JPH08194128A - 多心型光ファイバカプラおよびその製造方法 - Google Patents

多心型光ファイバカプラおよびその製造方法

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JPH08194128A
JPH08194128A JP454695A JP454695A JPH08194128A JP H08194128 A JPH08194128 A JP H08194128A JP 454695 A JP454695 A JP 454695A JP 454695 A JP454695 A JP 454695A JP H08194128 A JPH08194128 A JP H08194128A
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JP
Japan
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optical fiber
adhesive
fiber coupler
reinforcing material
energy ray
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JP454695A
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English (en)
Inventor
Takehito Kobayashi
勇仁 小林
Shigeru Semura
滋 瀬村
Hideyori Sasaoka
英資 笹岡
Yoichi Ishiguro
洋一 石黒
Tomomi Moriya
知巳 守屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 密閉構造を採用し、温度変化等の外的要因に
対して、特性の変化を抑えることができ、生産時間を短
縮できる多心型光ファイバカプラを提供する。 【構成】 4心のテープ状光ファイバ1,2を用い、光
ファイバ心線1a,2aのガラス部を露出させ、延伸ス
テージ3a,3bに固定する。ガラス部をクランプして
バーナで加熱融着させ、ついで、延伸ステージ3a,3
bを重り4a,4bにより移動させてガラス部を延伸し
て光結合部を形成する。一端に測定用光源6からの入射
光を与え、パワーメータ7a,7bで出射光をモニタ
し、所定の分岐比が得られたところで、延伸を停止す
る。補強材8を光結合部の下方からセットし、両側にエ
ネルギー線硬化型の接着剤を付け、また、補強材8の上
面に同じ接着剤を塗布する。上から蓋をかぶせて、硬化
用光源10からエネルギー線を照射して接着剤を硬化さ
せ、光ファイバカプラを保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多心型光ファイバカプ
ラおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバカプラは、融着延伸法で製造
されるのが一般的である。融着延伸法は、複数本の光フ
ァイバの被覆の一部を除去し、ガラス部分を露出させ、
それらを捻った状態、あるいは、平行に配置した状態で
加熱融着した後、加熱しながら延伸し、分岐比等の特性
が所定の値となった時点で延伸を停止して光結合部を形
成して製造するものである。このように、融着延伸部を
有する光ファイバカプラにおいては、光結合部が裸のガ
ラスファイバであるから、この部分を外部応力等の外的
要因から保護する必要がある。
【0003】光ファイバカプラにおける従来の補強構造
として、特開昭63−271208号公報に記載されて
いるように、延伸部(細径溶融部)のみを宙づりの状態
にして、細径溶融部の両側の非延伸部(太径溶融部)を
ケース(治具)に接着剤によって固定する方法がある。
また、特開昭63−254406号公報に記載されてい
るように、複数の溝を有するくし歯状の固定部を長手方
向において互いに対抗して基板上に配置し、2本の光フ
ァイバの配列方向に対して直交する方向に複数の光ファ
イバカプラを配置して接着剤によって固定するようにし
た多心光ファイバカプラの補強構造も知られている。
【0004】このような従来の補強構造は、光結合部が
密封されていないものが多く、外界から水分の浸入を防
ぐ構造になっていないので、高湿度下、あるいは水中
で、強度劣化、伝送損失の変動を生じるという欠点があ
った。
【0005】特開平5−224062号公報に記載され
た光ファイバカプラは、長手方向に溝を有する半円筒状
の補強材を用いて、その溝内に、光ファイバカプラを収
納して、溝の端部近傍において接着剤で固着し、補強材
の中央部を蓋によって密封する補強構造が記載されてお
り、環境変化の影響を受けにくい光ファイバカプラであ
る。
【0006】しかしながら、光ファイバカプラを補強材
へ固定する接着剤と、補強材を密閉する蓋を固定する接
着剤としては、特に、考慮を払ったものではない。した
がって、接着剤としては、重合剤を用いた熱硬化型の接
着剤が予定されているものということができる。しか
し、これらの接着剤は、硬化までに時間がかかり、生産
量を低下させるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点に鑑みてなされたもので、密閉構造を採用し、温度
変化や機械的な外力等の外的要因に対して、特性の変化
を抑えることができるとともに、生産時間を短縮できる
多心型光ファイバカプラ、および、その製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、2つ以上の部
材を貼り合わせてなる補強材により光ファイバカプラが
密閉保護された多心型光ファイバカプラであって、前記
部材のうち少なくとも1つは特定のエネルギー線に対し
て透明な部材であり、該透明な部材および前記光ファイ
バカプラが前記エネルギー線によって硬化可能なエネル
ギー線硬化型の接着剤により固定されていることを特徴
とするものである。
【0009】また、本発明は、2n本の光ファイバの被
覆を除去し、2本ずつ平行に添わせ、一括して融着延伸
してn組の光ファイバカプラを形成した後、補強材に固
定する多心型光ファイバカプラの製造方法において、前
記補強材もしくは蓋の少なくとも一方に特定のエネルギ
ー線に対して透明な部材を用い、前記光ファイバカプラ
を前記補強材へ固定する接着剤と、前記補強材を密閉す
る前記蓋を固定する接着剤とに、ともにエネルギー線硬
化型の接着剤を用いて、該接着剤が未硬化の状態で組立
を行ない、前記接着剤の使用部分に接着剤硬化用のエネ
ルギー線を照射し、接着剤の硬化を行なうことを特徴と
するものである。
【0010】上記各発明において、前記透明な部材とし
て、石英を用いること、透明セラミックスを用いること
も特徴とするものであり、また、前記透明な材質とし
て、使用するエネルギー線硬化型の接着剤の硬化波長に
対する透過率が90%以上のものを用いることも特徴と
するものである。さらに、前記接着剤は、少なくとも透
明は部材の固定部分においては着色されたものであるこ
とも特徴とするものであり、前記接着剤として、光硬化
型の接着剤を用いることも特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、2つ以上の部材を貼り合わせ
てなる補強材により光ファイバカプラが保護されている
ことにより、水分の侵入等を避けることができ、環境変
化の影響を受けにくい多心型光ファイバカプラである。
さらに、接着剤としてエネルギー線硬化型の接着剤、例
えば、光硬化型の接着剤を用いることにより硬化時間を
短縮でき、生産性を向上させることができる。
【0012】しかし、エネルギー線硬化型の接着剤、例
えば、光硬化型の接着剤を用いると、その密閉のために
エネルギー線が遮蔽され、接着剤に硬化のためのエネル
ギー線を与えることができない。本発明は、複数の部材
のうちの少なくとも1つ、あるいは、補強材とそれを密
閉する蓋の少なくとも一方を透明な部材としたことによ
り、エネルギー線硬化型の接着剤を硬化させることがで
きる。
【0013】光ファイバカプラを補強材へ固定する接着
剤と、補強材を密閉する部材を固定する接着剤とに、と
もにエネルギー線硬化型の接着剤を用いて、接着剤が未
硬化の状態で組立を行ない、接着剤の使用部分に接着剤
硬化用のエネルギー線を照射し、接着剤の硬化を行なう
ことにより、同時に、光ファイバカプラの固定と蓋の固
定を行なうことができる。
【0014】透明な部材として、石英を用いること、あ
るいは、透明セラミックスを用いることにより、エネル
ギー線を良好に透過させることができ、また、強度も十
分な保護ができる。さらに、透明な部材として、使用す
るエネルギー線硬化型の接着剤の硬化波長に対する透過
率が90%以上のものを用いること、より好ましくは、
95%以上の透過率のものを用いることにより、硬化速
度を低下させることなく、接着剤を硬化させることがで
きる。
【0015】接着剤として、少なくとも蓋の固定部分に
用いるものを着色された接着剤とすることにより、塗布
状況を目視により確認できる。接着剤として、光硬化型
の接着剤を用いることは、エネルギー線として光が容易
に得られるためである。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の光ファイバカプラの製造方
法の一実施例を説明するための概略構成図である。図
中、1,2はテープ状光ファイバ、1a,2aは光ファ
イバ心線、3a,3bは延伸ステージ、4a,4bは重
り、5a,5bは糸、6は測定用光源、7a,7bはパ
ワーメータ、8は補強材、9は蓋、10は硬化用光源で
ある。
【0017】2枚のテープ状光ファイバ1,2を用いて
光ファイバカプラを製造する。この実施例では、4心の
テープ状光ファイバを用いた。この2枚のテープ状光フ
ァイバのそれぞれの光ファイバを上下から対向させて、
対向したそれぞれの光ファイバのガラス部により光結合
部を形成して光ファイバカプラが製造されるから、4心
のテープ状光ファイバを2枚用いたこの実施例では、4
つの光ファイバカプラが同時に製造される。製造に用い
る光ファイバは、4心のテープ状光ファイバに限らず、
4心以外の多心のテープ状光ファイバを用いることがで
きる。また、テープ状光ファイバに限られるものではな
く、単心の光ファイバを所要本数用いるようにしてもよ
い。対向させる光ファイバ心線は、上下に対向させるこ
とに限られず、左右に対向させるようにしてもよい。し
かし、多心のテープ状光ファイバを用いる場合には、上
下から対向させるのが通常である。
【0018】延伸ステージ3a,3bには、糸5a,5
bが取り付けられ、滑車を経由して糸5a,5bの先端
に重り4a,4bが取り付けられている。延伸ステージ
3a,3bには、重り4a,4bの重さに応じた一定の
張力が与えられる。測定用光源6は、一方のテープ状光
ファイバ1の1つの光ファイバ心線に測定光を入射させ
る。形成された光結合部からの出射光は、パワーメータ
7a,7bによって測定され、分岐比や過剰損失を測定
することができる。補強材8と蓋9は、延伸が終了した
段階でセットされるものであり、下から補強材8を上昇
させ、補強材8の溝部に光結合部を収容して接着剤を硬
化させる。接着剤は、光硬化型の接着剤を用いる。硬化
用光源10を照射することにより、接着剤を硬化させる
ことができる。
【0019】製造方法について説明する。テープ状光フ
ァイバ1,2のテープ層を所定長さにわたって除去し
て、光ファイバ心線1a,2aを露出させ、光ファイバ
心線1a,2aのそれぞれの被覆を、所定長にわたって
除去して、ガラス部を露出させる。ガラス部を露出させ
た2本の光ファイバ心線1a,2aの被覆部を延伸ステ
ージ3a,3bに固定し、図示しないクランパによりガ
ラス部をクランプして平行させた後、図示しないバーナ
で加熱融着させる。ついで、ガラス部のクランプを外
し、バーナで加熱しながら延伸ステージ3a,3bに重
り4a,4bによる張力を与えて、延伸ステージ3a,
3bを移動させて、ガラス部を延伸し、光結合部を形成
する。延伸工程においては、一方の光ファイバ心線1a
の一端側に測定用光源6からの光線を入射させ、他方側
からパワーメータ7a,7bで出射光をモニタし、所定
の分岐比が得られたところで、延伸を停止する。形成さ
れた光結合部を保護するために、補強材8を光結合部の
下方からセットし、光結合部を補強材8の溝部に納め
て、光結合部の両側にエネルギー線硬化型の接着剤を付
け、また、補強材8の上面に同じ接着剤を塗布する。上
から蓋をかぶせて、硬化用光源10からエネルギー線を
照射して接着剤を硬化させ、光ファイバカプラを補強材
8と蓋9で保護することができる。
【0020】図2は、補強材の3つの実施例の斜視図で
ある。いずれも、4心のテープ状光ファイバを2枚用い
て作成した4つの光ファイバカプラを保護するためのも
のである。図中、8は補強材、8aは溝部、8bは外側
凸部、8cは内側凸部である。図2(A)に示す補強材
8は、4本の溝部8aが形成されている。したがって、
2本の外側凸部8bの内側には、3本の内側凸部8cが
形成されている。外側凸部8bの幅と内側凸部8cの幅
とは同じでもよいが、水分の侵入を防止する観点から
は、外側凸部8bの幅は、大きい方が望ましい。補強材
8に蓋を接着する際に、外側凸部8bの幅が大きけれ
ば、外部に対する接着面積が大きくなるからである。ま
た、内側凸部8cの幅は、溝部8aの幅と光ファイバカ
プラの間隔とを考慮して決定するのがよい。各溝8aの
それぞれに、1つずつの光ファイバカプラが収容され
る。
【0021】図2(B)に示す補強材8は、溝部8aが
2本である。図2(A)の溝部8aよりも幅が広く形成
されており、1本の溝に2つずつの光ファイバカプラが
収容される。
【0022】図2(C)に示す補強材8は、溝部8aが
1本である。図2(B)の溝部8aよりもさらに幅が広
く形成されており、1本の溝に4つの光ファイバカプラ
が収容される。
【0023】蓋9および補強材8の材質は、強度が要求
されるとともに、熱膨張係数が光ファイバのガラス部と
同程度のものが用いられる。例えば、石英やガラスセラ
ミックスなどを用いることができる。どちらか一方につ
いては、紫外線等のエネルギー線に対しての透過性は問
題としない。したがって、ガラスセラミックスを用いる
場合には、白色のガラスセラミックスを用いてもよい
が、補強材と蓋が同じ材質であれば、熱膨張係数が等し
く、温度変化に対して、補強材が曲がることがなく、光
ファイバカプラに与える歪みをきわめて小さいものにす
ることができる。この場合、エネルギー線硬化型接着剤
を利用する観点から、ともに透明な材質を用いるのが望
ましい。
【0024】図3は、図1で説明した実施例における補
強材に光ファイバカプラを収容した状態の断面図であ
る。図中、1a,1bは光ファイバ心線、8は補強材、
9は蓋、11は接着剤、12は光結合部である。補強材
8は、図2で説明したものである。光結合部12は補強
材8の溝部に収容され、その両側のガラス部から被覆部
にかけて接着剤11により固定されている。補強材8の
上面には、蓋9が接着されている。接着剤11は、紫外
線硬化型のものが用いられ、光結合部12の固定部分の
接着剤と蓋を接着する部分の接着剤は、紫外線硬化型の
接着剤を用いている。接着剤の硬化波長に対する光透過
率は90%以上のものが望ましく、より好ましくは、9
5%以上の光透過率のものを用いるのがよい。
【0025】接着剤11として着色したものを用いるこ
とができる。補強材8と蓋9との接着部分に、接着剤が
適当に塗布されているかどうか、あるいは、蓋9を補強
材8に乗せた段階での接着状況や、接着剤の硬化後の接
着状況などが、拡大鏡や顕微鏡等を用いた目視による検
査によって容易の行なえるようになる。
【0026】図4は、他の実施例における補強材に光フ
ァイバカプラを収容した状態の断面図である。図中、図
3と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。
この実施例では、蓋8の長さが、補強材8の長さより短
く、したがって、補強材8の両端部近傍における接着剤
11は露出している。
【0027】上述した実施例の具体例について説明す
る。第1の具体例は、図3の実施例に相当するものであ
る。コアとクラッドの屈折率差が0.3%、コア径8μ
m、クラッド径125μmの1.3μm帯シングルモー
ド光ファイバに、2層の保護膜を施した光ファイバ素線
の4心をテープ層で一括被覆した4心テープ状光ファイ
バを2枚用いた。テープ層の一部を除去し、さらに、保
護膜の一部分を除去して、露出したガラス部を平行に重
ね、この部分で両方のテープ状光ファイバの対応する心
線同士のガラス部の融着延伸を行ない、図3に示すよう
な4心型光ファイバテープカプラを作成した。
【0028】この光ファイバカプラを、白色のガラスセ
ラミックス製の補強材にセットし、溝部の両端部近傍で
各光ファイバの非延伸部分に、紫外線硬化型接着剤を塗
布し、さらに、接着面に紫外線硬化型接着剤を薄く塗布
した透明セラミックス製の蓋を貼り合わせた後、補強材
全体に硬化用光源である紫外線が当たるようにして、紫
外線を照射し、接着剤を硬化させ、4心テープカプラを
得た。
【0029】第2の具体例は、図4の実施例に相当する
ものである。コアとクラッドの屈折率差が0.3%、コ
ア径8μm、クラッド径125μmの1.3μm帯シン
グルモード光ファイバに、2層の保護膜を施した光ファ
イバ素線の4心をテープ層で一括被覆した4心テープ状
光ファイバを2枚用いた。テープ層の一部を除去し、さ
らに、保護膜の一部分を除去して、露出したガラス部を
平行に重ね、この部分で両方のテープ状光ファイバの対
応する心線同士のガラス部の融着延伸を行ない、4心型
光ファイバテープカプラを作成した。
【0030】この光ファイバカプラを、石英製の補強材
にセットし、接着面に紫外線硬化型接着剤を薄く塗布し
た、補強材の全長より少し短い、石英製の蓋を貼り合わ
せた後、補強材両端の溝部で各光ファイバの非延伸部分
に紫外線硬化型接着剤を塗布し、補強材全体に硬化用紫
外線が当たるように紫外線を照射して、接着剤を硬化さ
せ、図4に示すような4心型光ファイバテープカプラを
得た。
【0031】比較例について説明する。第1の比較例
は、上記と同様の多心型光ファイバカプラを作成し、白
色のガラスセラミックス製の補強材にセットし、溝部の
両端で、各光ファイバの非延伸部分に紫外線硬化型接着
剤を塗布し、紫外線を照射して硬化固定した後、白色の
ガラスセラミックス製の蓋を熱硬化型接着剤によつて貼
り付けた。白色のガラスセラミックスが、不透明である
から、蓋および補強材とも不透明材料で構成されている
ことになる。蓋を固定した後、固定状況を検査したとこ
ろ、ケース上面にカプラ固定用接着剤が残留し、凹凸と
なっていたため、補強材と蓋との間に隙間ができてしま
った。
【0032】第2の比較例は、上記と同様の多心型光フ
ァイバカプラを作成し、比較例1と同様の方法で、補強
材に固定し、白色のガラスセラミックス製の蓋の貼り付
けに紫外線硬化型接着剤を使用した。硬化用の紫外線が
接着剤に充分に届かず、未硬化となってしまった。
【0033】第1および第2の実施例と、第1および第
2の比較例について、製造にかかる所要時間と製造後の
ケースの密閉性を観察した。実施例のものは、観察によ
る密閉性は十分であったが、第1の比較例は、図5に示
すように、隙間13が観察された。その後、温度60
℃、相対湿度95%の環境条件下に100時間放置し
て、その前後での伝送損失の変化を測定した。測定結果
を図6に示す。実施例のものは、製造時間が短く、しか
も、伝送損失の変化が小さいことが分かる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、蓋の接着が良好で、充分な密閉性が得られ、
温度変化や湿度変化あるいは機械的な外力等の外的要因
に対して、特性の変化を抑えることができる。また、生
産時間を短縮できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバカプラの製造方法の一実施
例を説明するための概略構成図である。
【図2】補強材の実施例の斜視図である。
【図3】図1で説明した実施例における補強材に光ファ
イバカプラを収容した状態の断面図である。
【図4】他の実施例における補強材に光ファイバカプラ
を収容した状態の断面図である。
【図5】比較例の観察結果の説明図である。
【図6】実験による測定結果の説明図である。
【符号の説明】
1,2…テープ状光ファイバ、1a,2a…光ファイバ
心線、3a,3b…延伸ステージ、4a,4b…重り、
5a,5b…糸、6…測定用光源、7a,7b…パワー
メータ、8…補強材、8a…溝部、8b…外側凸部、8
c…内側凸部、9…蓋、10…硬化用光源、11…接着
剤、12…光結合部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石黒 洋一 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 守屋 知巳 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つ以上の部材を貼り合わせてなる補強
    材により光ファイバカプラが保護された多心型光ファイ
    バカプラであって、前記部材のうち少なくとも1つは特
    定のエネルギー線に対して透明な部材であり、該透明な
    部材および前記光ファイバカプラが前記エネルギー線に
    よって硬化可能なエネルギー線硬化型の接着剤により固
    定されていることを特徴とする多心型光ファイバカプ
    ラ。
  2. 【請求項2】 前記透明な部材として、石英を用いるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の多心型光ファイバカプ
    ラ。
  3. 【請求項3】 前記透明な部材として、透明セラミック
    スを用いることを特徴とする請求項1に記載の多心型光
    ファイバカプラ。
  4. 【請求項4】 前記透明な部材として、使用するエネル
    ギー線硬化型の接着剤の硬化用エネルギー線波長に対す
    る透過率が90%以上のものを用いることを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の多心型光ファ
    イバカプラ。
  5. 【請求項5】 前記接着剤は、少なくとも透明な部材の
    固定部分においては着色されたものであることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の多心型光
    ファイバカプラ。
  6. 【請求項6】 前記接着剤として、光硬化型の接着剤を
    用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1
    項に記載の多心型光ファイバカプラ。
  7. 【請求項7】 2n本の光ファイバの被覆を除去し、2
    本ずつ平行に添わせ、一括して融着延伸してn組の光フ
    ァイバカプラを形成した後、補強材に固定する多心型光
    ファイバカプラの製造方法において、前記補強材もしく
    は蓋の少なくとも一方に特定のエネルギー線に対して透
    明な部材を用い、前記光ファイバカプラを前記補強材へ
    固定する接着剤と、前記補強材を密閉する前記蓋を固定
    する接着剤とに、ともにエネルギー線硬化型の接着剤を
    用いて、該接着剤が未硬化の状態で組立を行ない、前記
    接着剤の使用部分に接着剤硬化用のエネルギー線を照射
    し、接着剤の硬化を行なうことを特徴とする多心型光フ
    ァイバカプラの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記透明な部材として、石英を用いるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の多心型光ファイバカプ
    ラの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記透明な部材として、透明セラミック
    スを用いることを特徴とする請求項7に記載の多心型光
    ファイバカプラの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記透明な部材として、使用するエネ
    ルギー線硬化型の接着剤の硬化エネルギー線に対する透
    過率が90%以上のものを用いたことを特徴とする請求
    項8または9のいずれか1項に記載の多心型光ファイバ
    カプラの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記接着剤は、少なくとも前記補強材
    と蓋との固定部分においては着色されたものであること
    を特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載
    の多心型光ファイバカプラの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記接着剤として、光硬化型の接着剤
    を用いることを特徴とする請求項7ないし11のいずれ
    か1項に記載の多心型光ファイバカプラの製造方法。
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