JPH08191815A - 磁気共鳴イメージング方法及びそのイメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング方法及びそのイメージング装置

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JPH08191815A
JPH08191815A JP7005926A JP592695A JPH08191815A JP H08191815 A JPH08191815 A JP H08191815A JP 7005926 A JP7005926 A JP 7005926A JP 592695 A JP592695 A JP 592695A JP H08191815 A JPH08191815 A JP H08191815A
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JP
Japan
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magnetic field
gradient magnetic
pulse
applying
spin echo
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JP7005926A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Sugimoto
博 杉本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高速SE法を基本する磁気共鳴イメージング
で、撮影時間の短縮効果を維持しかつ体動などに因るア
ーチファクトを低減させる。 【構成】被検体にスライス用傾斜磁場と共に1個の励起
パルスを印加し、この励起後に複数個のリフォーカスパ
ルスをスライス用傾斜磁場と共に順次印加し、複数個の
スピンエコー信号を位相エンコード用及び読出し用傾斜
磁場を印加して所定繰返し時間毎に収集する(高速SE
法)。また被検体にスライス用傾斜磁場と共に別の1個
の励起パルスを印加し、この励起後に別のリフォーカス
パルスをスライス用傾斜磁場と共に印加し、スピンエコ
ー信号を例えば零及びその付近のエンコード量域に相当
する強度を有する位相エンコード用傾斜磁場と読出し用
傾斜磁場とを印加して前記繰返し時間毎に収集する(S
E法)。SE法で収集されたエコー信号を高速SE法で
収集されたエコー信号の同一エンコード量部分に加算平
均して画像を再構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気共鳴イメージング方
法及びそのイメージング装置に係り、とくに高速SE
(スピンエコー)法に拠るパルスシーケンスを用いなが
らアーチファクトの低減と撮影時間の短縮とを両立させ
ることができる磁気共鳴イメージング方法及びそのイメ
ージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージングにおける画像デー
タの収集シーケンスには、現在、各種のものが使用され
ている。その一つに、90゜パルス(励起パルス)及び
180゜パルス(リフォーカス)を使ったスピンエコー
法(SE法)がある。
【0003】このスピンエコー法の一つとして、シング
ルエコースキャン法が知られている。このシングルエコ
ースキャン法は、90゜パルスを印加した後、TE /2
(TE :所定のエコー時間)時間経過した時点で1個の
180゜パルスを印加し、この180゜パルス印加に伴
う1個のスピンエコー信号を収集するとともに、この収
集を必要マトリクス数だけ繰り返すものである。
【0004】スピンエコー法にはさらに、撮影時間の短
縮を図るマルチエコースキャン法(以下、「高速SE
法」と言う)も知られている。この高速SE法では、C
PMGパルス系列又はCPパルス系列が用いられ、図6
に示すように、1つの90゜RFパルス及び複数個の1
80゜RFパルスが順次印加される。これにより、1回
の90゜RFパルスに拠る高周波励起から複数のエコー
信号EC1〜EC3(3エコー法の場合)が発生するの
で、そのエコー信号EC1〜EC3の夫々に、異なる大
きさの傾斜磁場GE による位相エンコーディングが施さ
れる。この一連のシーケンスが必要回数繰り返され、通
常のSE法(シングルエコースキャン法)より少ない励
起回数で1画像の再構成に必要なエコーデータが収集さ
れる。このため、撮影時間を大幅に短縮できるという有
利さがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、MR画像に
おけるアーチファクトの有無は画像の品質を決める重要
なファクタの1つである。とくに呼吸性体動は、腹部ア
キシャル像に発生する主要なアーチファクトの1つであ
る。
【0006】しかしながら、上記高速SE法は撮影時間
短縮の効果は大であるものの、パルスシーケンスが複雑
で且つ短い時間間隔で複数のスピンエコー信号を発生さ
せるシーケンスであるため、従来、体動や血流に起因し
たアーチファクトを低減させるために使われるflow com
pensation 法(CFAST法)や飽和法(BEAST
法)を併用し難いという状況にあった。
【0007】一方、かかるアーチファクトを低減させる
には、収集するエコー信号の加算回数を増加させること
が有効な手法であることが知られている。これを行う一
手法として「Vari NAQ(:Variable Number Of Acquisi
tion)法」がある。このVariNAQ法は、撮影時間をあま
り延長せずに、部分的な位相エンコード量領域の加算回
数を増やす方法で、体動などに因るアーチファクトを低
減できるが、高速SE法には適用できなかった。
【0008】したがって高速SE法において加算回数を
増加するには、高速SE法に係るパルスシーケンス自体
を単純に繰り返し、この繰返しによって得られたエコー
データの加算平均をとるようにしていた。しかしなが
ら、この単純な加算回路の増加法を実施すると、高速S
E法の本来の目的である撮影時間の短縮効果が半減して
しまうという問題があった。
【0009】本発明は、このような従来技術の問題に鑑
みてなされたもので、高速SE法を使った磁気共鳴イメ
ージングにおいて、高速SE法の最大の特徴である撮影
時間の短縮効果を維持しながら、呼吸などの体動に起因
したアーチファクトを低減させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の磁気共鳴イメージング装置は、静磁場中に
置かれた被検体にスライス用傾斜磁場と共に1個の励起
パルスを印加する第1の印加手段と、この励起パルスの
印加後に複数個のリフォーカスパルスをスライス用傾斜
磁場と共に順次印加する第2の印加手段と、この複数個
のリフォーカスパルスに付勢されて生じる複数個のスピ
ンエコー信号を位相エンコード用及び読出し用傾斜磁場
を印加して所定繰返し時間毎に収集する第1の収集手段
とを備え、前記被検体にスライス用傾斜磁場と共に別の
1個の励起パルスを印加する第3の印加手段と、この励
起パルスの印加後に別のリフォーカスパルスをスライス
用傾斜磁場と共に印加する第4の印加手段と、このリフ
ォーカスパルスに付勢されて生じるスピンエコー信号を
前記位相エンコード用傾斜磁場の内の特定のエンコード
量に相当するパルス面積を有する位相エンコード用傾斜
磁場と所定の読出し用傾斜磁場とを印加して前記繰返し
時間毎に収集する第2の収集手段とを備えるとともに、
前記第2の収集手段で収集されたスピンエコー信号を前
記第1の収集手段で収集されたスピンエコー信号の同一
エンコード量部分に加算平均して画像を再構成する再構
成手段を備える。
【0011】また本発明の磁気共鳴イメージング方法
は、静磁場中に置かれた被検体にスライス用傾斜磁場と
共に1個の励起パルスを印加する第1の印加プロセス
と、この励起後に複数個のリフォーカスパルスをスライ
ス用傾斜磁場と共に順次印加する第2の印加プロセス
と、この複数個のリフォーカスパルスに付勢されて生じ
る複数個のスピンエコー信号を位相エンコード用及び読
出し用傾斜磁場を印加して所定繰返し時間毎に収集する
第1のプロセスとを含み、前記被検体にスライス用傾斜
磁場と共に別の1個の励起パルスを印加する第3の印加
プロセスと、この励起パルスの印加後に別のリフォーカ
スパルスをスライス用傾斜磁場と共に印加する第4の印
加プロセスと、このリフォーカスパルスに付勢されて生
じるスピンエコー信号を前記位相エンコード用傾斜磁場
の内の特定のエンコード量に相当するパルス面積を有す
る位相エンコード用傾斜磁場と所定の読出し用傾斜磁場
とを印加して前記繰返し時間毎に収集する第2の収集プ
ロセスとを含むとともに、前記第2の収集プロセスで収
集されたスピンエコー信号を前記第1の収集プロセスで
収集されたスピンエコー信号の同一エンコード量部分に
加算平均して画像を再構成する再構成プロセスを含む。
【0012】好適には、前記同一エンコード量部分は零
エンコード及びその付近の範囲である。
【0013】
【作用】本発明の磁気共鳴イメージング方法及びそのイ
メージング装置によれば、高速SE法とSE法とを組み
合わせて画像データが収集される。
【0014】すなわち、高速SE法のシーケンスでは、
被検体にスライス用傾斜磁場と共に1個の励起パルスが
印加され、この励起後に複数個のリフォーカスパルスが
スライス用傾斜磁場と共に順次印加される。この複数個
のリフォーカスパルスに付勢されて生じる複数個のスピ
ンエコー信号が位相エンコード用及び読出し用傾斜磁場
を印加して所定繰返し時間毎に収集される。さらに、S
E法のシーケンスでは、被検体にスライス用傾斜磁場と
共に別の1個の励起パルスが印加され、この励起パルス
の印加後に別のリフォーカスパルスがスライス用傾斜磁
場と共に印加される。このリフォーカスパルスに付勢さ
れて生じるスピンエコー信号が前記位相エンコード用傾
斜磁場の内の零及び零エンコード量付近領域に相当する
強度の位相エンコード用傾斜磁場と所定の読出し用傾斜
磁場とを印加して前記繰返し時間毎に収集される。
【0015】そして、SE法で収集されたスピンエコー
信号が高速SE法で収集されたスピンエコー信号の同一
エンコード量部分に加算平均され、画像が再構成され
る。つまり、SE法によるエコーデータの部分加算・平
均によって従来知られているVari NAQ法と同等
のアーチファクト低減効果が得られる一方、SE法は部
分的な収集に限定されるので、全体の収集時間もさほど
増大させない。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0017】この実施例の磁気共鳴イメージング装置の
概略構成を図1に示す。この磁気共鳴イメージング装置
は、静磁場発生用の磁石部と、静磁場に位置情報を付加
するための傾斜磁場部と、選択励起用及びMR信号受信
用の送受信部と、システムコントロール及び画像再構成
を担う制御・演算部とを備えている。
【0018】磁石部は、例えば超電導方式の磁石1と、
この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを備え、被
検体Pが挿入される円筒状の診断空間のZ軸方向に静磁
場H0 を発生させる。
【0019】傾斜磁場部は、磁石1に組み込まれたX,
Y,Z軸方向の3組の傾斜磁場コイル3x〜3zと、こ
の傾斜磁場コイル3x〜3zに電流を供給する傾斜磁場
電源4と、この電源4を制御する傾斜磁場シーケンサ5
とを備える。このシーケンサ5は、装置全体を統括する
コントローラ6からX,Y,Z軸方向の各傾斜磁場の強
度を制御するシーケンスに沿った制御信号を受ける。こ
れにより、静磁場H0に線形の傾斜磁場が重畳可能にな
っており、各方向の傾斜磁場が形成される。ここで、Z
軸方向の傾斜磁場をスライス用傾斜磁場GS とし、X軸
方向のそれを読出し傾斜磁場GR とし、さらにY軸方向
のそれを位相エンコード用傾斜磁場GEとする。
【0020】送受信部は、磁石1の撮影空間内にて被検
体Pの近傍に配設される高周波コイル7と、このコイル
7に接続された送受信機8と、この送受信機8の動作タ
イミングを制御するRFシーケンサ9とを備える。この
送受信機8は、後述するように、RFシーケンサ9の制
御のもと、核磁気共鳴(NMR)を励起させるためのラ
ーモア周波数のRF電流パルスを高周波コイル7に供給
する一方、高周波コイル7が受信したMR信号(高周波
信号)に各種の信号処理を施してデジタル信号を生成す
るようになっている。
【0021】さらに、制御・演算部は、上述したコント
ローラ6のほか、送受信機8で生成されたデジタル信号
を入力し、例えば2次元フーリエ変換法を用いて画像デ
ータを再構成する再構成ユニット10と、画像データを
保管する記憶ユニット11と、画像データを表示する表
示器12と、入力器13とを備えている。コントローラ
6は所定のシーケンスを示す制御信号を傾斜磁場シーケ
ンサ5及びRFシーケンサ9に供給する。
【0022】上記送受信機8は図1に示す如く、送信部
8T及び受信部8Rから成る。送信部8Tは、2つの発
振器20、21、位相選択器22、周波数変換器23、
振幅変調器24、及び高周波電力増幅器25をこの順に
備えている。この内、2つの発振器20、21はラーモ
ア周波数f0 =f1 +f2 を満足する周波数f1 ,f2
を出力する。位相選択器22は高周波の位相を制御す
る。周波数変換器23は2つの周波数f1 ,f2 を合成
してラーモア周波数f0 を生成する。さらに、振幅変調
器24は、RFパルスのパワー条件、スライス特性を決
定する部分で、シンク関数や方形波で高周波を変調す
る。高周波電力増幅器25は、振幅変調された高周波を
増幅し、そのパルス電流を高周波コイル7に供給する。
【0023】これに対して、受信部8Rは図1に示す如
く、前段増幅器30、中間周波変換器31、位相検波器
32、低周波増幅器33、ローパスフィルタ34、及び
A/D変換器35を備えている。
【0024】この内、前段増幅器30は高周波コイル7
で受信した微弱なMR信号(周波数f0 )を増幅し、こ
の増幅信号を中間周波変換器31に出力する。中間周波
変換器31は、MR信号(周波数f0 )と参照周波数f
2 とを合成し、中間周波数f1 =f0 −f2 に変換す
る。この中間周波数f1 に変換された信号を受ける、2
チャンネル方式の位相検波器32は、その受信信号をさ
らに参照周波数f1 で検波し、オーディオ周波数帯の信
号を形成する。このオーディオ周波数帯の2チャンネル
の信号は、低周波増幅器33により各々増幅され、ロー
パスフィルタ34を介してA/D変換器35に送られ
る。
【0025】ローパスフィルタ34(2チャンネル)は
通過信号に帯域制限を掛けて、MR信号の折り返し防止
及びS/N比向上が図られる。このローパスフィルタ3
4は、本実施例では、コントローラ6からの帯域制御信
号に応じて帯域、即ちカットオフ周波数を変更可能にな
っている。なお、このローパスフィルタ34のカットオ
フ周波数は、次段のA/D変換器35におけるサンプリ
ング定理を満足するナイキスト周波数の1/2の値に常
に設定される。
【0026】A/D変換器35(2チャンネル)は、指
令されたサンプリングピッチ(サンプリング時間周期)
で、オーディオ帯域化されたアナログ信号をサンプリン
グし、デジタル信号に変換する。このA/D変換器35
も、コントローラ6からのサンプリングピッチ可変信号
に応じて、そのサンプリングピッチを変更可能になって
いる。このデジタル信号が再構成ユニット10に送ら
れ、画像信号が再構成される。
【0027】続いて本実施例の動作を説明する。
【0028】この実施例では、コントローラ6が図2に
示す如く、「エコー数が「3」の高速SE法」に係る第
1のシーケンス及び「エコー数が「1」の通常のSE
法」に係る第2のシーケンスをRFシーケンサ9及び傾
斜磁場シーケンサ5に指令する。これにより、図2に示
す各シーケンスにしたがって選択励起、位相エンコー
ド、信号読出しが繰り返される。本実施例では図2に模
式的に示す如く、第2スピンエコー信号EC2を、k空
間上の零エンコード及び零エンコード付近の周波数空間
領域に配置し、第1及び第3スピンエコー信号EC1、
EC3をk空間上の、高エンコード側の正、負の周波数
空間領域に各々配置するようにしている。
【0029】すなわち、コントローラ6は最初に高速S
E法をRFシーケンサ9及び傾斜磁場シーケンサ5に指
令する(図3ステップS1)。これに応答して、傾斜磁
場シーケンサ5は図2に示す第1のシーケンスに基づい
てスライス用傾斜磁場GS 、読出し用傾斜磁場GR 、及
び位相エンコード用傾斜磁場GE を制御する。これと並
行して、RFシーケンサ9は被検体Pに90゜RFパル
ス及び180゜RFパルスを印加させる。
【0030】つまり、最初に、スライス用傾斜磁場GS
が傾斜磁場電源4から傾斜磁場コイル3z、3zを介し
て印加され、この傾斜磁場GS が一定値まで立上がった
時点で送信機8T及び高周波コイル7を介して90゜R
Fパルスが1回だけ印加される。これにより、被検体の
所定スライス幅の領域が選択励起されるとともに、その
面内の原子核スピンがy′軸(回転座標)までフリップ
する。
【0031】次いで、スライス用傾斜磁場GS の反転と
共に、読出し用傾斜磁場GR が傾斜磁場コイル3x、3
xを介して印加される。これはスライス面内のGR 方向
に並んだ原子核スピンの位相が各エコーの中心時刻にお
いて揃うようにするための印加である。
【0032】次いで、スライス用傾斜磁場GS とともに
最初の180゜RFパルスが印加される。これにより、
原子核スピンが180゜、y′軸の回りに回転する。さ
らに、最初の位相エンコード用傾斜磁場GE =Aが傾斜
磁場電源4から傾斜磁場コイル3y、3yを介して被検
体Pに印加された後、傾斜磁場コイル3x、3xを介し
て読出し用傾斜磁場GR が印加されるとともに、最初の
スピンエコー信号EC1が高周波コイル7を介して収集
される。
【0033】この後、反転させた位相エンコード用傾斜
磁場GE =−Aを印加させる。これは疑似エコー(stim
ulated echo)による画質劣化を避けるため、180゜R
Fパルスの印加時にke=0の状態に引き戻すためであ
る。
【0034】次いで、スライス用傾斜磁場GS とともに
2番目の180゜RFパルスを印加した後、2番目の位
相エンコード用傾斜磁場GE =Bを印加する。そして、
2番目のスピンエコー信号EC2が、読出し用傾斜磁場
R の印加とともに、高周波コイル7を介して収集され
る。
【0035】同様に、3番目のスピンエコー信号EC3
が収集される。
【0036】この3個のスピンエコー信号EC1〜EC
3は、所定の繰返し時間毎に、90゜RFパルスによる
高周波励起を繰り返して収集される。
【0037】このように収集されたエコー信号は順次、
受信機8Rに送られ、そこで増幅、中間周波変換、位相
検波、低周波増幅、フィルタリングなどの処理を受けた
後、A/D変換器10でデジタル量のエコーデータに変
換される。このとき、前述した如く、ローパスフィルタ
34及びA/D変換器35には、第1〜第3スピンエコ
ー信号EC1〜EC3に対して所定の「広帯域収集」が
指令されている。
【0038】デジタル量に変換されたエコーデータは再
構成ユニット10に送られ、フーリエ変換可能な、k空
間に対応したメモリ領域にデータが配置される。
【0039】このように高速SE法に依る第1のシーケ
ンスの処理が終わると、その旨の信号がコントローラ6
に返される。そこでコントローラ6は今度は、加算用の
第2シーケンスであるSE法をRFシーケンサ9及び傾
斜磁場シーケンサ5に指令する(図3ステップS2)。
【0040】これに応答して両シーケンサ9、5は図2
の下段に示す通常のSE法に係る第2のシーケンスを実
行する。このSE法に使用される位相エンコード用傾斜
磁場GE の強度は、位相エンコード数、強度共に、第1
のシーケンス(高速SE法)における位相エンコード用
傾斜磁場GE =Bと同一に設定されている。また、第1
のシーケンスにおける実効エコー時間TEeff と第2の
シーケンスにおけるエコー時間TEとを一致させてい
る。
【0041】この第2のシーケンスに従って、設定エン
コード数分だけ繰り返されたことに伴うスピンエコー信
号ECが同様に収集され、エコーデータとして再構成ユ
ニット10に送られるとともに、メモリに一時記憶され
る。
【0042】この第2のシーケンスの処理が終了する
と、コントローラ6は次いで、第1、第2のシーケンス
によって得られたエコーデータの部分的な加算平均処理
を再構成ユニット10に指令する(図3ステップS
3)。
【0043】そこで再構成ユニット10は、図2のk空
間において模式的に示すように、第2のシーケンス(S
E法)で得られたエコーデータを、第1のシーケンス
(高速SE法)の第2のスピンエコー信号EC2によっ
て得られたエコーデータに加算し平均する。第1のシー
ケンスの第1、第3のスピンエコー信号EC1、EC3
に係るエコーデータについては、そのままとする。かか
る零エンコード付近のみの領域に対する加算平均が終わ
ると、k空間上のエコーデータは2次フーリエ変換によ
って実空間の画像データに再構成される。この画像は記
憶ユニット13に記憶されるとともに、表示器14に表
示される。
【0044】以上のように撮影時間の主たる部分を占め
るのは高速SE法であり、SE法は加算用の部分的なエ
コーデータを収集するのみであるから、全体の撮影時間
は高速SE法による単独撮影と比べて、若干延長される
だけで済み、高速撮影の利点を依然として享受できる。
画像コントラストは零エンコード付近に配置される第2
スピンエコー信号EC2のエコー時間TEeff で良好に
決まる。
【0045】さらに、零エンコード付近のエコーデータ
に対しては通常のSE法で得られたデータが加算され、
加算回数が増加する。このことは、図4に模式的に示す
「Vari NAQ法」と同等の効果を発揮し、呼吸性
体動などに因るアーチファクトを効果的に低減できる。
このようにして、高速SE法によるイメージングであっ
ても撮影時間の短縮効果とアーチファクトの低減とを両
立させることができる。
【0046】また、第1のシーケンスの実効エコー時間
TEeff と第2のシーケンスのエコー時間TEとが一致
しているので、同一コントラストになる。
【0047】なお、上記実施例において、第2のシーケ
ンスであるSE法による信号収集エンコード数は第2の
スピンエコー信号EC2によるエンコード数に必ずしも
一致させる必要はない。また、加算平均用のエコーデー
タを収集するSE法のシーケンスは、必ずしも高速SE
法のシーケンス終了後に行うように限定する必要はな
い。
【0048】また、第1のシーケンスに係る高速SE法
は、上述した如く「3エコーモード」に限定されること
なく、任意数のエコーモードでよい。さらに、上述した
実施例では第2のスピンエコー信号EC2を零エンコー
ド付近に配置する信号配置法としたが、この点について
も様々な配置法(例えば、第3のスピンエコー信号EC
3を零エンコード付近に配置)に適用可能である。
【0049】このほか、本発明については種々の変形が
可能である。
【0050】前記実施例に係るSE法(第2のシーケン
ス)においては、高周波励起から信号収集までの時間的
空き(余裕)を利用してflow compensation(CFAST
法)や断面へ流れ込む血流を事前に飽和させる飽和性
(BFAST法)を容易に適用することができる。これ
により、SE法による収集信号に含まれるアーチファク
ト成分を事前に低減できるので、部分加算平均される全
体画像のアーチファクトも更に低減する。
【0051】また、前記実施例に係るSE法において、
高周波励起から信号収集までの時間的余裕を利用し、狭
帯域(narrow band)収集を指令することができる。この
狭帯域収集は、コントローラ6がA/D変換器35に遅
い所定値のサンプリングピッチ=ΔT、ローパスフィル
タ34にフィルタ帯域=1/ΔT、さらに傾斜磁場シー
ケンサ5にサンプリングピッチ=ΔTから決まる読出し
傾斜磁場GR を各々指令することで実行される。ここで
のサンプリングピッチ=ΔTは良好なS/N比を稼ぐこ
とができ、かつ所定数のサンプリングが可能な値が選択
されている。フィルタ帯域もサンプリングピッチ=ΔT
から計算される値に設定されるとともに、指定された画
像サイズ及びサンプリングピッチに応じて読出し傾斜磁
場GR が設定される。このように高S/N比の信号収集
を行い、これを加算することで、コントラストを決める
画像上の低周波部分のS/N比を上げることができる。
【0052】さらに別の変形例として図5に示すシーケ
ンスがある。同図に示すシーケンスは高速SE法によっ
てプロトン密度像とT2 強調像とを同時収集するもので
ある。具体的には、第1〜第3のスピンエコー信号EC
1〜EC3を使ってプロトン密度像を収集し、かつ第4
〜第6のスピンエコー信号EC4〜EC6を使ってT2
強調像を収集する第1のシーケンス(高速SE法)と、
k空間を個別に形成する両画像データに部分的に加算平
均するエコーデータを得る第2のシーケンス(2エコー
モードのSE法)とを有する。第2のシーケンスの内、
最初のエコー信号によるエコーデータがプロトン密度像
の零エンコード付近に加算され、後のエコー信号による
エコーデータがT2 強調像の零エンコード付近に同様に
加算される。高速SE法によって3種類以上の異なる画
像を同時収集する場合には、SE法を3エコー以上のモ
ードとすることで対応できる。この様に複数種の異なる
コントラストの像を得る場合でも、各画像について、良
好な撮影時間とアーチファクト低減とを両立させること
ができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気共鳴
イメージング方法及びそのイメージング装置によれば、
高速SE法を基本とし、例えば零エンコード及びその付
近の領域に対してのみSE法によってエコーデータを別
に収集し、高速SE法で得たエコーデータに加算平均
し、画像を再構成するようにしたため、従来知られてい
る「Vari NAQ法」と同等の機能が得られ、画像
アーチファクトを低減できるとともに、加算平均するデ
ータ収集は部分的なものに限定されているから、全体の
撮影時間をさほど増大させることなく、依然として高速
SE法による撮影時間の短縮効果を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る磁気共鳴イメージング
装置のブロック図。
【図2】同実施例に拠る2つのパルスシーケンスを示す
図。
【図3】同実施例のコントローラにおけるシーケンス処
理の概要を示す概略フローチャート。
【図4】Vari NAQ法を説明する図。
【図5】変形例の一つに係るパルスシーケンスと画像の
関係を示す図。
【図6】従来例に係る高速SE法のパルスシーケンス。
【符号の説明】
1 磁石 2 静磁場電源 3x〜3z 傾斜磁場コイル 4 傾斜磁場電源 5 傾斜磁場シーケンサ 6 コントローラ 7 高周波コイル 8 送受信機 8T 送信部 8R 受信部 9 RFシーケンサ 34 ローパスフィルタ 35 A/D変換器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場中に置かれた被検体にスライス用
    傾斜磁場と共に1個の励起パルスを印加する第1の印加
    手段と、この励起パルスの印加後に複数個のリフォーカ
    スパルスをスライス用傾斜磁場と共に順次印加する第2
    の印加手段と、この複数個のリフォーカスパルスに付勢
    されて生じる複数個のスピンエコー信号を位相エンコー
    ド用及び読出し用傾斜磁場を印加して所定繰返し時間毎
    に収集する第1の収集手段とを備えた磁気共鳴イメージ
    ング装置において、 前記被検体にスライス用傾斜磁場と共に別の1個の励起
    パルスを印加する第3の印加手段と、この励起パルスの
    印加後に別のリフォーカスパルスをスライス用傾斜磁場
    と共に印加する第4の印加手段と、このリフォーカスパ
    ルスに付勢されて生じるスピンエコー信号を前記位相エ
    ンコード用傾斜磁場の内の特定のエンコード量に相当す
    るパルス面積を有する位相エンコード用傾斜磁場と所定
    の読出し用傾斜磁場とを印加して前記繰返し時間毎に収
    集する第2の収集手段とを備えるとともに、 前記第2の収集手段で収集されたスピンエコー信号を前
    記第1の収集手段で収集されたスピンエコー信号の同一
    エンコード量部分に加算平均して画像を再構成する再構
    成手段を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング
    装置。
  2. 【請求項2】 前記同一エンコード量部分は零エンコー
    ド及びその付近の範囲である請求項1記載の磁気共鳴イ
    メージング装置。
  3. 【請求項3】 静磁場中に置かれた被検体にスライス用
    傾斜磁場と共に1個の励起パルスを印加する第1の印加
    プロセスと、この励起後に複数個のリフォーカスパルス
    をスライス用傾斜磁場と共に順次印加する第2の印加プ
    ロセスと、この複数個のリフォーカスパルスに付勢され
    て生じる複数個のスピンエコー信号を位相エンコード用
    及び読出し用傾斜磁場を印加して所定繰返し時間毎に収
    集する第1のプロセスとを含む磁気共鳴イメージング方
    法において、 前記被検体にスライス用傾斜磁場と共に別の1個の励起
    パルスを印加する第3の印加プロセスと、この励起パル
    スの印加後に別のリフォーカスパルスをスライス用傾斜
    磁場と共に印加する第4の印加プロセスと、このリフォ
    ーカスパルスに付勢されて生じるスピンエコー信号を前
    記位相エンコード用傾斜磁場の内の特定のエンコード量
    に相当するパルス面積を有する位相エンコード用傾斜磁
    場と所定の読出し用傾斜磁場とを印加して前記繰返し時
    間毎に収集する第2の収集プロセスとを含むとともに、 前記第2の収集プロセスで収集されたスピンエコー信号
    を前記第1の収集プロセスで収集されたスピンエコー信
    号の同一エンコード量部分に加算平均して画像を再構成
    する再構成プロセスを含むことを特徴とする磁気共鳴イ
    メージング方法。
  4. 【請求項4】 前記同一エンコード量部分は零エンコー
    ド及びその付近の範囲である請求項1記載の磁気共鳴イ
    メージング方法。
  5. 【請求項5】 前記第3及び第4の印加プロセスならび
    に第2の収集プロセスが形成するパルスシーケンスは、
    血流によるアーチファクト低減用のパルスシーケンスを
    含む請求項1記載の磁気共鳴イメージング方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の収集プロセスによる信号収集
    帯域は狭帯域である請求項1記載の磁気共鳴イメージン
    グ方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の収集プロセスは前記複数個の
    スピンエコー信号が複数種のコントラストの異なる画像
    を形成するための位相エンコード用傾斜磁場を印加する
    と共に、 前記第4の印加プロセスは前記複数種の画像数に等しい
    数のリフォーカスパルスを印加し、前記第2の収集プロ
    セスはそのリフォーカスパルスに付勢されて生じる複数
    のスピンエコー信号の各々を、前記複数種の画像の各々
    に対する前記位相エンコード用傾斜磁場の内の特定のエ
    ンコード量に相当するパルス面積を有する位相エンコー
    ド用傾斜磁場と所定の読出し用傾斜磁場とを各別に印加
    して前記繰返し時間毎に収集する請求項1記載の磁気共
    鳴イメージング方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115616461A (zh) * 2022-10-17 2023-01-17 浙江大学 一种基于可调回波时间编码的磁共振磁场测量方法及装置

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