JPH08215714A - 継目無金属管の穿孔圧延方法 - Google Patents

継目無金属管の穿孔圧延方法

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JPH08215714A
JPH08215714A JP3188395A JP3188395A JPH08215714A JP H08215714 A JPH08215714 A JP H08215714A JP 3188395 A JP3188395 A JP 3188395A JP 3188395 A JP3188395 A JP 3188395A JP H08215714 A JPH08215714 A JP H08215714A
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rolled
roll
piercing
radius
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Tomio Yamakawa
富夫 山川
Kazumune Shimoda
一宗 下田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】薄肉のホローシェルを高拡管比で穿孔圧延する
方法の提供。 【構成】スキュー対向配置された一対のディスクロール
を備えた傾斜ロール穿孔圧延機を用いて穿孔圧延するに
際し、前記ディスクロールとしてその外周面の円弧孔型
の形状を下記〜式を満たす形状としたディスクロー
ルを用いる。 R1≦R2 ・・・・・・・・ 1.3≦R1/R3≦5.0 ・・・・・・・・ 1.6≦R2/R3≦5.0 ・・・・・・・・但し、R
1:円弧孔型の被圧延材回転進入側円弧の曲率半径 R2:円弧孔型の被圧延材回転排出側円弧の曲率半径 R3:被圧延材の素材半径 【効果】ディスクロール外周面の凹状の円弧孔型形状を
素材のビレット半径と関連付けた特定形状したので、ホ
ローシェル外面にディスク焼き付き起因による疵を発生
させることなく、噛み込み不良、尻抜け不良あるいはデ
ィスクロールと被圧延材との干渉による圧延停止の恐れ
なく安定して穿孔圧延することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、継目無金属管の穿孔圧
延方法に係わり、より詳しくはスキュー配置されたディ
スクロールを備える傾斜ロール穿孔圧延機を用いて継目
無金属管を穿孔圧延する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロール圧延法によって継目無金
属管を製造する場合には、加熱炉によって所定温度に加
熱した丸鋼片(以下、中実ビレットという)をマンネス
マンピアサーに代表される傾斜ロール穿孔圧延機(以
下、ピアサーという)に通してその中心部を穿孔するこ
とにより中空素管(以下、ホローシェルという)を得、
このホローシェルを直接または必要に応じて上記ピアサ
ーと同様構造のエロンゲータと称される傾斜ロール圧延
機またはプラグミル、マンドレルミル等の延伸圧延機に
通してさらに延伸圧延し、続いてリーラおよびサイザあ
るいはストレッチレデュサーによって磨管、形状修正お
よびサイジングを行い、さらに精整行程を経て製品管と
するのが普通である。
【0003】そして、上記したピアサーおよびエロンゲ
ータとしては、一般に、圧延ロールであるバレル型また
はコーン型からなる一対の主ロールと、内面規制工具で
あるプラグと、被圧延材案内部材である一対の板状ガイ
ドシューまたはディスクロールとを組み合わせて構成さ
れている。すなわち、図6および図7は、圧延ロールと
してバレル型の主ロールと、被圧延材案内部材としてデ
ィスクロールを用いた一般的なピアサーを示す模式図
で、図6は平面図、図7は図6のV−V線による部分破
断正面図である。
【0004】図6および図7からわかるように、一般的
なピアサーまたはエロンゲータは、軸長方向の中間部に
直径が最大となるゴージ部11を備え、このゴージ部1
1の両側にそれぞれ端末へ向かうに従って直径が漸減さ
れた裁頭円錐形状をなす入口面12と出口面13とを備
えたバレル型の一対の主ロール1、1を、被圧延材であ
る中実ビッレトBのパスセンタX−Xの左右または上下
に図示省略したがその軸心の傾きが互いに逆方向となる
ように傾斜させて対向配置されている。
【0005】プラグ2は、全体として砲弾形状をなし、
その基端部をマンドレルバーMの先端部に支持された状
態で主ロール1、1の中間にてパスセンタX−Xにその
軸心を一致させて位置決め保持されており、パスセンタ
X−Xをその回転軸心として回転可能になっている。ま
た、マンドレルバーMの基端部は、図示しないその前後
進装置内のスラストブロックに連結されている。
【0006】一対のディスクロール3、3は、図7に示
すように、プラグ2と対向する被圧延材との摺動面とな
る外周面が凹状の円弧孔型3aに成形された所定厚さの
円盤形状であり、上記主ロール1、1とは位相を90°
ずらせた状態でパスセンタX−Xの上下または左右に対
向配置されており、それぞれ図示しない駆動モータによ
って被圧延材の進行方向(白抜き矢符方向)に追従回転
されるようになっている。
【0007】上記円弧孔型3aは、通常、図1に示すよ
うに、ディスクロール3の厚さ方向の基準線Y−Yから
被圧延材回転進入側のディスクロール側面までの距離を
a、基準線Y−Yから被圧延材回転排出側のディスクロ
ール側面までの距離をbとした時、下記式を満たす範
囲内に位置する基準線Y−Y上にその曲率中心を有する
曲率半径R1の被圧延材回転進入側円弧と、曲率半径R
2の被圧延材回転排出側円弧の2つの円弧で成形されて
いる。そして、上記R1およびR2は、通常、被圧延素
材である中実ビレットの半径R3と関連付けた場合、R
1とR3との比(R1/R3)が1.1程度、R2とR
3との比(R1/R3)が1.3程度となる関係にされ
ている。また、両側面のディスクエッジ部には、通常、
曲率半径5〜20mmのアール面取り加工が施されてい
る。
【0008】0.8≦b/a≦1.2 ・・・・・・・・ このようなピアサーにおいては、中実ビッレトBが白抜
き矢符で示すようにその軸長方向に移送されてきて両主
ロール1、1の入口面12、12間に噛み込まれ、以降
はディスクロール3、3によってパスセンタX−Xに沿
わせられて両主ロール1、1の回転により螺進移動せし
められつつその軸心位置に貫入されるプラグ2と主ロー
ル1、1との間で半回転につき一回の間欠的な圧下を受
けて穿孔圧延される。この穿孔圧延の間、ディスクロー
ル3、3は、その外周面に形成された上記凹状の円弧孔
型3aによって被圧延材である中実ビレットBおよびホ
ローシェルHの外周に摺接してホローシェルHを引き出
すとともに、このホローシェルHが半径方向外向きに膨
れ出すのを拘束抑制している。
【0009】ところが、このようなピアサーによって、
肉厚tと外径dとの比(t/d)が例えば6%以下とい
うような薄肉のホローシェルHを得ようとすると、主ロ
ール1、1のゴージ部11よりも出側(図6中の右方)
において、肉厚圧下量の増加に伴って被圧延材の外周長
の膨らみが大きくなる。この結果、ディスクロール3、
3の被圧延材回転進入側のディスクエッジ部と主ロール
1、1との隙間に被圧延材の一部が入り込み、ホローシ
ェルHの外周面にディスクガイド疵が生じる。
【0010】また、上記入り込み量が甚だしい場合には
被圧延材が回転しなくなって圧延停止する。さらに、ホ
ローシェルHのボトム部の横断面形状が、図8に示すよ
うに、外面ひれ付き形状になってその形状が悪化するな
どの問題があった。
【0011】これらの問題点を防止する方法としては、
図9に示すように、その回転軸心(図示せず)がパスセ
ンタX−Xと平面視で交叉(側面視では平行)するよう
にスキュー角αをもってディスクロール3、3を傾斜配
設し、その被圧延材回転進入側のディスクロール側面が
主ロール1、1の出口面13、13に対してほぼ平行に
なるよう配置するとともに、このディスクロール3、3
をパスセンタX−Xと直交する方向に位置移動可能に配
置し、ディスクロール3、3を主ロール1、1の出口面
13、13に接近移動させることによって主ロール1と
ディスクロール3とで画成される上記隙間の間隔をほぼ
ゼロにする方法が提案されている(特開昭59−358
13号公報、同63−90306号公報)。
【0012】しかし、主ロール1、1の出口面13、1
3に対してその被圧延材回転進入側のディスクロール側
面がほぼ平行となるようにディスクロール3、3をパス
センタX−Xに対してスキュー角αをもって傾斜配設し
た場合、図10の模式的平面図中に斜線を付して示すよ
うに、主ロール1のゴージ部11よりも入側(図10中
の左方で、片側のディスクロールについてのみ示してあ
る)においては、主ロール1の入口面12とディスクロ
ール3との間隔が非常に大きくなる。
【0013】このため、主ロール1のゴージ部11より
も入側においては、図11に示すように、被圧延材であ
るホローシェルHの回転進入側のディスクロール3のエ
ッジ部E点と被圧延材であるホローシェルHとが干渉
し、ディスクロール3のエッジ部が破損損傷したり、ホ
ローシェルHの外表面に螺旋状のディスクガイド疵がつ
いたり、被圧延材の回転進入側のディスクロール3の円
弧孔型3aの被圧延材摺動面に焼き付きが多発したりす
るなどの問題がある。
【0014】さらに、ディスクロール3、3をパスセン
タX−Xに対して傾斜配設すると、主ロール1のゴージ
部11よりも出側においては、ディスクロール3の円弧
孔型3a部分での被圧延材に対する拘束力が大きくなる
ため、被圧延材の回転排出側のディスクロール3の円弧
孔型3aの被圧延材摺動面でも焼き付きが生じ、ホロー
シェルHの外表面に焼き付き疵をつけたりするなどの問
題が生じる。
【0015】上記したように、ディスクロール3の円弧
孔型3aの被圧延材摺動面に焼き付きが生じた場合に
は、その焼き付き部が被圧延材であるホローシェルHの
外表面に転写されて外面疵となるので、焼き付きが生じ
ると圧延を停止してディスクロール3の円弧孔型3aの
被圧延材摺動面を手入れする必要があり、生産性の低下
と大幅なコスト上昇を招くことになる。勿論、ホローシ
ェルHの外表面にディスクガイド疵が生じると、製品で
の手入れ工数の増大を招くので製品コストを上昇させ
る。
【0016】以上に述べた問題は、上記t/dが6%以
下の薄肉のホローシェルHを、例えば1.1以上の高拡
管比(ホローシェル外径/中実ビレット外径)で穿孔圧
延して得ようとする場合、特に顕著になるという問題が
あった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の実状に鑑みなされたもので、薄肉のホローシェルを高
拡管比で穿孔圧延する場合、特に上記t/dが6%以下
の薄肉のホローシェルを1.1以上というような高拡管
比で穿孔圧延する場合にあっても、ディスクエッジ部の
破損損傷と円弧孔型の被圧延材摺動面の焼き付きを生じ
させることなく穿孔圧延することができ、ホローシェル
の外表面品質を悪化させないことは勿論、安定した穿孔
圧延が可能な継目無金属管の穿孔圧延方法を提供するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の要旨
は、次の継目無金属管の穿孔圧延方法にある。
【0019】パスライン周りに互いに逆向きに傾斜させ
て対向配置された一対の主ロールと、被圧延材回転進入
側の側面と前記主ロールの出口面との間隔が小さくなる
ようにその回転軸心をパスラインに対して互いに逆向き
にスキューさせて対向配置された一対のディスクロール
とを備えた傾斜ロール穿孔圧延機を用いて穿孔圧延する
に際し、前記ディスクロールとして被圧延材との摺動面
である外周面の凹状の円弧孔型の形状を下記〜式を
満たす形状としたディスクロールを用いることを特徴と
する継目無金属管の穿孔圧延方法。
【0020】 R1≦R2 ・・・・・・・・ 1.3≦R1/R3≦5.0 ・・・・・・・・ 1.6≦R2/R3≦5.0 ・・・・・・・・ 但し、R1:円弧孔型の被圧延材回転進入側円弧の曲率
半径 R2:円弧孔型の被圧延材回転排出側円弧の曲率半径 R3:素材の中実ビレット半径
【0021】
【作用】本発明者らは、被圧延材案内部材としてディス
クロールを用い、このディスクロールをパスセンタに対
して所定のスキュー角をもって傾斜配設したピアサーに
よって薄肉のホローシェルを高拡管比で穿孔圧延する場
合においても、被圧延材とディスクロールとが干渉する
ことがなくなってディスクエッジ部が破損損傷すること
がなく、かつその外周面に成形した円弧孔型の被圧延材
摺動面に焼き付きを生じさせることもなく、安定して穿
孔圧延することが可能な手段について種々実験研究を行
った。
【0022】その結果、上記被圧延材とディスクロール
との干渉発生等は、ディスクロール外周面に成形される
円弧孔型形状と被圧延材である中実ビレットの半径と密
接不可分な関係があり、ディスクロールの外周面に成形
すべき円弧孔型の形状を、素材である中実ビレットの半
径との間に上記〜式で示した一定の関係を満足する
円弧孔型にする場合には、被圧延材とディスクロールと
の干渉によるディスクエッジ部の破損損傷および圧延停
止、円弧孔型の被圧延材摺動面での焼き付き発生、さら
には噛み込み不良および尻抜け不良をなくすることがで
きることを見い出した。
【0023】表1は、上記図1に示したと同様に、その
外周面に成形すべき凹状の円弧孔型3aとして、前記
式を満たす部位に位置する基準線Y−Y上にその曲率中
心を有する曲率半径R1の被圧延材回転進入側円弧、す
なわち主ロールの出口面に対向する側面側円弧と、曲率
半径R2の被圧延材回転排出側円弧、すなわち主ロール
の出口面に対向する側とは反対の側面側円弧との2つの
円弧で成形することとし、素材である中実ビレットの半
径R3とのそれぞれの比(R1/R3)と(R2/R
3)とを種々変化させるとともに、両側面のディスクエ
ッジ部には曲率半径10mmのアール面取り加工を施し
た円弧孔型3aを成形したディスクロール3を製作し、
これらのディスクロール3を用い、表2に示す条件で穿
孔圧延実験を行った結果を示した表である。
【0024】表1中、×印は被圧延材とディスクロール
とが干渉してディスクエッジ部に破損損傷が生じるかま
たは圧延停止となった場合、●印は円弧孔型の被圧延材
摺動面に焼き付きが生じるかまたは噛み込み不良あるい
は尻抜け不良が生じた場合、▲印は尻抜け不良が生じた
場合、○印は何等の問題も生じなかった場合、をそれぞ
れ示している。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】この表1に示す結果から明らかなように、
円弧孔型3aの形状が、R1≦R2で、かつ(R1/R
3)が1.3〜5.0の曲率半径R1の被圧延材回転進
入側円弧と、(R2/R3)が1.6〜5.0の曲率半
径R2の被圧延材回転排出側円弧との2つの円弧で成形
されたディスクロールを用いた場合には、何等の問題も
生じることなく穿孔圧延できることがわかる。
【0028】このことから、本発明では、その円弧孔型
3aの形状が上記〜式を満たす形状のディスクロー
ルを用いることとした。
【0029】このように、本発明の穿孔圧延方法にあっ
ては、ディスクロールの外周面に成形すべき被圧延材と
の摺動面となる凹状の円弧孔型3aの形状を、素材であ
る中実ビレットの半径と関連付けた場合、上記〜式
を満たす特定寸法関係の孔型形状としたので、被圧延材
とディスクロールとの干渉によるディスクエッジ部の破
損損傷および圧延停止、焼き付きによる孔型摺動面の局
部的な摩耗損傷、さらにはディスクロールの焼き付き等
によって生じる被圧延材のディスクガイド疵の発生を確
実に防止できるので、穿孔圧延を安定して行うことがで
きる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の穿孔圧延方法を、図面を参照
して、より詳細に説明する。
【0031】図2は本発明の方法を実施するために用い
るピアサーの一例を示す模式的平面図、図3は同模式的
側面図、図4は図2のI−I線による部分破断正面図、
図5は主ロールの傾斜角βをゼロとした場合における主
ロールに対するディスクロールの配設態様を示す模式的
平面図である。
【0032】図において、主ロール1、1は、その軸長
方向の中央部にゴージ部11を備え、ゴージ部11の両
側に入側(図中の左方)端末へ向かうに従って直径が順
次縮小された裁頭円錐形状をなす入口面12と、出側
(図中の右方)端末へ向かうに従って直径が順次拡大さ
れた裁頭円錐形状をなす出口面13とを備え、全体とし
てコーン型に成形されており、入口面角θ1 と出口面角
θ2 (図5参照)とが所定の角度になるように所定の交
叉角γ(図1、図5参照)をもってパスセンタX−Xの
両側に対向配置されるとともに、所定の傾斜角β(図3
参照)をもって互いに逆方向に傾斜配設してあり、その
軸心周りに図示しない駆動装置によって同方向に回転せ
しめられるようになっている。
【0033】プラグ2は、全体として砲弾形状をなし、
その基端部をマンドレルバーMの先端部に支持された状
態で主ロール1、1の中間にてパスセンタX−Xにその
軸心を一致させて位置決め保持されており、パスセンタ
X−Xをその回転軸心として回転可能になっている。ま
た、マンドレルバーMの基端部は、図示しないその前後
進装置内のスラストブロックに連結されている。
【0034】ディスクロール3、3は、その外周面に被
圧延材との摺動面となる凹状の円弧孔型3a(図4参
照)が形成された円盤状であり、上記主ロール1、1と
は位相を90°ずらせた状態でパスセンタX−Xの両側
に前記凹状の円弧孔型3aを被圧延材である中実ビレッ
トBおよびホローシェルHの移動域に対向させ、図5に
示すように、被圧延材の回転方向と逆方向に主ロール
1、1の出口面13、13とディスクロールのエッジと
の隙間が小さくなるようにスキュー角αをもって互いに
逆方向に傾斜させて対向配設されており、図示しない駆
動装置によって被圧延材の進行方向に追従回転せしめら
れるようになっている。
【0035】上記のように構成されたピアサーによる穿
孔圧延は、従来と同様、加熱炉で所定の温度に加熱され
た中実ビレットBが、図2に白抜き矢符にて示す如く、
主ロール1、1の入口面12側からパスセンタX−Xに
その軸心を一致させて移送され、その先端部が傾斜ロー
ル1、1の入口面12、12間に噛み込まれ、それ以降
はディスクロール3、3にてパスセンタX−Xに沿わせ
られ、主ロール1、1の回転により螺進移動せしめられ
つつその軸心位置に貫入されるプラグ2と主ロール1、
1との間において半回転につき一回の間欠的な圧下を受
けて穿孔圧延される。
【0036】この穿孔圧延時、上記圧下を受けていない
穿孔圧延直後の被圧延材部分は、図4に示す如く、その
回転により主ロール1、1の対向方向とは90°位相し
た方向に外径が膨れ出るが、この外径の膨れ出るのを対
向配置されたディスクロール3、3の凹状の円弧孔型3
aによって拘束抑制されるため、穿孔直後の被圧延材は
所定の楕円形状を呈しつつ圧延され、螺進移動方向の下
流側に至るに従って徐々に円形に成形され、所定形状寸
法のホローシェルHに成形される。
【0037】ここで、本発明においては、上記ディスク
ロール3、3として、前述の図1に示すように、その外
周に成形すべき凹状の円弧孔型3aが、前記式の条件
を満たす部位に位置する基準線Y−Y線状にその曲率中
心を有する曲率半径R1の被圧延材回転進入側円弧と、
曲率半径R2の被圧延材回転排出側円弧の2つの円弧で
構成され、R1とR2とが上記式を満たし、かつR1
およびR2の値がそれぞれ素材である中実ビッレトBの
半径R3との関係において上記式および式を満たす
形状の円弧孔型に成形したものを用いて穿孔圧延を行
う。
【0038】その結果、前述したように、被圧延材とデ
ィスクロール3との干渉がなく、ディスクエッジ部の破
損損傷および被圧延材との摺動面である円弧孔型3a面
に焼き付きが生じることなく、さらには噛み込み不良ま
たは尻抜け不良を発生させることなく、穿孔圧延を安定
して継続実施することができる。
【0039】以上の効果は、主ロールとしてコーン型の
ものを用いた場合であるが、主ロールの形状がバレル型
である場合においても同様の結果が得られることはいう
までもない。
【0040】〈実験例〉上記図2〜図5に示した構成か
らなるピアサーを用いて表3に示す条件で穿孔圧延を行
うに際し、図1に示すディスクロール3の円弧孔型3a
の曲率半径R1とR2とが本発明で規定する条件を満足
する孔型としたディスクロールと、そうでない円弧孔型
3aとしたディスクロールとを用いて肉厚tと外径dと
の比(t/d)が異なるホローシェルHを得るべく穿孔
圧延を行った。その結果を、表4に示した。
【0041】なお、表4において、ミスロール発生有無
欄の×印は噛み込み不良または被圧延材とディスクロー
ルの孔型エッジ部とが干渉して被圧延材の回転がストッ
プして圧延停止となった場合を示し、○印は何等の問題
もなく穿孔圧延できた場合を示している。また、外面疵
発生有無の欄の×印は円弧孔型の被圧延材摺動面に焼き
付きが発生するかディスクロールの孔型エッジ部等によ
ってホローシェルの外表面に疵が発生した場合を示し、
○印は何等の問題もなく穿孔圧延できた場合を示してい
る。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】表4から明らかなように、本発明例では拡
管比が大きく、かつ肉厚tと外径dの比t/dが小さい
薄肉のホローシェルを得る場合にあっても何等の問題も
なく穿孔圧延できている。これに対し、従来例および比
較例では噛み込み不良または尻抜け不良あるいは被圧延
材とディスクロールの孔型エッジ部とが干渉して圧延停
止のいずれかになるともに、被圧延材との摺動面である
円弧孔型面に焼き付きが生じてホローシェルの外表面に
疵が発生している。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明に係わる継目無金
属管の穿孔方法によれば、薄肉のホローシェルを高拡管
比で得る場合にあっても圧延停止等のミスロールおよび
焼き付きに起因するホローシェル外表面疵を発生させる
ことなく円滑に穿孔圧延を行うことができるので、穿孔
可能寸法範囲の拡大が図れるのに加え、手入れ工数の低
減等による生産能率の向上によって製管コストの低減が
図れるなど優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の穿孔圧延に用いるディスクロール外周
面に成形する凹状の円弧孔型形状を説明する図である。
【図2】本発明の穿孔圧延に用いるピアサーの一例を示
す模式的平面図である。
【図3】本発明の穿孔圧延に用いるピアサーの一例を示
す模式的側面図である。
【図4】図2のI−I線による部分破断正面図である。
【図5】本発明の穿孔圧延に用いるピアサーの主ロール
の傾斜角をゼロとした場合におけるディスクロールの配
置例を示す模式的平面図である。
【図6】従来の穿孔圧延に用いられるディスクロールを
用いた一般的なピアサーを示す模式的平面図である。
【図7】図6のV−V線による部分破断正面図である。
【図8】従来のディスクロールを用いたピアサーで薄肉
のホローシェルを穿孔圧延する場合に生じるホローシェ
ルのボトム部の形状異常発生態様を説明する図である。
【図9】ホローシェルのボトム部に生じる形状異常の発
生を防止するための従来手段であるディスクロールのス
キュー配置の一例を示す模式的平面図である。
【図10】ディスクロールをスキュー配置した場合にお
ける主ロールの入側面とディスクロール側面との関係を
説明する図である。
【図11】ディスクロールをスキュー配置した従来のピ
アサーで穿孔圧延する場合に生じる被圧延材とディスク
ロールとの干渉態様を説明する図である。
【符号の説明】
1 :傾斜ロール 12:入口面 13:出口面 2 :プラグ 3 :ディスクロール 3a:円弧孔型 B :中実ビレット H :ホローシェル M :マンドレルバー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パスライン周りに互いに逆向きに傾斜させ
    て対向配置された一対の主ロールと、被圧延材回転進入
    側の側面と前記主ロールの出口面との間隔が小さくなる
    ようにその回転軸心をパスラインに対して互いに逆向き
    にスキューさせて対向配置された一対のディスクロール
    とを備えた傾斜ロール穿孔圧延機を用いて穿孔圧延する
    に際し、前記ディスクロールとして被圧延材との摺動面
    である外周面の凹状の円弧孔型の形状を下記〜式を
    満たす形状としたディスクロールを用いることを特徴と
    する継目無金属管の穿孔圧延方法。 R1≦R2 ・・・・・・・・ 1.3≦R1/R3≦5.0 ・・・・・・・・ 1.6≦R2/R3≦5.0 ・・・・・・・・ 但し、R1:円弧孔型の被圧延材回転進入側円弧の曲率
    半径 R2:円弧孔型の被圧延材回転排出側円弧の曲率半径 R3:素材の中実ビレット半径
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