JPH08199602A - 高姿勢植生に適した緑化用コンクリートブロックおよび緑化コンクリートブロック擁壁 - Google Patents

高姿勢植生に適した緑化用コンクリートブロックおよび緑化コンクリートブロック擁壁

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JPH08199602A
JPH08199602A JP2452695A JP2452695A JPH08199602A JP H08199602 A JPH08199602 A JP H08199602A JP 2452695 A JP2452695 A JP 2452695A JP 2452695 A JP2452695 A JP 2452695A JP H08199602 A JPH08199602 A JP H08199602A
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block
concrete block
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rear surface
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Kunitaka Sasaki
国隆 佐々木
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Retaining Walls (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 1m前後ないしそれ以上の高姿勢植物の生育
に適した緑化コンクリートブロックおよび該ブロックに
より構成される緑化コンクリートブロック擁壁を提供す
る。 【構成】 前面部11と後面部12を有し、少くとも前
面部11が後面部12に対して下端部が近接するように
傾斜を採ると共に中間部両端側に形成された連結壁13
によって一体に成形されたブロックであって、該ブロッ
クにおける前面部11の中間部分が突出されて両端側と
後面部12との間に採られた間隔より20%以上大きい
間隔をもった突出部14とされ、しかもこれら中間部分
および両端側の底面を実質的に開放した開口部15、1
6とし、前記連結壁13または後面部12の何れか一方
または双方に積層される上段または下段ブロックと係合
する嵌合部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高姿勢植生に適した緑化
用コンクリートブロックおよび緑化コンクリートブロッ
ク擁壁に係り、1m前後ないしそれ以上のような高姿勢
植物の生育に適した緑化用コンクリートブロックおよび
該ブロックによって構成される緑化コンクリートブロッ
ク擁壁を提供し、充分に立体化され自然環境と有効にな
じみ、しかも強度的安定性に卓越したコンクリート擁壁
を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリートブロックを用いて形成され
た擁壁を植生に利用することについては従来から種々に
提案され且つ実用化されている。即ち例えば実開昭55
−62650号公報では、上方が後方に傾斜されている
傾斜板の端部からその長さの4分の1に相当した部分の
前面に夫々突出壁を設け、それら突出壁の前端上に夫々
突起を突出し、前記突出壁の前端間に前面壁をその底部
をそれら突出壁間において底部を一体として構成し、上
記傾斜板から前記突起までと、傾斜板の下面と突出壁の
前面までを所定の長さとした植生ブロックが発表されて
いる。
【0003】また実開昭58−103238号公報にお
いては、貫通孔を有する底板の前方に前上りの傾斜部を
形成し、前記底板の両側より該底板長さの4分の1の位
置で底板と傾斜部に亘る垂直部を設け、該垂直部上面に
凹部を形成すると共にこれと対称の下面に凸部を形成
し、前記傾斜部の先端には少くとも該傾斜部の幅を有す
るネットの一辺を固着し、上記垂直部の前方上端附近に
ボルト等の取付金具を突出し、これにネットの他辺を固
着できるようにした擁壁用ブロックが提案されている。
【0004】更に実開昭60−32444号公報では、
底板の前方に前上りの傾斜部を形成すると共にその前方
を急傾斜部とし、また前記底板の後縁に背面部を形成
し、底板の両側より4分の1の位置に底板、背面部、傾
斜部および急傾斜部と一体に垂直部を夫々設け、該垂直
部と交叉する背面部に貫通孔を形成し、前記垂直部の上
面に突起を設け、これと対応する下面に凹部を形成し、
前記垂直部に貫孔を、上記背面部に連通孔を設けた緑化
ブロックが発表されている。
【0005】なお実開昭62−129449号公報にお
いては、一定長さの水平部前端より前上りの傾斜部を設
けると共にそれらの両端には側壁部を設け、該側壁部は
水平部より少許後方に長くし、その上面には突起を、ま
た下面には該突起と対称に係合凹部を形成し、前記側壁
部の外方には水平部の延長線上に受部と凹部を形成した
擁壁用ブロックが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来発
表されているものは夫々にメリットを有するが、このよ
うなブロックにおいて樹木の生育する上部に庇状にブロ
ックが突出していたり、根が伸長する下部に底が形成さ
れていて、例えば1mを超えるような高姿勢の樹木など
を植生するに適しない。即ち高姿勢の樹木が生育するた
めにはそれなりの用土を必要とし、またそれに相当した
空間を必要とするところ上記したような従来の擁壁用ブ
ロックではそうした要件を満足することができない。
【0007】従ってこのような従来のブロックによる擁
壁においては短小な草類またはそれに準ずるような低姿
勢樹木であることからブロックの露出が避けられず、人
工的景観となって、山や丘陵の真に自然に近い景観を形
成することができない。即ち近時において要請されてい
る充分に立体化され自然環境と有効になじんだ景観を構
成することができない不利がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来技術における課題を解決することについて検討を重
ね、前面側に大きな凹凸構造を採用し、また底面を少く
とも実質的に開放した構成を採用することによって的確
に課題を解消し、また安定した擁壁を得ることに成功し
たものであって、以下の如くである。
【0009】(1) 前面部と後面部を有し、少くとも
前面部が後面部に対して下端部が近接するように傾斜を
採ると共に中間部両端側に形成された連結壁によって一
体に成形されたブロックであって、該ブロックにおける
前面部の中間部分が突出されて両端側と後面部との間に
採られた間隔より20%以上大きい間隔をもった突出部
とされ、しかもこれら中間部分および両端側の底面を実
質的に開放した開口部とし、前記連結壁または後面部の
何れか一方または双方に積層される上段または下段ブロ
ックと係合する嵌合部を形成したことを特徴とする高姿
勢植生に適した緑化用コンクリートブロック。
【0010】(2) 前面部より後面部が厚層として形
成され、該後面部に補強鉄筋挿入孔を配設したことを特
徴とする前記(1)項に記載した高姿勢植生に適した緑
化用コンクリートブロック。
【0011】(3) 後面部における連結壁交点部分が
部分的厚肉部として形成され、該部分的厚肉部に補強鉄
筋挿入孔を設けたことを特徴とする前記(1)項に記載
した高姿勢植生に適した緑化用コンクリートブロック。
【0012】(4) 前面中央部分の頂縁を後面部頂縁
より低く形成し、該前面中央部分の頂縁に木材杆を取付
けたことを特徴とする前記(1)〜(3)項の何れか1
つに記載した高姿勢植生に適した緑化用コンクリートブ
ロック。
【0013】(5) 両端側にのみ排出孔を設けた底面
部を形成し、中間突出部底面が開放されたことを特徴と
した前記(1)〜(4)項の何れか1つに記載した高姿
勢植生に適した緑化用コンクリートブロック。
【0014】(6) 前面部全面または前面部中央部分
の突出部のみに擬石、擬木等の天然的模様を形成し、無
色コンクリート色のままかカラーコンクリート、若しく
は染料または顔料による着色層を形成したことを特徴と
する前記(1)〜(5)項の何れか1つに記載した高姿
勢植生に適した緑化用コンクリートブロック。
【0015】(7) 後面部と連結壁にのみ積層された
上段または下段の積層ブロックと係合する嵌合部を設け
たことを特徴とした前記(1)〜(6)項の何れか1つ
に記載した高姿勢植生に適した緑化コンクリートブロッ
ク擁壁。
【0016】前記(1)〜(7)項の何れか1つに記載
した緑化用コンクリートブロックを多段かつ煉瓦積み状
に積層し、上下段ブロックにおける両端側間に中間部分
に突出して形成された突出部分を位置せしめて構成され
たことを特徴とした高姿勢植生に適した緑化コンクリー
トブロック擁壁。
【0017】
【作用】前面部と後面部を有し、少くとも前面部が後面
部に対して下端部が近接するように傾斜を採ると共に中
間部両端側に形成された連結壁によって一体に成形され
たブロックであって、該ブロックにおける前面部の中間
部分が突出されて両端側と後面部との間に採られた間隔
より20%以上大きい間隔をもった突出部とされ、しか
もこれら中間部分および両端側の底面を実質的に開放し
た開口部としたことによって、このブロックを多段且つ
煉瓦積み状に積層することにより上下方向において多層
のブロックが連通され、それらの前面部と後面部間にお
ける空洞部に植生用土を装入せしめる。また突出した前
面部中間部分の両側に凹入した空間部が形成されて下段
ブロックにおける前面部中間部分の上方に高さ方向にお
いて充分な空間部を形成し、これらの何れからしても高
姿勢植生に適した擁壁を形成することができる。
【0018】連結部、後面部の何れか一方または双方に
積層された上段および下段のブロックと係合する嵌合部
を形成したことにより、少なくとも上下段ブロックの積
層結合位置が決定されて多段積層ブロック壁の組付け関
係を適正とし、安定なブロック結合関係を形成する。
【0019】前面部より後面部が厚層として形成され、
該後面部に補強鉄筋挿入孔を配設したことによって、該
挿入孔に異形棒鋼などの補強鉄筋を配し、コンクリート
で上下方向における一体化を図り、かつブロック相互を
千鳥状に配して嵌合することにより、背面土層に対する
支持設定を安定化して強固なコンクリートブロック擁壁
を形成する。
【0020】後面部における連結壁交点部分が部分的厚
肉部として形成され、該部分的厚肉部に補強鉄筋挿入孔
を設けたことによっても上述同様に安定且つ強固なコン
クリートブロック擁壁を形成し、しかもコンクリートブ
ロック自体を軽量且つ低コストに維持する。
【0021】前面部中央部分の突出部に擬木や擬石の模
様を形成することによって最も見易い部分において有効
な装飾を施しブロック自体を美化すると共に多段積層状
態において視覚上の枢要部に効果的な装化を図り、ブロ
ック擁壁全般を適切に美化する。装飾としての模様部分
をカラーコンクリート、染料、顔料(塗料)などによる
着色やフィルム材貼着などで自然環境になじんだ擁壁と
することができる。
【0022】両端側にのみ底面部を形成し中間突出部底
面が開放されその他の構成が上記したようなコンクリー
トブロックとすることにより、煉瓦積み多段に積層され
た状態で、この両端側の底面部により仕切られたポット
状の関係を形成し、植生のねが大きく伸長することを可
能にし、過剰水の排水や乾期における保水効果なども適
切に図って高姿勢植生の生育に好ましい設備を得しめ
る。
【0023】前面部中央部分の頂縁を後面部頂縁より低
く形成し、該前面部中央部分の頂縁に木材杆を取付けた
ことにより、耐久性のコンクリートブロック構成であり
ながら最も見易い前面中央部分頂縁に天然材としての感
覚を充分に付与し、高姿勢植生が周辺を蔽って生育伸長
しることと相まって、簡易な手法で全般における自然環
境感覚を有効に形成する。
【0024】両端側にのみ排水孔を設けた底面部を形成
し中間突出部底面が開放されたことにより、このコンク
リートブロックを多層且つ煉瓦積み状に積層構築した場
合においてブロック相互が突き合わされた両端部部分に
おいてのみ上下ほうこうが仕切られ中間突出部部分がそ
の上方に積層されることとなって深い植木鉢状となり、
高姿勢植生に適した用土ないし肥料分や水分を収容せし
める。
【0025】前面部全面または全面部中央部の突出部の
みに擬石、擬木等の天然的模様を形成し、無色コンクリ
ート色、カラーコンクリート若しくは染料または顔料に
よる着色層を形成したことにより、コンクリートブロッ
ク製品による構築物の景観を変化せしめ、生育する植生
に馴染んで違和感を解消し、耐久的設備において充分な
自然感覚を得しめる。
【0026】後面部と連結壁にのみ積層された上段また
は下段の積層ブロックと係合する嵌合部を設けたことに
よって、コンクリートブロック自体によって積層して築
造された擁壁に適切な強度を得しめ、比較的低コスト且
つ簡易に緑化コンクリートブロック擁壁を形成せしめ
る。
【0027】前記したような構成からなる何れかの緑化
用コンクリートブロックを煉瓦積み状に積層し、上下段
ブロックにおける両端側間に中間部分に突出して形成さ
れた突出部分を位置せしめて構成されたことにより交互
に位相を変えて積層されたブロック間で中間部の突出部
分と両端側の突出しない部分とが交互に位置した擁壁と
なり、即ち突出部分の下方に下段ブロック群による突出
しない部分による前後面部間の収容部が連続して形成さ
れることにより充分な深さをもった用土収容部を形成
し、また中間部の突出部分の上方には開放された空間域
が形成されて何れの面からも高姿勢植生の生育に適した
コンクリート擁壁を形成する。
【0028】
【実施例】上記したような本発明によるものの具体的な
実施態様を添附図面に示すものについて説明すると、本
発明による緑化用コンクリートブロックの基本的な構成
の1つは図1に示す如くであって、前面部11と後面部
12とを有し、少くとも前面部11が後面部12に対し
て下端側が近接するように傾斜し、好ましくは後面部1
2も前面部11に近接するように傾斜せしめて形成され
ると共に中間部両端側にブロック幅の4分の1宛の距離
をもって連結壁13により一体に成形されたものであ
る。
【0029】然して本発明によるものは上記のようなブ
ロック1の前面部11における中間部を両側の端部前面
14aより突出させて、両端側と後面部12との間に採
られた間隔より20%以上、好ましくは30%以上大き
い間隔をもった突出部14とされ、しかもこのような突
出部14を有する中間部および両端側の底面を実質的に
開放した開口部15および16としたものである。
【0030】上記のような本発明のコンクリートブロッ
ク1は別に図2また図3に示すような構成のものとする
ことが可能であり、即ち図2に示したものは前面部11
より後面部12を50%以上、好ましくは2倍前後のよ
うな厚層として形成し、このように厚層部とされた後面
部12において連結壁13との交点部分に異形棒鋼など
の補強鉄筋挿入孔17を縦設したもので、前面中央部の
表面には丸太を横に3段積み重ねた状態の擬木模様3が
形成されている。また、図3には前面中央部の表面を玉
石等の擬石模様3aとし、両側の凹入した部分の表面に
は略均一な岩の凹凸による擬岩模様3bが形成されてい
る。
【0031】図1と図3に示したものは後面部12自体
としては図2に示したような厚肉のものでないが、後面
部12における連結壁13の交点部分のみを部分的厚肉
部18となし、このような部分的厚肉部18に補強鉄筋
挿入孔17を形成したものである。即ち後面部12の全
体が殊更に厚肉部とされないことにより軽量化を図りな
がら挿入孔17に挿入された補強鉄筋および凝結モルタ
ルやコンクリートなどにより上記のような交点部分を的
確に補強し上下方向に一体化して強度性を確保してい
る。
【0032】図4と図5には上記のような図1と図3の
ものの前面部中央部分の突出部を擬岩模様としたコンク
リートブロック1aが示され、またその端面図や連結壁
13部分および中間部における開口部15部分の断面図
が図6〜図8に示されていて、連結壁13に形成された
係合部19は積層時に係合凹部20に係合するようにな
っている。
【0033】なおブロック1を多段に積層するに当って
積層されたブロック1相互の位置決めないし結合を的確
化するために厚肉とされた後面部12または連結壁13
における部分的厚肉部18に近接した位置の如きに係合
部19および該係合部19と係合する係合凹部20を形
成する。連結壁13の係合部19は前記した図6〜8に
示したものと同様に形成し積層された多段ブロック1,
1を適正に位置決めし連結関係を的確ならしめている。
【0034】図9には本発明により5分勾配に構成され
た緑化コンクリートブロック擁壁10における基礎部の
1例が連結壁13部分の断面図として示され、基礎部か
らのアンカー筋23と補強筋7を挿入孔17の下部で連
結しコンクリートを充填し一体化する。また図10には
3分勾配として構成されたもう1つの本発明緑化コンク
リートブロック擁壁基礎部について上記したように突出
して形成された中間部の開口部15部分が断面図として
示され、根31が下方に伸長し、しかも樹木32の幹枝
が上方向において遮られることなく伸長する状態が明ら
かにされている。即ち基礎ブロック6の支持面6aが傾
斜状であるか水平状であるかによって形成される擁壁の
傾斜は3〜5分の一定幅の法面傾斜に対し任意に構成す
ることができ、何れにしても補強鉄筋7と背面土層によ
って安定に支持されることは明かである。
【0035】なお本発明による緑化コンクリートブロッ
ク擁壁10は図11に示されているように上記したよう
なブロック1を煉瓦積み状に順次各ブロックの位相をず
らして積層し、上下段ブロック1,1における接合部の
開口部16を有する両端側間に開口部15を有する中間
部が位置するように積み上げることにより、突出した中
間部が擁壁の凹入部となる両端側間の下方に位置するこ
ととなって、該中間部の上方に充分な空間を形成するこ
とは図10の如くである。
【0036】図12に示すものは本発明コンクリートブ
ロックを煉瓦積み状に2段積層し、該ブロックの前面中
央部を大きく突出させたブロックを段積みし3段を1組
として形成したブロック擁壁を示すもので、ポット部上
の植樹幹枝32の伸長空間および用土収容部を更に大き
くし、大きな植生を得しめるようにしたものである。即
ち、擁壁凹入部をなす両端側間の上方にもう1つ上段の
中間部(突出)が位置していてもこの位置においては擁
壁10の図9または図10に示すような傾斜性によって
生育する樹木などの上部空間を妨害することがないこと
は図10または図12に示す如くであり、ブロック1内
に装入された用土は下段ブロックと連通することとなる
から、何れにしても高姿勢の樹木2などの好ましい生育
を得しめ、正面側から見た景観は時日の経過によって樹
木が繁茂するので図11または図13のように天然の山
地と同様となす。
【0037】図14には上記したように突出した中間部
の上縁に自然的景観を形成するための装飾材8として天
然の丸太が横設された場合を示すもので、この部分は前
方に突出した部分のみであることは前記の如くで高姿勢
樹木2によっても視覚的にカバーし難い部分となるが、
この部分に自然的景観を形成する装飾材8を設けること
によって擁壁10全般の景観を大きく向上する。
【0038】図15に示したものも中間部上縁に自然的
景観を形成するための装飾材として天然の木材杆8を取
付けたものであるが、またこの図15のものはブロック
1の両端側開口部16部分にのみ底面部9を設けた場合
を示しており、該底面部9には水抜き部21を形成して
ある。即ちこのようなブロックによる擁壁形成状態は別
に図16として示す如くで突出した中間部に植えられた
植生の下部には下段ブロックの両端側における底面部9
が位置することとなり、底面部9上に石材22などを装
入しておくことにより好ましい水はけおよび保水効果を
発揮し植生の生育条件を良好とする。
【0039】なお後面部12を前面部11に比して充分
に厚肉とした本発明のコンクリートブロック1は別に図
17として示す如くで、このような図17のブロック1
は別に図18に示すように補強鉄筋7などを用いること
なく、厚肉後面部12の係合部19と係合凹部20との
嵌合構造のみでも適切な強度ないし安定性をもった擁壁
10を形成することができ、このようにすることにより
簡易に目的の緑化コンクリート擁壁を得しめる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したような本発明によるときは
荷役ないし施工時の取扱いに適したコンクリートブロッ
クによる緑化擁壁において充分な用土を装填し、また植
生の上方に充分な空間を確保し高姿勢植生に好適な構成
を適切に形成し、自然の山や丘に準じた好ましい景観を
人工の擁壁において有効に得しめ、しかも強固なコンク
リート擁壁として充分な強度ないし耐用性を確保し得る
などの効果を有しており、工業的にその効果の大きい発
明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による緑化用コンクリートブロックの1
例を示した斜面図である。
【図2】その別の例を示した同様な斜面図である。
【図3】更に別の本発明例を示した斜面図である。
【図4】図1に示したものの前面中央部に擬岩模様を施
した本発明コンクリートブロックの平面図である。
【図5】図4に示したものの正面図である。
【図6】図4および図5に示したものの端面図である。
【図7】図4におけるVII---VII 線にそった断面図であ
る。
【図8】図4におけるVIII---VIII 線にそった断面図で
ある。
【図9】本発明による緑化コンクリートブロック擁壁の
基礎部連結壁部分における断面図である。
【図10】本発明コンクリートブロック擁壁の用土する
空間部部分における断面図である。
【図11】本発明によるコンクリートブロック擁壁に高
姿勢植生が生育する状態の1例を示した正面図である。
【図12】本発明による更に別の高姿勢植生が生育する
別の例についての部分的な断面図である。
【図13】図12に示した高姿勢植生例についての部分
的な正面図である。
【図14】本発明によるコンクリートブロックの更に別
の例についての斜面図である。
【図15】更に別の図14と同様な実施構成の斜面図で
ある。
【図16】図15に示したブロックによる擁壁の部分的
な断面図である。
【図17】もう1つの本発明によるコンクリートブロッ
クの斜面図である。
【図18】図17に示したコンクリートブロックによる
擁壁の部分的な断面図である。
【符号の説明】
1 コンクリートブロック 1a コンクリートブロック(浅型) 2 高姿勢植生 3 擬木模様 3a 擬石模様 3b 擬岩模様 4 低姿勢植生 5 用土 6 基礎ブロック 6a その支持面 7 補強鉄筋 8 装飾材 9 底面部 10 緑化コンクリートブロック 11 前面部 12 後面部 13 連結壁 14 突出部 14a 端部前面 15 開口部(中間部) 16 開口部(両端側) 17 補強鉄筋挿入孔 18 部分的厚肉部 19 係合部 20 係合凹部 21 水抜き部 22 石材 23 アンカー筋 24 背面土層 25 充填コンクリート 31 根 32 樹木の幹枝

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面部と後面部を有し、少くとも前面部
    が後面部に対して下端部が近接するように傾斜を採ると
    共に中間部両端側に形成された連結壁によって一体に成
    形されたブロックであって、該ブロックにおける前面部
    の中間部分が突出されて両端側と後面部との間に採られ
    た間隔より20%以上大きい間隔をもった突出部とさ
    れ、しかもこれら中間部分および両端側の底面を実質的
    に開放した開口部とし、前記連結壁または後面部の何れ
    か一方または双方に積層される上段または下段ブロック
    と係合する嵌合部を形成したことを特徴とする高姿勢植
    生に適した緑化用コンクリートブロック。
  2. 【請求項2】 前面部より後面部が厚層として形成さ
    れ、該後面部に補強鉄筋挿入孔を配設したことを特徴と
    する請求項1に記載した高姿勢植生に適した緑化用コン
    クリートブロック。
  3. 【請求項3】 後面部における連結壁交点部分が部分的
    厚肉部として形成され、該部分的厚肉部に補強鉄筋挿入
    孔を設けたことを特徴とする請求項1に記載した高姿勢
    植生に適した緑化用コンクリートブロック。
  4. 【請求項4】 前面中央部分の頂縁を後面部頂縁より低
    く形成し、該前面中央部分の頂縁に木材杆を取付けたこ
    とを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載した高
    姿勢植生に適した緑化用コンクリートブロック。
  5. 【請求項5】 両端側にのみ排出孔を設けた底面部を形
    成し、中間突出部底面が開放されたことを特徴とした請
    求項1〜4の何れか1つに記載した高姿勢植生に適した
    緑化用コンクリートブロック。
  6. 【請求項6】 前面部全面または前面部中央部分の突出
    部のみに擬石、擬木等の天然的模様を形成し、無色コン
    クリート色のままかカラーコンクリート、若しくは染料
    または顔料による着色層を形成したことを特徴とする請
    求項1〜5の何れか1つに記載した高姿勢植生に適した
    緑化用コンクリートブロック。
  7. 【請求項7】 後面部と連結壁にのみ積層された上段ま
    たは下段の積層ブロックと係合する嵌合部を設けたこと
    を特徴とした請求項1〜6の何れか1つに記載した高姿
    勢植生に適した緑化コンクリートブロック擁壁。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れか1つに記載した緑
    化用コンクリートブロックを多段かつ煉瓦積み状に積層
    し、上下段ブロックにおける両端側間に中間部分に突出
    して形成された突出部分を位置せしめて構成されたこと
    を特徴とした高姿勢植生に適した緑化コンクリートブロ
    ック擁壁。
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