JPH08203514A - アルカリ蓄電池用ニッケル電極、及びその製造方法 - Google Patents
アルカリ蓄電池用ニッケル電極、及びその製造方法Info
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- JPH08203514A JPH08203514A JP7009096A JP909695A JPH08203514A JP H08203514 A JPH08203514 A JP H08203514A JP 7009096 A JP7009096 A JP 7009096A JP 909695 A JP909695 A JP 909695A JP H08203514 A JPH08203514 A JP H08203514A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、ニッケル電極において、活物質の
迫り出しに起因する内部短絡が防止可能なニッケル電極
及びそのようなニッケル電極の製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 方形の電極基板に水酸化ニッケルを主成分と
する活物質を充填してなるアルカリ蓄電池用ニッケル電
極において、前記ニッケル電極は、電極のエッジ部分に
ニッケル活物質を不活性化してなる不活性化ゾーンが形
成されていることを特徴とする。
迫り出しに起因する内部短絡が防止可能なニッケル電極
及びそのようなニッケル電極の製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 方形の電極基板に水酸化ニッケルを主成分と
する活物質を充填してなるアルカリ蓄電池用ニッケル電
極において、前記ニッケル電極は、電極のエッジ部分に
ニッケル活物質を不活性化してなる不活性化ゾーンが形
成されていることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ蓄電池に関し、
詳しくはアルカリ蓄電池用ニッケル電極並びにその製造
方法に関する。
詳しくはアルカリ蓄電池用ニッケル電極並びにその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、より高容量な電池が要求されるよ
うになっており、このような要請に応えるべくアルカリ
蓄電池においては、正負電極をセパレータを介して巻回
し又は積層して高容量化を図る方式が主流となりつつあ
る。しかし、正極にニッケル極を用いたこのタイプのア
ルカリ蓄電池は、充放電サイクルの進行につれてニッケ
ル正極の活物質が膨潤し、電極基板から脱落したり、内
部短絡を発生させるという問題があることが、従来より
知られている。この原因について更に詳しく述べる。
うになっており、このような要請に応えるべくアルカリ
蓄電池においては、正負電極をセパレータを介して巻回
し又は積層して高容量化を図る方式が主流となりつつあ
る。しかし、正極にニッケル極を用いたこのタイプのア
ルカリ蓄電池は、充放電サイクルの進行につれてニッケ
ル正極の活物質が膨潤し、電極基板から脱落したり、内
部短絡を発生させるという問題があることが、従来より
知られている。この原因について更に詳しく述べる。
【0003】正極にニッケル極を用いたアルカリ蓄電池
では、充放電サイクルに伴って正極活物質である水酸化
ニッケルがより体積の大きい結晶形態(β−NaOOH
→γ−NaOOH)に変化する。また充電時に正極か
ら発生する酸素ガスが活物質粒子間隙を押し広げるた
め、活物質層が膨張して電極基板から迫り出す現象が生
じ、この迫り出した活物質は、対極の集電体や電池缶内
壁に接触し内部短絡を生じさせる。
では、充放電サイクルに伴って正極活物質である水酸化
ニッケルがより体積の大きい結晶形態(β−NaOOH
→γ−NaOOH)に変化する。また充電時に正極か
ら発生する酸素ガスが活物質粒子間隙を押し広げるた
め、活物質層が膨張して電極基板から迫り出す現象が生
じ、この迫り出した活物質は、対極の集電体や電池缶内
壁に接触し内部短絡を生じさせる。
【0004】このような内部短絡の発生は、電池寿命の
終焉につながるので、活物質の迫り出しを如何に防止す
るかは、アルカリ蓄電池の信頼性向上にとって極めて重
要な課題となっている。このため、従来よりこのような
原因に由来する内部短絡を防止する手段として、次のよ
うな方法が提案されている。 (1) 結着剤で活物質を電極基板に強力に固着する方法。
終焉につながるので、活物質の迫り出しを如何に防止す
るかは、アルカリ蓄電池の信頼性向上にとって極めて重
要な課題となっている。このため、従来よりこのような
原因に由来する内部短絡を防止する手段として、次のよ
うな方法が提案されている。 (1) 結着剤で活物質を電極基板に強力に固着する方法。
【0005】ペースト式ニッケル正極では、従来より水
酸化ニッケル粉末にメチルセルロースやフッ素樹脂など
の結着剤と水を加え混練してスラリー化し、このスラリ
ーを電極基板に塗布充填する方法が用いられている。こ
れらの結着剤の結合力で活物質を電極基板に強力に固着
して活物質の迫り出しを防止しようとする場合、多量の
結着剤を使用しなければならない。
酸化ニッケル粉末にメチルセルロースやフッ素樹脂など
の結着剤と水を加え混練してスラリー化し、このスラリ
ーを電極基板に塗布充填する方法が用いられている。こ
れらの結着剤の結合力で活物質を電極基板に強力に固着
して活物質の迫り出しを防止しようとする場合、多量の
結着剤を使用しなければならない。
【0006】しかし、水酸化ニッケル対し多量の結着剤
を添加した場合、結着剤は電気絶縁性を有するため、活
物質相互間や集電体との導電性が低下し、活物質利用率
が低下する。また、結着剤としてメチルセルロースなど
の有機物質を用いた場合には、アルカリ電解液が結着剤
と作用して、その結着力を低下させるとともに、炭酸化
物を生成する。このため電解液のアルカリ濃度が低下
し、電池のサイクル寿命の低下や放電性能の低下という
新たな問題が発生する。
を添加した場合、結着剤は電気絶縁性を有するため、活
物質相互間や集電体との導電性が低下し、活物質利用率
が低下する。また、結着剤としてメチルセルロースなど
の有機物質を用いた場合には、アルカリ電解液が結着剤
と作用して、その結着力を低下させるとともに、炭酸化
物を生成する。このため電解液のアルカリ濃度が低下
し、電池のサイクル寿命の低下や放電性能の低下という
新たな問題が発生する。
【0007】(2) 特開平2−60072号公報、特開平
2−72564号公報に記載の方法。 特開平2−60072号公報では、ペースト式電極にお
いて対極の集電体に近接しているペースト式電極の端部
に活物質が充填されていない無地部を設ける技術が提案
されている。この技術では電極端部には活物質が存在し
ないため、この部分での膨潤がないとともに、この部分
(無地部)が膨潤し迫り出してくる活物質の緩衝帯とし
て作用する。よって、活物質の電極基板外への迫り出し
に起因する内部短絡が防止できることになる。
2−72564号公報に記載の方法。 特開平2−60072号公報では、ペースト式電極にお
いて対極の集電体に近接しているペースト式電極の端部
に活物質が充填されていない無地部を設ける技術が提案
されている。この技術では電極端部には活物質が存在し
ないため、この部分での膨潤がないとともに、この部分
(無地部)が膨潤し迫り出してくる活物質の緩衝帯とし
て作用する。よって、活物質の電極基板外への迫り出し
に起因する内部短絡が防止できることになる。
【0008】ところで、この技術では無地部を設けるた
めに予め無地部に相当する部分に粘着テープを貼ってマ
スキングし、ペースト状活物質を充填する方法が採用さ
れている。しかし、無地部を形成する部分を予め粘着テ
ープでマスキングしたとしても、高多孔性基体の場合に
はテープと基体との隙間(特に横側)から活物質スラリ
ーが浸入し一定程度充填されてしまう。このため、所定
の幅で正確に無地部を形成することが困難である。ま
た、この技術では、粘着テープを貼る工程と活物質充填
後にこの粘着テープを剥がす工程を必要とするので、作
業が煩雑となる。
めに予め無地部に相当する部分に粘着テープを貼ってマ
スキングし、ペースト状活物質を充填する方法が採用さ
れている。しかし、無地部を形成する部分を予め粘着テ
ープでマスキングしたとしても、高多孔性基体の場合に
はテープと基体との隙間(特に横側)から活物質スラリ
ーが浸入し一定程度充填されてしまう。このため、所定
の幅で正確に無地部を形成することが困難である。ま
た、この技術では、粘着テープを貼る工程と活物質充填
後にこの粘着テープを剥がす工程を必要とするので、作
業が煩雑となる。
【0009】他方、特開平2−72564号公報では、
無地部を設ける代わりに当該部分に耐アルカリ性の接着
剤を貼りつけ、これを障壁として活物質の迫り出しを抑
える技術が提案されている。この技術でも、上記と同様
に粘着テープでマスキングして活物質を充填したのち、
テープを剥がしてその部分に接着剤を充填するか、また
はこれとは逆に活物質を充填する部分をマスキングし
て、予め多孔性基体の端部に接着剤を充填し乾燥させた
のち、テープを剥がして活物質を充填する方法が採られ
ている。つまり、この技術では、テープ貼り(マスキン
グ)→充填→乾燥→テープ剥がし→充填→乾燥の6工程
を必要とするので、一層作業が煩雑となる。
無地部を設ける代わりに当該部分に耐アルカリ性の接着
剤を貼りつけ、これを障壁として活物質の迫り出しを抑
える技術が提案されている。この技術でも、上記と同様
に粘着テープでマスキングして活物質を充填したのち、
テープを剥がしてその部分に接着剤を充填するか、また
はこれとは逆に活物質を充填する部分をマスキングし
て、予め多孔性基体の端部に接着剤を充填し乾燥させた
のち、テープを剥がして活物質を充填する方法が採られ
ている。つまり、この技術では、テープ貼り(マスキン
グ)→充填→乾燥→テープ剥がし→充填→乾燥の6工程
を必要とするので、一層作業が煩雑となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点に鑑みなされたものであり、作業性を悪くする
ことなく、活物質の迫り出しに起因する内部短絡が防止
可能なニッケル電極及びそのようなニッケル電極の製造
方法を提供することを目的とする。
な問題点に鑑みなされたものであり、作業性を悪くする
ことなく、活物質の迫り出しに起因する内部短絡が防止
可能なニッケル電極及びそのようなニッケル電極の製造
方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次の構成を有する。請求項1の発明は、方
形形状の電極基板に水酸化ニッケルを主成分とする活物
質が充填されたアルカリ蓄電池用ニッケル電極におい
て、前記ニッケル電極は、端部に前記活物質を不活性化
してなる不活性化ゾーンが形成されていることを特徴と
する。
に、本発明は次の構成を有する。請求項1の発明は、方
形形状の電極基板に水酸化ニッケルを主成分とする活物
質が充填されたアルカリ蓄電池用ニッケル電極におい
て、前記ニッケル電極は、端部に前記活物質を不活性化
してなる不活性化ゾーンが形成されていることを特徴と
する。
【0012】請求項2の発明は、請求項1記載のアルカ
リ蓄電池用ニッケル電極において、前記不活性化ゾーン
は、酸化ニッケルで構成されたものであることを特徴と
する。請求項3の発明は、請求項1乃至2記載のアルカ
リ蓄電池用ニッケル電極において、前記不活性化ゾーン
は、電極集電体が付設される側の反対側端部に設けられ
ていることを特徴とする。
リ蓄電池用ニッケル電極において、前記不活性化ゾーン
は、酸化ニッケルで構成されたものであることを特徴と
する。請求項3の発明は、請求項1乃至2記載のアルカ
リ蓄電池用ニッケル電極において、前記不活性化ゾーン
は、電極集電体が付設される側の反対側端部に設けられ
ていることを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、方形形状の電極基板に
水酸化ニッケルを主成分とする活物質が充填されたアル
カリ蓄電池用ニッケル電極の製造方法において、少なく
とも、電極基板に水酸化ニッケルを主成分とする活物質
を充填する工程と、活物質の充填された電極基板の端部
を加熱し、当該部分の水酸化ニッケルを酸化ニッケルに
酸化して不活性化する不活性化処理工程と、を備えるこ
とを特徴とする。
水酸化ニッケルを主成分とする活物質が充填されたアル
カリ蓄電池用ニッケル電極の製造方法において、少なく
とも、電極基板に水酸化ニッケルを主成分とする活物質
を充填する工程と、活物質の充填された電極基板の端部
を加熱し、当該部分の水酸化ニッケルを酸化ニッケルに
酸化して不活性化する不活性化処理工程と、を備えるこ
とを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、請求項4記載のアルカ
リ蓄電池用ニッケル電極の製造方法において、前記不活
性化処理工程が、活物質の充填された電極基板の端部に
レーザ光線を照射し加熱酸化するものであることを特徴
とする。
リ蓄電池用ニッケル電極の製造方法において、前記不活
性化処理工程が、活物質の充填された電極基板の端部に
レーザ光線を照射し加熱酸化するものであることを特徴
とする。
【0015】
(1)本発明アルカリ蓄電池用ニッケル電極では、電極
端部に活物質を不活性化してなる不活性化ゾーンが形成
してある。この不活性化ゾーンでは、活物質の膨張や酸
素ガスの発生がない。したがって、当該ゾーンにおいて
は活物質の迫り出しが生じにくいので、活物質の迫り出
しに起因する内部短絡の発生が防止できる。
端部に活物質を不活性化してなる不活性化ゾーンが形成
してある。この不活性化ゾーンでは、活物質の膨張や酸
素ガスの発生がない。したがって、当該ゾーンにおいて
は活物質の迫り出しが生じにくいので、活物質の迫り出
しに起因する内部短絡の発生が防止できる。
【0016】このことをさらに詳細に説明する。ニッケ
ル電極(正極)の活物質である水酸化ニッケルは、主に
β−Ni(OH)2 とβ−NiOOHとの間で充放電反
応が行われるが、電池が過充電された場合や低温で充電
された場合、γ−NiOOHが生成され易い。このγ−
NiOOHは結晶格子間に水を取込み膨潤するため、β
−NiOOHに比べ格子体積が大きい。それゆえγ−N
iOOHが生成されると、電極活物質が膨張する。ま
た、充電末期や過充電時においては電極から酸素ガスが
発生し、この酸素ガスが飛散する際に活物質粒子間隙を
押し広げるので、これによっても電極活物質が膨張す
る。この二つの原因により、活物質が膨張して電極基板
から迫り出す現象が起きる。そして、低温下で過充電サ
イクルを繰り返すような悪条件下では、この迫り出しが
大きいので活物質が対極の集電体や電池缶壁と接触し、
内部短絡を発生させる。
ル電極(正極)の活物質である水酸化ニッケルは、主に
β−Ni(OH)2 とβ−NiOOHとの間で充放電反
応が行われるが、電池が過充電された場合や低温で充電
された場合、γ−NiOOHが生成され易い。このγ−
NiOOHは結晶格子間に水を取込み膨潤するため、β
−NiOOHに比べ格子体積が大きい。それゆえγ−N
iOOHが生成されると、電極活物質が膨張する。ま
た、充電末期や過充電時においては電極から酸素ガスが
発生し、この酸素ガスが飛散する際に活物質粒子間隙を
押し広げるので、これによっても電極活物質が膨張す
る。この二つの原因により、活物質が膨張して電極基板
から迫り出す現象が起きる。そして、低温下で過充電サ
イクルを繰り返すような悪条件下では、この迫り出しが
大きいので活物質が対極の集電体や電池缶壁と接触し、
内部短絡を発生させる。
【0017】ここにおいて本発明では、電極群を構成し
たとき正負電極間に挟まれたセパレータの末端部分に当
たり、対極の集電体に最も近い部分となる電極端部に不
活性化ゾーンが設けてある。この部分は、迫り出した活
物質が対極集電体に接触し内部短絡を発生させ易い部分
であるので、この部分を不活性化しγ−NiOOHの生
成や酸素ガスの発生を防止してやれば、活物質の迫り出
しに起因する内部短絡が効果的に防止できる。
たとき正負電極間に挟まれたセパレータの末端部分に当
たり、対極の集電体に最も近い部分となる電極端部に不
活性化ゾーンが設けてある。この部分は、迫り出した活
物質が対極集電体に接触し内部短絡を発生させ易い部分
であるので、この部分を不活性化しγ−NiOOHの生
成や酸素ガスの発生を防止してやれば、活物質の迫り出
しに起因する内部短絡が効果的に防止できる。
【0018】内部短絡の防止を目的とする前記不活性化
ゾーンは、例えば電極のエッジ部分全周にわたって設け
てもよく、特定の辺のエッジ部分に設けてもよい。更
に、この不活性化ゾーンは、水酸化ニッケルを酸化した
酸化ニッケルからなるものとするのがよい。何故なら、
電極基板に水酸化ニッケルを充填したのちに当該部分を
加熱等することにより容易的且つ合理的に水酸化ニッケ
ルを酸化ニッケルとできるからである。
ゾーンは、例えば電極のエッジ部分全周にわたって設け
てもよく、特定の辺のエッジ部分に設けてもよい。更
に、この不活性化ゾーンは、水酸化ニッケルを酸化した
酸化ニッケルからなるものとするのがよい。何故なら、
電極基板に水酸化ニッケルを充填したのちに当該部分を
加熱等することにより容易的且つ合理的に水酸化ニッケ
ルを酸化ニッケルとできるからである。
【0019】更に、前記不活性化ゾーンは、好ましくは
方形形状の電極の4辺のうち少なくとも電極集電体を付
設する側の反対側に位置する端部(電極エッジ部分)に
形成するのがよい。なぜなら、正負電極を積層または巻
回する方式の電池では、当該エッジ部分は対極の集電体
に最も近い部分であり、この部分で発生した膨張は内部
短絡に直結するからである。
方形形状の電極の4辺のうち少なくとも電極集電体を付
設する側の反対側に位置する端部(電極エッジ部分)に
形成するのがよい。なぜなら、正負電極を積層または巻
回する方式の電池では、当該エッジ部分は対極の集電体
に最も近い部分であり、この部分で発生した膨張は内部
短絡に直結するからである。
【0020】(2)本発明アルカリ蓄電池用ニッケル電
極の製造方法では、先ず多孔性電極基板に水酸化ニッケ
ルを充填し、その後この電極基板の電極端部を加熱する
ことにより、当該部分の水酸化ニッケルを酸化ニッケル
に変化せしめる方法を採用した。この方法であると、上
記(1)に記載した不活性化ゾーンを有するニッケル電
極を容易かつ作業性よく製造できる。
極の製造方法では、先ず多孔性電極基板に水酸化ニッケ
ルを充填し、その後この電極基板の電極端部を加熱する
ことにより、当該部分の水酸化ニッケルを酸化ニッケル
に変化せしめる方法を採用した。この方法であると、上
記(1)に記載した不活性化ゾーンを有するニッケル電
極を容易かつ作業性よく製造できる。
【0021】何故なら、一般にニッケル電極の製造にお
いては、電極基板に活物質を充填後、充填した活物質を
乾燥するための工程が必要である。そこで、この乾燥工
程の際にこれと同時平行させて、電極端部のみを通常の
乾燥温度より高温に加熱してやれば、当該部分のみを容
易に酸化させることができる。よって、不活性化ゾーン
形成のために多くの時間と手間を必要としない。また、
同時平行的に行わない場合であっても、マスキング用の
テープ貼りと当該テープを剥がすという従来法における
ような煩わしい作業を必要としないので、格段に作業効
率がよい。
いては、電極基板に活物質を充填後、充填した活物質を
乾燥するための工程が必要である。そこで、この乾燥工
程の際にこれと同時平行させて、電極端部のみを通常の
乾燥温度より高温に加熱してやれば、当該部分のみを容
易に酸化させることができる。よって、不活性化ゾーン
形成のために多くの時間と手間を必要としない。また、
同時平行的に行わない場合であっても、マスキング用の
テープ貼りと当該テープを剥がすという従来法における
ような煩わしい作業を必要としないので、格段に作業効
率がよい。
【0022】酸化処理のための前記加熱方法としては、
例えば当該部分にヒートプレートを当てがう方法やレー
ザ光線を照射する方法が挙げられれ、ヒートプレートを
当てがう方法によれば、電極端部のみを極めて容易に加
熱酸化させ得るので、所望の幅の不活性化ゾーンを容易
に形成できる。また、レーザ光線を照射する方法である
と、一層正確な幅で不活性化ゾーンを形成することがで
きるとともに、次のような作用効果が得られる。
例えば当該部分にヒートプレートを当てがう方法やレー
ザ光線を照射する方法が挙げられれ、ヒートプレートを
当てがう方法によれば、電極端部のみを極めて容易に加
熱酸化させ得るので、所望の幅の不活性化ゾーンを容易
に形成できる。また、レーザ光線を照射する方法である
と、一層正確な幅で不活性化ゾーンを形成することがで
きるとともに、次のような作用効果が得られる。
【0023】即ち、レーザ光線照射法では、高い位置的
精度をもって所定の部分のみを加熱できるので、必要最
小の幅で不活性ゾーンを形成可能である。よって、所望
した以上の幅で不活性化ゾーンが形成され、これによっ
て無用に電極容量を低下させるといったことがない。ま
た、レーザ光線照射法では、限定した範囲のみを加熱し
てごく短時間に高温とできる。したがって、レーザ光線
照射法のこの特性を利用し、電極エッジ部分の水酸化ニ
ッケルを溶融温度以上に加熱してやれば、当該部分の水
酸化ニッケルが酸化された溶融状態の酸化ニッケルが生
成し、レーザ光線の照射を止めるとこの酸化ニッケルが
冷えて固結し、電極基板に強力に固着された不活性化ゾ
ーンが形成できる。このような不活性化ゾーンは、その
内側にある不活性化されていないゾーンを閉じ込める障
壁として機能できるので、自らが膨張しないことに加
え、その内側にある活性化ゾーンより迫り出してくる活
物質を阻止できる。よって、一層確実に活物質の迫り出
しに起因する内部短絡が防止できる。
精度をもって所定の部分のみを加熱できるので、必要最
小の幅で不活性ゾーンを形成可能である。よって、所望
した以上の幅で不活性化ゾーンが形成され、これによっ
て無用に電極容量を低下させるといったことがない。ま
た、レーザ光線照射法では、限定した範囲のみを加熱し
てごく短時間に高温とできる。したがって、レーザ光線
照射法のこの特性を利用し、電極エッジ部分の水酸化ニ
ッケルを溶融温度以上に加熱してやれば、当該部分の水
酸化ニッケルが酸化された溶融状態の酸化ニッケルが生
成し、レーザ光線の照射を止めるとこの酸化ニッケルが
冷えて固結し、電極基板に強力に固着された不活性化ゾ
ーンが形成できる。このような不活性化ゾーンは、その
内側にある不活性化されていないゾーンを閉じ込める障
壁として機能できるので、自らが膨張しないことに加
え、その内側にある活性化ゾーンより迫り出してくる活
物質を阻止できる。よって、一層確実に活物質の迫り出
しに起因する内部短絡が防止できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。 〔実施例1〕図1は、本発明の一実施例にかかるニッケ
ル電極の平面図である。図中の1はニッケル電極であ
り、このニッケル電極1は、活性なニッケル活物質ゾー
ン2と、電極端部に形成された不活性化したニッケル活
物質からなる不活性化ゾーン3を有した構造をしてお
り、更に前記不活性化ゾーン3の反対側端部には集電タ
ブ4が付設されている。
ル電極の平面図である。図中の1はニッケル電極であ
り、このニッケル電極1は、活性なニッケル活物質ゾー
ン2と、電極端部に形成された不活性化したニッケル活
物質からなる不活性化ゾーン3を有した構造をしてお
り、更に前記不活性化ゾーン3の反対側端部には集電タ
ブ4が付設されている。
【0025】このようなニッケル電極は次のようにして
作製された。水酸化ニッケル粉末90重量%とコバルト
化合物10重量%とを混合したものに、1重量%のメチ
ルセルロース水溶液を加え、混練して活物質スラリーを
作製し、この活物質スラリーを発泡ニッケル基体に充
填、乾燥し、空間当たりの活物質充填率が2.8g/c
c−voidとなるように圧延したのち適当な大きさに
切断した。これを以下、ニッケル活物質充填基体とす
る。
作製された。水酸化ニッケル粉末90重量%とコバルト
化合物10重量%とを混合したものに、1重量%のメチ
ルセルロース水溶液を加え、混練して活物質スラリーを
作製し、この活物質スラリーを発泡ニッケル基体に充
填、乾燥し、空間当たりの活物質充填率が2.8g/c
c−voidとなるように圧延したのち適当な大きさに
切断した。これを以下、ニッケル活物質充填基体とす
る。
【0026】次いで前記ニッケル活物質充填基体の一端
側に集電タブを溶接取付し、この集電タブ取付け側の反
対側の端に沿う基体断面部分及び端から約1.0mm内
側に入った基体平面部分(この端部を電極エッジ部分と
いう)にホットプレートを当てがい約400℃で1分間
加熱した。これにより当該部分の水酸化ニッケルが脱水
反応されて酸化ニッケルに変化する。
側に集電タブを溶接取付し、この集電タブ取付け側の反
対側の端に沿う基体断面部分及び端から約1.0mm内
側に入った基体平面部分(この端部を電極エッジ部分と
いう)にホットプレートを当てがい約400℃で1分間
加熱した。これにより当該部分の水酸化ニッケルが脱水
反応されて酸化ニッケルに変化する。
【0027】このようにして、活物質を不活性化してな
る不活性化ゾーンが電極エッジ部分に形成された本発明
ニッケル電極を作製した。次に、前記ニッケル電極を正
極とし、負極として前記ニッケル電極の約2倍の容量を
持つ焼結式カドミウム負極を用いて、図2に示すような
密閉型アルカリ蓄電池を作製した。
る不活性化ゾーンが電極エッジ部分に形成された本発明
ニッケル電極を作製した。次に、前記ニッケル電極を正
極とし、負極として前記ニッケル電極の約2倍の容量を
持つ焼結式カドミウム負極を用いて、図2に示すような
密閉型アルカリ蓄電池を作製した。
【0028】図2中の14は電極群であり、この電極群
14は、正極集電体タブ4を上側にし、負極集電体側を
約1mmずらした状態で正極11と負極12とをセパレ
ータ13を介して巻回したものである。巻回した電極群
14の下側には負極集電体15が負極に溶接取付けさ
れ、更に電極群を電池缶16に挿入した後、負極集電体
15と缶底とが溶接接続されている。また電極群14の
上側には、絶縁板24設けられ電極群を固定するととも
に、電極群上部におけるショートを防止している。
14は、正極集電体タブ4を上側にし、負極集電体側を
約1mmずらした状態で正極11と負極12とをセパレ
ータ13を介して巻回したものである。巻回した電極群
14の下側には負極集電体15が負極に溶接取付けさ
れ、更に電極群を電池缶16に挿入した後、負極集電体
15と缶底とが溶接接続されている。また電極群14の
上側には、絶縁板24設けられ電極群を固定するととも
に、電極群上部におけるショートを防止している。
【0029】前記正極集電タブ4は封口板22に電気的
接続され、更に封口板22を介して正極端子23に電気
的接続されている。封口板22は、ガスケット21を介
して電池缶に支持固定され、その上部に弁板18、押さ
え板19、スプリング20で構成される安全弁機構が組
み込まれている。なお、負極集電体15と缶底とを溶接
接続した段階で水酸化カリウムを主成分とする電解液を
注液した。
接続され、更に封口板22を介して正極端子23に電気
的接続されている。封口板22は、ガスケット21を介
して電池缶に支持固定され、その上部に弁板18、押さ
え板19、スプリング20で構成される安全弁機構が組
み込まれている。なお、負極集電体15と缶底とを溶接
接続した段階で水酸化カリウムを主成分とする電解液を
注液した。
【0030】このような構造の密閉型アルカリ蓄電池
を、実施例1電池とする。 〔実施例2〕水酸化ニッケルを酸化ニッケルに変化せし
める手段として、レーザ光線処理法を用いたこと以外
は、前記実施例1と同様にして実施例2電池を作製し
た。レーザ光線処理法とは、前記ニッケル活物質充填基
体の電極エッジ部分にレーザ光線を照射し、少なくとも
当該部分の温度を約400℃以上、好ましくは1500
℃以上に高める方法をいう。当該部分の温度を約150
0℃以上に高めた場合には、水酸化ニッケルが溶融した
状態で酸化されて酸化ニッケルになり、この酸化ニッケ
ルが冷却して固結する。したがって、電極基板に強力に
固定された不活性化ゾーンが形成できる。
を、実施例1電池とする。 〔実施例2〕水酸化ニッケルを酸化ニッケルに変化せし
める手段として、レーザ光線処理法を用いたこと以外
は、前記実施例1と同様にして実施例2電池を作製し
た。レーザ光線処理法とは、前記ニッケル活物質充填基
体の電極エッジ部分にレーザ光線を照射し、少なくとも
当該部分の温度を約400℃以上、好ましくは1500
℃以上に高める方法をいう。当該部分の温度を約150
0℃以上に高めた場合には、水酸化ニッケルが溶融した
状態で酸化されて酸化ニッケルになり、この酸化ニッケ
ルが冷却して固結する。したがって、電極基板に強力に
固定された不活性化ゾーンが形成できる。
【0031】また、レーザ光線処理法によれば、多孔性
電極基板に活物質を充填し、乾燥、圧延後に行う切断作
業(所望サイズの電極とする作業)と不活性化ゾーン形
成作業を同時に行うことがでるという利点もある。なぜ
なら、活物質が充填された前記発泡ニッケル基体をレー
ザ光線で所定の大きさに切断する操作を行うと、切断時
に発生する熱のため当該切断面及びその近傍の水酸化ニ
ッケルが酸化ニッケルに脱水化されるからである。
電極基板に活物質を充填し、乾燥、圧延後に行う切断作
業(所望サイズの電極とする作業)と不活性化ゾーン形
成作業を同時に行うことがでるという利点もある。なぜ
なら、活物質が充填された前記発泡ニッケル基体をレー
ザ光線で所定の大きさに切断する操作を行うと、切断時
に発生する熱のため当該切断面及びその近傍の水酸化ニ
ッケルが酸化ニッケルに脱水化されるからである。
【0032】〔比較例〕水酸化ニッケルを酸化する処理
を行うことなく前記ニッケル活物質充填基体をそのまま
正極としたこと以外は、実施例1と同様にして比較例電
池を作製した。以上で作製した実施例1及び2電池の正
極エッジ部分のニッケル活物質が酸化ニッケルになって
いるか否かを調べるために、当該部分から活物質を採取
しX線回折分析を行った。その結果、実施例1及び2電
池とも当該部分の活物質が酸化ニッケルとなっているこ
とが確認できた。よって、電極エッジ部分に対し前記し
た方法で加熱処理またはレーザ光線処理を行えば、当該
部分の水酸化ニッケルを酸化ニッケルに変化せしめるこ
とができる。
を行うことなく前記ニッケル活物質充填基体をそのまま
正極としたこと以外は、実施例1と同様にして比較例電
池を作製した。以上で作製した実施例1及び2電池の正
極エッジ部分のニッケル活物質が酸化ニッケルになって
いるか否かを調べるために、当該部分から活物質を採取
しX線回折分析を行った。その結果、実施例1及び2電
池とも当該部分の活物質が酸化ニッケルとなっているこ
とが確認できた。よって、電極エッジ部分に対し前記し
た方法で加熱処理またはレーザ光線処理を行えば、当該
部分の水酸化ニッケルを酸化ニッケルに変化せしめるこ
とができる。
【0033】なお、図3(A)に実施例1の正極エッジ
部分のニッケル活物質のX線回折チャートを示す。また
図3(B)に比較例の同様部分のX線回折チャートを示
す。次に、実施例電池と比較例電池のサイクル特性を調
べるために、実施例1電池、実施例2電池及び比較例電
池をそれぞれ5個づつ用意し、0℃雰囲気において1.
5Cで1時間充電し、1Cで終止電圧が1V/セルとな
るまで放電するという過充電サイクル試験を行った。な
お、1Cは、正極の理論容量を意味する。
部分のニッケル活物質のX線回折チャートを示す。また
図3(B)に比較例の同様部分のX線回折チャートを示
す。次に、実施例電池と比較例電池のサイクル特性を調
べるために、実施例1電池、実施例2電池及び比較例電
池をそれぞれ5個づつ用意し、0℃雰囲気において1.
5Cで1時間充電し、1Cで終止電圧が1V/セルとな
るまで放電するという過充電サイクル試験を行った。な
お、1Cは、正極の理論容量を意味する。
【0034】その結果を図4に示す。図4から明らかな
ように比較電池は、10サイクル目ごろから急速に電池
容量の低下する電池が認められ、50サイクル目前後ま
でには全ての電池の電池容量が50%以下となった。こ
れに対し、実施例電池では、100サイクル目でもサイ
クル試験当初と殆ど変わらない電池容量を示した。
ように比較電池は、10サイクル目ごろから急速に電池
容量の低下する電池が認められ、50サイクル目前後ま
でには全ての電池の電池容量が50%以下となった。こ
れに対し、実施例電池では、100サイクル目でもサイ
クル試験当初と殆ど変わらない電池容量を示した。
【0035】一方、過充電サイクル試験終了後に各電池
を解体して内部観察したところ、比較例電池において負
極集電体5側の正極エッジ部分に活物質の膨潤による迫
り出しが確認され、内部短絡と思える形跡が確認され
た。これに対し、実施例電池においてはそのような形跡
が確認されなかった。以上の結果から、実施例電池と比
較例電池の過充電サイクル特性の差は、内部短絡の有無
によるものであることが分かるとともに、正極エッジ部
分の活物質を不活性化処理し酸化ニッケルとすると、内
部短絡が防止できることが分かる。
を解体して内部観察したところ、比較例電池において負
極集電体5側の正極エッジ部分に活物質の膨潤による迫
り出しが確認され、内部短絡と思える形跡が確認され
た。これに対し、実施例電池においてはそのような形跡
が確認されなかった。以上の結果から、実施例電池と比
較例電池の過充電サイクル特性の差は、内部短絡の有無
によるものであることが分かるとともに、正極エッジ部
分の活物質を不活性化処理し酸化ニッケルとすると、内
部短絡が防止できることが分かる。
【0036】この理由は、酸化ニッケルは充放電サイク
ルによって膨潤することがないこと、及び不活性化処理
された電極の酸化ニッケル帯が、ニッケル活物質の膨潤
に起因する迫り出しを抑える障壁として作用するためと
考えられる。なお、上記実施例では、ペースト式正極の
例で説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、焼結式正極においても本発明の適用により上記と同
様な効果が得られる。また上記実施例では、ホットプレ
ートまたはレーザ光線照射により加熱する方法により水
酸化ニッケルの酸化を行ったが、この加熱する方法に代
え又はこの加熱と併用して、電極エッジ部分に酸化力の
強い酸化剤を作用させる方法を用いてもよい。
ルによって膨潤することがないこと、及び不活性化処理
された電極の酸化ニッケル帯が、ニッケル活物質の膨潤
に起因する迫り出しを抑える障壁として作用するためと
考えられる。なお、上記実施例では、ペースト式正極の
例で説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、焼結式正極においても本発明の適用により上記と同
様な効果が得られる。また上記実施例では、ホットプレ
ートまたはレーザ光線照射により加熱する方法により水
酸化ニッケルの酸化を行ったが、この加熱する方法に代
え又はこの加熱と併用して、電極エッジ部分に酸化力の
強い酸化剤を作用させる方法を用いてもよい。
【0037】更に、上記実施例では、負極としてカドミ
ウム電極を用いたが、例えば水素吸蔵合金電極や亜鉛板
電極などのカドミウム電極以外の電極を用いることがで
きることは勿論である。
ウム電極を用いたが、例えば水素吸蔵合金電極や亜鉛板
電極などのカドミウム電極以外の電極を用いることがで
きることは勿論である。
【0038】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
従来のニッケル電極と同様な生産性でもって、充放電サ
イクルに伴う内部短絡の発生を抑制し得たアルカリ蓄電
池用ニッケル正極が提供できる。そして、このようなニ
ッケル電極を用いて電池を構成した場合、電池寿命の長
いアルカリ蓄電池が得られる。
従来のニッケル電極と同様な生産性でもって、充放電サ
イクルに伴う内部短絡の発生を抑制し得たアルカリ蓄電
池用ニッケル正極が提供できる。そして、このようなニ
ッケル電極を用いて電池を構成した場合、電池寿命の長
いアルカリ蓄電池が得られる。
【図1】本発明にかかるアルカリ蓄電池用ニッケル電極
の平面図である。
の平面図である。
【図2】本発明ニッケル電極を用いたアルカリ蓄電池の
断面構造図である。
断面構造図である。
【図3】活物質の化学形態を示すX線回折チャートであ
り、(A)は実施例電極の正極エッジ部分のX線回折チ
ャート、(B)は比較電極のX線回折チャートである。
り、(A)は実施例電極の正極エッジ部分のX線回折チ
ャート、(B)は比較電極のX線回折チャートである。
【図4】本発明にかかる電池と比較例電池の過充電サイ
クル特性を示すグラフである。
クル特性を示すグラフである。
1 ニッケル電極 2 水酸化ニッケル部分(ニッケル活物質ゾーン) 3 酸化ニッケル部分(不活性化ゾーン) 4 集電タブ
Claims (5)
- 【請求項1】 方形形状の電極基板に水酸化ニッケルを
主成分とする活物質が充填されたアルカリ蓄電池用ニッ
ケル電極において、 前記ニッケル電極は、端部に前記活物質を不活性化して
なる不活性化ゾーンが形成されていることを特徴とする
アルカリ蓄電池用ニッケル電極。 - 【請求項2】 前記不活性化ゾーンは、酸化ニッケルで
構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の
アルカリ蓄電池用ニッケル電極。 - 【請求項3】 前記不活性化ゾーンは、電極集電体が付
設される側の反対側端部に設けられていることを特徴と
する請求項1乃至2記載のアルカリ蓄電池用ニッケル電
極。 - 【請求項4】 方形形状の電極基板に水酸化ニッケルを
主成分とする活物質が充填されたアルカリ蓄電池用ニッ
ケル電極の製造方法において、 少なくとも、電極基板に水酸化ニッケルを主成分とする
活物質を充填する工程と、 活物質の充填された電極基板の端部を加熱し、当該部分
の水酸化ニッケルを酸化ニッケルに酸化して不活性化す
る不活性化処理工程と、を備えることを特徴とするアル
カリ蓄電池用ニッケル電極の製造方法。 - 【請求項5】 前記不活性化処理工程が、活物質の充填
された電極基板の端部にレーザ光線を照射し加熱酸化す
るものであることを特徴とする請求項4記載のアルカリ
蓄電池用ニッケル電極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7009096A JPH08203514A (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | アルカリ蓄電池用ニッケル電極、及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7009096A JPH08203514A (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | アルカリ蓄電池用ニッケル電極、及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08203514A true JPH08203514A (ja) | 1996-08-09 |
Family
ID=11711091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7009096A Pending JPH08203514A (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | アルカリ蓄電池用ニッケル電極、及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08203514A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2800917A1 (fr) * | 1999-11-10 | 2001-05-11 | Cit Alcatel | Electrode a support tridimentionnel utilisable dans un generateur secondaire a electrolyte alcalin |
JP2002184397A (ja) * | 2000-12-12 | 2002-06-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アルカリ蓄電池用正極板およびその製造方法ならびにそれを用いたアルカリ蓄電池 |
-
1995
- 1995-01-24 JP JP7009096A patent/JPH08203514A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2800917A1 (fr) * | 1999-11-10 | 2001-05-11 | Cit Alcatel | Electrode a support tridimentionnel utilisable dans un generateur secondaire a electrolyte alcalin |
EP1100137A1 (fr) * | 1999-11-10 | 2001-05-16 | Alcatel | Electrode non-frittée à support-tridimensionnel pour générateur électrochimique secondaire à électrolyte alcalin |
JP2001176506A (ja) * | 1999-11-10 | 2001-06-29 | Alcatel | アルカリ電解質を有する電気化学二次電池のための三次元支持体をもつ非焼結電極 |
US6656640B1 (en) | 1999-11-10 | 2003-12-02 | Alcatel | Non-sintered electrode with three-dimensional support for a secondary electrochemical cell having an alkaline electrolyte |
JP2002184397A (ja) * | 2000-12-12 | 2002-06-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アルカリ蓄電池用正極板およびその製造方法ならびにそれを用いたアルカリ蓄電池 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |