JPH08204446A - 発振器及びそれを用いた周波数シンセサイザ - Google Patents

発振器及びそれを用いた周波数シンセサイザ

Info

Publication number
JPH08204446A
JPH08204446A JP908595A JP908595A JPH08204446A JP H08204446 A JPH08204446 A JP H08204446A JP 908595 A JP908595 A JP 908595A JP 908595 A JP908595 A JP 908595A JP H08204446 A JPH08204446 A JP H08204446A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oscillator
point
capacitance
points
ring resonator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP908595A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Yabuki
博幸 矢吹
Morikazu Sagawa
守一 佐川
Mitsuo Makimoto
三夫 牧本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP908595A priority Critical patent/JPH08204446A/ja
Priority to US08/509,663 priority patent/US5587690A/en
Priority to EP95305452A priority patent/EP0696843B1/en
Priority to DE69506055T priority patent/DE69506055T2/de
Priority to CN95109049A priority patent/CN1088286C/zh
Priority to CNB021066094A priority patent/CN1170453C/zh
Publication of JPH08204446A publication Critical patent/JPH08204446A/ja
Priority to CNB021066086A priority patent/CN1199483C/zh
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 UHF〜SHF帯のリング共振器を用いた発
振器及びそれを用いた周波数シンセサイザに関し、発振
器を構成するリング共振器の線路長が一波長であり発振
器の小形化が図れない、広帯域の電圧制御発振器とした
場合に雑音特性が劣化するという課題を解決し、小形で
かつ低雑音化を目的とする。 【構成】 リング共振器1の線路長を等間隔に4分割し
た各点のうち、点A、Bに発振部2A、2Bを、点C、
Dに点A、Bから発振部2A、2Bを見込んだ容量値と
等価の接地容量12、13を接続することで、互いに影
響を受けない独立した2つの発振器が1つの共振器で実
現できる。さらに、点AC間、点BD間に共振容量1
4、15を付加することで、リング共振器1の小形化も
図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、UHF〜SHF帯にお
ける通信装置、計測機器に利用される小形、低雑音の発
振器及びそれを用いた周波数シンセサイザに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】準マイクロ波帯等の高周波数帯発振器を
設計する場合、低雑音化が重要な要素となり、これを実
現するための共振素子としては放射損失が小さく、無負
荷Qの高いリング共振器が一般に用いられる。
【0003】以下に従来の高周波数帯発振器について説
明する。図8は、従来の高周波数帯発振器の構成図であ
る。
【0004】図8において、1はリング共振器、2はト
ランジスタ等を用いた負性抵抗能動回路からなる発振部
である。3はリング共振器1と発振部2との結合容量で
あり、点Aはリング共振器1と発振部2との結合点であ
る。4は発振器で、前述のリング共振器1、発振部2、
結合容量3から構成される。5は発振部2に接続する出
力容量、6は負荷変動による発振周波数の変動を軽減す
る緩衝増幅器、7は出力端子である。
【0005】以上のように構成された高周波数帯発振器
の動作について説明する。まず、発振器4はリング共振
器1の電気長、発振部2の回路定数により決定する周波
数f0で発振する。そして、出力容量5、外部負荷が変動
した場合でも発振周波数の変動を抑制する働きを持つ緩
衝増幅器6を介して、安定した発振出力を出力端子7に
取り出すことができる。
【0006】次に、周波数シンセサイザを構成する場合
には一般的に位相同期回路が用いられる。
【0007】以下に従来の周波数シンセサイザについて
説明する。図9は、従来の周波数シンセサイザの構成図
である。
【0008】図9において、4〜7の番号を付している
構成要素は図8と同一であるので説明は省略する。
【0009】8は分周器、位相比較器、チャージポンプ
等から形成される位相同期部、9は位相同期部8の出力
の高域成分を除去して発振器4に帰還するループフィル
タ、10は基準発振器である。11はこれら発振器4、
位相同期部8、ループフィルタ9、基準発振器10より
構成される位相同期回路である。
【0010】以上のように構成された周波数シンセサイ
ザの動作について説明する。発振器4の出力を2分配し
た一方の信号と基準発振器10の出力信号は位相同期部
8に入力され、内部の位相比較器(図示せず)により両
信号の位相・周波数の比較が行われる。位相同期部8か
らは位相・周波数の差を検出した信号が出力され、この
信号の高域成分をループフィルタ9により除去した後に
発振器4に帰還することで、設定周波数に位相同期する
周波数シンセサイザが実現できる。また、発振器4の2
分配出力の他方の信号は緩衝増幅器を介して外部出力と
なるため、負荷変動による発振周波数の擾乱は小さい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記構成
では、発振器を構成するリング共振器の線路長が一波長
であり発振器の小形化が図れない、広帯域の電圧制御発
振器とした場合に雑音特性が劣化するという課題を有し
ていた。また、移動体通信装置等の周波数シンセサイザ
に適用する場合には周波数の高速引き込み特性が要求さ
れるが、制御電圧の変化に起因する位相同期回路の過渡
応答により、周波数引き込み時間が長くなるという課題
も有していた。
【0012】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
もので、小形でかつ低雑音の高周波数帯の発振器及びそ
れを用いた簡易な構成の高速引き込み周波数シンセサイ
ザを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、リング共振器の線路長を等間隔に4分割し
た各点のうち、第1の点に第1の結合容量を介して負性
抵抗能動回路からなる第1の発振部を、第1の点に対し
て線路長の1/4離れた第2の点に第2の結合容量を介
して負性抵抗能動回路からなる第2の発振部を、第1の
点から線路長の1/2離れた第3の点に第1の点から第
1の発振部を見込む容量値と等価の接地容量を、第2の
点から線路長の1/2離れた第4の点に第2の点から第
2の発振部を見込む容量値と等価の接地容量を接続する
とともに、第1と第3の点の間、第2と第4の点の間の
うち少なくとも一方に共振容量を付加、あるいは第1と
第3の点、第2と第4の点のうち少なくとも一方の対に
接地容量を付加した構成を有している。
【0014】
【作用】本発明は、上記構成により、リング共振器上の
発振部との結合点において電圧最大となるとともに、リ
ング共振器の線路に沿って正弦波状の電位分布を示すこ
とから、結合点とリング共振器の線路長の1/4離れた
点で電圧最小、1/2離れた点で電圧最大となる。従っ
て、リング共振器の線路長の1/4離れた2点に負性抵
抗能動回路からなる発振部を接続しても、互いに影響を
及ぼさない独立した2つの発振器を形成することが可能
となる。さらに、リング共振器を等間隔に4分割した各
点に容量を付加することで共振器の小形化が図れ、特に
接地間に容量を付加する構成で小形化した場合には、共
振器長を大幅に短縮しても線路長の1/4離れた点での
分離度の劣化がないため、互いに影響を受けない独立し
た2つの小形高周波数帯発振器が1つの共振器で実現で
きるとともに、この発振器を用いた簡易な構成の高速引
き込み周波数シンセサイザが実現可能となる。
【0015】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照しながら説明する。
【0016】図1は本発明の第1の実施例における発振
器の構成図である。図1において、1はリング共振器、
2A、2Bは発振部、3A、3Bは結合容量、5C、5
Dは出力容量、6C,6Dは緩衝増幅器、7は出力端子
で、以上の1〜3、5〜7の番号を付している構成要素
は図8と同一のものである。
【0017】図1において、点A〜Dはリング共振器1
の線路長を等間隔に4分割した各点であり、点C、Dよ
り容量5C、5D、緩衝増幅器6C、6Dを介して得た
出力を合成した後に出力端子7に取り出す。12は点A
から発振部2Aを見込む容量値と等価の接地容量、13
は点Bから発振部2Bを見込む容量値と等価の接地容
量、14、15は共振容量である。
【0018】16はリング共振器1、接地容量12、共
振容量14、結合容量3A、発振部2Aより構成される
発振器である。17はリング共振器1、接地容量13、
共振容量15、結合容量3B、発振部2Bより構成され
る発振器である。18は発振器2A、2Bへの電源供給
の切り替えを行うスイッチ回路である。
【0019】以上のように構成された発振器の動作を説
明する。まず、発振器16はリング共振器1の電気長、
発振部2Aの回路定数および接地容量12、共振容量1
4により決定する周波数f1で発振し、点Aで電圧最大
となるとともに、リング共振器1の線路に沿って正弦波
状の電位分布を示す。そして、点Cに点Aから発振部2
Aを見込む容量値と等価の接地容量を接続することで、
リング共振器1の線路長の1/4離れた点B、Dにおい
て電圧最小、すなわちアイソレーションポートとなり、
1/2離れた点Cにおいて電圧最大となる。同様に、発
振器17はリング共振器1の電気長、発振部Bの回路定
数および接地容量13、共振容量15により決定する周
波数f2で発振し、点Bで電圧最大となるとともに、リン
グ共振器1の線路に沿って正弦波状の電位分布を示す。
そして、点Dに点Bから発振部2Bを見込む容量値と等
価の接地容量を接続することで、リング共振器1の線路
長の1/4離れた点A、Cにおいて電圧最小、すなわち
アイソレーションポートとなり、1/2離れた点Dにお
いて電圧最大となる。これより、互いに影響を受けない
独立した2つの発振器16、17が1つの共振器で実現
できるとともに、点C、点Dより容量5C、5D、緩衝
増幅器6C、6Dを介して出力端子7に安定した発振出
力が得られる。同時に、点C、点Dは2倍波においては
電圧最大点とならないため、出力端子7では発振器の高
調波成分は抑圧されている。
【0020】電圧制御発振器は、制御電圧に対する周波
数感度を高くすると雑音特性が劣化することが一般的に
知られている。これに対し、要求される発振周波数帯域
を低域と高域に2分割し、前述の発振器16、17の発
振周波数を低域、高域の2つの帯域に対応させること
で、1つの発振器が必要とする周波数感度を小さくする
ことが可能となり、発振器の雑音特性を向上することが
できる。
【0021】さらに、ディジタル移動体通信システムに
用いられる時分割複信方式では、アンテナ端無線周波数
が送受信とも同一周波数であることから、局部発振器の
所要帯域は、無線周波数以上の広帯域をカバーする必要
がある。この場合でも発振器16、17の発振周波数を
送信周波数帯域、受信周波数帯域に対応させることで、
前述と同様の効果により発振器の低雑音化が図れる。
【0022】なお、スイッチ回路18を用いて発振器1
6、17への電源供給を切り替え、常にどちらか一方の
発振器だけが動作する構成であるため、消費電流が増加
することはない。
【0023】以上のように、本実施例によれば、図1に
示す如くリング共振器の線路長を等間隔に4分割した各
点のうち、点Aに結合容量を介して発振部Aを、点Bに
結合容量を介して発振部Bを接続するとともに、点Cに
点Aから発振部Aを見込む容量値と等価の接地容量を、
点Dに点Bから発振部Bを見込む容量値と等価の接地容
量を接続することで、互いに影響を受けない独立した2
つの高周波数帯発振器が1つの共振器で実現できるとと
もに、点AC間および点BD間に共振容量を付加するこ
とで共振器の小形化も可能となる。
【0024】さらに、1つの発振器が必要とする周波数
感度を小さく設定することで雑音特性も向上でき、小形
でかつ低雑音な高周波数帯発振器が実現できる。
【0025】なお、図1では共振容量14、15を点A
C間および点BD間の双方に付加する構成を示している
が、どちらか一方のみに共振容量を付加する構成として
も構わない。
【0026】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0027】図2は本発明の第2の実施例における発振
器の要部構成図である。図2において図1と異なる点
は、リング共振器上の点A、Cに同一値の接地容量19
A、19Cを付加するとともに、点B、Dに同一値の接
地容量20B、20Dを付加している点であり、図1と
同様の他の詳細な構成、出力容量5C、5D、緩衝増幅
器6C,6D、出力端子7、共振容量14、15、発振
器16、17、スイッチ回路18は略している。
【0028】以上のように構成された発振器の動作を説
明する。基本的な動作は第1の実施例と同一であり、異
なる点は発振器16がリング共振器1の電気長、発振部
2Aの回路定数および接地容量12、19の値により決
定する周波数f1で発振し、発振器17がリング共振器
1の電気長、発振部2Bの回路定数および接地容量13、
20の値により決定する周波数f2で発振することにあ
る。
【0029】図3に、共振器長短縮度に対するアイソレ
ーションポート間の分離度特性を示す。実施例1の構成
では共振器長を2/3程度まで短縮しても分離度の劣化
はほとんどないが、それ以上の短縮を図ると分離度が劣
化していく。これに対し、本構成では共振器長の短縮度
に依らずアイソレーションポート間の分離度は良好な特
性を維持する。
【0030】以上のように、本実施例によれば、図2に
示す如くリング共振器1の線路長を等間隔に4分割した
各点のうち、点Aに結合容量3Aを介して発振部2A
を、点Bに結合容量3Bを介して発振部2Bを接続する
とともに、点Cに点Aから発振部2Aを見込む容量値と
等価の接地容量12を、点Dに点Bから発振部2Bを見
込む容量値と等価の接地容量13を接続することで、互
いに影響を受けない独立した2つの高周波数帯発振器が
1つの共振器で実現できるとともに、点A〜Dに接地容
量19、20を付加することで共振器の大幅な小形化も
可能となる。さらに、1つの発振器が必要とする周波数
感度を小さく設定することで雑音特性も向上でき、小形
でかつ低雑音な高周波数帯発振器が実現できる。
【0031】なお、図2では接地容量を点A〜Dの全て
の点に付加する構成を示しているが、点AとC、点Bと
Dのどちらか一方の対のみに接地容量を付加する構成と
しても構わない。また、点C、点Dに接続する接地容量
を容量を並列する構成で示しているが、1つの容量にま
とめても構わないことは言うまでもない。
【0032】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0033】図4は本発明の第3の実施例における発振
器の要部構成図である。図4において図2と異なる点
は、接地容量19、20を先端開放伝送線路21〜24
に置き換えたことにあり、図1と同様の他の詳細な構
成、出力容量5C、5D、緩衝増幅器6C,6D、出力
端子7、接地容量13、発振器16、17、スイッチ回
路18は略している。
【0034】以上のように構成された発振器の動作を説
明する。基本的な動作は第2の実施例と同一であり、異
なる点は、発振器16がリング共振器1の電気長、発振
部2Aの回路定数および先端開放伝送線路21、22の
電気長により決定する周波数f1で発振し、発振器16
がリング共振器1の電気長、発振部2Bの回路定数およ
び先端開放伝送線路23、24の電気長により決定する
周波数f2で発振することにあり、実施例2の場合と同
様に、リング共振器1の電気長を短縮することができ
る。また分布定数容量であるため、共振器の平面化が可
能となる。
【0035】以上のように、本実施例によれば、図4に
示す如くリング共振器の線路長を等間隔に4分割した各
点のうち、点Aに結合容量3Aを介して発振部2Aを、
点Bに結合容量3Bを介して発振部2Bを接続するとと
もに、点A〜Dに適当な先端開放伝送線路を付加するこ
とで、共振器の小形・平面化可能となる。さらに、1つ
の発振器が必要とする周波数感度を小さく設定すること
で雑音特性も向上でき、小形でかつ低雑音な高周波数帯
発振器が実現できる。
【0036】なお、図4では集中定数容量を全て先端開
放伝送線路に置き換えた構成を示しているが、一部だけ
置き換える構成としても構わない。
【0037】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0038】図5は本発明の第4の実施例における発振
器の要部構成図である。図5において図2と異なる点
は、リング共振器1上の点A、Cに付加する接地容量を
同一特性の可変容量25A,25Cとし、かつ点B、D
に付加する接地容量を同一特性の可変容量26B,26
Dとし、電圧制御を行なう構成としている点であり、図
1と同様の他の詳細な構成、出力容量5C、5D、緩衝
増幅器6C,6D、出力端子7、共振容量14、15、
発振器16、17、スイッチ回路18は略している。
【0039】以上のように構成された発振器の動作を説
明する。発振器16において、発振周波数で電圧が最大
となる点A、Cに付加する可変容量が等しくない場合、
制御電圧により発振周波数を変化させると、発振周波数
における電圧が最小となるリング共振器1上の点は移動
する。これに対して、図5に示す如く発振周波数で電圧
が最大となる点A、Cに等しい可変容量25A,25C
を付加する構成とした場合は、制御電圧により発振周波
数を変化させても、発振周波数における電圧が最小とな
るリング共振器1上の点は一定である。
【0040】同様に発振器17において、図5に示す如
く発振周波数で電圧が最大となる点B、Dに等しい可変
容量26B,26Dを付加する構成とした場合には、制
御電圧により発振周波数を変化させても、発振周波数に
おける電圧が最小となるリング共振器1上の点は一定で
ある。その他の動作は第2の実施例と同一である。
【0041】以上のように、本実施例によれば、図5に
示す如くリング共振器の線路長を等間隔に4分割した各
点のうち、点Aに結合容量を介して発振部2Aを、点B
に結合容量を介して発振部2Bを、点Cに点Aから発振
部2Aを見込む容量値と等価の接地容量を、点Dに点B
から発振部2Bを見込む容量値と等価の接地容量を接続
するとともに、点A、Cに同一特性の可変容量25A,
25Cを接地間に付加し、かつ点B、Dに同一特性の可
変容量26B,26Dを接地間に付加することで、電圧
制御構成とした場合でも実施例1〜3に示す発振器と同
等の特性を持つ小形でかつ雑音特性の優れた高周波数帯
電圧制御発振器が実現できる。
【0042】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0043】図6は本発明の第5の実施例における発振
器の構成図である。図6において図1と異なる点は、発
振器16と発振器17が同時に発振する構成であるとと
もに、出力容量5C、5D、緩衝増幅器6C、6Dを介
して、別々の出力端子27、28に発振出力を取り出し
ている点である。
【0044】以上のように構成された発振器の動作を説
明する。基本的な動作は実施例1と同様である。周波数
f1で発振する発振器16は、点Aで電圧最大となるとと
もに、リング共振器1の線路に沿って正弦波状の電位分
布を示し、リング共振器1の線路長の1/4離れた点
B、Dにおいて電圧最小となり、1/2離れた点Cにお
いて電圧最大となる。一方、周波数f2で発振する発振器
17は、点Bで電圧最大となるとともに、リング共振器
1の線路に沿って正弦波状の電位分布を示し、リング共
振器1の線路長の1/4離れた点A、Cにおいて電圧最
小となり、1/2離れた点Dにおいて電圧最大となる。
【0045】そして、点AB間の分離度が注入同期利得
よりも大きくなる関係が2つの発振器の発振周波数の間
で成立する場合は、発振器16、17が同時に発振して
いる場合においても、両者は互いに影響を及ぼさない独
立した発振器となる。従って、2つの発振器が同時に動
作している場合でも、出力端子27には発振器16の発
振出力を得るとともに、発振器17の発振出力は点BC
間のアイソレーションに相当するだけ減衰した出力とな
る。同様に、出力端子28には発振器17の発振出力を
得るとともに、発振器16の発振出力は点AD間のアイ
ソレーションに相当するだけ減衰した出力となる。
【0046】一般に移動体通信では周波数を2回周波数
変換して受信検波する方式が多用されており、2つの局
部発振器が必要であることから、本回路構成を適用する
ことで、局部発振器全体の構成を簡略化できる。
【0047】以上のように、本実施例によれば、図6に
示す如くリング共振器1の線路長を等間隔に4分割した
各点のうち、点Aに結合容量を介して発振部Aを、点B
に結合容量を介して発振部Bを、点Cに点Aから発振部
2Aを見込む容量値と等価の接地容量を、点Dに点Bか
ら発振部2Bを見込む容量値と等価の接地容量を接続す
るとともに、2つの発振器の発振周波数を適当に設定す
ることで、2つの発振器が同時に発振した場合でも互い
に影響を受けない独立した2つの高周波数帯発振器が1
つの共振器で実現可能となり、局部発振器全体の回路構
成を簡略化することができる。
【0048】なお、図6ではリング共振器を実施例1の
構成で示しているが、実施例2〜4の構成でも実現でき
ることは言うまでもない。
【0049】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0050】図7は本発明の第6の実施例における周波
数シンセサイザの構成図である。図7において、5C、
5Dは出力容量、6C、6Dは緩衝増幅器、7は出力端
子、8は位相同期部、9はループフィルタ、10は基準
発振器で、図9の構成と同様なものである。16、17
は共振器、18はスイッチ回路で、図1の構成と同様な
もので、詳細な説明は省略する。
【0051】以上のように構成された周波数シンセサイ
ザの動作を説明する。実施例1で述べたように、ディジ
タル移動体通信システムに用いられる時分割複信方式で
は、アンテナ端無線周波数が送受信とも同一周波数であ
ることより、周波数シンセサイザを送信と受信のタイム
スロット毎に当該周波数に切り替えている。そこで、発
振器16、17が送受信に対応する周波数帯域をそれぞ
れカバーするとともに、制御電圧に対する周波数感度を
同一に設定すると、送信時と受信時の制御電圧が同一と
なる。
【0052】これより、送受信間で周波数を切り替える
時に発生する制御電圧の変動による位相同期回路の過渡
応答時間を短縮でき、周波数の高速引き込みが実現でき
る。
【0053】また、外部出力をリング共振器側から、位
相同期部への入力信号を発振器側から取り出すことで、
発振器出力に接続する分配器を削減できる。
【0054】以上のように、本実施例によれば、図7に
示す如くリング共振器1の線路長を等間隔に4分割した
各点のうち、点Aに結合容量を介して発振部16を、点
Bに結合容量を介して発振部17を接続し、スイッチ回
路18を用いて発振器への電源供給の切り替えを行うと
ともに、2つの発振器の制御電圧に対する周波数感度を
同一することで周波数切り替え時の過渡応答時間を短縮
でき、簡単な構成で周波数引き込み時間の短い優れた高
周波数帯周波数シンセサイザが実現できる。
【0055】なお、本実施例では周波数シンセサイザを
構成する発振器を実施例1の構成で示したが、実施例2
〜5の構成でも実現できることは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明は、リング共振器の
線路長を等間隔に4分割した各点のうち、第1の点に第
1の結合容量を介して負性抵抗能動回路からなる第1の
発振部を、第1の点に対して線路長の1/4離れた第2
の点に第2の結合容量を介して負性抵抗能動回路からな
る第2の発振部を、第1の点から線路長の1/2離れた
第3の点に第1の点から第1の発振部を見込む容量値と
等価の接地容量を、第2の点から線路長の1/2離れた
第4の点に第2の点から第2の発振部を見込む容量値と
等価の接地容量を接続することで、互いに影響を及ぼさ
ない独立した2つの発振器を形成することが可能とな
る。さらに、第1と第3の点の間、第2と第4の点の間
のうち少なくとも一方に共振容量を付加、あるいは第1
と第3の点、第2と第4の点のうち少なくとも一方の対
に接地容量を付加することで共振器の小形化が図れ、互
いに影響を受けない独立した2つの小形高周波数帯発振
器が1つの共振器で実現できるとともに、この発振器を
用いた簡易な構成の高速引き込み周波数シンセサイザが
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における発振器のブロッ
ク結線図
【図2】本発明の第2の実施例における発振器の要部ブ
ロック結線図
【図3】同実施例における共振器の短縮度に対する分離
度の特性図
【図4】本発明の第3の実施例における発振器の要部ブ
ロック結線図
【図5】本発明の第4の実施例における発振器の要部ブ
ロック結線図
【図6】本発明の第5の実施例における発振器のブロッ
ク結線図
【図7】本発明の第6の実施例における周波数シンセサ
イザのブロック結線図
【図8】従来の発振器のブロック結線図
【図9】従来の周波数シンセサイザのブロック結線図
【符号の説明】
1 リング共振器 2 発振部 3 結合容量 4 発振器 5 出力容量 6 緩衝増幅器 7、27、28 出力端子 8 位相同期部 9 ループフィルタ 10 基準発振器 11 位相同期回路 12、13、19、20 接地容量 14、15 共振容量 16 発振器 17 発振器 18 スイッチ回路 21、22、23、24 先端開放伝送線路 25、26 可変容量

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リング共振器の線路長を等間隔に4分割
    した各点のうち、第1の点に第1の結合容量を介して接
    続された負性抵抗能動回路からなる第1の発振部と、前
    記第1の点に対して線路長の1/4離れた第2の点に第
    2の結合容量を介して接続された負性抵抗能動回路から
    なる第2の発振部と、前記第1の点から線路長の1/2
    離れた第3の点に接続された、第1の点から前記第1の
    発振部を見込む容量値と等価の接地容量と、前記第2の
    点から線路長の1/2離れた第4の点に接続された、第
    2の点から前記第2の発振部を見込む容量値と等価の接
    地容量と、前記第1、第2の発振部への電源供給の切り
    替えを行うスイッチ回路と、前記第3、第4の点より容
    量、緩衝増幅器を介して得た出力を合成した後に外部に
    取り出す出力端子とを具備する発振器。
  2. 【請求項2】 リング共振器の線路長を等間隔に4分割
    した各点のうち、第1の点に第1の結合容量を介して接
    続された負性抵抗能動回路からなる第1の発振部と、前
    記第1の点に対して線路長の1/4離れた第2の点に第
    2の結合容量を介して接続された負性抵抗能動回路から
    なる第2の発振部と、前記第1の点から線路長の1/2
    離れた第3の点に接続された、第1の点から前記第1の
    発振部を見込む容量値と等価の接地容量と、前記第2の
    点から線路長の1/2離れた第4の点に接続された、第
    2の点から前記第2の発振部を見込む容量値と等価の接
    地容量と、前記第3、第4の点より容量、緩衝増幅器を
    介して出力を取り出す出力端子とを具備する発振器。
  3. 【請求項3】 リング共振器上の第1と第3の点の間、
    第2と第4の点の間のうち、少なくとも一方に共振容量
    を付加したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2
    記載の発振器。
  4. 【請求項4】 リング共振器上の第1と第3の点、第2
    と第4の点のうち、少なくとも一方の対に接地容量を付
    加したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載
    の発振器。
  5. 【請求項5】 リング共振器上の第1と第3の点、第2
    と第4の点のうち、少なくとも一方の対に可変容量を接
    地間に付加し、電圧制御構成としたことを特徴とする請
    求項1あるいは請求項2記載の発振器。
  6. 【請求項6】 接地間に付加する可変容量を同一の特性
    としたことを特徴とする請求項5記載の発振器。
  7. 【請求項7】 リング共振器上の第1〜第4の点に接続
    する容量の一部あるいは全部を、先端開放伝送線路に置
    き換えたことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記
    載の発振器。
  8. 【請求項8】 発振周波数帯域を低域と高域に2分割
    し、第1、第2の発振部の発振周波数を前記2つの帯域
    に対応させたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    に記載の発振器。
  9. 【請求項9】 第1、第2の発振部の発振周波数を送信
    周波数帯域、受信周波数帯域に対応させたことを特徴と
    する請求項1〜7のいずれかに記載の発振器。
  10. 【請求項10】 第1、第2の発振部の発振周波数を第
    1局部発振器、第2局部発振器の周波数帯域に対応させ
    たことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の発
    振器。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10記載の発振器と、前記
    発振器からの発振信号を設定周波数に位相同期を行う位
    相同期部と、前記位相同期部の出力の高域成分を除去し
    て前記発振部に帰還するループフィルタと、前記位相同
    期部に基準信号を与える基準発振器と、前記リング共振
    器上から出力を取り出す出力端子とを具備する周波数シ
    ンセサイザ。
  12. 【請求項12】 外部出力をリング共振器側から、位相
    同期部への入力を発振器側から取り出したことを特徴と
    する請求項11記載の周波数シンセサイザ。
  13. 【請求項13】 第1、第2の発振部の制御電圧に対す
    る周波数感度を同一としたことを特徴とする請求項11
    記載の周波数シンセサイザ。
JP908595A 1994-08-11 1995-01-24 発振器及びそれを用いた周波数シンセサイザ Pending JPH08204446A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP908595A JPH08204446A (ja) 1995-01-24 1995-01-24 発振器及びそれを用いた周波数シンセサイザ
US08/509,663 US5587690A (en) 1994-08-11 1995-07-31 Ring resonator oscillator usable in frequency synthesizers and communication apparatus
EP95305452A EP0696843B1 (en) 1994-08-11 1995-08-04 Oscillator and frequency synthesizer and communication apparatus using the oscillator
DE69506055T DE69506055T2 (de) 1994-08-11 1995-08-04 Oszillator sowie den Oszillator verwendende Frequenzsynthesizer und Kommunikationsgeräte
CN95109049A CN1088286C (zh) 1994-08-11 1995-08-11 振荡器和频率合成器以及采用该振荡器的通信设备
CNB021066094A CN1170453C (zh) 1994-08-11 1995-08-11 振荡器
CNB021066086A CN1199483C (zh) 1994-08-11 2002-03-01 振荡器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP908595A JPH08204446A (ja) 1995-01-24 1995-01-24 発振器及びそれを用いた周波数シンセサイザ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08204446A true JPH08204446A (ja) 1996-08-09

Family

ID=11710787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP908595A Pending JPH08204446A (ja) 1994-08-11 1995-01-24 発振器及びそれを用いた周波数シンセサイザ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08204446A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008206078A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Ntt Docomo Inc 可変共振器、可変フィルタ、電気回路装置
JP2009033692A (ja) * 2006-09-08 2009-02-12 Ntt Docomo Inc 可変共振器、帯域幅可変フィルタ、電気回路装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009033692A (ja) * 2006-09-08 2009-02-12 Ntt Docomo Inc 可変共振器、帯域幅可変フィルタ、電気回路装置
JP2008206078A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Ntt Docomo Inc 可変共振器、可変フィルタ、電気回路装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5587690A (en) Ring resonator oscillator usable in frequency synthesizers and communication apparatus
US7623837B2 (en) Receiver for an integrated heterodyne communication system including BAW-type resonators
US7492242B2 (en) Integrable tunable filter circuit comprising a set of BAW resonators
US9356333B2 (en) Transmission line resonator, band-pass filter and branching filter
EP3158640B1 (en) A radio frequency oscillator
JPH1146102A (ja) 誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサ及び通信機装置
JPH0372701A (ja) 並列多段型帯域通過フィルタ
US6483399B1 (en) Duplexer and communication apparatus with first and second filters, the second filter having plural switch selectable saw filters
JP3475858B2 (ja) アンテナ共用器及び通信機装置
JP3840468B2 (ja) Pll周波数シンセサイザ
JP2000114804A (ja) アンテナ共用器及び通信機装置
JPH08204446A (ja) 発振器及びそれを用いた周波数シンセサイザ
US6384693B1 (en) Frequency-switching oscillator and electronic device using the same
JPH06140817A (ja) リング共振器
JP2003087052A (ja) 周波数シンセサイザ
US20020109555A1 (en) Voltage-controlled variable tuning circuit for switching an oscillation frequency band of a voltage controlled oscillator
KR20080029680A (ko) 이중 대역 발진기 및 이를 이용한 주파수 합성기
US20020050866A1 (en) Voltage controlled oscillator and communication device using the same
US6611179B2 (en) Voltage-controlled oscillator and communication apparatus incorporating the same
KR100587412B1 (ko) 이동단말기의 듀얼밴드방식 중간주파수 발생장치
EP1111771A2 (en) A multi-band type voltage controlled oscillator
JP3435837B2 (ja) 発振器及びそれを用いた周波数シンセサイザ
FI92964B (fi) Vahvistava suodatin
JP4102333B2 (ja) 発振回路および電圧制御発振器
JPH0697736A (ja) 注入同期形逓倍発振器