JPH08201488A - 電気自動車用バッテリの残量表示装置 - Google Patents
電気自動車用バッテリの残量表示装置Info
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- JPH08201488A JPH08201488A JP7012952A JP1295295A JPH08201488A JP H08201488 A JPH08201488 A JP H08201488A JP 7012952 A JP7012952 A JP 7012952A JP 1295295 A JP1295295 A JP 1295295A JP H08201488 A JPH08201488 A JP H08201488A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】新規な構成を有し、バッテリの使用状態や劣化
状態の変化に適応したバッテリ残量を正確に表示する。 【構成】マイクロコンピュータ5のCPU5aは、各検
出器7,8からの検出結果を基にバッテリ1の消費電力
を算出すると共に、その消費電力の時間積分にて積算電
力量を算出する。また、CPU5aは、3kW放電時の
放電電圧を算出すると共に、当該放電電圧と積算電力量
とに応じてメモリ5aに予め記憶されたテーブルより電
力量補正データを算出する。さらに、CPU5aは、バ
ッテリ1の満充電電力量,積算電力量,電力量補正デー
タを基にバッテリ残量を演算し、該演算されたバッテリ
残量をバッテリ残量計9に表示させる。メモリ5bに
は、満充電電力量をバッテリ使用状態又は劣化状態に応
じて補正するための電力量補正データが予め記憶されて
いる。
状態の変化に適応したバッテリ残量を正確に表示する。 【構成】マイクロコンピュータ5のCPU5aは、各検
出器7,8からの検出結果を基にバッテリ1の消費電力
を算出すると共に、その消費電力の時間積分にて積算電
力量を算出する。また、CPU5aは、3kW放電時の
放電電圧を算出すると共に、当該放電電圧と積算電力量
とに応じてメモリ5aに予め記憶されたテーブルより電
力量補正データを算出する。さらに、CPU5aは、バ
ッテリ1の満充電電力量,積算電力量,電力量補正デー
タを基にバッテリ残量を演算し、該演算されたバッテリ
残量をバッテリ残量計9に表示させる。メモリ5bに
は、満充電電力量をバッテリ使用状態又は劣化状態に応
じて補正するための電力量補正データが予め記憶されて
いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気自動車用バッテリ
の残量表示装置に関するものである。
の残量表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の電気自動車用バッテリの残量表
示装置として、例えば特開平1−193675号公報で
は、バッテリ内部抵抗とバッテリ放電時間との特性を予
めテーブル化しておき、該テーブル値を用いてバッテリ
残存容量を算出している。また、特開平6−54402
号公報では、バッテリに関する固有情報及び経歴情報を
記憶したメモリを備え、該メモリによるバッテリ容量の
補正情報を用いてバッテリ残存容量を算出している。
示装置として、例えば特開平1−193675号公報で
は、バッテリ内部抵抗とバッテリ放電時間との特性を予
めテーブル化しておき、該テーブル値を用いてバッテリ
残存容量を算出している。また、特開平6−54402
号公報では、バッテリに関する固有情報及び経歴情報を
記憶したメモリを備え、該メモリによるバッテリ容量の
補正情報を用いてバッテリ残存容量を算出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記各公報の
残量表示装置では、以下に示す問題を生ずる。つまり、
前者公報の装置では、使用環境の変化が著しい電気自動
車の使用には不向きであり、また経時的なバッテリの劣
化にも適応できないという問題がある。また、後者公報
の装置では、バッテリに関する固有情報及び経歴情報を
用いてバッテリ容量を補正するという広義な思想が開示
されているものの、実用化するための技術内容は開示さ
れてない。
残量表示装置では、以下に示す問題を生ずる。つまり、
前者公報の装置では、使用環境の変化が著しい電気自動
車の使用には不向きであり、また経時的なバッテリの劣
化にも適応できないという問題がある。また、後者公報
の装置では、バッテリに関する固有情報及び経歴情報を
用いてバッテリ容量を補正するという広義な思想が開示
されているものの、実用化するための技術内容は開示さ
れてない。
【0004】本発明はかかる課題を解決するものであ
り、その目的とするところは、新規な構成を有し、バッ
テリの使用状態や劣化状態の変化に適応したバッテリ残
量を正確に表示することができる電気自動車用バッテリ
の残量表示装置を提供することにある。
り、その目的とするところは、新規な構成を有し、バッ
テリの使用状態や劣化状態の変化に適応したバッテリ残
量を正確に表示することができる電気自動車用バッテリ
の残量表示装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、図8に示すように、バッ
テリM1の満充電状態から消費された積算電力量を検出
する積算電力量検出手段M2と、電気自動車の所定走行
条件を満たすバッテリ所要電力を特定電力とし、該特定
電力放電時におけるバッテリ放電電圧を検出する放電電
圧検出手段M3と、所定の基準電力量の充電状態に対応
する前記特定電力放電時のバッテリ放電電圧及び積算電
力量の関係を基にして、バッテリ使用状態での特定電力
放電時のバッテリ放電電圧及び積算電力量に応じた電力
量補正データを予め記憶するメモリM4と、前記積算電
力量検出手段M2により検出された積算電力量と前記放
電電圧検出手段M3により検出された特定電力放電時の
バッテリ放電電圧とに応じて、前記メモリM4から電力
量補正データを読み出す補正データ算出手段M5と、前
記補正データ算出手段M5による電力量補正データにて
前記基準電力量を補正し、該補正された電力量と前記積
算電力量検出手段M2により検出された積算電力量とか
らバッテリ残量を算出するバッテリ残量算出手段M6
と、前記バッテリ残量算出手段M6により算出されたバ
ッテリ残量を表示する表示手段M7とを備えたことを要
旨としている。
に、請求項1に記載の発明は、図8に示すように、バッ
テリM1の満充電状態から消費された積算電力量を検出
する積算電力量検出手段M2と、電気自動車の所定走行
条件を満たすバッテリ所要電力を特定電力とし、該特定
電力放電時におけるバッテリ放電電圧を検出する放電電
圧検出手段M3と、所定の基準電力量の充電状態に対応
する前記特定電力放電時のバッテリ放電電圧及び積算電
力量の関係を基にして、バッテリ使用状態での特定電力
放電時のバッテリ放電電圧及び積算電力量に応じた電力
量補正データを予め記憶するメモリM4と、前記積算電
力量検出手段M2により検出された積算電力量と前記放
電電圧検出手段M3により検出された特定電力放電時の
バッテリ放電電圧とに応じて、前記メモリM4から電力
量補正データを読み出す補正データ算出手段M5と、前
記補正データ算出手段M5による電力量補正データにて
前記基準電力量を補正し、該補正された電力量と前記積
算電力量検出手段M2により検出された積算電力量とか
らバッテリ残量を算出するバッテリ残量算出手段M6
と、前記バッテリ残量算出手段M6により算出されたバ
ッテリ残量を表示する表示手段M7とを備えたことを要
旨としている。
【0006】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記基準電力量は、バッテリ定格容
量での満充電状態から終止電圧までの放電により取り出
すことができる電力量で設定される。
載の発明において、前記基準電力量は、バッテリ定格容
量での満充電状態から終止電圧までの放電により取り出
すことができる電力量で設定される。
【0007】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
2に記載の発明において、前記特定電力は、電気自動車
の加速要求に応じて必要な最小電力値で設定される。ま
た、請求項1〜3のいずれかに記載の発明を引用する請
求項4に記載の発明では、前記メモリM4において、前
記基準電力量の充電状態を表す特性よりも特定電力放電
時のバッテリ放電電圧が低い領域には前記基準電力量を
減量方向に補正する補正データを設定し、バッテリ放電
電圧が高い領域には補正無しとなる補正データを設定し
ている。
2に記載の発明において、前記特定電力は、電気自動車
の加速要求に応じて必要な最小電力値で設定される。ま
た、請求項1〜3のいずれかに記載の発明を引用する請
求項4に記載の発明では、前記メモリM4において、前
記基準電力量の充電状態を表す特性よりも特定電力放電
時のバッテリ放電電圧が低い領域には前記基準電力量を
減量方向に補正する補正データを設定し、バッテリ放電
電圧が高い領域には補正無しとなる補正データを設定し
ている。
【0008】請求項5に記載の発明では、請求項1〜4
のいずれかに記載の発明において、前記バッテリM1は
鉛蓄電池にて構成され、前記基準電力量における特定電
力放電時のバッテリ放電電圧及び積算電力量の関係を3
本の近似直線或いは近似曲線により表している。
のいずれかに記載の発明において、前記バッテリM1は
鉛蓄電池にて構成され、前記基準電力量における特定電
力放電時のバッテリ放電電圧及び積算電力量の関係を3
本の近似直線或いは近似曲線により表している。
【0009】
【作用】上記請求項1に記載の発明によれば、積算電力
量検出手段M2はバッテリM1の満充電状態から消費さ
れた積算電力量を検出する。放電電圧検出手段M3は、
電気自動車の所定走行条件を満たすバッテリ所要電力を
特定電力とし、該特定電力放電時におけるバッテリ放電
電圧を検出する。また、メモリM4は、基準電力量の充
電状態に対応する特定電力放電時のバッテリ放電電圧及
び積算電力量の関係を基にして、バッテリ使用状態での
特定電力放電時のバッテリ放電電圧及び積算電力量に応
じた電力量補正データを予め記憶している。
量検出手段M2はバッテリM1の満充電状態から消費さ
れた積算電力量を検出する。放電電圧検出手段M3は、
電気自動車の所定走行条件を満たすバッテリ所要電力を
特定電力とし、該特定電力放電時におけるバッテリ放電
電圧を検出する。また、メモリM4は、基準電力量の充
電状態に対応する特定電力放電時のバッテリ放電電圧及
び積算電力量の関係を基にして、バッテリ使用状態での
特定電力放電時のバッテリ放電電圧及び積算電力量に応
じた電力量補正データを予め記憶している。
【0010】そして、補正データ算出手段M5は、積算
電力量検出手段M2により検出された積算電力量と放電
電圧検出手段M3により検出された特定電力放電時のバ
ッテリ放電電圧とに応じて、メモリM4から電力量補正
データを読み出す。さらに、バッテリ残量算出手段M6
は、補正データ算出手段M5による電力量補正データに
て基準電力量を補正し、該補正された電力量と積算電力
量検出手段M2により検出された積算電力量とからバッ
テリ残量を算出する。表示手段M7はバッテリ残量算出
手段M6により算出されたバッテリ残量を表示する。
電力量検出手段M2により検出された積算電力量と放電
電圧検出手段M3により検出された特定電力放電時のバ
ッテリ放電電圧とに応じて、メモリM4から電力量補正
データを読み出す。さらに、バッテリ残量算出手段M6
は、補正データ算出手段M5による電力量補正データに
て基準電力量を補正し、該補正された電力量と積算電力
量検出手段M2により検出された積算電力量とからバッ
テリ残量を算出する。表示手段M7はバッテリ残量算出
手段M6により算出されたバッテリ残量を表示する。
【0011】要するに、鉛蓄電池等からなるバッテリM
1では積算電力量の増加に伴いバッテリ電圧が低下する
傾向があり、このような積算電力量とバッテリ電圧との
関係はバッテリ使用状態やバッテリ劣化状態の推移に伴
い変化する。従って、上記関係が変化することは、バッ
テリ使用状態やバッテリ劣化状態が推移したことを意味
し、バッテリM1の満充電電力量も変化する。この場
合、特定電力放電時の放電電圧及び積算電力量の関係を
記憶するメモリM4の電力量補正データにて基準電力量
を補正することにより、その補正後の基準電力量はその
時のバッテリM1の満充電電力量に対応した電力量にな
る。そして、この補正後電力量を用いてバッテリ残量を
算出することにより、バッテリ使用状態やバッテリ劣化
状態に応じたバッテリ残量が得られる。
1では積算電力量の増加に伴いバッテリ電圧が低下する
傾向があり、このような積算電力量とバッテリ電圧との
関係はバッテリ使用状態やバッテリ劣化状態の推移に伴
い変化する。従って、上記関係が変化することは、バッ
テリ使用状態やバッテリ劣化状態が推移したことを意味
し、バッテリM1の満充電電力量も変化する。この場
合、特定電力放電時の放電電圧及び積算電力量の関係を
記憶するメモリM4の電力量補正データにて基準電力量
を補正することにより、その補正後の基準電力量はその
時のバッテリM1の満充電電力量に対応した電力量にな
る。そして、この補正後電力量を用いてバッテリ残量を
算出することにより、バッテリ使用状態やバッテリ劣化
状態に応じたバッテリ残量が得られる。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、バッテリ
定格容量での満充電状態から終止電圧までの放電により
取り出すことができる電力量を基準電力量とすることに
より、バッテリ残量は放電終止電圧に至るまでに走行可
能なバッテリ能力として表示される。この場合、ドライ
バは、表示結果を見ることにより電気自動車の走行可否
が判断でき、容量不足による車両の不用意な出力低下等
を回避できる。つまり、電気自動車はバッテリ容量が
「0」に至るまで通常走行ができる訳ではなく、容量=
0に至る以前の所定容量(放電終止電圧に相当する容
量)で通常走行に支障を来す。従って、バッテリ残存容
量を表示する一般的な表示装置では、ドライバが残存容
量から走行可否を判断するのは困難であった。これに対
して、本構成では上記問題が解消される。
定格容量での満充電状態から終止電圧までの放電により
取り出すことができる電力量を基準電力量とすることに
より、バッテリ残量は放電終止電圧に至るまでに走行可
能なバッテリ能力として表示される。この場合、ドライ
バは、表示結果を見ることにより電気自動車の走行可否
が判断でき、容量不足による車両の不用意な出力低下等
を回避できる。つまり、電気自動車はバッテリ容量が
「0」に至るまで通常走行ができる訳ではなく、容量=
0に至る以前の所定容量(放電終止電圧に相当する容
量)で通常走行に支障を来す。従って、バッテリ残存容
量を表示する一般的な表示装置では、ドライバが残存容
量から走行可否を判断するのは困難であった。これに対
して、本構成では上記問題が解消される。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、特定電力
は電気自動車の加速要求に応じて必要な最小電力値で設
定される。この場合、バッテリ残量は、電気自動車が支
障なく加速できる最小限の残量として表示され、ドライ
バはこの表示結果を見て走行することにより一般的な加
速を含む通常走行の可否が判断できる。
は電気自動車の加速要求に応じて必要な最小電力値で設
定される。この場合、バッテリ残量は、電気自動車が支
障なく加速できる最小限の残量として表示され、ドライ
バはこの表示結果を見て走行することにより一般的な加
速を含む通常走行の可否が判断できる。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、基準電力
量の充電状態を基にそれよりも特定電力放電時のバッテ
リ放電電圧が低い領域では基準電力量が減量方向に補正
される。つまり、バッテリ使用状態や劣化状態が推移し
てバッテリ放電電圧が低下するとバッテリM1の満充電
電力量が減量方向に変化する。そのため、上記状態の推
移に応じた基準電力量の減量補正が実施される。
量の充電状態を基にそれよりも特定電力放電時のバッテ
リ放電電圧が低い領域では基準電力量が減量方向に補正
される。つまり、バッテリ使用状態や劣化状態が推移し
てバッテリ放電電圧が低下するとバッテリM1の満充電
電力量が減量方向に変化する。そのため、上記状態の推
移に応じた基準電力量の減量補正が実施される。
【0015】また、バッテリ放電電圧が高い領域では補
正が実施されないことになる。つまり、例えばバッテリ
M1の回生充電直後や急速充電後においては、充電分極
の影響によりバッテリM1の端子電圧が通常よりも高め
に検出され、その検出データを用いて電力量補正を行う
とバッテリ残量が多めに誤表示されるおそれがある。し
かし本構成によれば、この領域では補正が制限されるた
め、常にバッテリ残量が正確に表示される。また、仮に
バッテリ残量の表示に誤差を生じたとしてもバッテリ残
量が少なめに表示され、不用意な車両の出力低下や走行
中止が回避できる。
正が実施されないことになる。つまり、例えばバッテリ
M1の回生充電直後や急速充電後においては、充電分極
の影響によりバッテリM1の端子電圧が通常よりも高め
に検出され、その検出データを用いて電力量補正を行う
とバッテリ残量が多めに誤表示されるおそれがある。し
かし本構成によれば、この領域では補正が制限されるた
め、常にバッテリ残量が正確に表示される。また、仮に
バッテリ残量の表示に誤差を生じたとしてもバッテリ残
量が少なめに表示され、不用意な車両の出力低下や走行
中止が回避できる。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、単純な演
算式からなる近似線にて補正データが算出され、バッテ
リ残量の算出処理が簡略化される。この場合、メモリM
4の記憶データ数が制限され、記憶容量の低減や演算時
間の短縮化が併せて実現される。
算式からなる近似線にて補正データが算出され、バッテ
リ残量の算出処理が簡略化される。この場合、メモリM
4の記憶データ数が制限され、記憶容量の低減や演算時
間の短縮化が併せて実現される。
【0017】
【実施例】以下、本発明における電気自動車用バッテリ
の残量表示装置を具体化した一実施例について図面に従
い説明する。
の残量表示装置を具体化した一実施例について図面に従
い説明する。
【0018】図1は、本実施例におけるバッテリ残量表
示装置の概略を示す構成図である。図1において、バッ
テリ1の両極端子には、インバータ3を介して交流式の
モータ2が接続されている。バッテリ1は例えば16個
の鉛蓄電池にて構成されている。ECU(電子制御装
置)4は、CPU5a及びメモリ5bを有するマイクロ
コンピュータ5と、前記モータ2の駆動を制御するため
のモータ制御回路6とを備えている。その他に、本装置
は、バッテリ端子電圧を検出する電圧検出器7と、バッ
テリ1からモータ2への放電電流、モータ2からバッテ
リ1への回生充電電流、若しくは図示しない充電器から
バッテリ1へ流れる充電電流を検出する電流検出器8と
を備え、各検出器による検出結果がマイクロコンピュー
タ5に入力される。
示装置の概略を示す構成図である。図1において、バッ
テリ1の両極端子には、インバータ3を介して交流式の
モータ2が接続されている。バッテリ1は例えば16個
の鉛蓄電池にて構成されている。ECU(電子制御装
置)4は、CPU5a及びメモリ5bを有するマイクロ
コンピュータ5と、前記モータ2の駆動を制御するため
のモータ制御回路6とを備えている。その他に、本装置
は、バッテリ端子電圧を検出する電圧検出器7と、バッ
テリ1からモータ2への放電電流、モータ2からバッテ
リ1への回生充電電流、若しくは図示しない充電器から
バッテリ1へ流れる充電電流を検出する電流検出器8と
を備え、各検出器による検出結果がマイクロコンピュー
タ5に入力される。
【0019】マイクロコンピュータ5のCPU5aは、
各検出器7,8からの検出結果を基にバッテリ1の消費
電力(=バッテリ端子電圧×放電電流)を算出すると共
に、その消費電力の時間積分にて電力の積算量(以下、
積算電力量xという)を算出する。また、CPU5a
は、バッテリ1の「基準電力量」としての満充電電力量
Wh0 や積算電力量x等の情報を基にバッテリ残量SO
CW を演算し、該演算されたバッテリ残量SOCW をバ
ッテリ残量計9に表示させる。なお、積算電力量xはバ
ッテリ1の満充電状態から消費される電力量に相当し、
満充電状態であれば積算電力量x=0となる。満充電電
力量Wh0 は、バッテリ定格容量(本実施例では、15
0Ah)での満充電状態から終止電圧までの放電で取り
出すことのできる電力量、すなわち完全充電後に電気自
動車が支障なく通常走行できる電力量である。
各検出器7,8からの検出結果を基にバッテリ1の消費
電力(=バッテリ端子電圧×放電電流)を算出すると共
に、その消費電力の時間積分にて電力の積算量(以下、
積算電力量xという)を算出する。また、CPU5a
は、バッテリ1の「基準電力量」としての満充電電力量
Wh0 や積算電力量x等の情報を基にバッテリ残量SO
CW を演算し、該演算されたバッテリ残量SOCW をバ
ッテリ残量計9に表示させる。なお、積算電力量xはバ
ッテリ1の満充電状態から消費される電力量に相当し、
満充電状態であれば積算電力量x=0となる。満充電電
力量Wh0 は、バッテリ定格容量(本実施例では、15
0Ah)での満充電状態から終止電圧までの放電で取り
出すことのできる電力量、すなわち完全充電後に電気自
動車が支障なく通常走行できる電力量である。
【0020】メモリ5bには、上記満充電電力量Wh0
をバッテリ使用状態又は劣化状態に応じて補正するため
の電力量補正データ(以下、補正量γとする)が予め記
憶されている。その補正量γの記憶テーブルを図2に示
す。図2において枠内で囲む4つのデータには、電力量
補正の基準データとして「補正量γ=0」が与えられて
いる。つまり、この補正量γは満充電電力量Wh0 の充
電状態に対応する特定電力放電時の放電電圧y及び積算
電力量xの補正データに相当する。特定電力とは電気自
動車の一般走行時の加速を得るために必要な最小電力に
相当し、これは車両スペックに応じて設定される。な
お、本実施例では、特定電力=鉛蓄電池1個当たり3k
Wに設定している(以下、「特定電力放電時」を「3k
W放電時」と記載する)。
をバッテリ使用状態又は劣化状態に応じて補正するため
の電力量補正データ(以下、補正量γとする)が予め記
憶されている。その補正量γの記憶テーブルを図2に示
す。図2において枠内で囲む4つのデータには、電力量
補正の基準データとして「補正量γ=0」が与えられて
いる。つまり、この補正量γは満充電電力量Wh0 の充
電状態に対応する特定電力放電時の放電電圧y及び積算
電力量xの補正データに相当する。特定電力とは電気自
動車の一般走行時の加速を得るために必要な最小電力に
相当し、これは車両スペックに応じて設定される。な
お、本実施例では、特定電力=鉛蓄電池1個当たり3k
Wに設定している(以下、「特定電力放電時」を「3k
W放電時」と記載する)。
【0021】図2の枠内データ(γ=0)は、実験的に
は図3の○印に示す如く求められ、当該○印のデータは
3本の直線〜(以下、基準直線という)にて直線近
似できる。この○印にて示す実験データは、新品バッテ
リ(未使用バッテリ)を用いた電気自動車の路上走行試
験にて得られ、3kW放電時の放電電圧yと積算電力量
xとをプロットしたものである。なお、図3において放
電終止電圧を9(V/個)とすれば、満充電電力量Wh
0 は図示の点となる(Wh0 =1.17kWh/個)。
は図3の○印に示す如く求められ、当該○印のデータは
3本の直線〜(以下、基準直線という)にて直線近
似できる。この○印にて示す実験データは、新品バッテ
リ(未使用バッテリ)を用いた電気自動車の路上走行試
験にて得られ、3kW放電時の放電電圧yと積算電力量
xとをプロットしたものである。なお、図3において放
電終止電圧を9(V/個)とすれば、満充電電力量Wh
0 は図示の点となる(Wh0 =1.17kWh/個)。
【0022】また、バッテリ1の使用状態又は劣化状態
が推移すると、3kW放電時の放電電圧y及び積算電力
量xの関係が例えば図3の□印に示す如く変化する。つ
まり、バッテリ温度が低下したり車両の急加速を繰り返
したりして使用環境が厳しくなると、或いは経時的な劣
化が進行すると、上記関係は図の→印の方向に移行す
る。この場合、その実験値を基に上記図2の枠内データ
よりも放電電圧yが低い領域(図3の基準直線〜よ
りも下側の領域)では、マイナス側の補正量γが設定さ
れている。この□印にて示す実験データは、劣化バッテ
リ(使用中のバッテリ)を用いた電気自動車の路上走行
試験にて得られる。さらに、図2の枠内データよりも放
電電圧yが高い領域(図3の基準直線〜よりも上側
の領域)ではγ=「0」が設定されている。
が推移すると、3kW放電時の放電電圧y及び積算電力
量xの関係が例えば図3の□印に示す如く変化する。つ
まり、バッテリ温度が低下したり車両の急加速を繰り返
したりして使用環境が厳しくなると、或いは経時的な劣
化が進行すると、上記関係は図の→印の方向に移行す
る。この場合、その実験値を基に上記図2の枠内データ
よりも放電電圧yが低い領域(図3の基準直線〜よ
りも下側の領域)では、マイナス側の補正量γが設定さ
れている。この□印にて示す実験データは、劣化バッテ
リ(使用中のバッテリ)を用いた電気自動車の路上走行
試験にて得られる。さらに、図2の枠内データよりも放
電電圧yが高い領域(図3の基準直線〜よりも上側
の領域)ではγ=「0」が設定されている。
【0023】図1において、バッテリ残量計9は、例え
ば電気自動車のインストルメントパネルに設けられるも
のであり、満充電状態(F)からバッテリ残量SOCW
=0%(E)までの10区分表示を行う。なお本実施例
では、マイクロコンピュータ5のCPU5aにより積算
電力量検出手段、放電電圧検出手段、補正データ算出手
段及びバッテリ残量算出手段が構成され、バッテリ残量
計9により表示手段が構成されている。
ば電気自動車のインストルメントパネルに設けられるも
のであり、満充電状態(F)からバッテリ残量SOCW
=0%(E)までの10区分表示を行う。なお本実施例
では、マイクロコンピュータ5のCPU5aにより積算
電力量検出手段、放電電圧検出手段、補正データ算出手
段及びバッテリ残量算出手段が構成され、バッテリ残量
計9により表示手段が構成されている。
【0024】次いで、CPU5aによるバッテリ残量S
OCW の演算処理について図4に示すフローチャートを
用いて説明する。さて、マイクロコンピュータ5への電
源投入に伴い図4のルーチンが開始される。ここで、同
ルーチンの開始時にバッテリ満充電状態であれば(通常
充電直後であれば)、積算電力量x,バッテリ残量SO
CW 等の各種データに初期値が与えられる。そして、C
PU5aは先ずステップ101で前記電圧検出器7及び
電流検出器8による検出結果を入力し、バッテリ端子電
圧,放電電流の0.1秒毎の検出データを取り込んで各
々1秒間の平均値を算出する。
OCW の演算処理について図4に示すフローチャートを
用いて説明する。さて、マイクロコンピュータ5への電
源投入に伴い図4のルーチンが開始される。ここで、同
ルーチンの開始時にバッテリ満充電状態であれば(通常
充電直後であれば)、積算電力量x,バッテリ残量SO
CW 等の各種データに初期値が与えられる。そして、C
PU5aは先ずステップ101で前記電圧検出器7及び
電流検出器8による検出結果を入力し、バッテリ端子電
圧,放電電流の0.1秒毎の検出データを取り込んで各
々1秒間の平均値を算出する。
【0025】また、CPU5aは、ステップ102でス
テップ101の検出結果(端子電圧,放電電流)に基づ
きバッテリ内部抵抗値を算出する。図5にはバッテリ端
子電圧、放電電流及びバッテリ内部抵抗値の関係を示
す。図5においてL1〜L4(二点鎖線)の傾きはバッ
テリ内部抵抗を示しており、放電深度が深くなるほどバ
ッテリ内部抵抗値はL1からL4へと移行する。また、
CPU5aは、続くステップ103で消費電力の時間積
分により積算電力量xを算出する。
テップ101の検出結果(端子電圧,放電電流)に基づ
きバッテリ内部抵抗値を算出する。図5にはバッテリ端
子電圧、放電電流及びバッテリ内部抵抗値の関係を示
す。図5においてL1〜L4(二点鎖線)の傾きはバッ
テリ内部抵抗を示しており、放電深度が深くなるほどバ
ッテリ内部抵抗値はL1からL4へと移行する。また、
CPU5aは、続くステップ103で消費電力の時間積
分により積算電力量xを算出する。
【0026】その後、CPU5aは、ステップ104で
先に求めたバッテリ内部抵抗値に対比させて3kW電力
放電時の放電電圧yを算出する。つまり、3kW放電の
電気特性は図5の実線の如く表され、当該3kW放電時
の放電電圧yは、その時の内部抵抗値と図の実線との交
点の電圧にて求められる(例えば、L2の内部抵抗値に
対する放電電圧y2)。
先に求めたバッテリ内部抵抗値に対比させて3kW電力
放電時の放電電圧yを算出する。つまり、3kW放電の
電気特性は図5の実線の如く表され、当該3kW放電時
の放電電圧yは、その時の内部抵抗値と図の実線との交
点の電圧にて求められる(例えば、L2の内部抵抗値に
対する放電電圧y2)。
【0027】さらに、CPU5aは、ステップ105で
前述したメモリ5bのテーブル(図2)を用い、その時
の積算電力量x及び3kW放電時の放電電圧yに対応す
る補正量γを求める。なお、各テーブルデータ間では、
例えば図6に示す基準直線〜による補間にて補正量
γが算出される(図6に示す基準直線〜は、図3と
同様)。
前述したメモリ5bのテーブル(図2)を用い、その時
の積算電力量x及び3kW放電時の放電電圧yに対応す
る補正量γを求める。なお、各テーブルデータ間では、
例えば図6に示す基準直線〜による補間にて補正量
γが算出される(図6に示す基準直線〜は、図3と
同様)。
【0028】そして、CPU5aは、ステップ106で
次の数式1によりバッテリ残量SOCW を算出し、その
算出値をバッテリ残量計9に表示する。
次の数式1によりバッテリ残量SOCW を算出し、その
算出値をバッテリ残量計9に表示する。
【0029】
【数1】SOCW =(Wh0 +γ−x)/(Wh0 +
γ)×100(%) その後、CPU5aは、ステップ107でイグニション
キーのON・OFF状態により走行終了の判別を行う。
走行が続く場合(例えば、イグニションキー=ONの場
合)、CPU5aはステップ101にリターンし、走行
終了の場合(イグニションキー=OFFの場合)、本ル
ーチンを終了する。
γ)×100(%) その後、CPU5aは、ステップ107でイグニション
キーのON・OFF状態により走行終了の判別を行う。
走行が続く場合(例えば、イグニションキー=ONの場
合)、CPU5aはステップ101にリターンし、走行
終了の場合(イグニションキー=OFFの場合)、本ル
ーチンを終了する。
【0030】図7は、電気自動車の路上走行時のバッテ
リ残量SOCW の表示結果を新品バッテリ及び劣化バッ
テリについて各々示す図である(但し、ここでは百分率
にて残量表示する)。路上走行条件としては共に同じ走
行環境、一定速度走行(例えば、60km/h)を設定
している。図7において、実線は新品バッテリ使用時の
バッテリ残量変化の理想値を示し、破線は劣化バッテリ
使用時のバッテリ残量変化の理想値を示す。つまり、理
想状態では、積算電力量xの増加に伴いバッテリ残量S
OCW は直線的に減少する。また、図中×印は新品バッ
テリ使用時の残量表示の試験結果を示し、△印は劣化バ
ッテリ使用時の残量表示の試験結果を示す。この図7に
よれば、本実施例により求められたバッテリ残量SOC
W がほぼ理想値に一致した状態で減ることが分かる。
リ残量SOCW の表示結果を新品バッテリ及び劣化バッ
テリについて各々示す図である(但し、ここでは百分率
にて残量表示する)。路上走行条件としては共に同じ走
行環境、一定速度走行(例えば、60km/h)を設定
している。図7において、実線は新品バッテリ使用時の
バッテリ残量変化の理想値を示し、破線は劣化バッテリ
使用時のバッテリ残量変化の理想値を示す。つまり、理
想状態では、積算電力量xの増加に伴いバッテリ残量S
OCW は直線的に減少する。また、図中×印は新品バッ
テリ使用時の残量表示の試験結果を示し、△印は劣化バ
ッテリ使用時の残量表示の試験結果を示す。この図7に
よれば、本実施例により求められたバッテリ残量SOC
W がほぼ理想値に一致した状態で減ることが分かる。
【0031】この他、走行途中に急速充電を行った場合
でも、本実施例によるバッテリ残量表示が理想値に一致
するという良好な結果を得られた。つまり、急速充電時
には、バッテリ1の充電状態が満充電に至らず、充電時
には図示しない処理により積算電力量xが「x>0」の
所定値に更新される。そして、急速充電時に更新された
積算電力量xを初期値として、バッテリ残量SOCW は
例えば80%から減り始める。このとき、急速充電時の
充電分極の影響により見かけ上のバッテリ電圧が実際の
バッテリ電圧よりも大きくなると共に、3kW放電時の
放電電圧yの算出値(図4のステップ104)が図6の
基準直線〜を超える値となる。そのため、積算電力
量xが少なめに扱われてバッテリ残量SOCW が本来の
正常値よりも多めに表示されるおそれがある。しかし、
本実施例では、図2のテーブルに示すように補正制限域
(γ=0)が設けられているため、上記のような誤表示
が防止される。
でも、本実施例によるバッテリ残量表示が理想値に一致
するという良好な結果を得られた。つまり、急速充電時
には、バッテリ1の充電状態が満充電に至らず、充電時
には図示しない処理により積算電力量xが「x>0」の
所定値に更新される。そして、急速充電時に更新された
積算電力量xを初期値として、バッテリ残量SOCW は
例えば80%から減り始める。このとき、急速充電時の
充電分極の影響により見かけ上のバッテリ電圧が実際の
バッテリ電圧よりも大きくなると共に、3kW放電時の
放電電圧yの算出値(図4のステップ104)が図6の
基準直線〜を超える値となる。そのため、積算電力
量xが少なめに扱われてバッテリ残量SOCW が本来の
正常値よりも多めに表示されるおそれがある。しかし、
本実施例では、図2のテーブルに示すように補正制限域
(γ=0)が設けられているため、上記のような誤表示
が防止される。
【0032】以上詳述した電気自動車用バッテリの残量
表示装置によれば、以下に示す効果を得ることができ
る。つまり、鉛蓄電池からなるバッテリ1では積算電力
量の増加に伴いバッテリ電圧が低下する傾向があり、こ
のような積算電力量とバッテリ端子電圧との関係はバッ
テリ使用状態やバッテリ劣化状態の推移に伴い変化す
る。これに対して当該バッテリ使用状態やバッテリ劣化
状態の推移を反映する補正量γ(電力量補正データ)を
用いて基準電力量としてのバッテリ1の満充電電力量W
h0 を補正し、補正後の電力量データ(Wh0 +γ)を
用いてバッテリ残量SOCW を算出することにより、バ
ッテリ使用状態やバッテリ劣化状態に応じた正確なバッ
テリ残量を得ることができる。
表示装置によれば、以下に示す効果を得ることができ
る。つまり、鉛蓄電池からなるバッテリ1では積算電力
量の増加に伴いバッテリ電圧が低下する傾向があり、こ
のような積算電力量とバッテリ端子電圧との関係はバッ
テリ使用状態やバッテリ劣化状態の推移に伴い変化す
る。これに対して当該バッテリ使用状態やバッテリ劣化
状態の推移を反映する補正量γ(電力量補正データ)を
用いて基準電力量としてのバッテリ1の満充電電力量W
h0 を補正し、補正後の電力量データ(Wh0 +γ)を
用いてバッテリ残量SOCW を算出することにより、バ
ッテリ使用状態やバッテリ劣化状態に応じた正確なバッ
テリ残量を得ることができる。
【0033】また、本実施例よれば、満充電状態から終
止電圧までの放電により取り出すことができる電力量
(満充電電力量Wh0 )を基準としてバッテリ残量SO
CW を表示することにより、この表示結果から電気自動
車の走行可否が容易に判断でき、容量不足による不用意
な車両の出力低下等を回避することができる。
止電圧までの放電により取り出すことができる電力量
(満充電電力量Wh0 )を基準としてバッテリ残量SO
CW を表示することにより、この表示結果から電気自動
車の走行可否が容易に判断でき、容量不足による不用意
な車両の出力低下等を回避することができる。
【0034】また、本実施例によれば、バッテリ残量S
OCW は、電気自動車が支障なく加速できる最小限の残
量として表示され、ドライバはこの表示結果を見て走行
することにより一般的な加速を含む通常走行の可否が判
断できる。
OCW は、電気自動車が支障なく加速できる最小限の残
量として表示され、ドライバはこの表示結果を見て走行
することにより一般的な加速を含む通常走行の可否が判
断できる。
【0035】さらに、本実施例によれば、バッテリ1の
回生充電直後や急速充電後における見かけ上のバッテリ
電圧上昇時にもバッテリ残量SOCW の誤表示を防止す
ることができる。また、仮にバッテリ残量SOCW の表
示に誤差を生じたとしても当該残量SOCW が少なめに
表示され、不用意な車両の出力低下や走行中止を回避す
ることができる。
回生充電直後や急速充電後における見かけ上のバッテリ
電圧上昇時にもバッテリ残量SOCW の誤表示を防止す
ることができる。また、仮にバッテリ残量SOCW の表
示に誤差を生じたとしても当該残量SOCW が少なめに
表示され、不用意な車両の出力低下や走行中止を回避す
ることができる。
【0036】さらに、本実施例によれば、単純な演算式
からなる近似直線にて補正データが算出でき、バッテリ
残量SOCW の算出処理を簡略化することができる。こ
の場合、メモリ5bの記憶データ数が制限され、記憶容
量の低減や演算時間の短縮化が併せて実現される。
からなる近似直線にて補正データが算出でき、バッテリ
残量SOCW の算出処理を簡略化することができる。こ
の場合、メモリ5bの記憶データ数が制限され、記憶容
量の低減や演算時間の短縮化が併せて実現される。
【0037】なお、本発明は上記実施例の他に次のよう
に変更して具体化できる。 (1)上記実施例では、図3に示す関係において3本の
基準直線〜を設定したが、これを近似曲線にするこ
ともできる。また、近似線の数を増やして精度向上を図
ることもできる。
に変更して具体化できる。 (1)上記実施例では、図3に示す関係において3本の
基準直線〜を設定したが、これを近似曲線にするこ
ともできる。また、近似線の数を増やして精度向上を図
ることもできる。
【0038】(2)上記実施例では、鉛蓄電池からなる
バッテリ1を用いて具体化し、図6に示すように3本の
基準直線〜でバッテリ特性を近似したが、これをニ
ッケル−カドミウム蓄電池等の他の二次電池を用いたバ
ッテリにて具体化してもよい。この場合、バッテリの種
類により積算電力量とバッテリ電圧との関係は図3とは
異なるため、新たな補正量テーブルが設定される。
バッテリ1を用いて具体化し、図6に示すように3本の
基準直線〜でバッテリ特性を近似したが、これをニ
ッケル−カドミウム蓄電池等の他の二次電池を用いたバ
ッテリにて具体化してもよい。この場合、バッテリの種
類により積算電力量とバッテリ電圧との関係は図3とは
異なるため、新たな補正量テーブルが設定される。
【0039】(3)上記実施例では、基準電力量をバッ
テリ定格容量での満充電電力量とし、特定電力を電気自
動車の加速要求に応じた最小電力値(上記実施例では、
3kW)としたが、これを変更することもできる。例え
ば3kWよりも低い電気自動車の走行可能電力にて特定
電力を設定した場合、バッテリ残量SOCW =0%は通
常加速は得られないものの自力走行が可能なバッテリ残
量に相当する。
テリ定格容量での満充電電力量とし、特定電力を電気自
動車の加速要求に応じた最小電力値(上記実施例では、
3kW)としたが、これを変更することもできる。例え
ば3kWよりも低い電気自動車の走行可能電力にて特定
電力を設定した場合、バッテリ残量SOCW =0%は通
常加速は得られないものの自力走行が可能なバッテリ残
量に相当する。
【0040】(4)上記実施例では、表示手段として1
0段階表示のバッテリ残量計9を具体化したが、これを
百分率表示のデジタル残量計に変更することもできる。
或いは指針にてバッテリ残量SOCW を表示するアナロ
グ残量計に変更することもできる。
0段階表示のバッテリ残量計9を具体化したが、これを
百分率表示のデジタル残量計に変更することもできる。
或いは指針にてバッテリ残量SOCW を表示するアナロ
グ残量計に変更することもできる。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、新規な
構成を有し、バッテリの使用状態や劣化状態の変化に適
応したバッテリ残量を正確に表示することができるとい
う優れた効果を発揮する。
構成を有し、バッテリの使用状態や劣化状態の変化に適
応したバッテリ残量を正確に表示することができるとい
う優れた効果を発揮する。
【0042】請求項2に記載の発明によれば、バッテリ
残量は放電終止電圧に至るまでに走行可能なバッテリ能
力として表示され、表示結果にて電気自動車の走行可否
を判断することにより容量不足による不用意な車両の出
力低下等を回避することができる。
残量は放電終止電圧に至るまでに走行可能なバッテリ能
力として表示され、表示結果にて電気自動車の走行可否
を判断することにより容量不足による不用意な車両の出
力低下等を回避することができる。
【0043】請求項3に記載の発明によれば、バッテリ
残量は電気自動車が支障なく加速できる最小限の残量と
して表示され、この表示結果により一般的な加速を含む
通常走行の可否が判断できる。
残量は電気自動車が支障なく加速できる最小限の残量と
して表示され、この表示結果により一般的な加速を含む
通常走行の可否が判断できる。
【0044】請求項4に記載の発明によれば、バッテリ
の急速充電時等における一時的な電圧上昇時にもバッテ
リ残量の誤検出を防止することができる。請求項5に記
載の発明によれば、バッテリ残量の算出処理が簡略化や
メモリの記憶容量の低減や演算時間の短縮化が実現でき
る。
の急速充電時等における一時的な電圧上昇時にもバッテ
リ残量の誤検出を防止することができる。請求項5に記
載の発明によれば、バッテリ残量の算出処理が簡略化や
メモリの記憶容量の低減や演算時間の短縮化が実現でき
る。
【図1】実施例における電気自動車用バッテリの残量表
示装置を示す構成図。
示装置を示す構成図。
【図2】補正量γを算出するためのテーブル。
【図3】路上走行試験による3kW放電時の放電電圧及
び積算電力量の関係を示す線図。
び積算電力量の関係を示す線図。
【図4】CPUが実行するメインルーチンを示すフロー
チャート。
チャート。
【図5】バッテリ端子電圧、放電電流及びバッテリ内部
抵抗の関係を示す線図。
抵抗の関係を示す線図。
【図6】3kW放電時の放電電圧及び積算電力量の関係
を示す線図。
を示す線図。
【図7】路上走行時のバッテリ残量の表示結果を示す線
図。
図。
【図8】クレームに対応するブロック図。
1…バッテリ、5a…積算電力量検出手段,放電電圧検
出手段,補正データ算出手段,バッテリ残量算出手段と
してのCPU、5b…メモリ、9…表示手段としてのバ
ッテリ残量計。
出手段,補正データ算出手段,バッテリ残量算出手段と
してのCPU、5b…メモリ、9…表示手段としてのバ
ッテリ残量計。
Claims (5)
- 【請求項1】バッテリの満充電状態から消費された積算
電力量を検出する積算電力量検出手段と、 電気自動車の所定走行条件を満たすバッテリ所要電力を
特定電力とし、該特定電力放電時におけるバッテリ放電
電圧を検出する放電電圧検出手段と、 所定の基準電力量の充電状態に対応する前記特定電力放
電時のバッテリ放電電圧及び積算電力量の関係を基にし
て、バッテリ使用状態での特定電力放電時のバッテリ放
電電圧及び積算電力量に応じた電力量補正データを予め
記憶するメモリと、 前記積算電力量検出手段により検出された積算電力量と
前記放電電圧検出手段により検出された特定電力放電時
のバッテリ放電電圧とに応じて、前記メモリから電力量
補正データを読み出す補正データ算出手段と、 前記補正データ算出手段による電力量補正データにて前
記基準電力量を補正し、該補正された電力量と前記積算
電力量検出手段により検出された積算電力量とからバッ
テリ残量を算出するバッテリ残量算出手段と、 前記バッテリ残量算出手段により算出されたバッテリ残
量を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする電気
自動車用バッテリの残量表示装置。 - 【請求項2】前記基準電力量は、バッテリ定格容量での
満充電状態から終止電圧までの放電により取り出すこと
ができる電力量で設定される請求項1に記載の電気自動
車用バッテリの残量表示装置。 - 【請求項3】前記特定電力は、電気自動車の加速要求に
応じて必要な最小電力値で設定される請求項1又は2に
記載の電気自動車用バッテリの残量表示装置。 - 【請求項4】前記メモリにおいて、前記基準電力量の充
電状態を表す特性よりも特定電力放電時のバッテリ放電
電圧が低い領域には前記基準電力量を減量方向に補正す
る補正データを設定し、バッテリ放電電圧が高い領域に
は補正無しとなる補正データを設定する請求項1〜3の
いずれかに記載の電気自動車用バッテリの残量表示装
置。 - 【請求項5】前記バッテリは鉛蓄電池にて構成され、前
記基準電力量における特定電力放電時のバッテリ放電電
圧及び積算電力量の関係を3本の近似直線或いは近似曲
線により表す請求項1〜4のいずれかに記載の電気自動
車用バッテリの残量表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01295295A JP3390559B2 (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 電気自動車用バッテリの残量表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01295295A JP3390559B2 (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 電気自動車用バッテリの残量表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08201488A true JPH08201488A (ja) | 1996-08-09 |
JP3390559B2 JP3390559B2 (ja) | 2003-03-24 |
Family
ID=11819619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01295295A Expired - Fee Related JP3390559B2 (ja) | 1995-01-30 | 1995-01-30 | 電気自動車用バッテリの残量表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3390559B2 (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100551279B1 (ko) * | 1999-12-30 | 2006-02-10 | 현대자동차주식회사 | 전기 자동차의 배터리 초기 잔존 용량 보정 방법 |
US7459884B2 (en) | 2004-04-27 | 2008-12-02 | Sony Corporation | Remaining capacity calculation method for secondary battery, and battery pack |
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WO2012020508A1 (ja) | 2010-08-10 | 2012-02-16 | トヨタ自動車株式会社 | 電力情報報知装置 |
JP2012531604A (ja) * | 2009-07-01 | 2012-12-10 | コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ エナジーズ アルタナティブス | 電気化学蓄電池の較正方法 |
WO2013042495A1 (ja) | 2011-09-22 | 2013-03-28 | 日立建機株式会社 | 建設機械およびその電池パック |
JP5318275B1 (ja) * | 2012-11-30 | 2013-10-16 | パナソニック株式会社 | 空気調和機 |
KR101384866B1 (ko) * | 2012-10-24 | 2014-04-21 | 넥스콘 테크놀러지 주식회사 | 파워 재계산을 이용한 연축전지 잔존용량 산출 방법 |
KR20160013419A (ko) * | 2014-07-25 | 2016-02-04 | 현대모비스 주식회사 | 배터리의 soc 추정 방법 및 시스템 |
KR20170048537A (ko) * | 2014-09-04 | 2017-05-08 | 지티이 코포레이션 | 베터리의 전력량을 표시하는 방법, 장치 및 전자기기 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009236800A (ja) | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Mitsubishi Motors Corp | 残電池容量表示方法及び残電池容量表示装置 |
-
1995
- 1995-01-30 JP JP01295295A patent/JP3390559B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2012020508A1 (ja) | 2010-08-10 | 2012-02-16 | トヨタ自動車株式会社 | 電力情報報知装置 |
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