JPH08198248A - 紙製の防水断熱材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐水性及び断熱性に富む紙製の耐水断熱材を
提供する。 【構成】 この耐水断熱材は、ライナ原紙１と中芯原紙
２の間に不織布３の層を設けた段ボール４からなるもの
であり、上記段ボール４が全体に防水剤を含浸してなる
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、紙製の防水断熱材に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】段ボールは、ライナ原紙と中芯原紙の間
に空気層が存在するため、断熱性を有するが、単なる紙
製の段ボールでは、実用性ある断熱効果を得ることはで
きず、また水で容易に濡れるため、耐水強度が弱く、そ
の用途が限られていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる段ボ
ールを改良し、耐水性及び断熱性に富む紙製の耐水断熱
材を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明では、段ボールの
ライナ原紙と中芯原紙の間に不織布の層を設け、更にか
かる段ボール全体に防水剤を含浸させることにより、上
記目的を達成した。

【０００５】かかる製品は、段ボールの製造に当たっ
て、ライナ原紙の内側に不織布を貼着し、該不織布側
に、中芯原紙を張り合わせ、ライナ原紙／不織布／中芯
原紙、ライナ原紙／不織布／中芯原紙／ライナ原紙また
はライナ原紙／不織布／中芯原紙／不織布／ライナ原紙
の積層体からなる段ボールを製造し、この段ボールにフ
ッ素系又はポリウレタン系等の防水剤を含浸させること
によって製造できるが、予め防水剤を含浸させたライナ
原紙や不織布等を接着して製造してもよい。

【０００６】不織布としては、合成繊維及び天然繊維い
ずれのものを使用してもよいが、使用後、自然に戻すと
いう観点から、天然繊維製であるのがが好ましく、特に
紙と同じセルロース繊維からなるものを使用するのがよ
い。

【０００７】

【実施例】本発明の一例を図面に示すが、この製品は、
ライナ原紙１／不織布３／中芯原紙２／不織布３／ライ
ナ原紙１の積層体（各層間の接着には、通常の段ボール
製造用の接着剤を使用した）からなる段ボール４を製造
し、この段ボール４にフッ素系防水剤を含浸させたもの
である。なお、不織布３としては綿不織布を使用した。
この製品は、断熱性に非常に優れ、耐水性をも有するた
め、生鮮食料品等の輸送容器に使用できるだけでなく、
非常時の組み立て式家屋の素材、または、ガラス戸、壁
材、屋根材の破損部分の補修に使用することもできた。

【０００８】

【発明の効果】本発明の製品は、紙と不織布からなる軽
量にして扱い易い製品であり、不織布と中芯原紙の空間
の相乗効果により断熱性が高く、しかも、耐水加工され
ているため、防水性にも富んでいる。また、紙を主体と
し、不織布にも綿等の天然繊維を使用できるため、使用
後、製品は燃やしても、土に埋めても、自然に戻し易
く、公害のないものである。本発明の製品は、生鮮食料
品等の輸送容器、家屋の補修材等として有効に使用でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ ライナ原紙 ２ 中芯原紙 ３ 不織布 ４ 段ボール

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｄ０４Ｈ 1/42 Ｆ Ｇ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ライナ原紙と中芯原紙の間に不織布の層
   を設けた段ボールからなるものであり、上記段ボールが
   全体に防水剤を含浸してなるものであることを特徴とす
   る請求項１の断熱材。
2. 【請求項２】 上記不織布が天然繊維からなるものであ
   ることを特徴とする請求項１の断熱材。