JPH08210536A - リリーフ弁 - Google Patents

リリーフ弁

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Publication number
JPH08210536A
JPH08210536A JP7013302A JP1330295A JPH08210536A JP H08210536 A JPH08210536 A JP H08210536A JP 7013302 A JP7013302 A JP 7013302A JP 1330295 A JP1330295 A JP 1330295A JP H08210536 A JPH08210536 A JP H08210536A
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JP
Japan
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valve
pressure
chamber
pilot
pilot valve
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Application number
JP7013302A
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English (en)
Inventor
Eiichi Mukumoto
栄一 椋本
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Konan Electric Co Ltd
Original Assignee
Konan Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リリーフ弁に関し、リリーフ圧力の動圧設定
圧力と静圧設定圧力との差およびバラツキを小さくでき
るリリーフ弁の提供を目的とする。 【構成】 サポート27が挿通されるパイロット弁子14の
内周面を拡径して副弁室31を形成し、この副弁室31内に
サポート27および封止部材29に外嵌される副弁子32を配
置して、副弁子32の内周面とサポート27との間の隙間を
封止部材29で封止すると共に、圧力室8側から副弁子32
に作用する油圧で副弁子32をパイロット弁子14の内周面
に形成した副弁座38に押圧して副弁子32とサポート27と
の間を封止させる。封止部材29をパイロット弁子14に直
接に接触させず、油圧によって変形する封止部材29がパ
イロット弁子14の移動に対する抵抗を与えないようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リリーフ弁に関し、特
に、リリーフ圧力の動圧設定圧力と静圧設定圧力との差
およびバラツキを小さくできるリリーフ弁に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】リリーフ弁は油圧回路の内圧が所定値を
上回る時に開弁して油圧回路内の圧油をリリーフ油路に
逃がし、油圧回路の内圧を所定値に回復させる弁であ
り、例えば油圧回路の供給油圧の設定や、プレスなどの
機器の過負荷安全装置に用いられている。
【0003】プレスの過負荷安全装置は、例えば図7の
クランク機構のプレス106 に示すように、油タンク101
から給油路102 を介して作動油を油圧ポンプ103 に吸入
し、油圧ポンプ103 の吐出弁104 に接続した負荷回路10
5 を介してプレス106 のスライド107 の内部に形成した
油圧シリンダ108 に圧油を供給し、油圧シリンダ108に
圧油を張りクッション寸法量を確保し、プレス106 はク
ランク機構150 でスライド107 を上下方向に一定寸法の
ストローク作動させ、スライド107 やボルスタ151 に取
付けられた金型152 でワーク153 を加工するがプレス10
6のスライド107のストローク範囲高さの調整不良で不適
に下がり過ぎたり、またワーク153 の厚みが異常に大き
く厚いものが投入されたりするとボルスタ151 上のワー
ク153 にスライド107 もしくは金型152 がくい込み過ぎ
た過負荷状態に突入しようとするが、負荷回路105 に接
続したリリーフ弁109 からリリーフ油路110 を介して油
圧シリンダ108 の増圧油を油タンク101 に逃がし、スラ
イド107 が下死点を通過できるよう油圧シリンダ108を
クッション寸法量だけ縮め過負荷を防止し、金型152や
プレス106 を保護するように構成している。
【0004】油圧ポンプ103 としては、負荷回路105 お
よび油圧シリンダ108 の内圧が所定値以上になると自動
的に停止し、所定値を下回ると自動的に再始動する空気
駆動式のものが用いられ、図8に示すように、油圧ポン
プ103 および吐出弁104 はリリーフ弁109 に一体的に組
み付けられる。また、リリーフ弁109 としては、過負荷
を吸収するための大流量のリリーフと、圧油の昇温に対
する温度補償のための小流量のリリーフとができるよう
に構成したものが用いられる。
【0005】図8に示す従来例では、リリーフ弁109 の
弁ケース111 の片面には給油路102が接続される吸込口1
12 と、負荷回路105 が接続される負荷口113 と、リリ
ーフ油路110 が接続される戻り口114 とが開口させてあ
る。また、この弁ケース111内には吐出弁104 および負
荷口113 に連通させた圧力室115 と、この圧力室115の
他端に同軸心状に連続し、かつ、戻り口114 に連通させ
た弁室116 と、さらに弁室116 に同軸心状に連続させた
圧力設定室117 とが形成される。
【0006】前記弁室116 には主弁子118 が弁室116 と
共通の軸心方向に摺動可能に挿入され、この主弁子118
に連続して段付筒状に形成されたガイドスリーブ119 が
圧力設定室117 に摺動可能に内嵌される。また、主弁子
118 の中心部に形成した通油孔120 にパイロット弁子12
1 が主弁子118 の摺動方向に摺動可能に挿入され、圧力
設定室117内でガイドスリーブ119の内側にパイロット弁
子121 を圧力室8側に付勢するサポートバネ122 と圧力
設定バネ123 とが配置される。
【0007】図9ないし図12に示すように、前記通油孔
120 は圧力室側から流れ順に小径部124 、次第に径が増
大するテーパ部125 および大径部126 が同軸心状に連続
する異径孔からなり、この通油孔120 の小径部124 とテ
ーパ部125 との接続部にパイロット弁座127 が形成され
る。また、この通油孔120 の大径部126 に通油孔120を
主弁子118 の外周囲の弁室116 の部分に連通させる主弁
孔128 が形成される。
【0008】この通油孔120 のパイロット弁座127 ない
し大径部126 にわたってパイロット弁子121 が通油孔12
0の軸心方向に進退可能に挿入され、このパイロット弁
子121の圧力室115 側の端部には、前記テーパ部125 お
よびパイロット弁座127 に対向するテーパ面からなるパ
イロット弁面129 が形成される。また、パイロット弁子
121 の周面130 は、大径部126に全周にわたって摺接
し、このパイロット弁面129のパイロット弁座127 から
の離隔距離が一定以上の時に前記主弁孔128 を開き、パ
イロット弁面129 のパイロット弁座127 からの離隔距離
が一定未満の時に前記主弁孔128 を閉じるように形成さ
れる。
【0009】図13に示すように、前記パイロット弁子12
1 の中心部には圧力室115 側で大径になり、圧力設定室
117 側で小径になる段付孔からなるサポート挿通孔131
が形成され、圧力設定室117 内に配置されたバネ受座13
2 (図8ないし図12に示す)から突出させた軸状のサポ
ート133 の先端部がこのサポート挿通孔131 に進退可能
に挿通される。
【0010】このサポート133 の先端部にはサポート挿
通孔131 の大径部とほぼ同形に拡径された頭部134 が形
成され、この頭部134 の圧力設定室117 側の段付面135
にサポート挿通孔131 の段付面136 を受け止めることに
より、パイロット弁子121 が一定寸法以上圧力室115 側
に突入しないようにしている。また、前記サポート133
の周面にはサポート133 とサポート挿通孔131 の間に形
成される微小隙間を油密状に封止するOリングからなる
封止部材137 が支持されている。
【0011】図8に示すように、前記サポートバネ122
および圧力設定バネ123 を受け止めるバネ受座132 には
弁ケース111 の端壁138 に螺進退可能に挿通された調整
ネジ139 が回転自在に連結され、この調整ネジ139をね
じ回すことによりバネ受座132を圧力設定室117 内で進
退させてリリーフ圧を調整し、この後、調整ネジ139 が
固定ネジ140 で弁ケース11に固定される。
【0012】なお、図9ないし図12に示すように、主弁
子118 のテーパ部125 とパイロット弁子121 のパイロッ
ト弁面129 との間にはパイロット室141 が形成され、主
弁子118 にはこのパイロット室141 を主弁子118 の外周
囲の弁室116 の部分に連通させるオリフィス142 が形成
される。プレス106 の休止時には、圧力室115 の内圧は
大気圧(0圧)にしてあり、図9に示すように、主弁子
118 は最も圧力室115 側に移動した位置に位置し、パイ
ロット弁子121 は圧力設定バネ123 によって主弁子118
のパイロット弁座127 に受け止められる位置に位置して
いる。
【0013】プレス106 の使用時には、プレス106 が無
負荷の時でも油圧ポンプ103 から圧油を供給して圧力室
115 の内圧を所定のプリロード圧(例えば 0.9MPa)程度
にしてあり、図10に示すように、主弁子118 およびパイ
ロット弁子121 はこの圧力室115 の内圧で圧力設定室11
7 側へ移動し、ガイドスリーブ119 とサポート133 は弁
ケース111 に受け止められて圧力設定室117 側への移動
が制限され、パイロット弁子121 はこの圧力室115 から
受ける内圧に対し逆方向から作用する圧力設定バネ123
およびサポートバネ122 の付勢力で対向し、パイロット
弁面129 をパイロット弁座127 に押圧される。
【0014】圧力設定室115 の内圧がさらにリリーフ圧
よりも高くなると、図11に示すように、パイロット弁子
121 が圧力設定バネ123 およびサポートバネ122 に対向
して圧力設定室117 側に押し込められてパイロット弁面
129 がパイロット弁座127 から離れ、これにより、テー
パ部125 とパイロット弁面129 との間のテーパリング状
のパイロット室141 に圧油が流入する。
【0015】例えば油温の上昇による昇圧の場合のよう
に圧力室115 の内圧が緩慢に昇圧する場合には、パイロ
ット室141 への圧油の流入量が少ないので、主弁子118
に形成したオリフィス142 を経てこのパイロット室141
の圧油が主弁118 の外周囲の弁室116 に流れることによ
り、主弁孔128 が開かない内に圧力室115 の内圧が所定
値以下に減圧され、パイロット弁子121 がサポートバネ
122 および圧力設定バネ123 に押されてパイロット弁面
129 はパイロット弁座127 に密着し通油孔120を閉じ
る。
【0016】これに対して、過負荷発生時のように圧力
室115 の内圧の上昇が急激な場合には、多量の圧油が急
激にパイロット室141 に流入するので、オリフィス142
からの流出による減圧効果は無視できる程度になり、図
12に示すように、圧力室115の内圧がパイロット弁面129
全体にわたって受圧され、パイロット弁子121 が急速
に圧力設定室117 側に押し込まれるとともに、主弁子11
8 のテーパ部125 にも圧力室115 の内圧が受圧され、主
弁子118 が急速に圧力室115 側に移動する。
【0017】そして、パイロット弁子121 がパイロット
弁座127 から離れた後、急速にパイロット弁子121 と主
弁子118とが互いに反対側に移動することにより、主弁
孔128が瞬間的に開かれて大量の圧油が主弁子118 の外
側の弁室116 の部分に流れ、弁室116 から戻り口114 、
リリーフ油路110 を経て油タンク101 に戻され、これに
より、油圧シリンダ108 が短縮され、過負荷状態が解消
される。
【0018】ところで、プレス109の主機能要素の加圧
能力を設定する場合には、プレス106を停止させ、負荷
として高圧油圧シリンダをボルスタ上に載せた後、低速
でスライドを昇降させて過負荷を強制的に発生させ、過
負荷安全装置のリリーフ圧力を調整し設定する。これを
静圧設定といい、静圧設定によって設定されたリリーフ
圧を静圧設定圧力という。
【0019】また、実用上では、プレス106 のスライド
を毎分35〜70回程度昇降させてボルスタ151 上のワーク
153 に打ちつけて加圧力を油圧シリンダ108 に作用させ
ながら過負荷が発生するリリーフ圧を調整し、設定する
ことがある。これを動圧設定といい、動圧設定において
過負荷が発生した時の能力を実能力、この時の油圧を動
圧設定圧力という。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】実際には、動的設定圧
力は静圧設定圧力より最大約20%も高くなり、また、ば
らつきが大きく安定しない。この静圧設定圧力と動圧設
定圧力との差や動圧設定圧力のばらつきは設定圧力が高
くなるほど顕著になる。このリリーフ圧力の動圧設定圧
力と静圧設定圧力との差やバラツキが大きいことは金型
の保護を図る上で好ましくないので、できるだけ小さく
することが好ましい。
【0021】研究の結果、このような動圧設定圧力と静
圧設定圧力との差やバラツキが生じる原因は、サポート
133 とサポート挿通孔131 の間の微小隙間を封止する封
止部材137 に圧力室115側から高圧の油圧が急激に作用
することにより、封止部材137が変形してサポート挿通
孔131 の内面に強く押し付けられ、パイロット弁子121
の開弁動作を妨げることにより生じていることが分かっ
た。
【0022】本発明は、上記の事情を鑑みてなされたも
のであり、リリーフ圧力の動圧設定圧力と静圧設定圧力
との差およびバラツキを小さくできるリリーフ弁の提供
を目的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、弁ケースに固
定された軸状のサポートにその軸心方向に進退可能に弁
子を外嵌し、サポートと弁子との隙間を封止する弾性体
からなる封止手段が設けられたリリーフ弁において、上
記の目的を達成するため、次のような手段を講じてい
る。
【0024】すなわち、弁子の内周面を拡径して副弁室
を形成し、この副弁室内にサポートおよび封止部材に外
嵌される副弁子を配置して、副弁子の内周面とサポート
との間の隙間を封止部材で封止すると共に、受圧面側か
ら副弁子に作用する油圧もしくはサポートバネ力で副弁
子を弁子の内周面の径変部に押圧して副弁子とサポート
挿通孔との間を封止させることを特徴とするものであ
る。
【0025】
【作用】封止部材が油圧により変形して副弁子の内周面
に押し付けられるとサポートに対する副弁子の移動に対
する抵抗が大きくなり、副弁子の移動は妨げられるが、
副弁子とパイロット弁子との間の微小隙間には圧油が入
って潤滑作用を発揮するので、パイロット弁子はきわめ
て容易に副弁子およびサポートに対して移動できるよう
になる。
【0026】
【実施例】本発明の一実施例に係るリリーフ弁を図面に
基づいて具体的に説明すれば、以下の通りである。図1
ないし図6に示す本発明の一実施例に係るリリーフ弁は
プレスの過負荷安全装置に用いられるものであり、この
リリーフ弁1は図5に示すように、油圧ポンプにおよび
負荷回路から油圧ポンプ2への逆流を防止する逆止弁3
と共に一体的に組立られている。
【0027】リリーフ弁1の弁ケース4の片面には油圧
ポンプ2に作動油を導入するための吸込口5と、負荷回
路に接続される負荷口6と、リリーフ回路に接続される
戻り口7とを開口させてあり、弁ケース4の内部には前
記逆止弁3と負荷口6とに連通させた圧力室8と、この
圧力室8に同軸心状に連続すると共に前記戻り口7に連
通させた弁室9と、さらに弁室9に同軸心状に連続させ
た圧力設定室10とが形成されている。
【0028】弁室9には主弁子11が弁室9と共通の軸心
方向に摺動可能に挿入され、また、この主弁子11に連続
して段付筒状に形成されたガイドスリーブ12が圧力設定
室10に摺動可能に内嵌される。前記主弁子11の軸心部に
は通油孔13が形成され、この通油孔13内にパイロット弁
子14が主弁子11の軸心方向に進退可能に挿入されてい
る。
【0029】図1ないし図4に示すように、前記通油孔
13は、圧力室8側から流れ順に小径部15、次第に径が増
大するテーパ部16および大径部17が順に同軸心状に連続
する異径孔からなり、この通油孔13の小径部15とテーパ
部16との接続部にパイロット弁座18が形成され、また、
この通油孔13の大径部17に通油孔13を主弁子11の周囲の
弁室9の部分に連通させる主弁孔19が形成される。
【0030】この通油孔13のパイロット弁座18ないし大
径部17にわたってパイロット弁子14が通油孔13の軸心方
向に進退可能に内嵌され、このパイロット弁子14の圧力
室8側の端部には、前記テーパ部16およびパイロット弁
座18に対向するテーパ面からなるパイロット弁面20が形
成される。また、パイロット弁子14の周面21は、前記大
径部17に摺動可能に全周にわたって内接し、前記パイロ
ット弁面20のパイロット弁座18からの離隔距離が一定以
上の時に前記主弁孔19を開き、パイロット弁面20のパイ
ロット弁座18からの離隔距離が一定未満の時に前記主弁
孔19を閉じるように形成される。
【0031】図5に示すように、前記圧力設定室10に内
嵌されたガイドスリーブ12は主弁子11の通油孔13に連続
する中空部を有し、この中空部にバネ受座22が圧力設定
室10の軸心方向に進退可能に配置され、このバネ受座22
には連結棒43が内嵌され弁ケース4の端壁23に螺進退可
能に挿通された調整ネジ24が回転自在に連結され、この
調整ネジ24をねじ回すことにより前記連結棒43を介して
バネ受座22が圧力設定室10内で進退し、この調整ネジ24
を固定ネジ25で弁ケース4に固定することによりバネ受
座22の位置が固定される。
【0032】パイロット弁子14にはその軸心に沿って中
心孔26が貫設され、前記バネ受座22から突出させた軸状
のサポート27の先端部をこの中心孔26に突入させてあ
る。図6に示すように、このサポート27の先端部には段
付状に拡径された頭部28が形成され、この頭部28にOリ
ングからなる封止部材29とバックアップリング30とが外
嵌されて支持されている。
【0033】パイロット弁子14の中心孔26の圧力室8側
を段付き状に拡径することにより副弁室31が形成され、
この副弁室31にサポート27の先端部、封止部材29および
バックアップリング30に進退可能に外嵌される副弁子32
が挿入される。この副弁子32の中心孔33は段付異径孔か
らなり、その段付面34を頭部28の圧力設定室10側の端面
35に受け止めることにより、副弁子32がサポート27から
圧力室8側に脱出することが防止され、この中心孔33の
内周面に封止部材29を密着させることにより副弁子32と
サポート27との間の隙間が封止される。
【0034】また、この副弁子32は外周面は副弁室31に
摺動可能に内接する円筒面36と、これの圧力設定室10側
に連続するコーン形状の副弁面37とからなり、副弁室31
に形成された副弁座38にこの副弁面37を圧力室8側から
接離させることにより、副弁子27・パイロット弁子14間
の隙間がメタルタッチのポペット方式で開閉される。図
1に示すように、圧力室8の内圧が規定圧未満で圧力室
8側に移動し、サポート端面44が弁ケース奥端面45から
離隔した時のサポート27とパイロット弁子14との間に
は、サポート27の頭部28の端面35が副弁子32の段付面34
を介して副弁子32の副弁面37をパイロット弁子14の副弁
座38に押圧閉止し、並びに図2ないし図5に示すよう
に、圧力室8の内圧が規定圧以上で圧力設定室10側に移
動し、サポート端面44が弁ケース奥端面45に当接した時
のサポート27とパイロット弁子14との間には、パイロッ
ト弁子14のパイロット弁面20を主弁子11のパイロット弁
座18に押圧もしくは該パイロット弁座18側に付勢する力
を発生するサポートバネ39が配置される。
【0035】さらに図1ないし図5に示すように、バネ
受座22とパイロット弁子14との間には、パイロット弁子
14のパイロット弁面20を主弁子11のパイロット弁座18に
押圧もしくはパイロット弁座18側に付勢する力を発生す
る圧力設定バネ40が配置される。主弁子11とパイロット
弁子14は圧力室8の内圧が規定圧未満の時には、該圧力
設定バネ40で圧力室8側に移動し、主弁子中央端面47が
弁ケース戻り側端面48に当接し圧力室8側への移動が制
限され、圧力室8の内圧が規定圧以上の時には該圧力設
定バネ40に対向する圧力室8の内圧で圧力設定室10側に
移動し、主弁子11はガイドスリーブ12が弁ケース中央端
面46に当接し、パイロット弁子14はサポート端面44が弁
ケース奥端面45に当接し、圧力設定室10側への移動が制
限される。
【0036】圧力室8の内圧が規定圧未満で主弁子11と
パイロット弁子14が圧力室8側に移動している時は、サ
ポートバネ39のバネ力で副弁子32の副弁面37がパイロッ
ト弁子14の副弁座38を押圧閉止し、圧力室8の内圧が規
定圧以上で圧力設定室10側に移動しサポート端面44が弁
ケース奥端面45に当接し、圧力設定室10側への移動が制
限されている時は副弁子32の圧力室8側端面49が規定圧
以上の圧力室8の内圧を受圧し、圧力設定室10側への推
力を発生し、副弁子32の副弁面37がパイロット弁子14の
副弁座38を押圧閉止する。
【0037】なお、図1ないし図4に示すように、主弁
子11のテーパ部16とパイロット弁子14のパイロット弁面
20の間にパイロット室41が形成され、このパイロット室
41を主弁子11の外周囲の弁室9の部分に連通させるオリ
フィス42が主弁子11に形成されている。プレス休止時に
は、圧力室8の内圧は大気圧(0圧)にしてあり、図1
に示すように、主弁子11は最も圧力室8側に移動した位
置に位置し、パイロット弁子14はパイロット弁座18に受
け止められる位置に圧力設定バネ40によって付勢されて
いる。
【0038】プレス駆動準備を行うために、油圧ポンプ
2が始動され圧力室8の内圧が規定圧以上になると、主
弁子11およびパイロット弁子14は圧力室8の内圧により
圧力設定バネ40に抗して圧力設定室10側に移動され、図
2に示すように、ガイドスリーブ12が弁ケース4の弁ケ
ース中央端面46に受け止められ、主弁子11の圧力設定室
10側への移動が制限され、さらにサポート端面44が弁ケ
ース奥端面45に当接し、パイロット弁子14はサポートバ
ネ39と圧力設定バネ40の付勢力でパイロット弁面20を主
弁子11のパイロット弁座18に押圧閉止する。
【0039】そして圧力室8の内圧がプリロード圧にな
ると油圧ポンプ2が停止する。この時、サポートバネ39
はリリーフ圧力の最低基準値 (例えば2MPa)の確保に寄
与し、圧力設定バネ40は調整ネジ24のねじ回しでバネ力
を可変され最低基準値を超えたリリーフ圧力設定範囲
(例えば2〜 3.5MPa)における圧力設定調整に寄与す
る。
【0040】サポート端面44が弁ケース奥端面45に当接
することにより、サポート27の頭部28と副弁子32が圧力
室8側に形成する端面の受圧面積に作用する圧力室8の
内圧の影響をパイロット弁子14から除外したパイロット
弁子14の副弁座38と、主弁子11のパイロット弁座18の間
のドーナツリング状の小さな受圧面積でパイロット弁子
14は圧力室8の内圧を受圧するので、これに対抗するリ
リーフ弁としての付勢力は小さくでき、高リリーフ圧力
(例えばMAX 3.5MPa) に対して、小型のサポートバネ39
と圧力設定バネ40でパイロット弁子14のパイロット弁面
20を主弁子11のパイロット弁座18に押圧もしくは該パイ
ロット弁座18側に付勢でき、コンパクトで低慣性を有し
高速応答のリリーフ弁機構が形成される。
【0041】圧力室8の内圧がプリロード圧力になり、
油圧ポンプ2が停止した後に必要なリリーフ圧力の静圧
設定を行うためにスライドに、例えば油圧ジャッキを用
いて負荷を与えるとその負荷の増大に比例して圧力室8
の内圧が増大し、圧力室8の内圧がパイロット弁子14の
副弁座38と主弁子11のパイロット弁座18の間のドーナツ
リング状の受圧面積に負荷され、この油圧による推力が
サポートバネ35および圧力設定バネ40の設定圧力を上回
ると、図3に示すように、パイロット弁子14がパイロッ
ト弁座18から離れ、圧力室8内の圧油が小径部15、パイ
ロット弁座18、パイロット室41、オリフィス42および弁
室9を通って戻り口7に流出する。
【0042】この戻り口7からリリーフ油が出る時の圧
油室の圧力が所定の過負荷リリーフ圧(例えば3MPa )
になるように調整ネジ24をねじ回してバネ受座22を圧力
設定室10内で進退させ、サポートバネ39および圧力設定
バネ40の付勢力を調整した後、この調整ネジ24を固定ネ
ジ25で弁ケース4に固定する。なお、この場合には、封
止部材29が圧力室8の圧力で副弁子32の内周面に押し付
けられても、圧力室8の圧力上昇が過負荷発生時に比べ
るとかなり緩慢であり、パイロット弁子14および封止部
材29の移動が緩慢になるため、副弁子32は圧力室8の圧
力で副弁座31に受け止められた状態でパイロット弁子14
と共に圧力設定室10側に移動し、圧力室8からパイロッ
ト弁子14と副弁子32との間を通って圧力設定室10に圧油
が漏れるおそれはない。
【0043】このように静圧設定したリリーフ弁1を用
いて、動圧設定を行ったところ、過負荷発生時に、図4
に示すように、封止部材29が圧力室8の圧力で副弁子27
の内周面に押し付けられ急に圧力設定室10側に移動しよ
うとする副弁子31を制止させるが、副弁子31とパイロッ
ト弁子14のサポート挿通孔22の間の微小隙間に圧力室8
側から圧入された圧油の潤滑作用により、副弁子31に対
してパイロット弁子14は著しく円滑に移動できる。この
結果、動圧設定圧力と静圧設定圧力との差が静圧設定圧
力の±2%程度となり、また、動圧設定圧力のバラツキ
も±1%以内となったのである。
【0044】なお、過負荷発生時には、パイロット弁子
14が微少開止しパイロット弁座18から離隔するや否や多
量の圧油がパイロット室41内に流入し、パイロット弁面
20の全面にわたって油圧が作用し、パイロット弁子14の
開受面積が副弁座38と主弁子11のパイロット弁座18の間
の小さなドーナツリング状の受圧面積から瞬時に副弁座
38と主弁子11の周面21の間の大きなドーナツリング状の
受圧面積が急激に大きく変化し、サポートバネ35および
圧力設定バネ40に対抗する大きな油圧推力が発生し、パ
イロット弁子14が瞬時に圧力設定室10側に移動すると共
に、主弁子11には瞬時に圧力室8側に大きな開弁推力を
発生させる大きな受圧面積を有するテーパ部16の全面に
わたって油圧が作用し、パイロット弁子14がパイロット
弁座18を閉止している時に主弁子11の小さな受圧面積の
圧力室8側端面50に作用する圧力室8の内圧が発生する
圧力設定室10側方向の小さな閉弁推力に対抗して、主弁
子11には急速に圧力室8側に移動する大きな油圧開弁推
力が発生し主弁子11は急速大開弁する。
【0045】その結果、主弁子11とパイロット弁子14が
相互反発の急速大開弁し、主弁孔19が瞬間的に開かれ、
多量の圧油がこの主弁孔19を通って弁室9に逃がされる
ことになり、瞬時に過負荷状態が解除される。また、パ
イロット弁子14の副弁室31の周面と副弁子32との間の隙
間は微小であるので、過負荷発生時に副弁子32が副弁座
38から離れても、この隙間の絞り作用によって圧力室8
からパイロット弁子14と副弁子32との間を通って圧力設
定室10に圧油が漏れることが防止される。
【0046】
【発明の効果】近年のプレス機などの鍛圧機械において
は、リリーフ設定圧力を高圧化 (例えば 2.5→3.5MPa)
し、油圧によるエネルギー密度を高めることでスライド
シリンダ径を小さくし、機械のコンパクト化・低価格化
が加速している。さらに、スライドのストローク作動の
高速化 (例えば50→120Spm) により、加工の高効率化が
図られている。
【0047】したがって、搭載するリリーフ弁が高圧化
においては封止部材 (例えばパッキン) の固着や摺動抵
抗の悪影響を排除すること、並びに高速化においては弁
の低慣性化 (例えばコンパクト化による質量の軽減) に
より高応答化を図ることはリリーフ性能を大幅にアップ
し、鍛圧機械の加圧能力の安定化と鍛圧機械本体と金型
を保護し高性能加工を支援する。
【0048】以上に説明したように、本発明のリリーフ
弁は、弁子の内周面を拡径して副弁室を形成し、この副
弁室内にサポートおよび封止部材に外嵌される副弁子を
配置して、副弁子の内周面とサポートとの間の隙間を封
止部材で封止すると共に、受圧面側から副弁子に作用す
る油圧で副弁子を弁子の内周面の径変部に押圧して副弁
子とサポート挿通孔との間を封止させている。
【0049】従って、例えば過負荷時に受圧面側から受
ける圧力によって変形する封止部材は直接に接触してい
る副弁子の移動を妨げるが、直接に接触していない弁子
の移動を妨げることはなく、むしろ、サポート挿通孔の
周面と副弁子との間に圧入される圧油の潤滑作用により
弁子の移動が円滑になり、さらにサポート端面が弁ケー
ス奥端面に当接することによりサポートの頭部と副弁子
が圧力室側に形成する端面の受圧面積に作用する圧力室
の内圧の影響を、パイロット弁子から除外したパイロッ
ト弁子の副弁座と主弁子のパイロット弁座の間のドーナ
ツリング状の小さな受圧面積でパイロット弁子は圧力室
の内圧を受圧するので、これに対抗するリリーフ弁とし
ての付勢力は小さくでき、高リリーフ圧力 (例えば MAX
3.5MPa)に対して小形のサポートバネと圧力設定バネで
軽質量のパイロット弁子のパイロット弁面を主弁子のパ
イロット弁座を押圧もしくはパイロット弁座側に付勢で
き、コンパクトで低慣性を有して高速応答し、図14に示
すリリーフ性能を発揮し、静圧設定圧力と動圧設定圧力
との差を例えば±2%程度に小さくすることができ、ま
た、動圧設定圧力のバラツキも例えば±1%以内に小さ
くすることができ、プレスや金型の保護を図る上で非常
に有利になるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部の0圧時の断面図であ
る。
【図2】本発明の一実施例の要部のプリロード状態での
断面図である。
【図3】本発明の一実施例の要部の小流量リリーフ時の
断面図である。
【図4】本発明の一実施例の要部の大流量リリーフ時の
断面図である。
【図5】本発明の一実施例の断面図である。
【図6】本発明の一実施例の要部の拡大断面図である。
【図7】プレスの過負荷安全装置の油圧回路図である。
【図8】従来例の断面図である。
【図9】従来例の要部の0圧時の断面図である。
【図10】従来例のプリロード状態での要部の断面図であ
る。
【図11】従来例の小流量リリーフ状態での要部の断面図
である。
【図12】従来例の大流量リリーフ状態での要部の断面図
である。
【図13】従来例の要部の拡大断面図である。
【図14】本発明のリリーフ性能を示すグラフである。
【符号の説明】
1…リリーフ弁 4…弁ケース 14…パイロット弁子 27…サポート 29…封止部材 31…副弁室 32…副弁子 38…副弁座

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁ケース内に弁室と、弁室を弁ケース外
    の圧油路に連通させる一次流路とが形成され、弁ケース
    内にパイロット弁子を直接に内包する主弁子を配置し、
    主弁孔の通油路を流れ順に小径部と次第に径が増大する
    テーパ部と大径部とを有する径が連続的に変化する異径
    孔で形成し、小径部とテーパ部との接続部にパイロット
    弁子が封止状に当接するパイロット弁座を形成し、パイ
    ロット弁子の先端部がテーパ周面を有し外周縁部を主弁
    子の大径筒部に摺動可能に嵌合させ、主弁子の大径筒部
    の周壁に主弁孔を形成し、一次流路の油圧を、主弁子に
    形成した通油路を介して、パイロット弁子を主弁子の方
    向に付勢する付勢手段に抗してパイロット弁に作用させ
    てパイロット弁子を主弁子から離隔させることによりパ
    イロット弁の開受圧面積を急増させ、パイロット弁子を
    急速開弁させ、同時に主弁子の開受圧面積を急増させパ
    イロット弁子と逆方向に主弁子を急速大開弁させパイロ
    ット弁子にパイロット弁座と主弁孔との間で通油路を開
    閉させ、弁ケースに固定された軸状のサポートにその軸
    心方向に進退可能に弁子を外嵌し、サポートと弁子との
    隙間を封止する弾性体からなる封止手段が設けられたリ
    リーフ弁において、弁子の内周面を拡径して副弁室を形
    成し、この副弁室内にサポートおよび封止部材に外嵌さ
    れる副弁子を配置して、副弁子の内周面とサポートとの
    間の隙間を封止部材で封止すると共に、受圧面側から副
    弁子に作用する油圧で副弁子を弁子の内周面の径変部に
    押圧して副弁子とサポート挿通孔との間を封止させるこ
    とを特徴とするリリーフ弁。
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Cited By (3)

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