JPH08204259A - レーザ装置 - Google Patents

レーザ装置

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JPH08204259A
JPH08204259A JP721895A JP721895A JPH08204259A JP H08204259 A JPH08204259 A JP H08204259A JP 721895 A JP721895 A JP 721895A JP 721895 A JP721895 A JP 721895A JP H08204259 A JPH08204259 A JP H08204259A
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light
laser
specific
resonator
resonator system
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JP721895A
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Inventor
Hideo Hara
秀雄 原
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Hoya Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で確実に発振レーザ光の波長調整
を行なうことができ、信頼性の高い低コストのレーザ装
置を提供する。 【構成】 所定幅の波長帯域でレーザ発振し得るレーザ
媒体(放電励起チャンバ37)を備えたレーザ装置であ
る。レーザ出力光の波長と一致する波長の光である特定
光を除いた他の残余光を放電励起チャンバ37で選択的
に共振させる第1共振器系32と、前記チャンバ37を
共用し第1共振器系32で共振されない特定光を共振さ
せる第2共振器系33とを備えた。第1共振器系32に
特定光を吸収する光吸収セル38を設置した。共振波長
帯域の異なる第1共振器系32を前記チャンバ37を共
用して複数設置し、または同一の第1共振器系32に共
振波長帯域の異なる光吸収セル38を複数個直列に配設
し、これらの組み合わせで残余光を共振させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光センシング装置や光
計測装置等の光源として利用される発振波長が固定され
たレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、狭帯域波長固定型のレーザ装置
としては図6に示すようなものが知られている。なおこ
こでは、アルゴンフッ素(ArF)エキシマレーザが使
用されている。
【0003】このレーザ装置は、単一の共振器を備えて
構成されている。即ち、レーザ媒体としての混合ガスを
充填した放電励起チャンバ3を挟んで相対向する共振器
ミラー1及び出力ミラー2でレーザ共振器が構成されて
いる。放電励起チャンバ3はこれを励起する放電回路4
に接続されている。このレーザ共振器により共振するレ
ーザ光を狭帯域化された特定波長のものにするために、
共振器ミラー1と放電励起チャンバ3との間に波長狭帯
域化用光学素子5が設けられている。なお、この波長狭
帯域化用光学素子5としては、ファブリペロエタロンや
回折格子等が用いられる。この波長狭帯域化用光学素子
5によって波長が狭帯域化されたレーザ光は、波長の絶
対値を維持したままで共振するとは限らず、一般的には
温度変化等により微妙に変動するため、それにつれてレ
ーザ発振波長も変動してしまう。そこで、フィードバッ
ク制御により発振波長の絶対値を固定する必要がある。
【0004】このフィードバック制御は通常、出力ミラ
ー2から出力されるレーザ光の一部を取り出し、基準光
と比較してこれらの間に生じるずれを調整することで行
なわれる。具体的には、基準線スペクトル光源7からの
基準光と、前記出力ミラー2から出力されるレーザ光の
一部とが互いに比較されて制御されている。これらの光
はモニター用エタロン8を介してCCDセンサ9に入射
し、該センサ9の素子上で干渉縞を作る。そして、この
CCDセンサ9で各光のずれによる干渉縞の相対位置が
常時観測され、このときの受光信号が信号処理回路11
に出力される。この信号処理回路11で受光信号が処理
され、エタロン駆動回路12を介してエタロン駆動系1
3が制御される。そして、このエタロン駆動系13で波
長狭帯域化用光学素子5が駆動されて、CCDセンサ9
で観測する干渉縞の相対位置差を一定に保つように、共
振するレーザ光の波長が調整される。
【0005】基準線スペクトル光源7は、低圧ランプ1
5と、この低圧ランプ15の出力側に配設された集光レ
ンズ16及びダイクロイックミラー17とから構成され
ている。また、共振するレーザ光の一部を取り出す手段
としては、共振器の出力ミラー2の出力側(図中の右
側)に設置された第1ビームスプリッタ18と、この第
1ビームスプリッタ18で取り出したレーザ光を基準線
スペクトル光源7から延びる光軸に一致させた状態で反
射させる第2ビームスプリッタ19とから構成されてい
る。なお、20はビームストッパである。また、21は
レーザ共振器まわりを覆う装置筐体で、例えば酸素濃度
を測定する場合には内部に窒素ガスが充填され、共振レ
ーザ光が大気中の測定対象物質による影響を受けないよ
うにしている。22はレーザ光取出し窓である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構
成のレーザ装置では、波長のずれを検出してから制御が
なされるので、出射するレーザ光の波長には多少のゆら
ぎが生じてしまう。これを解消するためには制御の応答
性をよくして出射レーザ光の波長の固定精度を向上させ
る必要があるが、このためにエタロン等の高価な波長狭
帯域化用光学素子5を用いなければならず、さらにこの
波長狭帯域化用光学素子5を駆動制御するために複雑な
フィードバックシステムを採用しなければならず、レー
ザ装置がコスト高となっていた。
【0007】また、複雑なフィードバックシステムを採
用しているために、各部品の多少の動作不良等によって
もレーザ光の波長がずれてしまい、装置に対する信頼性
が低いという問題点があった。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、簡単な構成で確実に発振レーザ光の
波長狭帯域化と波長固定を同時に行なうことができ、信
頼性の高い低コストのレーザ装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に第1の発明に係るレーザ装置は、所定の幅を有する波
長帯域でレーザ発振し得るレーザ媒体を備えたレーザ装
置において、必要とする波長の光である特定光を除いた
他の残余光を前記レーザ媒体で選択的に共振させる第1
共振器系と、前記レーザ媒体を共用しこの第1共振器系
で共振されずに残る特定光を共振させる第2共振器系と
を備えたことを特徴とする。
【0010】第2の発明に係るレーザ装置は、前記第1
共振器系に前記特定光の共振を抑止する特定光共振抑止
手段を設置し、この特定光共振抑止手段で特定光の共振
を抑止しながら残余光を選択的に共振させることを特徴
とする。
【0011】第3の発明に係るレーザ装置は、前記特定
光共振抑止手段として、特定光を吸収して共振を抑止す
る光吸収体を前記第1共振器系に設置し、この光吸収体
で特定光を吸収しながら残余光を選択的に共振させるこ
とを特徴とする。
【0012】第4の発明に係るレーザ装置は、共振波長
帯域の異なる前記第1共振器系を前記レーザ媒体を共用
した状態で複数設置し、これらの組み合わせにより特定
光の共振を抑止して残余光を共振させることを特徴とす
る。
【0013】第5の発明に係るレーザ装置は、同一の前
記第1共振器系に、共振を抑止し得る波長帯域の異なる
特定光共振抑止手段を複数個直列に配設し、これらの組
み合わせにより特定光の共振を抑止して残余光を共振さ
せることを特徴とする。
【0014】
【作用】前記第1の発明では、第1共振器系で残余光の
部分のみを共振させ、特定光の部分の共振を抑える。第
2共振器系では残余光も特定光も共に共振可能である
が、共用しているレーザ媒体中の残余光に対応する励起
状態は第1共振器系と強く結合しているため、第2共振
器系とは結合が弱い。一方、特定光に対応する励起状態
は第2共振器系のみと強く結合するので、結果的に第2
共振器系で共振するのは特定光がほとんどである。これ
を外部に取り出して測定等の各種の用途に用いる。
【0015】ここで、「残余光に対応する励起状態が第
1共振器系と強く結合している」とは、残余光の波長に
対応する第1共振器系のQ値が大きいということを意味
する。例えば、残余光の波長に対して第1共振器系にお
ける損失が小さい場合、結合は強いという。逆にQ値が
小さいときは、結合は弱く損失が大きい場合等に相当す
る。
【0016】第2の発明では、第1共振器系には、当初
レーザ媒体によって前記レーザ媒体の発振波長帯域内の
各種の波長の光が生じるが、この第1共振器系に設置さ
れた特定光共振抑止手段が特定光の共振を抑止してしま
う。このため、第1共振器系では特定光を除く残余光が
共振する。これにより、第2共振器系では残りの特定光
がより共振され易くなる。
【0017】第3の発明では、第1共振器系に設置され
た光吸収体で特定光を吸収して特定光の共振を抑止し、
この第1共振器系で残余光を共振させる。これにより、
第2共振器系では残りの特定光が共振され易くなる。
【0018】第4の発明では、共振波長帯域の異なる複
数の第1共振器系で残余光の部分のみをそれぞれ共振さ
せ、特定光の部分の共振を抑える。第2共振器系では、
残余光も特定光も共に共振可能であるが、共用している
レーザ媒体中の残余光に対応する励起状態は第1共振器
系と強く結合しているため、第2共振器系とは結合が弱
い。一方、特定光に対応する励起状態は第2共振器系の
みと強く結合するので、結果的に第2共振器系で共振す
るのは特定光がほとんどである。
【0019】第5の発明では、第1共振器系で、特定光
の部分の共振が複数の特定光共振抑止手段により選択的
に抑止される。このため、第1共振器系では残余光のみ
が共振する。そして、特定光に対応する励起状態は第2
共振器系のみと強く結合するので、結果的に第2共振器
系で共振するのは特定光がほとんどである。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しな
がら詳細に説明する。
【0021】[第1実施例] [構成]本実施例のレーザ装置31はアルゴンフッ素
(ArF)エキシマレーザ装置であって、図1に示すよ
うに構成されている。このレーザ装置31は、取り出し
て測定等に使用したい波長のレーザ光、即ち必要とする
波長のレーザ光である特定光を除いた他の残余光をレー
ザ媒体で選択的に発振させる第1共振器系32と、この
第1共振器系32で発振されない特定光を前記同一のレ
ーザ媒体で発振させる第2共振器系33とを備えて構成
されている。
【0022】第1共振器系32は、相対向して設置され
た2つ共振器ミラー35,36と、各共振器ミラー3
5,36の間に設置されたレーザ媒体としての混合ガス
の充填された放電励起チャンバ37と、前記特定光を吸
収して特定光の共振を抑止する光吸収体としての光吸収
セル38とから構成されている。ArFエキシマレーザ
の放電励起チャンバ37はこれを励起する放電回路39
に接続されている。
【0023】光吸収セル38は、内部に特定光を吸収す
る物質である光吸収体が充填されている。この光吸収セ
ル38には、各共振器ミラー35,36間の光軸40上
にそれぞれレーザ窓38A,38Bが設けられ、共振器
ミラー35,36で共振する光はこの各レーザ窓38
A,38Bを透過し、光吸収セル38内を通過するとき
に特定波長が吸収される。この光吸収セル38の内部に
充填される光吸収体としては、前記レーザ媒体について
レーザ発振し得る波長帯域の特定波長の光を吸収する性
質を有する固体、液体、気体等が用いられる。具体的に
は、例えば酸素の濃度測定装置として用いる場合には、
酸素を光吸収セル38内に充填する。即ち、測定対象と
なる物質と同一の物質を光吸収セル38内に充填する。
【0024】第2共振器系33は、全反射共振器ミラー
35と放電励起チャンバ37を第1共振器系32と共用
している。放電励起チャンバ37と光吸収セル38の間
には偏光ビームスプリッタ41が設けられている。この
偏光ビームスプリッタ41では第1共振器系と第2共振
器系の2つの共振器系で共振できるレーザの偏光方向を
分離する。即ち、この偏光ビームスプリッタ41は、縦
方向(紙面に垂直な方向)の直線偏光をほとんど反射
し、横方向(紙面に平行な方向)の直線偏光はほとんど
透過させる性質を有する。この偏光ビームスプリッタ4
1から縦方向の直線偏光が反射される側(下側)に出力
ミラー42が設けられ、この出力ミラー42と共振器ミ
ラー35とで第2共振器系を構成している。これによ
り、横方向の直線偏光は偏光ビームスプリッタ41を透
過して第1共振器系32を構成する共振器ミラー35,
36で共振するが、光吸収セルのためにこの第1共振器
系32で共振できなかった波長の特定光が縦方向の直線
偏光として共振器ミラー35と出力ミラー42とからな
る第2共振器系で共振できるようになっている。なお、
43は出力ミラー42から出力するレーザ出力光を外部
に取り出すレーザ光取出し窓である。44は前記従来例
と同様の装置筐体である。
【0025】[作用]ここでは、光吸収セル38内に酸
素を充填したものを例に説明する。このため、ここでい
う特定光とはレーザ媒体の発振帯域のうち酸素ガスに吸
収される波長部分のレーザ光を指し、残余光とは前記発
振波長帯域内の特定光以外のレーザ光を指す。
【0026】前記構成のレーザ装置31では、第1共振
器系32で残余光が共振する。即ち、放電回路39によ
って放電励起チャンバ37内のレーザ媒体が励起される
と、図2に示すように、波長帯域幅1nmでレーザが発
振しようとする。しかし、この第1共振器系32には酸
素ガスが充填された光吸収セル38が挿入されているた
め、酸素の光吸収スペクトルに対応した波長は共振でき
ず、図3に示すように、特定光の波長の部分が除かれた
残余光のみが共振する。即ち、特定光は発振することが
できず、残余光のみが発振するようになる。一方、第2
共振器系33内には前述のような光吸収セルは挿入され
ないので、図2に示すようになスペクトルを持ったレー
ザが立ち上がろうとするが、残余光に対応する励起状態
は第1共振器系32により強く結合しているため、第2
共振器系33に結合する割合は小さい。一方、特定光に
対応する励起状態は第1共振器系32には結合できず、
第2共振器系33のみに結合する。このため、結果とし
て図4に示すようなスペクトルでレーザ発振し、レーザ
光取出し窓43から外部にレーザ出力光として出力す
る。
【0027】このレーザ出力光は、光吸収セル38内で
酸素ガスにより吸収される波長のレーザ光である。この
レーザ出力光を用いて、特定ガス中の酸素ガス濃度の測
定等を行なう。即ち、ガス中の超微量の酸素分子濃度を
リアルタイムで計測するレーザ式酸素濃度計等に用い
る。
【0028】このレーザ光を他の物質の濃度測定に用い
るときは、測定対象物質と同一の物質を光吸収セル38
内に充填し、測定対象物質が吸収する波長のレーザ光を
出力する。なお、光吸収セル38内に充填する物質の吸
収スペクトルと、共振するレーザ光の発振波長帯域とが
重なるものでなければならないことはいうまでもない。
【0029】[効果]前述のように、例えば測定対象物
質が吸収する波長のレーザ光等の特定波長のレーザ光を
容易にかつ確実に取り出すことができるようになる。
【0030】しかも、構成が簡単で、取り出すレーザ光
の波長も安定しており、低コストで、装置に対する信頼
性も大幅に向上する。
【0031】このレーザ装置によって取り出されたレー
ザ出力光により、酸素等の物質の濃度をppb以下の超
高感度濃度測定が可能となり、例えば半導体製造工程で
用いる材料ガス中の酸素濃度を実時間で定量的にモニタ
リングできるようになる。これにより、材料ガスの品質
管理を容易にかつ確実に、しかも低コストで行なうこと
ができる。
【0032】[第2実施例] [構成]前記第1実施例では、共振器ミラー35、放電
励起チャンバ37及びこの部分での光軸40を第1共振
器系32と第2共振器系33とで共用したが、本実施例
では、図5に示すように、ArFエキシマレーザの放電
励起チャンバ45のみを共用し、光軸46,47は別々
にしている。なお、図5は本実施例に係るレーザ装置の
原理的構成のみを記載している。
【0033】第2共振器系51はその光軸46が放電励
起チャンバ45の中央を通るように設定され、第1共振
器系52は第2共振器系51の両側に光軸47をX字状
に反射させてレーザ光が放電励起チャンバ45を2方向
から通るように設定されている。
【0034】具体的には第2共振器系51は、放電励起
チャンバ45と、この放電励起チャンバ45を挟んで両
側に設置された共振器ミラー54と出力ミラー55とか
ら構成されている。第1共振器系52は、放電励起チャ
ンバ45と、この放電励起チャンバ45を挟んで4ヵ所
の位置に配設されて光を第2共振器系51の両側にX字
状に反射させる4つの共振器ミラー56,57,58,
59と、第2及び第3共振器ミラー57,58の間に配
設された光吸収セル60とから構成されている。この光
吸収セル60の光軸47上の両側にはそれぞれレーザ窓
60A,60Bが設けられている。
【0035】[作用]図示しない放電回路によって放電
励起チャンバ45が励起され、第1共振器系52及び第
2共振器系51でそれぞれ共振する。そして、前記第1
実施例と同様に、光吸収セル60を有する第1共振器系
52で残余光が、第2共振器系51で特定光がそれぞれ
共振される。
【0036】[効果]以上により、前記第1実施例と同
様の作用、効果を奏することができる。
【0037】さらに、本実施例では、光軸46,47を
共用しないため、偏光ビームスプリッタ41を用いる必
要がなく、特定光と残余光とを第2共振器系51と52
とで別々にかつ確実に共振させることができるようにな
る。
【0038】[変形例] (1) 前記第2実施例では、第1共振器系52を1つ
だけ設け、この第1共振器系52の光軸47を4つの共
振器ミラー56,57,58,59によりX字状に曲げ
て構成したが、第1共振器系を放電励起チャンバ45を
共用した状態で2つ以上設けてもよい。この場合も前記
第2実施例同様の作用、効果を奏することができる。
【0039】(2) また、複数設置した第1発振系の
各光吸収セルでの吸収波長帯域(共振波長帯域)をそれ
ぞれ異ならせ、これらの波長の組み合わせにより特定光
を除くようにしてもよい。この場合、単一の光吸収セル
ではできない波長の組み合わせのレーザ光は容易にかつ
安定的に発生させることが可能となり、各種の用途に用
いることができるようになる。
【0040】(3) 同一の第1共振器系に、それぞれ
異なる物質を充填した光吸収セルを複数個配設し、これ
らの光吸収セルの組み合わせてによって取り出したい波
長の光を設定するようにしてもよい。この場合も、単一
の光吸収セルではできない波長の組み合わせのレーザ光
は容易にかつ安定的に発生させることが可能となり、各
種の用途に用いることができるようになる。
【0041】(4) 第1発振器系に装着する光吸収セ
ルをカートリッジとして構成し、測定等に必要とする物
質を充填した複数の光吸収セルを適宜入れ替えるように
してもよい。これにより、単一のレーザ装置で本装置が
有するレーザ媒体の発振波長帯域内の各種の狭帯域波長
のレーザ光を容易にかつ安定的に発生させることができ
るようになる。
【0042】(5) レーザ装置によって高出力レーザ
光を発生させる場合は、光吸収セルでの光吸収により温
度が上昇するので、光吸収セルの温度を一定に保つため
に温度制御を行なうようにしてもよい。
【0043】(6) レーザ装置で共振させるレーザ光
と光吸収セルに充填する物質との組み合わせとしては、
前記実施例のようなArFエキシマレーザと酸素ガスの
組み合わせや、波長が1.55μmで発振する半導体レ
ーザとアセチレンガスとの組み合わせ等、互いに発振波
長帯域と吸収波長帯域が重なる部分を有する組み合わせ
で構成する。また、波長2.7μm帯で発振するエルビ
ウム(Er)をフッ化物ガラスにドープしたガラスレー
ザと水蒸気の組み合わせも有効である。
【0044】
【発明の効果】上記のように、本発明のレーザ装置によ
れば、次のような効果を奏することができる。
【0045】(1) 残余光を第1共振器系で選択的に
共振させ、この第1共振器系で共振されない特定光を第
2共振器系で共振させるようにしたので、特定光を容易
にかつ確実に取り出すことができるようになる。
【0046】(2) 第1共振器系に特定光を吸収する
光吸収体を設置し、この光吸収体で特定光を吸収し、残
余光を選択的に共振させる構成としたので、構成が簡単
で、コストの低減を図ることができると共に、取り出す
レーザ光の波長が安定しており、装置に対する信頼性が
大幅に向上する。
【0047】(3) 共振波長帯域の異なる第1共振器
系をレーザ媒体を共用した状態で複数設置し、または同
一の第1共振器系に吸収波長帯域の異なる光吸収体を複
数個直列に配設し、これらの組み合わせにより特定光を
除いて残余光を共振させるようにしたので、各種の波長
のレーザ光を容易にかつ安定的に発生させることができ
るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ装置の全体構成を示す概略
構成図である。
【図2】レーザ共振器中に光吸収物質(酸素ガス)が無
い場合のArFエキシマレーザの発振スペクトルを示す
グラフである。
【図3】レーザ共振器中に光吸収物質(酸素ガス)が有
る場合のArFエキシマレーザの発振スペクトルを示す
グラフである。
【図4】本発明のレーザ装置から出力されるArFエキ
シマレーザの発振スペクトルを示すグラフである。
【図5】本発明の変形例を示す概略構成図である。
【図6】従来のレーザ装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
31…レーザ装置、32…第1共振器系、33…第2共
振器系、35,36…共振器ミラー、37…放電励起チ
ャンバ、38…光吸収セル、39…放電回路、40…光
軸、41…偏光ビームスプリッタ、42…出力ミラー、
43…レーザ光取出し窓、44…装置筐体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/23 H01S 3/23 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の幅を有する波長帯域でレーザ発振
    し得るレーザ媒体を備えたレーザ装置において、 レーザ出力光の波長と一致する波長の光である特定光を
    除いた他の残余光を前記レーザ媒体で選択的に共振させ
    る第1共振器系と、前記レーザ媒体を共用しこの第1共
    振器系で共振されずに残る特定光を共振させる第2共振
    器系とを備えたことを特徴とするレーザ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレーザ装置において、 前記第1共振器系に前記特定光の共振を抑止する特定光
    共振抑止手段を設置し、この特定光共振抑止手段で特定
    光の共振を抑止しながら残余光を選択的に共振させるこ
    とを特徴とするレーザ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のレーザ装置において、 前記特定光共振抑止手段として、特定光を吸収してその
    共振を抑止する光吸収体を前記第1共振器系に設置し、
    この光吸収体で特定光を吸収しながら残余光を選択的に
    共振させることを特徴とするレーザ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3に記載のレーザ装
    置において、 共振波長帯域の異なる前記第1共振器系を前記レーザ媒
    体を共用した状態で複数設置し、これらの組み合わせに
    より特定光の共振を抑止して残余光を共振させることを
    特徴とするレーザ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4に記載のレー
    ザ装置において、 同一の前記第1共振器系に、抑止し得る波長帯域の異な
    る特定光共振抑止手段を複数個直列に配設し、これらの
    組み合わせにより特定光の共振を抑止して残余光を共振
    させることを特徴とするレーザ装置。
JP721895A 1995-01-20 1995-01-20 レーザ装置 Pending JPH08204259A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002323309A (ja) * 2001-04-25 2002-11-08 Anritsu Corp 回折部の回転角検出装置
JP2005262357A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Anritsu Corp 平行移動装置およびそれを用いた光学装置
KR20230101551A (ko) * 2021-12-29 2023-07-06 한국기계연구원 광변조 레이저 펄스의 생성 시스템

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