JPH08201163A - 配管系の振動・騒音評価装置及び評価方法 - Google Patents

配管系の振動・騒音評価装置及び評価方法

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JPH08201163A
JPH08201163A JP7009515A JP951595A JPH08201163A JP H08201163 A JPH08201163 A JP H08201163A JP 7009515 A JP7009515 A JP 7009515A JP 951595 A JP951595 A JP 951595A JP H08201163 A JPH08201163 A JP H08201163A
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JP
Japan
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analysis
pipe
vibration
data
piping
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Application number
JP7009515A
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English (en)
Inventor
Toshinori Ishii
憲法 石居
Noriyuki Sadaoka
紀行 定岡
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】配管を基本構成要素に分けて、流体の流れと配
管の応力分布を同時に数値計算することで、配管系の振
動および騒音を効率的に評価することの出来る配管系振
動騒音評価方法及びシステムを提供する。 【構成】解析者は入力装置1で、配管ルート,配管系の
構成要素,支持条件,配管構造特性,流体力学的な制限
条件を入力する。配管系を構成する基本要素ごとに、そ
れぞれの解析部4,6をあらかじめ持たせ、制御装置2
は入力データを解析装置へ渡す。解析装置では流れおよ
び構造の解析をを数値計算により解析する。配管全体の
解析が終わった時点で、解析結果は出力装置8へ送られ
表示される。この結果、条件再設定装置9で入力データ
に変更を加え、解析条件を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラント等に用いられ
る配管系の振動騒音評価装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の設計システムでは、特開昭63−29
8570号公報に記載のように、パイプ,エルボ等の要素ご
とに位置や大きさ,材質のデータを持たせ、レイアウト
を行っていた。管内の物理量は、流入流量といった簡単
なデータを使って、レイアウト決定後にハンドブックの
データを繋ぎ合わせることで評価してきた。
【0003】配管系全体の流れの解析および構造解析
は、管を構成する要素が多い場合には、計算時間が多く
かかるためにあまり行われていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術による評価で
は、流体解析,構造解析が別々に行われており、流体力
による配管系全体の振動特性を把握することが困難で、
物理量に関する制約や要求を設計に反映させることが出
来なかった。
【0005】配管系全体の物理量の見積りのために流れ
場の解析を行うと、膨大な計算時間が必要であった。ま
た、流れ場の解析と配管の構造解析が同時に行えなかっ
たので、構造解析および振動解析の精度が悪かった。
【0006】本発明の目的は、配管系の振動評価,騒音
評価を効率的に行う方法及びシステムを提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明における振動評価方法は、入力データとし
て、配管ルートの制限や配管の構成要素,支持条件,構
造特性,流体力学的および構造的な制限条件を入力し
て、流体解析,構造解析,振動騒音解析を行い、所望の
振動特性,構造条件および騒音規制条件を満たす配管の
ルートと形状,配管内部の物理量,配管に生じる応力,
配管系に生じる振動及び騒音の大きさを出力する。
【0008】全体のシステム構成を図1に示す。基本シ
ステムは前記入力データを入力する入力装置と,前記入
力データに基づいて配管内の流体解析を行う解析装置
と,配管系に生じる応力を解析する構造解析装置と,構
造解析のデータを基に配管に生じる振動および騒音を解
析する振動騒音解析装置と,入力データを入力装置から
解析装置へ渡す制御装置と,解析結果を表示する出力装
置と,前記解析結果に基づいて入力データの変更を行
い、このデータを前記制御装置に送る条件再設定装置と
から構成されている。
【0009】前記解析装置は配管系を形成する各構成要
素ごとに解析が可能な解析部を有し、各解析部には必要
に応じてそれぞれデータベースが接続されている。これ
らのデータベースは、流体力学的な物理量のデータベー
スと構造力学的な物理量のデータベースとに分かれてい
る。
【0010】このデータベースには、各解析部に対応し
て配管の基本構成要素である、直管,エルボ,分岐管,
ディフューザ及びその複合要素(エルボ+ディフューザ
+エルボ+分岐管等)の流体力学的データが備えられて
いる。各解析部を図2に示す。各構成要素ごとに内部の
物理量分布および配管の応力分布を離散化して持ち、そ
れらのデータを検索するための分類キーとしては、流れ
の特性を示す管の入口におけるレイノルズ数と、離散化
した物理量の入り口での分布を持つ。
【0011】一方、出力装置は解析結果として配管内部
の物理量,配管そのもののかかる応力,配管系に生じる
振動及び騒音の大きさを出力する。
【0012】
【作用】振動評価手順を図3に示す。設計者は入力デー
タとして、配管ルートの制限条件や配管系の構成要素,
支持条件,構造特性,流体力学的および構造的な制限条
件を入力する。
【0013】制御装置は、入力されたデータをまず流体
解析装置へ渡す。データを受け取った解析装置は、まず
配管系内の流れの解析を行い、解析結果を制御装置へ戻
す。制御装置はこの流体解析の結果を構造解析装置へ送
り、配管に生じる応力を解析する。応力解析の結果は振
動騒音解析装置へ送られ、そこで配管に生じる振動およ
び騒音の大きさを解析する。これらの解析結果を出力装
置へ送り、結果が表示される。表示されるデータは全体
の配管ルート,配管系の構成要素内部の物理量、および
配管系に生じる応力,振動,騒音の大きさである。これ
らの結果を基に、条件再設定装置または解析者は入力デ
ータに変更を加え、解析条件を調整する。解析条件が変
更されると再び流れおよび振動が解析される。出力装置
は、解析結果だけでなく入力装置で入力した構造特性の
データも同時に表示する。
【0014】配管系を基本要素に分割した場合には、制
御装置はまず、配管ルートによって決まる一番目の解析
部に入力データを渡す。そこでの各解析が終了してか
ら、その結果を受取り、2番目の解析部に渡す。2番目
の解析結果も同様に次の解析部へ渡し、一番最後の解析
部の結果を受け取った時点で、1回の解析を終了する。
このようにすると、一旦、各基本要素の解析部を作って
しまえば、配管形状が変わる毎に解析部を作らなくて
も、これらを組み合わせることにより効率的な解析が可
能になる。分割する構成要素として直管,エルボ,分岐
管,ディフューザ及びその複合要素(エルボ+ディフュ
ーザ+エルボ+分岐管等)等を使用する。
【0015】流体解析,構造解析,振動騒音解析の手順
を図4に示す。解析部にデータベースを持たせた場合、
各解析部は一度解析した結果をそこへ保存しておくこと
によって解析結果を再利用することが出来る。その結
果、解析が短時間に行えるようになる。蓄えるべきデー
タは、配管系構成要素内の物理量,配管そのものに生じ
る応力分布および配管の変位である。これらのデータ
は、同一要素を別な条件で解析する際の、初期条件,境
界条件として使用される。
【0016】
【実施例】
(実施例1)以下、図5に示すように二つのエルボと三
つの直管から構成される配管を評価する際に、本発明を
適用した場合の実施例を説明する。
【0017】まず、入力装置1で配管系の構成要素や配
管ルート,支持条件,構造特性,流体力学的および構造
的な制限条件を指定する。解析装置が配管の要素ごとに
分割されている場合、あらかじめ図6のように使用出来
る構成要素を決めておいて、その中から選択する。構成
要素には、エルボやディフューザ、3次元的な捻じりを
持つ配管など、それらを組み合わせることであらゆる2
次元的,3次元的レイアウトが可能になるようなものを
揃えておく。図5の配管系の例では、一番目の直管9と
それに続くエルボ10,二番目の直管11等のそれぞれ
を解析する部分を別々に独立させる。配管ルートの制限
条件としては、管の長さ,管径,管の壁からの距離,配
管を設置する際に障害となる物体の位置と大きさ等があ
り、流体力学的制限条件として、配管にかかる流体力,
配管を通過する流量,配管内部の流速及び圧力及び圧力
変動及び温度がある。構造的条件としては、配管の各場
所の許容できる応力がある。
【0018】次に流れの条件であるレイノルズ数を決め
る。レイノルズ数は流体の振舞を決定する方程式に現わ
れる唯一の無次元パラメータで、同じレイノルズ数を持
つ流れは同じ振舞をする。解析装置3では、全て無次元
量を使って解析を行うため、データベースに保存するデ
ータを統一的に扱うことが出来る。物理量を無次元化す
る為に使用する有次元量を、管入口での平均あるいは最
大といった代表流速,管の直径,流体の動粘性係数に統
一する。レイノルズ数はこれらの値を使って算出する。
次に、物理量の値を設定する。物理量としては、流速,
圧力,密度,温度等があるが、ここでは速度,圧力のみ
の解析を行うものとする。その場合、管入口での流速分
布と圧力分布を与える。
【0019】解析装置3は、入力データを制御装置2を
介して受取り、まず流体の解析を行う。解析手法は有限
差分法や有限要素法等の離散化手法を用いて、管内部の
速度や圧力等の物理量を分布を求める。解析結果として
管の出口での流速,圧力,レイノルズ数を制御装置へ返
す。これらの結果は次に構造解析装置へ送られる。そこ
では、流体解析装置で解析された物理量の分布を用い
て、配管そのものに生じる応力を解析する。応力の解析
結果は制御装置へ渡され、次に、振動騒音解析装置へ渡
され配管に生じる振動および騒音が解析される。解析装
置が基本要素ごとに分けられている場合、制御装置は入
力装置からのデータを、まず一番目の解析部4へ渡し解
析させる。次に、そこから結果を受け取り、その値を二
番目の解析部6へ渡し、解析を行わせた後に結果を受け
取る。その結果は三番目の解析部へ渡され、そこでの解
析結果を受け取る。今の場合、五番目の構成要素が配管
全体での最後の部分にあたるので、ここの解析データを
受け取った時点で、一回の解析が終了となる。解析が終
わった時点で結果を出力装置8が表示する。結果は、出
口の圧力の値や速度分布と合わせて、配管内部の速度分
布,圧力分布,速度・圧力の時間変動,配管の受ける
力,配管系に生じる応力,振動,騒音を表示する。出力
例を図7に示す。
【0020】出力されたデータは条件再設定装置9へ渡
され、解析条件の変更が行われる。設計者はここで出力
されたデータを見ながら、入力を設定し直すことが出来
る。配管の特定部における応力が許容値よりも十分小さ
ければ管厚さを薄くすることが出来るし、許容値を超え
ていれば厚くするか、流入流速を遅くしなければならな
い。
【0021】条件再設定装置は、条件を変更した後、解
析のやり直しを制御装置に要求し、解析過程が繰り返さ
れる。設計者は望む流体力学的および構造的条件が満足
された時点で、解析を終了する。
【0022】(実施例2)実施例1において各解析部に
データベース5,7を備える場合、流体解析データベー
スの内部には配管内の物理量分布を、構造解析データベ
ースには配管そのものの応力分布を、振動騒音解析デー
タベースには配管の変位及び音圧を離散化して持つ。各
データベースを検索する際に使う分類キーとして、流体
解析の条件であるレイノルズ数(配管系構成要素の入口
における平均あるいは最大といった代表流速,管の直
径,流体の動粘性係数より算出される)と、圧力及び流
速の各構成要素の入り口における分布をすべてのデータ
ベースに採用する。解析装置は、制御装置から受け取っ
たデータをこの分類キーと照らし合わせて、データベー
スに既に保存されているかどうか調べる。
【0023】データが保存されている場合には解析計算
を行わず、保存されているデータを結果としてそのまま
用いる。
【0024】データが保存されていない場合のみ解析計
算を行う。新たに解析計算を実行する際にも、レイノル
ズ数が同じで、物理量分布の最も近いデータを初期デー
タとして採用すれば、解析時間が短縮される。
【0025】解析部は各構成要素ごとに独立しているた
め、それぞれの構成要素における解析計算を平行して行
うことも可能である。この場合、下流側の解析は、上流
側の流れの影響が到達する前であっても、データベース
を構築するために行う。こうすることによって、すべて
の解析部を常に有効に利用することができる。
【0026】
【発明の効果】配管内流動の解析と配管そのものの構造
解析を同時に行いながら振動および騒音を評価できる。
配管内の流れを同時に解析するので、振動騒音解析の精
度が向上し、配管の構造条件,騒音を精度良く見積もる
ことが出来る。今まで見積もることの出来なかった複雑
な形状の配管系における系全体の振動も効率良く予測で
きる。また、流体解析,構造解析,振動騒音解析におい
ては、配管を構成する基本形状ごとに解析データを蓄積
できるので、解析結果を再利用することが出来、効率的
かつ短時間の評価が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配管系振動騒音評価システムの主要構
成を示すブロック図。
【図2】図1の解析装置の内部を示すブロック図。
【図3】本発明の配管系振動騒音評価システムの手順を
示すフローチャート。
【図4】図3の解析部分の手順を示すフローチャート。
【図5】二つのエルボと三つの直管から構成された配管
の説明図。
【図6】本発明において、配管の構成要素に分割された
解析装置の例の説明図。
【図7】本発明の結果出力例(騒音,振動強さ)の説明
図。
【符号の説明】
1…入力装置、2…制御装置、3…解析装置、4…構成
要素1の解析部、5…構成要素1のデータベース、6…
構成要素2の解析部、7…構成要素2のデータベース、
8…出力装置、9…条件再設定装置。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配管の構成要素と,配管ルート,支持条
    件,配管構造特性および流体の物理量に関する設計条件
    とをデータとして入力する入力装置と、 入力データを用いて前記各構成要素の流体解析,構造解
    析及び振動騒音解析を個別に行う複数の解析部および解
    析結果を保存する複数のデータベースを備え、前記解析
    部が解析対象である構成要素に関する解析結果を保存す
    るデータベースとの間のデータ入出力を制御する解析装
    置と,前記解析装置で求めた解析結果を出力する装置
    と,前記出力装置の出力に基づいて前記入力データを変
    更するデータ変更装置と,前記入力装置から前記解析装
    置への入力データの転送,前記解析装置から前記出力装
    置への解析結果の転送,前記データ変更装置から前記解
    析装置への変更データの転送、及び前記解析装置内の解
    析部間のデータ転送を制御し、前記解析装置の解析部に
    解析対象としての構成要素を割り当てる制御装置とを備
    えることを特徴とする配管系の振動・騒音評価装置。
  2. 【請求項2】データとして、配管ルートの制限条件や配
    管系の構成要素,支持条件,配管の構造特性,流体力学
    的および構造的な制限条件を入力すると、そのデータに
    基づいて流体解析,構造解析,振動騒音解析を行い、そ
    の結果をもとに入力データを変更し、さらに解析を行っ
    て、所望の振動特性を持ち、流体力学的条件,構造的条
    件および騒音規制条件を満たす配管の構造および支持条
    件を出力することを特徴とする配管系の振動・騒音評価
    方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記解析装置は、配管
    を基本構成要素ごとに分割し、各基本構成要素ごとに流
    体解析,構造解析,振動騒音解析を行う解析部を持つ配
    管系の振動・騒音評価方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記解析部は各基本構
    成要素内の物理量,配管に生じる応力および配管の変位
    をデータとして含んだデータベースを備えた配管系の振
    動・騒音評価方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記出力装置が解析結
    果として、配管内部の物理量分布,配管に生じる応力,
    配管系全体の振動応答状況及び配管系周辺の騒音レベル
    を出力する配管系の振動・騒音評価装置。
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