JPH0721231A - 配管設計装置及び設計方法 - Google Patents

配管設計装置及び設計方法

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JPH0721231A
JPH0721231A JP5165780A JP16578093A JPH0721231A JP H0721231 A JPH0721231 A JP H0721231A JP 5165780 A JP5165780 A JP 5165780A JP 16578093 A JP16578093 A JP 16578093A JP H0721231 A JPH0721231 A JP H0721231A
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analysis
piping
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physical quantity
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JP5165780A
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English (en)
Inventor
Toshinori Ishii
憲法 石居
Noriyuki Sadaoka
紀行 定岡
Kikuo Umegaki
菊男 梅垣
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、信頼性及び効率の高い配管設
計装置及び設計方法を提供することにある。 【構成】本装置は、配管設計に用いる入力デ−タを入力
する入力装置1と、この入力デ−タに基づいて配管内の
流体解析を行なう解析装置3と、解析装置3の解析結果
を出力する出力装置8と、解析装置3の解析結果に基づ
いて入力デ−タの変更を行う条件再設定装置9と、解析
装置3と入力装置1,出力装置8,及び条件再設定装置
9との間のデータ転送を制御する制御装置2とから構成
されている。解析装置3は、配管系を構成する各構成要
素毎に解析が可能な解析部(4,6,…)と、配管の構
成要素に対応したデ−タベ−ス(5,7,…)とを備
え、各解析部には解析対象の構成要素に対応したデ−タ
ベ−スが接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラント等に用いられ
る配管の設計装置及び設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の設計システムでは、特開昭63−
298570号公報に記載のように、パイプ、エルボ等
の要素ごとに位置や大きさ、材質のデ−タを持たせ、レ
イアウトを行っていた。管内の物理量は、流入流量とい
った簡単なデ−タを使って、レイアウト決定後にハンド
ブックのデ−タを繋ぎ合わせることで評価してきた。
【0003】また、配管内の流体の解析に関する従来技
術としては、特開昭62−288978号公報に、配管
経路に複数の節点を設定し、各節点での圧力及び各節点
間の流速を解析により求め、これらを表示すると共に、
配管経路における節点毎の圧力分布を表示する装置が開
示されている。
【0004】更に、特開昭62−165271号公報
に、構造物を複数の基本構造に分割し、基本構造毎に初
期値を設定して、この初期値を用いて構造物内の流れを
解析する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来技術で
は、配管形状を決定する際には、空間のレイアウトを主
に考慮しているに過ぎず、管内の流体の物理量は考慮さ
れていないので、流体の物理量に関する条件を設計に反
映させることができなかった。
【0006】また、第2の従来技術では、節点間の平均
的な流体の物理量(圧力,流速等)が分かるに過ぎず、
配管経路全体又は配管断面内の物理量の分布は分からな
いので、局所的な圧力変動や応力集中などを考慮して信
頼性のある設計をすることはできない。
【0007】また、第3の従来技術では、初期値設定を
基本構造毎に行っているに過ぎず、解析は構造物全体で
行っているので、配管設計に用いる解析としては時間が
掛かり過ぎる。また、解析に用いるデータベースの選定
を解析技術者の経験に頼っているので、解析結果に個人
差が生じ信頼性が維持できない。
【0008】本発明の目的は、信頼性及び効率の高い配
管設計方法及び設計装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、配管設計に用いる複数の構成要素
と、配管ル−トおよび流体の物理量に関する設計条件と
を入力データとして入力する入力装置と、該入力データ
を用いて前記各構成要素内の流体解析を個別に行う複数
の解析部および解析結果を保存する複数のデータベース
を備え、前記解析部が解析対象である構成要素に関する
解析結果を保存するデータベースとの間のデータ入出力
を制御する解析装置と、該解析装置で求めた解析結果を
出力する出力装置と、該出力装置の出力に基づいて前記
入力データを変更するデータ変更装置と、前記入力装置
から前記解析装置への入力データの転送、前記解析装置
から前記出力装置への解析結果の転送、前記データ変更
装置から前記解析装置への変更データの転送、及び前記
解析装置内の解析部間のデータ転送を制御するととも
に、前記解析装置の解析部に解析対象としての構成要素
を割当てる制御装置とを備える配管設計装置としたもの
である。
【0010】また、第2の発明は、配管設計に用いる複
数の構成要素と、配管ル−トおよび流体の物理量に関す
る設計条件とを入力データとして入力する入力装置と、
該入力データを用いて前記各構成要素内の流体解析を個
別に行う複数の解析部および解析結果を保存する複数の
データベースを備え、前記解析部が解析対象である構成
要素に関する解析結果を保存するデータベースとの間の
データ入出力を制御する解析装置と、該解析装置で求め
た解析結果に基づいて前記構成要素に必要とされる設計
条件を出力する出力装置と、該出力装置の出力に基づい
て前記入力データを変更するデータ変更装置と、前記入
力装置から前記解析装置への入力データの転送、前記解
析装置から前記出力装置への解析結果の転送、前記デー
タ変更装置から前記解析装置への変更データの転送、及
び前記解析装置内の解析部間のデータ転送を制御すると
ともに、前記解析装置の解析部に解析対象としての構成
要素を割当てる制御装置とを備える配管設計装置とした
ものである。
【0011】また、第3の発明は、配管設計に用いる複
数の配管要素と、配管ル−トおよび流体の物理量に関す
る設計条件とを入力データとして、前記各配管要素内の
流体解析を並列に行って配管全体の物理量分布を求め、
所望位置における物理量分布を出力する第1のステップ
と、該物理量分布に基づいて前記入力データのうち、用
いる配管要素又は配管ル−トに関する設計条件を変更
し、該変更データを新たな入力データとして前記第1の
ステップを行う第2のステップとを有し、物理量に関す
る所望の設計条件を満たすような前記変更データを求め
てこれを出力する配管設計方法としたものである。
【0012】また、第4の発明は、配管設計に用いる複
数の配管要素と、配管ル−トおよび流体の物理量に関す
る設計条件とを入力データとして、前記各配管要素内の
流体解析を並列に行って配管全体の物理量分布を求める
第1のステップと、該物理量分布に基づいて前記各配管
要素に必要とされる設計条件を求めてこれを出力する第
2のステップと、該第2ステップで求めた設計条件に基
づいて、前記入力データのうち、用いる配管要素又は配
管ル−トに関する設計条件を変更し、該変更データを新
たな入力データとして前記第1のステップ及び第2のス
テップを繰返す第3のステップとを有し、配管要素に関
する所望の設計条件を求める配管設計方法としたもので
ある。
【0013】
【作用】第1の発明によれば、解析装置内の複数の解析
部が対応する複数の構成要素内の流体解析を並列に行う
ことにより、配管内の流体の物理量分布を効率良く求め
ることができると共に、局所的な物理量の変動も考慮し
て設計を行うことができる。また、設計者は出力装置が
出力した解析結果を見ながらデータ変更装置を用いて入
力データの変更を容易に行うことができるので、流体の
物理量に関する所望の設計条件を満足する配管を、信頼
性が高く且つ効率良く設計することができる。
【0014】また、第2の発明によれば、第1の発明と
同様に解析装置内の複数の解析部が対応する複数の構成
要素内の流体解析を並列に行うことにより、配管内の流
体の物理量分布を効率良く求めることができると共に、
局所的な物理量の変動も考慮して設計を行うことができ
る。また、設計者は出力装置が出力した条件を見ながら
データ変更装置を用いて入力データの変更を容易に行う
ことができるので、構成要素に必要とされる設計条件を
適切に決定することができる。従って、流体の物理量に
関する所望の設計条件を満足する配管を、信頼性が高く
且つ効率良く設計することができる。
【0015】また、第3の発明によれば、第1のステッ
プにおいて複数の構成要素内の流体解析を並列に行って
配管全体の物理量分布を求めることにより、物理量分布
を効率良く求めることができると共に、局所的な物理量
の変動も考慮して設計を行うことができる。また、設計
者は第2のステップにおいて、第1のステップで出力し
た物理量分布に基づいて入力データを変更することによ
り、流体の物理量に関する所望の設計条件を満足する配
管を、信頼性が高く且つ効率良く設計することができ
る。
【0016】また、第4の発明によれば、第3の発明と
同様に第1のステップにおいて複数の構成要素内の流体
解析を並列に行って配管全体の物理量分布を求めること
により、物理量分布を効率良く求めることができると共
に、局所的な物理量の変動も考慮して設計を行うことが
できる。また、設計者は第3のステップにおいて、第2
のステップで出力した条件に基づいて入力データを変更
することにより、構成要素に必要とされる設計条件を適
切に決定することができる。従って、流体の物理量に関
する所望の設計条件を満足する配管を、信頼性が高く且
つ効率良く設計することができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。本発明による配管設計装置の実施例を図1に示す。
本装置は、配管設計に用いる入力デ−タを入力する入力
装置1と、この入力デ−タに基づいて配管内の流体解析
を行なう解析装置3と、解析装置3の解析結果を出力す
る出力装置8と、解析装置3の解析結果に基づいて入力
デ−タの変更を行う条件再設定装置9と、解析装置3と
入力装置1,出力装置8,及び条件再設定装置9との間
のデータ転送を制御する制御装置2とから構成されてい
る。
【0018】解析装置3は、配管系を構成する各構成要
素毎に解析が可能な解析部(4,6,…)と、配管の構
成要素に対応したデ−タベ−ス(5,7,…)とを備
え、各解析部には解析対象の構成要素に対応したデ−タ
ベ−スが接続される。解析対象の構成要素が同じ解析部
が複数存在するときは、これらの解析部は同じデータベ
ースに接続される。各デ−タベ−スには、配管の基本構
成要素である直管,エルボ,分岐管,ディフュ−ザ,及
びその複合要素(エルボ+ディフュ−ザ+エルボ+分岐
管等)における流体の物理量に関するデ−タが保存され
ている。
【0019】図1の解析部4及びデータベース5の詳細
を図2に示す。データベース5は対応する構成要素内部
における流体の物理量分布を離散化したデータとして持
っており、これらのデ−タを検索するための分類キ−と
して、構成要素入口におけるレイノルズ数と離散化した
物理量分布データを有している。即ち、データベース5
の各ケース毎(case1,2,3,…)に異なるレイ
ノルズ数と物理量分布データの組合せを有している。
【0020】本発明の配管設計方法を図1,3を用いて
説明する。設計者は、入力装置1に配管系に用いる構成
要素、配管ル−ト及び流体の物理量に関する設計条件を
入力する(図3の100)。制御装置2は、入力されたデ−
タを解析装置3へ渡し、構成要素毎に解析部を割当て
る。デ−タを受け取った解析装置3は、配管系内の流れ
を数値計算することにより解析を行い(図3の101)、解
析結果を制御装置2へ戻す。制御装置2は解析結果を出
力装置8へ送り、結果が表示される(図3の103)。この
結果を基に、条件再設定装置9は入力デ−タに変更を加
え、設計条件を再設定する(図3の102)。制御装置2は
再設定された設計条件を解析装置3に送り、再び 101,1
03を繰返す。解析結果が所望の流体の物理量に関する設
計条件を満足した時点で、設計を終了する(図3の10
4)。
【0021】配管を構成する各構成要素の解析の順序と
しては、まず制御装置2が配管ル−トで決まる1番目
(再上流側)の解析部4に入力デ−タを渡し、解析部4
での解析終了後その結果を受け取る。次に、解析部4の
解析結果を2番目の解析部6に渡し、解析部6の解析結
果を受け取る。以下、同じことを下流側の構成要素に対
して行い、1番最後の解析部の結果を受け取った時点
で、1回の解析を終了する。 次に、流体解析の手順を
図2,4を用いて説明する。解析装置3の各解析部は一
度解析した流体の物理量分布データを接続されたデータ
ベースに保存しておくことにより、解析結果を再利用す
ることができる。即ち、解析部4内の初期条件設定部4
aは制御装置2から解析条件を入力し(図4の105)、同
一条件で既に解析したデータがデータベース5内に存在
するかどうかを調べる(図4の106)。存在する場合は、
初期条件設定部4aはデータベース5から対応するデー
タを読み出して(図4の110)制御装置2に送り、解析部
4は解析をしない(図4の111)。存在しない場合は、初
期条件設定部4aは制御装置2から入力した解析条件に
基づいて初期条件(初期値,境界条件)を設定し(図4
の107)、流体解析部4bに出力して解析を実行する(図
4の108)。解析結果出力部4cは、流体解析部4bで求
めた解析結果をデータベース5に新たなデータとして登
録する(図4の109)と共に、制御装置2に出力する(図
4の111)。
【0022】初期条件は次のようにして設定する。制御
装置2から入力したレイノルズ数と同じレイノルズ数を
有するデータがデータベース5に存在する場合は、その
データの中から入力データの物理量分布に最も近い分布
を持つデータを選んで、このデータの物理量分布を解析
対象である構成要素の初期値として用いる。こうするこ
とにより、構成要素内の流体解析の収束時間を短縮する
ことができる。また、入力データと同じレイノルズ数を
有するデータがデータベース5に存在しない場合は、解
析対象である構成要素内の物理量分布の初期値として例
えば、圧力であれば全てを適切な一定値にしたり、流速
であれば中心軸を最大とするような放物線型分布を持た
せた値とすればよい。
【0023】また、解析部は各構成要素ごとに独立して
いるので、上述した解析において各構成要素による解析
計算を並列に行うことが可能となる。よって、下流側の
構成要素に対応した解析部は、上流側の構成要素からの
流れの影響を受け取る前であっても、解析を実行するこ
とにより対応する構成要素のデータベースを充実させる
ことができる。この際、初期条件は上述のようにして設
定すればよい。このようにして各解析部を常に有効に利
用することにより、解析部における流体解析を高効率で
行うことができる。
【0024】上述したように、解析の初期条件として与
えられた入力データを用いて解析した結果が既にデータ
ベース5に存在する場合は、解析部4は流体解析を実行
する代わりに、データベースから対応する解析データを
読み出すだけで済むので、解析時間を短縮できることに
なる。
【0025】次に、図5に示すように2つのエルボ1
1,13と、3つの直管10,12,14から構成され
る配管の設計に本発明を適用した実施例について説明す
る。図1の入力装置1から配管に用いる構成要素や配管
ル−トの設計条件等を入力する。例えば、予め配管に使
用できる構成要素を図6のようにリストアップしてお
き、この中から選択する。構成要素としては、エルボ,
直管,ディフュ−ザ,3次元的なねじれを持つ配管な
ど、これらを組み合わせることであらゆる2次元,3次
元的レイアウトが可能になるようなものを揃えておく。
図5の配管系の例では、1番目の直管10とこれに接続
されるエルボ11、2番目の直管12など各構成要素を
別々に解析する解析部を割り当てる。配管ル−トの設計
条件としては、管の長さ,管径,管と周りの壁との距
離,配管の障害となる物体の位置と大きさ等があり、流
体の物理量に関する設計条件としては、配管に加わる流
体力、配管を通過する流量、配管内部の流速,圧力,圧
力変動,及び温度等がある。
【0026】いま、配管ル−トの設計条件として、図5
の直管12の長さ15をできるだけ短くするという条件
と、流体の物理量に関する設計条件として図5の直管1
2の出口部16における圧力変動を所望値以下に抑える
という条件がある場合を考え、これらの設計条件を入力
装置1に入力する。
【0027】次にレイノルズ数を決める。レイノルズ数
は流体の振舞を決定する方程式に現れる唯一の無次元パ
ラメ−タであり、同じレイノルズ数を持つ流れは同じ振
舞をする。解析装置3では、全て無次元量を使って解析
を行うため、デ−タベ−スに保存するデ−タを統一的に
扱うことができる。物理量を無次元化するために使用す
る有次元量としては、管入口での平均流速又は最大流速
といった代表流速、管の直径、流体の動粘性係数などが
ある。レイノルズ数はこれらの物理量を用いて算出され
る無次元量である。
【0028】次に、流体の物理量の初期値を設定する。
物理量としては、流速,圧力,密度,温度等があるが、
ここでは流速と圧力のみの解析を行うものとする。この
場合、管入口での流速分布と圧力分布を初期値として入
力装置1に入力する。例えば、壁面以外の流速が一定、
圧力も入口全面に渡って一定という初期条件を考える。
【0029】解析装置3は、上記入力デ−タを制御装置
2を介して入力し、流体解析を行う。解析手法としては
有限差分法や有限要素法などの離散化手法を用い、配管
内部の流速や圧力等の物理量の分布を求める。解析に用
いる方程式や計算格子はどのようなものでも良い。典型
的な流体の振舞を支配する方程式を次式に示す。
【0030】
【数1】
【0031】ここで、ρは密度、tは時間、xは位置座
標、vは速度、pは圧力、μは第一粘性率、λは第二粘
性率、eは内部エネルギー、λe は熱伝導率、Tは温
度、Φは粘性散逸関数、iは3次元の各座標方向を表す
添字であり1〜3の値を取る。
【0032】解析装置3の解析部はこれらの方程式を離
散化して解析を行う。制御装置2は、入力装置1からの
デ−タをまず1番目の解析部4へ渡して解析させ、解析
部4から解析結果を受け取る。解析部4は、解析結果と
して直管10の出口での流速,圧力,レイノルズ数を制
御装置2へ返す。次に、制御装置2は、解析部4の解析
結果を2番目の解析部6へ渡し解析させた後、解析結果
を受け取る。その結果は3番目の解析部へ渡され、そこ
での解析結果を受け取る。本実施例では、5番目の構成
要素である直管14が配管全体で最後の部分に当るの
で、制御装置2が5番目の解析部から解析デ−タを受け
取った時点で、1回の解析が終了となる。もちろん、こ
れらの解析の間前述のようにして、各解析部はデータベ
ースの充実を図る。
【0033】制御装置2はこのようにして得られた解析
結果を出力装置8に出力して、表示させる。解析結果と
しては、必要に応じて、配管系出口における圧力や流速
分布と合わせて、配管内部の流速分布,圧力分布,流速
及び圧力の時間変動,配管が流体から受ける力等も表示
する。出力装置8での第1の出力例を図7に示す。この
例では、配管の構成を障害物(図7の斜線部)も含めて
表示すると共に、重要な設計条件である直管12の長さ
15と直管12の出口部16(図7のA部)における圧
力変動の他に、配管系入口およびエルボ13の出口部
(図7のB部)における流速分布と圧力変動もディスプ
レイ画面50上に表示している。
【0034】出力装置8による第2の出力例を図8に示
す。図8では、解析結果に耐えるために各構成要素の満
たすべき設計条件と共に、各構成要素のコストも表示し
ている。構成要素の満たすべき設計条件としては、耐
圧,許容圧力変動幅,振動幅,放散熱量,配管の伸び,
配管に加わる熱応力等があるが、図8では耐圧と許容圧
力変動幅を示している。更に、このような設計条件が決
まれば、各構成要素のコストを算出することが出来る。
設計条件が厳しくなればなるほど丈夫な配管が必要とな
り、これにかかるコストは高くなる。
【0035】出力装置8による第3の出力例を図9に示
す。図9では、解析した物理量の分布を配管全体に渡っ
て表示している。ここでは等圧力線図と等温度線図を示
しているが、物理量の値に従って色を変化させて表示す
ることも可能である。
【0036】上述のようにして出力されたデ−タは条件
再設定装置9へ渡され、解析条件の変更が行われる。設
計者はここで出力されたデ−タを見ながら、入力を設定
し直す。例えば、直管12の出口部16における圧力変
動が許容値よりも十分小さければ、直管12の長さ15
を更に短くすることができるし、許容値を超えていれば
伸ばさなければならない。
【0037】解析条件の変更は設計者が直接入力データ
を変更しても良いが、調節する入力条件を予め決めてお
き、設計者を介することなく出力された解析結果から入
力条件の変更を自動的に行えるようにしても良い。例え
ば、図5の直管12の長さを調節することを予め決めて
おき、長さを徐々に短くさせながら解析が進行するよう
に設定したり、単純に短くさせるのではなく、解析結果
の値から条件の変更量を決める関係式を与え、その式に
従って変更量を決めるようにすることもできる。 条件
再設定装置9は、条件を変更した後、解析のやり直しを
制御装置2に要求し解析過程が繰り返される。設計者
は、必要な流体の物理量に関する設計条件が達成された
時点で、解析及び設計を終了する。
【0038】解析装置による流体解析の精度を上げるた
めには、デ−タベ−スにおけるデ−タを検索するための
分類キ−として、流速と圧力を一つの値として使うので
はなく、流速分布と圧力分布の形で持つようにする。こ
のとき、分布の形を連続的に定義するのではなく、図1
0に示すように管入口の位置を幾つかの領域に分けて、
各領域での流速と圧力を離散的に定義し、分類キ−の一
つとして持つ。実際には管入口の領域は例えば図11の
ように分割される。領域を細かく分けると精度は増す
が、デ−タの検索と再利用は難しくなるので、離散化す
る領域の数は適切に設定しなければならない。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、設
計者は配管全体における流体の物理量分布を確認しなが
ら設計できるので、流体の物理量に関する所望の設計条
件を満足する配管を信頼性が高く且つ効率良く設計する
ことができる。
【0040】また、設計者は流体の物理量に関する設計
条件を満たすために必要な、配管の構成要素に要求され
る条件を確認しながら適切に設計できるので、信頼性が
高く且つ効率の良い配管設計を行うことができる。
【0041】また、流体解析においては、配管の構成要
素毎に解析結果をデータとして蓄積することにより、解
析結果を再利用することができ、これも高効率な解析に
寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による配管設計装置の実施例を示す図。
【図2】解析装置の詳細を示す図。
【図3】本発明による配管設計方法を示す図。
【図4】流体解析の手順を示す図。
【図5】設計に用いる配管の構成例を示す図。
【図6】配管の構成要素の例を示す図。
【図7】出力装置による第1の出力例を示す図。
【図8】出力装置による第2の出力例を示す図。
【図9】出力装置による第3の出力例を示す図。
【図10】配管入口における物理量分布の例を示す図
で、(a)は流速分布を、(b)は圧力分布を示す図。
【図11】配管入口の領域分割の例を示す図。
【符号の説明】
1…入力装置、2…制御装置、3…解析装置、4…解析
部、5…デ−タベ−ス、6…解析部、7…デ−タベ−
ス、8…出力装置、9…条件再設定装置。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配管設計に用いる複数の構成要素と、配管
    ル−トおよび流体の物理量に関する設計条件とを入力デ
    ータとして入力する入力装置と、 該入力データを用いて前記各構成要素内の流体解析を個
    別に行う複数の解析部および解析結果を保存する複数の
    データベースを備え、前記解析部が解析対象である構成
    要素に関する解析結果を保存するデータベースとの間の
    データ入出力を制御する解析装置と、 該解析装置で求めた解析結果を出力する出力装置と、 該出力装置の出力に基づいて前記入力データを変更する
    データ変更装置と、 前記入力装置から前記解析装置への入力データの転送、
    前記解析装置から前記出力装置への解析結果の転送、前
    記データ変更装置から前記解析装置への変更データの転
    送、及び前記解析装置内の解析部間のデータ転送を制御
    するとともに、前記解析装置の解析部に解析対象として
    の構成要素を割当てる制御装置とを備えることを特徴と
    する配管設計装置。
  2. 【請求項2】配管設計に用いる複数の構成要素と、配管
    ル−トおよび流体の物理量に関する設計条件とを入力デ
    ータとして入力する入力装置と、 該入力データを用いて前記各構成要素内の流体解析を個
    別に行う複数の解析部および解析結果を保存する複数の
    データベースを備え、前記解析部が解析対象である構成
    要素に関する解析結果を保存するデータベースとの間の
    データ入出力を制御する解析装置と、 該解析装置で求めた解析結果に基づいて前記構成要素に
    必要とされる設計条件を出力する出力装置と、 該出力装置の出力に基づいて前記入力データを変更する
    データ変更装置と、 前記入力装置から前記解析装置への入力データの転送、
    前記解析装置から前記出力装置への解析結果の転送、前
    記データ変更装置から前記解析装置への変更データの転
    送、及び前記解析装置内の解析部間のデータ転送を制御
    するとともに、前記解析装置の解析部に解析対象として
    の構成要素を割当てる制御装置とを備えることを特徴と
    する配管設計装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の装置において、 前記解析部は、前記入力データを用いた解析結果が対応
    するデータベースに保存されている場合は、該解析結果
    をそのまま出力することを特徴とする配管設計装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3の何れかに記載の装置にお
    いて、 前記出力装置は、配管内の流体の物理量分布を出力する
    ことを特徴とする配管設計装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の何れかに記載の装置にお
    いて、 前記出力装置は、前記構成要素のコストを出力すること
    を特徴とする配管設計装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5の何れかに記載の装置にお
    いて、 前記データベースは、直管、エルボ、分岐管、ディフュ
    −ザ、およびこれらの複合要素に関する解析結果を保存
    することを特徴とする配管設計装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至5の何れかに記載の装置にお
    いて、 前記デ−タベ−スは、対応する構成要素内の物理量分布
    を離散化デ−タとして保存することを特徴とする配管設
    計装置。
  8. 【請求項8】請求項1乃至5の何れかに記載の装置にお
    いて、 前記デ−タベ−スは、保存している解析結果を検索する
    ための分類キ−として、構成要素入口におけるレイノル
    ズ数及び離散化された物理量分布を有することを特徴と
    する配管設計装置。
  9. 【請求項9】配管設計に用いる複数の配管要素と、配管
    ル−トおよび流体の物理量に関する設計条件とを入力デ
    ータとして、前記各配管要素内の流体解析を並列に行っ
    て配管全体の物理量分布を求め、所望位置における物理
    量分布を出力する第1のステップと、 該物理量分布に基づいて前記入力データのうち、用いる
    配管要素又は配管ル−トに関する設計条件を変更し、該
    変更データを新たな入力データとして前記第1のステッ
    プを行う第2のステップとを有し、 物理量に関する所望の設計条件を満たすような前記変更
    データを求めてこれを出力することを特徴とする配管設
    計方法。
  10. 【請求項10】配管設計に用いる複数の配管要素と、配
    管ル−トおよび流体の物理量に関する設計条件とを入力
    データとして、前記各配管要素内の流体解析を並列に行
    って配管全体の物理量分布を求める第1のステップと、 該物理量分布に基づいて前記各配管要素に必要とされる
    設計条件を求めてこれを出力する第2のステップと、 該第2ステップで求めた設計条件に基づいて、前記入力
    データのうち、用いる配管要素又は配管ル−トに関する
    設計条件を変更し、該変更データを新たな入力データと
    して前記第1のステップ及び第2のステップを繰返す第
    3のステップとを有し、 配管要素に関する所望の設計条件を求めることを特徴と
    する配管設計方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020179134A1 (ja) * 2019-03-04 2020-09-10 株式会社日立製作所 プラント診断装置
JP2020191033A (ja) * 2019-05-24 2020-11-26 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 シミュレーション結果可視化システム

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