JPH08206661A - 硝酸塩の電気化学的回収方法及び装置 - Google Patents

硝酸塩の電気化学的回収方法及び装置

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JPH08206661A
JPH08206661A JP4357395A JP4357395A JPH08206661A JP H08206661 A JPH08206661 A JP H08206661A JP 4357395 A JP4357395 A JP 4357395A JP 4357395 A JP4357395 A JP 4357395A JP H08206661 A JPH08206661 A JP H08206661A
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nitric acid
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高弘 芦田
Takayuki Shimamune
孝之 島宗
Yasuo Nakajima
保夫 中島
Yoshinori Nishiki
善則 錦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の硝酸塩回収より経済的で作業性にも優
れた硝酸塩の電気化学的回収方法及び装置を提供する。 【構成】 陰イオン交換膜22及び陽イオン交換膜25によ
り陽極室23、中間室24及び陰極室26に区画された電解槽
21の陰極としてガス拡散電極28を使用し、該陰極に湿潤
酸素含有ガスを供給しながら中間室に供給される硝酸塩
溶液の電解回収を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硝酸イオン及び金属イ
オンを含む溶液例えば工業用水及び排水から硝酸及び金
属水酸化物を電気化学的に分離回収する方法及び装置に
関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】工場排水の水質は、環境保全
対策のため厳しい規制がなされている。例えば排水中の
NO3 - は硝酸性及び亜硝酸性窒素成分として10mg/
リットル以下に規制されている。大規模な工場や下水処
理施設では、硝酸イオンを含む排水等は通常生物化学的
方法により液相から分解除去されるが、硝酸や硝酸塩は
価格的に高価であるため、分解せずに回収してできる限
り再利用することが好ましい。このために拡散透析膜を
用いた分離回収法やイオン交換膜を用いた電気透析的手
法等が検討されている。
【0003】図2に従来から硝酸回収用に使用されてい
る3室型の電解系を示した。この電解系では、電解槽1
は陰イオン交換膜2及び陽イオン交換膜3により陽極室
4、中間室5及び陰極室6に区画され、中間室5に硝酸
イオンと金属イオンを含む溶液例えば硝酸ナトリウム水
溶液が供給され、電解が進行する。該電解により硝酸イ
オンは陰イオン交換膜2を通って陽極室4に達し水素イ
オンと反応して硝酸に変換されて回収される。又ナトリ
ウムイオンは陽イオン交換膜3を通って陰極室6に達し
水酸イオンと反応して水酸化ナトリウムとして回収され
る。この電解系では電力原単位が大きくなり、経済的な
回収操作を行ない得ないという欠点がある。
【0004】図3は図2の電解系の改良に関するもの
で、バイポーラ膜7、陰イオン交換膜8及び陽イオン交
換膜9により電解槽10が陽極室11、中間室12及び陰極室
13に区画され、中間室12に硝酸ナトリウム溶液等を供給
しながら電解を行なうと図2の場合と同様に硝酸と水酸
化ナトリウムが得られるが、これは電極による電気分解
ではなく、バイポーラ膜での水の分裂により、プロトン
と水酸イオンが生じ、その結果として酸及びアルカリの
回収が可能になる。この方法は電力原単位は図2の電解
系と比較して小さいものの、高濃度での回収が困難であ
り、電流密度が図2の系の半分以下となるという欠点が
ある。図4は図2の電解槽において陽極として水素陽極
14を使用することにより図2の電解よりも更にセル電圧
を低減できる電解槽を示している。この電解槽では電力
原単位としては大幅な改善が可能になるものの、陽極で
硝酸と水素の反応が生じ、亜硝酸イオン、酸化窒素等が
生成するという欠点がある。
【0005】
【発明の目的】本発明は、前述の従来技術の問題点、つ
まり消費電力量が大きくかつ不純物を生じやすいという
欠点を解消して、低セル電圧で不純物を生じさせること
なく硝酸ナトリウム等の硝酸塩を回収するための方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、硝酸イオン
及び金属イオンを含む溶液から、前記両イオンを硝酸及
び金属水酸化物として電気化学的に回収する方法におい
て、陰極としてガス拡散電極を使用し、該ガス拡散電極
に酸素含有ガスを供給して酸素還元反応を電気化学的に
行なうことを特徴とする方法及び該方法に使用可能な装
置である。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。本発明で
は、硝酸塩の酸アルカリ回収において陰極としてガス拡
散電極を使用しかつ該陰極に酸素含有ガスを供給しなが
ら硝酸塩を硝酸及び水酸化アルカリとして回収する。本
発明に使用する電解槽は3室型とし、陰イオン交換膜に
より陽極室を中間室と区画し、かつ陽イオン交換膜によ
り陰極室を中間室と区画する。この中間室に硝酸ナトリ
ウム等の硝酸塩を供給しながら電解を行なうと、硝酸イ
オンが前記陰イオン交換膜を透過して陽極室に達して硝
酸を生成し、中間室内のナトリウムイオンは前記陽イオ
ン交換膜を透過して陰極室に達して水酸イオンと反応し
て水酸化ナトリウムを生ずる。通常の陰極反応によると
水の還元による水素ガス発生が生ずるが、陰極が前述し
たガス拡散陰極でありかつ純酸素及び湿潤空気等の酸素
含有ガスが供給されているため陰極液中の酸素が水に還
元される。この還元電位が低いためその分のエネルギ消
費が抑えられ、低電力消費で硝酸塩の回収を行なうこと
ができる。
【0008】前記ガス拡散電極は前記陽イオン交換膜に
密着して設置されることが望ましく、前記ガス拡散電極
はガスのみならず液体透過性にも優れた多孔質構造であ
るため生成した水酸化アルカリは該電極の背面の気相室
に容易に取り出され、不要なセル電圧の上昇を抑制す
る。このガス拡散電極は、好ましくは銀、白金及び金等
の貴金属である触媒をそのままあるいは該貴金属をカー
ボンやニッケル等の伝導性粉体上に担持し、これをガス
通路を確保するため及びガス拡散電極としての耐久性と
撥水性を確保するためのポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)粉末等のフッ素樹脂と混合したものを電気
導電性を有する多孔性の電極基体上に展開担持して製造
される。該電極基体の材料としては、ニッケル、銀、カ
ーボン、ステンレス、チタン等の多孔性材料を使用し、
市販品としては微細な金網、繊維焼結体及びセルメット
等が利用できる。前記触媒粉体とバインダ樹脂の比は体
積比として1:(0.2 〜1)となるように混合し前記基
体上に塗布して、高温で結着させる。該結着温度はバイ
ンダの融点近傍であることが好ましくPFTEの場合は
300 〜400 ℃が望ましい。
【0009】陽極室内に収容される陽極は、電極反応が
酸性下での酸素発生反応であるため該条件下で安定な貴
金属又は貴金属酸化物又はこれらを多孔性の金属基体に
担持して構成することが望ましい。市販品である寸法安
定性陽極(DSA、登録商標)は硝酸中で安定に作動す
るため好ましく使用できる。なお該陽極を陰極と同様に
ガス拡散電極とし水素ガスを供給しながら電解を行なっ
ても良いが、前述した通り不純物の生成を伴うことがあ
るため、高純度の硝酸の回収を意図する場合には、通常
の酸素発生用陽極を使用することが望ましい。なおこの
反応で発生する酸素は前述の陰極反応の酸素ガス源とし
て循環使用しても良い。
【0010】電極室を区画するイオン交換膜は種々の高
分子樹脂を骨格とし種々のイオン交換基を有する膜があ
る。陽極室と中間室を区画する陽イオン交換膜として
は、4級アンモニウム基を交換基とする炭化水素樹脂、
フッ素樹脂等の膜が利用可能であり、旭硝子株式会社製
のAAV、株式会社トクヤマ製のAMH及び東ソー株式
会社製のSF−34等の市販品が使用できる。陰極室と中
間室を区画する陽イオン交換膜としてはスルホン酸基を
交換基とする炭化水素系又はフッ素樹脂系膜が入手可能
であり、耐久性の面からはフッ素樹脂系膜が好ましく、
市販品ではデュポン社製のナフィオン(登録商標)#32
4 、#350 及び#427 等が優れている。これらのイオン
交換膜は集電体を用いて電解槽に接続する。
【0011】陽極と陰イオン交換膜及び陰極と陽イオン
交換膜はセル電圧低減のため、それぞれなるべく近接し
て設置することが望ましい。発生する気泡による抵抗損
失増加も考慮して電極−イオン交換膜間距離は0〜3m
mの範囲で適宜調節することが好ましい。前記陰陽両イ
オン交換膜間に形成される中間室は供給される硝酸塩溶
液が円滑に流通する程度の容量を有していれば良いが、
運転中の前記イオン交換膜の撓みにより容量が過度に小
さくなり前記硝酸塩溶液の流動が不均一化することを防
止するために、両イオン交換膜間にスペーサを配置して
も良い。該スペーサは弱酸及び弱アルカリへの耐久性の
ある例えばポリプロピレン、ポリエチレンあるいはポリ
塩化ビニル等の開口率30〜80%、10〜200 メッシュ程度
の網状の構造体が好ましく、これを積層して使用し、膜
間距離が0.5 〜10mm程度に維持されるようにする。な
お本発明の電解槽は1対の陽イオン交換膜及び陰イオン
交換膜のみを使用する態様には限定されず、例えば図3
に示すようにバイポーラ膜を使用して複数の陽極室、中
間室及び陰極室を形成する態様も含む。
【0012】このように構成された電解槽の中間室に硝
酸塩溶液を供給して電解による硝酸及び金属の回収を行
なう。前記硝酸塩溶液は若干の酸性又はアルカリ性を示
しても良く、0.5 〜5M程度の濃度が望ましい。電解温
度は膜やスペーサの耐熱性により決定すれば良いが通常
40〜60℃である。本発明により回収される硝酸塩溶液は
工場排水等が多く中には高アルカリ溶液である場合ある
いは多価の不純物カチオンを多く含むことがある。これ
らの場合には前もって前記カチオンを1ppm程度以下
にする前処理を行ない、イオン交換膜の保護を図ること
が望ましい。通電は電流密度が10〜40A/dm2 となる
程度に行ない、該通電により陽極室では供給硝酸塩の15
〜25%の硝酸が、又陰極室では20〜30%の金属水酸化物
が得られ、電流効率は50〜80%である。前記硝酸の収率
は25%以上に制御することも可能であるが、電流効率が
著しく低下するため、前記範囲内で回収することが望ま
しい。
【0013】本発明では排水等の中の硝酸塩を硝酸及び
金属水酸化物として回収でき該回収物を再利用すること
により、間接的に排水処理費用の低減を図ることができ
る。又従来は必須であった陰極室で発生する水素の処理
が不要となり作業性も向上する。又陰極としてガス拡散
電極を使用する従来の電解方法では、陰極の両側に気相
と液相の2室を必要とし電解槽が複雑になっていたが、
本発明ではガス拡散陰極を陽イオン交換膜に密着して設
置することにより単一の陰極室のみで良く、電解システ
ムが簡便になる。又中間室を設置し該中間室を陰陽両イ
オン交換膜で陽極室及び陰極室と区画しているため、陽
極室で純粋な硝酸を又陰極室で純粋な金属水酸化物を得
ることができ、しかも陰極反応が水素還元による水生成
反応であり水素発生反応より貴な電位で進行する、経済
的な操作が可能になる。
【0014】次に添付図面に基づいて本発明に係わる硝
酸塩の電気化学的回収装置の一例を説明する。図1は、
本発明に係わる硝酸塩の電気化学的回収装置の概略断面
図である。硝酸塩回収用電解槽21は、陰イオン交換膜22
により陽極室23が中間室24から区画され、かつ陽イオン
交換膜25により陰極室26が中間室24から区画されて、3
室型電解槽として構成されている。前記陰イオン交換膜
21の陽極室23側には酸素発生用寸法安定性陽極27が密着
して設置され、又前記陽イオン交換膜25の陰極室26側に
はガス拡散陰極28が密着して設置され、該ガス拡散電極
28には集電体29が接続されている。
【0015】前記中間室24に硝酸ナトリウム水溶液を供
給し、陽極室23には希硝酸を満たしかつ気相である陰極
室26に湿潤空気を供給しながら電解を行なうと、中間室
24の硝酸イオンが前記陰イオン交換膜22を通して陽極室
23に透過して硝酸を生成し、一方中間室24のナトリウム
イオンは水分子とともに陽イオン交換膜25を透過して陰
極室26に達して水酸イオンと反応して水酸化ナトリウム
を生じ、該水酸化ナトリウムは前記水分子、及び水素イ
オンと湿潤空気中の酸素の反応で生ずる水に溶解して比
較的高濃度の通常30%程度の水酸化ナトリウム水溶液を
生成して、前記硝酸とともに回収される。
【0016】
【実施例】次に本発明に係わる硝酸塩の電気化学的回収
方法の実施例を記載するが、該実施例は本発明を限定す
るものではない。
【実施例1】ソルベントナフサとイソプロピルアルコー
ルより成る溶媒に平均粒径700 Åの銀粉末(真空冶金
製)とPTFE水性分散液をAg:PTFE=2:1及
び1:1(体積比)となるように混合し、2種類の塗布
液を作製した。Ag:PTFE=2:1の塗布液をNi
セルメット(住友電工株式会社製、縦100 mm×横100
mm×厚さ1mm)の片面(表面)に約4g塗布し、21
0 ℃で5分間乾燥し、他面(裏面)にAg:PTFE=
1:1の塗布液約4.5 gを塗布し同様の条件で乾燥し電
極基体を作製した。
【0017】一方Niメッシュ(縦100 mm×横100 m
m×厚さ0.2 mm)を表面積拡大及び表面粗化のため20
%沸騰塩酸中で10分間エッチングを行なった後、Ag:
PTFE=1.5 :1(体積比)となるように銀粉末とP
TFE水性分散液を混合した塗布液を、前記Niメッシ
ュ表面に約0.15g塗布し60℃で30分間乾燥し、この工程
を繰り返して疎水性集電体を作製した。上記電極基体の
裏面から前記疎水性集電体をホットプレスして(350 ℃
で10分間)厚さ0.7 mmに圧接した後、370 ℃で90分間
焼成してガス拡散電極を作製した。
【0018】このガス拡散電極を酸素陰極とし、図1に
示すようにデュポン社製の陽イオン交換膜であるナフィ
オン#324 に密着させ、一方寸法安定性電極を陽極とし
東ソー株式会社製トフレックス(登録商標)IE−SF
34陰イオン交換膜に密着させて電解槽を陽極室、中間室
及び陰極室に区画した。陽極室を15%硝酸で満たし、中
間室に25%硝酸ナトリウム水溶液を供給し、陰極室のガ
ス拡散電極背面に酸素ガス及び水蒸気を供給しながら、
浴温50℃、電流密度30A/dm2 で電解試験を行なっ
た。その結果陰極電位は−1.25V〔vs.Hg/Hg2
SO4 〕、セル電圧5.7 Vで安定した電解が可能であっ
た。
【0019】
【比較例1】片面に白金を化学めっき法により担持させ
た陽イオン交換膜(ナフィオン117)と、カーボンとP
TFE混合被覆層を有する疎水性チタンマイクロメッシ
ュ集電体より成るガス電極構造体を水素陽極とし、実施
例1と同様のイオン交換膜を使用して、又陰極はNiフ
ァインメッシュ上に酸化ルテニウム粉触媒をニッケル浴
中で複合めっきさせた活性化陰極をNiメッシュ給電体
上に取り付けたものを使用して、図4に示すように陽極
室液を15%硝酸、中間室液を25%硝酸ナトリウム、陰極
室液を30%水酸化ナトリウムとして実施例1と同様な条
件で試験を行なったところ、電流密度30A/dm2 での
セル電圧は6.0 Vであり、陽極液中にNH4 + 0.5 g/
リットル、NO2 - 0.1 g/リットルの生成が認められ
た。
【0020】
【比較例2】陽極として寸法安定性電極を、又陰極とし
て比較例1と同等の活性化陰極をそれぞれ使用して比較
例1と同様の条件で試験を行なったところセル電圧は7.
2 Vであった。
【0021】
【発明の効果】本発明方法は、硝酸イオン及び金属イオ
ンを含む溶液から、前記両イオンを硝酸及び金属水酸化
物として電気化学的に回収する方法において、陰極とし
てガス拡散電極を使用し、該ガス拡散電極に酸素含有ガ
スを供給して酸素還元反応を電気化学的に行なうことを
特徴とする方法である。
【0022】本発明方法では、陰極としてガス拡散電極
を使用し湿潤酸素含有ガスを供給しながら硝酸塩の電解
回収を行なうようにしているため、陰極として水素発生
陰極を使用した場合と比較して消費電力量が低減され、
経済的な硝酸塩回収が可能になり、該回収物の再利用に
より間接的に更に電解コストを低減できる。又従来は必
須であった陰極室で発生する水素の処理が不要となり作
業性も向上し、従来の陰極としてガス拡散電極を使用す
る電解では、その両側に気相と液相の2室を必要とし電
解槽が複雑になっていたが、本発明ではガス拡散陰極を
陽イオン交換膜に密着して設置することにより単一の陰
極室を構成できる。又従来と同様に陽極室、中間室及び
陰極室をイオン交換膜を使用して確実に区画しているた
め、高純度の硝酸及び金属水酸化物を回収できる。又該
方法に使用可能な本発明の硝酸塩の電気化学的回収装置
でも、同様に経済的に高純度の高純度の硝酸及び金属水
酸化物を回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる硝酸塩の電気化学的回収装置の
概略断面図。
【図2】従来使用されている硝酸回収用3室型の電解槽
の概略断面図。
【図3】図2の改良したバイポーラ膜を使用する電解槽
の概略断面図。
【図4】ガス拡散電極を陽極として使用した図2の電解
槽を改良した電解槽の概略断面図。
【符号の説明】
21・・・電解槽 22・・・陰イオン交換膜 23・・・陽
極室 24・・・中間室 25・・・陽イオン交換膜 26・・・陰極室 27・・・陽
極 28・・・ガス拡散陰極 29・・・集電体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】以下本発明を詳細に説明する。本発明で
は、硝酸塩の酸アルカリ回収において陰極としてガス拡
散電極を使用しかつ該陰極に酸素含有ガスを供給しなが
ら硝酸塩を硝酸及び水酸化アルカリとして回収する。本
発明に使用する電解槽は3室型とし、陰イオン交換膜に
より陽極室を中間室と区画し、かつ陽イオン交換膜によ
り陰極室を中間室と区画する。この中間室に硝酸ナトリ
ウム等の硝酸塩を供給しながら電解を行なうと、硝酸イ
オンが前記陰イオン交換膜を透過して陽極室に達して硝
酸を生成し、中間室内のナトリウムイオンは前記陽イオ
ン交換膜を透過して陰極室に達して水酸イオンと反応し
て水酸化ナトリウムを生ずる。通常の陰極反応によると
水の還元による水素ガス発生が生ずるが、陰極が前述し
たガス拡散陰極でありかつ純酸素及び湿潤空気等の酸素
含有ガスが供給されているため陰極液中の酸素が水酸イ
オンに還元される。この還元電位が貴であるためその分
のエネルギ消費が抑えられ、低電力消費で硝酸塩の回収
を行なうことができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】電極室を区画するイオン交換膜は種々の高
分子樹脂を骨格とし種々のイオン交換基を有する膜があ
る。陽極室と中間室を区画するイオン交換膜として
は、4級アンモニウム基を交換基とする炭化水素樹脂、
フッ素樹脂等の膜が利用可能であり、旭硝子株式会社製
のAAV、株式会社トクヤマ製のAMH及び東ソー株式
会社製のSF−34等の市販品が使用できる。陰極室と中
間室を区画する陽イオン交換膜としてはスルホン酸基を
交換基とする炭化水素系又はフッ素樹脂系膜が入手可能
であり、耐久性の面からはフッ素樹脂系膜が好ましく、
市販品ではデュポン社製のナフィオン(登録商標)#32
4 、#350 及び#427 等が優れている。これらのイオン
交換膜はガスケット等を介して電解槽に取りつける。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明では排水等の中の硝酸塩を硝酸及び
金属水酸化物として回収でき該回収物を再利用すること
により、間接的に排水処理費用の低減を図ることができ
る。又従来は必須であった陰極室で発生する水素の処理
が不要となり作業性も向上する。又陰極としてガス拡散
電極を使用する従来の電解方法では、陰極の両側に気相
と液相の2室を必要とし電解槽が複雑になっていたが、
本発明ではガス拡散陰極を陽イオン交換膜に密着して設
置することにより単一の陰極室のみで良く、電解システ
ムが簡便になる。又中間室を設置し該中間室を陰陽両イ
オン交換膜で陽極室及び陰極室と区画しているため、陽
極室で純粋な硝酸を又陰極室で純粋な金属水酸化物を得
ることができ、しかも陰極反応が酸素の還元による水酸
生成反応であり水素発生反応より貴な電位で進行する
ので、経済的な操作が可能になる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】前記中間室24に硝酸ナトリウム水溶液を供
給し、陽極室23には希硝酸を満たしかつ気相である陰極
室26に湿潤空気を供給しながら電解を行なうと、中間室
24の硝酸イオンが前記陰イオン交換膜22を通して陽極室
23に透過して硝酸を生成し、一方中間室24のナトリウム
イオンは水分子とともに陽イオン交換膜25を透過して陰
極室26に達して水酸イオンと反応して水酸化ナトリウム
を生じ、該水酸化ナトリウムは前記水分子、及び湿潤空
気中の水に溶解して比較的高濃度の通常20〜30%程度の
水酸化ナトリウム水溶液を生成して、前記硝酸とともに
回収される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/46 101 B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硝酸イオン及び金属イオンを含む溶液か
    ら、前記両イオンを硝酸及び金属水酸化物として電気化
    学的に回収する方法において、陰極としてガス拡散電極
    を使用し、該ガス拡散電極に酸素含有ガスを供給して酸
    素還元反応を電気化学的に行なうことを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】 陽極室と中間室が陰イオン交換膜により
    区画され、中間室と陰極室が陽イオン交換膜により区画
    された3室型電解槽の中間室に硝酸イオンと金属イオン
    を含有する溶液を供給して前記両イオンを硝酸及び金属
    水酸化物として電気化学的に回収する装置において、多
    孔質ガス拡散電極とした陰極を前記陽イオン交換膜に密
    着させ、陰極反応により生成する金属水酸化物を前記ガ
    ス拡散電極の背面側に回収することを特徴とする装置。
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