JPH08207070A - 発泡性ビーズによる成形方法 - Google Patents

発泡性ビーズによる成形方法

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JPH08207070A
JPH08207070A JP7016238A JP1623895A JPH08207070A JP H08207070 A JPH08207070 A JP H08207070A JP 7016238 A JP7016238 A JP 7016238A JP 1623895 A JP1623895 A JP 1623895A JP H08207070 A JPH08207070 A JP H08207070A
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expandable beads
filling
beads
expandable
cavity
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JP7016238A
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Tomoji Inuzuka
智士 犬塚
Koichi Ishibashi
幸一 石橋
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】製品の密度差のばらつきを小さくする。 【構成・作用】発泡性ビーズが少なくとも一回圧縮及び
膨脹された圧縮発泡性ビーズB01等である。また、発泡
性ビーズを圧縮及び膨脹された回数により区分し、区分
された各発泡性ビーズを圧縮して各充填用発泡性ビーズ
10等とする。そして、各充填用発泡性ビーズB10等を
キャビティC内の異なる部分に充填する。充填用発泡性
ビーズB10等は、過去に圧縮及び膨脹が繰り返された回
数により、膨脹特性つまり体積変化率に変化を有してい
る。このため、体積変化率が異なる充填用発泡性ビーズ
10等はキャビティC内での充填量が異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二段発泡法及び圧縮充
填法を用いた発泡性ビーズによる成形方法に関する。こ
の成形方法は、例えばポリプロピレン(PP)製バンパ
ー等の製造方法に供して好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、二段発泡法を用いて発泡プラスチ
ックからなる製品を得る方法が知られている(例えば、
特開平3−173631号公報)。この方法では、まず
第1工程として、発泡プラスチックの原材料によりPP
製等の発泡性ビーズを得る。この段階では発泡性ビーズ
は未だ十分に膨脹し切っていない状態である。そして、
第2工程として、この発泡性ビーズを成形型のキャビテ
ィに充填した後、加熱等により発泡性ビーズを最終膨脹
させて製品を成形する。かかる第2工程は製品の発泡倍
率を制御すべく圧縮充填法により行われ得る。
【0003】この圧縮充填法により例えばPP製バンパ
ーを製造する場合、図2に示すように、まず、PP製の
発泡性ビーズB0 と、キャビティCに連通する図示しな
い微小孔を有し、高圧空気の供給により微小孔を通じて
キャビティCの内部及び外部に圧力を付与可能な成形型
Fとを用意する。また、発泡性ビーズB0 のキャビティ
Cへの充填前に発泡性ビーズB0 をホッパH内で第1圧
力p1 (加圧中をハッチングで示す。)で加圧して一旦
圧縮し、充填用発泡性ビーズB1 とする。
【0004】そして、キャビティCの内部及び外部を第
1圧力p1 よりやや低い第2圧力p 2 (加圧中をハッチ
ングで示す。)とすることにより、充填用発泡性ビーズ
1をキャビティC内に充填する。通常、第2圧力p2
は第1圧力p1 より0.5〜1.0(kgf/cm2
程度低くされる。しかる後、キャビティCの内部及び外
部の第2圧力p2 を大気に開放することにより、充填用
発泡性ビーズB1 を最終膨脹させる。キャビティC内に
おける充填用発泡性ビーズB1 の最終膨脹時に同時に加
熱する場合もある。こうしてバンパー形状に賦形された
製品Gを得る。かかる圧縮充填法によれば、第1圧力p
1 と第2圧力p2 との圧力差により、製品Gの発泡倍率
を制御可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記二段発泡
法及び圧縮充填法を用いた従来の成形方法では、密度が
任意の部分で大きくばらつく製品を成形しやすいことが
明らかとなった。すなわち、図3に示すように、一般的
なホッパHは、製造ラインの稼働率を確保するため、1
ショット使用量より多い量の発泡性ビーズB0 を収納可
能になされている。また、ホッパHの上方には常時同量
の発泡性ビーズB0 を収納すべく、上限センサSが設け
られており、このセンサSの検知によりホッパH内には
充填用発泡性ビーズB1 のキャビティCへの充填前に1
ショット分の発泡性ビーズB0 が順次補給されるように
なっている。また、ホッパH内では第1圧力p1 の付加
と、第2圧力p2 の大気への開放とが繰り返されている
こととなる。
【0006】このため、このホッパHが例えば6ショッ
ト使用量分の発泡性ビーズB0 を収納可能なものとすれ
ば、ホッパH内に収納された発泡性ビーズB0 は6種類
のものとなる。つまり、図4に示すように、ホッパH内
には、補給されたばかりで未だ圧縮及び膨脹されていな
い無圧縮発泡性ビーズB00と、この無圧縮発泡性ビーズ
00が一回圧縮及び膨脹された一回圧縮発泡性ビーズB
01と、この一回圧縮発泡性ビーズB01がさらに一回圧縮
及び膨脹された二回圧縮発泡性ビーズB02と、この二回
圧縮発泡性ビーズB02がさらに一回圧縮及び膨脹された
三回圧縮発泡性ビーズB03と、この三回圧縮発泡性ビー
ズB03がさらに一回圧縮及び膨脹された四回圧縮発泡性
ビーズB04と、この四回圧縮発泡性ビーズB04がさらに
一回圧縮及び膨脹された五回圧縮発泡性ビーズB05とが
収納されている。これら6種類の発泡性ビーズB0 はブ
ローバックで攪拌、混合されている。ホッパH内に攪拌
用のプロペラがある場合には、このプロペラによっても
6種類の発泡性ビーズB0は攪拌、混合される。そし
て、混合された6種類の発泡性ビーズB0 は、最後の圧
縮により充填用発泡性ビーズB1 とされ、キャビティC
へ充填されることとなる。
【0007】従来、こうしてキャビティCに充填された
充填用発泡性ビーズB1 は、例え何回圧縮及び膨脹が繰
り返されたものであっても、膨脹特性になんら変化はな
いと考えられており、このためキャビティC内でそれぞ
れ等しく充填、最終膨脹されると考えられてきた。この
ため、製品は、密度差がなく、安定した発泡倍率のもの
になる筈であると考えられてきた。そして、実際の製品
が密度差でばらつき、倍率精度が±5〜15%程度と比
較的悪いのは、他に原因があると考えられていた。
【0008】しかし、本発明者の鋭意研究によれば、P
P製等の発泡性ビーズでは、図5に示すように、例えば
無圧縮発泡性ビーズB00と、一回圧縮発泡性ビーズB01
と、二回圧縮発泡性ビーズB02と、三回圧縮発泡性ビー
ズB03との間で、第1圧力p 1 (kgf/cm2 )と体
積変化率(%)とに差があることが明らかとなった。こ
の原因は以下にあると考えられる。つまり、発泡性ビー
ズB0 は、図6(A)に示すように、フォーム層90
と、このフォーム層90の表面に位置する表皮層91と
からなる。この発泡性ビーズB0 のうち無圧縮発泡性ビ
ーズB00を一旦圧縮した充填用発泡性ビーズB1 は、図
6(B)に示すように、表皮層91が未だ艶を有して強
化なものである。これに対し、発泡性ビーズB0 のうち
一回圧縮発泡性ビーズB01等の圧縮発泡性ビーズを一旦
圧縮した充填用発泡性ビーズB1は、図6(C)に示す
ように、表皮層91が破壊されて艶を喪失し、皺を有す
るに至っている。つまり、充填用発泡性ビーズB1 は、
過去に圧縮及び膨脹が繰り返された回数により、膨脹特
性つまり体積変化率に変化を有しているのである。この
ため、体積変化率が異なる充填用発泡性ビーズはキャビ
ティ内での充填量が異なる。これが主因で、製品は任意
の部分で密度が大きくばらつき、目標倍率より15〜2
0%程度高い発泡倍率の製品となり、結果として±5〜
15%程度の比較的悪い倍率精度しか実現できず、かつ
比較的小さな制御幅の発泡倍率しか確保できなかったこ
とがわかる。
【0009】特に、図5に示すように、無圧縮発泡性ビ
ーズB00と一回圧縮発泡性ビーズB 01との間には、体積
変化率に最大約20%程度の差があり、これらが混合さ
れた充填用発泡性ビーズB1 を用いた場合には、製品の
密度差のばらつきが最も大きく、最も悪い倍率精度しか
実現できず、かつ小さな制御幅の発泡倍率しか確保でき
ないことがわかる。
【0010】本発明の課題は、製品の密度差のばらつき
が小さい発泡性ビーズによる成形方法を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1の発泡性ビーズによる成形方法は、発泡
性ビーズと、キャビティをもつ成形型とを用意し、該発
泡性ビーズを圧縮して充填用発泡性ビーズとする準備工
程と、該充填用発泡性ビーズを該キャビティ内に充填す
る充填工程と、該充填用発泡性ビーズを最終膨脹させて
該キャビティにより製品を成形する最終膨脹成形工程
と、からなる発泡性ビーズによる成形方法において、前
記発泡性ビーズは、未だ圧縮及び膨脹されていない無圧
縮発泡性ビーズが少なくとも一回圧縮及び膨脹された圧
縮発泡性ビーズであることを特徴とする。 (2)請求項2の発泡性ビーズによる成形方法は、発泡
性ビーズと、キャビティをもつ成形型とを用意し、該発
泡性ビーズを圧縮して充填用発泡性ビーズとする準備工
程と、該充填用発泡性ビーズを該キャビティ内に充填す
る充填工程と、該充填用発泡性ビーズを最終膨脹させて
該キャビティにより製品を成形する最終膨脹成形工程
と、からなる発泡性ビーズによる成形方法において、前
記準備工程では、前記発泡性ビーズを圧縮及び膨脹され
た回数により区分し、区分された各該発泡性ビーズを圧
縮して各充填用発泡性ビーズとし、前記充填工程では、
各該充填用発泡性ビーズを該キャビティ内の異なる部分
に充填することを特徴とする。
【0012】発泡性ビーズとしては、PP、ポリスチレ
ン(PS)、アクリルニトリル・ブタジエンスチレン樹
脂(ABS)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル
(PVC)等からなるものが採用することができる。
【0013】
【作用】
(1)請求項1の発泡性ビーズによる成形方法では、ま
ず準備工程において、発泡性ビーズと、キャビティをも
つ成形型とを用意する。ここで、発泡性ビーズは圧縮発
泡性ビーズである。この圧縮発泡性ビーズは、上記図5
を例にとれば、未だ圧縮及び膨脹されていない無圧縮発
泡性ビーズB00が少なくとも一回圧縮及び膨脹された一
回圧縮発泡性ビーズB01、二回圧縮発泡性ビーズB02
である。これら圧縮発泡性ビーズB01、B02等は、無圧
縮発泡性ビーズB00と比較し、最大約20%程度以上で
体積変化率が大きく、つまり圧縮されやすくなってい
る。そして、この圧縮発泡性ビーズのみからなる発泡性
ビーズを圧縮して充填用発泡性ビーズとする。このと
き、充填用発泡性ビーズは、圧縮発泡性ビーズのみを圧
縮したものであり、無圧縮発泡性ビーズを圧縮したもの
を含まないため、ほぼ等しく圧縮されている。
【0014】次いで、充填工程において、この充填用発
泡性ビーズをキャビティ内に充填する。ここで、ほぼ等
しく圧縮され、かつ十分に圧縮された充填用発泡性ビー
ズは、ほぼ等しくかつ大量にキャビティ内に充填され
る。この後、最終膨脹成形工程において、充填用発泡性
ビーズを最終膨脹させてキャビティにより製品を成形す
る。ここで、キャビティ内にほぼ等しく、かつ大量に充
填された充填用発泡性ビーズは、ほぼ等しく高い密度で
最終膨脹し、低い発泡倍率となる。こうして圧縮発泡性
ビーズを用いて発泡倍率を低くできる。 (2)請求項2の発泡性ビーズによる成形方法では、ま
ず準備工程において、発泡性ビーズと、キャビティをも
つ成形型とを用意する。そして、発泡性ビーズを圧縮し
て充填用発泡性ビーズとする。ここで、発泡性ビーズを
圧縮及び膨脹された回数により区分し、区分された各発
泡性ビーズを圧縮して各充填用発泡性ビーズとする。
【0015】次いで、充填工程において、各充填用発泡
性ビーズをキャビティ内の異なる部分に充填する。ここ
で、圧縮及び膨脹の回数が多いことにより十分に圧縮さ
れた充填用発泡性ビーズはキャビティ内の特定の部分で
大量に充填され、圧縮及び膨脹の回数が少ないことによ
りさほど圧縮されていない充填用発泡性ビーズはキャビ
ティ内の他の特定の部分で少量で充填される。
【0016】この後、最終膨脹成形工程において、各充
填用発泡性ビーズを最終膨脹させてキャビティにより製
品を成形する。このとき、特定の部分で大量に充填され
た充填用発泡性ビーズは高い密度で最終膨脹し、低い発
泡倍率となる。また、他の特定の部分で少量で充填され
た充填用発泡性ビーズは低い密度で最終膨脹し、高い発
泡倍率となる。
【0017】このため、キャビティ内の製品は異なる部
分が異なる密度、異なる発泡倍率のものとなる。また、
大量に充填可能な充填用発泡性ビーズを用いて発泡倍率
を低くできるとともに、少量で充填可能な充填用発泡性
ビーズを用いて発泡倍率を高くできる。
【0018】
【実施例】以下、請求項1、2の発明をPP製バンパー
の製造方法に具体化した実施例を図面を参照しつつ説明
する。まず、この成形方法に係る成形装置について説明
する。この成形装置では、図1に示すように、原料サイ
ロ1内に予備発泡されたPP製の発泡性ビーズが収納さ
れている。この発泡性ビーズは、未だ圧縮及び膨脹され
ていない15倍用の無圧縮発泡性ビーズB00である。な
お、無圧縮発泡性ビーズB00としては、他に13.5倍
用、20倍用等のものを採用することもできる。
【0019】この原料サイロ1は配管2により三方弁3
の入口に接続されている。三方弁3の出入口には配管4
及び第1供給弁5を介して小型ホッパ6が接続され、三
方弁3の他の出口には配管7及び第2供給弁8を介して
大型ホッパ9が接続されている。小型ホッパ6には配管
10、第1吸引弁11及び配管12を介して吸引ブロア
13が接続され、大型ホッパ9には配管14、第2吸引
弁15及び配管12を介して吸引ブロア13が接続され
ている。また、図示しないエアーポンプと接続された配
管16は加圧弁17を経て配管18及び配管19により
大型ホッパ9に接続されており、配管18は配管20に
より小型ホッパ6に接続されている。
【0020】小型ホッパ6には、その上限位置に上限セ
ンサ6aが設けられ、その下限位置に下限センサ6bが
設けられている。また、大型ホッパ9には、その上限位
置に上限センサ9aが設けられている。また、小型ホッ
パ6及び大型ホッパ9には、配管6c、9cにより成形
型21が接続されている。この成形型21は、上記した
ものと同様、キャビティCに連通する図示しない微小孔
を有し、高圧空気の供給により微小孔を通じてキャビテ
ィCの内部及び外部に圧力を付与可能になされている。
かかるキャビティCはバンパー形状に形成されており、
キャビティCの上方ではバンパーGの主部を賦形し、キ
ャビティCの下方ではこの主部と一体の車体取付け部を
賦形可能になっている。小型ホッパ6と接続された配管
6cはかかるキャビティCの下方に連通され、大型ホッ
パ9と接続された配管9cはキャビティCの上方に連通
されている。
【0021】「1ショット目の準備工程」以上のように
構成された成形装置の1ショット目では、始めに三方弁
3を流路cで選択するとともに第2供給弁8を開き、第
2吸引弁15を開いて吸引ブロア13の吸引力で上限セ
ンサ9aが検知するまで、大型ホッパ9内に原料サイロ
1から無圧縮発泡性ビーズB00を送る。このとき、第1
吸引弁11及び第1供給弁5は閉じられ、小型ホッパ6
内には原料サイロ1から無圧縮発泡性ビーズB00が送ら
れていない。
【0022】そして、第2供給弁8及び第2吸引弁15
を閉じ、加圧弁17を開き、エアーポンプから大型ホッ
パ9及び小型ホッパ6に高圧空気を送る。所定時間経過
後、加圧弁17を閉じ、第1吸引弁11及び第2吸引弁
15を開いて吸引ブロア13により大型ホッパ9及び小
型ホッパ6から高圧空気を逃がす。これにより、大型ホ
ッパ9内において、無圧縮発泡性ビーズB00を第1圧力
1 (3〜4(kgf/cm2 ))で加圧し、一回圧縮
及び膨脹された一回圧縮発泡性ビーズB01とする。
【0023】次いで、三方弁3を流路bで選択するとと
もに第1供給弁5を開き、第1吸引弁11を開いて吸引
ブロア13の吸引力で上限センサ6aが検知するまで、
小型ホッパ6内に原料サイロ1から無圧縮発泡性ビーズ
00を送る。このとき、第2吸引弁15及び第2供給弁
8は閉じられ、大型ホッパ9内には原料サイロ1から無
圧縮発泡性ビーズB00が送られていない。そして、第1
供給弁5及び第1吸引弁11を閉じ、加圧弁17を開
き、エアーポンプから大型ホッパ9及び小型ホッパ6に
高圧空気を送る。
【0024】これにより、小型ホッパ6内において、無
圧縮発泡性ビーズB00を第1圧力p 1 で加圧して一旦圧
縮し、無圧縮充填用発泡性ビーズB10とする。一方、大
型ホッパ9内の一回圧縮発泡性ビーズB01は、無圧縮発
泡性ビーズB 00と比較し、最大約20%程度以上で体積
変化率が大きく、つまり圧縮されやすくなっている。そ
して、大型ホッパ9内において、この一回圧縮発泡性ビ
ーズB 01のみからなる発泡性ビーズを第1圧力p1 で加
圧して一旦圧縮し、一回圧縮充填用発泡性ビーズB11
する。このとき、大型ホッパ9内の一回圧縮充填用発泡
性ビーズB11は、一回圧縮発泡性ビーズB01のみを圧縮
したものであり、無圧縮発泡性ビーズB00を圧縮したも
のを含まないため、ほぼ等しく圧縮されている。
【0025】こうして、発泡性ビーズは、小型ホッパ6
内に収納された無圧縮充填用発泡性ビーズB10と、大型
ホッパ9内に収納された一回圧縮充填用発泡性ビーズB
11とに区分される。 「1ショット目の充填工程」次いで、キャビティCの内
部及び外部を第1圧力p1 より0.5〜1.0(kgf
/cm2 )程度低い第2圧力p2 (2〜3.5(kgf
/cm2 ))とすることにより、一回圧縮充填用発泡性
ビーズB11をキャビティCの下方に充填するとともに、
無圧縮充填用発泡性ビーズB10をキャビティCの上方に
充填する。
【0026】ここで、ほぼ等しく圧縮され、かつ十分に
圧縮された一回圧縮充填用発泡性ビーズB11は、ほぼ等
しく、かつ大量にキャビティC内の下方に充填される。
また、さほど圧縮されていない無圧縮充填用発泡性ビー
ズB10は、少量でキャビティC内の上方に充填される。 「1ショット目の最終膨脹工程」この後、キャビティC
の内部及び外部の第2圧力p2 を大気に開放することに
より、一回圧縮充填用発泡性ビーズB11と無圧縮充填用
発泡性ビーズB10とを最終膨脹させ、キャビティCによ
りバンパーGを成形する。このとき、同時に加熱しても
よい。こうしてバンパーGを得る。
【0027】第2圧力p2 を大気に開放するとき、小型
ホッパ6及び大型ホッパ9も大気に開放される。このた
め、小型ホッパ6内に残留している無圧縮充填用発泡性
ビーズB10は膨脹されて一回圧縮発泡性ビーズB01とな
り、大型ホッパ9内に残留している一回圧縮充填用発泡
性ビーズB11も膨脹されて二回圧縮発泡性ビーズB02
なる。
【0028】「2ショット目の準備工程」このため、次
のショットでは、まず第1供給弁5を開き、三方弁3を
流路aで選択するとともに第2供給弁8を開き、第2吸
引弁15を開いて吸引ブロア13の吸引力で下限センサ
6bが検知するまで、大型ホッパ9内に小型ホッパ6に
残留している一回圧縮発泡性ビーズB01を送る。この
後、第2吸引弁15及び第2供給弁8を閉じ、三方弁3
を流路bで選択し、第1吸引弁11を開いて吸引ブロア
13の吸引力で上限センサ6aが検知するまで小型ホッ
パ6内に原料サイロ1から無圧縮発泡性ビーズB00を送
る。
【0029】この後、1ショット目と同様、小型ホッパ
6内の無圧縮発泡性ビーズB00を無圧縮充填用発泡性ビ
ーズB10とする。また、大型ホッパ9内においては、残
留していた二回圧縮発泡性ビーズB02を二回圧縮充填用
発泡性ビーズB12とし、小型ホッパ6から送られた一回
圧縮発泡性ビーズB01を一回圧縮充填用発泡性ビーズB
11とする。このとき、大型ホッパ9内の2種類の一回圧
縮充填用発泡性ビーズB11及び二回圧縮充填用発泡性ビ
ーズB12はブローバック等で攪拌、混合されても、膨脹
特性にはほとんど差を有さず、ほぼ等しく圧縮されてい
る。
【0030】以下、1ショット目と同様、「2ショット
目の充填工程」及び「2ショット目の最終膨脹工程」を
行う。また、3ショット目以降も同様である。こうして
バンパーGを製造すると、キャビティC内の下方にほぼ
等しく、かつ大量に充填された圧縮充填用発泡性ビーズ
11等は、ほぼ等しく高い密度で最終膨脹し、低い発泡
倍率となる。こうしてバンパーGの車体取付け部は、圧
縮発泡性ビーズB01等を用いて発泡倍率が低くされる。
【0031】また、キャビティC内の上方に少量で充填
された無圧縮充填用発泡性ビーズB 10は、低い密度で最
終膨脹し、高い発泡倍率となる。こうしてバンパーGの
主部は、無圧縮発泡性ビーズB00を用いて発泡倍率が高
くされる。したがって、この成形方法では、バンパーG
の車体取付け部及び主部において密度差のばらつきを小
さくすることができる。試験によれば、倍率精度も5〜
10%程度従来よりも高くすることができた。
【0032】そして、キャビティC内のバンパーGは車
体取付け部と主部とが異なる密度、異なる発泡倍率のも
のとなる。また、大量に充填可能な圧縮充填用発泡性ビ
ーズB11等を用いて発泡倍率を低くできるとともに、少
量で充填可能な無圧縮充填用発泡性ビーズB10を用いて
発泡倍率を高くできている。かかる発泡倍率は、第1圧
力p1 と第2圧力p2 との圧力差により制御可能であ
る。試験によれば、15倍用の無圧縮発泡性ビーズB00
から13.0〜21倍まで制御幅を大きく確保できた。
【0033】なお、こうしてバンパーGの車体取付け部
のみを主部と比較して高い硬度で成形できるため、原料
費の低減、軽量化を実現できた。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、各請求項記載の成
形方法では、各請求項の構成を採用しているため、以下
のような優れた効果を奏することができる。 (1)請求項1の発泡性ビーズによる成形方法では、発
泡性ビーズとしてほぼ等しく膨脹される圧縮発泡性ビー
ズを採用しているため、製品の密度差のばらつきが小さ
く、従来よりも高い倍率精度を実現することができる。
【0035】また、この成形方法では、発泡性ビーズと
して大量に充填される圧縮発泡性ビーズを採用している
ため、高い密度で最終膨脹し、低い発泡倍率の製品を成
形できる。こうして圧縮発泡性ビーズを用いて発泡倍率
を低くできるということは、他方において無圧縮発泡性
ビーズを用いれば発泡倍率を高くできることをも意味す
るため、従来よりも製品の発泡倍率の制御幅を大きくで
きることがわかる。
【0036】(2)請求項2の発泡性ビーズによる成形
方法では、圧縮及び膨脹の回数により区分された各充填
用発泡性ビーズを採用し、各充填用発泡性ビーズをキャ
ビティ内の異なる部分に充填するため、キャビティ内の
製品は異なる部分が異なる密度、異なる発泡倍率のもの
となる。また、この成形方法では、大量に充填可能な充
填用発泡性ビーズを用いて発泡倍率を低くできるととも
に、少量で充填可能な充填用発泡性ビーズを用いて発泡
倍率を高くできるため、従来よりも製品の発泡倍率の制
御幅を大きくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の成形方法に係る成形装置を示す模式構
造図である。
【図2】一般的な圧縮充填法を示す模式構造図である。
【図3】一般的な圧縮充填法に用いられるホッパ等の模
式断面図である。
【図4】一般的な圧縮充填法に用いられるホッパ等の模
式断面図である。
【図5】第1圧力と体積変化率との関係を示すグラフで
ある。
【図6】(A)は発泡性ビーズの模式断面図、(B)は
無圧縮発泡性ビーズを圧縮した充填用発泡性ビーズの模
式断面図、(C)は圧縮発泡性ビーズを圧縮した充填用
発泡性ビーズの模式断面図である。
【符号の説明】
00、B01、B02…発泡性ビーズ(B00…無圧縮発泡性
ビーズ、B01…一回圧縮発泡性ビーズ、B02…二回圧縮
発泡性ビーズ) C…キャビティ 21…成形型 B10、B11、B12…充填用発泡性ビーズ(B10…無圧縮
充填用発泡性ビーズ、B11…一回圧縮充填用発泡性ビー
ズ、B12…二回圧縮充填用発泡性ビーズ) G…バンパー(製品)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡性ビーズと、キャビティをもつ成形型
    とを用意し、該発泡性ビーズを圧縮して充填用発泡性ビ
    ーズとする準備工程と、 該充填用発泡性ビーズを該キャビティ内に充填する充填
    工程と、 該充填用発泡性ビーズを最終膨脹させて該キャビティに
    より製品を成形する最終膨脹成形工程と、からなる発泡
    性ビーズによる成形方法において、 前記発泡性ビーズは、未だ圧縮及び膨脹されていない無
    圧縮発泡性ビーズが少なくとも一回圧縮及び膨脹された
    圧縮発泡性ビーズであることを特徴とする発泡性ビーズ
    による成形方法。
  2. 【請求項2】発泡性ビーズと、キャビティをもつ成形型
    とを用意し、該発泡性ビーズを圧縮して充填用発泡性ビ
    ーズとする準備工程と、 該充填用発泡性ビーズを該キャビティ内に充填する充填
    工程と、 該充填用発泡性ビーズを最終膨脹させて該キャビティに
    より製品を成形する最終膨脹成形工程と、からなる発泡
    性ビーズによる成形方法において、 前記準備工程では、前記発泡性ビーズを圧縮及び膨脹さ
    れた回数により区分し、区分された各該発泡性ビーズを
    圧縮して各充填用発泡性ビーズとし、 前記充填工程では、各該充填用発泡性ビーズを該キャビ
    ティ内の異なる部分に充填することを特徴とする発泡性
    ビーズによる成形方法。
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