JPH08211179A - 浮上式中性子吸収体内蔵gem装置 - Google Patents

浮上式中性子吸収体内蔵gem装置

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JPH08211179A
JPH08211179A JP7016598A JP1659895A JPH08211179A JP H08211179 A JPH08211179 A JP H08211179A JP 7016598 A JP7016598 A JP 7016598A JP 1659895 A JP1659895 A JP 1659895A JP H08211179 A JPH08211179 A JP H08211179A
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JP
Japan
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coolant
core
gem
level
neutron absorber
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JP7016598A
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English (en)
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Hisashi Yamamoto
寿 山本
Takanobu Kamei
孝信 亀井
Yasushi Tsuboi
靖 坪井
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KOSOKURO ENG KK
KOUSOKURO ENG KK
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KOSOKURO ENG KK
KOUSOKURO ENG KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【目的】高速炉の自然炉停止能力を強化させるために、
冷却材流量減少時に、炉心から中性子の漏洩を増大させ
て炉に負の反応度を自動的に印加する従来のGEM装置
を、冷却材流量減少時に中性子の吸収効果も同時に増大
させるように改良すること。 【構成】上端が上部遮蔽体12で封止された外筒管11
の内部上方に上部ガス空間14を有するとともに、外筒
管下端に炉心装荷用エントランスノズル13と冷却材流
入口15とを有し、炉心への装荷時に冷却材流入口から
外筒管内に冷却材が流入することにより、上部ガス空間
を圧縮して圧力がバランスするレベルに外筒管内の冷却
材液位が定まるようになっているGEM装置10であっ
て、外筒管内部の冷却材液面に中性子吸収体内蔵容器1
7を浮かせる。出力運転中の冷却材流量変動幅の最少流
量時における外筒管内の冷却材液面より少し下方のレベ
ルAに相当する外筒管内部に浮上制限装置19をさらに
設置することにより、出力運転中の冷却材の脈動に起因
する出力の振動を回避することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速炉の自然炉停止能
力を強化させるためのGEM(Gas Expansion Module:
ガス膨脹モジュール)装置の改良に関し、さらに詳しく
は、冷却材流量減少時に、炉心から中性子の漏洩を増大
させるとともに、中性子の吸収を増大させ、炉に負の反
応度を自動的に印加することにより高速炉の安全性を向
上させる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に高速炉における燃料は、核分裂性
物質を装荷した炉心燃料と、この上下及び周囲に配設さ
れ、天然ウランまたは減損ウランを装荷した上下及び径
方向ブランケット燃料により構成されている。そして、
燃料からの熱除去のための冷却材として、主にナトリウ
ムが使用されている。
【0003】通常、炉心の冷却材流量の減少等、炉心に
何らかの異常が発生した時は、核反応を制御するための
制御棒がすみやかに炉心に挿入され、原子炉は停止す
る。しかし、万一の事故を想定して、制御棒が炉内に挿
入されない事故時でも、炉の暴走が生じないように炉心
を構成することができれば、そのプラントの安全性は極
めて高いものとなる。
【0004】前記仮想事故においては、冷却材の温度が
上昇し、冷却材の密度が減少すると、炉心が小型の時
は、中性子の炉心からの漏れが大きくなり、負の反応度
が入り炉心は確実に停止する。しかし、炉心が大型にな
ると、中性子の炉心からの漏れの割合が小さくなるた
め、冷却材の温度が上昇し密度が減少した時の反応度は
正となり、炉心を確実に停止させるためには、他の反応
度要因をも含めた詳細な解析を行い、その安全性を確認
する必要が生じる。
【0005】従って、炉心が大型の場合においても、炉
心の冷却材流量の減少時に自動的に負の反応度を誘起さ
せるような装置を開発できれば、万一制御棒が炉内に挿
入されない事故でも、炉を安全に停止させることがで
き、炉心の設計上非常に価値がある。現在、冷却材流量
が減少した時に自動的に負の反応度を誘起させる装置と
して、GEMと呼ばれる装置が開発されている。
【0006】図6を参照してこのGEM装置(GEM集
合体)20の構造を説明すると、上端が上部遮蔽体22
で封止された外筒管21の内部上方に上部ガス空間24
を有しており、外筒管21下端に炉心装荷用エントラン
スノズル23と冷却材流入口25とを有している。ま
た、外筒管21の底部には下部遮蔽体26が配設されて
いる。このGEM装置20は、炉心燃料集合体やブラン
ケット燃料集合体と同様にエントランスノズル23によ
り炉心支持グリッドに装荷することができ、通常は炉心
の外周に複数本配列装荷される。
【0007】GEM装置20を炉心へ装荷すると、燃料
集合体と同様にエントランスノズル23の冷却材流入口
25から外筒管21に冷却材が流入する。しかしなが
ら、燃料集合体とは異なり外筒管21上端が封止されて
いて、冷却材は外筒管21上端から流出できないため、
流入した冷却材の外筒管21内での液位が上昇するにつ
れて上部ガス空間24は圧縮され、圧力がバランスする
レベルで冷却材液位が定まる。図6のGEM装置Aは、
定格運転時(冷却材流量100%)のGEM装置内の冷
却材液位を示しており、冷却材の動圧により上部ガス空
間のガスが圧縮され、図6の左端に図示した炉心部(燃
料集合体の炉心燃料ペレットが充填されている発熱部
分)の上端に相当する程度のレベルまでGEM装置内部
が冷却材で満たされる。その状態では、炉心部で発生し
た中性子はGEM装置内部の冷却材で反射されて炉心部
に戻されることになるため、炉心の反応度は維持され
る。
【0008】何らかの理由で冷却材流量が減少し、例え
ば冷却材流量が15%程度となると、図6のGEM装置
Bに示したように、冷却材の動圧の低下により上部ガス
空間24のガスが膨脹し、GEM装置内部の冷却材液位
は炉心部の下端に相当するレベルまで押し下げられる。
その結果、炉心部で発生した中性子の漏洩量が増加し、
炉心の反応度が負となるため、炉は自動的に停止するこ
とになる。このようにして、GEM装置は炉心冷却材流
量が減少した時に自動的に炉の反応度を低下させる装置
として機能し、炉心の安全性を向上させる上で有効なも
のである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このGEM装
置を大型炉心に装荷した場合、中性子の漏洩率は中小型
炉より小さくなるため、前述した反応度低減効果は低下
する。従って、GEM装置の前述したごとき本質的な作
用を活用することにより冷却材流量減少時に中性子の漏
洩量が増加するだけでなく、同時に中性子の吸収量も増
大させることができるように改良できれば、かようなG
EM装置を大型炉に適用した場合でも反応度低減効果を
期待することができる。さらには、このように改良され
たGEM装置であれば、中性子の漏洩の多い炉心外周部
に装荷されるだけでなく、炉心内部に装荷した場合も威
力を発揮し、炉心の安全性向上効果を増大させることが
できる。
【0010】また、従来のGEM装置の一般的な欠点と
して、原子炉出力運転中の冷却材の避けられない脈動に
よるGEM装置内液面の上下の運動により、中性子の漏
洩量が変化し、それに伴い反応度が振動し、延いては、
出力の振動を起こすという問題点がある。それを回避す
るために、出力運転時のGEM装置内液面を、脈動によ
る液面の上下の振動の影響が無視できるレベルまで高く
設定する方策が考えられるが、この場合、冷却材流量減
少時に期待出来る負の反応度効果も小さくなるという欠
点を有する。従って、従来のGEM装置を改良してこの
問題を回避できれば、炉心の安全性を一層向上させるこ
とができるため非常に望ましい。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、炉心の冷却材流量減少時に自動的に中性子の
漏洩量が増加するだけでなく同時に中性子の吸収量も増
大することによって大きな負の反応度が挿入できるよう
に改良されたGEM装置を提供することを目的とする。
【0012】さらに本発明は、原子炉の出力運転時のG
EM装置内液面振動による出力振動を小さくできるよう
に改良されたGEM装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1に示した本発明の実
施例における参照番号を引用して説明すると、本発明に
よる改良されたGEM装置10は、上端が上部遮蔽体1
2で封止された外筒管11の内部上方に上部ガス空間1
4を有するとともに、該外筒管下端に炉心装荷用エント
ランスノズル13と冷却材流入口15とを有し、炉心へ
の装荷時に該冷却材流入口から該外筒管内に冷却材が流
入することにより、該上部ガス空間を圧縮して圧力がバ
ランスするレベルに外筒管内の冷却材液位が定まるよう
になっている点で、図6に図示した従来のGEM装置と
同じである。
【0014】本発明のGEM装置が従来のGEM装置と
異なる点は、外筒管11内部の冷却材液面に中性子吸収
体内蔵容器17を浮かせた点である。これによって、冷
却材流量減少時には、GEM装置内の液位の低下に伴い
従来のGEM装置と同様に自動的に中性子の漏洩量を増
加させることができるとともに、冷却材液位の低下に伴
い炉心部のレベル内に下降してきた中性子吸収体内蔵容
器に内蔵された中性子吸収体による中性子吸収効果を増
大させることができ、その結果、炉に負の反応度を印加
できるようにしたものである。
【0015】また、中性子吸収体内蔵容器17内の中性
子吸収体の吸収効果は、炉心部の軸方向中心に相当する
レベルBに中性子吸収体の中心が位置しているときが最
も強い。そのため、冷却材流量減少時に、中性子吸収体
内蔵容器11がこのレベルより下がらないようにするた
めに、中性子吸収体内蔵容器11軸方向中心レベルが炉
心部の軸方向中心に相当するレベルB以下に移行しない
ように外筒管内部に下部制限装置18を設置することが
望ましい。
【0016】さらにまた、出力運転中の冷却材の脈動に
よる出力の振動を回避するために、出力運転中の冷却材
流動変動幅の最少流量時におけるGEM装置外筒管内の
冷却材液面より少し下方のレベルAに相当する外筒管内
部に浮上制限装置19を設置する。
【0017】
【作用】上記のごとき構成を有する本発明のGEM装置
の作用を図1を参照して説明する。GEM装置10内冷
却材液面に浮かせた中性子吸収体内蔵容器17は、通常
運転時は上部軸ブランケットの高さレベル付近に位置し
ており、かような位置では中性子吸収体による中性子の
吸収が微少であるため、炉の反応度への影響は殆どな
い。何らかの理由で冷却材流量が減少した時にはGEM
装置内の冷却材液面が低下し、中性子吸収体内蔵容器1
7も炉心部の軸方向中心に相当するレベル付近まで下が
るため、中性子吸収体による中性子吸収量が増大するこ
とになる。このとき同時に、GEM装置内の冷却材液位
の低下による中性子漏洩効果も従来のGEM装置と同様
に生ずる。従って本発明においては、GEM装置本来の
中性子漏洩効果を利用するほかに、中性子吸収体による
負の反応効果を活用するので、冷却材流量減少時のGE
M装置による負の印加反応度を大きくすることができ
る。また、本発明のGEM装置は中性子吸収体による中
性子の吸収効果を活用するものであるため、このGEM
装置を炉心の外周に配設するだけでなく、炉心中心や炉
心内部に装荷することにによって大きな効果が期待でき
る。
【0018】次に、炉の出力運転中の冷却材の脈動に起
因する出力の振動を回避するために、GEM装置内に設
置した浮上制限装置19の作用を説明する。原子炉の起
動時においては、まず主系統制御棒全挿入状態で原子炉
冷却材流量を自動運転範囲の下限流量まで計画起動曲線
に基づいて増大させる。自動運転範囲の冷却材下限流量
においては、GEM装置内の中性子吸収体内蔵容器17
の下端が炉心部との相対位置で上部軸ブランケットの下
端とほぼ一致する位置より上になるように冷却材液位を
設定する。言い換えれば、そうした冷却材液位になるよ
うにGEM装置入口の冷却材圧力を勘案してGEM装置
に内蔵させるガスのモル数を設定する。そして、出力運
転中の冷却材の脈動による冷却材液面の上下の振動の最
低液位より少し下方のレベルAのGEM装置内に浮上制
限装置19を設置する。これによって、脈動による冷却
材流量変動が生じても中性子吸収体内蔵容器17は常に
浮上制限装置19に張り付いた状態で浮上が抑えられ、
脈動による出力の振動を阻止することができる。
【0019】一方、冷却材流量減少時にGEM装置内の
冷却材液位が浮上制限装置19レベル以下になると、液
位の低下に伴い中性子吸収体内蔵容器17は下がってく
る。冷却材流量が減少して液位が炉心部の軸方向中心に
相当するレベルを越えてそれより下に下がると、中性吸
収体による中性子吸収効果も低下する。こうした中性子
吸収効果の低下を回避するために、中性子吸収体内蔵容
器17の軸方向中心レベルが炉心部の軸方向中心に相当
するレベルBより下に下がらないように下部制限装置1
8を設置するのである。
【0020】上記したように本発明の浮上式中性子吸収
体内蔵GEM装置においては、中性子漏洩効果とともに
中性子吸収効果も活用するので、炉心内部に装荷するこ
とにより冷却材流量減少時に大きな負の印加反応度をも
たらすことができる。また、冷却材流動変動に起因した
出力変動を抑えるために中性子吸収体内蔵容器の浮上制
限装置19を設置することにより、従来のGEM装置で
課題となっている冷却材流動変動による出力変動も回避
することができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を示す図面を参照して本発明を
詳述する。図1および上記の説明からわかるように、本
発明のGEM装置10は図6に示示した従来のGEM装
置20と基本的に同じ構造を有しており、外筒管11内
部の冷却材液面に中性子吸収体を内蔵した容器17を浮
かせた点が従来のGEM装置と相違している。容器17
は、図2に示したように、例えばステンレススチール板
製の円筒17aからなり頂面17bと底面17aは密閉
されている。この容器17に内蔵させる中性子吸収体と
しては、吸収断面積が大きく、比較的比重が小さくヘリ
ウムを発生させないユーロピウム(Eu)等が好ましく
使用できる。容器内部には、この容器を冷却材液面に浮
かせる浮力を保つための空領域を形成させるために、希
薄なアルゴン等の不活性ガスを中性子吸収体とともに内
蔵させる。
【0022】中性子吸収体内蔵容器17の具体例として
は、肉厚1.5mmのステンレススチール板からなる直
径13.5cm、軸方向長さ30cmの円筒内部に、体
積比13%のユーロピウムと体積比87%のアルゴンを
装荷した。なおこの時の中性子吸収体内蔵容器17とG
EM装置の外筒管11内壁とのギャップは3mmとなっ
た。なお容器17の軸方向長さは、GEM装置と燃料集
合体の相対位置の観点から決定される。
【0023】図1の本発明GEM装置10の実施例にお
いては、GEM装置内部に設置された浮上制限装置19
と下部制限装置18が図示されている。浮上制限装置1
9は、定格運転時に中性子吸収体内蔵容器17の下端が
燃料集合体の上部軸ブランケットの下端に位置するよう
なレベル、すなわち出力運転時の冷却材の脈動による冷
却材液面の上下の振動の最低液位より少し下方のレベル
Aに設置されている。従って、起動運転時に冷却材吐出
圧が変動して最大値や最小値になっても、中性子吸収体
内蔵容器17は浮上制限装置19に張り付いた状態を維
持し上下に振動することがない。また下部制限装置18
は、冷却材流量減少時に、中性子吸収体内蔵容器17の
軸方向中心レベルが、炉心部の軸方向中心に相当するレ
ベルBより下に下がらないような位置に設置されてい
て、冷却材液位がこれより低下しても中性子吸収体によ
る中性子吸収効果を維持できる。
【0024】浮上制限装置19および下部制限装置18
はいずれも、水平断面を図3に例示したように、外筒管
内壁から内方に伸びる複数の突起19aを有する環体1
9bとすることができ、中性子吸収体内蔵容器17は突
起に阻止されてその移動範囲をレベルAとレベルBの間
の範囲に制限されることになる。
【0025】上記した実施例による本発明のGEM装置
10の原子炉内での装荷位置として、炉心中心設置と炉
心外周設置の2ケースを検討した。炉心は60万KWe
クラスの炉心を対象とした。解析による本発明のGEM
装置の反応度効果は下記のようになる。
【0026】 (1) 炉心中心に設置したGEM装置1体につき20¢ 内訳 Euによる中性子吸収効果 11¢ ガス膨脹による中性子漏洩効果 9¢ (2) 炉心外周に設置したGEM装置1体につき2.8¢ 内訳 Euによる中性子吸収効果 1.7¢ ガス膨脹による中性子漏洩効果 1.1¢
【0027】上記のように本発明のGEM装置は大きな
負の反応度効果を与えることが出来るので、冷却材流量
減少事故時、炉心を安全に停止するのに必要とされる反
応度の値が得られるように、炉心内及び炉心外周に適切
に設置する。一例として、冷却材流量減少事故時に炉心
が安全に停止するために必要な負の印加反応度を150
¢と想定すると、本発明のGEM装置の設置体数は次の
ようになる。なお炉心高さは100cmとする。
【0028】 適用例1(図4) ・炉心中心に1体、その他の炉内位置に6体 の合計7体の分散装荷による反応度効果 (炉内の装荷位置により変動するが): 約100¢ ・炉心外周に18体装荷による反応度効果: 50¢ 合計150¢
【0029】 適用例2(図5): ・炉心中心に1体装荷による反応度効果: 20¢ ・炉心外周に48体装荷による反応度効果: 130¢ 合計150¢
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の浮上式中
性子吸収体内蔵GEM装置によれば、中性子の漏洩効果
のみならず吸収効果も利用するため、従来のGEM装置
では効果の小さかった炉内への装荷に際しても大きな効
果を発揮する。その結果、炉内の装荷したGEM装置と
炉心外周に装荷したGEM装置との組み合わせが可能と
なり、冷却材流量減少事故時に自動的に大きな負の反応
度を印加できるため、炉心の安全性を向上させる上で有
効なものである。
【0031】また、本発明のGEM装置に、中性子吸収
体内蔵容器の浮上制限装置を設置することにより、運転
時の冷却材の脈動による反応度の振動を防止でき、それ
に伴い出力の振動を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の浮上式中性子吸収体内蔵GEM装置
の実施例およびその作用を示す説明図。
【図2】 本発明の装置で用いる中性子吸収体内蔵容器
の一例を示す斜視図。
【図3】 本発明の装置で用いる浮上制限装置の一例を
示す水平断面図。
【図4】 本発明のGEM装置を装荷した配置例を示す
説明図。
【図5】 本発明のGEM装置を装荷した別な配置例を
示す説明図。
【図6】 従来のGEM装置の概念およびその作用を示
す説明図。
【符号の説明】
10…GEM装置 11…外筒管 12…上部遮蔽体 13…エントランスノズル 14…上部ガス空間 15…冷却材流入口 16…下部遮蔽体 17…中性子吸収体内蔵容器 18…下部制限装置 19…浮上制限装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端が上部遮蔽体で封止された外筒管の
    内部上方に上部ガス空間を有するとともに、該外筒管下
    端に炉心装荷用エントランスノズルと冷却材流入口とを
    有し、炉心への装荷時に該冷却材流入口から該外筒管内
    に冷却材が流入することにより、該上部ガス空間を圧縮
    して圧力がバランスするレベルに外筒管内の冷却材液位
    が定まるようになっているGEM装置において、該外筒
    管内部の冷却材液面に中性子吸収体内蔵容器を浮かせた
    ことを特徴とする浮上式中性子吸収体内蔵GEM装置。
  2. 【請求項2】 該中性子吸収体内蔵容器の軸方向中心レ
    ベルが炉心部の軸方向中心に相当するレベルより下に移
    行しないように該外筒管内部に下部制限装置を設置した
    ことを特徴とする請求項1記載の浮上式中性子吸収体内
    蔵GEM装置。
  3. 【請求項3】 出力運転中の冷却材流量変動幅の最少流
    量時における該外筒管内の冷却材液面より少し下方の該
    外筒管内部に浮上制限装置を設置したことを特徴とする
    請求項1または2記載の浮上式中性子吸収体内蔵GEM
    装置。
JP7016598A 1995-02-03 1995-02-03 浮上式中性子吸収体内蔵gem装置 Pending JPH08211179A (ja)

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