JPH08199354A - スパッタリングカソード - Google Patents

スパッタリングカソード

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JPH08199354A
JPH08199354A JP1298495A JP1298495A JPH08199354A JP H08199354 A JPH08199354 A JP H08199354A JP 1298495 A JP1298495 A JP 1298495A JP 1298495 A JP1298495 A JP 1298495A JP H08199354 A JPH08199354 A JP H08199354A
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sputtering cathode
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Tomoo Uchiyama
智雄 内山
Tsukasa Kobayashi
司 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ターゲットにイオンが不均一に衝撃を与える
問題を解決し、比較的に大型の矩形基板に均一性のよい
膜厚分布をもつ薄膜を形成できるスパッタリングカソー
ドを提供することを目的とする。 【構成】 ターゲット2とその裏面に少なくとも1台の
平面矩形状の磁石ユニット100を備えたスパッタリン
グカソード1において、磁石ユニット100の長辺方向
両端にターゲット表面と磁石ユニット100との間の距
離を変化させるための機構が設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネトロンスパッタ
リング装置のスパッタリングカソードに係り、ターゲッ
ト面の全体を有効に消費しながら、基板の表面に、均一
の厚みで、かつ、均質な薄膜を作成できるようにしたス
パッタリングカソードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスパッタリング装置では各種方式
のスパッタリングカソード構造が提案されている。その
中でも、工業的に、マグネトロン方式のスパッタリング
カソードが最も多く使用されている。その理由は、膜形
成速度が速いためである。従来のマグネトロン方式のカ
ソードには、様々なタイプが存在する。これらのタイプ
は、例えば“Thin Film Process”
(アカデミック・プレス出版、1978年、J.L.V
ossenとW.Kernによる編集)の75ページか
ら173ページ、または、「薄膜ハンドブック」(19
83年に出版、日本学術振興会薄膜第131委員会編
集)の186ページから189ページに記述されてい
る。
【0003】現在のところ、マグネトロン方式のスパッ
タリングカソードの中で、特に、平面形状を有するター
ゲットを備えたプレーナマグネトロンカソードが工業的
に最も有用である。
【0004】平面形状を有したターゲットを備えたスパ
ッタリング装置は、主に、半導体、電子部品の製造に用
いられる。特に、電子部品の中でも、液晶ディスプレイ
(Liquid Crystal Display:L
CD)パネルでは、矩形のマグネトロン方式のスパッタ
リングカソードを備えたスパッタリング装置が電極・配
線の形成に用いられている。近年、このLCDパネルの
大型化に伴い、スパッタリング装置でも大面積の基板上
に薄膜を堆積する要求が高まってきた。
【0005】一般に、平面矩形形状を有したターゲット
を備えたプレーナーマグネトロンカソードには、1台な
いし複数台の平面矩形状の磁石ユニットを用いる。矩形
形状の磁石ユニットは軟磁性体からなるヨーク上に、中
心磁極となる棒状の磁石と、それを取り囲む外周磁極か
ら構成されている。中心磁極と外周磁極の極性は、互い
に反するようになっている。
【0006】大面積の基板上に薄膜を形成する技術とし
て特開平6−192833号に複数台の矩形磁石ユニッ
トを用いた構成が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、矩形磁石ユニッ
トを複数台用いた平面形状を有するスパッタリングカソ
ードには、大面積の基板上に薄膜を形成する場合に、タ
ーゲット面での不均一イオン衝撃とプラズマ空間密度分
布の不均一性に起因する膜厚分布の不均一性という問題
が提起されている。
【0008】この問題を特開平6−192833号に記
載されている構造を参照して説明する。この構成は、複
数台の矩形磁石ユニットを並べた平板スパッタリングカ
ソードを大面積基板用のスパッタリング装置に組み込ん
だ構成である。
【0009】マグネトロンカソードと真空容器壁の間に
負の電圧を印加して真空中で放電を行い、スパッタリン
グにより成膜を行うとき、矩形マグネトロンカソードの
平板状ターゲットの表面上には磁力線が作る閉じたトン
ネル状経路に沿って電子がドリフト運動をし、ループ状
の軌跡を描く。磁石が複数台ある場合には、このループ
状の軌跡も複数生成される。ドリフト電子は、ガス分子
と衝突してこれをイオン化するため、ドリフト電子の描
く軌跡に沿って密度の高いプラズマが形成される。ドリ
フト電子の描く軌跡の真下のターゲット表面は、強いイ
オン衝撃を受けスパッタリングされる。実際に、ドリフ
ト電子は極めて多数であるため、その軌跡はある程度の
幅を有する帯形状となる。従って、この帯に沿って、形
成されるプラズマもまた帯形状となる。ターゲット表面
状のスパッタリングされる領域も帯形状のループ領域と
なる。
【0010】しかし、この帯状のプラズマは全周に亘っ
て均一な密度を持つプラズマではなく、矩形磁石ユニッ
トの長手方向両端部に対応する箇所で極端にプラズマ密
度が高くなる傾向にある。さらに、磁石ユニットを複数
台用いると、不均一な密度分布をもつ帯状プラズマも複
数生成される。この不均一な密度分布を持ったプラズマ
を用いて基板上に薄膜を形成した結果を図11(a)、
(b)に示す。この図は、基板内の最も厚い膜厚の値で
規格化し、等高線にて膜厚の分布を示してある。また、
図中の数値は規格化された膜厚の百分率である。図11
(a)に示した如く、基板の左下と右上の体格方向に島
状の膜厚の厚い領域(95%の線で囲まれた領域)が現
れる。この状態を、「ねじれている」と称する。この
「ねじれ」は磁石の中心磁極と外周磁極の極性を入れ替
えることで、図11(b)に示す如く、左下と右上の対
角側へ転じる。また、磁石を1台から複数台に増やして
いくと「ねじれ」が強調される傾向となる。「ねじれ」
に付いて、その原因は解明されていない。
【0011】次の問題として、同じ磁石ユニットを複数
台並べた場合、得られる薄膜の膜厚は、最外側磁石ユニ
ットに対応する部分で薄くなるという問題がある。これ
は次のように説明できる。同じ磁石ユニットが隣り合う
所では、互いに同極性の磁石のために反発し合い、ター
ゲット表面状での磁場強度が強まり、生成されるプラズ
マの密度が濃くなる。最外側の磁石ユニットの場合、そ
の両外側に反発する同極性の磁石ユニットが存在しない
ため、磁場強度は強まらない。したがって、そこで生成
されるプラズマの密度は薄くなるため、最外側磁石ユニ
ットに対応する部分の膜厚は薄くなってしまう。
【0012】また、特開平6−192833号に記載さ
れている構成を用いて、例えば、磁石ユニットを複数台
用い、5kwの電力を投入して薄膜を作成したときと、
15kwの電力を投入して薄膜作成を行った場合を比較
すると以下のような問題が起こる。
【0013】(1) 投入電力15kwで作成した膜厚
分布の均一性は投入電力5kwで作成した場合の均一性
よりも悪化する。
【0014】(2) 投入電力15kwで作成した薄膜
の膜厚分布の形状は、投入電力5kwで作成した薄膜の
膜厚分布に比べ基板中央部が窪む傾向にある。
【0015】これらの問題は、投入される電力を増加す
ると、不均一な密度分布をもつ帯状プラズマの「ねじ
れ」に対応する部分に電力が集中することに起因する。
このため、投入電力5kwで成膜された薄膜の膜厚の厚
い部分は、投入される電力の増加に伴って、より厚くな
り、薄膜の膜厚分布は成膜時の投入電力に依存すること
となる。また、他の問題として、 (3) スパッタリングカソードの連続使用によって、
ターゲットの浸食が進み、ターゲット表面−マグネット
表面間(以下T/Mと称する。)距離が近くなることで
膜厚分布に経時変化を生ずる。
【0016】ターゲットの浸食が進みT/M距離が近く
なると、ターゲット表面状での磁場強度が強まり、帯状
プラズマのプラズマ密度が濃くなってしまう。さらに帯
状プラズマの「ねじれ」に対応する部分のプラズマ密度
は濃いために、他の部分に比べ、ターゲット表面状の浸
食速度は速い。よって、T/M距離に分布が生じるため
に、ターゲット表面状で磁場強度分布が生じて、帯状プ
ラズマのプラズマ密度がさらに不均一性を増すために、
膜厚分布に経時変化を生ずることになる。
【0017】さらに、特開平6−192833号に記載
されている構成において、磁石ユニット全体を、例えば
往復運動させた場合、得られる薄膜の膜厚分布は、磁石
ユニットを停止して得られたものに比べ悪化するという
問題がある。これは、往復運動中の磁石ユニットの最外
側磁石ユニットによるプラズマが、ターゲット周辺部に
配置されるターゲットシールドに接近したとき、プラズ
マ中の電子がターゲットシールドに流入し、プラズマ密
度が薄くなるためである。その結果、得られる薄膜の膜
厚分布が変化してしまう。
【0018】矩形磁石ユニットを用いた矩形平行平板マ
グネトロンカソードには以上に説明したような種々の問
題点がある。
【0019】本発明の目的は、ターゲットにイオンが不
均一に衝撃を与える問題を解決し、比較的に大型の矩形
基板に均一性のよい膜厚分布をもつ薄膜を形成できるス
パッタリングカソードを提供することにある。
【0020】
【課題を解決する為の手段】本発明は矩形平面状ターゲ
ットと1台乃至複数台の矩形磁石ユニットを並べたスパ
ッタリングカソードにおいて、次の特徴を備えている。
【0021】(1)ターゲットとその裏面に少なくとも
1台の平面矩形状の磁石ユニットを備えたスパッタリン
グカソードにおいて、磁石ユニットの長辺方向両端にタ
ーゲット表面と磁石ユニットとの間の距離を変化させる
ための機構を設けた構成とする。
【0022】(2)ターゲットとその裏面に複数台の平
面矩形状の磁石ユニットを備えたスパッタリングカソー
ドにおいて、各々の磁石ユニット間の距離をターゲット
面に平行に、かつ各々独立に変化可能としてあると共
に、すべての磁石ユニットを同期させてターゲット面に
平行に往復移動させるための機構を設けた構成とする。
【0023】(3)ターゲットとその裏面に複数台の平
面矩形状の磁石ユニットを備えたスパッタリングカソー
ドにおいて、磁石ユニットの長辺方向両端にターゲット
表面と磁石ユニットとの間の距離を変化させるための機
構が設けてあると共に、各々の磁石ユニット間の距離を
ターゲット面に平行に、かつ各々独立に変化可能として
あり、すべての磁石ユニットを同期させてターゲット面
に平行に往復移動させるための機構を設けた構成とす
る。
【0024】(4)(1)乃至(3)の構成において、
スパッタリングカソードに印加する電力に応じて、各々
の磁石ユニットの矩形長辺方向両端の表面とターゲット
表面との距離、および、各々の磁石ユニット間の距離を
制御する機構が設けた構成とする。
【0025】(5)(1)乃至(3)の構成において、
真空室内の少なくとも1か所に設置した膜厚計測器の指
示値に応じて、各々の磁石ユニットの長辺方向両端の表
面とターゲット表面との距離、および、各々の磁石ユニ
ット間の距離を制御する機構を設けた構成とする。
【0026】(6)(1)乃至(5)の構成において、
磁石ユニットのターゲット表面に平行な面での相対位置
に応じて、各々の磁石ユニットの長辺方向両端の表面と
ターゲット表面との距離、および、各々の磁石ユニット
間の距離を制御するための機構を設けた構成とする。
【0027】
【作用】第1の発明は、1台乃至複数台の平面矩形状の
磁石ユニットの長辺方向両端がターゲット表面と磁石ユ
ニット表面との間の距離を各々独立に変化可能としたも
のである。磁石ユニット両端のT/M距離の変化方法に
は2種類あり、磁石ユニット両端のT/M距離が異なる
ものと等しいものである。磁石ユニット両端のT/M距
離が異なるものは、T/M距離をターゲットの表面に対
し磁石ユニットの表面を傾けることに相当する。また、
磁石ユニット両端のT/M距離が等しいものは、磁石ユ
ニット表面とターゲット表面の平行を保ったまま磁石ユ
ニットをターゲット法線方向に移動させることに相当す
る。それぞれの変化方法による作用について説明する。
【0028】(1)磁石ユニット両端のT/M距離が異
なる場合 発明が解決しようとする課題で述べたように、磁石ユニ
ットを複数台用いた場合には膜厚分布に「ねじれ」が現
われ、薄膜の膜厚分布の均一性を悪化させる原因となっ
ている。膜厚分布の「ねじれ」を打ち消すために、薄膜
の膜厚の厚い部分に対応する磁石ユニットをターゲット
表面から遠ざけ、薄膜の膜厚の薄い部分では磁石ユニッ
トをターゲット表面に近づけて磁石ユニットを傾斜させ
る。磁石ユニットに傾きを持たせて配置すると、ターゲ
ット表面上での磁場強度は、磁石ユニット表面がターゲ
ット表面に遠ざかる部分では弱まり、ターゲット表面に
近づく部分では強まる。このため、ターゲット表面上に
生成される帯状のプラズマ密度は、磁石ユニットを遠ざ
けた部分で薄く、近づけた部分で濃くなる。このときの
薄膜の膜厚は、磁石ユニットを遠ざけた部分で薄く、近
づけた部分で厚くなるので、膜厚分布の「ねじれ」を打
ち消すことができる。これを、各々の磁石ユニットにつ
いて適切な傾きにすることで膜厚分布の均一性を良くす
ることができる。
【0029】(2)磁石ユニット両端のT/M距離が等
しい場合 同じ磁石ユニットを複数台並べた場合、得られる薄膜の
膜厚は、最外側磁石ユニットに対応する部分で薄くなる
ことがある。これを防ぐには最外側磁石ユニットに対応
するプラズマの密度を他の磁石ユニットによるプラズマ
密度よりも高くすればよい。このため、最外側磁石ユニ
ットの磁場強度を他の磁石ユニットよりも強くするため
に、磁石ユニットをターゲット表面に近づける。このよ
うな配置法を採ることで、薄膜の膜厚分布の均一性は改
善される。さらに、ターゲット表面の浸食が進みターゲ
ットの厚みが薄くなった場合、T/M距離が近くなり、
ターゲット表面上での磁場強度が強くなるため、膜厚分
布に経時変化が起こる。これを防止するために、ターゲ
ット表面の浸食の深さと共に磁石ユニットをターゲット
表面の方線方向に磁石ユニットを垂直移動させ、常にT
/M距離が一定になるように保つことで、膜厚分布の経
時変化を防ぐことができる。
【0030】第2の発明は、複数台の磁石ユニットを備
えたスパッタリングカソードにおいて、各磁石ユニット
の取付け間隔を調整する。スパッタ粒子は、主に、ター
ゲット表面上の帯形状のプラズマによりスパッタリング
された帯形状の領域(エロージョン)から飛び出す。各
磁石ユニットの取付け間隔を広げると、磁石ユニットと
共に各エロージョンどうしの間隔も広がるため、幅広い
領域に薄膜を形成できるが、各磁石ユニットの中間部に
対応する膜厚は薄くなる。本発明では、各磁石ユニット
の取付け間隔を独立に変化させることができるため、エ
ロージョン間の膜厚と、エロージョン部の膜厚の差が少
なくなるような適当なエロージョン間の間隔が設定でき
ると共に、大面積の基板に薄膜の膜厚分布の均一性の良
い領域を広く得ることができる。また、すべての磁石ユ
ニットを、その取り付け間隔を保ったまま同期させてタ
ーゲット面に平行に往復運動可能な機構を設けているた
めに、幅広い領域に均一な膜厚を得るための適正なエロ
ージョン分布を保ったまま、エロージョン全体を往復運
動させてターゲット表面全面をエロージョンすることが
できる。このため、パーティクルの低減、ターゲット利
用率の向上という効果がある。
【0031】第3の発明では、第1、2の発明の磁石ユ
ニットの取り付け配置を組み合わせて膜厚分布の均一性
の良い薄膜を得ることができる。第2の発明から、薄膜
の膜厚分布の均一性の良い領域を広げ、第1の発明よ
り、「ねじれ」を打ち消し膜厚分布の均一性のよい薄膜
となるように磁石ユニットの配置を調整する。それぞれ
の作用については前述のとおりである。
【0032】第4の発明は、スパッタリングカソードに
印加する電力をモニターする機構と第1〜3の発明を組
み合わせたものである。前述したように、薄膜の作成時
には、膜厚分布の投入電力依存、ターゲットの浸食によ
る膜厚分布の経時変化等の問題がある。膜厚分布の投入
電力依存は、投入電力を増加させていくと、膜厚分布の
「ねじれ」部分に対応したプラズマに電力がより集中し
やすくなることに起因する。その理由は明らかではない
が、元来、「ねじれ」に対応する部分はプラズマが集中
しやすく、電力によりその集中度合いが変化する。ある
投入電力にて磁石ユニットを良好な薄膜の膜厚分布の均
一性が得られるように配置すると、投入電力を変化させ
た場合に、「ねじれ」部分の膜厚が顕著に変化するた
め、良好な膜厚分布の均一性は得られなくなる。このた
め、投入される電力に応じて、膜厚の薄い部分では磁場
強度が大きくなるように、また、膜厚の厚い部分では磁
場強度が小さくなるように各磁石ユニットの配置を再調
整することにより投入電力にかかわらず膜厚分布を一定
にすることができる。ターゲットの浸食による膜厚分布
の経時変化は、ターゲットの浸食速度が、特に、最外両
側の磁石ユニットの「ねじれ」に対応する部分で速く、
ターゲット面内で一定ではないことに起因する。これ
は、膜厚分布の「ねじれ」に対応する部分に電力が集中
し、プラズマ密度が濃くなる傾向にあるからである。タ
ーゲットの浸食速度が一定でないことから、長期間にわ
たり成膜を行うにしたがい、T/M距離は各磁石ユニッ
ト毎に変化する。このため、ターゲット表面上の磁場強
度が変化し、良好な薄膜の膜厚分布の均一性が得られる
磁石ユニットの配置が変わってしまう。ターゲットの浸
食度合を推し量るためには、成膜時の投入電力をモニタ
ーし、投入積算電力を計算すればよい。このように推定
されるターゲットの浸食量にしたがって、各磁石ユニッ
トの配置を再調整することにより、経時的に変化のない
ような膜厚分布を得ることができる。
【0033】第5の発明は、第1〜3の発明と膜厚計測
機器を組み合わせたものである。本発明では、膜厚計測
機器本体と膜厚センサーからなり、膜厚センサーは真空
室内に設置される。スパッタリングカソードの対向面
(基板が設置される場所)に膜厚センサーを複数個設置
すれば、膜厚計測器の出力データから、膜厚分布を計算
することができる。所望の膜厚分布が得られるように、
前記磁石ユニット位置制御機構にフィードバックをか
け、各磁石ユニットの位置を調整する。この動作を行う
ことで各成膜条件における最適な磁石ユニットの配置を
迅速に得ることができる。ターゲットのエロージョン分
布は基板の有無に依存しないので、この様にして決めた
磁石ユニット配置を保ったまま基板上に成膜をおこなう
と、膜厚計測器から得られた膜厚分布と同様な分布が基
板上に実現される。
【0034】第6の発明は、1台乃至複数台の磁石ユニ
ット全体を周期移動させ、且つ周期移動中の磁石ユニッ
ト全体のターゲットに対する相対位置と前記磁石ユニッ
トのT/M距離制御機構を連動させたものである。往復
運動中の磁石ユニットがターゲット周囲に配置されるタ
ーゲットシールドに接近した場合に、シールドに接近し
た磁石ユニットに対向する基板部の膜厚が薄くなってし
まう。これは、密度の濃いプラズマを形成しているマグ
ネトロン放電中のドリフト電子が、ターゲットシールド
によってその運動を阻害されるため、プラズマ密度が薄
くなるためである。このため、磁石ユニットがターゲッ
トシールドに接近したときに、磁石ユニットをターゲッ
ト側に近づけ、磁場強度をさらに増加させることにより
プラズマ密度を濃くし、この部分の膜厚が薄くならない
ようにすることができる。その結果として、常に良好な
膜厚分布を持った薄膜が得られる。
【0035】
【実施例】以下に、図面を参照して、本発明の実施例を
説明する。
【0036】図1は、本発明の第1実施例のスパッタリ
ングカソード1の構成を示す正面断面図の左半分で、図
2は、本発明の第1実施例のスパッタリングカソード1
の構成を示す側面断面図である。また、図3は第1実施
例のスパッタリングカソード1の構成を下面から見た図
である。これを参照してスパッタリングカソード1の構
造を具体的に述べる。スパッタリングカソードはカソー
ドボディ5と磁石ユニット100とターゲット2とバッ
キングプレート10と水路9を形成する水冷ジャケット
8から構成される。スパッタリングカソード1は、スパ
ッタリングが行われる空間を形成する真空壁4に、イン
シュレータ6を介して取り付けられる。スパッタリング
時に印加される電力は、直流可変電源201からスパッ
タリングカソード1に供給される。
【0037】スパッタリングカソード1の取付けの方向
を図2に示すごとく、図面に向かって左側をL方向、右
側をR方向とする。
【0038】磁石ユニット100は、支持部181、シ
ャフト182、アクチュエータ150を介して磁石台座
180に連結される。シャフト182は、アクチュエー
タ150の動作出力を磁石ユニット100に伝えるもの
である。また、磁石台座180は、ボールネジ161に
嵌装した自走式のスライドユニット160が取り付けら
れ、ガイド161に沿って移動可能となっている。尚、
磁石ユニット100は、本実施例では、4台の場合につ
いて示してある。これらを総称して磁石組立体400と
呼ぶ。
【0039】アクチュエータ150は、磁石ユニット1
00の裏面RL方向の端部分に支持部181とシャフト
182により磁石ユニットに取り付けられている。
【0040】各磁石ユニット100に取り付けられてい
る4台のスライドユニット160は、通常は各々同期し
て動作するが、各々独立した動作をとることもできる。
【0041】磁石ユニット100には、便宜的に#1〜
#4の磁石番号を割り当てる。
【0042】スパッタリングカソード1に取り付けられ
た4台の磁石ユニット100は、アクチュエータ150
により、ターゲット面に垂直な方向800に沿って移動
する。移動の方式には2通りあり、ひとつは、磁石ユニ
ット100の裏面RL部分に取り付けられた2台のアク
チュエータ150(A)、(B)が同時に同距離、ター
ゲット面に垂直な方向800に沿って移動する。このた
め、磁石ユニット100の表面とターゲット2の表面は
平行を保ったまま磁石ユニット100表面とターゲット
2表面間のT/M距離310(A)、(B)を同時に変
えることができる。他方、磁石ユニット100の裏面R
L部分に取り付けられた2台のアクチュエータ150
(A)、(B)がターゲット面に垂直な方向800に沿
って移動する際、R部またはL部のアクチュエータ15
0の移動量がL部またはR部の移動量よりも多ければ、
結果として磁石ユニット100の表面は、図2に示した
ように、ターゲット2の表面に対して斜めに配置される
ことになる。
【0043】上記2通りのアクチュエータ150の動作
は、4台の磁石ユニット100について、それぞれ独立
に行われるため、各々の磁石ユニット100は磁石台座
180と水冷ジャケット8とカソードボディ5で囲まれ
た空間内で自由な配置を採ることが可能である。
【0044】スパッタリングカソード1に取り付けられ
た4台の磁石ユニット100は、スライドユニット16
0により、ターゲット面に平行な方向801に沿って移
動可能である。スライドユニット160は自走すること
により、磁石ユニット100をカソードボディ5により
形成される空間内で任意の位置に配置することができ
る。
【0045】上記スライドユニット160の動作は、4
台の磁石ユニット100について、それぞれ独立に行わ
れるため、各々の磁石ユニット100をカソードボディ
5により形成される空間内で任意な位置に配置させるこ
とが可能である。
【0046】また、上記磁石ユニット100に支持部1
81を介して取り付けられたアクチュエータ150と磁
石台座180を介して取り付けられたスライドユニット
160により、4台の磁石ユニット100はそれぞれ独
立にターゲット面に平行に移動し、均一な厚みを持つ薄
膜が得られるような適切な配置を採ることができる。
【0047】アクチュエータ150とスライドユニット
160はコンピュータ200とコントローラ202によ
り、メモリーされた位置へ移動できる。
【0048】図4に本実施例に用いたアクチュエータ1
50の詳細を示す。アクチュエータ150はシリンダ4
50とシャフト182から構成され、シリンダ450は
磁石台座180に固定される。シリンダ450は油圧ま
たは空圧動作である。シャフト182は、磁石台座18
0に設けた穴を通って、支持部181を介して磁石ユニ
ットに接続しており、磁石台座180には固定されてい
ない。その動作は、ターゲット面に垂直な方向800に
沿う。
【0049】図5に本実施例に用いた磁石ユニット10
0を示す。磁石ユニット100は外周磁極101と中心
磁極102とヨーク103から構成された矩形磁石ユニ
ットである。本実施例では同じ仕様の磁石ユニット10
0を4台使用している。
【0050】図6には本実施例の他の動作方法として、
スライドユニット160により、4台の磁石ユニット1
00を同期させてターゲット面に平行な方向801に沿
って往復運動させ、且つ、ターゲット面に垂直な方向8
01に沿って各磁石ユニットを独立して運動させる場合
の説明のための、スパッタリングカソード1の正面断面
図を示す。
【0051】図6には説明の便宜上磁石ユニット100
は図3の最左側に相当する1台(#1)のみを示してあ
る。その他のスパッタリングカソードの構成は第1実施
例と同様であるので図示を省略する。
【0052】磁石ユニット100がターゲット面に平行
な方向801に沿って往復運動する場合に置いて、図6
(a)は#1磁石ユニット100が最も図面に向かって
右側にきた場合、図6(b)は#1磁石ユニット100
が最も図面に向かって左側にきた場合の状態をそれぞれ
表す。
【0053】第1実施例のスパッタリングカソードで
は、磁石ユニット100の揺動幅を大きくした場合に、
最外側磁石ユニット100により生成されるプラズマが
ターゲットシールド3と重なり、この部分の膜厚が薄く
なってしまうことがある。
【0054】この問題を解決するために図6(b)の位
置ではアクチュエータ150により、磁石ユニット10
0をターゲット2側に近づけている。また、図6(a)
の位置では磁石ユニット100をターゲット2から遠ざ
けている。この様に磁石ユニット100の揺動位置に応
じて磁石ユニット100の配置を変化させることで、膜
厚分布の均一性の良い薄膜を得ることができる。
【0055】磁石ユニット100の揺動位置に応じて磁
石ユニット100の垂直方向の配置を変化させる方法
は、上記の場合に限定されるものではない。
【0056】図7に図1乃至図5に示すスパッタリング
カソード1を用いて薄膜を360mm×465mmの大
きさの基板上に堆積させ、その薄膜の膜厚の分布をプロ
ットした結果を示す。図7(a)は、従来の(特開平6
−192833号)カソードによるものであり、図7
(b)は、実施例のスパッタリングカソードを用いた場
合の結果である。薄膜の膜厚は、基板内で最も膜厚の厚
い点で規格化し、膜厚を百分率で表し等高線表示したも
のである。601は等高線、602は膜厚である。
【0057】図7(a)の膜厚の基板面内の均一性は±
11.1%であった。また、X軸方向両端で膜厚が急減
し、膜厚分布形状は好ましくないものとなっている。
【0058】これに対して、実施例のスパッタリングカ
ソードを用いたときの膜厚分布(図7(b))は、基板
面内でほぼ平坦化されており、基板面内の膜厚分布の均
一性は±3%となった。この時の4台の磁石ユニット1
00の配置は、まず、各磁石ユニット#1〜#4に順
に、各磁石台座180の表面からそれぞれ4mm、2m
m、2mm、4mmずつ各磁石ユニット100表面をタ
ーゲット2の方向に平行移動させ、次に、#1磁石ユニ
ット100のL部を1mm、#4磁石ユニット100の
R部を1mmそれぞれさらにターゲット方向に近づける
ことにより傾斜をもうけた。#1〜#4の各磁石ユニッ
ト100の取り付け間隔はそれぞれ20mm、10m
m、20mmとした。この様に磁石ユニットの取り付け
を適切に配置することで、膜厚分布は平坦化され、且つ
均一性は大幅に改善された。
【0059】図8は第2実施例のスパッタリングカソー
ド1の構成を示す正面断面図である。スパッタリングカ
ソード、磁石ユニット、磁石ユニット位置制御機構等は
第1実施例と同様である。
【0060】本実施例が第1実施例と異なる点は、直流
可変電源201がコンピュータ200により制御される
ことである。
【0061】薄膜を作成する際、直流可変電源からスパ
ッタリングカソードに投入される電力の大きさによっ
て、薄膜の膜厚分布が変化する場合がある。この場合
は、直流可変電源201の投入電力に応じて適切な膜厚
分布となるように、コンピュータ200からコントロー
ラー202を介してアクチュエータ150およびスライ
ドユニット160を制御して磁石ユニット100の位置
を調整する。
【0062】さらに、直流可変電源201により電力を
投入し続け、ターゲット2が浸食されると、膜厚分布
は、投入された積算電力に対して依存性を示す場合があ
る。この場合、放電時にターゲットに流れる電流をコン
ピュータ200によりモニターし、その電流の変化から
適切な膜厚分布となるように、コンピュータ200がコ
ントローラー202を介してアクチュエータ150およ
びスライドユニット160を制御して磁石ユニット10
0の位置を調整する。
【0063】図9は第3実施例のスパッタリングカソー
ドの正面断面図である。スパッタリングカソードの構成
は第1実施例と同様であるので説明を省略する。
【0064】本実施例が他の実施例と異なる点は、膜厚
センサー206を成膜室内に設置し、その膜厚を測定す
る膜厚計205の出力がコンピュータ200に入力され
る構成となっていることである。
【0065】膜厚計205に水晶式膜厚計を膜厚センサ
ー206には水晶振動子をそれぞれ用いた。
【0066】また、アクチュエータ150およびスライ
ドユニット160はコントローラー202を介してコン
ピュータ200により制御されるようにした。
【0067】直流可変電源201による電力とAr等の
ガスによりマグネトロン放電を起こし、真空室内に複数
個設置した膜厚センサー206上に薄膜を形成する。膜
厚センサー206の出力信号は膜厚計205に入力さ
れ、膜厚がわかる。この値はコンピュータ200に入力
される。各ケ所に設置された膜厚センサー206の値を
コンピュータ200に取り込み、所望の膜厚分布となる
ように、コンピュータ200からコントローラー202
を介してアクチュエータ150およびスライドユニット
160にフィードバックをかける。
【0068】膜厚センサーとしては、非接触式のシート
抵抗プローブを用いることもできるので、膜厚センサー
は上記に限定されるものではない。
【0069】上記のような構成を採ることで、所望の膜
厚分布を得るための適切な磁石配置を決めることができ
る。
【0070】第1〜3の実施例を組み合わせても膜厚分
布の均一性の良い薄膜を得ることができる。
【0071】尚、本発明において平面矩形磁石ユニット
としては、前記実施例のほか、図10(a)乃至(e)
に示した平面形状のものも想定している。それぞれ、1
01が外周磁極であり、102が中心磁極である。
【0072】
【発明の効果】請求項1から3項の発明によれば、スパ
ッタリングカソードのターゲットの裏面に1台乃至複数
台の磁石ユニットを配置し、その磁石ユニットの表面を
ターゲット表面に対して傾斜を持たせる配置方法とター
ゲット表面の法線方向に磁石ユニットを垂直移動可能と
し、さらに、複数台の磁石ユニットの場合には、その配
置間隔を調整可能としたことで、各磁石ユニットにおい
て最適な配置を容易に調整でき、均一性の良い薄膜を得
ることができる。
【0073】また、請求項4項から6項の発明により、
成膜時の投入電力の大きさによる膜厚分布の変化、ター
ゲットの浸食が進むことによる膜厚分布の経時変化、磁
石ユニット全体を周期移動させたときの磁石ユニットの
位置による膜厚分布の変動に対しても、それらの変化量
を最小限度に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のスパッタリングカソー
ドの構成を示す一部正面断面図である。
【図2】 同じく側面断面図である。
【図3】 同じく底面図である。
【図4】 実施例のアクチュエータの詳細図である。
【図5】 実施例の磁石ユニットの斜視図である。
【図6】 (a)および(b)は、第1実施例の動作を
説明する図である。
【図7】 膜厚分布を比較する図で、(a)は従来のス
パッタリングカソードによる膜厚分布の図、(b)は第
1実施例のスパッタリングカソードによる膜厚分布の図
である。
【図8】 本発明の第2実施例のスパッタリングカソー
ドの構成を示す一部正面断面図である。
【図9】 本発明の第3実施例のスパッタリングカソー
ドの構成を示す一部正面断面図である。
【図10】 (a)乃至(e)は実施例で使用可能な磁
石ユニットの平面形状を表した図である。
【図11】 (a)および(b)は従来のスパッタリン
グカソードによる膜厚分布を説明する図である。
【符号の説明】
1 スパッタリングカソード 2 ターゲット 3 ターゲットシールド 4 真空壁 5 カソードボディ 6 インシュレータ 7 スペーサ 8 水冷ジャケット 9 水路 10 バッキングプレート 11 Oリング 100 磁石ユニット 101 外周磁極 102 中心磁極 103 ヨーク 150 アクチュエータ 160 スライドユニット 161 ガイド 162 ボールネジ 180 磁石台座 181 支持部 182 シャフト 200 コンピュータ 201 直流可変電源 202 コントローラ 205 膜厚計 206 膜厚センサー 310 T/M距離 400 磁石組立体 450 シリンダ 601 膜厚 602 等高線 800 ターゲット面に垂直な方向 801 ターゲット面に平行な方向 900 揺動方向

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲットとその裏面に少なくとも1
    台の平面矩形状の磁石ユニットを備えたスパッタリング
    カソードにおいて、磁石ユニットの長辺方向両端にター
    ゲット表面と磁石ユニットとの間の距離を変化させるた
    めの機構を設けたことを特徴とするスパッタリングカソ
    ード。
  2. 【請求項2】 ターゲットとその裏面に複数台の平面
    矩形状の磁石ユニットを備えたスパッタリングカソード
    において、各々の磁石ユニット間の距離をターゲット面
    に平行に、かつ各々独立に変化可能としてあると共に、
    すべての磁石ユニットを同期させてターゲット面に平行
    に往復移動させるための機構を設けたことを特徴とする
    スパッタリングカソード。
  3. 【請求項3】 ターゲットとその裏面に複数台の平面
    矩形状の磁石ユニットを備えたスパッタリングカソード
    において、磁石ユニットの長辺方向両端にターゲット表
    面と磁石ユニットとの間の距離を変化させるための機構
    が設けてあると共に、各々の磁石ユニット間の距離をタ
    ーゲット面に平行に、かつ各々独立に変化可能としてあ
    り、すべての磁石ユニットを同期させてターゲット面に
    平行に往復移動させるための機構を設けたことを特徴と
    するスパッタリングカソード。
  4. 【請求項4】 スパッタリングカソードに印加する電
    力に応じて、各々の磁石ユニットの長辺方向両端の表面
    とターゲット表面との距離、および、各々の磁石ユニッ
    ト間の距離を制御する機構を設けた請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載のスパッタリングカソード。
  5. 【請求項5】 真空室内の少なくとも1か所に設置し
    た膜厚計測器の指示値に応じて、各々の磁石ユニットの
    長辺方向両端の表面とターゲット表面との距離、およ
    び、各々の磁石ユニット間の距離を制御する機構を設け
    た請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスパッタリン
    グカソード。
  6. 【請求項6】 磁石ユニットのターゲット表面に平行
    な面での相対位置に応じて、各々の磁石ユニットの長辺
    方向両端の表面とターゲット表面との距離、および、各
    々の磁石ユニット間の距離を制御するための機構を設け
    た請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスパッタリン
    グカソード。
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