JPH08214357A - 無線選択呼出受信機のｉｄ情報書き込み方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無線選択呼出受信機のＩＤ情報の書き込みお
よび読み出しを非接触で行い、ＩＤ情報の書き換えをサ
ービス中であっても行え、かつそのための部品を少なく
して無線選択呼出受信機を安価にできる。 【構成】 無線選択呼出受信機のＩＤ情報は無線信号を
受信してＩＤ情報が格納された書き込み読み出し可能な
ＲＯＭに書き込む。この書き込まれたＩＤ情報は、ＲＯ
Ｍから読み出され電気光変換手段を介して光信号として
外部に送出し確認する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、無線選択呼出受信機の
ＩＤ−ＲＯＭのＩＤ情報の書き込み方法および無線選択
呼出受信機ならびにそのための書き込み装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】無線選択呼出受信機は、通常ＩＤ−ＲＯ
Ｍと呼ばれるＲＯＭ（読み出し専用メモリ）内に当該無
線選択呼出受信機の受信周波数情報、受信機に個別に割
り当てられたアドレス、あるいは無線選択呼出受信機の
属するグループおよび付加サービス情報などの当該無線
選択呼出受信機固有のＩＤ情報を格納している。無線選
択呼出受信機は、ＩＤ−ＲＯＭ内の情報により、自己の
アドレスや付加サービスを識別し、基地局から送信され
る呼出信号列を受信して、その呼出信号と自己アドレス
と照合し、当該アドレスと一致した場合、鳴音・振動等
により呼出信号を受信したことを通知する。

【０００３】このＩＤ−ＲＯＭは、一般的に電気的に書
き換え可能なＥＥＲＯＭで構成され、電気的に書き込み
および読み出しができる。

【０００４】無線選択呼出受信機のＩＤ−ＲＯＭにＩＤ
情報の書き込みおよび読み出しを行う方式として、従来
は、第一の方法として無線選択呼出受信機を電気的接点
により接続し、接続ケーブルを介して、ＩＤ情報の書き
込みおよび読み出しを行う方法がある。この方法は、Ｉ
Ｄ情報の書き込みおよび読み出しを行う無線選択呼出受
信機の筺体内部、電池蓋内部または筺体外部に数ピンの
電気的コネクタを設け、外部のＩＤ−ＲＯＭ書き込み読
み出し装置とを接続ケーブルで接続し、電気信号により
書き込みおよび読み出しを行うものである。

【０００５】また、第二の方法として、無線選択呼出受
信機に受光素子および発光素子を設け、無接触で書き込
みおよび読み出しを行う方法がある。この方法は、外部
のＩＤ−ＲＯＭ書き込みおよび読み出し装置の発光素子
により光信号として送出されるＩＤ情報を当該無線選択
呼出受信機の受光素子で光電変換を行って電気信号列に
変換し、この電気信号列によって当該無線選択呼出受信
機内のＩＤ−ＲＯＭに書き込みを行い、読み出すとき
は、当該ＩＤ−ＲＯＭに格納されているＩＤ情報を読み
出して電気信号を光信号に電光変換し、無線選択呼出受
信機に設けられている発光素子により光信号として送出
するものである。

【０００６】次に、第三の方法として、無線信号による
方法として、基地局から送信される無線信号を用いて書
き込みを行う方法がある。この方法は、基地局から送信
される電波を無線選択呼出受信機は無線信号としてＩＤ
情報を受信し、このＩＤ情報を当該無線選択呼出受信機
のＩＤ−ＲＯＭに書き込むものである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の第一
の方法では、電気接点となるコネクタの形状が無線選択
呼出受信機の形状および構造に左右されるため、多種の
コネクタ形状が存在する問題がある。すなわち、無線選
択呼出受信機にＩＤ情報の書き込みあるいは書き換えを
行う場合、筺体や電池蓋を開けたり、接続ケーブルをコ
ネクタ形状に合わせて選択しなければならず、製造上煩
雑であり、また保守上も煩雑をきわめる問題点がある。

【０００８】また、第二の光による書き込みおよび読み
出しを行う方法においては、非接触でＩＤ情報の書き込
み、書き換えを行うため、第一の方法の問題を解決する
が、ＩＤ情報を受光するための受光回路が必要であり、
無線選択呼出受信機の小型化や薄型化を行う上で設計上
の制約がある問題がある。

【０００９】また、第一および第二の方法とも、サービ
スの変更を無線選択呼出受信機携帯者が希望した場合、
そのサービスを提供する事業者へ携帯者が無線選択呼出
受信機を持参してＩＤ情報を書き換えてもらう必要があ
り、使用者の便宜を図ることができなかった。

【００１０】さらに、第三の方法では、無線選択呼出受
信機に対してＩＤ情報の書き込みを非接触かつ遠隔で行
うことは可能であるが、書き込まれたＩＤ情報を読み出
して確認を行うことはできなかった。

【００１１】本発明は、これらの従来の問題を解決する
ものではなく、無線選択呼出受信機のＩＤ情報の書き込
みおよび読み出しの際に、電気的接続を行う煩雑さもな
く、また光信号でＩＤ情報の書き込みを行う場合のよう
に、光信号を受光する受光部を必要としない無線選択呼
出受信機のＩＤ書き込み方法およびそのための装置を提
供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明の第一の観点は、
無線選択呼出受信機のＩＤ情報の書き込み方法に係り、
各受信機固有のＩＤ情報がＩＤ−ＲＯＭに格納され、呼
出信号とこのＩＤ−ＲＯＭに格納されたＩＤ情報に含ま
れるアドレス情報とを照合することにより当該受信機が
呼び出されたことを通知する無線選択呼出受信機のＩＤ
情報の書き込み方法において、前記ＩＤ−ＲＯＭは、書
き換え可能なＲＯＭであって、このＲＯＭへのＩＤ情報
の電気的な書き込みが可能であり、無線信号によってＩ
Ｄ情報を送信し、このＩＤ情報を含む無線信号を受信し
て前記ＩＤ−ＲＯＭに書き込みを行い、前記ＩＤ−ＲＯ
Ｍから読み出されたＩＤ情報を光信号に変換し光信号列
として送出することを特徴とする。

【００１３】また、本発明の第二の観点は、無線選択呼
出受信機に係り、受信機固有のＩＤ情報を格納するため
の書き込み可能なＲＯＭを備えた無線選択呼出受信機に
おいて、ＩＤ情報を含んだ信号列で変調された無線信号
を受信して復調する受信手段と、復調されたＩＤ情報を
前記ＲＯＭに書き込むＩＤ情報書き込み手段と、前記Ｒ
ＯＭに格納されているＩＤ情報を電気信号として読み出
す読み出し手段と、この読み出し手段で読み出されたＩ
Ｄ情報の電気信号を光信号データに変換し光信号として
送出する電気光変換手段とを備えたことを特徴とする。

【００１４】なお、読み出されたＩＤ情報を光信号とし
て送出する前記電気光変換手段として、呼出があったこ
とを通知するための発光手段を用いることが好ましい。

【００１５】さらに本発明の第三の観点は、無線選択呼
出受信機のＩＤ情報の書き込み装置に係り、無線選択呼
出受信機のＩＤ−ＲＯＭにＩＤ情報を書き込むＩＤ情報
書き込み装置において、書き込むべきＩＤ情報を入力す
る入力手段と、入力されたＩＤ情報で変調された無線信
号を無線選択呼出受信機に送信する送信手段と、前記無
線選択呼出受信機から光信号により送出された信号を受
光して電気信号列に変換する光電変換手段と、この光電
変換手段により変換された電気信号列を照合確認のため
に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。

【００１６】

【作用】本発明は、ＩＤ−ＲＯＭへのＩＤ情報の書き込
みの際に、無線選択呼出受信機が本来もつ無線信号の受
信機能を利用してＩＤ情報を受信して、ＩＤ−ＲＯＭに
書き込みを行い、照合等のための読み出しは、無線選択
呼出受信機に設けた発光素子を用いて光信号により行
う。このため、無線選択呼出受信機の受信機能を利用し
てＩＤ情報の書き込み（ＩＤ情報の書き換えを含む）を
行うことができ、ＩＤ情報の書き込みあるいは書き換え
のために、電気的接続コネクタや受光回路をもつ必要は
ない。すなわち、電気的接続のためのコネクタ部品やコ
ネクタを接続するための基板パターンおよび受光素子で
あるフォトダイオード等を部品としてもつ必要がないた
め、安価な無線選択呼出受信機を提供できる。さらに、
非接触でＩＤ情報の書き込みおよび読み出しが可能とな
るので、保守作業および製造工程が簡易化される。また
照合確認等のために外部にＩＤ情報を読み出す場合に
も、光信号として送出するため既存の回路を用いること
ができ、無線選択呼出受信機を安価に構成できる。

【００１７】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【００１８】図１は、本発明による無線選択呼出受信機
のＩＤ情報の書き込みおよび読み出しを説明するための
図である。この図１に示す構成で本発明の特徴とすると
ころは、ＩＤ情報の書き込みは、送信機２から無線信号
として送出されるＩＤ情報１に基づいてＩＤ情報をＲＯ
Ｍに書き込み、ＩＤ情報を読み出して外部に送出すると
きは光信号として受光装置５に送出することにある。

【００１９】この動作を説明する。送信機２より送信さ
れるＩＤ情報１は、無線信号として無線選択呼出受信機
３が受信すべき変調方式に従って変調される。この無線
信号の信号方式は、無線選択呼出受信機３が本来受信す
べき信号方式あるいはそれ以外のものであってもよい。
さらに、送信機２は、無線呼出サービスを提供している
基地局装置を用いてもよい。基地局装置からＩＤ情報を
書き込むときは、基地局装置から送出される無線信号
（呼出信号を含む）内に、ＩＤ情報書き込みである旨の
信号を送出して、続いて書き込むべきＩＤ情報を送出す
る信号系列を用いる。これにより書き込むべきＩＤ情報
を含んだ無線信号を受信した無線選択呼出受信機３は、
書き込むべきＩＤ情報を識別してＲＯＭに書き込む。こ
の場合、新たなＩＤ情報によりＲＯＭに格納されている
以前のＩＤ情報の書き換えを行う場合と、新たなサービ
スのためのＩＤ情報を書き込む場合とがある。

【００２０】ＩＤ情報の読み出しを行う場合は、無線選
択呼出受信機３に設けた電光変換部４より光信号として
外部の受光装置５へ送出する。この受光装置５で受光し
た信号により電気信号に変換され、書き込まれたＩＤ情
報の照合確認等が行われる。なお、電光変換部４として
は、無線選択呼出受信機３の呼出があった場合に呼出を
光により携帯者に通知を行うものを兼用できる。

【００２１】図２は、本発明実施例で使用される無線選
択呼出受信機の構成を示すものである。この図２に示す
無線選択呼出受信機は、本受信機固有のＩＤ情報を格納
するための書き込み可能なＲＯＭ９を備えた無線選択呼
出受信機において、ＩＤ情報を含んだ信号列で変調され
た無線信号を受信する無線部６と、この無線部６で受信
したＩＤ情報を含んだ信号を復調する復調・復号部７
と、復調されたＩＤ情報をＲＯＭ９に書き込み、またＲ
ＯＭ９に格納されているＩＤ情報を電気信号として読み
出す処理部８と、この処理部８で読み出されたＩＤ情報
の電気信号を光信号データに変換し光信号として送出す
る電光変換部１０を備えている。

【００２２】この無線選択呼出受信機でのＩＤ情報の書
き込み（あるいは書き換え）および読み出し動作を説明
する。この無線選択呼出受信機は、送信機２から無線信
号で送信されたＩＤ情報で変調された信号を無線部６で
受信する。この無線部６で受信した信号は、復調・復号
部７で復調復号される。処理部８は、この復調復号され
た信号からＲＯＭに書き込むＩＤ情報を認識し、ＲＯＭ
９に書き込む。

【００２３】ＩＤ情報の読み出しを行うときは、ＲＯＭ
９内に格納されているＩＤ情報を処理部８を介して電光
変換部１０へ送出し、光信号として外部の受光装置へ送
出する。この読み出されたＩＤ情報の電気信号はシリア
ル信号であって、これを光の点滅信号として送出する。
この場合、電光変換部１０としては、無線選択呼出受信
機において呼出があったことをＬＥＤなどの発光素子の
点滅で携帯者に知らせる表示装置をそのまま用い、光の
点滅信号として送出することが無線選択呼出受信機の構
成を簡単化する上で好ましい。さらに受光装置５は、受
光した無線選択呼出受信機からの光信号を電気信号に変
換して出力し、この出力されたＩＤ情報を参照すべきＩ
Ｄ情報と照合して、正しくＩＤ情報が書き込まれたかを
確認する。これによりＩＤ情報の書き込み、あるいは書
き換え作業が終了する。

【００２４】図３は、本発明実施例に使用する無線選択
呼出受信機のＩＤ−ＲＯＭ書き込み読み出し装置の外観
を示すものである。

【００２５】このＩＤ−ＲＯＭ書き込み読み出し装置
は、無線選択呼出受信機１３を据え置く収納部１１を備
え、この収納部１１は、電磁的にシールドされており、
外部から到来する電波を遮断し、かつ収納部１１内部に
無線選択呼出受信機１３が受信すべき電波を発生する。
さらに収納部１１の開口部を覆うことができる開閉自在
の遮光スクリーン１２を備えている。この遮光スクリー
ン１２をスライドすることにより外部光を遮光すること
ができる。これにより外部光によって、ＩＤ情報を読み
出して出力される光信号の受光に影響がでないようにで
きる。収納部１１内の側面には、無線選択呼出受信機１
３からの光信号を受信する受光素子１４がさまざまな指
向性を有するように配置されている。

【００２６】このＩＤ情報書き込み読み出し装置の外部
装置入出力端子１５には、書き込みを制御する装置から
当該無線選択呼出受信機１３に書き込むべきＩＤ情報が
入力され、また、ＲＯＭから読み出されたＩＤ情報を照
合確認のため、照合確認を行うための装置に外部装置入
出力端子１５から出力される。

【００２７】

【発明の効果】本発明は、上述のように無線信号として
ＩＤ−ＲＯＭに書き込むＩＤ情報を受信してＲＯＭに書
き込み、このＲＯＭ格納情報の読み出しは光信号として
出力するため、（１）無線選択呼出受信機に対するＩＤ
情報の書き込みおよび読み出しの操作が簡単になる、
（２）無線選択呼出受信機がサービス中であっても、Ｉ
Ｄ情報の書き換えが可能であり、サービスの変更やＩＤ
情報の消去を通信事業者のところへ加入者が無線選択呼
出受信機を持参することなく、遠隔で行うことができ
る、（３）電気的接続コネクタや受光部を無線選択呼出
受信機が必要としなくなるため、部品点数を減少でき、
安価な受信機を提供できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例のＩＤ−ＲＯＭの書き込み読み出
し方法を説明する図。

【図２】本発明一実施例の無線選択呼出受信機の構成を
示すブロック図。

【図３】ＩＤ−ＲＯＭの書き込み読み出し装置を示す斜
視図。

【符号の説明】

１ ＩＤ情報 ２ 送信機 ３、１３ 無線選択呼出受信機 ４、１０ 電光変換部 ５ 受光装置 ６ 無線部 ７ 復調・復号部 ８ 処理部 ９ ＲＯＭ １１ 収納部 １２ 遮光スクリーン １３ 無線選択呼出受信機 １４ 受光素子 １５ 外部装置入出力端子

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 各受信機固有のＩＤ情報がＩＤ−ＲＯＭ
   に格納され、呼出信号とこのＩＤ−ＲＯＭに格納された
   ＩＤ情報に含まれるアドレス情報とを照合することによ
   り当該受信機が呼び出されたことを通知する無線選択呼
   出受信機のＩＤ情報の書き込み方法において、 前記ＩＤ−ＲＯＭは、書き換え可能なＲＯＭであって、
   このＲＯＭへのＩＤ情報の電気的な書き込みが可能であ
   り、 無線信号によってＩＤ情報を送信し、このＩＤ情報を含
   む無線信号を受信して前記ＩＤ−ＲＯＭに書き込みを行
   い、 前記ＩＤ−ＲＯＭから読み出されたＩＤ情報を光信号に
   変換し光信号列として送出することを特徴とする無線選
   択呼出受信機のＩＤ情報の書き込み方法。
2. 【請求項２】 受信機固有のＩＤ情報を格納するための
   書き込み可能なＲＯＭを備えた無線選択呼出受信機にお
   いて、 ＩＤ情報を含んだ信号列で変調された無線信号を受信し
   て復調する受信手段と、 復調されたＩＤ情報を前記ＲＯＭに書き込むＩＤ情報書
   き込み手段と、 前記ＲＯＭに格納されているＩＤ情報を電気信号として
   読み出す読み出し手段と、 この読み出し手段で読み出されたＩＤ情報の電気信号を
   光信号データに変換し光信号として送出する電気光変換
   手段とを備えたことを特徴とする無線選択呼出受信機。
3. 【請求項３】 読み出されたＩＤ情報を光信号として送
   出する前記電気光変換手段として、呼出があったことを
   通知するための発光手段を用いる請求項２記載の無線選
   択呼出受信機。
4. 【請求項４】 無線選択呼出受信機のＩＤ−ＲＯＭにＩ
   Ｄ情報を書き込むＩＤ情報書き込み装置において、 書き込むべきＩＤ情報を入力する入力手段と、 入力されたＩＤ情報で変調された無線信号を無線選択呼
   出受信機に送信する送信手段と、 前記無線選択呼出受信機から光信号により送出された信
   号を受光して電気信号列に変換する光電変換手段と、 この光電変換手段により変換された電気信号列を照合確
   認のために出力する出力手段とを備えたことを特徴とす
   る無線選択呼出受信機のＩＤ情報書き込み装置。