JPH0819581A - 呼吸制御装置 - Google Patents

呼吸制御装置

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Publication number
JPH0819581A
JPH0819581A JP15496994A JP15496994A JPH0819581A JP H0819581 A JPH0819581 A JP H0819581A JP 15496994 A JP15496994 A JP 15496994A JP 15496994 A JP15496994 A JP 15496994A JP H0819581 A JPH0819581 A JP H0819581A
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JP
Japan
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negative pressure
suit
subject
control device
breathing
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Application number
JP15496994A
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English (en)
Inventor
Shiro Katagiri
史郎 片桐
Yoshiharu Aoki
義治 青木
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SANKI SANGYO KK
Original Assignee
SANKI SANGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検者の胸部又は腹部などを撮影する際、撮
影する瞬間に被検者に強制的に数秒間呼吸を停止させ、
或いは長期間に亘り安定的に動作可能な人工呼吸器とし
ても使用することができる呼吸制御装置を提供するこ
と。 【構成】 主に連続独立発泡体で形成され、被検者の少
なくとも胸部及び腹部を覆う鎧型のスーツ本体11a外
表面に樹脂コーティング層12を形成し、内側表面には
溝13に有孔管14を配置して張りめぐし、この有孔管
14に接続された接続金具16を取付けてなる気密性の
スーツ11を被検者に着用させてその内部空気を負圧供
給装置17で吸引して負圧化し、その際負圧設定や負圧
持続時間を負圧制御装置24で制御し、被検者の撮影時
にスーツ内を負圧にして被検者の呼吸を一時的に強制停
止させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は呼吸制御装置に関し、更
に詳細には被検者の呼吸を一時的に強制停止させたり、
或いは被検者に対して人工呼吸制御を行う装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常、呼吸器疾患の診断にはCTやMR
I撮影の有用性が確立されている。このようなCTやM
RI撮影に際しては明瞭な画像を得るためにX線照射の
瞬間に被検者の自発的呼吸停止が不可欠であり、その呼
吸停止の時間は約2秒から10秒間前後が要求されてい
る。従来、このような呼吸停止は、被検者自身に自らの
力で行わせていた。
【0003】他方、近年、このような呼吸器疾患、特に
慢性呼吸不全症例の患者が増加する傾向にあり、このよ
うな患者に対しては体外型人工呼吸器装置の長期間の使
用が必要となることがある。このような患者に対して長
期間に亘り安定的に動作する人工呼吸器は従来存在して
いなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】被検者に対するCT或
いはMRI撮影で、とりわけ胸部については心、肺、脳
に重篤な疾患を有する被検者の場合、その障害のため、
自発的呼吸停止が困難であり、そのためしばしば映像が
不鮮明となったりして撮影のやり直し等の必要がでた
り、時には撮影自体が不可能となるなどの問題があっ
た。
【0005】そのため、CT或いはMRI撮影などで被
検者による自発的呼吸停止が困難な場合に強制的に被検
者の呼吸を数秒間停止させる装置の開発が望まれてい
た。そして、そのような装置が例えば慢性呼吸不全症例
の患者に対する人工呼吸器としても利用することができ
れば一層好ましいと考えられていた。
【0006】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解
決するためになされたもので、被検者の胸部又は腹部な
どを撮影する際、撮影する瞬間に被検者に強制的に数秒
間呼吸を停止させ、或いは長期間に亘り安定的に動作可
能な人工呼吸器としても使用することができる呼吸制御
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は呼吸制御装置で
あり、前述の技術的課題を解決するため以下のような構
成とされている。
【0008】<第1の発明>本発明に係る呼吸制御装置
は、主に連続独立発泡体で形成され、被検者の少なくと
も胸部及び腹部を覆う鎧型のスーツ本体における外表面
に樹脂コーティング層12が形成され、内側表面には溝
13に配置された有孔管14が張りめぐらされ、この有
孔管14に切座臆された接続金具16を取付けてなる気
密性のスーツ11と、この接続金具16と外部エアホー
ス15により接続され、この前記スーツ11内の空気を
前記有孔管14を介して吸引して負圧化する負圧供給装
置17と、前記負圧供給装置17により前記スーツ11
内を吸気して負圧化する際その負圧の設定や負圧の持続
時間を制御する負圧制御装置26とから構成され、前記
被検者の撮影時に前記被検者に着用させた前記スーツ1
1内を負圧にして前記被検者の呼吸を一時的に強制停止
させることを特徴とする。以下、各構成要件について個
別に説明する。
【0009】(気密性のスーツ)被検者の呼吸を強制的
且つ一時的に停止させる最も主たる手段がこの気密性の
スーツ11である。このスーツ11は、被検者の胸部及
び腹部を覆う鎧型を呈するスーツ本体11aを含み、そ
の外表面には樹脂コーティング層12が形成され、内側
表面には溝13に配置された有孔管14が張りめぐらさ
れて構成されている。このスーツ本体11aは、連続独
立発泡体で形成されており、あたかも鎧のような硬質体
である。このスーツ11はその内側即ち着用者の肌との
空間部を負圧にして使用する。
【0010】そのため、スーツ内側空間部の空気を吸引
した時、スーツの外周縁部から外部空気を吸引しないよ
うに着用者の肌に簡単に密着してその空間部と外部との
遮断を図れるようにされていることが好ましい。
【0011】スーツ本体11aには接続金具16が設け
られ、この接続金具16はスーツ本体11aの内側に設
置した有孔管14に接続されている。この接続金具16
は後述する負圧供給装置17から負圧を供給するための
外部エアホース15を接続するために使用される。
【0012】(負圧供給装置)負圧供給装置17は、ス
ーツ11の接続金具16に接続された外部エアホース1
5及びスーツ11内部の有孔管14等を介してスーツ1
1の内側に負圧を供給するもので、所謂真空ポンプ18
c又は真空タンク18aと称する装置等がこれに該当す
る。実際的には真空タンク18aが好ましく、この真空
タンク18aは真空ポンプ18cによって内部に所定圧
力の負圧が貯留されているものである。外部エアホース
15の他端はこの負圧供給装置17に、例えば電子真空
レギュレータのような真空圧調整器18bを介して接続
され、スーツ内部の空気を吸引して所定の負圧を形成す
る。
【0013】(負圧制御装置)この負圧制御装置26
は、負圧供給装置17によりスーツ11内を吸気して負
圧化する際その負圧の設定や負圧の持続時間を制御する
もので、基本的には電子部品で構成される電子制御装置
である。被検者に対する呼吸停止持続時間はタイマー3
2による自動制御としてもよく、或いは設定手動により
調整できるようにしておくことも好ましい。
【0014】<第2の発明>更に、本発明の呼吸制御装
置は、主に連続独立発泡体で形成され、被検者の少なく
とも胸部及び腹部を覆う鎧型のスーツ本体における外表
面に樹脂コーティング層12が形成され、内側表面には
溝13に配置された有孔管14が張りめぐらされ、この
有孔管14に接続された接続金具16を取付けてなる気
密性のスーツ11と、この接続金具16と外部エアホー
ス15により接続され、この前記スーツ11内の空気を
前記有孔管14を介して吸引して負圧化する負圧供給装
置17と、前記被検者の呼吸器系に設置されて前記被検
者の呼吸状態を監視する呼吸識別センサー25と、前記
負圧供給装置17により前記スーツ内を吸気して負圧化
する際その負圧の設定や負圧の持続時間を制御し、及び
前記呼吸識別センサー25からの信号を受けて前記被検
者の呼吸状態に適正に対応した圧力状態に制御する負圧
制御装置26とから構成され、前記被検者に対して人工
呼吸制御を行うことを特徴とする。
【0015】この第2の発明において、前述の第1の発
明に新たに加えられた構成要件について個別に以下説明
する。
【0016】(呼吸識別センサー)呼吸識別センサー2
5は、スーツ着用者である患者の口部又は鼻孔に設置し
て患者の呼吸状態を監視するもので、この呼吸識別セン
サー25は後述する負圧制御装置26と協働して前述の
負圧供給装置17及び真空圧調整器18bを制御してス
ーツ内側の負圧状態を患者にとって常に最適な状態にす
る。
【0017】(負圧制御装置)前述の第1の発明におけ
る負圧制御装置に加えて、呼吸識別センサー25と協働
して負圧供給装置17を制御するように構成されてい
る。すなわち、この負圧制御装置17は、呼吸識別セン
サー25から供給された電気信号によって呼気及び吸気
の呼吸パターンを識別し、特に吸気に対して自動的に負
圧の供給を同調させる。従って、この負圧制御装置26
も電子制御装置である。
【0018】その構造の概要は、複数の呼吸識別センサ
ー25からの電気信号をそれぞれ変換する複数の信号変
換器27、これら信号変換器に電気的に接続された集中
制御部28、及びこの集中制御部28から呼気と吸気の
タイミング信号が供給される電磁弁駆動回路29から構
成されている。そして、この集中制御部28から呼気と
吸気のタイミング信号が供給された電磁弁駆動回路29
は負圧供給装置17に設けられた各種バルブ21a、2
1b、21cをそのタイミングで開閉制御する。
【0019】
【作用】本発明の呼吸制御装置によると、例えばCT又
はMRI撮影を行う場合、被検者である患者にこのスー
ツ11を着せて寝台に寝かせる。次いで、外部エアホー
ス一端の装着金具をスーツ11に設けられている接続金
具16に連結し、その他端は負圧供給装置17へ接続さ
れる(この場合、例えばレギュレータのような真空圧調
整装置を介在させることが好ましい)。これにより、こ
のスーツ11の作動準備が整い、全ての機器に電源が入
れられ動作開始の待機状態とされる。
【0020】次に、撮影準備が整った時、負圧が前記負
圧供給装置17から前記スーツ11内における患者の体
との空間部全体に有孔管114を介して迅速に導入され
る。その際、スーツ11内の負圧の設定や負圧持続時間
は前記負圧制御装置24により制御される。このように
してスーツ内が瞬間的に負圧にされると、被検者の胸部
が締め付けられる。すると、この締付け力に反発しよう
とする被検者の筋力の働きにより被検者自身が一時的に
呼吸を停止することなる。
【0021】この呼吸停止の時間は、本装置を使用する
と約2.7秒〜5秒であると言う結果が得られている。
このような被検者の呼吸停止に伴って撮影機が作動さ
れ、被検者の胸部など必要箇所が撮影される。被検者が
呼吸を停止している間に撮影された写真は被写体の微動
がないため、非常に鮮明となり、そのため写真からの医
学的判断の的確性を期待することができる。
【0022】また、本発明の呼吸制御装置は人工呼吸器
として使用することができる。その場合には、先ほどと
同様に患者にこのスーツを着用させて寝台に寝かせ、そ
して患者の鼻孔及び口部に呼吸識別センサー25が取り
付けられ負圧制御装置26に電気的に接続される。
【0023】次いで、この呼吸制御装置10の始動スイ
ッチが入れられると、患者の呼吸状態を監視すべく鼻孔
及び口部に設置された呼吸識別センサー25からの信号
に基づいてその呼気及び吸気のタイミングを負圧制御装
置26が検知し、そのタイミングに合わせて負圧供給装
置17からスーツ11へ負圧を供給する回路の開閉バル
ブ21a、21b、21cが開閉制御される。これによ
りスーツ内に負圧が患者の呼吸タイミングに併せて反復
供給される。
【0024】この時のスーツ内への負圧を真空圧調整器
18bを介して供給するようにすれば、スーツ内の負圧
が設定値以上となることはなく、患者へ必要以上の負荷
を掛けるのを防止することができる。このようにして、
患者の呼気吸気のタイミングに整合してスーツ内に反復
して及ぼされる負圧は、これを着用している患者の胸部
を一定間隔で圧迫し、人工呼吸動作を行うことになる。
【0025】なお、この人工呼吸器が動作している間
中、患者の呼吸状態は、呼吸識別センサー25により継
続的に監視され、万が一にも患者の状態に異変が生じた
時には負圧制御装置26が負圧供給装置17からの負圧
の供給を緊急停止すると共にスーツ11内を積極的に正
圧にするか又はスーツに設けられた緊急負圧解除バルブ
等を作動させ、元の状態に瞬時に復帰させる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の呼吸制御装置を図に示される
実施例について更に詳細に説明する。本発明の一実施例
に係る呼吸制御装置10は、図1、図2及び図3に示さ
れるように、患者の少なくとも胸部及び腹部を覆う鎧型
のスーツ本体11aから構成される気密性のスーツ11
を含む。
【0027】スーツ本体11aは、図3から明らかなよ
うに連続独立発泡体で形成された硬質体である。従っ
て、このスーツ本体11aはその内側即ち着用者の肌と
の間に空間部を形成することができる。また、このスー
ツ本体11aの素材である連続独立発泡体はX線を通過
させることができる。
【0028】このようなスーツ本体11aの外側表面に
はX線で破壊されないナイロン樹脂がコーティング(コ
ーティング層12)され、スーツ本体11aを介しての
内外通気を完全に防止している。X線により破壊されな
い材料としては他にポリエチレン、EVA系等を使用す
ることができる。
【0029】更に、スーツ本体11a内側の表面全体に
は断面凹状の溝13が縦横に連続して形成され、この連
続する溝13には有孔管14が配置されている。従っ
て、有孔管14もすべて連続している。なお、スーツ本
体11の内側表面には、これを着用時に汗等を吸い取る
吸湿材11dを張り付けておくことも好ましい。
【0030】前述したように、このスーツ11はその内
側即ち着用者の肌との間に空間部が形成され、この空間
部を負圧にして使用される。そのため、スーツ11内側
空間部の空気を有孔管14を介して吸引した時、スーツ
11の外周縁部は着用者の肌に簡単に密着してその空間
部と外部との遮断を効率的に図れるようにされているこ
とが好ましい。
【0031】そこで、このスーツ11は脇を開けないよ
うに短い袖11bが設けられると共に首から胸に掛けて
開けないようにスタンドカラー11c等も設けられ、ス
ーツ内空間部と外部との遮断が容易にされるように構成
されることが好ましい。
【0032】なお、このスーツ11は患者が着用した時
その内側の空隙部の密封性を確保するため、袖口の内周
部、スタンドカラー11cの内周部、及び裾回りには着
用者の肌との密着性を良好にする素材からなるテープ状
部材等を取り付けておくことも好ましい。
【0033】スーツ11の肩部の2箇所には外部エアホ
ース15を接続する接続金具16が設けられている。こ
の接続金具16は、外部エアホース15の一端に取り付
けられた装着金具即ちジョイント部(図示せず)を簡単
に着脱できるような口金を備え、この接続金具16であ
る口金に差し込まれた外部エアホース15の一端ジョイ
ント部を気密的に連結する。
【0034】この接続金具16はスーツ11の内側で前
述した有孔管14に接続されている。この有孔管14及
び外部エアホース15は、その内部に負圧を通すため比
較的に硬質の素材から形成されることが好ましい。ま
た、このスーツ11の内部を負圧にした時その負圧状態
を外部から認識できるように前述の接続金具16と同様
な接続金具(図示せず)を取り付け、この接続金具に計
測用エアホース15を介して負圧計測用ゲージ(図示せ
ず)を取り付けておくことも好ましい。
【0035】更に、スーツ11には緊急開放バルブ(図
示せず)を取り付けておくことも好ましい。この緊急開
放バルブは、スーツ11の内側に後述する方法で負圧を
供給している時、着用者である患者の呼吸等容体に異常
が生じた場合に緊急にスーツ11の内部を大気圧に戻す
ためのものである。
【0036】この緊急開放バルブは手動操作タイプのも
のでもよいが、自動開放のものとすることもできる。後
者のタイプの緊急開放バルブの場合、後述する負圧制御
装置により自動的に開放動作できるようにしておくこと
も好ましい。しかし、この緊急開放バルブは、本装置1
0に予測しない問題(例えば、誤動作等)が発生した場
合にも機能し得るようにしておくことが望ましく、その
ためには手動操作タイプのものの方がよいと思われる。
【0037】ところで、スーツ11の内側に外部エアホ
ース15を介して負圧を供給する負圧供給装置17は、
図4に示されるように真空タンク18a、これに取り付
けられた真空圧調整器18b、及び真空ポンプ18cか
ら主に構成され、外部エアホース15の他端はこの負圧
供給装置18において安全装置として設けられた調圧弁
19及び真空圧調整器18bを介して真空タンク18a
に接続されている。
【0038】更に、この真空タンク18aは真空調圧器
18bと真空ポンプ18cとを接続するホース18dか
ら分岐したホース18eにより接続されている。なお、
真空圧調整器18bと調圧弁19とを接続する配管系1
8fには図5に示されるように内部の圧力を表示する圧
力ケージ20及び開閉バルブ21a等が取り付けられて
いる。
【0039】真空圧調整器18bは、図5に示されるよ
うにミストセパレータ23及び減圧弁24を介してコン
プレッサ22に接続され、これにより真空タンク18a
から配管系18fを介してスーツ11へ供給する負圧力
を所定値に制御する。そこで、本発明の呼吸制御装置1
0を人工呼吸器として使用する場合には前述したスーツ
11並びにこれに負圧を供給する装置17は、図4に示
される呼吸識別センサー25や負圧制御装置26と協働
して使用される。
【0040】呼吸識別センサー25は熱電素子で構成さ
れており、患者の鼻孔及び口に配置されて患者の呼吸を
高速応答サーミスタで電流変化として検出する。各呼吸
識別センサー25で検出された電流変化は、負圧制御装
置26の信号変換器27に入力されてパルス信号のよう
な電気信号に変換される。
【0041】信号変換器27からの信号は集中制御部で
あるCPU28に入力され、ここで種々の演算がなされ
て患者の呼気及び吸気のタイミングパターンが形成され
る。そして、この呼気吸気のタイミングパターンに基づ
いた動作制御信号が出力され、この動作制御信号によっ
て電磁弁駆動回路29に入力される。
【0042】電磁弁駆動回路29は、この呼気吸気タイ
ミングパターンに基づく動作制御信号によって真空圧調
整器18bからスーツ11に至る配管系18f並びにこ
の配管系から分岐し大気に開放した分岐管18gにそれ
ぞれ設けられた開閉バルブ21a、21b、21cの開
閉動作を制御する。
【0043】すなわち、患者の呼気及び吸気のタイミン
グパターンにおいて、吸気の時に開閉バルブ21aを閉
鎖して負圧供給装置17からの負圧の供給を停止し、他
方開閉バルブ21bを開いてスーツ11内を大気に連通
させる。これにより、患者が吸気している時はスーツ1
1による胸部への圧迫は解除される。
【0044】そして、逆に、患者が呼気の状態にある
時、先程とは逆に開閉バルブ21bを閉鎖してスーツ1
1内と大気との連通を遮断すると同時に開閉バルブ21
aを開いて負圧供給装置17からスーツ11内へ負圧を
供給する。その結果、患者の胸部が圧迫され、患者の呼
気動作を補助するか或いは強制的呼気作用を与えるもの
である。
【0045】なお、負圧制御装置26には真空圧設定回
路30、始動停止回路31及び集中制御部28の作動時
間を制御する時間設定回路即ちタイマー32も設けられ
ている。真空圧設定回路30は集中制御装置28を介し
て真空圧調整器18bを所定の圧力に設定維持し、これ
によりスーツ11内の圧力を制御することができる。ま
た、時間設定回路32は文字通り集中制御部28の動作
時間を制御するものである。更に、信号変換器27のレ
ベルを調整するためにレベル調整回路33がこの信号変
換器27に電気的に接続されて設けられている。
【0046】このように、患者に着用させたスーツ11
に負圧の供給とその解除を患者の呼気と吸気のタイミン
グパターンに一致させて制御することにより、長時間に
亘って患者に対し極めて効果的で且つ安全な人工呼吸を
行うことができる。
【0047】また、本発明の呼吸制御装置10を一時的
呼吸停止装置として使用する場合には、負圧制御装置2
6が呼吸識別センサー25を接続することなく使用され
るだけである。すなわち、負圧制御装置26には一時的
呼吸停止スイッチ(図示せず)が設けられており、これ
を押すことにより集中制御部28が前述した呼気吸気の
タイミングパターンにかかわりなく電磁弁駆動回路29
に動作信号を供給する。
【0048】電磁弁駆動回路29はこの制御信号を受け
て開閉バルブ21bを閉鎖して大気との連通を遮断する
と共に開閉バルブ21aを開放して真空タンク18aの
負圧を真空圧調整器18bを介してスーツ11内に供給
する。その際における集中制御部28から電磁弁駆動回
路29への制御信号の供給は、本負圧制御装置26の構
成要素でもある時間設定回路即ちタイマー32によって
一定時間(撮影に必要な最小限の呼吸停止時間)に制御
され、この時間経過後は開閉バルブ21a、21bを安
全側、換言すれば開閉バルブ21aを閉鎖し、開閉バル
ブ21bを開放する状態に電磁弁駆動回路29を制御し
て全ての動作を終了するようにされている。
【0049】このような呼吸制御装置11を用いて例え
ばCT又はMRI撮影を行う場合、被検者である患者に
このスーツ11を着せて寝台に寝かせる。次いで、外部
エアホース一端の装着金具をスーツ11に設けられてい
る接続金具16に連結し、その他端は負圧供給装置17
へ接続される。
【0050】そして、負圧供給装置17が前述したよう
に作動されると、スーツ11内の空気が吸引されて負圧
化される。その際、スーツ11内における空気の吸引が
スーツ内面全体に張り巡らされた有孔管14を介してな
されるため非常に迅速確実に負圧化されることになる。
その後の動作は前述した通りであり、説明が重複するの
で省略する。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の呼吸制御
装置によれば、スーツを連続独立発泡体から形成された
鎧型のスーツ本体とその内側に張り巡らされた有孔管か
ら構成し、この有孔管を介して内部の空気を吸引して負
圧化するようにしたことから、この装置を一時的呼吸停
止装置として利用すれば被検者の胸部又は腹部などを撮
影する際、撮影する瞬間に迅速に内部を負圧にでき、こ
れにより被検者に強制的に数秒間呼吸を停止させること
ができ、その結果心、肺、脳に重篤な疾患を有し、その
障害のために自発的呼吸停止が困難である被検者の場合
でもCT或いはMRI撮影に際して鮮明な画像を得るこ
とができ、医学的判断の正確さを得ることができるなど
多大の効果を奏する。
【0052】更に、本発明の呼吸制御装置を体外型人工
呼吸器として利用すれば、呼吸器疾患、特に慢性呼吸不
全症例の患者に対して長期間に亘り効果的で且つ安全に
動作可能な信頼性の高い人工呼吸装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る呼吸制御装置の気密性
スーツを概略的に示す構成説明図である。
【図2】図1に示される気密性スーツの縦断面図であ
る。
【図3】図1に示される気密性スーツの一部を拡大して
示す部分的な断面図である。
【図4】図1に示される本発明の一実施例に係る呼吸制
御装置を体外型人工呼吸器として利用する場合の負圧制
御装置及び負圧供給装置の構成を概略的に示すブロック
図である。
【図5】図4に示される負圧供給装置を構成する真空圧
調整器の制御構成を概略的に示すブロック図である。
【符号の説明】
10 呼吸制御装置 11 スーツ 11a スーツ本体 11b 袖 11c スタンドカラー 12 ナイロン樹脂層 13 溝部 14 有孔管 15 外部エアホース 16 接続金具 17 負圧供給装置 18a 真空タンク 18b 真空圧調整器 18c 真空ポンプ 18d ホース 18e 分岐管 18f 配管系 18g 分岐管 19 調圧弁 20 圧力ゲージ 21a 開閉バルブ 21b 開閉バルブ 21c 開閉バルブ 22 コンプレッサ 23 ミストセパレータ 24 減圧弁 25 呼吸識別センサー 26 負圧制御装置 27 信号変換器 28 集中制御部 29 電磁弁駆動回路 30 真空圧設定回路 31 始動停止回路 32 時間設定回路 33 レベル調整回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主に連続独立発泡体で形成され、被検者
    の少なくとも胸部及び腹部を覆う鎧型のスーツ本体にお
    ける外表面に樹脂コーティング層が形成され、内側表面
    には溝に配置された有孔管が張りめぐらされ、この有孔
    管に接続された接続金具を取付けてなる気密性のスーツ
    と、この接続金具と外部エアホースにより接続され、こ
    の前記スーツ内の空気を前記有孔管を介して吸引して負
    圧化する負圧供給装置と、前記負圧供給装置により前記
    スーツ内を吸気して負圧化する際その負圧の設定や負圧
    の持続時間を制御する負圧制御装置とから構成され、前
    記被検者の撮影時に前記被検者に着用させた前記スーツ
    内を負圧にして前記被検者の呼吸を一時的に強制停止さ
    せることを特徴とする呼吸制御装置。
  2. 【請求項2】 主に連続独立発泡体で形成され、被検者
    の少なくとも胸部及び腹部を覆う鎧型のスーツ本体にお
    ける外表面に樹脂コーティング層が形成され、内側表面
    には溝に配置された有孔管が張りめぐらされ、この有孔
    管に接続された接続金具を取付けてなる気密性のスーツ
    と、この接続金具と外部エアホースにより接続され、こ
    の前記スーツ内の空気を前記有孔管を介して吸引して負
    圧化する負圧供給装置と、前記被検者の呼吸器系に設置
    されて前記被検者の呼吸状態を監視する呼吸識別センサ
    ーと、前記負圧供給装置により前記スーツ内を吸気して
    負圧化する際その負圧の設定や負圧の持続時間を制御
    し、及び前記呼吸識別センサーからの信号を受けて前記
    被検者の呼吸状態に適正に対応した圧力状態に制御する
    負圧制御装置とから構成され、前記被検者に対して人工
    呼吸制御を行うことを特徴とする呼吸制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101470573B1 (ko) * 2013-02-18 2014-12-10 주식회사 코러스트 흉벽 진동 조끼 및 이를 포함하는 흉벽 진동 장치
WO2015081589A1 (zh) * 2013-12-06 2015-06-11 刘苗生 一种可监测和控制呼吸运动的幅度和时相的充气马甲

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KR101470573B1 (ko) * 2013-02-18 2014-12-10 주식회사 코러스트 흉벽 진동 조끼 및 이를 포함하는 흉벽 진동 장치
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