JPH08197525A - タイルの成形型とその成形型の製造方法 - Google Patents

タイルの成形型とその成形型の製造方法

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JPH08197525A
JPH08197525A JP969695A JP969695A JPH08197525A JP H08197525 A JPH08197525 A JP H08197525A JP 969695 A JP969695 A JP 969695A JP 969695 A JP969695 A JP 969695A JP H08197525 A JPH08197525 A JP H08197525A
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mold
tile
insert
nest
molding
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JP969695A
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Akio Shibata
秋夫 柴田
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Original Assignee
SHINKO YOGYO KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28BSHAPING CLAY OR OTHER CERAMIC COMPOSITIONS; SHAPING SLAG; SHAPING MIXTURES CONTAINING CEMENTITIOUS MATERIAL, e.g. PLASTER
    • B28B3/00Producing shaped articles from the material by using presses; Presses specially adapted therefor
    • B28B3/003Pressing by means acting upon the material via flexible mould wall parts, e.g. by means of inflatable cores, isostatic presses

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 裏足付タイルの乾式成形において、圧縮密度
の均一な成形体を成形できる成形型とその成形型を容易
に製造できる製造方法を提供する。 【構成】 裏型2の表面に弾性材からなる裏足成形板3
を、その表面に凹凸を形成して固着する。裏型2の表面
には上記凸部に位置して凹形溝2aを形成し、これに入
子20を嵌合する。入子20の上面と裏足成形板3間に
空間部10を形成する。各空間部10を相互に連通する
とともに各空間部10とこれらを連通する穴内に液体1
2aを密封状態で充満する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉体からなるタイル原料
を金型に充填して圧縮成形するタイルの乾式成形におけ
るタイルの成形型及びその成形型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粉体からなるタイル原料を金型に
充填してタイルを成縮成形するタイルの乾式成形におい
て、タイル裏面に接着効果を高める裏足を形成するため
に、図15に示すように、表面に厚肉の凸状部101と
凹状部102を形成したウレタンゴムからなる裏足形成
板103をタイル裏型104の無穴状の表面に設けたも
の(第1の従来の技術)や、図16に示すように、タイ
ル裏型105の表面105aにウレタンゴムからなる裏
足形成用ブロック106を、その上部106aを突出さ
せて埋設したもの(第2の従来の技術)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】タイルの乾式成形にお
いて、タイル原料を成形型内に充填するときに、タイル
原料の粉体の特性や充填装置の構造によって均一な充填
密度を得ることはかなり難しく、密度むらのある状態で
加圧した成形体を焼成すると、焼成収縮によってそのタ
イルが変形し、満足し得る正確な形状を得ることが困難
になる。
【0004】また、上記従来のように裏型に設けた弾性
材からなる裏足成形板は、わずかに原料充填むらを吸収
する効力はあるが、満足することが出来ない状況にあっ
た。近年、壁面に施工されたタイルの剥離事故が問題と
なり、タイルの裏足である凹凸形状、すなわち一般的に
は筋状断面の溝の深さはタイルの剥離防止対策上から一
段と深くなってきている。
【0005】このタイルの裏足を成形する部分は上記の
凸状部101やブロック106であるが、この部分は加
圧成形するときには他の部分よりもタイル原料の圧縮比
が大きい。従って、裏足溝が深くなるようにした成形型
を使用したとき、原料充填むらがあると成形密度のばら
つきが大きくなり、このため、成形体の焼成後のタイル
の形状が悪くなる傾向があった。
【0006】そこで本発明は、上記従来の問題点を解決
し、深い裏足筋のタイルで、焼成収縮によって変形する
ことの少ないタイルを成形することができるタイルの成
形型及びその成形型を容易に製造できる製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段その作用】本発明は上記の
課題を解決するためのもので、請求項1記載の発明は、
金属製のタイル裏型(2)の表面に薄い弾性材からなる
裏足成形板(3)を、その表面に複数の凹凸(3a,3
b)を形成して固着し、その各凸部(3a)における裏
型(2)の表面には夫々凹形溝(2a)を形成し、各凹
形溝(2a)内には入子(20)を、該入子(20)の
上面と裏足成形板(3)の裏面間に空間部(10)を設
けて内蔵し、上記複数の空間部(10)を相互に連通
し、該複数の空間部(10)とこれらを連通する穴(2
d,4a,4c)に液体(12a)を密封状態で充満し
たことを特徴とするタイルの成形型である。
【0008】この請求項1記載の発明においては、裏足
成形板(3)上にタイル原料(9)を充填し、上型
(8)でタイル原料(9)を加圧すると、タイル原料
(9)内に作用した圧力が裏足成形板(3)における凸
部(3a)と凹部(3b)に、その表面側から作用しつ
つタイル原料(9)は所定の厚みに圧縮成形される。
【0009】このとき、同じ凸部(3a)であっても原
料充填密度の高いところ、例えば図7のA部での凸部
(3a1 )では成形体内に高い圧力が発生して該凸部
(3a1)が強く押し下げられる。一方原料充填密度の
低いところ、例えば図7のB部での凸部(3a2 )では
成形体内に発生する圧力は低く、その部分の凸部(3a
2)は弱くしか押し下げられない。
【0010】したがって、上記のように高い圧力が発生
した部分における凸部(3a1 )における空間部(10
1 )内の液体(12a)が押し下げられ、その押し出さ
れた液体(12a)は、連接穴(2d)を通じて低い圧
力が発生した部分における凸部(3a2 )の空間部(1
2 )に送りこまれてその液体(12a)が上昇し、該
凸部(3a2 )の裏足成形板(3)を押し上げて下部か
ら反作用的に成形板を圧縮する。
【0011】従って充填されたタイル原料に密度むらが
あっても各凸部分(3a1 )(3a 2 )における原料は
均一に圧縮され、ほぼ均一な密度の成形体になる。請求
項2記載の発明は、上記請求項1記載の空間部(10)
の高さ(H)を、裏足成形板(3)が異常に加圧された
場合に入子(20)の上面に当たってその裏足成形板
(3)の所定以上のへこみを規制する寸法に設定したこ
とを特徴とするタイルの成形型である。本請求項2記載
の発明においては粉体原料(9)が、裏足成形板(3)
の凸部(3a)において、局部的に高密度であった場合
に、その凸部(3a)が異常に加圧されると、その凸部
(3a)が入子(20)の上面に当ってそれ以上のへこ
みが規制され、許容応力を超えて凸部(3a)が破損す
ることが防止される。
【0012】請求項3記載の発明は、金属製の裏型
(2)の表面に複数の凹形溝(2a)を形成し、該凹形
溝(2a)内に入子(20)を上下動可能に嵌入し、該
入子(20)を凹形溝(2a)の底面から浮かせた状態
で裏型(2)の表面に弾性材をコーティングし、その後
に入子(20)を凹形溝(2a)の底部側へ引き下げ
て、入子(20)と上記コーティングした弾性材からな
る裏足成形板(3)との間に空間部(10)を形成する
ことを特徴とするタイルの成形型の製造方法である。
【0013】本請求項3記載の発明においては、入子
(20)を浮かせた状態で裏足成形板(3)をコーティ
ングし、その後に入子(20)を引き下げる作業によ
り、裏足成形板(3)の凸部(3a)の裏側に空間部
(10)を容易に形成でき、上記請求項1記載の成形型
の製造が容易である。
【0014】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
において、入子(20)をその上部が凹形溝(2a)よ
り突出した状態に浮かせたことを特徴とするタイルの成
形型の製造方法である。
【0015】本請求項4記載の発明においては、上記凸
部(3a)の裏側に窪み(3d)を形成して、該凸部
(3a)を薄肉に形成することが容易である。そのた
め、凸部(3a)を薄肉にしてその撓み変形を容易に
し、空間部(10)相互間の圧力伝達を良好にして均一
な圧縮密度のタイルを成形することに効果的である。
【0016】
【実施例】以下に本発明を図を参照して詳細に説明す
る。図1乃至図7はタイル成形型の第1実施例を示す。
【0017】図1において、1は固定の型枠で、原料充
填空間1aを形成している。2は金属製の裏型(下型)
で、その表面部が上記原料充填空間1a内に位置して固
設されているとともに、表面部に溝型空間部2aが形成
されている。3は弾性材からなる裏足成形板で、上記裏
型2の表面にコーティングにより固設されている。4は
金属製の型台で、これに上記裏型2がパッキン5を介し
て載置され、これら型台4と裏型2がボルト6で結合さ
れている。7は金属製の成形機定盤で、これに上記型台
4が載置固定されている。8は昇降可能に備えられた金
属製の上型で、図示しない昇降駆動装置によって下降す
ることにより、上記原料充填空間1a内に充填されたタ
イル成形用の粉体原料9を加圧するようになっている。
【0018】20は入子で、上記裏型2の表面に形成し
た溝型空間部2a内に上下動可能な状態で嵌入されてい
る。次に図1乃至図7において上記裏型2、裏足成形板
3、型台4及び入子20について詳述する。
【0019】裏型2は金属材料で形成され、図の実施例
では図1に示すように所定の厚みを有し、図2に示すよ
うに平面形状が正方形に形成されている。2aは裏型2
の表面に形成した溝型空間部で、その横断面形状が図6
に示すような凹状に形成されている(以下この溝を凹型
溝(2a)という)。またその平面形状は図2の破線で
示すような長尺に形成された長溝状に形成されている。
更に該凹形溝2aは、成形すべきタイルの裏足を形成す
るためのタイル裏面凹部に位置して形成されており、例
えば図2に示すように、裏型2の一方の方向(図2の前
後方向)に2個、中間で分断されて直列的に配置され、
裏型2の他方の方向(図の左右方向)に9個、適宜間隔
を存して並列的に配置されている。また、各凹形溝2a
の長手方向における外側端2bは、裏型2の側端2cに
可及的に近ずけられている。尚、この凹形溝2aの個数
と配置状態は上記実施例に限定されるものではなく、成
形するタイルの大きさ及び裏足形状によって所望に選定
するものである。
【0020】2dは裏型2に上下方向に貫通形成された
連接穴で、図2の破線で示すように、各凹形溝2aの長
手方向の両側部に位置して設けられている。また、裏型
2の側端2c側に位置する連接穴2d1 は、図2に示す
ように側端2cから遠ざけて配置され、他の連接穴2d
2 は凹形溝2aの端部に設けられている。尚、該連接穴
2dは各凹形溝2aの長手方向の中間部にも設けてもよ
い。
【0021】裏足成形板3は上記裏型2の表面の全面を
覆う一枚板で形成されて裏型2の表面に固着されてい
る。そして該裏足成形板3はウレタンゴム等の弾性材料
からなる薄板状(膜状)に形成され、裏型2の上記凹形
溝2aが位置する部分には、凹形溝2aの長手方向に沿
った凸部3aが形成され、該凸部3a以外の部分は凹部
3bに形成され、該凹部3bの裏面がコーティングによ
り裏型2の表面に水密的に固着されている。そして、図
5及び図6に示すように、上記凸部3aの裏面と後述す
る入子20の上面との間に長尺な空間部10が形成さ
れ、該空間部10内の圧力により、裏足成形板3の弾性
限界内で凸部3aが上下動するようになっている。尚、
本実施例においては、凸部3aの裏面には、肉抜きされ
た窪み3dが形成され、該凸部3aの肉厚を薄くして該
凸部3aの内外方向への撓み変形を良くしている。また
空間部10の高さH(図6参照)は、裏足成形板3の凸
部3aが異常に加圧された場合に入子20の上面に当た
って、その裏足成形板3の所定以上のへこみを規制する
寸法に設定されている。
【0022】入子20は金属で形成されており、図5及
び図6に示すように、上記凹形溝2aに、ほぼいっぱい
でかつ上下動可能に嵌合設置されている。この嵌合度合
は、後述する裏足成形板3のコーティング時にその裏足
成形板の原料が入子20と凹形溝2aとの隙間に流入し
ない程度に設定されている。また該入子20は裏足成形
板3をコーティングするまでは凹形溝2aの溝底から適
宜の高さ分浮かしてこの状態でコーティングし、入子2
0によって上記窪み3dを形成し、コーティング終了後
に入子30を引き下げて溝底に密着させて上記の空間部
10が形成されている。
【0023】また、上記入子20おける凹形溝2aの長
手方向への長さは、凹形溝2aの端面に対して上記と同
様な嵌合度合となるように長尺に形成されている。図2
では凹形溝2aと入子20が同じ長円形の破線で重なっ
て表されている。
【0024】更に上記入子20における上記連続穴2d
が位置する部分には、図5に示すように表裏方向に貫通
する連通穴20aが形成されているとともに該連通穴2
0aの下半部に雌ねじ20bが刻設されている。
【0025】上記のような入子20は図2に示す全ての
凹形溝2aに嵌合設置されている。型台4には、上記裏
型2の各連接穴2dの形成位置において、連接穴4aが
形成されており、その上端開口部4bが上記連接穴2d
の下端開口部と連通している。更に該型台4には、一端
が外部へ開口する液体導入路4cが形成されており、こ
れに上記全ての連接穴4aの下端が連通している。
【0026】図1において、11は液空圧変換器で、そ
の体内の下半部に液体12が貯溜され、上半部が気相部
13となって、その気相部13の空気が液体12の液面
に接している。
【0027】14は空圧源で、圧力制御弁15を通じて
上記液空圧変換器11の気相部13に連通しており、所
定の空気圧を上記液体12に作用させるようになってい
る。16は圧力計である。
【0028】17は接続配管で、その一端が上記液空圧
変換器11の底部に開口連通し、他端が上記液体導入路
4cに連通している。18は接続配管17に設けた逆止
弁で、液体導入路4c方向への流通を許容し、これとは
逆方向への流通を阻止するもので上記空間部10内の液
体に発生した高い液圧を受け止めるようになっている。
19は止め弁である。
【0029】12aは上記流体導入路4cと、連接穴4
a,2d及び各空間部10に充満させた液体を示し、こ
れらの液体は上記接続配管17を通じて液空圧変換器1
1内の液体12と接している。
【0030】次に本実施例の作用について説明する。上
記のように流体導入路4cと連接穴4a,2d及び各空
間部10内に液体12aを充満させた状態で、空圧源1
4から供給された空気圧を圧力調整弁15により所定の
空気圧、例えば0〜2kg/cm2 の範囲内で適切に調
圧して液空圧変換器11の気相部13に負荷させ、液体
12を所定圧に加圧する。すると、その液体12に作用
した圧力は、接続配管17、液体導入路4c、連接穴4
a,2dに充満された液体12aに伝播し、全空間部1
0内に充満した液体12aを同圧に昇圧する。この液体
12aの昇圧によって弾性材料で形成された裏足成形板
3における凸部3aは、その圧力を内側面で受圧し、や
や上膨らみの凸状になる。このように弱い力で予圧をか
けておくのは、後の成形時の加圧により凸部3aがへこ
みすぎないようにするためである。
【0031】次で、上記の液体の予圧状態下において、
原料充填空間1a内にタイル原料9を所定量充填し、そ
の後、上型8を下降して充填されたタイル原料9を、そ
の上面から所定圧で加圧する。
【0032】このタイル原料9が加圧圧縮されると、図
7の矢印で示すように、タイル原料9内に作用した圧力
が裏足成形板3における凸部3aと凹部3bに、その表
面側から作用しつつタイル原料9は所定の厚みに圧縮成
形される。また凸部3a部においては、その空間部10
内の液体に上記の圧力が作用する。
【0033】このとき、成形体内の原料充填密度の高い
ところ、例えば図7のA部では原料9内に強い圧力が発
生して該A部における凸部3a1 が強く押し下げられ
る。一方成形体内の原料充填密度の低いところ、例えば
図7のBでは原料9内に発生する圧力は弱く、その部分
の凸部3a2 は弱くしか押し下げられない。
【0034】しかし、上記凸部3a1 と凸部3a2 にお
ける空間部101 と102 は連接穴4a、2d及び液体
導入路4cで相互に連通され、しかも逆止弁18により
液体が液空圧変換器11側へ逃げないようにしているた
め、その空間部101 と10 2 の液体12aに発生する
圧力はパスカルの原理で示されるように同一圧力とな
る。したがって、上記のように高い圧力が発生した箇所
Aにおける凸部3a1 内の液体は裏足成形板3によって
押し下げられ、またその凸部3a1 の裏足成形板3も下
方へ押し下げられ、その押し出された液体は、低い圧力
が発生した箇所Bにおける凸部3a2 の空間部102
送りこまれてその液体12aが上昇し、該凸部3a2
裏足成形板3を押し上げて下部から成形体の原料9を圧
縮する。
【0035】また図7に示すように、粉体原料9の局部
的な高密度により裏足成形板3の凸部3aが図7の3a
1 で示すように所定以上に押圧されてへこんだときに
は、その凸部3a1 が入子20の上面に当り、それ以上
のへこみが阻止される。すなわち、入子20が存在しな
い場合は、凸部3aが深く空間部10内に押し込まれ、
その裏足成形板3の許容応力を超えて破損することがあ
るが、上記のように入子20を存在させて凸部3aのへ
こみ量を規制することにより、上記のような破損を防止
できる。
【0036】次に、上記本発明の成形型による加圧状態
と、上記図15及び図16に示す従来の成形型の加圧状
態とを図14を用いて比較説明する。図14に示すよう
に、タイル原料9は250〜350kg/cm2 程度の
圧力で圧縮されると、原料充填深さのほぼ半分くらいの
厚さの成形体9aとなる。
【0037】今、仮に原料充填深さd=20mm、成形
体厚さ=10mm、凸部高さh=2mmとしたとき裏型
Cの表面の凹形部分Dにおける成形体9aの圧縮比は2
0/10=2となる。また凸形部分Eにおける成形体9
aの圧縮比は(20−2)/(10−2)=18/8=
2.25となり凸形部分Eの箇所の方が強く圧縮され
る。
【0038】タイル原料は粉体であるので、液体のよう
にパスカルの原理は適用されないが、上下方向ばかりで
なく図14に矢印で示すように横方向にも若干の力が作
用して凸形部分Eの上にある部分から凹形部分Dの上部
にある原料に圧力を及ぼすので、圧力比の低い凹形部分
Dでも若干成形体9aの密度の向上がみられる。
【0039】ところが、図15及び図16に示す従来の
成形型においては、原料の充填密度にむらがあるとき、
充填密度の低いところは密度の高いところに比べて、成
形体の圧縮密度は凸形部分E及び凹形部分D共に低いま
まである。したがって、凸形部分Eから凹形部分Dに横
方向に作用する力は密度の低いところの方が弱く、凹形
部分Dの圧縮比が低いところを横方向の力が作用して密
度の高いところに近ずくように補正することは出来な
い。
【0040】これに対し、本発明の成形型においては、
上記のように凸形部分Eの上部の圧縮密度はほぼ均一に
なるので、凸形部分Eの上部から凹形部分Dの上部に対
し横方向に作用する圧力は一様になる。したがって、原
料の充填密度が低いところでも凹形部分Dの上部の原料
に密度が高いところと同様に横方向の圧力を及ぼすので
ほぼ均一な密度の成形体9aを得ることが出来る。
【0041】尚、上記の裏足形成体3における凸部3a
に作用させる液体を加圧する手段は、上記図1に示す装
置に限定されるものではない。次に上記裏型2と裏足成
形板3と入子20とからなるタイル成形型の製造方法に
ついて、図8乃至図11により説明する。
【0042】図8(a)は上記の裏足成形板3をコーテ
ィングする前の裏型2と入子20の状態を示す断面図
で、左端部以外を図2のD−D線の位置で切断し、左端
部を図2のA−A線の位置で切断した状態を表してい
る。図8(b)は使用するピンの側面図である。
【0043】この図において、先ず各凹形溝2a内に、
その上方から入子20を嵌入する。次いで、図8(b)
に示すような、下部に雄ねじ部21aを中間部に上記連
接穴2dに挿通する大径の軸部21bを、上部に上記入
子20の連通穴20aに挿通する小径の先部21cを形
成したピン21を連通穴2dの下側から挿入し、その雄
ねじ部21aを連接穴2dの下部に刻設した雄ねじ2e
に螺着する。そして、このピン21のねじ込みにより、
その段付部分21dで入子20の下面を押し上げ、入子
20を凹形溝2aの底面から所定の高さ分浮き上がらせ
て支承する。この浮き上がらせる高さは、前記の空間部
10の高さに相当する。この浮き上がりより入子20の
下部に空間が生じた状態を図8(a)の右側部分で示し
ており、10aはその空間を示す。
【0044】また、ピン21における先部21cは浮き
上がった入子20における連通穴20a内に挿入する。
この先部21cの外径は、その外周面と連通穴20aの
内周面との隙間に後述する裏足成形板3のコーティング
時に、その原料が流入しないような外径に設定されてい
る。更に先部21cの突出長は、入子20の高さと同一
に形成され、裏足成形板3のコーティング時に、入子2
0の上面と連通穴20aの上面とが面一状態で上記の凸
部3aが成形されるようになっている。
【0045】上記のピン21は図10の左半部に示すよ
うに、1個の入子20の両側に形成した両連接穴2d、
2dに挿入し、1個の入子20を両側で押し上げて、入
子20を全長に亘って均一の高さに押し上げる。また、
全ての入子20を上記のようにピン21により押し上げ
る。
【0046】尚、入子20及びピン21の先部21cに
は、成形される裏足成形板3の付着を防止するための離
型剤を塗布しておく。裏型2の表面には離型剤は塗布し
ない。
【0047】次に図9に示すように、裏足形成板3の成
形用上型22を裏型2上にセットし、裏型2と入子20
の表面及び成形用上型22の裏面間に所定厚の型穴23
を形成する。
【0048】次いで、上記型穴23内にウレタンゴム等
のモノマーを流し込んで充填し、金属製の裏型2を10
0℃〜120℃に加熱して上記モノマーを硬化させると
同時に裏型2の表面に接着させる。
【0049】上記のコーティング後に成形用上型22を
脱型すると、浮き上がった入子20の上面部が凸部でそ
の他の部分が凹部となった薄肉で弾性を有する裏足形成
板3が裏型2の表面に水密的に固着した状態で成形され
る。この状態を図10に示す。
【0050】次に、上記ピンの21を抜き取る。この抜
き取った状態を図10の右半分で示す。この抜取り状態
では、入子20は裏足成形板3との接触により凹形溝2
aの底面から浮いたままである。
【0051】次に、図11の左半部で示すように、ボル
ト24を裏型2の下方から連接穴2dに挿入し、その先
端ねじ部24aを入子20に形成した雌ねじ20bにね
じ込む。そして図11の右半部で示すように、上記ボル
ト24を下方へ引っ張り、その入子20を裏足成形板3
から離して、凹形溝2aの底部に密着させる。この入子
20の引下げにより、入子20の表面と裏足成形板3の
裏面間に上記の空間部10が形成される。そして、ボル
ト24を逆転してそのねじ部24aを雌ねじ20bから
外し、ボルト24を入子20から抜き取る。
【0052】これにより、連接穴2dと空間部10が連
通穴20aを通じて連通する。以上のようにして製造し
た裏型(成形型)を、図1に示すように型台4上に固着
してセットする。これにより、上記のように、液体導入
路4c内の液体を全ての入子20上の空間部10内に流
入され、かつ全ての空間部10を相互連通させることが
できる。
【0053】また、上記の裏足成形板3と入子20との
間で形成される空間部10の高さHは、上記のピン21
の雌ねじ2eに対するねじ込み量により所望にかつ容易
に設定できる。すなわち、雌ねじ2eに対するピン21
のねじ込み量を多くすることにより、入子20の押し上
げ量を多くして裏足成形板3の凸部3aにおける窪み3
dの窪み寸法を長くし、入子20を引下げたときの空間
部10の高さH寸法を長くできる。また、逆にピン21
のねじ込み量を少なくすることにより、窪み3dの窪み
寸法を短くして空間部10の高さH寸法を短くできる。
【0054】従って、タイル原料9の圧縮密度を均一に
するために必要な空間部10の高さと、裏足成形板3が
破損しないための空間部10の許容高さが、裏足成形板
3のコーティング時に容易に設定することができる。
【0055】図12は本発明の成形型の第2実施例を示
す。本第2実施例は、上記第1実施例における裏足形成
板3の窪み3dの横幅寸法L3 よりも裏型2における凹
形溝2aの横幅寸法L4 を大きく設定したものである。
そのために入子20の上面形状が図12に示すように段
状に形成されている。
【0056】図13は本発明の成形型の第3実施例を示
す。本第3実施例は、上記第1実施例における裏足形成
板3の凸部3aの窪み3dをなくし、凸部3aを、その
下面が他の下面と面一になるようにして厚肉に形成した
ものである。そのために、入子20の高さは、凹形溝2
aの深さより短く設定されている。
【0057】上記第2及び第3実施例の凸部3aの断面
形状は、上記の入子20の断面形状を変えることにより
容易に設定でき、また、このような断面形状以外の形状
も入子20の断面形状を所望に設定することにより容易
に形成できる。そして、凸部3aの断面形状、粉体原料
の充填密度の状態やタイル裏足形状等に対して最適な形
状にすることにより、加圧された後においての密度のば
らつきの少ない成形体を得ることができる。
【0058】尚、上記第2及び第3実施例において、そ
の他の構造は上記第1実施例と同様な構造であり、ま
た、その裏足形成板3(成形型)の製造方法も上記と同
様である。
【0059】
【発明の効果】以上のようであるから、請求項1記載の
発明によれば、裏足付タイルの成形において、成形型内
に充填されたタイル原料に密度むらがあっても、密度の
ほぼ均一な成形体を成形でき、その成形体の焼成時にお
いて、そのタイルの変形が極めて少なくなり、良品のタ
イルを得ることができる。請求項2記載の発明によれ
ば、更にタイル原料の圧縮時に、裏足成形板の凸部が異
常に加圧された場合には、入子の存在によって裏足成形
板の異常変形が防止され、裏足成形板の破損を防止でき
る。
【0060】請求項3記載の発明によれば、裏足成形板
における凸部の裏面に空間部を有する成形型を容易に製
造できる。請求項4記載の発明によれば、上記の凸部
を、その裏側に窪みを有する薄肉に形成することが容易
で、これにより均一な圧縮密度のタイルを成形すること
に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の成形型を備えたタイル成形装置の実
施例を示す断面図。
【図2】 裏足成形板を備えた裏型の平面図。
【図3】 図2におけるA−A線断面図。
【図4】 図2におけるB−B線断面図。
【図5】 図2におけるC−C線拡大断面図。
【図6】 図2におけるD−D線拡大断面図。
【図7】 タイル原料を加圧した状態を示す拡大断面
図。
【図8】 (a)は成形型の製造方法における裏型に入
子を嵌合した断面図、(b)は使用するピンの側面図。
【図9】 裏足成形板を成形する上型を配置した一部の
断面図。
【図10】 裏型に裏足成形板をコーティングした状態
であって、入子がまだ引き下げられていない状態の断面
図。
【図11】 入子の引下げを説明する断面図で、左半部
はボルトを入子にねじ込んだ状態、右半部はそのボルト
を引っ張って入子を引き下げた状態を示す。
【図12】 本発明の他の実施例を示すもので、図2の
D−D線に該当する断面図。
【図13】 本発明の更に他の実施例を示すもので、図
2のD−D線に該当する断面図。
【図14】 加圧力を説明する断面図。
【図15】 従来の成形型を示す一部断面図。
【図16】 従来の他の成形型を示す一部断面図。
【符号の説明】 2…裏型 2a…凹形溝 2d…連接穴 3…裏足成形
板 3a…凸部 3d…窪み 10…空間部 20…入子 H…空間部の
高さ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製のタイル裏型の表面に薄い弾性材
    からなる裏足成形板を、その表面に複数の凹凸を形成し
    て固着し、その各凸部における裏型の表面には夫々凹形
    溝を形成し、各凹形溝内には入子を、該入子の上面と裏
    足成形板の裏面間に空間部を設けて内蔵し、上記複数の
    空間部を相互に連通し、該複数の空間部とこれらを連通
    する穴に液体を密封状態で充満したことを特徴とするタ
    イルの成形型。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空間部の高さを、裏足成
    形板が異常に加圧された場合に入子の上面に当たってそ
    の裏足成形板の所定以上のへこみを規制する寸法に設定
    したことを特徴とするタイルの成形型。
  3. 【請求項3】 金属製の裏型の表面に複数の凹形溝を形
    成し、該凹形溝内に入子を上下動可能に嵌入し、該入子
    を凹形溝の底面から浮かせた状態で裏型の表面に弾性材
    をコーティングし、その後に入子を凹形溝の底部側へ引
    き下げて、入子と上記コーティングした弾性材からなる
    裏足成形板との間に空間部を形成することを特徴とする
    タイルの成形型の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の製造方法において、入子
    をその上部が凹形溝より突出した状態に浮かせたことを
    特徴とするタイルの成形型の製造方法。
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