JPH08215718A - 圧延機ロールの水切り装置 - Google Patents

圧延機ロールの水切り装置

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JPH08215718A
JPH08215718A JP2156895A JP2156895A JPH08215718A JP H08215718 A JPH08215718 A JP H08215718A JP 2156895 A JP2156895 A JP 2156895A JP 2156895 A JP2156895 A JP 2156895A JP H08215718 A JPH08215718 A JP H08215718A
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rolling mill
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浩治 川島
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Shoichi Toyonaga
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧延機ワークロールの水切り装置を提供す
る。 【構成】 ワークロール2面に対向する一面が開口部と
され、膨張自在な弾性袋体30と前端部が開口部から突出
するシール材7とを収納した収納箱31のロール軸方向両
側方に位置決め部材15を取り付けて構成した水切りヘッ
ド11を、位置決めシリンダ14でワークロール2外周面に
接近・離隔するように操作し、水切りヘッド11を水切り
位置に位置決めするときは弾性袋体30を膨張させること
により、シール材7先端部がワークロール2の外周面形
状に応じて変形させて押し付けて、ロール軸方向全体を
ほぼ均一に水切りを行うことを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延機ロールの水切り
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、圧延機に用いられるワークロール
は、圧延中の加工熱やロールと圧延材とのスリップによ
る発熱、さらには圧延材からの熱伝導などによって温度
が上昇して、ロールクラウンやロール表面に悪影響を与
えるので、水などによるロール冷却が行われている。
【0003】金属ストリップ(以下、単にストリップと
いう)を熱間圧延する場合においては、冷却液がストリ
ップに付着するとストリップの温度が低下して圧延抵抗
が増大し、圧延動力の増大やワークロール面への悪影響
が発生する。また、冷間圧延においては、冷却液がスト
リップに付着すると発錆したり、次の焼鈍工程で焼きむ
らが発生する等の問題がある。そこで、冷却液をシール
してストリップ上に落下しないようにする水切り装置が
設けられている(たとえば、鉄鋼便覧第3版III(1) p.3
75参照)。
【0004】このような水切り装置の代表例を図11に示
す。この図において、1はバックアップロール、2はワ
ークロール、3はストリップであり、ロール冷却装置4
から噴射される冷却液によりワークロール2が冷却され
る。5は水切り装置で、その先端にたとえばフェルトな
どのシール材7が固定されている水切り装置本体6と、
この水切り装置本体6を支点8を介して回動自在とする
シリンダ9とから構成される。
【0005】そして、シリンダ9を作動することによっ
て、シール材7をワークロール2の外周面に押し付け
て、ロール外周面の冷却液をシール材7のロール胴長方
向両端から、ストリップ3の板幅方向外側に落下させ
る。これによって、ロール冷却液がストリップ3上に直
接落下するのを防いでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
水切り装置5には下記のような問題があった。すなわ
ち、ワークロール2の形状変化に対応して、シール材
7の先端が均一にロール外周面に密着せず、隙間が生じ
やすい。たとえば、ワークロール2の初期クラウンの変
更(たとえば台形ロール、凹クラウン、凸クラウン等)
やサーマルクラウン、磨耗によるロール径の変化、特に
エッジ磨耗等の偏磨耗によって、隙間が生じやすいこ
と、水切り装置本体6本体の機械組み立て誤差や据え
付け誤差によってワークロール2とシール材7とが片当
たりするため水切り性能が安定せず、またシール材7の
偏磨耗を生じ易いこと、シリンダ9の押し付け力によ
って水切り効果を生じるようにしているため、シール材
7がロール外周面に強く押し付けられてシール材7の磨
耗が早いこと、シール材7の交換に長時間を要するこ
となどである。
【0007】そして、このような問題のために、ワーク
ロール2の表面が圧延によって偏磨耗したりシール材7
の偏磨耗によって、シール材7とワークロール2との間
に隙間を生じ、この隙間から冷却液がストリップ3の上
に落下し、この冷却液によって、熱間圧延ではストリッ
プ3の温度低下や温度むらを生じ、変形能の低下ととも
に曲がりや歪み、偏肉等の形状欠陥などを引き起こし、
冷間圧延においても前記したような発錆、焼きむら等の
問題を惹起するという欠点があった。
【0008】このような欠点を解消する手段として、た
とえば特開昭63−224806号公報には、膨張自在な袋体
を、圧延ロールに対向する一面が開口した収納箱に収納
し、前記袋体の該収納箱から露出した表面にシール材を
固着するとともに、前記袋体の内部圧力を一定に保持す
る圧力調整弁を備えた圧延機ロール冷却水の水切り装置
が提案されている。
【0009】また、特開平4− 59106号公報には、圧延
ロールに対向して収納箱を設け、該収納箱にはピストン
と、このピストンを挟んで2個の膨張収縮自在なチュー
ブを収納させ、前記ピストンにはシール材を取り付ける
とともにその一端を収納箱から突出させた圧延ロールの
水切り装置が提案されている。なお、後者の特開平4−
59106号では、シール材にラック・ピニオンを取り付
け、これの動きをパルス発振器等の位置検出器で検出す
ることにより、シール材の位置設定を行うことも開示さ
れている。
【0010】しかし、前者の前記特開昭63−224806号に
開示の技術には、膨張収縮自在な袋体の表面にシール
材を固着するのは困難であり、仮にうまく固着しても、
シール材とロール表面とが接触した場合、摩擦力によっ
てシール材が袋体表面から外れてしまったり、袋体の露
出面が変形してシール材の表面がロール外周面に偏って
接触し、シール材が偏磨耗しやすくなって寿命が短く、
またシール材が袋体の露出面の弾性によってロール周方
向に振動し易く、水切り性能が安定しないこと、シー
ル材が磨耗した場合に、シール材の取り替えが困難で、
袋体ごとあるいは収納箱ごと取り替えると大がかりにな
って、長時間を要するばかりか、取り替え用の予備品の
種類が多くなるなどの問題がある。
【0011】また、後者の特開平4− 59106号公報に開
示の技術には、シール材と圧延ロールとのギャップを調
整できるという利点はあるが、ピストンの前面にシー
ル材を取り付け/取り外しするのが困難で、収納箱ごと
圧延機から取り外し、収納箱を解体する必要があり、長
時間を要するばかりか、取り替え用の予備品の種類が多
くなること、シール材の位置検出・設定機構の検出精
度や設定精度に高い精度を期待することができないの
で、シール材をロール表面に接触させないで所定の水切
りを行うのは実質的に困難であり、シール材をロール表
面に接触させて水切りを行う場合は、シール材の磨耗が
早くなって寿命が短くなるなどの問題がある。
【0012】本発明は、上記のような従来技術の有する
課題を解決して、水切りヘッドやシール材のロール表面
に対する相対的な位置設定や押し付け力の設定が容易
で、シール材の先端が常に安定してロール外周面に接触
し、安定した水切り効果が得られる圧延機ロールの水切
り装置の提供を第1の目的とし、また、シール材の交換
が圧延機の機側で短時間に容易に行え、取り替え用予備
品の範囲も小さくて済むような圧延機ロールの水切り装
置の提供を第2の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、圧延機のロールに接離自在に位置決めさ
れる水切りヘッドと、該水切りヘッドを前端部に支持す
る支持フレームと、該支持フレームを可動自在に支持す
る支持フレーム支持手段と、該支持フレームの一端に接
続されて、前記水切りヘッドをロールに接離自在に位置
決めする位置決め操作器とからなるロールの水切り装置
であって、前記水切りヘッドは、ロール面に対向する一
面が開口部とされる収納箱に、膨張自在な弾性袋体と、
前端部が前記開口部から突出するシール材とを収納する
とともに、前記収納箱のロール軸方向両側方に前記水切
りヘッドをロール外周面に位置決めする位置決め部材を
取り付けて構成され、前記水切りヘッドを水切り位置に
位置決めするときは前記弾性袋体を膨張させ、水切り位
置から後退するときは前記弾性袋体を収縮させるように
前記弾性袋体内部の圧力を調整する圧力調整手段が設け
られる、ことを特徴とする圧延機ロールの水切り装置で
ある。
【0014】なお、前記支持フレーム支持手段はロール
軸に平行に設けられた回転軸とされ、前記位置決め操作
器は前記支持フレームの後端部に接続される流体圧シリ
ンダとするか、あるいは、前記支持フレーム支持手段は
ロールの軸に直角な方向に前記支持フレームを進退自在
に支持する案内装置とされ、前記位置決め操作器は前記
支持フレームの後端部に連結される流体圧シリンダとす
ることができる。
【0015】また、前記位置決め部材は前記収納箱のロ
ール軸方向両側面に取り付けられて前記シール材を両側
面から挟持するとともに、前記水切りヘッドが水切り位
置にある時には前端部がロールの軸方向端部にそれぞれ
当接するようにするのがよい。さらに、前記収納箱の前
端縁上下のうち少なくとも一方の前端縁に、前記収納箱
の内部に突出する凸状部を備えたストッパが設けられ、
前記シール材上下の後端縁の中で前記ストッパ凸状部と
対向する側には、該凸状部に係合可能な突起部を設ける
のがよい。
【0016】さらにまた、前記ストッパは収納箱に対し
て着脱自在に取り付けられるのがよい。また、前記収納
箱のロール軸方向両側面のうちの少なくとも一方の側面
の前記弾性袋体収納部分を除いて前部の側壁を欠くとと
もに、前記一方の側面側の前記位置決め部材が着脱自在
もしくは回転自在に前記側壁に取り付けることもでき
る。
【0017】
【作用】本発明によれば、膨張収縮自在な弾性袋体を圧
延機ロール面に対向する一面に開口部を設けた収納箱に
収納して、この収納箱内の弾性袋体の前側にシール材の
前部が開口部から突出するように、シール材の後部を前
後方向への摺動自在に収納して、弾性袋体の内部圧力を
圧力調整手段によって調整するようにしたので、弾性袋
体を膨張させることによってシール材を収納箱の前方へ
押し出すとともに、シール材の先端部を調整された圧力
でロール外周面に当接させてシール材全体の弾性変形に
よって、シール材先端部をロール外周面形状に応じて変
形させて押し付けることができる。これによって、ロー
ル軸方向全体にほぼ均一な水切り効果が得られる。
【0018】また、シール材やロールが磨耗しても、シ
ール材は常に一定の圧力でロールに押し付けられ、良好
な水切り性能を維持することができる。すなわち、弾性
袋体内の圧力は圧力調整手段によって一定に保持される
ので、シール材やロールが磨耗して、シール材とロール
の間に間隙ができると弾性袋体は膨張するが、弾性袋体
は収納箱によってロールに対向する側以外は膨張が制限
されるから、シール材やロールの磨耗量に相当する分弾
性袋体がロール方向に膨張してシール材をロールに押し
付けるので良好な水切り性能を維持することができる。
【0019】なお、上記のような膨張自在な弾性袋体の
代わりに圧縮バネを用いることも考えられるが、この場
合にはシール材の磨耗とともに圧縮バネのストロークが
変化(圧縮代が小さくなる)するとシール材の押し付け
力が変化(小さくなる)し水切り性能の低下が早く、特
にロールの低速回転時において良好な水切り性能が得ら
れない。
【0020】その他、エアシリンダを押し勝手に使用す
ることも考えられる。この場合には、前記のように膨張
自在な弾性袋体を用いる場合と同様にシール材のワーク
ロールへの押し付け力を一定に保持することができる
が、膨張自在な弾性袋体を用いる場合と比較すると、ピ
ストンロッド等の慣性やOリング等のシールとピストン
やピストンロッドとの間の摩擦等による応答性の悪さ、
あるいは冷却水が飛散したり、水蒸気が充満したり、高
温(熱間圧延機の場合)等の悪環境下でシリンダを使用
するという点で問題があると考えられる。
【0021】さらに、膨張自在な弾性袋体を用いる場合
は、上述のような圧縮バネやエアシリンダとは異なり、
シール材を他の部品を介することなく、直接弾性袋体の
前側に接するように配置することができるので、ワーク
ロールにクラウンが付与されていても、ワークロールの
軸方向に均一な接触圧力を得ることができる。なお、本
発明によれば、支持フレームを位置決め操作器(たとえ
ば、流体圧シリンダ)で、ロール軸に平行に設けられた
回転軸を中心に回動させるか、あるいは案内装置に沿っ
て進退させることによって、支持フレームの前端部に支
持された水切りヘッドを、ワークロールから離れた待機
位置とワークロールに接近した水切り位置とのいずれか
の位置に自在に位置決めされ、また、水切りヘッドのロ
ール軸方向両側方に、水切りヘッドが水切り位置にある
時には前端部がワークロールの軸方向端部にそれぞれ当
接することにより水切りヘッドの位置決めを行う一対の
位置決め部材が取り付けられているので、ロール径やス
トリップのパスラインが変化しても、ロール外周面と水
切りヘッドの相対的な位置関係が一定の距離関係とな
り、また前記位置決め操作器による押し付け力はロール
外周面から位置決め部材に作用する反力で打消されるこ
とになるので、膨張自在な弾性袋体の膨張で得られるシ
ール材のワークロール軸に直角な方向のストロークの範
囲内で、比較的弱い制御された押し付け力で常に安定し
てシール材の先端をロール外周面に接触させることがで
き、安定した水切り効果を得ることができる。
【0022】また、位置決め部材を収納箱のロール軸方
向両側面に取り付け、シール材を両側面から挟持するよ
うにすれば、シール材先端部の横振れやシール材先端部
が側方へずれてしまうのを防止でき、シール材とロール
外周面との安定した接触が維持でき、水切り効果がさら
に安定する。さらに、収納箱の上下の前端縁のうち少な
くとも一方の前端縁に収納箱内部に突出するストッパを
設けるとともに、シール材の上下の後端縁の中でストッ
パと対向する側に、ロール軸方向に伸びるストッパ係合
用突起を設ければ、収納箱がどのような角度にあって
も、シール材が自重や、ロール外周面との間の摩擦力に
よって、収納箱から外れてしまうということがない。
【0023】さらにまた、前記ストッパを収納箱へ着脱
自在に取り付けておけば、ストッパを取り外すことによ
って、シール材を収納箱から抜き出したり、収納箱内へ
装着したりすることが容易に短時間で行える。また、収
納箱のロール軸方向両側面のうちの少なくとも一側面
は、後部の弾性袋体収納部分を除いて前部の側壁を欠く
とともに、両位置決め部材のうち、少なくとも収納箱の
側壁前部を欠く側の位置決め部材を、着脱自在もしくは
回転自在に側壁に取り付ければ、収納箱にシール材外れ
防止用のストッパを設けた場合でも、収納箱の側壁前部
を欠く側の位置決め部材を取り外すか、あるいは90°も
しくは 180°回転させて、シール材を収納箱の側方に抜
き取り、予備のシール材を側方から収納箱内に差し込む
ことができ、圧延機の機側で短時間で容易にシール材を
交換することができる。
【0024】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図面を参照
して詳しく説明する。図1は、本発明の水切り装置の第
1の実施例の全体構成を示す概要図である。なお、図中
において従来例と同一部材には同一符号を付して説明を
省略する。図において、10は本発明の水切り装置であ
る。11はシール材7を固定する水切りヘッドで、その構
成は後述する。12はこの水切りヘッド11をその先端部に
固定して支持する支持フレーム、13はワークロール2の
軸に平行に設けられて支持フレーム12を回動自在に軸支
する回転軸、14は支持フレーム12の後端部にピストンロ
ッド14aを介して連結されて、水切りヘッド11をワーク
ロール2に接近、離隔自在に位置決めするたとえば空気
圧式の位置決めシリンダである。15は水切りヘッド11の
ロール軸方向両側方に取り付けられた位置決め部材で、
水切りヘッド11がワークロール2の外周面に接近して水
切り位置にあるときには、この位置決め部材15の先端部
がロール軸方向端部の外周面に押し付けられて接触して
おり、水切りヘッド11とワークロール2の相対的位置関
係が一定に維持されるとともに、位置決めシリンダ14に
よる押し付け力がワークロール2からの反力によって打
消されるようになっている。その構成の詳細は後述す
る。
【0025】16は操作用の空気圧を供給する空気圧源
で、17, 18は空気圧供給管路である。19は位置決めシリ
ンダ14を操作するシリンダ操作用電磁弁で、P(押し出
し)側に切り換わって伸長用空気圧供給管路20を選択す
ることで位置決めシリンダ14を伸長させ、S(収縮)側
に切り換わって収縮用空気圧供給管路21を選択すること
で位置決めシリンダ14を収縮させる。22は圧力調整弁で
ある。
【0026】23は袋体膨張用空気圧供給管路24を介して
水切りヘッド11内のたとえばゴムなどで作られた弾性袋
体30の内部の空気圧を調整するパイロット操作用電磁弁
であり、パイロット用空気圧供給管路25を介して位置決
めシリンダ14に供給される空気圧が負荷されて加圧され
ることによりP(押し出し)側に切り換わって弾性袋体
30を膨張させ、空気圧の無負荷状態になるとEX(排気)
側に切り換わって排気されることにより弾性袋体30を収
縮させる。
【0027】ここで、図2を用いて水切りヘッド11の構
造について説明する。図2(a) は水切りヘッド11の斜視
図、図2(b) はそのA−A矢視断面図である。これらの
図において、31は前記したシール材7と弾性袋体30を収
納する収納箱で、シール材7はワークロール2側にその
先端が突き出すように取り付けられる。32は位置決め部
材15を収納箱31のロール軸方向両側面に固定するボル
ト、33は収納箱31の上面前端縁にボルト34によって着脱
自在に固定され、その下端が収納箱31内面の下方に突出
する凸状部33aを有する断面L字状のストッパである。
【0028】位置決め部材15にはたとえばポリアミドイ
ミド樹脂などの材質が用いられ、その先端に設けられた
テーパ部15aがワークロール2の外周面に当接して、水
切りヘッド11を水切り位置に位置決めするとともに、シ
ール材7の収納箱31からの突出部を両側面から挟持し、
シール材7の先端部の横振れや収納箱31の側方に外れる
のを防いでいる。
【0029】シール材7の後端部上面にはストッパ33の
凸状部33aに係止可能なようにロール軸方向に伸びた突
起部7aが形成されており、シール材7がワークロール
2との摩擦力やシール材7の自重によって収納箱31より
前方に外れようとする時に、この突起部7aがストッパ
33の凸状部33aに当たって係止されるから外れることが
ない。
【0030】つぎに、上記のように構成された本発明の
水切り装置10の操作について説明する。まず、図1に示
したように水切りヘッド11がワークロール2外周面の水
切り位置にあるときは、シリンダ操作用電磁弁19がP側
に切り換えられて位置決めシリンダ14のピストンロッド
14aが押し出され、支持フレーム12の後端部を図に対し
て下方へ押している状態である。この場合、回動軸13で
支えられた支持フレーム12の前端部に取り付けられた水
切りヘッド11は、その側方に取り付けた位置決め部材15
の前端がワークロール2の外周面に当接するまで、ワー
クロール2の斜め下方から押し上げられている。そし
て、位置決めシリンダ14の伸長用空気圧供給管路20から
パイロット用空気圧供給管路24を介してパイロット操作
用電磁弁23に空気圧が送られ、これによってパイロット
操作用電磁弁23がP側に切り換わり、圧力調整弁22によ
って圧力調整された空気圧が袋体膨張用空気圧供給管路
24を介して水切りヘッド11の収納箱31内の弾性袋体30に
供給されて弾性袋体30を膨張させ、収納箱31内のシール
材7を前方に押し出し、シール材7の先端面をワークロ
ール2の外周面に押し付ける。
【0031】ここで、位置決めシリンダ14による押し付
け力は位置決め部材15を介してワークロール2に伝わ
り、ワークロール2からの反力によって打ち消されるの
で、シール材7をワークロール2の外周に押し付ける押
し付け力としては作用することはない。したがって、弾
性袋体30の内部圧力を圧力調整弁22によって調整し、シ
ール材7をワークロール2の外周面に押し付ける力を位
置決めシリンダ14による押し付け力よりも小さく、か
つ、シール材7の先端部がワークロール2の外周面の形
状に接触してわずかに変形し、ロール軸方向にほぼ均等
に隙間なくワークロール2と接触する程度の力になるよ
うに調整しておけば、安定した水切り効果が得られると
ともに、過大な押し付け力によってシール材7が早く磨
耗したり、片当たりによって偏磨耗することも避けられ
る。
【0032】上記の水切り位置から水切りヘッド11を退
避位置に退避させる場合は、シリンダ操作用電磁弁19を
S側に切り換えれば、位置決めシリンダ14のピトンロッ
ド14aが収縮する。その結果、位置決めシリンダ14の引
張力もしくは回動軸13を中心とした重力による回転トル
クによって、支持フレーム12の後端部が図の上方に上が
って支持フレーム12が回動し、水切りヘッド11が斜め下
方に下がってワークロール2から離れる。同時に、位置
決めシリンダ14の伸長用空気圧供給管路20内の空気がシ
リンダ操作用電磁弁19の排気ポートから排気され、この
伸長用空気圧供給管路20とパイロット用空気供給管路25
内の圧力が低下し、パイロット操作用電磁弁23がバネの
反発力によってEX側に切り換わる。そこで、弾性袋体30
内の空気圧は、パイロット操作用電磁弁23の排気ポート
から排気され、弾性袋体30は収縮する。
【0033】ここで、水切りヘッド11に用いられるシー
ル材7の交換方法について説明すると、シール材7を交
換するときは、図2(a) に示したボルト34を緩めてスト
ッパ33を上方に引き上げるか、ボルト34とストッパ33を
外しておいてシール材7を収納箱31の前方に引き抜き、
予備のシール材7を収納箱31の前方から装着し、再びス
トッパ33を元の状態に復帰して固定すればよく、交換は
容易に、短時間に行うことができる。
【0034】この図2に示した水切りヘッド11の実施例
では、ストッパ33を収納箱31の上面前縁に設け、シール
材7の突起部7a(ストッパ33の凸状部33a)をシール
材11の後端部上面に形成した例について説明したが、本
発明はこれに限るものではなく、ストッパ33を収納箱31
の下面前縁に、シール材7の突起部7aを後端部下面に
それぞれ取り付けて形成してもよく、収納箱31の上下面
両方にストッパ33を取り付け、シール材7の上下面両方
に凸状部を形成するようにしてもよい。
【0035】また、ストッパ33は必ずしも断面L字状の
ものをボルト34で固定する必要はなく、図3(a) の水切
りヘッド11Aに示すように収納箱31の上側前縁に沿って
スリット孔35を形成し、図3(b) の断面図に示すよう
に、スリット孔35に断面L字型(またはT字型でもよ
い)のストッパ36を、その先端部36aが収納箱31の内部
まで突出するように着脱自在に挿入するように構成して
もよい。
【0036】本発明の水切りヘッドの他の実施例を図4
(a) 〜(c) に示す。この水切りヘッド11Bの実施例は、
ストッパを収納箱31と一体にしたストッパ37として構成
したものである。これによりシール材7を収納箱31の前
方開口から出し入れできないので、収納箱31のロール軸
方向両側の側壁の少なくとも一方(この図では図面に対
して左側)は、弾性袋体30の収納部の奥行の寸法Lに相
当する部分のみに側壁31wを設け、それより前部は側壁
を設けないようにしておく。このように構成することに
より、ボルト32を外して位置決め部材15を取り外した状
態で、収納箱31の側方からロール軸方向にシール材7を
摺動させて出し入れし、交換することができる。なお、
図中の32aはボルト32のねじ孔である。
【0037】図5(a) 〜(c) は図4で示した実施例の変
形例を示すもので、この水切りヘッド11Cは位置決め部
材15Aに特徴がある。この実施例では図4と同じように
ストッパ37が収納箱31と一体に構成され、このためシー
ル材7を収納箱31の前方開口から出し入れできない。そ
こでこの実施例の場合も前記図4で示した実施例と同様
に収納箱31のロール軸方向両側の側壁の少なくとも一方
(この図では図面に対して左側)は、弾性袋体30の収納
部の奥行の寸法Lに相当する部分だけに側壁31wが設け
られ、それより前部は側壁を欠いている。
【0038】そして、位置決め部材15Aはアーム38aの
先端部にベースプレート38bをロール軸方向外側へ張り
出すように取り付け、このベースプレート38bの上面に
ボルト38dでライナ38cを取り付けて構成されている。
ここで、ライナ38cは、それ自身の磨耗やロール表面を
傷つけにくいように、その上面コーナ部が欠いてあっ
て、この部分がワークロール2の外周面に当接するよう
になっている。ライナ38cの材質には、ワークロールの
表面を傷つけたり、ワークロールの局部磨耗を引き起こ
したりするのを避けるため、ワークロール表面より軟質
の材料であって、かつ、ライナー自体の磨耗もできるだ
け少なくするために、ある程度の硬度を有する材料が望
ましく、たとえばポリアミドイミド樹脂等の硬質樹脂や
比較的軟質の非鉄金属あるいは非鉄合金等が適当であ
る。
【0039】アーム38aの後端部は、収納箱31の側壁31
wに設けられたねじ孔39にねじ込んだ回転軸40によって
回動自在に支持されている。通常このアーム38aは、図
5(a) 〜(c) の実線で示すように、シール材7を側方か
ら押さえライナ38cがワークロール2の近接位置にある
ように、支持フレーム12の上にアーム38aと対面するよ
うに固定された第1の固定用ブロック41の貫通ねじ孔41
aを貫通した固定用ボルト42の先端を、アーム38aの側
面に固定された固定用ナット43にねじ込むことによって
固定されている。また、回転軸40の図に対して左側の支
持フレーム12上に固定用ブロック41の位置に対称な位置
に貫通ねじ孔44aが設けられた第2の固定用ブロック44
が固定される。
【0040】そこで、この水切りヘッド11Cにおけるシ
ール材7の交換は以下の手順で行われる。 固定用ボルト42を緩めて、アーム38aの側面の固定
用ナット43から抜き出す。 アーム38aを図に対して左回りに180 °回転させ
て、図6の状態にする。 必要に応じて第2の固定用ブロック44の貫通ねじ孔
44aを貫通した固定用ボルト45の先端部を、アーム38a
側面の固定用ナット43にねじ込み、アーム38aを固定す
る。なお、水切りヘッド11Cが、アーム38aを固定しな
くても重力による回転トルクで元に戻ってしまうことの
ないような姿勢にある時には、このステップを省略して
もよい。 シール材7をロール軸方向と平行に摺動させて収納
箱31から側方に抜き出す。 予備のシール材7をロール軸方向と平行に摺動させ
て収納箱31へ側方から挿入する。 必要に応じて固定用ボルト45を緩めて、アーム38a
の固定用ナット43から抜き出す。なお、前記のステッ
プを省略した場合はこのステップも省略する。 アーム38aを図に対して右回りに180 °回転させて
元の位置に戻す。 第1の固定用ブロック41の貫通ネジ孔41aを貫通し
た固定用ボルト42の先端部をアーム38aの固定用ナット
43にねじ込み、アーム38aを固定する。
【0041】このように、水切りヘッド11Cの実施例の
場合は、簡単な操作でアーム38aを180 °回転させて収
納箱31の側方からシール材7を交換できるので、圧延機
機側の狭い所でも、容易に、約5分以内の短時間でシー
ル材7を取り換えることができる。なお、この実施例で
は、アーム38aを180 °回転した位置で固定可能なもの
について説明したが、回転角度は180 °に限るものでな
く、要はシール材7を収納箱31の側方から抜き差しでき
る位置まで回転させて固定できればよく、回転角度は18
0 °以下であってもよい。
【0042】上記したような水切りヘッドの実施例にお
いては、位置決め部材15を収納箱31のロール軸方向両側
の側壁に固定したものとしているが、本発明はこれに限
るものではなく、側壁とはフリーに、たとえば支持フレ
ーム12に固定するようにしてもよい。また、シール材7
は少なくともその先端部がロール軸方向に連続した一体
物である方が望ましい。これは先端部が連続していない
と、ワークロール2表面との間に局部的な隙間ができ易
く、水切り効果が悪くなる可能性が高いからである。
【0043】一方、シール材7の後部はワークロール2
の外周面の形状、初期クラウンに応じて変形し易いよう
に、後端面にクラウンを設けるようにしてもよい。たと
えば、ワークロール2側が凸クラウンであれば、図7
(a) に示すように、その後面に凹クラウン46を形成した
シール材7Aとする。また、ワークロール2側が凹クラ
ウンであれば図7(b) に示すような凸クラウン47を設け
たシール材7Bを用いればよい。
【0044】その結果、弾性袋体30が膨張してその前面
がフラットになるようなものであれば、シール材7は後
端面がフラットになるよう変形し、そして、シール材7
の先端部が凹クラウンに対しては凹クラウン、凸クラウ
ンに対しては凸クラウンとなり、それぞれワークロール
2側のクラウンに応じて変形し易くなる。またワークロ
ール2側が凹クラウンのときは、図7(c) に示すよう
に、シール材7の後面にロール軸方向に直角な方向に複
数のスリット48を設けてやれば、やはり先端部が凸クラ
ウンとなるよう変形して、ワークロール2のクラウンに
応じて変形し易くなる。
【0045】ところで、シール材7の先端部とその他の
部分では要求される特性が異なる。先端部はロール表面
に接触するので、ロール外周の形状に応じて変形し易い
だけの弾性とともに、ある程度の硬さを備えていて磨耗
に強いことが必要である。また、特に熱間圧延の場合
は、ロール表面が高温になるのでこれに耐える程度の耐
熱性も要求される。これに対して、その他の部分は弾性
変形し易く、先端部と合わせて全体としてロール形状に
応じて変形し易いことが要求されるが、先端部のような
耐磨耗性(硬度)や耐熱性は必要ではない。
【0046】したがって、シール材7全体を一種類の材
料から構成するときには、硬度をたとえばショア硬度80
以上に高めた耐磨耗フッ素ゴム等が好ましい。一方、シ
ール材7の製作コストから考えると、高価な耐磨耗性フ
ッ素ゴムはワークロール2と接触し消耗するシール材7
の先端部(たとえば図8(a) , (b) の符号51)のみと
し、シール材7のその他の部分(たとえば、図8(a) ,
(b) の符号52)は弾性が高く安価なNBR(アクリルニ
トリル−ブタジエンゴム)等で構成し、両者を接着剤で
接着するようにしてもよい。この場合は、先端部が磨耗
したらシール材7全体として予備品と交換し、オフライ
ンで先端部を交換、再生すればよい。
【0047】また、上記した実施例において、膨張自在
な弾性袋体30にゴム袋を用いるとして説明したが、本発
明はこれに限るものでなく、少なくとも収納箱31内で、
前後方向に膨張自在とし得る構造、材質の弾性袋体であ
ればどのような材質でもよく、たとえば、図9に示すよ
うに、断面長方形の弾性金属薄板等で成形した蛇腹53の
前面54と後面55をフラットな金属板で密封して構成した
弾性袋体30Aとしてもよい。
【0048】図10は、本発明の水切り装置の第2の実施
例の構成を示す概要図である。この図において、26はそ
の先端部に水切りヘッド11を固定した支持フレームで、
その後端部は一端が固定された位置決めシリンダ14のピ
ストンロッド14aと連結され、27は支持フレーム26をワ
ークロール2の胴部方向軸に直角な方向に案内支持する
案内装置である。なお、位置決めシリンダ14の伸長動作
と収縮動作による作用は第1の実施例とは逆であり、ま
たパイロット操作用電磁弁23を加圧するパイロット用空
気圧管路25が収縮用空気圧供給管路21に接続されるのが
第1の実施例と異なるが、そのほかは第1の実施例と同
じ構成とされる。
【0049】つぎに、このように構成された第2の実施
例の水切り装置10Aの動作について説明すると、シリン
ダ操作用電磁弁19をP側に切り換えることにより、伸長
用空気圧供給管路20からの空気圧で位置決めシリンダ14
を伸長させて、支持フレーム26を案内装置27上を上方に
移動させて、水切りヘッド11をワークロール2から離
隔、退避せしめる。
【0050】逆に、シリンダ操作用電磁弁19をS側に切
り換えて収縮用空気圧供給管路21からの空気圧で位置決
めシリンダ14を収縮させて、位置決め部材15がワークロ
ール2の外周面に当接するまで水切りヘッド11をワーク
ロール2に接近させる。同時に、パイロット用空気圧管
路25からの空気圧でパイロット操作用電磁弁23がP側に
切り換わって、圧力調整弁22からの空気圧で弾性袋体30
を膨張させてシール材7をワークロール2に接近させる
ことによって水切りを行う。
【0051】なお、このような第2の実施例と第1の実
施例との相違点は、第1の実施例においては位置決めシ
リンダ14の伸長によって、水切りヘッド11をワークロー
ル2に接近するようにしたのに対して、第2の実施例で
は装置設置のための必要スペースをできるだけ小さくす
る目的で、位置決めシリンダ14の収縮によって、水切り
ヘッド11をワークロール2に接近するようにしたための
ものであって、作用・効果の点では両実施例の間には何
らの差異もなく、単なる設計上の差異であるに過ぎない
のである。
【0052】また、上記した2つの水切り装置の実施例
における位置決めシリンダ14には空気圧式を用いるとし
て説明したが、本発明はこれに限るものではなく、たと
えば電動シリンダや回転スクリュー方式の駆動装置を用
いてもよい。この場合のパイロット操作用電磁弁23の代
わりに、電動シリンダや回転スクリューの運動と連動し
て動作する電磁弁を用いるようにすればよい。
【0053】なお、上記した実施例はいずれもワークロ
ールに適用した場合について述べたが、本発明はこれに
限るものではなく、必要に応じてバックアップロール等
にも適用できることはいうまでもない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
水切りヘッドのロール軸方向側方に、水切りヘッドが水
切り位置にある時には前端部がワークロールの胴長方向
端部にそれぞれ当接することにより水切りヘッドの位置
決めを行う一対の位置決め部材を取り付けるようにした
ので、ロール径や圧延材のパスラインが変化しても、ロ
ール外周面と水切りヘッドの相対的な位置関係を一定の
距離関係にすることができ、収納箱に収納された弾性袋
体の膨張で得られるシール材の摺動ストロークの範囲内
で、比較的弱い押し付け力で常に安定してシール材の先
端をロール外周面に接触させることができ、安定した水
切り効果を得ることができる。
【0055】また、位置決め部材を収納箱のロール軸方
向両側面に取り付け、シール材を両側面から挟持するよ
うにすれば、シール材先端部の横振れやシール材先端部
が側方へずれてしまうのを防止でき、シール材とロール
外周面との安定した接触が維持でき、水切り効果がさら
に安定する。また、収納箱の上下前端縁のうち少なくと
も一方の前端縁に収納箱内部に突出するストッパを設け
るとともに、シール材の上下の後端縁の中でストッパと
対向する側に、ロール胴長方向に伸びるストッパ係合用
凸状部を設けることにより、収納箱がどのような角度に
あっても、シール材が自重や、ロール外周面との間の摩
擦力によって、収納箱から外れてしまうということがな
い。
【0056】また、ストッパを収納箱へ着脱自在に取り
付けておけば、ストッパを取り外すことによって、シー
ル材を収納箱から抜き出したり、収納箱内へ装着したり
することが容易に短時間で行える。さらに、収納箱のロ
ール胴長方向両側面のうちの少なくとも一側面は、後部
の弾性袋体収納部分を除いて前部の側壁を欠くととも
に、両位置決め部材のうち、少なくとも収納箱の側壁前
部を欠く側の位置決め部材を、着脱もしくは固定・回転
自在に側壁に取り付ければ、収納箱にシール材外れ防止
用のストッパを設けた場合でも、収納箱の側壁前部を欠
く側の位置決め部材を、取り外すか、あるいはたとえば
180 °回転させて、シール材を収納箱の側方に抜き取
り、予備のシール材を側方から収納箱内に差し込むこと
ができ、圧延機の機側で極めて短時間で容易にシール材
を交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水切り装置の第1の実施例の構成
を示す概要図である。
【図2】本発明に用いられる水切りヘッドの一例を示す
(a) 斜視図、(b) A−A矢視断面図である。
【図3】本発明に用いられる水切りヘッドの他の例を示
す(a) 斜視図、(b) B−B矢視断面図である。
【図4】本発明に用いられる水切りヘッドの他の例を示
す(a) 斜視図、(b) C−C矢視図、(c) D−D矢視断面
図である。
【図5】本発明に用いられる水切りヘッドの他の例を示
す(a) 斜視図、(b) 要部拡大図、(c) E−E矢視図であ
る。
【図6】図5の動作を示す斜視図である。
【図7】(a) 〜(c) は本発明に用いられるシール材の形
状を説明する斜視図である。
【図8】(a) ,(b) は本発明に用いられるシール材の材
質を説明する側面図である。
【図9】本発明に用いられる弾性袋体の他の例を示す斜
視図である。
【図10】本発明に係る水切り装置の第2の実施例の構成
を示す概要図である。
【図11】圧延機ロールの水切り装置の従来例を示す側面
図である。
【符号の説明】
2 ワークロール 3 ストリップ(金属ストリップ) 4 ロール冷却装置 7,7A,7B シール材 7a 突起部 10, 10A 水切り装置 11, 11A, 11B, 11C 水切りヘッド 12 支持フレーム 13 回動軸 14 位置決めシリンダ(位置決め操作器) 14a ピストンロッド 15, 15A 位置決め部材 15a テーパ部 16 空気圧源 19 シリンダ操作用電磁弁 22 圧力調整弁 23 パイロット操作用電磁弁 26 支持フレーム 27 案内装置 30, 30A 弾性袋体 31 収納箱 31w 側壁 32, 34 ボルト 33, 36, 37 ストッパ 33a,36a 凸状部 35 スリット孔 38a アーム 38b ベースプレート 38c ライナ 38d ボルト 39,41a,44a ねじ孔 40 回転軸 41, 44 固定用ブロック 42, 45 固定用ボルト 43 固定用ナット 46 凹クラウン 47 凸クラウン 48 スリット 51 シール材の先端部 52 シール材のその他の部分 53 蛇腹 54 前面 55 後面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 正次 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 豊永 正一 千葉県習志野市藤崎4丁目1−32番地

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延機のロールに接離自在に位置決めさ
    れる水切りヘッドと、該水切りヘッドを前端部に支持す
    る支持フレームと、該支持フレームを可動自在に支持す
    る支持フレーム支持手段と、該支持フレームの一端に接
    続されて、前記水切りヘッドをロールに接離自在に位置
    決めする位置決め操作器とからなるロールの水切り装置
    であって、 前記水切りヘッドは、ロール面に対向する一面が開口部
    とされる収納箱に、膨張自在な弾性袋体と、前端部が前
    記開口部から突出するシール材とを収納するとともに、
    前記収納箱のロール軸方向両側方に前記水切りヘッドを
    ロール外周面に位置決めする位置決め部材を取り付けて
    構成され、 前記水切りヘッドを水切り位置に位置決めするときは前
    記弾性袋体を膨張させ、水切り位置から後退するときは
    前記弾性袋体を収縮させるように前記弾性袋体内部の圧
    力を調整する圧力調整手段が設けられる、ことを特徴と
    する圧延機ロールの水切り装置。
  2. 【請求項2】 前記支持フレーム支持手段はロール軸に
    平行に設けられた回転軸とされ、前記位置決め操作器は
    前記支持フレームの後端部に接続される流体圧シリンダ
    とされることを特徴とする請求項1記載の圧延機ロール
    の水切り装置。
  3. 【請求項3】 前記支持フレーム支持手段はロールの軸
    に直角な方向に前記支持フレームを進退自在に支持する
    案内装置とされ、前記位置決め操作器は前記支持フレー
    ムの後端部に連結される流体圧シリンダとされることを
    特徴とする請求項1記載の圧延機ロールの水切り装置。
  4. 【請求項4】 前記位置決め部材は前記収納箱のロール
    軸方向両側面に取り付けられて前記シール材を両側面か
    ら挟持するとともに、前記水切りヘッドが水切り位置に
    ある時には前端部がロールの軸方向端部にそれぞれ当接
    することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
    載の圧延機ロールの水切り装置。
  5. 【請求項5】 前記収納箱の前端縁上下のうち少なくと
    も一方の前端縁に、前記収納箱の内部に突出する凸状部
    を備えたストッパが設けられ、前記シール材上下の後端
    縁の中で前記ストッパ凸状部と対向する側には、該凸状
    部に係合可能な突起部が設けられていることを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれかに記載の圧延機ロールの
    水切り装置。
  6. 【請求項6】 前記ストッパは収納箱に対して着脱自在
    に取り付けられることを特徴とする請求項5に記載の圧
    延機ロールの水切り装置。
  7. 【請求項7】 前記収納箱のロール軸方向両側面のうち
    の少なくとも一方の側面の前記弾性袋体収納部分を除い
    て前部の側壁を欠くとともに、前記一方の側面側の前記
    位置決め部材が着脱自在もしくは回転自在に前記側壁に
    取り付けられるようにしたことを特徴とする請求項4な
    いし6のいずれかに記載の圧延機ロールの水切り装置。
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