JPH08206852A - H形鋼の接合方法および接合装置 - Google Patents
H形鋼の接合方法および接合装置Info
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- JPH08206852A JPH08206852A JP27663395A JP27663395A JPH08206852A JP H08206852 A JPH08206852 A JP H08206852A JP 27663395 A JP27663395 A JP 27663395A JP 27663395 A JP27663395 A JP 27663395A JP H08206852 A JPH08206852 A JP H08206852A
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Abstract
工事の能率を向上させる。 【構成】 インサート材を挟んでH形鋼を突き合わせ
る。初期圧を付加して突き合わせ部を加熱コイル10に
より高周波誘導加熱する。周波数をH形鋼のウエブで適
正となる値に設定する。加熱コイル10を、接合部のア
プセットに伴うふくれを見込んだ形状とする。
Description
仮設工事などの工事現場での、H形鋼の2本継ぎに適し
たH形鋼の接合方法およびこれに使用する接合装置に関
する。
現場では、周知の通り、H形鋼を順番に継ぎ足しながら
埋設する工事が盛んに行われている。このような工事現
場でのH形鋼の2本継ぎは、これまでアーク溶接または
ボルトによるメカニカル継手により行われてきた。
溶接では施工に時間がかかる。施工に時間がかかって
も、山留め仮設工事のように露天で工事を行う場合は、
長尺のH形鋼を使用でき、継手箇所を少なくできるの
で、特に大きな問題は生じない。ところが、地下鉄工事
のように限られた高さの空間で工事を行う場合は、H形
鋼の長さが著しく制限され、これに比例して継手箇所が
多くなる。そうなるとアーク溶接の施工時間の長さが問
題になり、H形鋼埋設工事の大半が溶接施工で占められ
るようになる。したがって、地下鉄工事でのH形鋼の埋
設施工能率は極めて低い。
では、品質確保が難しく、品質のばらつきも大きな問題
になっている。
ち込みのときに当て板やボルトの頭などが周辺の土を引
きずり込むので、埋設工事には不適とされている。
でも、H形鋼を非常に短時間で、且つ安定した品質で冶
金的に2本継ぎすることができるH形鋼の接合方法およ
びこれに使用する接合装置を提供することにある。
融点のインサート材を用いた管材、条材の液相拡散接合
法の研究を続けている。この接合方法は、低融点のイン
サート材を挟んで被接合材を突き合わせ、その突き合わ
せ部を加圧し、且つインサート材の融点以上被接合材の
融点未満の温度に高周波誘導加熱するものであり、アー
ク溶接とは比較にならない短時間で、しかも安定した品
質で接合を行うことができる。ここで加圧は、初期圧を
加えた状態で加熱を開始し、加熱中に強制加圧を行うの
が一般的である。
適用されて大きな実績をあげているが、H形鋼に対して
はその適用が全く試みられていない。
ンサート材を挟んでH形鋼を突き合わせ、その突き合わ
せ部を加圧すると共に、前記インサート材の融点以上H
形鋼の融点未満の温度に高周波誘導加熱することによ
り、工事現場のような悪い環境でも、H形鋼を非常に短
時間で、且つ安定した品質で冶金的に2本継ぎするもの
である。
用いた液相拡散接合法をH形鋼の接合に適用するにあた
っての問題点およびその解決法について調査研究を行っ
た。その結果、次の事実が判明した。
ランジとウエブという肉厚の異なる部分を持つため、突
き合わせ部の高周波誘導加熱が難しい。例えば300H
と称されるH形鋼は300H×300B×10t(ウエ
ブ厚)×15t(フランジ厚)であり、400Hは40
0H×400B×13t(ウエブ厚)×21t(フラン
ジ厚)である。このようなH形鋼を、鋼管や鉄筋の接合
で得た経験に基づいて接合しようとしても、突き合わせ
部が十分に加熱されないのである。
導加熱に用いる周波数を、H形鋼のウエブで両面側の電
流が打ち消し合うことがなく且つ各電流がウエブ表面に
集中することがない周波数とするのが有効であり、具体
的には前記周波数が 80/t≦f≦300/t f:周波数(kHz) t:H形鋼のウエブ厚(mm) を満足するようにするのが望ましい。
用いる加熱コイルとしては、図1に示すように、H形鋼
1の突き合わせ部をその外面に沿って包囲するH形の環
状コイル2が必要になるが、突き合わせ部は加圧による
アプセットを受けるためにふくれを生じ、そのふくれは
ウエブとフランジが組み合わされたH形鋼特有の形状の
影響を受けて不均一なものになる。そのため、加熱コイ
ルを突き合わせ部に接近させると接触が起こり、突き合
わせ部から遠ざけると加熱不足や不均一加熱が生じる。
突き合わせ部が加圧によるふくれを生じた状態で突き合
わせ部までの距離が各部で略均等となるように外側へ湾
曲した異形コイルとするのが有効である。また、その距
離は t/2≦x≦2t x:距離(mm) t:ウエブ厚(mm) の範囲内となるようにするのが望ましい。
説明する。
形鋼を突き合わせるべく2本のH形鋼の各端部をそれぞ
れ把持し、それぞれが接離方向に強制駆動される一対の
クランプと、一対のクランプの間にあって2本のH形鋼
の突き合わせ部を包囲するようにH形の環状体に形成さ
れた高周波加熱コイルとを具備する。
形鋼の上端部に一方のクランプを装着すると共に、その
H形鋼の上方に保持したH形鋼の下端部に他方のクラン
プを装着し、2本のH形鋼の端面間にインサート材を挟
んだ状態で、一対のクランプを接近する方向に強制駆動
することにより、突き合わされた2本のH形鋼が加圧さ
れる。そして加圧中に一対のクランプ間の加熱コイルに
より突き合わせ部を高周波誘導加熱することにより、2
本のH形鋼が非常に短時間で、且つ安定した品質で冶金
的接合される。
場合の問題点およびその解決法についての調査研究も行
った。その結果、次の事実が判明した。
き、両者を長手方向に直角な面内で正確に位置合わせす
る必要がある。これについては、各クランプに、H形鋼
の一方のフランジを押圧して他方のフランジを基準面に
押し付ける第1のクランプシリンダと、H形鋼のウエブ
の一方の面を押圧して他方の面を基準面に押し付ける第
2のクランプシリンダとを設けるのが有効である。
ンジとウエブの角度等に差があり、同一形状とは言えな
い。そのため、クランプ内でフランジおよびウエブをそ
れぞれの基準面に押し付けても、2本のH形鋼を完全に
突き合わすことができない場合がある。これに対して
は、各クランプに、H形鋼のウエブの両側において一対
のフランジの各裏面を押圧して各表面を基準面に押し付
ける修正シリンダを設けるのが有効である。
突き合わせ部と加熱コイルをH形鋼の長手方向において
正確に位置合わせする必要がある。これについては、一
方のクランプ上に高周波誘導加熱コイルを取付け、その
クランプをH形鋼の端部に装着するときにH形鋼の端面
に当接してその端面を基準として高周波誘導加熱コイル
のレベル設定を行う可動式のストッパを他方のクランプ
に取付けるのが有効である。
方法について説明する。
ンサート材を挟んで2本のH形鋼を突き合わせる。
%、Cr20%以下、Si10%以下、P12%以下の
うちのBを必須とする1種または2種以上を含み、残部
がNiおよび不可避不純物からなるNi基合金が望まし
い。
では融点降下元素としての働きが不足し、融点が高くな
る。5%を超えると拡散に長時間を要し、脆い金属間化
合物が形成される。
20%を超えると融点が高くなると共に、接合部の濡れ
性を悪化させる。
ついては10%を超え、Pについては12%を超える
と、拡散が遅れ、接合界面に脆化層を形成するようにな
る。
000℃前後となるように総量を調整するのが望まし
い。
の濡れ性が良好で、接合端面の粗さなどの許容範囲を拡
大することができるからである。
部を加圧し加熱する。
状態で加熱を行い、加熱中は強制加圧を行わないパター
ンが望ましい。初期圧を加えた状態で加熱を開始する
と、突き合わせ部の軟化に伴いアプセットが進む。本発
明の接合方法では、鉄筋等と異なり、加熱開始前に付加
した初期圧のみによって、加熱中の軟化により徐々にア
プセットを加え、特に外力を加えずにアプセットを進行
させる方法が望ましい。それは、鉄筋のような大きなふ
くれを必要とせず、また、小さなふくれでも十分に接合
を行うことができるからである。
が望ましい。初期圧が不足すると接合端面が十分に密着
せず、接合不良が生じる。過剰な初期圧は、ハード上の
問題もさることながら、接合部の座屈変形等を発生させ
る原因になる。
ドガスによる突き合わせ部のシールドを開始するのがよ
い。
誘導加熱とする。加熱コイルは、後述する異形コイルを
用いるのが良い。加熱温度は、液相拡散接合の性質か
ら、インサート材の融点以上、H形鋼の融点以下とし、
1200〜1250℃が望ましい。その理由は後述す
る。
に周波数が重要である。H形鋼では、フランジとウエブ
の間に肉厚差があるので、板厚の薄いウエブを加熱する
のに適した比較的高い周波数を選択する必要がある。板
厚の厚いフランジに適した比較的低い周波数では、ウエ
ブで誘導電流の浸透深さが深くなり過ぎて両面側の電流
が互いに打ち消し合い、温度が十分に上がらない。
厚みt(mm)に応じ、80/t〜300/tである。
周波数が低すぎると、ウエブで上述した電流の相殺現象
がおこり、高すぎると逆に浸漬深さが不足して両面側の
電流が表面に集中し肉厚方向中央部が加熱不足となる。
述した初期圧によりアプセットが生じる。H形鋼の現場
継ぎでは、接合端面の仕上げ程度、面粗度、GAP等の
端面精度について十分なものを期待できない。そのた
め、端面精度が多少悪くても安定した継手性能を得るた
めに、アプセットは必要である。アプセット量としては
300H,400H,500Hの場合で2〜7mmが望
ましい。アプセット量が不足すると、継手性能がばらつ
く。過剰になると接合部のふくれが大きくなる。このふ
くれは図1に示したように場所によっては全く生じな
い。ふくれが大きくなることはふくれの不均一が増大す
ることを意味し、加熱コイルと内側の材料とのクリアラ
ンスの変動を大きくして、適正な温度の確保を困難にす
る。従って、ふくれを一定以上に大きくすることは良く
ない。適正なアプセット量が得られるように、加熱時間
が設定される。
圧も低下する。加圧力を加圧センサーで監視することに
より、温度やアプセット量が適正であるか否かを判断で
きる。また、この圧力が初期圧の80〜50%に達した
ときにシールドガスの供給を停止することにより、シー
ルドガスを節約できる。80%に達していない状態で
は、接合端面の密着が完全に終わっていないので、シー
ルドガスを止めるとインサート材が酸化して継手性能に
ばらつきが発生する。また、インサート材が融点に達し
ていない場合もあり、これが理由で継手性能が低下する
おそれもある。50%より小さくなった後もシールドガ
スの供給を続けることはガスの無駄使いになる。
ルについて詳述する。望ましい加熱コイルを図2に示
す。また、その加熱コイルを使用した加熱ヘッドを図3
に示す。
ジャケット20を重ねた構成になっている。いずれも、
H形鋼を包囲するH形の環状体である。
ーンコイルであり、ウエブを中心としてその両側に分離
する2分割構造になっている。両側のコイル片10A,
10Bは、両端のヘッド11A,11Bを圧接すること
により電気的に接続され、且つヘッド11A,11B等
を介して供給排出される冷却水により独立に冷却され
る。一方のコイル片10Aは、一方のフランジの一端に
対応する部分で分断され、分断部から延出する一対のリ
ード12,12により高周波電源と接続される。接合の
際、この加熱コイル10は、H形鋼の突き合わせ部を包
囲するようにセットされる。
対応した完全なH形ではなく、突き合わせ部が所定のア
プセット量まで加圧・加熱されてふくれを生じたとき
に、その突き合わせ部までの距離が各部にほぼ均等にな
るように、ウエブに対向する部分およびフランジの両側
部分に対向する部分が外側へ湾曲した形状になってい
る。
同様に2分割構造になっており、各3本のガス供給管2
1から下室22にシールドガスが供給される。下室22
に供給されたシールドガスは、上室23を経て上方に吹
き出され、上方の加熱コイル10の内側に位置する突き
合わせ部をガスシールドする。
上下方向に隙間をあけて配置され、図示されない連結具
によりスペーサーを介して連結されている。また、これ
らは外側から図示されないカバーにより覆われている。
加熱加圧したときの突き合わせ部のふくれ量を図4に示
す。
わせ部の表面までの距離(クリアランス)で表わすと、
標準クリアランスに、図4に示すようなふくれ量を加え
たものになる。
がふくれた状態で突き合わせ部までの距離が各部で略均
等になり、突き合わせ部を均一に加熱できる。このとき
の突き合わせ部までの距離が前述した標準クリアランス
である。つまり、加熱コイル10は、突き合わせ部がふ
くれたときに各部のクリアランスを標準クリアランスに
管理することができる。
コイル10までの距離x(mm)、すなわち標準クリア
ランスの望ましい値は、ウエブの厚みt(mm)によっ
て表わされ、t/2〜2tである。標準クリアラスが小
さ過ぎると、突き合わせ部が加熱コイル10に接近する
ため、接合後の加熱コイル10の取り外しが困難とな
り、逆に大き過ぎると、加熱効率が低下し、所定時間内
での適正加熱が困難となる。
様を説明する。
ついてその外観を示す斜視図、図8〜図12は同接合装
置の内部構造を模式的に示し、図8正面図、図9は右側
面図、図10は左側面図、図11は平面図、図12は横
断平面図である。また、図13および図14は同接合装
置の動作を示す模式図である。
うに、間隔をあけて連結された一対のクランプ30,3
0と、クランプ30,30間に配設された加熱ヘッド4
0とを具備する。通常この接合装置は垂直に埋設された
H形鋼1の上に別のH形鋼1を継ぎ足すのに使用される
ので、クランプ30,30を区別する必要があるとき
は、図で上方のクランプ30を上クランプと称し、図で
下方のクランプ30を下クランプと称する。
その延出部間に上クランプ30を昇降自在に支持する。
これ以外については、クランプ30,30は基本的に同
じ構造であって、後部において接離自在に連結され、左
右一対のメインシリンダ31,31により接近方向およ
び離反方向にそれぞれ強制駆動される。
フランジが両側を向く姿勢でH形鋼1の端部に装着され
てその端部を把持する。H形鋼1へのクランプ30の装
着を容易にするため、クランプ30の前部には片開き式
の扉32が設けられている。扉32は水平なシリンダ3
2a(図11)により開閉駆動され、垂直なシリンダ3
2b(図8)により閉止状態にロックされる。また、H
形鋼1を把持するために、クランプ30には2種類のク
ランプシリンダ33,34(図9,11,12)が設け
られている。
内部に上下2段に水平配置され、クランプ30内のH形
鋼1のウエブを前方から後方へ押圧して、このウエブを
クランプ30内の垂直な基準面35に押し付ける。他方
のクランプシリンダ34は、クランプ30の一方の側部
に上下2段に水平配置されている。そしてクランプシリ
ンダ34,34はクランプ30内のH形鋼1の一方のフ
ランジをヘッド37を介して他方のフランジ側へ押圧し
て他方のフランジをクランプ30内の垂直な基準面36
に押し付ける。ヘッド37の正面は基準面36に正対し
ていて、後述する修正作業のときに基準面として使用さ
れる。
ダ38(図10,11,12)が設けられている。4つ
の修正シリンダ38は、前側と後側に2段ずつ水平配置
され、いずれも側方を向いている。そして、これらの修
正シリンダ38は、クランプ30内のH形鋼1のウエブ
の両側において両方のフランジの裏面を同期して押圧す
る。
ッパ39(図10)が設けられている。ストッパ39は
上端部を中心にしてシリンダ39aにより前後に傾動さ
れ、後傾位置では上クランプ30が上側のH形鋼1の端
部に装着されたとき、その端部と干渉しないようになっ
ている。また、前傾位置では下クランプ30が下側のH
形鋼1の上端部に装着されたとき、そのH形鋼1のウエ
ブ上端面にストッパ39の下端が当接し、そのウエブ上
端面を基準にしてクランプ30,30の上下方向の位置
決めを行う。
ッド40は、下クランプ30の上に支持されている。加
熱ヘッド40は前述した加熱コイルを内蔵しており、こ
の加熱コイルを含めて前後に2分割されている。前側の
ヘッドユニット41は扉32の上に設置されていて、シ
リンダ41aの作動により前後進する。後側のヘッドユ
ニット42は後方のトランス50と直結され、シリンダ
42aの作動によりトランス50と共に前後進する。
ンプ30からの高さが一定であり、前述したストッパ3
9により下側のH形鋼1のウエブ上端面を基準にしてク
ランプ30,30の上下方向の位置決めが行われたとき
に、そのウエブ上端面と同じ高さとなる。
13および図14を参照して説明する。
ると、図13(a)(b)に示されるように、下クラン
プ30の扉32を開け、H形鋼1の上端部を下クランプ
30内に嵌合した後、扉32を閉める。
に、下クランプ30内をH形鋼1の上端部が貫通する。
このとき、加熱ヘッド40は前後に開放している。ま
た、ストッパ39は前傾位置にあり、その下端はH形鋼
1のウエブ上端面に当接している。これにより、そのウ
エブ上端面を基準としてクランプ30,30の上下方向
の位置決めが行われ、加熱ヘッド4内の加熱コイルはウ
エブ上端面と同じ高さになる。
が終わると、下クランプ30において次の一連の動作が
行われる。
下クランプ30内の一方のクランプシリンダ34によ
り、H形鋼1の一方のフランジをヘッド37を介して軽
く押し、他方のフランジを基準面36に当てる。引き続
き、他方のクランプシリンダ33により、H形鋼1のウ
エブの一方の面を軽く押し、他方の面を基準面35に当
てる。そして、クランプシリンダ33,34を同時に作
動させてH形鋼のウエブおよびフランジを基準面35,
36に強く押し付ける。これにより、下クランプ30が
H形鋼1の上端部に結合されると共に、その上端部がク
ランプ30内で位置決めされる。
おける位置決めが終了すると、下クランプ30内の修正
シリンダ38を同期して作動させる。これにより、H形
鋼1の両方のフランジが基準面35およびヘッド37の
正面に押し付けられ、H形鋼1の端部形状が修正された
状態になる。
ンプ30が装着されると、上クランプ30を少し押し上
げ、ストッパ39を後傾位置に戻した後、上クランプ3
0を元の位置まで下げる。
下側のH形鋼1の上に上側のH形鋼1を載せ、上側のH
形鋼1の下端部に対して、上記と全く同様にして上クラ
ンプ30の装着を行う。これにより、上クランプ30内
のH形鋼1も水平面内において位置決めされ、且つその
端部形状が修正される。従って、上下のH形鋼1,1が
ずれなく突き合わされる。また、突き合わせ部は加熱ヘ
ッド40内の加熱コイルと同じ高さになる。
旦上クランプ30を上げ、H形鋼1,1の端面間にイン
サート材を挿入し、再び上クランプ30を下げる。そし
て、図14(c)に示すように、加熱ヘッド40を閉
じ、加熱ヘッド40内の加熱コイルにより突き合わせ部
を高周波誘導加熱すると共に、メインシリンダ31,3
1によりクランプ30,30を引き寄せることにより突
き合わせ部を加圧する。
れているので、健全に接合される。また、突き合わせ部
は加熱コイルと同じ高さにセットされているので、所定
時間内に接合を終えることができる。
と対比することにより、本発明の方法の効果を明らかに
する。
される300H(ウエブ厚10mm,フランジ厚15m
m)を突き合わせ、その突き合わせ部を高周波誘導加熱
した。7mmのアプセット量を加えたときの突き合わせ
部の変形を示したのが図4である。そして、この変形を
見込んで設計した加熱コイルが、図2に示したものであ
る。図2中の数字は変形前の突き合わせ部までの距離、
すなわち設計クリアランス(mm)である。標準クリア
ランスは12mmとした。
したときの周波数と温度との関係を調査した。温度は熱
電対により測定した。測定位置を図5に示す。フランジ
とウエブが交差するNo. 3およびNo. 10は加熱中に周
波数の影響を殆ど受けないと考えられる位置である。一
方、ウエブ中央のNo. 7はその影響が最も大きいと考え
られる位置である。調査結果を表1および図6に示す。
また、No. 3位置とNo. 7位置の温度差を表2に示す。
材の拡散不足が生じ、1300℃超では変形大と材質劣
化が生じるので、1150〜1300℃を目標加熱温度
とし、1200〜1250℃を最適加熱温度範囲とし
た。
が1200℃に達しない。そのなかで周波数の影響を受
けにくいと考えられるNo. 3位置およびNo. 10位置で
は、最も温度が高くなっている。反対に、周波数の影響
を受けやすいと考えられるNo. 7位置では、最も低温と
なっている。周波数が6kHzの場合も同様の傾向であ
る。
o. 3位置とNo. 7位置の温度が逆転し、その温度差も
10℃と小さく、いずれも1200〜1250℃の最適
温度範囲内に収まっている。
ることによる表皮効果によって温度が下がり、板厚が薄
いウエブ中央のNo. 7位置で温度が最も高くなる。
も裏付けられる。
波数は f≧158・ρ/μt2 (H2 ) f:周波数(Hz) ρ:固有抵抗(μΩcm) μ:比透磁率 t:被加熱厚さ(cm) となる。ここで P=5.03〔ρ/(μ×f)〕1/2 P:電流浸透深さ(cm) であり、t/P≒2.5のときに吸収電力は最大となるか
ら、10t,13t,15tに最適の周波数は表3のよ
うになる。
エブに合わせて周波数を設定する必要があり、80/t
〜300/tの範囲が望ましい。具体的には、300H
を対象としたときは、ウエブの板厚は10mmであり、
周波数としては20kHzが最適であり、15〜25k
Hzが特に望ましい範囲である。400Hを対象とした
ときは、ウエブの板厚が13mmであるので、周波数と
しては15kHzが最適であり、10〜20kHzが特
に望ましい範囲となる。500Hを対象としたときは、
ウエブの板厚が15mmであるので、周波数としては8.
7kHzが最適となり、5〜15kHzが特に望ましい
範囲となる。
ルを使用し、20kHzの周波数で300Hを実際に接
合した。接合時間は10分(一定)である。
結果を表4に示す。接合条件は初期圧3.0kgf/mm
2 加熱温度1200℃、アプセット量6.0mmとした。
また、シールドガスは加圧力が2.4kgf/mm2 に低
下した時点で供給を停止した。表4中の母材破断に至っ
たI7のインサート材を使用し、接合条件を種々変更し
たときの結果を表5に示す。
の方法によりH形鋼が2本継ぎされる。実際の施工では
母材破断が求められることを考慮すると、インサート材
の成分組成としてはB1〜5%、Cr20%以下(0を
含む)、S:10%以下(0を含む)、P12%以下
(0を含む)が適当である。また、初期圧としては0.8
〜4.0kgf/mm2 、シールドガスの供給を停止する
時期としては初期圧の80〜50%到達時、アプセット
量としては2〜7mm以上がそれぞれ適当である。ちな
みに300Hの接合にアーク溶接を用いると30分以上
の時間がかかる。
よび加熱コイルの標準クリアランスの影響を調査した。
た。インサート材は表6のものを用いた。共通接合条件
は加熱温度が1250℃、保持時間が300秒、アプセ
ット量が6mm、接合雰囲気が窒素ガスである。接合後
のウエブ接合部およびフランジ接合部からJIS Z3
121の1号試験片を採取し、継手引張性能を評価し
た。周波数およびクリアランスを表7に示し、調査結果
を表8に示す。表8より周波数は80/t〜300/
t、クリアランスはt/2〜2tの望ましいことがわか
る。
置は、各部で肉厚が異なるH形鋼を短時間で且つ安定し
た品質で冶金的に2本継ぎすることができる。従って、
地下鉄工事でのH形鋼埋設のように短尺のH形鋼を次々
と継ぎ足しながら埋め込んで行く工事に適用して、工期
短縮、工事費低減等に大きな効果を発揮する。
図である。
る。
を示す平面図である。
る。
との関係を示すグラフである。
外観を示す斜視図である。
ある。
である。
図である。
である。
面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 低融点のインサート材を挟んでH形鋼を
突き合わせ、その突き合わせ部を加圧すると共に、前記
インサート材の融点以上H形鋼の融点未満の温度に高周
波誘導加熱して、液相拡散接合することを特徴とするH
形鋼の接合方法。 - 【請求項2】 突き合わせ部の高周波誘導加熱に用いる
周波数が、H形鋼のウエブで両面側の電流が打ち消し合
うことがなく且つ各電流がウエブ表面に集中することが
ない周波数であることを特徴とする請求項1に記載のH
形鋼の接合方法。 - 【請求項3】 前記周波数が 80/t≦f≦300/t f:周波数(kHz) t:H形鋼のウエブ厚(mm) を満足することを特徴とする請求項2に記載のH形鋼の
接合方法。 - 【請求項4】 高周波誘導加熱コイルが、コイル内の突
き合わせ部が加圧によるふくれを生じた状態で突き合わ
せ部までの距離が各部で略均等となるように外側へ湾曲
していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
載のH形鋼の接合方法。 - 【請求項5】 ふくれを生じた状態の突き合わせ部から
加熱コイルまでの距離が t/2≦x≦2t x:距離(mm) t:ウエブ厚(mm) の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載のH形
鋼の接合方法。 - 【請求項6】 接合すべき2本のH形鋼を突き合わせる
べく2本のH形鋼の各端部をそれぞれ把持し、それぞれ
が接離方向に強制駆動される一対のクランプと、一対の
クランプの間にあって2本のH形鋼の突き合わせ部を包
囲するようにH形の環状体に形成された高周波加熱コイ
ルとを具備することを特徴とするH形鋼の接合装置。 - 【請求項7】 一対のクランプが、H形鋼の一方のフラ
ンジを押圧して他方のフランジを基準面に押し付ける第
1のクランプシリンダと、H形鋼のウエブの一方の面を
押圧して他方の面を基準面に押し付ける第2のクランプ
シリンダとを有することを特徴とする請求項6に記載の
H形鋼の接合装置。 - 【請求項8】 一対のクランプが、H形鋼のウエブの両
側において一対のフランジの各裏面を押圧して各表面を
基準面に押し付ける修正シリンダを有することを特徴と
する請求項6または7に記載のH形鋼の接合装置。 - 【請求項9】 一方のクランプ上に高周波誘導加熱コイ
ルを取付け、そのクランプをH形鋼の端部に装着すると
きにH形鋼の端面に当接してその端面を基準として高周
波誘導加熱コイルのレベル設定を行う可動式のストッパ
を他方のクランプに取付けたことを特徴とする請求項6
〜8のいずれかに記載のH形鋼の接合装置。
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1995
- 1995-09-29 JP JP27663395A patent/JP3605456B2/ja not_active Expired - Fee Related
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