JPH08191393A - 通信装置 - Google Patents

通信装置

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JPH08191393A
JPH08191393A JP63695A JP63695A JPH08191393A JP H08191393 A JPH08191393 A JP H08191393A JP 63695 A JP63695 A JP 63695A JP 63695 A JP63695 A JP 63695A JP H08191393 A JPH08191393 A JP H08191393A
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JP
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image data
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pixels
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Pending
Application number
JP63695A
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English (en)
Inventor
Koichi Shibata
浩一 柴田
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
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Priority to US08/581,340 priority patent/US5745245A/en
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  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 実際の送信における符号化の圧縮率に基づい
てアダプティブテンプレート画素の位置を決定すること
により、効率よく符号化を行う通信装置を提供する。 【構成】 ファクシミリ装置は、読み取り部1で読み取
った画像データを画像処理部2で2値化し符号化復号化
装置6で符号化して、モデム7およびNCU8を介して
電話回線へ出力し受信側へ送信する。ファクシミリ装置
は、送信ごとにアダプティブテンプレート画素の位置を
所定範囲内で変化させて圧縮率を算出するサンプリング
モードを有する。サンプリングモード終了後は、これら
の中で高い圧縮率を与えた位置をアダプティブテンプレ
ート画素の位置として画像データの符号化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はファクシミリや、データ
伝送機能を備えた電子複写機およびイメージスキャナー
等の通信装置に関するものであり、より詳しくは伝送さ
れる画像データの符号化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在広範に普及しているファクシミリに
おいては、2値(0/1、Lレベル/Hレベル等)化さ
れた画像データの伝送が行われる。また、電子複写機に
おいても2値化された画像データが取り扱われ、昨今で
は2値化した画像データを磁気ディスク等の記憶装置に
格納し、必要に応じて読み出して画像を再生することが
行われるようになっている。近年では画像データの多様
化とともに、画像の高解像度化すなわち画素数の高密度
化の要求も高まり、必然的に伝送あるいは格納すべきデ
ータ量も膨大なものになっている。
【0003】画像データの伝送を効率よく行うために2
値化データを符号化し圧縮することがなされるが、その
方法として、モディファイドハフマン(MH)、モディ
ファイドリード(MR)、モディファイド・モディファ
イドリード(MMR)方式が標準化され、実用に供され
ている。これらの符号化方式では、原稿画像を走査して
読み取った順序で2値データを符号化するシーケンシャ
ルビルドアップが行われる。シーケンシャルビルドアッ
プは、ファクシミリのように、送信側装置が原稿の紙面
を左から右へ上から下へと走査して送信し、受信側装置
が受信した順序で復号化し紙面上に画像を再生するもの
では、受信側装置に受信したデータを記憶しておく必要
がなく便利である。
【0004】一方、高解像度の画像が常に要求されるも
のでもなく、粗い品質でも画像全体を速やかに伝送して
再生することが必要なこともある。しかし、上述のシー
ケンシャルビルドアップでは、これに十分に対処するこ
とは容易ではない。このために、まず粗い画像データを
伝送し、必要に応じて追加データを加えて、次第に再生
画像を高解像度化していくプログレッシブビルドアップ
が注目されてきている。さらに、中間階調の画像の高速
かつ忠実な再生の要求も高まっている。
【0005】このような状況下でJBIG(Joint Bi-l
evel Image Coding Experts Group)が設立され、2値
データの効率的符号化が検討されている。JBIGで
は、プログレッシブビルドアップとシーケンシャルビル
ドアップの並立、高いデータ圧縮効果、情報保存性およ
び高速処理を主な課題とし、このために図7に示した2
値データ符号化のベースシステムを採用している。
【0006】まず、画像縮小によってプログレッシブビ
ルドアップの階層画像(解像度の異なる画像)を作成す
る。次いで、値既知の画素から必然的に値が決定される
画素、すなわち符号化を行う必要のない画素を見いだ
す。これは、例えば全画素が空白なラインのように画像
縮小の方式によらず画素値が決まるものと、画像縮小の
方式に依存して画素値が決まるものに分けて、2段階で
行う。前者が典型的予測であり、後者が決定的予測であ
る。これにより、符号化対象画素の数が減少する。符号
化の対象として残った画素については、テンプレートと
呼ばれる画素群を参照して、算術符号化を行う。算術符
号化にはQMコーダーと呼ばれる方式が採用されてい
る。
【0007】符号化対象画素(以下単に符号化画素とも
いう)の符号化に際して参照するテンプレートには、モ
デルテンプレートとアダプティブテンプレート(AT)
がある。モデルテンプレートは符号化画素の近傍に位置
する符号化済みの画素の集合であり、モデルテンプレー
トを構成する画素の数と符号化画素に対する位置関係は
定められている。例えば、プログレッシブビルドアップ
における最低解像度の層の画像には、図8にMで示した
9画素からなる2ラインのものと、図9にMで示した9
画素からなる3ラインのものとが用いられる。両図にお
いてCは符号化画素である。より解像度の高い層では、
構成画素数の異なる他のモデルテンプレートが用意され
ている。シーケンシャルビルドアップにおいては、ただ
1つの階層が存在するのみであり、図8、9のモデルテ
ンプレートが使用される。
【0008】一方、アダプティブテンプレートは、符号
化画素に対する位置関係を固定されたものではなく、画
像に応じて位置を設定することができる。最低解像度の
層の画像におけるアダプティブテンプレートのデフォル
ト位置を図8および図9のAに示す。アダプティブテン
プレートは、画素間に周期的な相関がある画像に対して
符号化効率の改善を図るものであり、画素の相関を考慮
して選出される。特に、中間階調の画像を所定の閾値と
比較して2値化したディザ画像のように、画素値に一定
周期で強い相関がある画像に用いて、符号化効率を向上
させるものである。
【0009】図8および図9において、x、yは符号化
画素Cを原点としたときの座標軸で、xの矢印は主走査
方向の前方、yの矢印は副走査方向の後方を表す。符号
化が進むにつれて、符号化画素は主走査方向に1画素ず
つ移動するが、これに応じてモデルテンプレートとアダ
プティブテンプレートの画素位置も1画素ずつ移動し、
画像の周辺部領域を除き符号化画素に対するテンプレー
トの相対位置は一定に保たれる。画像データの周辺部領
域に存在する符号化画素については、モデルテンプレー
トおよびアダプティブテンプレートの相対位置を一定に
保つことはできなくなるが、これについては別に例外規
定が定められている。
【0010】モデルテンプレートの選択および符号化画
素に対するアダプティブテンプレートの位置の決定は、
送信側が伝送する画像に応じて行う。選択されたモデル
テンプレートおよびアダプティブテンプレート位置は符
号化に用いる他の情報とともにヘッダーに記述されて、
画像データに先だって送信される。受信側では符号化さ
れた画像データをヘッダーに記された情報に基づいて復
号化する。したがって、送信側で原稿を走査して読み取
った画像データが、受信側で確実に再生されることにな
る。
【0011】画像データの圧縮率は種々の方法で表すこ
とができるが、式(1)で表すのが最も一般的である。
式(1)は符号化前の画像データの大きさに対する符号
化後の画像データの大きさを表しており、数値が小さい
ほど圧縮率が高いことを意味する。
【0012】
【数1】
【0013】CCITT(国際電信電話諮問委員会)の
No.1原稿画像を符号化した場合、MH、MR、MM
RおよびJBIG方式ではそれぞれ、0.14、0.1
3、0.035および0.028という圧縮率が得られ
ている。同原稿画像は文字、表、グラフ等からなる画像
データであり、いずれの方式によっても良好に圧縮され
る。しかしながら、従来の前3者の方式は中間階調の画
像データを対象としたものではないため、このような画
像データに対しては圧縮効率が著しく低下し、圧縮率が
1以上になって逆にデータ量が増大することが知られて
いる。これに対し、JBIG方式では中間階調の画像デ
ータに対しても圧縮率が0.1程度の良好な圧縮ができ
ると期待されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、アダプ
ティブテンプレートは画素間に周期的相関がある画像を
効率よく符号化し圧縮するために参照されるものである
が、JBIGではアダプティブテンプレート画素の存在
範囲を規定してはいるものの、アダプティブテンプレー
ト画素の位置の決定方法に関しては指示していない。ま
た、アダプティブテンプレート画素位置の決定方法を示
す従来技術は見あたらない。
【0015】アダプティブテンプレートとしては、その
目的からして、符号化画素との相関が高い画素を用いる
ことが重要である。符号化画素と相関の低い画素をアダ
プティブテンプレートとしたときには、符号化の効率が
低下し圧縮率も低下する。その一方、アダプティブテン
プレート位置決定に長時間を要するときには、たとえ符
号化の効率が向上しても、画像データの伝送全体として
の効率低下を招く恐れがある。
【0016】本発明は、実際の送信における符号化の圧
縮率に基づいてアダプティブテンプレート画素の位置を
決定することにより、効率よく符号化を行う通信装置を
提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、JBIG符号化方式に従って画像デー
タを符号化する通信装置において、アダプティブテンプ
レート画素を参照して画像データを符号化する符号化手
段と、アダプティブテンプレート画素の候補位置を所定
数保持する候補位置保持手段と、符号化前の画像データ
と符号化後の画像データの大きさを比較して符号化によ
る圧縮率を算出する圧縮率算出手段と、符号化手段によ
り参照されるアダプティブテンプレート画素の位置と圧
縮率算出手段によって算出される圧縮率とを記憶してお
く記憶手段と、所定の期間は、候補位置保持手段から所
定の順序でアダプティブテンプレート画素の候補位置を
1つ読み出して符号化手段に与えて画像データの符号化
を行うとともに、圧縮率算出手段によって圧縮率を算出
しアダプティブテンプレート画素の位置と圧縮率を記憶
手段に記憶させるように動作し、所定期間経過後は、記
憶手段に記憶されているアダプティブテンプレート画素
の位置のうち最高の圧縮率に対応する位置を読み出し
て、符号化手段に与えて画像データの符号化を行うよう
に動作する制御手段とを備える構成とする。
【0018】また、2値化された画素からなる画像デー
タを各画素の値を順次符号化することにより符号化して
伝送する通信装置において、符号化対象画素に対して所
定の相対位置にある参照画素を参照して符号化対象画素
を順次符号化し、画像データの符号化を行う符号化手段
と、参照画素の符号化対象画素に対する相対位置を所定
数保持する画素位置保持手段と、符号化前の画像データ
と符号化後の画像データの大きさを比較して符号化によ
る圧縮率を算出する圧縮率算出手段と、符号化手段によ
り参照される参照画素の符号化対象画素に対する相対位
置と圧縮率算出手段によって算出される圧縮率とを記憶
しておく記憶手段と、画素位置保持手段から所定の順序
で相対位置を1つ読み出して符号化手段に与えて画像デ
ータの符号化を行い、符号化後の画像データを送信する
とともに、圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し相対
位置と圧縮率を記憶手段に記憶させる第1のモードと、
このようにして記憶手段に記憶された複数の相対位置の
うち最高の圧縮率に対応する相対位置を読み出して符号
化手段に与えて画像データの符号化を行い、符号化後の
画像データを送信する第2のモードと、で動作する制御
手段とを備える構成とする。
【0019】さらに、2値化された画素からなる画像デ
ータを各画素の値を順次符号化することにより符号化し
て伝送する通信装置において、符号化対象画素に対して
所定の相対位置にある参照画素を参照して符号化対象画
素を順次符号化し、画像データの符号化を行う符号化手
段と、参照画素の符号化対象画素に対する相対位置を所
定数保持する画素位置保持手段と、符号化前の画像デー
タと符号化後の画像データの大きさを比較して符号化に
よる圧縮率を算出する圧縮率算出手段と、符号化手段に
より参照される参照画素の符号化対象画素に対する相対
位置と圧縮率算出手段によって算出される圧縮率とを記
憶しておく記憶手段と、画素位置保持手段から所定の順
序で相対位置を1つ読み出して符号化手段に与えて画像
データの符号化を行い、符号化後の画像データを送信す
るとともに、圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し相
対位置と圧縮率を記憶手段に記憶させる第1のモード
と、このようにして記憶手段に記憶された複数の相対位
置のうち高い圧縮率に対応する所定数の相対位置を読み
出して、符号化手段に与えて画像データの符号化を行う
とともに、圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し、最
高の圧縮率を与えた画像データを送信する第2のモード
と、で動作する制御手段とを備える構成とする。
【0020】具体的には、ファクシミリ装置において上
記構成を実現する。
【0021】また、原稿読み取り手段と、原稿読み取り
手段によって読み取られた画像データを処理するととも
に画像データを符号化手段に与える画像処理手段と、符
号化手段によって符号化された画像データを記憶装置へ
送信する送信手段とを備える複写機およびイメージスキ
ャナーにおいて上記構成を実現してもよい。
【0022】
【作用】JBIG符号化方式に従って画像データを符号
化する通信装置において、アダプティブテンプレート画
素を参照して画像データを符号化する符号化手段と、ア
ダプティブテンプレート画素の候補位置を所定数保持す
る候補位置保持手段と、符号化前の画像データと符号化
後の画像データの大きさを比較して符号化による圧縮率
を算出する圧縮率算出手段と、符号化手段により参照さ
れるアダプティブテンプレート画素の位置と圧縮率算出
手段によって算出される圧縮率とを記憶しておく記憶手
段と、所定の期間は、候補位置保持手段から所定の順序
でアダプティブテンプレート画素の候補位置を1つ読み
出して符号化手段に与えて画像データの符号化を行うと
ともに、圧縮率算出手段によって圧縮率を算出しアダプ
ティブテンプレート画素の位置と圧縮率を記憶手段に記
憶させるように動作し、所定期間経過後は、記憶手段に
記憶されているアダプティブテンプレート画素の位置の
うち最高の圧縮率に対応する位置を読み出して、符号化
手段に与えて画像データの符号化を行うように動作する
制御手段とを備える構成では、所定の期間は、候補位置
保持手段からアダプティブテンプレート画素の位置が所
定順序で符号化手段に与えられて画像データの符号化が
行われる。そして、それぞれの符号化について圧縮率が
算出されて、アダプティブテンプレート画素位置ととも
に、記憶手段に記憶される。所定期間経過後は、記憶手
段に記憶されているアダプティブテンプレート画素位置
のうち最高の圧縮率に対応するものが符号化手段に与え
られて符号化が行われる。すなわち、所定数の候補位置
のうち、所定期間に最良の圧縮結果を示したものが、ア
ダプティブテンプレート画素の位置として採用される。
【0023】また、2値化された画素からなる画像デー
タを各画素の値を順次符号化することにより符号化して
伝送する通信装置において、符号化対象画素に対して所
定の相対位置にある参照画素を参照して符号化対象画素
を順次符号化し、画像データの符号化を行う符号化手段
と、参照画素の符号化対象画素に対する相対位置を所定
数保持する画素位置保持手段と、符号化前の画像データ
と符号化後の画像データの大きさを比較して符号化によ
る圧縮率を算出する圧縮率算出手段と、符号化手段によ
り参照される参照画素の符号化対象画素に対する相対位
置と圧縮率算出手段によって算出される圧縮率とを記憶
しておく記憶手段と、画素位置保持手段から所定の順序
で相対位置を1つ読み出して符号化手段に与えて画像デ
ータの符号化を行い、符号化後の画像データを送信する
とともに、圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し相対
位置と圧縮率を記憶手段に記憶させる第1のモードと、
このようにして記憶手段に記憶された複数の相対位置の
うち最高の圧縮率に対応する相対位置を読み出して符号
化手段に与えて画像データの符号化を行い、符号化後の
画像データを送信する第2のモードと、で動作する制御
手段とを備える構成では、制御手段が第1のモードで動
作するときは、参照画素の位置が画素位置保持手段の所
定数の中から所定順序で読み出され、符号化手段に与え
られて画像データの符号化が行われて、符号化された画
像データが送信される。また、その符号化での圧縮率が
算出されて参照画素位置とともに記憶手段に記憶され
る。制御手段が第2のモードで動作するときは、記憶手
段に記憶された参照画素位置のうち最高の圧縮率に対応
するものが読み出されて、符号化手段に与えられ画像デ
ータの符号化がなされ、符号化後の画像データが送信さ
れる。すなわち、第2のモードでは、第1のモードで符
号化した結果のなかで最高の圧縮率を与えた参照画素位
置が選ばれて、符号化が行われる。
【0024】さらに、2値化された画素からなる画像デ
ータを各画素の値を順次符号化することにより符号化し
て伝送する通信装置において、符号化対象画素に対して
所定の相対位置にある参照画素を参照して符号化対象画
素を順次符号化し、画像データの符号化を行う符号化手
段と、参照画素の符号化対象画素に対する相対位置を所
定数保持する画素位置保持手段と、符号化前の画像デー
タと符号化後の画像データの大きさを比較して符号化に
よる圧縮率を算出する圧縮率算出手段と、符号化手段に
より参照される参照画素の符号化対象画素に対する相対
位置と圧縮率算出手段によって算出される圧縮率とを記
憶しておく記憶手段と、画素位置保持手段から所定の順
序で相対位置を1つ読み出して符号化手段に与えて画像
データの符号化を行い、符号化後の画像データを送信す
るとともに、圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し相
対位置と圧縮率を記憶手段に記憶させる第1のモード
と、このようにして記憶手段に記憶された複数の相対位
置のうち高い圧縮率に対応する所定数の相対位置を読み
出して、符号化手段に与えて画像データの符号化を行う
とともに、圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し、最
高の圧縮率を与えた画像データを送信する第2のモード
と、で動作する制御手段とを備える構成では、制御手段
が第1のモードで動作するときは、参照画素の位置が画
素位置保持手段の所定数の中から所定順序で読み出さ
れ、符号化手段に与えられて画像データの符号化が行わ
れて、符号化された画像データが送信される。また、そ
の符号化での圧縮率が算出されて参照画素位置とともに
記憶手段に記憶される。制御手段が第2のモードで動作
するときは、記憶手段に記憶された参照画素位置のうち
高い圧縮率に対応するものが所定数読み出されて符号化
手段に与えられ、それぞれの参照画素位置での画像デー
タの符号化が行われる。またそれぞれの符号化について
の圧縮率が算出されて、そのうち最高の圧縮率を与えた
画像データが送信される。
【0025】具体的にファクシミリ装置において上記構
成を実現すると、所定期間または第1のモードで動作す
る期間は、参照される画素の位置および原稿画像の種類
によって、符号化による圧縮率にばらつきが生じる。し
かし、所定期間経過後または第2のモードで動作する期
間は、所定期間または第1のモードでの動作期間中での
符号化のうち、高い圧縮率を与えた位置にある画素が参
照されて符号化されるため、圧縮率は向上する。圧縮率
は画像データの種類によって異なるが、同一のファクシ
ミリ装置では同種の原稿画像が送信される可能性が高
く、平均して高い圧縮率になる。したがって、ファクシ
ミリ装置の画像データの伝送時間が短縮される。
【0026】特に、第2のモードにおいて、高い圧縮率
に対応する所定数の相対位置を記憶手段から読み出し
て、符号化手段に与えて画像データの符号化を行うとと
もに、圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し、最高の
圧縮率を与えた画像データを送信手段によって送信する
構成では、確実に圧縮率が高くなり、画像データの伝送
時間が短縮される。
【0027】また、原稿読み取り手段と、原稿読み取り
手段によって読み取られた画像データを処理するととも
に画像データを符号化手段に与える画像処理手段と、符
号化手段によって符号化された画像データを記憶装置へ
送信する送信手段とを備える複写機およびイメージスキ
ャナーにおいて上記構成を実現すると、所定期間または
第1のモードで動作する期間は、参照される画素の位置
および原稿画像の種類によって、符号化による圧縮率に
ばらつきが生じるが、所定期間経過後または第2のモー
ドで動作する期間は、所定期間または第1のモードでの
動作期間中での符号化のうち、高い圧縮率を与えた位置
にある画素が参照されて符号化されるため、圧縮率は向
上する。圧縮率は原稿画像の種類によって異なるが、同
一の複写機または同一のイメージスキャナーでは同種の
原稿画像が取り扱われる可能性が高く、平均して高い圧
縮率になる。したがって、送信手段から記憶装置への伝
送時間が短縮されるとともに、記憶装置に記憶されるデ
ータ量が減少する。
【0028】特に、第2のモードにおいて、高い圧縮率
に対応する所定数の相対位置を記憶手段から読み出し
て、符号化手段に与えて画像データの符号化を行うとと
もに、圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し、最高の
圧縮率を与えた画像データを送信手段によって送信する
構成では、確実に圧縮率が高くなり、伝送時間が短縮さ
れるとともに、記憶装置に記憶されるデータ量が減少す
る。
【0029】
【実施例】本発明をファクシミリに適用した第1の実施
例の構成を図1のブロック図に示す。本実施例のファク
シミリ装置は、原稿画像を読み取る読み取り部1、読み
取り部1の画像データ出力を処理する画像処理部2、装
置全体の制御を行う制御部3、制御用のプログラム等を
格納するROM4、画像データ等を一時格納するRAM
5、画像データの符号化と復号化を行う符号化復号化装
置6、符号化された画像データの変調および復調を行う
モデム7、電話回線との接続およびデータ伝送を行うN
CU(ネットワークコントロールユニット)8、使用者
が制御部3に指示を与える操作部9、および画像データ
を記録紙に出力する記録部10を有している。
【0030】読み取り部1は光源とCCD(電荷結合素
子)を備えており、光源から原稿画像に光を照射し反射
光をCCDで検出することで、原稿の画像を読み取る。
画像の読み取りは、横方向への走査(主走査)を所定の
ピッチで縦方向に繰り返して(副走査)行われる。CC
Dは検出した光を画素ごとのアナログ信号として出力す
る。
【0031】画像処理部2は読み取り部1のCCDから
のアナログ出力に対して、CCDの感度のばらつきに起
因する補正等のシェーディング処理をした後、所定の閾
値と比較して画像データを画素ごとに2値化する。ま
た、2種類のディザマトリックスを有しており、中間階
調の画像に対しては2値化に際して、これらのマトリッ
クスを用いてディザ処理を行う。
【0032】ROM4は、装置制御用のプログラムに加
えて、図7に示したJBIGの種々の処理を行うプログ
ラムやモデルテンプレートをはじめとする各種テーブル
を格納している。RAM5は画像処理部2で2値化され
た画像データを送信時まで記憶保持するとともに、制御
部3で行われる種々の演算結果を一時的に格納するもの
である。また、受信した画像データを記憶保持する。符
号化復号化装置6は、送信用の画像データに対しては、
QMコーダーによって算術符号化を行う。受信した画像
データに対しては、符号化されている画像データを逆の
手順で復号化して、画像を再生する。モデム7およびN
CU8は、公知の標準的方法によって画像データの送信
と受信を行う。
【0033】制御部3はマイクロコンピュータからな
り、ROM4に格納されたプログラムを読み込んでファ
クシミリ装置全体の制御を行う。また、符号化の際に参
照されるアダプティブテンプレート画素の位置を決定す
る。制御部3には、使用者が指定した時刻に画像データ
の送信を行うタイマー送信のためにタイマー回路11が
備えられている。
【0034】図2に操作部9の一部外観を示す。操作部
9は、ファクシミリ番号等の数値を入力するテンキー5
1、原稿読み取り開始を指示するスタートキー52、動
作中止を指示するストップキー53、RAM5に保持さ
れている受信データの記録部10による出力の開始を指
示するメモリープリントキー54、送信時刻の指定開始
を指示するタイマーキー55等の諸キーとともに、LC
D(液晶表示装置)からなる表示パネル56を有してい
る。
【0035】テンキー51から入力された送信先ファク
シミリ番号は表示パネル56に表示され、確認すること
ができる。入力した番号に誤りがあった場合は、カーソ
ルキー57により表示パネル56のカーソルをその桁に
移動させて、テンキー51から数字を再入力し、設定キ
ー58で確定する。タイマー送信を行うときには、タイ
マーキー55を操作した後テンキー51から送信時刻を
入力する。入力された送信時刻は表示パネル56に表示
され、ファクシミリ番号と同様にカーソルキー57等の
操作により変更することができる。表示パネル56は操
作に関する簡単なメッセージも表示して、使用者の入力
操作を援助する。
【0036】操作部9には、装置の状況を表示する状況
表示部59、原稿の画像濃度を指示するための濃度指定
部60、原稿画像の画質を指示するための画質指定部6
1が備えられている。状況表示部59はLED(発光ダ
イオード)を有しており、装置に異常あるいは使用者の
誤操作があったとき、記録部10の記録紙がなくなった
とき、受信した画像データがRAM5に保持されている
とき、自動受信モードになっているときには、それぞ
れ、エラー、用紙補給、メモリー、自動受信に対応する
LEDが点灯して使用者に知らせる。メモリーのLED
62が点灯している場合、メモリープリントキー54を
操作することにより、RAM5に保持された画像データ
は記録部10から記録紙に出力される。
【0037】濃度指定部60は濃度指定キー63と3つ
のLED64を有しており、濃度指定キー63が操作さ
れるごとにLED64の点灯が切り換わる。使用者は原
稿画像に応じて、濃い、普通、薄いの3段階で濃度を指
定する。画像処理部2は読み取り部1の出力を2値化す
る際に、ここで指定された段階に対応して閾値を設定す
る。これにより、原稿ごとに画像濃度のばらつきがあっ
ても画像データの適切な2値化がなされる。
【0038】画質指定部61は画質指定キー65と5つ
のLED66を有しており、画質指定キー65が操作さ
れるたびにLED66の点灯が切り換わる。使用者は原
稿の画質に応じた選択を行う。すなわち、原稿画像が文
字画像のときにはノーマル、ファインまたはスーパーフ
ァインを指定する。これにより最高解像度層の画素密度
が決定される。原稿画像が中間階調のときには、ハーフ
トーンまたはスーパーハーフトーンを指定する。画像処
理部2は2種類のディザマトリックスを備えており、こ
こでの指定に応じてマトリックスを選択してディザ処理
を行い、読み取り部1の出力を2値化する。
【0039】記録部10は、感光体ドラムの表面に画像
の静電潜像を形成し、これにトナーを付着させて現像し
た後、記録紙に転写する方式を採用している。
【0040】上記構成のファクシミリ装置においては、
読み取り部1により読み込まれ画像処理部2により2値
化された画像データは全てRAM5に一旦格納される。
RAM5に格納された画像データは制御部3によって読
み出され、符号化する際に参照されるアダプティブテン
プレートの位置の決定が行われる。このアダプティブテ
ンプレート位置の決定方法については後に詳述する。プ
ログレッシブビルドアップでは、RAM5に格納された
画像データは制御部3に読み出されて画像縮小が行わ
れ、縮小された画像データはRAM5に格納される。
【0041】送信時には、決定されたアダプティブテン
プレート位置や選択されるモデルテンプレート等の符号
化に用いる情報はヘッダーに記されて、モデム7で変調
されてNCU8を介して送信される。次いで、RAM5
に格納された画像データは順次読み出され、符号化復号
化装置6によってモデルテンプレートとアダプティブテ
ンプレートを参照して符号化される。符号化された画像
データはモデム7で変調されて、NCU8から電話回線
に出力され受信側に送信される。
【0042】一方、NCU8を介して受信したデータは
まずモデム7で復調される。受信データの先頭にはヘッ
ダーが付加されており、制御部3はモデルテンプレー
ト、アダプティブテンプレート等の符号化時の情報をヘ
ッダーから読み出す。符号化復号化装置6はこれらの情
報を参照して、復調された画像データを順次復号化す
る。これにより、送信側装置が符号化する前の2値の画
像データが再生される。2値化された画像データは、シ
ーケンシャルビルドアップでは記録部10によって直ち
に記録紙に出力され、プログレッシブビルドアップでは
一旦RAM5に格納された後、操作部9のメモリープリ
ントキー54の操作により、または、最高解像度の画像
が再生された時点で、記録部10により記録紙に出力さ
れる。
【0043】符号化に際しては、符号化の対象となって
いる画素と強く相関する画素を参照することが、符号化
効率を高めるために重要である。本実施例のファクシミ
リ装置は、実際に画像データを符号化して送信する際に
圧縮率を算出し、符号化画素に対するアダプティブテン
プレート画素の位置と圧縮率とを記憶させるサンプリン
グモードを有する。このサンプリングモードでは、アダ
プティブテンプレート画素の位置を複数の候補位置の中
から選んで符号化を行う。所定の期間サンプリングモー
ドでの画像データの送信を行った後、記憶した複数のア
ダプティブテンプレート画素位置のうち最高の圧縮率を
与えたものを選んで、以降はこれをアダプティブテンプ
レート画素の位置として定め、符号化を行う。
【0044】具体的に、図8に示した2ラインのモデル
テンプレートを用いる場合について説明する。まず、図
10に示したA1〜A5の5つの候補画素位置を設定す
る。これらの候補位置はROM4に記憶保持されてい
る。サンプリングモードでは、原稿画像を送信するたび
に、アダプティブテンプレート画素の位置をA1からA5
まで順に変えていく。そして、各送信について式(1)
に従って圧縮率を算出し、アダプティブテンプレート画
素位置と圧縮率とをRAM5に格納する。サンプリング
モードでの第6回目の送信においては、アダプティブテ
ンプレート画素位置を再びA1に設定する。このよう
に、アダプティブテンプレート画素を変化させて画像デ
ータの符号化を行い送信することを100回行ってサン
プリングモードを終了する。
【0045】サンプリングモードでRAM5に格納され
たデータ例を表1に示す。ここでnは第n回目の送信、
Cnは第n回目の送信における符号化の圧縮率を表す。
また、axおよびayは、図10に示したように、符号
化対象画素Cに対するアダプティブテンプレート画素の
x軸方向およびy軸方向の相対位置である。
【0046】
【表1】
【0047】サンプリングモード終了後は、100回の
送信結果のうち最小値の圧縮率、すなわち最高の圧縮率
を与えた位置にアダプティブテンプレート画素を設定す
る。表1の例で第8回目の送信時の符号化が最高の圧縮
率であったとすると、axが−4、ayが1の位置にア
ダプティブテンプレート画素を定めることになる。
【0048】図3にサンプリングモードにおける処理の
流れを示す。#105において、使用者のモードキー6
8(図2)操作によってサンプリングモードに入る。#
110で、サンプリングモードでの送信回数nを初期値
1に設定し、アダプティブテンプレートの候補位置番号
kを1に設定する。
【0049】#115で、使用者の原稿送信動作を検出
し、読み取り部1による原稿画像の読み取り、画像処理
部2による画像データ処理および画素値の2値化、RA
M5への画像データの格納を行う。#120で、ROM
4からアダプティブテンプレート画素のk番目の候補位
置Akに対応したx軸方向の値ax、y軸方向の値ay
を読み出す。#125で、RAM5から画像データを読
み出し、符号化画素に対してx軸方向にax、y軸方向
にay離れた位置にアダプティブテンプレート画素を設
定し、画像データの符号化を行う。#130で、この符
号化での圧縮率Cnを式(1)に従って算出し、ax、
ayとともにRAM5に格納する。
【0050】#135で、モデルテンプレートやアダプ
ティブテンプレート等の情報を含むヘッダーを作成し送
信する。これに続き#140で、符号化した画像データ
の送信を行う。
【0051】#145で、次回の候補画素位置設定のた
めに、nを5(候補画素総数)で割った剰余に1を加え
たものをkとする。次いで、nに1を加算し、#150
でnと100(サンプリングモードでの所定送信回数)
を比較し、nが100以下のときには#115に戻って
次の送信を行う。この反復動作により、アダプティブテ
ンプレート画素をA1からA5まで順次変化させることを
繰り返しながら、C1からC100までの圧縮率が求められ
る。
【0052】#150でnが100を超えたと判定され
たときは、#155に進んで、RAM5に格納されてい
る100組のデータのうち、最高の圧縮率すなわち最小
値の圧縮率の組を見い出し、そのax、ayおよび圧縮
率をRAM5の別領域に格納する。これでサンプリング
モードでの全処理が終わり、#160でサンプリングモ
ードを抜ける。
【0053】画像データの符号化効率は送信原稿の種類
によって変動し、同種の原稿であってもアダプティブテ
ンプレート画素の位置によって異なる。ところが、同一
のファクシミリ装置で送信される原稿は同種のものであ
る確率が高い。たとえば、文字データからなる原稿画像
を主として送信する、あるいは、写真等の中間階調の画
像データからなる原稿画像を主として送信するというよ
うに、使用者ごとに送信原稿の種類が一定化する傾向が
ある。
【0054】本実施例のファクシミリ装置は、高い圧縮
率を与えるアダプティブテンプレート画素位置をサンプ
リング期間中に実際に送信される原稿に基づいて見い出
すものであるから、サンプリング期間終了後は使用者に
応じた圧縮率の高いアダプティブテンプレート画素が参
照されることになる。したがって、サンプリング期間終
了後は画像データの伝送時間を短縮することができる。
【0055】なお、上記の例においてはアダプティブテ
ンプレート画素の候補位置を5としたが、候補位置はこ
れに限られるものではなく任意に設定してよい。また、
サンプリングモードでの送信回数も100回に限定され
るものではなく、任意に設定し得るものである。この回
数を大きくするほど多数の送信例についての情報が得ら
れて、サンプリング期間終了後の送信における符号化効
率が向上する。しかしその反面、符号化効率に大きなば
らつきが生じるサンプリング期間が長くなる。
【0056】また、上記例ではサンプリングモードを所
定送信回数で終了するようにしたが、サンプリング期間
を、たとえば1週間や10日というように、時間で設定
するようにしてもよい。この場合、ROM4にその所定
時間を格納しておき、図3のステップ#105でサンプ
リングモードに入った時に制御部3のタイマー回路11
をスタートさせ、#150でタイマー回路11による経
過時間とROM4の所定時間を比較することでサンプリ
ングモードの終了を判定することができる。
【0057】本発明の第2の実施例のファクシミリ装置
について説明する。本実施例の装置は図1に示した第1
の実施例と同様の構成であり、重複する説明は省略す
る。本実施例では、第1の実施例と同様に、所定の期
間、アダプティブテンプレート画素の位置を複数の候補
位置の中から選んで符号化と送信を行うとともに、それ
ぞれの符号化の結果について圧縮率を算出して記憶する
サンプリングモードで動作する。記憶した複数のアダプ
ティブテンプレート画素位置のうち高い圧縮率を与えた
ものを所定数選び、サンプリングモード終了後は、これ
らのアダプティブテンプレート画素位置それぞれについ
て符号化を行って、その中で最も高い圧縮率となった画
像データを送信する。
【0058】具体的に、2ラインのモデルテンプレート
を用いる場合について説明する。まず、図11に示した
A1〜A12の12の候補画素位置を設定し、ROM4に
記憶保持しておく。サンプリングモードでは、原稿画像
を送信するたびに、アダプティブテンプレート画素の位
置をA1からA12まで順に変化させていく。そして、各
送信について式(1)に従って圧縮率を算出し、アダプ
ティブテンプレート画素位置と圧縮率とをRAM5に格
納する。サンプリングモードでの第13回目の送信にお
いては、アダプティブテンプレート画素位置を再びA1
に設定する。このようにアダプティブテンプレート画素
を変化させて画像データの符号化を行い、送信すること
を96回行ってサンプリングモードを終了する。サンプ
リングモードでRAM5に格納されたデータ例を表2に
示す。
【0059】
【表2】
【0060】サンプリングモード終了時に、96回の送
信結果のうち高い圧縮率を与えた5つのアダプティブテ
ンプレート画素位置を求め、RAM5に格納する。この
とき、画素位置が同じであるものは重複して格納しな
い。表2の結果の上位5つを、例として表3に示す。
【0061】
【表3】
【0062】サンプリングモード終了後の送信において
は、アダプティブテンプレート画素をこれらの5個所に
設定して符号化を行い、それぞれについて式(1)によ
って圧縮率を求めて、最高の圧縮率を与えた画像データ
を送信する。
【0063】図4にサンプリングモードにおける処理の
流れを示す。ステップ#205〜#240の処理は、図
3の#105〜#140と同じである。#245では、
候補画素総数が12であるから、nを12で割った剰余
に1を加えたものをkとし、次回の候補画素位置Akの
選択に用いる。次いで、nに1を加算し、#250でn
とサンプリングモードでの所定送信回数である96とを
比較する。nが96以下のときには#115に戻って次
の送信を行う。この反復動作により、アダプティブテン
プレート画素をA1からA12まで順次変化させることを
繰り返しながら、C1からC96までの圧縮率が求められ
る。
【0064】#250でnが96を超えたと判定された
ときは、#255に進んでRAM5に格納されている9
6組のデータのうち、圧縮率の高いもの5つを選び、そ
れらのax、ayおよび圧縮率をRAM5の別領域に格
納する。
【0065】サンプリングモード終了後の送信時の処理
の流れを図5に示す。#305で、送信動作が開始され
ると、読み取り部1により原稿画像を読み取り、画像処
理部2により画像データ処理および画素値の2値化を行
い、RAM5に画像データを格納する。また、#310
でkを初期値1に設定する。
【0066】#315で、RAM5に格納されている5
組のデータの中のk番目のax、ayを読み出し、#3
20でRAM5に格納されている符号化前の画像データ
を読み出す。#325で、読み出したax、ayの位置
にアダプティブテンプレート画素を設定して画像データ
の符号化を行い、#330で式(1)に従って圧縮率C
kを算出する。#335でCk、#340で符号化後の
画像データをRAM5に格納し、#345でkに1を加
算する。
【0067】#350でkが5以下であると判定される
と、#315に戻り上記処理が反復される。kが5を超
えると、処理は#355に進み、RAM5に格納した圧
縮率C1〜C5のうち最高のもの、すなわち最小値の圧縮
率を見い出す。#360で、最高圧縮率を与えたアダプ
ティブテンプレート画素の位置情報を含むヘッダーを作
成し送信する。次いで、#365で、最高圧縮率に対応
する符号化後の画像データをRAM5から読み出して送
信する。
【0068】本実施例のファクシミリ装置は、高い圧縮
率を与える所定数のアダプティブテンプレート画素位置
をサンプリング期間中に実際に送信される原稿に基づい
て見い出すものであるから、これらのアダプティブテン
プレート画素の位置は、使用者が頻繁に送信する原稿画
像の符号化に適するものとなる。しかも、サンプリング
期間終了後の送信においては、個々の原稿画像は、それ
ぞれのアダプティブテンプレート画素位置によって実際
に符号化され、その中で最高の圧縮率となったものが送
信されるものであるから、画像データの伝送に要する時
間は確実に短縮される。
【0069】なお、アダプティブテンプレート画素の候
補位置およびサンプリングモードでの送信回数は、任意
に設定してよい。また、サンプリング期間を時間で設定
することも可能である。さらに、サンプリングモード終
了時に選出される高圧縮率を与えるアダプティブテンプ
レート画素の数も任意に定めてよい。この数が多いとき
には、サンプリングモード終了後の送信において、多く
のアダプティブテンプレート画素位置について符号化が
なされることになり、圧縮率の向上が見込まれる。
【0070】本発明の第3の実施例である電子複写機の
構成を図6のブロック図に示す。本複写機はスキャナー
31、画像処理部32、プリンタ33、制御部34、操
作部35、符号化復号化部36、送受信部37および記
憶装置38を備えている。スキャナー31で原稿画像を
読み取り、読み取った画像データに対して画像処理部3
2でシェーディング、2値化等の処理を行って、プリン
タ33により記録紙に出力する。
【0071】制御部34は複写機全体の制御を行う。操
作部35はテンキーをはじめ種々のキーを備えており、
使用者は操作部35のキー操作によって、記録紙のサイ
ズ選定、複写枚数、画像の拡大/縮小、画像濃度の設定
等の指示を制御部34に与える。また、操作部35は表
示パネルを有しており、操作に関するメッセージとテン
キー入力のエコーバック表示を行って、使用者の操作を
援助する。記憶装置38は複写機本体の外部に設けられ
ており、データ線39を介して送受信部37に接続され
ている。記憶装置38の記憶媒体としては、たとえばR
AM、磁気ディスクあるいは光ディスクが用いられる。
【0072】符号化復号化部36は2値化された画像デ
ータをJBIG方式に従って符号化する。送受信部37
は符号化復号化部36によって符号化された画像データ
をデータ線39に出力し記憶装置38に送信する。記憶
装置38は受信したデータを記憶格納する。また、送受
信部37は記憶装置38から格納している画像データを
データ線39を介して受信する。受信データは符号化復
号化部36で復号化される。
【0073】符号化復号化部36による画像データの符
号化には、モデルテンプレートおよびアダプティブテン
プレートが参照されるが、アダプティブテンプレート画
素の位置は第1の実施例または第2の実施例に示した方
法によって決定される。すなわち、サンプリングモード
で動作する期間を設けて、この間に複写する画像原稿の
圧縮率を求めて、アダプティブテンプレート画素の位置
と圧縮率とを記憶する。サンプリングモード終了後は、
記憶した位置のうち高い圧縮率に対応するものをアダプ
ティブテンプレート画素の位置として採用する。選択さ
れたモデルテンプレートや決定されたアダプティブテン
プレート画素の位置は、ヘッダーに記されて画像データ
とともに記憶装置38に記憶され、復号化の際に符号化
復号化部36によって参照される。
【0074】上記構成の複写機においては、スキャナー
31によって読み込まれ画像処理部32で処理された画
像データを、プリンタ33によって記録紙に出力するこ
とができるし、符号化して記憶装置38に格納すること
もできる。使用者は操作部35のキーを操作することに
よって、記録紙への出力と記憶装置38への格納を選択
する。また、記憶装置38に格納された画像データを読
み出して、プリンタ33により記録紙に出力することも
随時行われる。これも操作部35のキー操作によってな
される。
【0075】前述の方法で符号化画素に対する相対位置
を決定されるアダプティブテンプレート画素を参照して
符号化を行うことにより、画像データは高い圧縮率で符
号化される。したがって、送受信部37と記憶装置38
間の画像データの伝送時間が短縮されるとともに、記憶
すべきデータ量が減少して、記憶装置38において画像
データが占める物理的記憶領域が小さくなる。
【0076】なお、本実施例では記憶装置38を複写機
本体の外部に設置する構成としたが、記憶装置38を複
写機本体内部に配設してもよい。また、上記複写機から
プリンタ33を除いた構成はイメージスキャナーとして
機能するものであり、本発明はイメージスキャナーにも
適用可能である。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるとき
には、JBIG符号化方式に従って画像データを符号化
する通信装置において、所定期間はアダプティブテンプ
レート画素を所定数の候補位置の中で変化させて符号化
を行い圧縮率を算出し、そのうち最高の圧縮率を与えた
位置を所定期間経過後のアダプティブテンプレート画素
位置と定めるものであるから、所定期間内に使用者の画
像原稿に応じた高い圧縮率を与えるアダプティブテンプ
レート画素位置が見い出されることになる。したがっ
て、所定期間経過後は画像データを高い圧縮率で符号化
することができる。これにより画像データの伝送効率が
向上する。
【0078】請求項2の通信装置によるときには、第1
のモードで動作する期間中に、使用者の原稿に応じて高
い圧縮率を与える参照画素位置を見い出すことができ
る。この位置にある画素を参照して画像データの符号化
を行う第2のモードでは、圧縮率が高くなって符号化に
より画像データの大きさを大幅に縮小することができ
る。これにともない画像データの伝送効率が向上する。
【0079】請求項3の通信装置によるときには、第1
のモードで動作する期間中に、使用者の原稿に応じて高
い圧縮率を与える参照画素位置が複数個見い出される。
第2のモードで動作するときは、画像データの送信に先
だってこれらの参照画素位置それぞれでの符号化を実際
に行い、その中で最も圧縮率が高くなった画像データが
送信されるので、画像データの大きさ縮小を確実に行う
ことができる。
【0080】請求項4のファクシミリ装置では、画像デ
ータを高い圧縮率で符号化することができ、画像データ
の伝送時間が短縮される。
【0081】また、請求項5の複写機および請求項6の
イメージスキャナーによるときにも、画像データを高い
圧縮率で符号化することができるため、記憶装置への画
像データ伝送時間が短縮されるとともに、画像データを
記憶するために要する記憶装置の記憶領域が縮減され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例のファクシミリ装置の
構成を示すブロック図。
【図2】 第1の実施例のファクシミリ装置の操作部の
外観を示す図。
【図3】 第1の実施例のサンプリングモードにおける
処理のフローチャート。
【図4】 本発明の第2の実施例のファクシミリ装置の
サンプリングモードにおける処理のフローチャート。
【図5】 第2の実施例のサンプリングモード終了後の
送信の処理を示すフローチャート。
【図6】 本発明の第3の実施例の電子複写機の構成を
示すブロック図。
【図7】 JBIGのベースシステムの概要を示すブロ
ック図。
【図8】 最低解像度層の画像の2ラインモデルテンプ
レートとアダプティブテンプレートのデフォルト位置を
示す図。
【図9】 最低解像度層の画像の3ラインモデルテンプ
レートとアダプティブテンプレートのデフォルト位置を
示す図。
【図10】 第1の実施例のアダプティブテンプレート
の候補位置を示す図。
【図11】 第2の実施例のアダプティブテンプレート
の候補位置を示す図。
【符号の説明】
1 読み取り部 2 画像処理部 3 制御部 4 ROM 5 RAM 6 符号化復号化装置 7 モデム 8 NCU 9 操作部 10 記録部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JBIG符号化方式に従って画像データ
    を符号化する通信装置において、 アダプティブテンプレート画素を参照して画像データを
    符号化する符号化手段と、 アダプティブテンプレート画素の候補位置を所定数保持
    する候補位置保持手段と、 符号化前の画像データと符号化後の画像データの大きさ
    を比較して符号化による圧縮率を算出する圧縮率算出手
    段と、 前記符号化手段により参照されるアダプティブテンプレ
    ート画素の位置と前記圧縮率算出手段によって算出され
    る圧縮率とを記憶しておく記憶手段と、 所定の期間は、前記候補位置保持手段から所定の順序で
    アダプティブテンプレート画素の候補位置を1つ読み出
    して前記符号化手段に与えて画像データの符号化を行う
    とともに、前記圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し
    前記アダプティブテンプレート画素の位置と前記圧縮率
    を前記記憶手段に記憶させるように動作し、前記所定期
    間経過後は、前記記憶手段に記憶されているアダプティ
    ブテンプレート画素の位置のうち最高の圧縮率に対応す
    る位置を読み出して、前記符号化手段に与えて画像デー
    タの符号化を行うように動作する制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 2値化された画素からなる画像データを
    各画素の値を順次符号化することにより符号化して伝送
    する通信装置において、 符号化対象画素に対して所定の相対位置にある参照画素
    を参照して符号化対象画素を順次符号化し、画像データ
    の符号化を行う符号化手段と、 前記参照画素の符号化対象画素に対する相対位置を所定
    数保持する画素位置保持手段と、 符号化前の画像データと符号化後の画像データの大きさ
    を比較して符号化による圧縮率を算出する圧縮率算出手
    段と、 前記符号化手段により参照される参照画素の符号化対象
    画素に対する相対位置と前記圧縮率算出手段によって算
    出される圧縮率とを記憶しておく記憶手段と、 前記画素位置保持手段から所定の順序で相対位置を1つ
    読み出して前記符号化手段に与えて画像データの符号化
    を行い、符号化後の画像データを送信するとともに、前
    記圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し前記相対位置
    と前記圧縮率を前記記憶手段に記憶させる第1のモード
    と、このようにして前記記憶手段に記憶された複数の相
    対位置のうち最高の圧縮率に対応する相対位置を読み出
    して前記符号化手段に与えて画像データの符号化を行
    い、符号化後の画像データを送信する第2のモードと、
    で動作する制御手段とを備えることを特徴とする通信装
    置。
  3. 【請求項3】 2値化された画素からなる画像データを
    各画素の値を順次符号化することにより符号化して伝送
    する通信装置において、 符号化対象画素に対して所定の相対位置にある参照画素
    を参照して符号化対象画素を順次符号化し、画像データ
    の符号化を行う符号化手段と、 前記参照画素の符号化対象画素に対する相対位置を所定
    数保持する画素位置保持手段と、 符号化前の画像データと符号化後の画像データの大きさ
    を比較して符号化による圧縮率を算出する圧縮率算出手
    段と、 前記符号化手段により参照される参照画素の符号化対象
    画素に対する相対位置と前記圧縮率算出手段によって算
    出される圧縮率とを記憶しておく記憶手段と、 前記画素位置保持手段から所定の順序で相対位置を1つ
    読み出して前記符号化手段に与えて画像データの符号化
    を行い、符号化後の画像データを送信するとともに、前
    記圧縮率算出手段によって圧縮率を算出し前記相対位置
    と前記圧縮率を前記記憶手段に記憶させる第1のモード
    と、このようにして前記記憶手段に記憶された複数の相
    対位置のうち高い圧縮率に対応する所定数の相対位置を
    読み出して、前記符号化手段に与えて画像データの符号
    化を行うとともに、前記圧縮率算出手段によって圧縮率
    を算出し、最高の圧縮率を与えた画像データを送信する
    第2のモードと、で動作する制御手段とを備えることを
    特徴とする通信装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の通信装置
    はファクシミリ装置である。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3に記載の通信装置
    は、 原稿読み取り手段と、 前記原稿読み取り手段によって読み取られた画像データ
    を処理するとともに、該画像データを前記符号化手段に
    与える画像処理手段と、 前記符号化手段によって符号化された画像データを記憶
    装置へ送信する送信手段とを備える複写機であることを
    特徴とする。
  6. 【請求項6】 請求項1、2または3に記載の通信装置
    は、 原稿読み取り手段と、 前記原稿読み取り手段によって読み取られた画像データ
    を処理するとともに、該画像データを前記符号化手段に
    与える画像処理手段と、 前記符号化手段によって符号化された画像データを記憶
    装置へ送信する送信手段とを備えるイメージスキャナー
    であることを特徴とする。
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