JPH08203468A - 大気圧イオン化質量分析計 - Google Patents

大気圧イオン化質量分析計

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JPH08203468A
JPH08203468A JP7011435A JP1143595A JPH08203468A JP H08203468 A JPH08203468 A JP H08203468A JP 7011435 A JP7011435 A JP 7011435A JP 1143595 A JP1143595 A JP 1143595A JP H08203468 A JPH08203468 A JP H08203468A
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JP
Japan
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pores
atmospheric pressure
electrode
mass spectrometer
ions
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JP7011435A
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English (en)
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Takashi Irie
隆史 入江
Yasuhiro Mitsui
泰裕 三井
Kazuaki Mizogami
員章 溝上
Keiji Hasumi
啓二 蓮見
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Hitachi Ltd
Renesas Eastern Japan Semiconductor Inc
Original Assignee
Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体装置製造用ガスの各ユースポイントで
の純度管理に用いられるように、装置を小型化し、か
つ、少量の試料ガスにおいても検出感度を損なうことな
く分析できる大気圧イオン化質量分析計を実現する。 【構成】 ほぼ大気圧のイオン源19に導入された試料
ガス1を針状電極3に高電圧を印加してコロナ放電によ
りイオン化し、該イオンを細孔6を通して、ターボ分子
ポンプ17により高真空にされている分析部20に流出
させ、さらに、ここで、収束レンズ8a、8bによって
収束して四重極質量分析計9に導入する。ここで細孔6
の孔径を10ミクロン以下にし、流入するガス量を1.
2cc/分以下として、真空ポンプの排気速度を500
リットル/秒以下にする。また、細孔内にはイオンを加
速する電界を生じさせ、イオンの流入量を増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は大気圧イオン化質量分析
計に係り、特に、半導体装置などの製造工程における各
ユースポイントにおいて用いる各種ガスの純度を管理す
るための小型の大気圧イオン化質量分析計に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】大気圧イオン化質量分析計は、ガス中の
微量物質の分析装置として、極めて高感度であるため、
半導体製造用超高純度ガスの分析や、環境汚染物質の分
析などに利用されてきた。従来、大きく分けて2つの型
の装置が存在していた。第1は、図2に記載の装置で、
大気圧のガスをイオン化するイオン源と高真空の質量分
析部との間に、差動排気部を設置する型である。イオン
源で放電とイオン−分子反応で生成したイオンは、第1
細孔を通過して差動排気部に入り、静電レンズで第2細
孔の位置に収束される。第2細孔を通過したイオンは、
さらに、静電レンズで収束されて四重極質量分析計に導
入される。そして、質量分析された後、検出器で検出さ
れ、そのデータは計算機やレコーダーで記録される。ま
た、差動排気部と分析部との真空は、それぞれに設けら
れた真空ポンプで保持される。この型の装置は、例え
ば、応用物理56、11(1987年)第1466頁か
ら1472頁、およびアナリティカル ケミストリ,5
5巻(1983年)第477頁から481頁(Analyti
cal Chemistry,55,477〜481(198
3))に記載されている。
【0003】第2は、図3に記載の装置で、大気圧のイ
オン源と高真空の質量分析部とを直接、結合する型であ
る。この場合、分析部の真空度は、分析部に設置された
真空ポンプのみで保持されるため、大排気容量の真空ポ
ンプが必要となる。このため、クライオポンプが使用さ
れている。さらに、ガスクロマトグラフの流出成分(主
成分はヘリウムガス)等のクライオポンプに吸着しにく
い試料ガスを分析するために、イオン源と分析部との間
にカーテンガスを導入する。カーテンガスは、クライオ
ポンプに吸着しやすい性質のものが選ばれ、かつ、試料
ガスが分析部に流入しないように流量が調整されてい
る。しかし、イオン源で生成したイオンはカーテンガス
室の両端の電位差で分析部に導入され、質量分析計で分
析される。この型の装置は、例えば、特開昭53−14
2294号に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、特に半導体製造
用超高純度ガスの分析において、大気圧イオン化質量分
析計の需要が高まっている。これは、大気圧イオン化質
量分析計が極めて高感度(ガスに含まれる微量成分を体
積比pptレベルで検出可能)であることと、イオン源
が大気圧であるため、試料ガスを、直接、イオン源に流
しながら連続的に微量成分の濃度を監視できる、という
特徴を有しているためである。
【0005】半導体デバイスの微細化、高集積化に伴
い、半導体製造用ガス中の不純物は、僅かであってもデ
バイスの性能や歩留まりに悪影響を与えるため、ガスも
純度を大気圧イオン化質量分析計で常に監視しながら、
製造を続けていくことが不可欠になりつつある。特に、
各製造装置で実際に使用しているガスの純度を保証する
ためには、各製造装置に一台ずつ取り付けられる小型の
大気圧イオン化質量分析計の実現が課題となる。
【0006】また、半導体製造において最も重要な材料
であるモノシランガスなどの材料ガスは、使用量がアル
ゴン、窒素等のガスに比べて極めて少なく、通常、大気
圧状態で数ccから数10cc毎分であるため、少量の
ガスで分析可能であることが重要である。また、ガスク
ロマトグラフからの流出ガスを分析する場合も、カラム
から流出するガスの流量が少ない(数ccから数10c
c毎分)ため、やはり、少量のガスでも分析可能な大気
圧イオン化質量分析計が望まれる。
【0007】この小型化、小流量化の課題に対し、上記
従来の装置は2種類とも、なんら配慮がなされていなか
った。従来の装置では、イオンの高感度検出のみに主眼
が置かれたため、イオン源部から分析部へイオンを導入
する細孔の径を各部の圧力のバランス(差動排気バラン
ス)を保てる範囲で大きく設定していた。
【0008】このため、上記第1の従来技術では、イオ
ン源部と分析部(高真空)との間に差動排気部を設け、
差動排気部と分析部とをそれぞれ独立の真空ポンプで排
気することにより、差動排気バランスを保っている。イ
オン源部と差動排気部とを連通する第1細孔、及び差動
排気部と分析部とを連通する第2細孔の直径は、それぞ
れ0.1mm、0.3mmであるため、排気容量の大き
い真空ポンプの搭載が必要となるので、装置が大型にな
るとともに、高価格になっていた。また、イオン源から
差動排気部へのガスの流入量が大気圧換算で100cc
毎分以上と大きいため、少量のガスの分析は不可能であ
った。さらに高感度化を図るためには、第2細孔を通過
して分析部に到達するイオン量を増加させる必要があ
り、そのためには、差動排気部にイオン収束レンズを設
ける必要があった。このため、構造が機械的にも、ま
た、電気回路的にも複雑化するとともに、その調整も煩
雑になっていた。
【0009】また、上記第2の従来技術では、差動排気
部を設けてはいないが、検出イオン量を増大させるた
め、イオン源と分析部との境界の細孔の径を0.3mm
程度に大きくしている。このため、必然的にイオン源か
ら分析部へのガスの流入量が増加し、大排気容量の真空
ポンプが必要となる。このため、上記第2の従来例では
クライオポンプ(排気速度数千から数万リットル毎秒)
を使用しており、さらに、クライオポンプへの吸着性能
の高いガスをカーテンガスとして利用するという構造を
有している。しかし、クライオポンプは定期的に再生が
必要なため、長時間連続的に動作させることができず、
また、冷媒として使用する液体ヘリウムの冷凍器が必要
なため、小型化には不向きであるという欠点がある。ま
た、カーテンガスに含まれる不純物が、試料ガス中の不
純物検出の障害になるという欠点もあった。
【0010】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、例えば、半導体装置製造用ガスの各ユース
ポイントにおける純度管理や、ガスクロマトグラフ装置
の検出器として用いられるように、小型で、かつ、分析
部への試料ガスの流入量を低減した構成の大気圧イオン
化質量分析計を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明においては、大気圧イオン化質量分析計を、
ほぼ大気圧のイオン源部と高真空の質量分析部とで構成
し、両部をイオンを導入する細孔を有する電極を挾んで
直接接続させる。そして、上記分析部を排気速度が50
0リットル毎秒以下の真空ポンプを用いて排気し、か
つ、上記細孔を有する電極を、上記分析部の真空度を、
用いる質量分析手段に応じた所定の真空度に保持できる
ように、該細孔を通過するガス流量を制限する構成とす
る。本装置では、上記細孔を通過するガス流量を制限す
るために、細孔の直径を2.5ミクロン以上、10ミク
ロン以下にする。また、上記細孔を有する電極を導電性
材料で、かつ、イオン源方向に先鋭化した円錐形状に
し、その頂点に上記孔径の細孔を設ける。あるいは、上
記電極を表裏両面に導電性薄層を有する抵抗体で形成
し、この両薄層間に電圧を印加して、上記細孔中に電界
を形成する。
【0012】また、上記分析部内において、細孔と質量
分析計との間に流入するガスが形成するフリージェット
の分子流領域に、これを内包するようにイオン収束電極
を設ける。ここで、この収束電極は2個の円筒電極から
なり、その電極の中心軸は上記細孔と質量分析計との中
心軸に一致させ、その収束電極に印加する電位の絶対値
を、上記細孔に近い側の電極の方を遠い方の電極よりも
高くする。
【0013】
【作用】分析部に設けられた質量分析器を安定に動作さ
せるためには、分析部を所定の圧力値以下になるように
排気しなければならない。例えば、他の質量分析器に比
べて制御装置をも含めて小型で軽量な四重極型質量分析
計(マスフィルタ)を用いる場合、安定に動作させるた
めには、略4×10-3Pa以下の真空度が要求される。
一方、大気圧イオン化質量分析計を小型にするために
は、分析部を排気速度が略500リットル毎秒以下の真
空ポンプで排気することが望ましい。特に、真空ポンプ
として、ターボ分子ポンプを用いる場合、排気速度が5
00リットル毎秒以下となると、小型で搬送にも便利な
空冷式の機種を利用することができる。そこで、本発明
では、大気圧イオン化質量分析計をイオン源部と分析部
の2室で構成し、2室を直径が2.5〜10μmの細孔
で連通することにより、略500リットル毎秒以下の排
気速度の真空ポンプで、分析部を質量分析計を安定に動
作できる真空度まで排気できるようにした。
【0014】本発明の構成のもたらす作用を、以下に説
明する。
【0015】まず、本発明に係る大気圧イオン化質量分
析計において、分析部の圧力(真空度)P(Pa)は、
P0(Pa)の圧力のイオン源部から直径d(m)の細
孔を通して分析部に流入するガスの量と、分析部を排気
する真空ポンプの排気速度S(m3/秒)とにより決ま
る。その関係は、次式で表せる。
【0016】
【数1】
【0017】ここで、ΔPはイオン源部と分析部との圧
力差であり、特に、イオン源部の圧力が略大気圧である
ときは、P0で近似される。aは、ガスの平均分子量や
温度、並びに真空ポンプの性能で決まる値である。例え
ば、細孔の直径とその中心軸方向の長さを等しくし、か
つ、分析部に流入するガスを空気(平均分子量:29)
とすると、上式は、つぎのように書換えられる。
【0018】
【数2】
【0019】この関係式に基づいて作成した図6から明
らかなように、細孔の直径dを10μm(ミクロン)以
下にすることにより、500リットル毎秒以下の真空ポ
ンプを使用して、分析部を四重極質量分析計が安定に動
作できる真空度に排気することができる。この時、イオ
ン源部から分析部に流入するガス流量は1.2cc毎分
以下(大気圧での体積)であり、ガス流入量が100c
c毎分程度の従来装置よりも、イオン源部に供給する試
料ガス、またはキャリアガスの流量を、2桁ほど少なく
することができる。従って、試料ガスのイオン源部への
供給量が、数ccから数十cc毎分と少なくなる。特
に、材料ガス(例えば、モノシラン)の分析の場合、従
来の装置で問題となっていたイオン源部の圧力低下と、
これに伴う一次イオン生成の不安定化、及びイオン−分
子反応の効率の低下、の影響(感度の低下等)が解消さ
れる。
【0020】一方、細孔の直径dを小さくすると、イオ
ン源部から分析部に流入するイオン量も減少するため、
感度の低下を招く。ここで、目的物質のイオン強度Xに
対し、この種の装置の検出限界は、バックグラウンドB
に対して、次式を満たすイオン強度Xで表される。
【0021】
【数3】
【0022】イオンの測定をパルスカウント方式で行う
場合、バックグラウンドBは1質量あたり毎秒0.01
個(パルス)であるため、実用的な検出限界(窒素ガス
中の酸素の検出限界で10ppt)を得るためには、1
0pptの酸素イオン量が毎秒0.2個(パルス)以上
になることが必要である。これに対し、大気圧イオン化
質量分析計で得られた図5の検量線は、酸素を1ppm
含有する窒素ガスのマススペクトルにおいて酸素イオン
強度が全体のイオン強度の10%となることを示してい
る。即ち、実用的な検出限界を満たすためには、全イオ
ン強度が毎秒2×105個(パルス)以上検出されるこ
とが必要である。ところで、マススペクトル上の全イオ
ン強度は、細孔から分析部に流入するガスの量に比例す
る。また、本発明の大気圧イオン化質量分析計を、細孔
の直径が5μmとして構成し、窒素ガスのマススペクト
ルを測定したところ、全イオン強度は毎秒2×105
(パルス)であった。分析部へのガス流入量は、細孔の
直径の2乗に比例することから、細孔の直径とマススペ
クトル上の全イオン強度との関係は、図7のグラフで表
される。このグラフより、細孔の直径は、5μm以上で
あることが実用的な検出限界を得る上で必要であること
が判る。
【0023】従って、窒素や空気、または、これらに近
い平均分子量をもつガスをイオン源に供給する場合、本
発明では細孔の直径を5〜10μmとすることで、分析
部を排気する真空ポンプの小型化(排気速度:125〜
500リットル毎秒)と実用検出限界の両方を達成でき
る。また、本発明により、搬送やガスのユースポイント
への取付けが容易な、使い勝手の良い大気圧イオン化質
量分析計が構成できる。
【0024】なお、細孔の直径と分析部の圧力との関係
は、イオン源部に供給するガスの平均分子量が小さくな
る場合、影響を受ける。具体的には、水素やヘリウム、
または、これに近い平均分子量を有するガスをイオン源
部に供給する場合、窒素や空気に比べて排気コンダクタ
ンス(分子量の−1/2乗に比例)が大きいため、分析
部に流入するガスの量は約2倍となる。従って、水素や
ヘリウム、または、これに近い平均分子量を有するガス
を試料ガス、またはキャリアガスとして用いる場合、細
孔の直径を窒素や空気の場合より約1/2倍、2.5〜
5μmとする。
【0025】以上のように、本発明では、イオン源部と
分析部とを連通する細孔の直径を2.5〜10μmとす
ることにより、実用的な感度を損なうことなく、大気圧
イオン化質量分析計の装置を小型化することができる。
そして、さらに、この細孔の材質もしくは形状、また
は、分析部内にて細孔と質量分析器との間に配置される
電極などにより、イオンの検出感度をさらに向上させる
ことができる。
【0026】まず、イオン源部と分析部とを連通する細
孔を導電性材料で形成することにより、イオン源部に設
けられたイオン発生手段と細孔との間に、イオンを細孔
に効率良く流入できるように収束させるのに適した電界
を形成することができる。この電界は、イオン発生手段
として、例えば、コロナ放電を発生させる針状電極や、
ガスクロマトグラフや液体クロマトグラフに接続された
キャピラリ(毛管)を用いた場合、これらの開口側の先
端と細孔との間に形成される。針状電極やキャピラリを
導電性材料で形成した場合、これらの先端と細孔の配
置、または距離により、電界を調整することができる。
また、導電性材料で形成された細孔電極をイオン源方向
に先鋭化した(イオン源側に頂点をもつ)形状にする
と、イオンを細孔へ収束させる電界を形成し易くなる。
細孔電極は接地してもよいが、独立に電圧を印加できる
ように構成すると、電界調整が容易になる。
【0027】また、細孔電極を抵抗体で作製し、その表
裏両面に導電体薄層を形成し、この両面に電位差を与え
ることにより、細孔内部に細孔の中心軸方向に電位勾配
を形成する。これにより、イオンは細孔を通過する際に
加速され、細孔の側面に衝突して中性化するイオンの量
を減らすことができ、細孔に流入するイオンを分析部へ
効率良く通過させることができる。
【0028】さらに、分析部において、細孔と質量分析
器との間にイオン収束電極を、細孔から分析部に流入す
るガス(イオン)がフリージェットを形成する分子流領
域を内包するように設けることにより、イオンビームを
質量分析器に効率良く流入できるように収束することが
できる。また、このように収束電極を配置し、これに適
正な電位を印加することで、試料原子、または分子を含
むクラスタイオンの分解が促進され、かつ、試料イオン
が新たに生成されるため、従来測定できなかった試料原
子、または分子の測定も可能となり、その検出感度は向
上する。
【0029】本発明の構成は、上述の質量分析手段とし
て、四重極質量分析計を用いる場合に限られず、これと
同様な圧力条件にて動作可能な、例えば、飛行時間型質
量分析計、ドリフトチューブ、またはイオントラップ型
質量分析計でも同様に作用する。
【0030】
【実施例】まず、本発明に係る小型の大気圧イオン化質
量分析装置の一実施例の概略構成を、図1に基づいて説
明する。ただし本実施例では、イオン化にコロナ放電
を、質量分析には四重極質量分析計を用いた場合につい
て述べる。
【0031】まず試料ガス1は、パーティクルフィルタ
2を通って微小なゴミが除かれたのち、イオン源19に
導入され、高電圧の印加された針状電極3によって生成
するコロナ放電によって一次イオン化される。イオン源
19が大気圧の場合、イオン源19の中では、さらに、
イオン分子反応による2次イオン化が高効率で起こり、
試料ガス中の微量な成分もイオン化される。余剰の試料
ガス4は、流量計5で流量が測定された後、排気され
る。イオン源19で生成したイオンは、電極7の細孔6
を通過して分析部20に導入され、一対の円筒型収束レ
ンズ8a、8bによって収束されて四重極質量分析計9
に導入される。四重極質量分析計9で質量分離されたイ
オンは、例えば、二次電子増倍管等の検出器10で検出
される。検出方法は、一般的に、パルスカウント法を用
いることが望ましい。即ち、一個のイオンが二次電子増
倍管に入射したときに二次電子増倍管が発する電流パル
スを前置増幅器11、主増幅器12で増幅し、計数回路
13で計数する。計数回路13内部では、ディスクリミ
ネータでパルス波高の低いノイズ信号を除去した後、パ
ルス数が計数される。計算機14は四重極質量分析計9
のコントローラ15と計数回路13を制御することによ
って、四重極質量分析計9で選択した質量数ごとに、単
位時間あたりのイオン数を記録する。その結果は、出力
装置16に、例えば、質量スペクトル(窒素ガスの場合
の例を図4に示す)として出力される。分析部20の真
空は、排気量500リットル毎秒のターボ分子ポンプ1
7で保持され、その背圧を保持するため、ロータリーポ
ンプ18が使われている。
【0032】本実施例において、イオン源19と分析部
20とを連通する細孔6を、ステンレスで作製した電極
(以下、細孔電極という)7に設けた。細孔電極7は、
細孔6の直径が2.5、5及び10μmの3種類を作製
し、測定条件に応じて細孔6の直径を変えられるように
した。ところで、これらの微細な穴を有する細孔電極7
は、図8に記載のように、金属板にイオンビームエッチ
ング等の方法により、その一部21(直径50ミクロン
程度の領域)を細孔6の直径程度の厚さにまで薄くし、
更に、中心を収束イオンビームを用いて細孔6を穴開け
加工して作製した。この金属板は、図9に記載のよう
に、アルミ、あるいは銀等のシール部材22a、22b
により、基盤23とイオン源ボディ24との間に締め付
けて固定される。
【0033】本実施例では、上記の構成において、ま
ず、試料ガスはイオン源部19に導入され、針状電極3
によるコロナ放電によってイオン化される。このイオン
化の第1段階では、試料ガスの主成分が主にイオン化さ
れるが、イオン源19内をほぼ大気圧のような高圧状態
にすると、大気圧では平均自由行程が極めて短いため、
主成分のイオンと微量の不純物の分子とが衝突して、電
荷の交換により、不純物のイオンを生成するイオン−分
子反応の過程(二次イオン化)が極めて高効率に起こ
る。この二次イオン化の効果により、微量の不純物が大
きなイオン量としてイオン化されることになる。
【0034】生成したイオンと試料ガスの一部分は細孔
6から分析部20に吸入され、ガスは空冷式ターボ分子
ポンプ17によって排気されて分析部の真空度が保たれ
る。本実施例では、細孔6の直径を10ミクロン以下に
するので、排気量が500リットル毎秒以下の、小型の
空冷式ターボ分子ポンプ17一台で所定の真空度を達成
することができる。また、本実施例のように、空冷式タ
ーボ分子ポンプを利用すると、冷却水が不要であるこ
と、クライポンプのようにヘリウム冷凍器のような付帯
設備を必要としない、などの利点があり、装置の小型化
には大変有効である。
【0035】イオンはイオン収束電極8で収束されて質
量分析計9に導入され、質量分離された後、二次電子増
倍管からなる検出器10で検出される。
【0036】ところで、細孔6を通過した試料ガスは、
断熱膨張によって急激に冷却する。このため、試料ガス
と共に分析部20に導入されたイオンは、1つ、または
複数個のガス分子と結合し、分子クラスタイオンを生成
する。このため、分析すべきイオンは、何種類かの分子
クラスタイオンに変化するため、スペクトルが複雑化
し、解析を困難にする。また、分析目的のイオンの強度
がいくつかの質量数に分散するため、信号雑音比が低下
して感度を下げるという問題を生じる。このクラスタイ
オンは、フリージェットの粘性流から分子流への転移領
域(圧力が数から数100Pa領域)において、電界を
加えて相互に衝突させ、クラスタイオンが通常のクラス
タ結合の強さである1eV程度の内部エネルギーを得る
ようにすれば、効率良く解離することができる。
【0037】このクラスタイオン解離のために、前記第
1の従来技術では、圧力が10Pa程度の差動排気部に
おいて、イオン収束レンズで電界を与える構成となって
いる。一方、差動排気部の圧力は10Pa程度であるた
め、第2細孔の後方の円筒型電極は、第2細孔を通過し
て来たイオンを質量分析計の入口に収束する機能を有す
るだけである。また、上記第2の従来技術では、図示し
ていないが、フリージェットの転移領域にコーン型電極
を設置し、クラスタイオンの解離とイオンの収束とを共
用させている。しかし、このコーン型の電極を用いる場
合、質量分析計へ効率良くイオンを導入するためには、
質量分析計の直前にアインツェルレンズ等の収束レンズ
を追加する必要がある。このため、上記2つの従来技術
では、いずれも、レンズ電極の数や構成が複雑化してい
た。
【0038】これに対して、本実施例では、一対の円筒
型電極8を、大気圧のイオン源部19と分析部20との
境界の細孔6の直後に配置し、細孔6を通って流入する
試料ガスが形成するフリージェットの粘性流領域及び転
移領域がこの円筒型電極8aの入口よりも上流側に、そ
して、分子流領域がこの円筒型電極8の内部に形成され
るように設置してある。したがって、円筒型電極8の内
部の電界は、イオンを分析計の入口に収束する機能を持
つ。円筒型電極8の内部領域では、すでに分子流領域な
ので、イオンと分子との衝突は殆ど起こらず、イオンの
軌道が乱れることがない。従って、効率良くイオンの収
束を行うことができる。また、円筒型電極8の入口と細
孔電極7との間の電界は転移領域に形成されるため、分
子クラスタイオンの解離を促進し、スペクトルを単純化
すると共に、高感度化に寄与する。本実施例では、一対
の円筒型電極8という極めて単純な構成によって、イオ
ンの効率的な収束とクラスタイオンの解離とを両立させ
ることができる。すなわち、イオン源19で生成され、
細孔6を通過したイオンを、ほぼ損失することなく分析
計20に導入することができる。このため、感度が低下
することがない。また、転移領域においてクラスタイオ
ンの解離が行われるため、スペクトルが単純化され、高
感度化が可能である。以上から、装置の感度を損なうこ
となく、装置の単純化、小型化が可能になった。
【0039】ところで計測された質量スペクトルから、
目的とする物質の濃度を定量する場合には、あらかじめ
目的物質を規定濃度含んだ標準ガスを用いて、検量線を
作成しておく。検量線の例を、図5に示す。図5は、窒
素ガス中に含まれる酸素を定量する場合を示す。計測さ
れた質量スペクトルにおいて、目的物質のイオンの強度
がIの場合、図5から濃度がCと定量される。この検量
線においては、目的物質イオンの計数は、全イオン量で
規格化した相対イオン強度で表現されている。その理由
は、ガスの吸入量の変動や収束レンズの汚れ、検出器の
増幅率の経時的変動、などが発生して全体のイオン計数
値が変動しても、精度良く濃度を決定するためである。
【0040】一方、さらに検出感度を上げるためには、
分析部20に引き込まれるイオン量を増大させることが
必要である。このために有効な構造として、図10に記
載のように、細孔電極7aを円錐形に加工したものが挙
げられる。コロナ放電用電極3の先端付近で生成したイ
オンは、等電位面25(図10は断面図のため線になっ
ている)に垂直に移動し(典型的なイオン軌道を26で
示す)、円錐の頂点方向に集束されるため、イオンの密
度が上昇し、細孔6aを通過して分析部20に導入され
るイオン量が増大する。従って、装置のS/N(信号雑
音比)が向上し、高感度化に効果がある。
【0041】あるいは、図11に記載のように、抵抗体
7cの両表面に導電体の薄層27a、27bを形成し、
この両面に電位差28を形成すると、電界(等電位面を
29で示す)によって細孔6cの長さ方向にイオンが加
速されるため、細孔6cを通過するイオン量が上昇す
る。具体的には、細孔6cの直径をd、長さをLとした
とき、単位時間あたりに細孔6cを通過するイオンの個
数と、中性のガス分子の個数との比は、電圧を印加しな
い場合、イオンの進行方向がランダムに近くなるためd
/Lに比例し、電圧を印加した場合には進行方向が平行
に近くなるので、L/dに比例する。すなわち、電圧を
印加した場合、細孔6cの径を小さくしても、ガス流入
量の減少に比べてイオンの量は減り難くなっていること
がわかる。即ち、分析部20へのガスの流入量を増加さ
せることなくイオン量のみを増加させることが可能とな
り、小型高感度の質量分析計が実現できる。
【0042】具体的には、長さLを0.1mmにした場
合、約22ミクロンの直径にすることにより、図8で示
す通常の細孔電極7で直径が10ミクロン(厚さ10ミ
クロン)の場合と同じガスの流入量となるが、図11の
場合には電圧が印加されているため、イオンが細孔6c
の長さ方向にほぼ平行に流動し、かつ、通過時間も短く
なる(一例として、100V印加の場合、ほぼ1/10
となる)ため、イオンは殆ど損失することなく細孔6c
を通過する。ここで、細孔6cの面積比がイオン強度比
となるため、約5倍イオン量が増大する。したがって、
本実施例では、通常の細孔電極を用いた場合よりも、さ
らに感度を向上させる効果がある。
【0043】さらに、最終的に検出器で検出されるイオ
ン量を増大させるためには、分析部20に流入したイオ
ンを効率良く四重極質量分析計9の入口に収束する手段
が必要である。この方法は、1対の円筒型電極8a、8
bにより、簡単に、かつ、効果的に実現できることを見
出した。
【0044】すなわち、図12に記載のように、分析部
に引き込まれたイオンは、第1電極8a、第2電極8b
によって収束される。このとき、典型的な等電位面を3
1で、イオン軌道を30で示した。また、この構成にお
ける細孔電極7と第1電極8aとの距離Lxとイオンの
透過効率との関係を、図13に示した。ここでは、それ
ぞれの距離Lxに対して、細孔電極7、第1電極8a、
第2電極8bに印加する電圧、および、第1電極8a、
第2電極8bの構造を、それぞれ最適化した場合の透過
率を示す。すなわち、Lxが2から20mm程度で、ほ
ぼ60%から80%の透過率が得られた。細孔6を出た
直後は、ガス流はいわゆる断熱膨張の状態になり、Lx
が2mm以上で、ほぼ分子流状態(ガス分子同士の衝突
が無視できる状態)になる。従って、イオンの軌道は乱
されること無く、効率良く収束される。典型的な条件と
して、Lx=15mmの場合、正イオンの検出には細孔
電極7の電圧は+20V、第1電極8aの電圧は−25
0V、第2電極8bの電圧は−30Vであった。ここ
で、四重極質量分析計のカバー9aは接地されている。
また、第1電極8aの長さ14mm、直径14mm、孔
直径5mm、第2電極8bの長さ10mm、直径14m
m、孔直径8mm、がほぼ最適であった。細孔6と第1
電極8a入口のあいだの領域(Lxで示されている)に
は、粘性流領域から分子流領域へ転移する転移領域(圧
力がほぼ数10Pa)が含まれており、第1電極8aと
細孔電極7とで形成される電界によって、分子クラスタ
イオンは解離される。従って、スペクトルが単純化し、
高感度分析が可能になる。
【0045】この円筒型電極8a、8bの構成は、簡単
であり、かつ、イオンの収束とスペクトルの単純化によ
る感度向上に大きな効果がある。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る大気
圧イオン化質量分析計においては、ほぼ大気圧のイオン
源部と高真空の質量分析部とを隔てる細孔の孔径を小さ
くすると同時に、イオンの透過効率を高めたことによ
り、分析感度を損なうことなく装置を小型化することが
でき、かつ、試料ガスの流入量を低減することができ、
半導体用ガスの各ユースポイントにおける純度管理など
に用いられる小型の大気圧イオン化質量分析計が実現で
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る小型の大気圧イオン化質量分析計
の一実施例を示す装置構成図である。
【図2】従来例(1)を示す装置構成図である。
【図3】従来例(2)を示す装置構成図である。
【図4】本実施例によって得られる質量分析スペクトル
の一例である。
【図5】試料ガス中の目的物質の濃度を定量するための
検量線の一例である。
【図6】本実施例における真空ポンプの排気速度と細孔
の直径との関係を示す図である。
【図7】本実施例において得られる全イオン強度と細孔
直径との関係図である。
【図8】本実施例で用いられる細孔電極の構造を示す断
面図である。
【図9】本実施例のイオン源の構成を示す断面図であ
る。
【図10】本発明に係る細孔電極の別の実施例を示す断
面図である。
【図11】本発明に係る細孔電極の別の実施例を示す断
面図である。
【図12】本実施例の質量分析部に用いられるイオン収
束電極の構成を示す断面図である。
【図13】イオン収束電極と細孔電極間の距離と各最適
条件におけるイオン透過率を示す図である。
【符号の説明】
1…試料ガス 2…パーティクルフィ
ルタ 3…針状電極 4…試料ガス(排出
分) 5…流量計 6…細孔 7…細孔電極 8a…収束レンズ第1
電極 8b…収束レンズ第2電極 9…四重極質量分析計 9a…四重極質量分析計のカバー 10…検出器 11…前置増幅器 12…主増幅器 13…計数回路 14…計算機 15…四重極質量分析計コントローラ 16…出力装置 17…ターボ分子ポン
プ 18…ロータリーポンプ 19…イオン源 20…分析部 21…細孔電極の一部で厚さを薄くした領域 22a、22b…シール部材 23…基盤 24…イオン源ボディ 25…等電位面 26…イオン軌道 6a…細孔 7a…細孔電極 27a、27b…導電
性薄層 28…電源 29…等電位面 6c…細孔 7c…抵抗体 30…イオン軌道 31…等電位面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝上 員章 東京都青梅市藤橋3丁目3番地の2 日立 東京エレクトロニクス株式会社内 (72)発明者 蓮見 啓二 東京都青梅市藤橋3丁目3番地の2 日立 東京エレクトロニクス株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ大気圧のガス中にて試料をイオン化す
    るイオン化手段を有するイオン源部と、真空に排気さ
    れ、かつ、イオンの質量分析手段を有する分析部とから
    なり、上記イオン源部内で生成されたイオンを上記分析
    部内に導入して質量分析を行なう大気圧イオン化質量分
    析計において、上記イオン源部と上記分析部とが細孔を
    有する電極を挾んで直結され、かつ、上記細孔の直径が
    2.5ミクロン以上、10ミクロン以下であることを特
    徴とする大気圧イオン化質量分析計。
  2. 【請求項2】上記分析部が、排気速度が500リットル
    毎秒以下の真空ポンプで排気されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の大気圧イオン化質量分析計。
  3. 【請求項3】上記細孔を有する電極は、導電性材料によ
    り構成されていることを特徴とする請求項1に記載の大
    気圧イオン化質量分析計。
  4. 【請求項4】上記細孔を有する電極がイオン源側に先鋭
    化した円錐状の形状をなし、かつ、該円錐の頂点に上記
    細孔を有することを特徴とする請求項3に記載の大気圧
    イオン化質量分析計。
  5. 【請求項5】上記細孔を有する電極が表裏両面に導電性
    材料の薄層を有する抵抗体で形成され、該導電性材料の
    薄層間に電圧を印加するように構成したことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の大気圧イオン化質量分析
    計。
  6. 【請求項6】上記分析部内において、上記質量分析手段
    と上記細孔を有する電極との間に、該細孔を通って流入
    するガスが形成するフリージェットの分子流領域を内包
    するようにイオン収束電極を設けたことを特徴とする請
    求項1から5までのいずれかの項に記載の大気圧イオン
    化質量分析計。
  7. 【請求項7】上記イオン収束電極は2個の円筒電極から
    なり、該円筒電極の中心軸が上記細孔と上記質量分析手
    段との中心軸に一致するように設置され、かつ、それぞ
    れの円筒電極に印加される電位の絶対値が上記細孔側の
    方が高いことを特徴とする請求項6に記載の大気圧イオ
    ン化質量分析計。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998009316A1 (fr) * 1996-08-29 1998-03-05 Nkk Corporation Spectroscope de masse a ionisation par laser et procede d'analyse par spectroscopie de masse
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KR100498265B1 (ko) * 2003-11-20 2005-06-29 (주)센서테크 플라즈마 크로마토 그래피 장치 및 그에 따른 이온 필터셀
CN104538277A (zh) * 2014-12-26 2015-04-22 宁波大学 应用在离子源中的放电装置及方法
CN109580759A (zh) * 2017-09-28 2019-04-05 成都飞机工业(集团)有限责任公司 一种四极质谱计
CN113994454A (zh) * 2019-04-02 2022-01-28 莱宝有限责任公司 包括电离装置的质谱仪

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US11875985B2 (en) 2019-04-02 2024-01-16 Leybold Gmbh Mass spectrometer comprising an ionization device

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