JPH08197132A - アルミニウム押出し用部品及びその製造方法 - Google Patents

アルミニウム押出し用部品及びその製造方法

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JPH08197132A
JPH08197132A JP2757795A JP2757795A JPH08197132A JP H08197132 A JPH08197132 A JP H08197132A JP 2757795 A JP2757795 A JP 2757795A JP 2757795 A JP2757795 A JP 2757795A JP H08197132 A JPH08197132 A JP H08197132A
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和徳 服部
Hironori Kuroki
博憲 黒木
Keisuke Hanayama
圭介 花山
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Kuroki Kogyosho Co Ltd
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Kuroki Kogyosho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウムの熱間押出しにおいて、押出し
用部品にアルミニウムが付着しないこと。 【構成】 アルミニウム押出し用部品の表面に、耐アル
ミニウム付着性に優れた被膜を、放電被覆法により形成
する。その被膜はサーメット材、より好ましくは金属基
地中に硼化物が分散したサーメット材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミサッシ製造など
におけるアルミニウム押出しにおいて使用される部品、
例えばアルミニウムビレットと接触し、それを押出す働
きをするステム、ダミーブロックあるいはアタッチダミ
ーなどに対し、耐アルミニウム付着性を改善した部品及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からアルミニウム押出しに使用され
る部品は、例えばSKD61などの工具鋼が使用されて
いる。これはアルミニウム押出しに際して、アルミニウ
ムビレットは、400〜500℃の温度に加熱されてい
るため、このような温度での強度が、押出し用部品に要
求されるためである。
【0003】ところで、アルミニウム押出しにおいて
は、押出し用部品は高温のアルミニウムビレットと接触
するため、稼働時に、押出し用部品へのアルミニウムの
付着が発生する。そして、このアルミニウムの付着によ
り、稼働率が低下したり、押出しが困難になることがあ
る。そこで、現在では、押出し部品やアルミニウムビレ
ットの端面に、離型剤を塗布しながら押出しが行われて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、このよう
な離型剤を塗布する方法では、その塗布に時間が必要と
なり、押出し時間を少しでも短縮し、稼働率を向上させ
ようとしている場合に問題となっている。また、離型剤
の塗布が手作業で行われている場合があり、安全上の問
題が懸念されるとともに、押出し機械周辺に離型剤の飛
散が発生し、汚れの一因となっており、衛生上の点で
も、離型剤の使用を避けることが望まれている。さら
に、離型剤を使用することでの費用も発生している。
【0005】本発明では、上記従来技術の問題点を解消
し、アルミニウムが付着しない押出し用部品及びその製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、次
の如き手段を採用することにより達成される。即ち、ア
ルミニウム押出し用部品において、その表面に、耐アル
ミニウム付着性に優れた被膜を、放電被覆法により形成
するものである。
【0007】一般に、部品の表面に被膜を形成させる方
法としては、肉盛溶接、溶射あるいはめっきなどが用い
られているが、アルミニウム押出し用部品においては、
SKD61などの工具鋼が採用されており、肉盛溶接に
よる方法では、溶接熱影響部の硬化割れを防止するため
に、高温の予熱が必要となり、溶接が困難な場合があ
る。また、溶射あるいはめっきによる方法では、部品と
被膜との密着強度が不足し、剥離を発生する。さらに、
肉盛溶接あるいは溶射では、部品に熱が加わることによ
り、歪が発生し、所定の精度が得られにくいという問題
点もある。これに対して、放電被覆法を用いることによ
り、部品への熱影響を、その表層部のみに抑えることが
でき、熱影響部の硬化割れや歪を発生させることなく、
被覆することが可能である。また、放電被覆法では、部
品の表層部のみを溶融させ、被膜を溶着させるととも
に、被膜と部品との拡散を行わせることができ、部品と
被膜との密着強度は、溶射あるいはめっきに比べて、優
れている。
【0008】一方、耐アルミニウム付着性に優れた被膜
を研究した結果、サーメット材が優れていることが明ら
かとなった。即ち、金属基地中にセラミックス微粒子が
分散して存在するサーメット材を用いることにより、耐
アルミニウム付着性を改善することができるとともに、
アルミニウム押出し用部品として必要な、高温強度、耐
摩耗性も合わせて付与することが可能となった。さらに
サーメット材として、チタン硼化物、モリブデン硼化物
などの硼化物が金属基地中に分散したサーメット材を用
いることにより、耐アルミニウム付着性、高温強度、耐
摩耗性及び耐酸化性をいっそう向上させることができ
た。
【0009】ところで、このようなサーメット材をアル
ミニウム押出し用部品に適用する方法としては、サーメ
ット材で部品そのものを製作する方法と、工具鋼などで
製作した部品の表面にサーメット材をライニングする方
法が考えられる。しかし乍ら、サーメット材は高価であ
り、また、加工性が良くないため、部品そのものをサー
メット材で製作するのは困難であり、また、製作が可能
であるとしても、多大な費用を必要とする。さらに、サ
ーメット材のみで製作した部品は、靱性に乏しく、欠
け、割れあるいは破損などの心配がある。
【0010】従って、押出し用部品へサーメット材を適
用する場合には、部品表面にライニングする方法が良
い。そして、サーメット材をライニングする方法とし
て、肉盛溶接が考えられるが、この場合には、溶接アー
クの熱によりサーメット材を溶融し、部品表面にライニ
ングするため、サーメット材被膜に割れを発生させ、健
全な被膜を得ることができない。また、溶射による方法
も考えられるが、部品と被膜との密着強度が不充分であ
り、使用中に剥離の原因となる。
【0011】これらの方法に比べ、放電被覆法は、電極
となるサーメット材と部品との間で、高周波の放電を繰
り返して被覆する方法であり、サーメット材を半溶融の
微細な粒子の状態で部品表面へ被覆するため、割れなど
の発生がなく、健全な被膜が得られる。さらに、放電に
より、部品の表層部を必要最小限度の範囲で溶融させる
ため、部品と被膜との密着強度にもすぐれている。よっ
て、アルミニウム押出し用部品に対して、耐アルミニウ
ム付着性に優れた被膜を付与する方法としては、サーメ
ット材を放電被覆法により被覆するのが良い。さらに、
アルミニウム押出し用部品の材質が工具鋼であることか
らも放電被覆法が適していることは、先に述べたとおり
である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。図1は、アル
ミニウムの熱間押出し機構を示したものである。アルミ
ニウムビレット1がコンテナ2内に挿入され、ステム3
とダイス4との間で圧力が加えられ、ダイスに設けられ
たダイス孔から、一定の断面形状をしたアルミニウム製
品が押出される。アルミニウムビレットを押出すステム
の先端には、ダミーブロック5が取り付けられているも
のもある。これは、押出し時に発生する高い応力により
変形などの損傷が起こった場合に、ステム全体を取り替
えることなく、ダミーブロックのみを交換すれば良いか
らである。
【0013】本実施例は、このダミーブロックに対して
適用した。つまり外径7インチ、10インチ、及び12
インチの3種類のダミーブロックにおいて、アルミニウ
ムビレットと接触する面の全面、及びコンテナと接触す
る外周面において、ビレットと接触する面から20mm
の範囲内を、放電被覆処理した。被覆層は、75重量%
MoB+25重量%Niのサーメット材とし、厚さは3
0μmとした。
【0014】このような放電被覆処理を施したダミーブ
ロックを用いてアルミニウム合金の押出しを行ったとこ
ろ、アルミニウム合金ビレットの端面に離型剤を塗布す
る回数を1/10に減少させることが可能となった。つ
まり、従来は、アルミニウム合金ビレット1本毎に離型
剤の塗布が必要であったが、本発明を適用することによ
り、10本に1回の割合で塗布すれば、アルミニウム合
金の付着が発生しないことが確認された。さらに、ダミ
ーブロックをコンテナの中でスライドさせるために、ダ
ミーブロック外周とコンテナ内面との間にわずかな隙間
が存在しているが、この隙間にアルミニウム合金が侵入
し、付着するため、ダミーブロックの外周面にも離型剤
を塗布しなければならない。そして、その回数も、従来
はアルミニウム合金ビレット1本毎に行っていたが、本
発明を適用することにより、10本に1本の割合で、つ
まり1/10に減らすことが可能となった。
【0015】
【発明の効果】以上説明して来た如く、本発明によれ
ば、アルミニウム押出し部品に対するアルミニウムの付
着を防止することが可能になり、効率の良い押出し作業
が出来るようになった。また、離型剤の塗布回数を大幅
に減らすことが出来、離型剤の飛散による作業環境の劣
化が防止出来ると共に、離型剤の使用量が減少し、費用
の点でも改善出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミニウムの熱間押出し機構図である。
【符号の説明】
1 アルミニウムビレット 2 コンテナ 3 ステム 4 ダイス 5 ダミーブロック

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム押出し用部品において、そ
    の表面に、耐アルミニウム付着性に優れた被膜を、放電
    被覆法により形成したことを特徴とするアルミニウム押
    出し用部品。
  2. 【請求項2】 耐アルミニウム付着性に優れた被膜が、
    サーメット材であることを特徴とする請求項1のアルミ
    ニウム押出し用部品。
  3. 【請求項3】 サーメット材が、金属基地中に硼化物が
    分散したサーメット材であることを特徴とする請求項2
    のアルミニウム押出し用部品。
  4. 【請求項4】 アルミニウム押出し用部品の表面に、耐
    アルミニウム付着性に優れた被膜を、放電被覆法により
    形成することを特徴とするアルミニウム押出し用部品の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 耐アルミニウム付着性に優れた被膜が、
    サーメット材であることを特徴とする請求項4のアルミ
    ニウム押出し用部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 サーメット材が、金属基地中に硼化物が
    分散したサーメット材であることを特徴とする請求項5
    のアルミニウム押出し用部品の製造方法。
JP02757795A 1995-01-24 1995-01-24 アルミニウム押出し用部品及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3554058B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109482665A (zh) * 2018-12-11 2019-03-19 有研工程技术研究院有限公司 一种用于钛合金型材挤压的挤压垫
CN110076337A (zh) * 2019-06-12 2019-08-02 齐齐哈尔翔科新材料有限公司 一种铝基复合材料多向双级约束变形装置及其使用方法

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