JPH08199544A - ダムに於ける流入土砂の排除装置 - Google Patents

ダムに於ける流入土砂の排除装置

Info

Publication number
JPH08199544A
JPH08199544A JP2868795A JP2868795A JPH08199544A JP H08199544 A JPH08199544 A JP H08199544A JP 2868795 A JP2868795 A JP 2868795A JP 2868795 A JP2868795 A JP 2868795A JP H08199544 A JPH08199544 A JP H08199544A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sand
earth
sediment
river
dam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2868795A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Aoki
重雄 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2868795A priority Critical patent/JPH08199544A/ja
Publication of JPH08199544A publication Critical patent/JPH08199544A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、ダムに流入する流体に混入して
いる土砂を河川の河口側で捕捉排除することにより、ダ
ムの貯水量が堆積物によって減少するのを阻止し併せて
ダム下流の河川及びこの河川に連なる海岸、海域の泥染
を防止し得るようにするものに関する。 【構成】 ダムに流入する河川の流入口附近に、土砂を
左右に振り分ける斜面を有した構築体を設けると共に斜
面の下方に、土砂を捕捉して排除する土砂搬出機構及び
搬送コンベヤを配設し、構築体の下流側に、土砂を流体
と共に土砂搬出機構側へ導く誘導庇及び羽根車を有する
堰堤を設け、構築体の上流側に岩石の流入を阻止するガ
ードを配置してなる土砂排除装置を構成したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダムへ流入する土砂を
直前に排除することによってダムの保水量を予じめ設計
された貯水量に維持することにより、ダムの機能を経年
有効利用できるようにすることである。
【0002】
【従来の技術】従来この種ダムに於いては経年中に該ダ
ムへ流入して沈下する堆積物は膨大な量となり、設計時
に於ける堆積予想量を大きく上廻り、数10年を経ずして
貯水量が半減してしまう不都合を生じているのが現状で
ある。近年この堆積物を排除する手段として図5に示す
ようにダム(30)の堰堤(31)に排砂ゲート(32)を設け、該
排砂ゲート(32)の堰扉(33)を開放して貯水の一部を排除
したのち、堆積物(34)を放水によって排除していた。こ
の場合排除された泥土まじりの堆積物は、下流の河川及
びこの河川に連なる海岸、海域をも著しく汚染する被害
を及ぼす不都合があった。また、排除には大量の貯水を
放流しなければ実施できないなどの欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のダムに於いて
は、河川から流入して沈下する堆積物を排除する手段が
講じられていなかったがために、ダムの底に沈下した堆
積物をダムの貯水と共に下流へ排除する不合理な手段を
用いていた。この発明は、ダムに流入する河川の流入口
側に、土砂を左右に振り分ける構築体を設けると共に該
構築体の斜面の勾配と、誘導庇又は羽根車との相乗作用
により土砂を排除する土砂搬出機構及び構築体前後に設
けた堰堤とガードにより、増水時又は平時を問わずダム
への土砂の流入を確実に阻止することを目的としたもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる土砂排除装置は、ダムに流入する河
川の流入口側に、土砂を中心線から左右に振り分ける斜
面を有したほぼ楔形を呈する構築体を流れに逆う向きに
設け、該構築体の斜面の下方に土砂を収容して排除する
土砂搬出機構を配設すると共に構築体の下流側に、土砂
を流体と共に側方の土砂搬出機構側へ導く誘導庇又は羽
根車を有した堰堤を設け、構築体の上流側に、岩石の流
入を阻止するガードを配置して土砂排除装置を構成した
ものである。
【0005】
【作用】上記のように構成された土砂排除装置に於い
て、特に河川の増水時に濁水と共に流下する土砂が構築
体の両斜面に達すると、土砂中の小石は斜面の匂配に誘
導されて放物線を描きながら斜面の下端に達し、両斜面
の下端に作動中の土砂搬出機構の金網上に移乗させられ
る。その際砂粒、泥土など流体と共に堰堤に衝突させら
れたものは、該堰堤に設けられた誘導庇の曲面に沿って
円曲に流動しながら誘導庇の下傾している先端から同じ
く土砂排除機構の金網上へ移乗させられるので、小石混
りの土砂及び泥土のダムへの流入を確実に阻止できる。
また増水時には金網を損傷させるような岩石は構築体上
流側のガードにより河川の両岸側へ排除される。そして
上記土砂排除機構の運転は、河川の水位が水位検知手段
の設定値に達すると停止し、増水時には24時間の連続に
運転され、平時には間欠的に運転されるように自動的に
制御されている。
【0006】
【実施例】以下、実施例について図面を参照して説明す
ると、図1、図2及び図3に於いて構築体(1)は平面が
矩形を呈し長手方向の中央を中高の分岐線(2)をもって
区切られており該構築体(1)の先端部(1a)は流入する河
川(A)の底面と同一の平面状であり、構築体(1)の後端
部(1b)は断面がほぼ正三角形を形成し、該後端部(1b)の
三角形頂点から前記先端部(1a)の中央部までを前記分岐
線(2)によって区切ることにより、該分岐線(2)の両側
に斜面(3、3)を形成すると共に、両斜面(3、3) の
下端には横向きで長手方向に開口する溝(4、4)を凹設
し、前記後端部(1b)の下流側に河幅と等しい長さの堰堤
(5)を配置すると共に該堰堤(5)の上流側の壁面に、該
壁面に土砂(B)を含んで衝突する流体を後記の金網(1
1、11)側へ導く誘導庇(15、15)を設けると共に上流側
に、増水時に押し流されて来る岩石の流下を阻止するガ
ード(17)を配置することにより、金網(11)の破損とか後
記の土砂搬出機構(6)の故障を事前に防止するように配
置してある。
【0007】前記土砂搬出機構(6、6)は、前記構築体
(1)の両側に平行する傾斜設置面(7、7) に所要の間
隔を設けて併設した軸(8、8a、8b)及びこれら軸 (8、
8a、8b) に取付けた複数の鎖車(9、9、9)と、これら
鎖車(9、9、9)に掛装したチェーン(10、10)とにより
構成さてれおり、 これらのチェーン(10、10)には、前記
河川(A)の流れの上流側を粗い目にすると共に、中間部
分から下流側へと順次メッシュを細かくした前記金網(1
1)を掛装することにより、流体と共に河川(A)を流下す
る土砂(B)を悉く捕捉するように構成されており、前記
軸(8、8)の鎖車(9a、9a)にはチェーン(10a、10a)を介
して動力源(図示省略)により伝動され、該動力源は平常
には間欠的に作動し、降雨による河川(A)の増水時には
水位の検知手段(図示省略)により24時間の連続運転をす
るように連携している。
【0008】前記金網(11)はメッシュの粗いものから金
網(11a、 11b、 11c) のように土砂(B) を粒度及び泥土
に区別して排除できるようにされており、金網(11)をも
って運び上げられた土砂(B)は図1及び図3に示す搬出
コンベヤ(12、 12)を介して河川(A)の両側方へ搬送され
る。この搬送コンベヤ(12、 12)は前記金網(11)と同様の
金網(11a、 11b、 11c) をもって構成されており、 これ等
搬送コンベヤ(12、 12)の延長端には土砂(B)が砂、小
石、泥土のように別々に集積されるようにして土砂排除
装置(C)を構成している。
【0009】前記堰堤(5)には図1、図2、図3に示す
ように減水時の放水ゲート(13、 13)を設けており、 これ
ら放水ゲート(13)は増水時には止水栓(14、 14)をもって
閉塞してあり、 これらの止水栓(14)は前記堰堤(5)の上
流側に昇降自在の扉(図示省略)を設けることもある。ま
た前記誘導庇(15)は、 図4に示すように羽根車(16、16)
に代えることにより、 流体圧により又は動力によって緩
速回転させることで、砂粒又は泥土を前記金網(11c) 側
へ流動させることにより、 前記誘導庇(15、 15)と同一の
作用動作を行なう。 また金網(11c) の上部の反転部位に
は、 図3及び図5に示すブラシ(18、 18)を配設すること
で、 金網(11c) の表面に張り付いている泥土を搬出コン
ベヤ(12、 12)上へ払い落とすようにしてある。
【0010】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0011】ダムと、このダムに流入する河川とが接続
する部分に、前後に岩石を阻止するガード及び土砂の流
失を阻止する堰堤を備えた構築体を設けたので、河川の
増水時又は平常時を問わずダムへ流入しようとする岩
石、土砂及び泥土を確実に捕捉し、排除することができ
る。
【0012】構築体は分岐線を河川の上流側に低くする
と共に、該分岐線の両側に所要匂配の斜面を形成し、こ
れらの斜面は分岐線の上流側が遂次平面になるようにし
たので、流体及び該流体に混入している土砂を尻上り状
に斜面へ導入し、土砂を斜面に沿って放物線を描くよう
に誘導して斜面の下端から土砂排除装置の金網上に捕捉
することができる。
【0013】堰堤の上流側に、流体及び該流体に混入す
る土砂を土砂排除装置のある河川の両岸方向へ誘導する
ための誘導庇及び羽根車を設けたので、流体に混入して
いる土砂を土砂排除装置の金網上に誘導して確実に捕捉
することができる。
【0014】土砂排除装置の金網のメッシュを上流側に
粗く、下流側に細くすることで、土砂を労せずして小
石、砂粒及び泥土のように分離することができ、併せて
これらを分離の状態のまま搬送コンベヤの延長端に蓄積
することができる。
【0015】構築体の上流側に、平面ほぼ三角形を呈す
るガードを配置したので、河川の増水時に岩石の流入を
阻止できるので、岩石による土砂搬出機構及び金網など
の損傷を確実に防止することができる。
【0016】放水ゲートを有する堰堤を構築体の下流側
に配置したので、土砂を含んだ下層の流体は堰堤に一旦
衝突し、その後に堰堤を乗り越える動作を余儀なくさせ
られる間に混入している土砂を堰堤の上流側へ篩い落す
ように流体から分離させることができる。
【0017】ダムとこのダムに流入する河川の流入口側
に構築体を設置できるので、既存のダムに容易に応用す
ることができ以後の当該ダムへの堆積物の増加を防止し
て貯水量減少の進行を確実に阻止できる効果をも附随す
る。
【0018】従来既存のダムが設計時の予測を遙かに上
廻る早い時季に大量の堆積物によって貯水量の減少を強
いられたり、堆積物を貯水を使って排除することにより
下流の河川及びこの河川に連なる海岸、海域を著しく汚
染したりするものと異なり、本発明は土砂のダムへの流
入を河川の流入口側に於いて阻止できるので、ダム及び
貯水量を経年中好ましい状態に維持し得られ、併せてダ
ム下流の汚染をも確実に防止できる効果は極めて大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明土砂排除装置の平面図である。
【図2】図1に於けるX−X線の側断面図である。
【図3】図1に於けるY−Y線の正断面図である。
【図4】堰堤の正面図で羽根車を備えた場合を示す。
【図5】図3に於けるZ−Z線の部分拡大の略示的説明
図である。
【図6】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 構築体 2 分岐線 3 斜面 5 堰堤 6 土砂搬出機構 15 誘導庇 16 羽根車 17 ガード A 河川 B 土砂 D ダム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダム(D)と、該ダム(D)へ流入する河川
    (A)の流入口側に、土砂(B)を左右に振り分ける斜面
    (3、3)を有した構築体(1)を設け、これら斜面(3、
    3)の下端に、土砂(B)を排除する土砂搬出機構(6、
    6)を、配設し、該土砂搬出機構(6、6)を河川(A)の
    水位の増減により連続に又は間欠に運転することを特徴
    とするダムに於ける流入土砂の排除装置。
  2. 【請求項2】 構築体(1)は、分岐線(2)を河川(A)の
    流れの上方に低くし、流れの下方側を高くすることによ
    り、分岐線(2)の両側に、土砂(B)を放物線状に誘導す
    る斜面(3、3)を形成してなる請求項1記載の流入土砂
    の排除装置。
  3. 【請求項3】 構築体(1)は、下流側に流れの誘導庇(1
    5、15)、羽根車(16、16)を有した堰堤(5)及び上流側に
    岩石を排除するガード(17)を備えた請求項1記載の流入
    土砂の排除装置。
JP2868795A 1995-01-24 1995-01-24 ダムに於ける流入土砂の排除装置 Pending JPH08199544A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2868795A JPH08199544A (ja) 1995-01-24 1995-01-24 ダムに於ける流入土砂の排除装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2868795A JPH08199544A (ja) 1995-01-24 1995-01-24 ダムに於ける流入土砂の排除装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08199544A true JPH08199544A (ja) 1996-08-06

Family

ID=12255404

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2868795A Pending JPH08199544A (ja) 1995-01-24 1995-01-24 ダムに於ける流入土砂の排除装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08199544A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105089002A (zh) * 2015-08-07 2015-11-25 黄河水利委员会黄河水利科学研究院 一种动态模拟泥沙对污染物的迁移扩散过程的方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105089002A (zh) * 2015-08-07 2015-11-25 黄河水利委员会黄河水利科学研究院 一种动态模拟泥沙对污染物的迁移扩散过程的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109056633B (zh) 一种防洪和防泥石流的地质灾害防治系统及方法
US7226242B2 (en) Catch basin for salt water sand
CN108643325B (zh) 一种市政排水系统
US3693796A (en) Method and apparatus for removal of particles from suspension
US6196762B1 (en) Non-clogging debris and sediment removal facility
CN209114416U (zh) 一种防洪和防泥石流的地质灾害防治系统
JPH08199544A (ja) ダムに於ける流入土砂の排除装置
CN1320213C (zh) 拦沙取水坝
CN107617241A (zh) 浮箱式颗粒分离器及在线处理系统
JPH04265329A (ja) 下水道の雨水処理方法、雨水処理施設及び雨水滯水管路の施工法
JP3347104B2 (ja) 貯水池の排砂方法と貯水池の排砂設備
JP3504090B2 (ja) 排水システムの除塵設備
CN105435532A (zh) 一种公路路面径流处理方法
JP2008308894A (ja) トリプル湖ダム構造
CN110761249A (zh) 一种基于高低坝取水原理下的净水方法及取水结构
JP4427812B2 (ja) 浮遊物貯留フェンスを具備した浮遊物除去装置
KR101408976B1 (ko) 배수관에서 퇴적토 제거장치
CN207761038U (zh) 可变形沉淀式颗粒分离器及在线处理系统
JP3568339B2 (ja) 浮遊物侵入防止装置
CN207760100U (zh) 可变形颗粒分离器、在线处理池及在线处理系统
RU2037008C1 (ru) Ограждающая дамба хвостохранилища
KR200320510Y1 (ko) 싸이폰 통로의 역할에 의해 수문을 개방시키지 않고유입수를 배출하도록 구성되는 자동보 수문
US20060018716A1 (en) Catch basin for salt water sand
JPH1046556A (ja) ダムに於ける土砂流入防止装置
JPH05187009A (ja) 除塵装置