JPH08213711A - ホトニック構造を有するマイクロキャビティー光源及びそれを用いた発光型の画像表示装置 - Google Patents

ホトニック構造を有するマイクロキャビティー光源及びそれを用いた発光型の画像表示装置

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JPH08213711A
JPH08213711A JP26375695A JP26375695A JPH08213711A JP H08213711 A JPH08213711 A JP H08213711A JP 26375695 A JP26375695 A JP 26375695A JP 26375695 A JP26375695 A JP 26375695A JP H08213711 A JPH08213711 A JP H08213711A
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microcavity
photonic
emission
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JP26375695A
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Yoshihiro Takiguchi
義浩 瀧口
Hirofumi Suga
博文 菅
Yoshihisa Yamamoto
喜久 山本
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SHIN GIJUTSU JIGYODAN
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
SHIN GIJUTSU JIGYODAN
Research Development Corp of Japan
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性層の成長面内方向、つまり横方向に光が
抜け出せないようにして、発光に対して高い空間制御性
を有するホトニック構造を有するマイクロキャビティー
光源及びそれを用いた発光型の画像表示装置を提供す
る。 【解決手段】 1対の共振鏡とそれに挟まれた活性層を
有するマイクロキャビティー光源において、活性層21
の周辺に形成される同心円状の周期構造と、活性層21
面内方向への発光を制御する手段とを備え、活性層21
面内方向への発光によるキャビティー内のエネルギー損
失を低減させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体マイクロ構
造やグレーティング多層膜構造による(いわゆるホトニ
ック結晶構造)ホトニックバンド構造に起因した光の伝
搬特性を用い、光学的発光特性の制御を行った光源に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば、以下に示すようなものがあった。図9はかかる
従来のマイクロキャビティー半導体光源の構成を示す断
面図である。
【0003】この図9に示すように、基板1上に多層膜
反射鏡2を作製し、その後に、バッファー層3を成長さ
せ、キャビティーの中心部に発光の光源に当たる活性層
4を作製する。その後、再びバッファー層5を成長さ
せ、最後に多少の透過率を有する多層膜反射鏡6を作製
して素子を構成している。
【0004】この素子では、層の成長方向にキャビティ
ーを構成し、2つの多層膜反射鏡の間には、活性層4で
発光した光の縦と横のモードが1つ程度しかないよう
に、各層の厚みを制御している。このような素子の活性
層4で発生した光は、キャビティーの発光モードと結合
して、その多くは、その素子の上方に放出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のマイクロキャビティー半導体光源としての素子
では、層成長方向に垂直な方向、即ち、図9における横
方向で活性層の成長面内方向では、光に対する閉じ込め
効果もなく、そのまま自由な発光によるエネルギー放出
が行われている。そのため、このマイクロキャビティー
がレーザー発振動作をしていない領域では、この解放さ
れている立体角の分は、活性層内部のエネルギーはキャ
ビティーから漏れ出し、本来すべてを上方から取り出し
たい光を損失することになってしまう。
【0006】そこで、本発明の目的は、このような活性
層の成長面内方向、つまり横方向に光が抜け出せないよ
うにして、発光に対して高い空間制御性を有するホトニ
ック構造を有するマイクロキャビティー光源及びそれを
用いた発光型の画像表示装置を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、上記構成に加えて、活性層に
作製した量子構造の高い固有エネルギーの間での遷移を
用いることで、ガリ砒素などの赤外波長領域にバンドギ
ャップを有する材料を用いて青色や緑色で発光するマイ
クロキャビティー光源及びそれを用いた発光型の画像表
示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 (1)1対の共振鏡とそれに挟まれた活性層を有するマ
イクロキャビティー光源において、前記活性層の周辺に
形成される同心円状の周期構造を備え、それにより、前
記活性層面内方向への発光が制御され、その結果、前記
活性層面内方向への発光によるキャビティー内のエネル
ギー損失を低減させるようにしたものである。
【0008】(2)上記(1)記載のホトニック構造を
有するマイクロキャビティー光源において、前記同心円
状の周期構造は、前記活性層での発光波長の四分の一の
周期でその屈折率に変化を持つ構造である。 (3)上記(2)記載のホトニック構造を有するマイク
ロキャビティー光源において、前記周期構造が前記活性
層のみに施されている。
【0009】(4)上記(2)記載のホトニック構造を
有するマイクロキャビティー光源において、前記周期構
造がそれと直交する層とそれを挟み込む数層に施されて
いる。 (5)上記(1)記載のホトニック構造を有するマイク
ロキャビティー光源において、前記活性層は赤外波長領
域にそのバンドギャップを持つガリウム砒素、インジウ
ムガリウム砒素やアルミニウムガリウム砒素や窒化ガリ
ウムなどの材料からなり、この活性層内の量子井戸など
の量子構造内に起因してできた量子準位のうち、基底エ
ネルギー状態でない高い固有エネルギーにその共振波長
を合わせるように、キャビティー幅と構成材料を調整し
た構造を有する。
【0010】(6)上記(5)記載のホトニック構造を
有するマイクロキャビティー光源において、前記周期構
造が基底エネルギーで発光を抑制する周期構造を有す
る。 (7)上記(6)記載のホトニック構造を有するマイク
ロキャビティー光源において、マイクロキャビティー光
源の多層膜と基板の構造又は材料として、量子構造内の
高い固有エネルギーの遷移波長に対して適当な透過特性
を示し、基底エネルギー状態での遷移波長では高い反射
特性を有する。
【0011】(8)1対の共振鏡とそれに挟まれた活性
層を有するマイクロキャビティー光源を複数のエレメン
トとする発光型の画像表示装置において、前記活性層の
周辺に形成される同心円状の周期構造を備え、それによ
り、前記活性層面内方向への発光が制御される赤色エレ
メントと、緑色エレメントと、青色エレメントとを具え
るようにしたものである。
【0012】本発明によれば、上記したように、1対の
共振鏡とそれに挟まれた活性層を有するマイクロキャビ
ティー光源において、活性層面内方向、つまり横方向
(成長方向に垂直な方向)に半導体による周期構造を作
製し、その周期構造により発生したホトニックバンド構
造により、その横方向での発光を制御する。即ち、キャ
ビティー内部の光に対して、成長方向はマイクロキャビ
ティーにて閉じ込め、横方向をホトニック構造にして閉
じ込めを行うようにしたので、高い効率にて光放出を行
うことができる。
【0013】更に、上記構成に加えて、活性層に作製し
た量子構造の高い固有エネルギーの間での遷移を用いる
ことで、ガリ砒素、インジウムガリウム砒素やアルミニ
ウムガリウム砒素や窒化ガリウムなどの赤外波長領域に
バンドギャップを有する材料を用いて、青色や緑色で発
光するマイクロキャビティーを得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図を
参照しながら説明する。図1は本発明の実施例を示すホ
トニック構造を有するマイクロキャビティー光源の構成
を示す斜視図である。この図において、11は基板であ
り、この基板11上に多層膜反射鏡(DBRミラー)1
2を作製し、その上にバッファー層13を成長させ、キ
ャビティーの中心部に発光の光源に当たる同心円状の周
期構造を有する活性層21を作製する。
【0015】この活性層21は、予め電子描画装置によ
り同心円構造を描く。この同心円構造の領域を含め、そ
の上にバッファー層14を成長させる。その際、通常の
連続成長では、同心円構造をそのまま繁栄した構造が成
長されるので、成長を少ししたら、一旦成長を止め、基
板温度を適当に上昇させ、表面に成長した原子層を拡散
により、同心円構造のへこんだ部分に移動させる。これ
を繰り返すことで、最終的に、同心円構造をこのバッフ
ァー層に埋め込む。
【0016】平面が平になった後、バッファー層14を
必要な厚さまで成長させ、従来技術と同様に、多層膜反
射鏡(DBRミラー)15を作製する。この際の周期構
造の最適化は実際の設計上大変重要である。なお、図1
では、バッファー層13と14はスペースのみを示し、
具体的には図示していない。また、多層膜反射鏡15上
には電極(図示なし)が形成され、この電極と基板11
間に電圧が印加されることにより、発光駆動される。
【0017】また、多層膜反射鏡(DBRミラー)の材
質、つまり、多層膜反射鏡(DBRミラー)12と多層
膜反射鏡(DBRミラー)15の材質としては、GaA
lAs(アルミニウームの混合比は15%)とAlAs
の層構造をなしたもので、それぞれの厚みは、計算上で
は、57.16nmと68.18nmである。この厚さ
は多層膜構造からなる全反射ミラーの作製における条件
である(1/4)波長(λ/4)の厚さに対応し、その
際の動作温度と4度Kと仮定している。これにより、8
20nm程度の発振波長に対して、全反射条件を満た
す。
【0018】同心円状ホトニック構造の材質、つまり同
心円状の周期構造を有する活性層21の材質は、基本的
には、上記の多層膜反射鏡の構造の材質と同じで、Ga
AlAs(アルミニウームの混合比は15%)とAlA
sの層構造をなしたもので、それぞれの幅は、57.1
6nmと68.18nmである。この厚さは、同様に、
多層膜構造からなる全反射ミラーの作製における条件で
ある(λ/4)の厚さに対応し、その際の動作温度は4
度Kと仮定している。これにより、820nm程度の発
振波長に対して、全反射条件を満たす。
【0019】このような幅の狭い構造は、電子線リソグ
ラフィー装置を用いることで達成可能であり、現在の最
小加工幅6nm程度であり、問題なく加工できる範囲で
ある。図2は本発明の第1実施例を示す活性層のみに周
期構造を導入した場合の活性層の横方向の構造断面図で
ある。
【0020】すなわち、中心に円状の第1のGaAs領
域22、その外周に円環状の第1のAlGaAs領域2
3、その外周に円環状の第2のGaAs領域24、その
外周に円環状の第2のAlGaAs領域25、その外周
に円環状の第3のGaAs領域26、その外周に円環状
の第3のAlGaAs領域27、更にその外周に円環状
の第4のGaAs領域28を形成するようにしている。
【0021】このように、中心部をGaAs領域とし、
その周りを同心円状のAlGaAs領域とGaAs領域
の周期構造としている。その幅は、多層膜反射の場合と
同様に発光波長の四分の一の幅で描画をすれば良いが、
その活性層の厚さの詳細は、バッファー層に用いる材料
や、発光波長と素子動作温度に依存して決定される。活
性層の材料としてGaAsを用いた場合、室温動作を考
えるとき、その屈折率は、800〜840nmでは約3
ぐらいであるので、実際の幅は、67〜70nm程度に
なるものと考えられる。AlGaAsの場合も、ほぼ同
様なオーダーの幅が必要となる。
【0022】図2におけるホトニック構造の実際の幅
(図中ではλ/4)は、以下のように定義できる。 W=(λ/4)/n …(1) ここでは、λは発光波長であり、nはそれぞれのホトニ
ック構造をなす材料の屈折率である。
【0023】その結果、活性層の同心円方向で光の反射
特性が、図3に示すように、室温でのGaAsのバンド
ギャップに対応した波長である870nmで高い反射率
を示すこととなる。これにより、活性層面内への基底エ
ネルギーでの発光が抑制されることになり、垂直方向へ
の発光へのエネルギー注入の効率が高くなる。
【0024】そこで、この効果を、図4に示した発光パ
ターンで見てみると、キャビティー方向の発光パターン
A及び活性層面内方向の発光パターンBを有しており、
従来のように、活性層に周期構造を導入する前は、キャ
ビティー方向においては、白色で示した発光パターンa
1 、活性層面内方向においては、白色で示した発光パタ
ーンb1 をとり、特に活性層面内方向への発光強度が強
いが、本発明による周期構造の導入により、キャビティ
ー方向においては、斜線で示した発光パターンa2 、活
性層面内方向においては、斜線で示した発光パターンb
2 をとり、活性層面内方向への発光強度が減少した結
果、キャビティー方向への発光強度が向上する。
【0025】次に、本発明の第2実施例を示すマイクロ
キャビティー光源について説明する。この実施例では、
上記したようなマイクロキャビティーの構造を、活性層
の量子構造の高い固有エネルギーに合わせることによ
り、ガリ砒素、インジウムガリウム砒素やアルミニウム
ガリウム砒素や窒化ガリウムなどの赤外発光材料を用い
た青色または緑色の光源を提供するようにする。
【0026】この実施例におけるマイクロキャビティー
光源の3次元的構造は、図1に示したものと同様である
が、キャビティー方向と活性層の周期構造の分光反射特
性がこれまで述べた基底エネルギーでの発光を考慮した
マイクロキャビティーとは異なる。即ち、図5に示した
ような分光反射特性を有するキャビティー共振鏡と活性
層の周期構造を用いるもので、特にキャビティー共振鏡
は、高い固有エネルギー域と基底エネルギー域で高い反
射特性を有する多層膜構造とする必要がある。つまり、
aは高い固有エネルギー域で高い反射特性を示す反射鏡
34と37(図6参照)との反射率を、bは基底エネル
ギー域で高い反射特性を示す反射鏡32と39(図6参
照)との反射率をそれぞれ示している。
【0027】図6は本発明の第2実施例を示すマイクロ
キャビティー半導体光源の構成を示す断面図である。こ
の図において、31は基板であり、この基板31上に多
層膜反射鏡32、バッファー層33、多層膜反射鏡3
4、バッファー層35、周期構造を有する活性層41、
バッファー層36、多層膜反射鏡37、バッファー層3
8、多層膜反射鏡39を有する。
【0028】そこで、多層膜反射鏡34と37により高
い固有エネルギー遷移に対するマイクロキャビティーを
構成し、多層膜反射鏡32と39により基底エネルギー
遷移に対するマイクロキャビティーを構成している。こ
れにより、上記したように、ガリ砒素、インジウムガリ
ウム砒素やアルミニウムガリウム砒素や窒化ガリウムな
どの材料を用いて青または緑の発光源を作製することが
できる。
【0029】更に、発生した高い固有エネルギーでの光
が、これらの層で吸収されないようにするために、これ
らの膜を構成する材料に工夫が必要であり、特に、活性
層41にGaAsを用いた場合、多層膜反射鏡やバッフ
ァー層には、AlGaAsとAlAsを用いることが必
要である。その際、AlGaAsのAlの混成比xは、
0.7程度になるが、その比は、発生する高い固有エネ
ルギーの光が吸収されないようなバンドギャップになる
ように、次の式で計算して決めることになる。即ち、 Eg(x)=1.414+1.745x(eV) によりxの値を求める。
【0030】このように、多層膜反射鏡34と37によ
り高い固有エネルギー遷移に対するマイクロキャビティ
ーを構成し、多層膜反射鏡32と39により基底エネル
ギー遷移に対するマイクロキャビティーを構成してい
る。また、複数の波長の場合、つまり、高い固有エネル
ギーでの光と基底エネルギーでの光とに対するλ/4
は、反射鏡の場合と同様に、同心円の内側に高い固有エ
ネルギーでの光の発光部を、同心円の内側に基底エネル
ギーでの光の発光部を形成し、それぞれの発光波長λ1
に基づくλ1 /4で計算することになる。
【0031】これにより、上記したように、ガリ砒素、
インジウムガリウム砒素やアルミニウムガリウム砒素や
窒化ガリウムなどの材料を用いて、青または緑の発光源
を作製することができる。図7には、このような考え方
に立って作られたマイクロキャビティーの成長方向での
エネルギー状態を示している。ここでは、マイクロキャ
ビティーの構造を成長する基板51として、GaAs基
板またはサファイア基板を用いたものとしている。
【0032】例えば、GaAs基板の場合、図7に示す
ように、GaAs、AlGaAs、AlAsのプロファ
イルとなり、高い準位で、例えば500nmの発光波
長、基底準位で、例えば、800nmの発光波長を得る
ことができる。これにより、基底エネルギーでの発光は
キャビティー方向でも、活性層の面内方向でも強く抑制
されるが、高い固有エネルギーでは、多少低い反射特性
から、キャビティー方向に引き出される青または緑の光
強度が高くなる。
【0033】このように、GaAsなどのように今日の
超高速素子の材料を用いて、青または緑色で発光する光
源を得ることができれば、例えば、GaAsだけを用い
て、いわゆるRGBの発光光源とすることができる。こ
れにより、例えば、図8に示すように、GaAsによる
マイクロキャビティー光源を2次元的に配列させること
が容易となり、これで、擬似カラーを用いたテレビを作
製することができる。すなわち、画面61には、R(赤
色)エレメント62、G(緑色)エレメント63、B
(青色)エレメント64を発光させることができる。例
えば、各RGBエレメント62,63,64の大きさを
30μmとして、1000×1000画素並べたもの
で、その大きさは、わずか30mm×30mmであり、
HDTV(高精細度TV)をこの大きさで作製すること
ができ、これを投影することで、大スクリーンTVも可
能となる。
【0034】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能で
あり、それらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0035】
【発明の効果】以上、詳細に述べたように、本発明によ
れば、以下のような効果を奏することができる。 (1)光源としてのマイクロキャビティーの動作におけ
る光取り出し効率を向上することができるため、その分
低い電力で動作できる。そこで、このような光源と回路
系を組み合わせて用いる将来のホトニック回路の動作に
おいては、個々の素子が少しでも省電力動作すること
が、最終的により多くの素子を集積化するための必須条
件であるので、本発明の素子は、将来の高集積ホトニッ
ク回路の開発に不可欠である。
【0036】(2)また、ガリ砒素などのように今日の
超高速素子の材料を用いて、青または緑色で発光する光
源を提供できれば、例えば、ガリ砒素だけを用いて、い
わゆるRGBの発光光源を提供することとなる。これに
より、例えば、図8に示すように、ガリ砒素によるマイ
クロキャビティー光源を2次元的に配列させることが容
易となり、発光型の画像表示装置、例えば、これで、擬
似カラーを用いたテレビを作製することができる。
【0037】これは、各RGBエレメントの大きさを3
0μmとして、1000×1000画素並べたもので、
その大きさは、わずか30mm×30mmであり、HD
TVがこの大きさで作製でき、これを投影することで、
大スクリーンTVも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すホトニック構造を有
するマイクロキャビティー光源の構成を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例を示す活性層のみに周期構
造を導入した場合の活性層の横方向の構造断面図であ
る。
【図3】本発明の第1実施例を示す活性層の同心円方向
の分光反射特性図である。
【図4】マイクロキャビティー光源のキャビティー方向
と活性層面内方向への発光パターンの変化を示す図であ
る。
【図5】高い固有エネルギー遷移を用いるマイクロキャ
ビティーのキャビティーと周期構造の分光反射特性図で
ある。
【図6】本発明の第2実施例を示す高い固有エネルギー
遷移を用いるマイクロキャビティーの構成を示す断面図
である。
【図7】本発明の第2実施例を示す青または緑色で発光
するマイクロキャビティーのエネルギー図である。
【図8】本発明の第2実施例を示すGaAsによるマイ
クロキャビティーを用いた擬似カラーTVを示す図であ
る。
【図9】従来のマイクロキャビティー半導体光源の構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
11,31,51 基板 12,15,32,34,37,39 多層膜反射鏡
(DBRミラー) 13,14,33,35,36,38 バッファー層 21,41 活性層 22 第1のGaAs領域 23 第1のAlGaAs領域 24 第2のGaAs領域 25 第2のAlGaAs領域 26 第3のGaAs領域 27 第3のAlGaAs領域 28 第4のGaAs領域 61 画面 62 R(赤色)エレメント 63 G(緑色)エレメント 64 B(青色)エレメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 594196462 山本 喜久 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 スタ ンフォード市 ライアンコート8番地 (72)発明者 瀧口 義浩 東京都武蔵野市緑町1−6−33 メゾン小 泉24号室 (72)発明者 菅 博文 静岡県浜北市平口5000 (72)発明者 山本 喜久 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 スタ ンフォード市 ライアンコート8番地

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対の共振鏡とそれに挟まれた活性層を
    有するマイクロキャビティー光源において、(a)前記
    活性層の周辺に形成される同心円状の周期構造を備え、
    (b)それにより、前記活性層面内方向への発光が制御
    され、その結果、前記活性層面内方向への発光によるキ
    ャビティー内のエネルギー損失を低減させることを特徴
    とするホトニック構造を有するマイクロキャビティー光
    源。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のホトニック構造を有する
    マイクロキャビティー光源において、前記同心円状の周
    期構造は、前記活性層での発光波長の四分の一の周期で
    その屈折率に変化を持つ構造であるホトニック構造を有
    するマイクロキャビティー光源。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のホトニック構造を有する
    マイクロキャビティー光源において、前記周期構造が前
    記活性層のみに施されているホトニック構造を有するマ
    イクロキャビティー光源。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のホトニック構造を有する
    マイクロキャビティー光源において、前記周期構造がそ
    れと直交する層とそれを挟み込む数層に施されているホ
    トニック構造を有するマイクロキャビティー光源。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のホトニック構造を有する
    マイクロキャビティー光源において、前記活性層は赤外
    波長領域にそのバンドギャップを持つガリウム砒素、イ
    ンジウムガリウム砒素やアルミニウムガリウム砒素や窒
    化ガリウムなどの材料からなり、前記活性層内の量子井
    戸などの量子構造内に起因してできた量子準位のうち、
    基底エネルギー状態でない高い固有エネルギーにその共
    振波長を合わせるように、キャビティー幅と構成材料を
    調整した構造を有するホトニック構造を有するマイクロ
    キャビティー光源。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のホトニック構造を有する
    マイクロキャビティー光源において、前記周期構造が基
    底エネルギーで発光を抑制する周期構造を有するホトニ
    ック構造を有するマイクロキャビティー光源。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のホトニック構造を有する
    マイクロキャビティー光源において、マイクロキャビテ
    ィー光源の多層膜と基板の構造又は材料として、量子構
    造内の高い固有エネルギーの遷移波長に対して適当な透
    過特性を示し、基底エネルギー状態での遷移波長では高
    い反射特性を有するホトニック構造を有するマイクロキ
    ャビティー光源。
  8. 【請求項8】 1対の共振鏡とそれに挟まれた活性層を
    有するマイクロキャビティー光源を複数のエレメントと
    する発光型の画像表示装置において、前記活性層の周辺
    に形成される同心円状の周期構造を備え、それにより、
    前記活性層面内方向への発光が制御される赤色エレメン
    トと、緑色エレメントと、青色エレメントとを具えるこ
    とを特徴とする発光型の画像表示装置。
JP26375695A 1994-11-30 1995-10-12 ホトニック構造を有するマイクロキャビティー光源及びそれを用いた発光型の画像表示装置 Pending JPH08213711A (ja)

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