作業にたずさわるように
配置されたダイヤモンド粒も存在することとなり、ドレ
ッサとしての寿命を十分に得ることが難しいという問題
点がある。また、フォーミングドレッサ、あるいは柱状
の人造ダイヤを用いるものにおいては、ダイヤモンド自
体の値段が高くなり、ドレッサの製造コストも高くなら
ざるを得ないという問題点がある。これらの問題点を解
決するために、天然のダイヤモンドのうち、特にオクタ
ヘドロンタイプのダイヤモンド粒を用いるとともに、当
該ダイヤモンド粒の結晶方位を選定して、耐摩耗性のあ
る面がドレッシング作業にたずさわるように配置するこ
ととした、耐摩耗性に優れたダイヤモンドドレッサを提
供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、シャンクの先端部にダイヤモンドが埋設
された構成からなるダイヤモンドドレッサに関して、上
記シャンクの先端部に、当該シャンクの軸線に対して直
角の方向に形成されたV溝からなる保持部を設け、当該
保持部のV溝上に、オクタヘドロンタイプのダイヤモン
ド粒を、その結晶方位において、(1,0,0)面が上
記シャンクの軸線と同じ方向を向くように設置し、更
に、当該ダイヤモンド粒を上記V溝からなる保持部に結
合させる結合材を、チタン(Ti )を含む周期律表第4
A族の金属、バナジウム(V)を含む周期律表第5A族
の金属、及びクロム(Cr )を含む周期律表第6A族の
金属のうちのいずれか一つのものと、銅(Cu )、銀
(Ag )を含む周期律表第1B族の金属と、の合金にて
形成させるようにした構成を採ることとした。
【0005】また、シャンクの先端部にダイヤモンドが
埋設された構成からなるダイヤモンドドレッサに関し
て、上記シャンクの先端部に、当該シャンクの軸線に対
して平行に形成されたV溝からなる保持部を設け、当該
保持部のV溝上に設置されるオクタヘドロンタイプのダ
イヤモンド粒を、そのV溝への設置面が、(1,1,
1)面となるようにするとともに、ドレッシングにたず
さわる面が、(1,1,0)面となるように設置し、更
に、当該ダイヤモンド粒を上記V溝からなる保持部に結
合させる結合材を、チタン(Ti )を含む周期律表第4
A族の金属、バナジウム(V)を含む周期律表第5A族
の金属、及びクロム(Cr )を含む周期律表第6A族の
金属のうちのいずれか一つのものと、銅(Cu )、銀
(Ag )を含む周期律表第1B族の金属と、の合金にて
形成させるようにした構成を採ることとした。
【0006】
【作用】上記構成を採ることにより、本発明において
は、次のような作用を呈することとなる。すなわち、シ
ャンクの先端部に設けられたV溝上に、オクタヘドロン
タイプのダイヤモンド粒が設置されると、上記V溝は、
その形状が上記オクタヘドロンタイプダイヤモンド粒の
面、すなわち、結晶方位において(1,1,1)の面と
合致するよう、約110°の角度を有するように設定さ
れているので、上記ダイヤモンド粒は、整然と配列され
るようになる。しかも、上記V溝は、請求項1及び請求
項2記載のものにおいては、シャンクの軸線に対して直
角の方向に設けられているので、このV溝上に設置され
たオクタヘドロンタイプのダイヤモンド粒は、その頂点
の部分がシャンクの軸線と一致するように設置されるこ
ととなる。すなわち、結晶方位において(1,0,0)
面が、ドレッシングにたずさわる面を形成することとな
る。そして、この面は、図1に示すXX方向及びYY方
向において耐摩耗性に優れた特性を有している。従っ
て、このように配されたダイヤモンド粒によってドレッ
シング作業が行なわれると、ダイヤモンド粒の摩耗は少
なくなり、連続的なドレッシング作業が可能となるとと
もに、安定したドレッシングが行なわれることとなる。
【0007】また、請求項1及び請求項3記載のもの
は、ダイヤモンド粒の設置されるV溝の、その方向が、
シャンクの軸線に対して平行な方向を向くように設定さ
れているので、当該V溝上に設置されたオクタヘドロン
タイプのダイヤモンド粒は、その(1,1,1)面にて
形成される稜線の部分がシャンクの先端部に来るように
設置される。すなわち、シャンクの先端部に形成される
ドレッシング面であってシャンクの軸線に対して直角な
面上に、ダイヤモンド粒の(1,1,0)面が来るよう
になる。そして、この(1,1,0)面は、上記オクタ
ヘドロンタイプのダイヤモンド粒の稜線を形成する方向
(図4のYY方向)において、優れた耐摩耗性を発揮す
るようになっている。従って、このように配されたダイ
ヤモンド粒によってドレッシング作業が行なわれると、
ダイヤモンド粒の摩耗は少なくなり、安定したドレッシ
ング作業が行なわれることとなる。
【0008】また、このように配されたダイヤモンド粒
と上記V溝との間は、チタン(Ti)等を含む銀ロー材
からなる結合材にて結合されることとなるので、上記ダ
イヤモンド粒は、そのほとんどの面が、上記結合材を介
して上記V溝上に結合されることとなる。すなわち、ダ
イヤモンド粒の表面には、上記結合材を形成するロー材
の中に含まれるチタン(Ti )との間において、チタン
カーバイト層が形成されることとなる。このチタンカー
バイト層は、半金属性のメタライジング層からなるもの
であるので、ロー材を形成する他の金属との間において
も結合性が良くなる。
【0009】これらのことから、当該チタンカーバイト
からなるメタライジング層を介して、上記ダイヤモンド
粒と結合材を形成するロー材とが結合されることとな
る。すなわち、上記周期律表第1B族の金属である銅
(Cu )、銀(Ag )等からなるロー材の上記ダイヤモ
ンド粒への濡れ性が良くなり、各ダイヤモンド粒は、上
記結合材を形成するロー材によって強力にグリップ(保
持)されることとなる。従って、ダイヤモンド粒は、ほ
ぼ、その全面が結合材によりV溝上に結合されることと
なるので、各ダイヤモンド粒が摩耗して来ても、途中で
脱落することがなく、最後までドレッシング作業に従事
することができるようになる。なお、このことは、上記
チタン(Ti )に代わって、バナジウム(V)、あるい
はクロム(Cr )が採用された場合にも同様のことが言
える。
【0010】
【実施例】本発明の基本的な実施例である第一実施例に
ついて、図1ないし図3を基に説明する。本実施例の構
成は、図1に示す如く、鉄系の金属からなるシャンク2
と、当該シャンク2の先端部に形成された保持部21に
配置されるオクタヘドロンタイプのダイヤモンド粒1
と、当該ダイヤモンド粒1を上記保持部21に結合させ
る結合材5と、からなることを基本とするものである。
なお、このような基本構成において、上記ダイヤモンド
粒1の保持を確実にするために、例えば図3に示す如
く、上記ダイヤモンド粒1の上に、金属材からなるカバ
ー3が設けられる場合がある。この場合には、図1に示
す如く、シャンク2の先端部に形成された保持部21上
に各ダイヤモンド粒1が設置され、これらダイヤモンド
粒1が、図2に示す如く、結合材5によって結合された
後に、図3に示す如く、金属材からなるカバー3が装着
され、更に、当該カバー3とシャンク2の保持部21と
の間が、ロー材等で接合されるようになっているもので
ある。また、当該カバー3と上記各ダイヤモンド粒1と
の間にも、上記ロー材が埋め込まれ、これらによって、
上記ダイヤモンド粒1は機械的に保持されるようになっ
ている。
【0011】このような基本構成において、上記ダイヤ
モンド粒1は、オクタヘドロンタイプのダイヤモンド粒
が採用されている。そして、当該オクタヘドロンタイプ
のダイヤモンド粒1は、図1及び図2に示す如く、すべ
ての面、すなわち8面が、結晶方位において、(1,
1,1)面にて形成されている。従って、複数のダイヤ
モンド粒1を上記シャンク2の保持部21に配置する場
合、同じ結晶方位の方向に並べるのが比較的容易であ
る。
【0012】このような構成からなるダイヤモンド粒1
を保持するシャンク2は、図1及び図2に示すような構
成からなるものである。すなわち、鉄系の金属からなる
ものであって、ドレッシングマシン等に保持されるシャ
ンク部22と、当該シャンク部22の先端部に形成され
る保持部21と、からなるものである。そして、当該保
持部21には、上記ダイヤモンド粒1を保持するための
V溝211が設けられているものである。なお、このV
溝211は、その基本断面形状が、図2に示す如く、上
記オクタヘドロンタイプのダイヤモンド粒1の二つの
面、すなわち、二つの(1,1,1)面にて形成される
角度に合せた約110°の開き角度を有するように設定
されている。そして、このような基本断面形状を有する
V溝211が、上記シャンク2の軸線に対して、直角方
向に、複数本、平行に設けられている構成からなるもの
である。
【0013】このような構成からなるV溝211上に、
上記オクタヘドロンタイプのダイヤモンド粒1を固定す
る(固着させる)結合材5は、以下のような構成からな
るものである。すなわち、チタン(Ti )を含む周期律
表第4A族の金属、バナジウム(V)を含む周期律表第
5A族の金属、及びクロム(Cr )を含む周期律表第6
A族の金属のうちのいずれか一つと、銅(Cu )、銀
(Ag )を含む周期律表第1B族の金属との合金からな
るものである。なお、これらに加えて、上記周期律表第
1B族の金属と合金を形成するスズ(Sn )、亜鉛(Z
n )、鉄(Fe )等の金属が追加される場合がある。こ
のような構成において、その結合材5が、例えば、チタ
ン(Ti )、銅(Cu )、銀(Ag )等からなるもので
ある場合について考察する。すなわち、この場合には、
まず、上記チタン、銅、銀等からなる金属粉末と有機バ
インダーとが混合される。そして、このように混合さ
れ、ペースト状になったもの、すなわち、このような混
合物が、主に鉄(Fe )等の金属からなる上記シャンク
2のV溝211上に塗布される。このようにペースト状
の混合物が塗布された上に、上記オクタヘドロンタイプ
のダイヤモンド粒1を配置する。
【0014】そして、このような状態のものが、約84
0℃〜940℃の温度にて焼成されることによって、ま
ず、ダイヤモンド粒1の周りには、チタン(Ti )にて
形成されるメタライジング層が形成されることとなる。
すなわち、上記ダイヤモンド粒1の表面には、チタンカ
ーバイト(Ti C)からなるメタライジング層が形成さ
れることとなる。そして、このメタライジング層は、半
金属性のものからなるものであるので、上記結合材5を
形成する銅(Cu )、銀(Ag )等の金属と融合しやす
い性質を有している。従って、各上記ダイヤモンド粒1
は、図2に示す如く、その表面に形成されたメタライジ
ング層を介して結合材5と結合されるようになる。その
結果、上記結合材5は、上記ダイヤモンド粒1の周り全
体に引き付けられるようになる。すなわち、結合材5は
ダイヤモンド粒1の周りに濡れ上がって来て、ダイヤモ
ンド粒1と全面的な結合が行なわれるとともに、結合材
5自体も合金の形成により強力な結合構造を形成するこ
ととなる。
【0015】なお、この焼成に当っては、上記結合材5
を形成する金属材が酸化物を形成することのないように
するため、上記焼成工程を行なう炉内の雰囲気は、アル
ゴンガス等の不活性ガスが充填された状態、または、真
空状態に保持される。このような状態において、焼成工
程が行なわれる。なお、このときの温度は、840℃な
いし940℃の範囲に制御される。この温度は、ダイヤ
モンド粒1の表面にチタンカーバイト(Ti C)からな
るメタライジング層が形成されるとともに、結合材5を
形成する各種金属が溶融して合金を形成する範囲の温度
である。すなわち、あまり高温状態で、かつ、長時間加
熱されると、ダイヤモンド粒1の表面のチタンカーバイ
ト層(Ti C)が深くなり過ぎ、結合材5との結合強度
が低下するおそれがある。従って、これを避けるため
に、上記焼成条件を、上記温度範囲内及び時間内に設定
することとしている。
【0016】このような焼成工程を経ることによって、
上記ダイヤモンド粒1は、その全面が、図2に示す如
く、濡れ上がった金属製の結合材5によって被われるこ
ととなる。その結果、ダイヤモンド粒1は、結合材5に
よって、強固に保持(グリップ)されることとなる。ま
た、結合材5とシャンク2の保持部21との間において
も、両者は金属どうしであるので、合金を形成し、強固
に結合されることとなる。なお、上記構成において、上
記メタライジング層は、上記チタンカーバイト(Ti
C)の代わりに、バナジウムカーバイト(VC)、ある
いはクロムカーバイト(Cr C)等にて形成される場合
もある。この場合においても、これらメタライジング層
と銅(Cu )、銀(Ag )を含む周期律表第1B族の金
属とは融合しやすくなっているので、ダイヤモンド粒1
と結合材5との濡れ性が良くなり、両者の結合力は強固
に保たれる。
【0017】このように、上記シャンク2のV溝211
上には、オクタヘドロンタイプのダイヤモンド粒1が結
合材5を介して設置されることとなり、これによって、
本ダイヤモンドドレッサのドレッシング面には、上記オ
クタヘドロンタイプダイヤモンド粒1の4つの面、すな
わち、(1,1,1)面にて形成される頂点が来るよう
になる。そして、この頂点にて形成されるドレッシング
面、すなわち、(1,0,0)面は、図1のXX方向及
びYY方向において、高い耐摩耗性を発揮することとな
る。すなわち、これら構成によって、耐摩耗性に優れた
ダイヤモンドドレッサが形成されることとなる。なお、
このような構成からなるダイヤモンドドレッサに設置さ
れる上記ダイヤモンド粒1は、単石の状態であっても良
いし、あるいは多石の状態であっても良い。また、多石
のものにおいては、単層のものからなるものであっても
良いし、あるいは多層のものからなるものであっても良
い。
【0018】次に、これら構成からなる本実施例の作用
等について説明する。なお、本実施例の作用は、上記作
用の欄のところで説明したものと、基本的には同じであ
る。すなわち、図1及び図2に示す如く、シャンク2の
軸線に対して直角の方向に設けられたV溝211内に、
オクタヘドロンタイプのダイヤモンド粒1が設置される
ことにより、本ダイヤモンドドレッサの先端部に保持さ
れるダイヤモンド粒1は、そのドレッシング作業に従事
する部分が、常に耐摩耗性に優れた、いわゆる(1,
0,0)面となる。また、上記V溝211を平行に複数
本設けることによって、このV溝211内へ、オクタヘ
ドロンタイプのダイヤモンド粒1を順次並べて行くこと
によって、耐摩耗性に優れた面が、シャンク2の軸線方
向を向いたダイヤモンド粒1からなるダイヤモンドドレ
ッサが形成されることとなる(図1参照)。そして、こ
のような構成からなるダイヤモンドドレッサにおいて
は、図1のXX方向及びYY方向が耐摩耗性において優
れた性能を発揮することとなる。従って、このようなダ
イヤモンドドレッサを用いることによって、安定的な、
かつ、精度の良いドレッシング作業を行なうことができ
るようになる。
【0019】また、上記の如く配置されたダイヤモンド
粒1とV溝211との間を結合する結合材5は、チタン
(Ti )等を含む銀ロー材にて形成されているので、上
記両者の間は、強固に結合されることとなる。すなわ
ち、図2に示す如く、上記ダイヤモンド粒1の表面に
は、チタンカーバイト(Ti C)、あるいはバナジウム
カーバイト(VC)、またはクロムカーバイト(Cr
C)からなるメタライジング層が形成されており、この
メタライジング層と、上記結合材5を形成する銅(Cu
)、銀(Ag )等とは、同じ金属性を有しているので
融合しやすく、従って、上記メタライジング層と結合材
5とは、強力に結合されることとなる。そして更に、当
該結合材5自体においても、チタン(Ti )、銅(Cu
)、銀(Ag )等からなる合金、あるいはバナジウム
(V)、銅(Cu )、銀(Ag )等からなる合金、また
はクロム(Cr )、銅(Cu )、銀(Ag )等からなる
合金が形成されることとなるので、じん性のある強力な
結合材を形成することとなる。従って、本実施例におい
ては、強靭な結合材5が形成されることとなり、この結
合材5を介して、上記ダイヤモンド粒1は、シャンク2
の上記V溝211内に強固に保持されることとなる。
【0020】次に、本発明の第二の実施例(第二実施
例)について、図4を主に説明する。本実施例の構成
も、その基本的な点においては、上記第一実施例のもの
と同じである。異なるところは、図4に示す如く、オク
タヘドロンタイプのダイヤモンド粒1を設置するV溝2
11が、シャンク2の軸線に対して平行に設けられてい
る点である。そして、その他の点、例えば、V溝211
の形状を、その開き角度が約110°になるように設定
したことを初めとして、すべての点は、上記第一実施例
の構成と同じである。
【0021】従って、このような構成からなる上記V溝
211上に設置されるオクタヘドロンタイプのダイヤモ
ンド粒1は、二つの(1,1,1)面が、上記V溝21
1の面に接触するように配置されることとなる。そし
て、本V溝211は、図4に示す如く、シャンク2の軸
線に平行に設けられていることより、当該V溝211上
に配置されるダイヤモンド粒1は、二つの(1,1,
1)面にて形成される稜線の部分がシャンク2の先端部
を向くように、設置されることとなる。すなわち、シャ
ンク2の先端部にあってドレッシングにたずさわる面
が、(1,1,0)面となる。そして、この(1,1,
0)面、すなわち、稜線の部分は、図4のYY方向にお
いて、優れた耐摩耗性を有するようになっている。な
お、このように配されたオクタヘドロンタイプのダイヤ
モンド粒1は、上記第一実施例のものと同様、図2に示
すような結合材5にて、V溝211上に結合されるとと
もに、場合によっては、図3に示すようなカバー3に
て、補強が施されるようになっているものである。この
ような構成からなる本実施例のものにおいては、図4に
示す如く、そのYY方向において優れた耐摩耗性を発揮
することとなるので、このようなダイヤモンドドレッサ
を用いることによって、安定的な、かつ、精度の良いド
レッシング作業を連続的に行なうことができるようにな
る。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、シャンクの先端部にダ
イヤモンドが埋設された構成からなるダイヤモンドドレ
ッサに関して、上記シャンクの先端部に、当該シャンク
の軸線に対して直角の方向、または平行な方向に形成さ
れたV溝からなる保持部を設け、当該保持部のV溝上
に、オクタヘドロンタイプのダイヤモンド粒を設置し、
更に、当該ダイヤモンド粒を上記V溝からなる保持部に
結合させる結合材を、チタン(Ti )を含む周期律表第
4A族の金属、バナジウム(V)を含む周期律表第5A
族の金属、及びクロム(Cr )を含む周期律表第6A族
の金属のうちのいずれか一つのものと、銅(Cu )、銀
(Ag )を含む周期律表第1B族の金属と、の合金にて
形成させるようにした構成を採ることとしたので、オク
タヘドロンタイプの複数個のダイヤモンド粒を、その結
晶方位において、同じ方向を向くように設置することが
できるようになった。これによって、常に耐摩耗性に優
れた面をもってドレッシング作業に従事させることがで
きるようになり、耐摩耗性に優れたダイヤモンドドレッ
サを、安価に提供することができるようになった。ま
た、ダイヤモンド粒を強力な結合材によって保持するこ
とができるようになったので、ダイヤモンド粒の早期脱
落等を防止することのできるようになり、ダイヤモンド
ドレッサの長寿命化を図ることができるようになった。
従って、これらダイヤモンドドレッサを用いることによ
って、精度の良い、かつ、安定的なドレッシング作業を
行なうことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的内容及びその第一実施例につい
ての全体構成を示す展開斜視図である。
【図2】本発明の主要部を成すダイヤモンド粒とV溝と
の間の結合構造を示す部分断面図である。
【図3】本発明にかかる一実施例のうちの変形例につい
ての全体構成を示す図である。
【図4】本発明にかかる第二実施例の全体構成を示す展
開斜視図である。
【符号の説明】
1 ダイヤモンド粒 2 シャンク 21 保持部 211 V溝 22 シャンク部 3 カバー 5 結合材
フロントページの続き (72)発明者 野木森 壽久 愛知県岡崎市舞木町字城山1番地54 豊田 バンモップス株式会社内 (72)発明者 平岩 昇 愛知県岡崎市舞木町字城山1番地54 豊田 バンモップス株式会社内 (72)発明者 諸戸 隆幸 愛知県岡崎市舞木町字城山1番地54 豊田 バンモップス株式会社内 (72)発明者 深見 肇 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャンクの先端部にダイヤモンドが埋設
    された構成からなるダイヤモンドドレッサにおいて、上
    記シャンクの先端部に、当該シャンクの軸線に対して直
    角の方向及び平行な方向のうちのいずれか一方のものに
    て形成されるV溝を設け、当該V溝上に、上記ダイヤモ
    ンド粒を、その結晶方位において(1,1,1)面がは
    まり込むように設置し、更に、当該ダイヤモンド粒を上
    記V溝上に結合させる結合材を、チタン(Ti )を含む
    周期律表第4A族の金属、バナジウム(V)を含む周期
    律表第5A族の金属、及びクロム(Cr )を含む周期律
    表第6A族の金属のうちのいずれか一つのものと、銅
    (Cu )、銀(Ag )を含む周期律表第1B族の金属
    と、の合金にて形成させるようにした構成からなること
    を特徴とするダイヤモンドドレッサ。
  2. 【請求項2】 シャンクの先端部にダイヤモンドが埋設
    された構成からなるダイヤモンドドレッサにおいて、上
    記シャンクの先端部に、当該シャンクの軸線に対して直
    角の方向に形成されたV溝からなる保持部を設け、当該
    保持部のV溝上に、オクタヘドロンタイプのダイヤモン
    ド粒を、その結晶方位において、(1,0,0)面が上
    記シャンクの軸線と同じ方向を向くように設置し、更
    に、当該ダイヤモンド粒を上記V溝からなる保持部に結
    合させる結合材を、チタン(Ti)を含む周期律表第4
    A族の金属、バナジウム(V)を含む周期律表第5A族
    の金属、及びクロム(Cr )を含む周期律表第6A族の
    金属のうちのいずれか一つと、銅(Cu )、銀(Ag )
    を含む周期律表第1B族の金属と、の合金にて形成させ
    るようにした構成からなることを特徴とするダイヤモン
    ドドレッサ。
  3. 【請求項3】シャンクの先端部にダイヤモンドが埋設さ
    れた構成からなるダイヤモンドドレッサにおいて、上記
    シャンクの先端部に、当該シャンクの軸線に対して平行
    に形成されたV溝からなる保持部を設け、当該保持部の
    V溝上に、オクタヘドロンタイプのダイヤモンド粒を、
    その(1,1,0)面が上記シャンクの軸線と同じ方向
    を向くように設置し、更に、当該ダイヤモンド粒を上記
    V溝からなる保持部に結合させる結合材を、チタン(T
    i )を含む周期律表第4A族の金属、バナジウ(V)を
    含む周期律表第5A族の金属、及びクロム(Cr )を含
    む周期律表第6A族の金属のうちのいずれか一つと、銅
    (Cu )、銀(Ag )を含む周期律表第1B族の金属
    と、の合金にて形成させるようにした構成からなること
    を特徴とするダイヤモンドドレッサ。
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