JPH082007Y2 - タンデム型マスタシリンダの油溜装置 - Google Patents

タンデム型マスタシリンダの油溜装置

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JPH082007Y2
JPH082007Y2 JP1990041964U JP4196490U JPH082007Y2 JP H082007 Y2 JPH082007 Y2 JP H082007Y2 JP 1990041964 U JP1990041964 U JP 1990041964U JP 4196490 U JP4196490 U JP 4196490U JP H082007 Y2 JPH082007 Y2 JP H082007Y2
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wall
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秀則 美斉津
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Description

【考案の詳細な説明】 A.考案の目的 (1)産業上の利用分野 本考案はタンデム型マスタシリンダの油溜装置に関
し、特に、主油溜に連通する補助油溜をシリンダ本体の
上側に形成し、この補助油溜に、その内部をシリンダ本
体内の前部油圧室に前部リリーフポートを介して連通す
る第1油溜室と、シリンダ本体の後部油圧室に後部リリ
ーフポートを介して連通する第2油溜室とに区画する隔
壁を設け、底壁にリリーフポートが直接開口する油溜室
の上部に天井壁を配設すると共に、この天井壁から該リ
リーフポートと隔壁との間に介入するそらせ板を垂下さ
せたものゝ改良に関する。
前記そらせ板及び天井壁は、主油溜が涸渇した場合、
油溜室に直接開口するリリーフポートから作動油が勢い
よく吹上げられるときでも、その油が両油溜室間の隔壁
を飛越えるのを防止するためのものであり、これによっ
てリリーフポートから吹上げられた油を所定の油溜室に
確実に戻すことができる。
(2)従来の技術 かゝる油溜装置は、例えば実開昭63-112965号公報に
開示されているように、既に知られている。
(3)考案が解決しようとする課題 かゝる油溜装置において、リリーフポートが直接開口
する油溜室では、該リリーフポートからの作動油の吹上
げ等により気泡が発生することがある。この場合、従来
装置では、該油溜室にそらせ板を垂下させる天井壁が水
平に配置されているため、上記気泡が天井壁とそらせ板
とで形成される隅角部に停滞してしまい、主油溜側への
浮上、排出が困難となる欠点がある。
本考案は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、油溜
室で発生した気泡を、天井壁及びそらせ板に邪魔される
ことなく主油溜側に速やかに浮上させ得るようにした、
前記タンデム型マスタシリンダの油溜装置を提供するこ
とを目的とする。
B.考案の構成 (1)課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本考案は、主油溜に連通
する補助油溜をシリンダ本体の上側に形成し、この補助
油溜に、その内部をシリンダ本体内の前部油圧室に前部
リリーフポートを介して連通する第1油溜室と、シリン
ダ本体の後部油圧室に後部リリーフポートを介して連通
する第2油溜室とに区画する隔壁を設け、底壁に一方の
リリーフポートが直接開口する油溜室の上部に天井壁を
配設すると共に、この天井壁から該一方のリリーフポー
トと隔壁との間に介入するそらせ板を垂下させ、そのそ
らせ板によって、該一方のリリーフポートから吹上げら
れた過剰補給油の隔壁飛越えを阻止するようにした、タ
ンデム型マスタシリンダの油溜装置において、天井壁
を、主油溜及び補助油溜間の連通部に向って上向きに傾
斜させ、そらせ板を、該板と天井壁とで形成される隅角
部における気泡の停滞を回避すべく、該板の天井壁との
連結部の中央部で反転してその両端が天井壁の高所側を
向くように屈曲した横断面形状にしたことを特徴として
いる。
(2)作用 そらせ板はその横断面形状が、該板の天井壁との連結
部の中央部で反転してその両端を傾斜天井壁の高所側を
向けているため、該そらせ板を設けた油溜室で気泡が発
生した時にその気泡は天井壁に沿って昇り、更にそらせ
板に当たると上記連結部に沿ってその何れか一方の端部
側へ移行することで、そらせ板から迅速容易に離脱して
主油溜側へと浮上していき、このため、上記気泡が天井
壁とそらせ板とで形成される隅角部に停滞するような虞
れはなくなる。
(3)実施例 以下、図面により本考案の実施例について説明する。
先ず本考案の第1実施例を示す第1図において、Mは自
動車のブレーキ用タンデム型マスタシリンダであって、
シリンダ本体1を前上り傾斜にして配置される。そのシ
リンダ本体1内のシリンダ孔2には、それに摺動自在に
嵌合する一対の前部ピストン31及び後部ピストン32によ
り互いに独立した前部油圧室41及び後部油圧室42が画成
され、これら油圧室は自動車における二系統のブレーキ
油圧回路にそれぞれ接続される。前,後部ピストン31,3
2は戻しばね51,52によりそれぞれ後退方向へ付勢され、
また後部ピストン32は負圧ブースタの出力杆Bに後端部
を連接される。
シリンダ本体1の上側に本考案の油溜装置Rが設けら
れる。この油溜装置Rはシリンダ本体1の上側に高所側
の前部油圧室41に隣接して一体に突設された円筒状の補
助油溜6と、この補助油溜6に嵌合してバンド8で締結
される合成樹脂製の覆蓋7と、補助油溜6より高所に設
置される合成樹脂製の主油溜9と、両油溜6,9を相互に
連通する導管10とからなり、主油溜9は通常キャップ11
で閉じられる給油口を有する。したがって、その給油口
に作動油を注入すれば両油溜6,9を満たすことができ
る。
第1図及び第2図に示すように、補助油溜6は、シリ
ンダ本体1と一体の隔壁12により、第1油溜室131と第
2油溜室132とに内部を区画される。
第1油溜室131は前部ピストン31の直上に配置され、
その底壁に前部油圧室41のリリーフポート141及びサプ
ライポート151が穿設される。
一方、補助油溜6の後方にはシリンダ本体1の厚肉側
壁1aが続き、その側壁1aには第2油溜室132を後部油圧
室42のリリーフポート142及びサプライポート152に連通
する油路16が穿設される。
第1図及び第2図に示すように、補助油溜6の開放面
を覆う覆蓋7の天井壁7aは、中心部を頂点とする円錐形
をなしており、その頂部から横方向に突出する接続管17
に前記導管10の下流端が接続される。
天井壁7aには、その斜面の途中から垂下してリリーフ
ポート141と隔壁12との間に介入するそらせ板18が一体
に連結される。このそらせ板18は、横断面がリリーフポ
ート141側に膨む弧状をなしており、而して該そらせ板1
8は、それの天井壁7aとの連結部18aの中央部で反転して
その両端が天井壁7aの高所側を向くように屈曲した横断
面形状に形成される。
第1図及び第3図に示すように、補助油溜6及び覆蓋
7の嵌合部には、互いに係合して覆蓋7の回転を阻止す
る凹,凸部19,20が設けられ、これらの係合によりそら
せ板18の適正位置が決定される。
次にこの実施例の作用について説明する。負圧ブース
タの出力杆Bを作動して前,後部ピストン31,32を前方
(第1図で左方)へ押動すると、これらピストン31,32
によりリリーフポート141,142を閉じてから前,後部油
圧室41,42に油圧が発生し、これら油圧は対応するブレ
ーキ油圧回路に伝達され、各車輪ブレーキを作動する。
戻しばね51,52の弾発力により、前,後部ピストン31,
32を後退させれば、前,後部油圧室41,42は減圧するの
で、各車輪ブレーキの作動を解除することができる。こ
の場合、前,後部油圧室41,42への作動油の補給は、従
来普通のように、第1,第2油溜室131,132からサプライ
ポート151,152を通して行われ、それらの過剰補給分
は、リリーフポート141,142が開いたとき、それらを通
して第1,第2油溜室131,132に戻される。
その際、第1油溜室131では、その底壁に直接開口す
るリリーフポート141から作動油が吹上げられることに
より該室131内の油が攪拌され、気泡が発生することが
ある。若し気泡が発生すれば、その気泡は先ず真直ぐ上
昇して天井壁7aに達し、それから天井壁7aの円錐面に誘
導されてその頂部に向う。
ところで、気泡が天井壁7aの円錐面を昇る過程でそら
せ板18に当ると、そらせ板18は前述のように弧状をなし
ていて天井壁7aとの連結部18aの両端を天井壁7aの高所
側へ向けているので、気泡は上記連結部18aに沿ってそ
のいずれか一方の端部側へ移行し、そらせ板18から容易
に離脱することができる。したがって、天井壁7aとそら
せ板18とで形成される鋭角の隅角部Cに気泡が停滞する
ことはない。
こうして天井壁7aの頂部に達した気泡は接続管17、導
管10を順次経て主油溜9へと浮上していく。
次に後部油室42系のブレーキ油圧回路が破損して主油
溜9及び第2油溜室132の作動油が破損個所から漏出し
てしまい、第1油溜室131にのみ作動油が貯留している
場合を想定する。
このような場合でも、両ピストン31,32を前進させれ
ば、前部油圧室41には油圧を発生させ、正常な側のブレ
ーキ油圧回路に油圧を伝達することができる。
次いで両ピストン31,32を急速に後退させると、先刻
と同様に前部油圧室41に補給された作動油の過剰分がリ
リーフポート141から勢いよく吹上げられるが、その油
はそらせ板18及び天井壁7aに受止められる。したがっ
て、リリーフポート141から吹上げられた油は隔壁12を
飛越えることができず、第1油溜室131に確実に保持さ
れる。
また前記油圧室41系のブレーキ油圧回路が破損した場
合には、後部油圧室42への作動油の過剰補給分が後部リ
リーフポート142から噴出しても、それは油路16の上壁
で受止められて減衰するため、第2油溜室132では作動
油の吹上げ現象は生じない。
第4図は本考案の第2実施例を示すもので、そらせ板
18を、その横断面がリリーフポート141側に突出するV
字形をなすように形成したものである。その他の構成は
前実施例と変りがないので、図中、前実施例と対応する
部分には同一符号を付す。
この実施例によっても、前実施例と同様の作用効果が
得られる。
C.考案の効果 以上のように本考案によれば、底壁に一方のリリーフ
ポートが直接開口する油溜室の上部に配設した天井壁か
ら、補助油溜の隔壁と該一方のリリーフポートとの間に
介入するそらせ板を垂下させ、そのそらせ板によって、
該一方のリリーフポートから吹上げられた過剰補給油の
隔壁飛越えを阻止するようにした、タンデム型マスタシ
リンダの油溜装置において、天井壁を、主油溜及び補助
油溜間の連通部に向って上向きに傾斜させ、そらせ板
を、該板と天井壁とで形成される隅角部における気泡の
停滞を回避すべく、該板の天井壁との連結部の中央部で
反転してその両端が天井壁の高所側を向くように屈曲し
た横断面形状にしたので、そらせ板を設けた油溜室で気
泡が発生した時にその気泡を傾斜天井壁に沿って昇ら
せ、更に気泡がそらせ板に当たるとその気泡を、該板の
天井壁との連結部に沿ってその何れか一方の端部側へ移
行させることで該板から迅速容易に離脱させて主油溜側
へと浮上させることができ、従って、リリーフポートか
ら吹上げられた過剰補給油の隔壁飛越えを阻止するため
に上記そらせ板を特別に設けたことで該そらせ板と天井
壁との間に隅角部が形成されても、この隅角部に気泡の
停滞が起こる虞れはなくなり、油溜室からシリンダ本体
内に常に正常な作動油を補給することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案の第1実施例を示すもの
で、第1図は本考案の油溜装置を備えたタンデム型マス
タシリンダの縦断側面図、第2図は第1図のII-II線断
面図、第3図は第1図のIII矢視図、第4図は本考案の
第2実施例を示す、第2図と同様の断面図である。 M……マスタシリンダ 1……シリンダ本体、2……シリンダ孔、31,3……前,
後部ピストン、41,42……前,後部油圧室、6……補助
油溜、7……覆蓋、7a……天井壁、9……主油溜、10…
…導管、12……隔壁、141,142……前,後部リリーフポ
ート、18……そらせ板

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】主油溜(9)に連通する補助油溜(6)を
    シリンダ本体(1)の上側に形成し、この補助油溜
    (6)に、その内部をシリンダ本体(1)内の前部油圧
    室(41)に前部リリーフポート(141)を介して連通す
    る第1油溜室(131)と、シリンダ本体(1)の後部油
    圧室(42)に後部リリーフポート(142)を介して連通
    する第2油溜室(132)とに区画する隔壁(12)を設
    け、底壁に一方のリリーフポート(141)が直接開口す
    る油溜室(131)の上部に天井壁(7a)を配設すると共
    に、この天井壁(7a)から該一方のリリーフポート(14
    1)と隔壁(12)との間に介入するそらせ板(18)を垂
    下させ、そのそらせ板(18)によって、該一方のリリー
    フポート(141)から吹上げられた過剰補給油の隔壁(1
    2)飛越えを阻止するようにした、タンデム型マスタシ
    リンダの油溜装置において、天井壁(7a)を、主油溜
    (9)及び補助油溜(6)間の連通部に向って上向きに
    傾斜させ、そらせ板(18)を、該板(18)と天井壁(7
    a)とで形成される隅角部(C)における気泡の停滞を
    回避すべく、該板(18)の天井壁(7a)との連結部(18
    a)の中央部で反転してその両端が天井壁(7a)の高所
    側を向くように屈曲した横断面形状にしたことを特徴と
    する、タンデム型マスタシリンダの油溜装置。
JP1990041964U 1990-04-19 1990-04-19 タンデム型マスタシリンダの油溜装置 Expired - Fee Related JPH082007Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6046368U (ja) * 1983-09-01 1985-04-01 川崎重工業株式会社 マスタシリンダ装置
JPS6133356A (ja) * 1984-07-25 1986-02-17 Honda Motor Co Ltd 車両用油圧マスタシリンダ装置

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