JPH08190046A - 広角レンズ - Google Patents

広角レンズ

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JPH08190046A
JPH08190046A JP7003350A JP335095A JPH08190046A JP H08190046 A JPH08190046 A JP H08190046A JP 7003350 A JP7003350 A JP 7003350A JP 335095 A JP335095 A JP 335095A JP H08190046 A JPH08190046 A JP H08190046A
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JP
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lens
refractive index
line
refractive power
gradient index
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JP7003350A
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Satoru Ishizaka
哲 石坂
Takayuki Kato
孝行 加藤
Satoru Honda
哲 本田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 色収差をはじめとする諸収差が良好に補正さ
れ、かつ構成枚数も少なく低コストな小型の広角レンズ
を得ることである。 【構成】 物体側から順に負の屈折力を有する前群と正
の屈折力を有する後群を有し、該前群に少なくとも1枚
以上の、周辺部で分散が小さくなるような屈折率分布型
レンズを用いるとともに、以下の条件を満足することを
特徴とする広角レンズ。 φGS+φGM/N0d<0 N0d<1.60 φGS=(N0d−1)((1/R1 )−(1/R2 )) φGM=-2N1dt ただし、φGSは上記屈折率分布型レンズの面形状による
屈折力、N0dは上記屈折率分布型レンズの光軸上のd線
の屈折率、R1 ,R2 は両面の近軸曲率半径、φGMは上
記屈折率分布型レンズの媒質による屈折力、tはレンズ
の軸上厚、N1dはd線に対する屈折率分布Nd を光軸か
ら距離をrとしてNd =N0d+N1d2+…と表した時
の2次項の係数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は広角レンズに関し、特に
内視鏡や小型の監視カメラ等に用いることが好適な小型
の広角レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】内視鏡や小型の監視カメラ等に用いられ
るレンズには、広角でありかつ小型であることが要求さ
れる。このためレンズ構成としては、物体側から順に負
の屈折力の前群と絞りを挟んで正の屈折力の後群を配置
し、バックフォーカスを確保した逆望遠型(レトロフォ
ーカスタイプ)がよく用いられる。
【0003】このような逆望遠型の構成においては、ザ
イデル収差を比較的良好に保つことができるものの、色
収差の発生が大きな問題となる。特に、図10に示すよ
うな倍率色収差(色によって像の大きさが変化する現
象)については、前群と後群でともに負の方向(d線の
像に対して短波長側の像が小さくなる方向)に発生する
ため、前群または後群の少なくともいずれかを色収差の
発生を抑えるような構成にする必要がある。
【0004】以上のような問題に鑑みて、少ないレンズ
枚数で上記色収差を良好に補正したものとして、特開平
5-107471号公報に記載されたレンズ系、または特開平5-
134171号公報に記載されたレンズ系が公知である。
【0005】これらにおいては、屈折率分布型レンズの
色収差補正効果を利用して、構成枚数を増やすことなく
色収差を良好に補正している。すなわち特開平5-107471
号公報記載のレンズ系では負の前群に軸外で分散が小さ
くなるような屈折率分布型レンズを用いて、各群で発生
するものとは逆の方向に色収差を発生させ、全体での色
収差を小さく抑えている。同様にして、特開平5-134171
号公報記載のレンズ系では正の後群に軸外で分散が大き
くなるような屈折率分布型レンズを用いて、各群で発生
するものとは逆の方向に色収差を発生させ、全体での色
収差を小さく抑えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし以上のようなレ
ンズ系の例では、屈折率分布型レンズに光軸上の屈折率
が高い材料を用いて構成しているため、ペッツバール和
の制御が困難になる。このため、結果的にレンズの他の
部分に不利な構成を強いることになっている。ここで、
ペッツバール和とは、像面湾曲に比例した値であり、0
に近づけることが好ましいものである。尚、像面湾曲と
は、像面が湾曲した状態を言い、図11の破線で示され
る像面のような状態を言う。
【0007】まず負の前群に屈折率分布型レンズを用い
た特開平5-107471号公報記載のレンズ系においては、前
群を構成する強い凹レンズを屈折率分布型レンズとして
いる。この凹レンズには本来、全体のペッツバール和を
抑えるために屈折率の低い材料を用い、負の大きなペッ
ツバール値を持たせるべきである。
【0008】しかし該公報においてはいずれも光軸上の
屈折率が1.60以上の材料を用いているため、ペッツバー
ル値に関して適した構成とはなっていない。このことを
以下に示す。まず屈折率分布型レンズのペッツバール値
G は一般に以下の式で与えられる。
【0009】 PG =(φGS+φGM/N0d)/N0d …(9) ここで、φGSは上記屈折率分布型レンズの面形状による
屈折力、φGMは屈折率分布型レンズの媒質の屈折力(屈
折率分布による屈折力)、N0d:屈折率分布型レンズの
光軸上のd線の屈折率、tはレンズの軸上厚である。そ
して、両面の近軸曲率半径をR1 ,R2 として近似的
に、 φGS=(N0d−1)((1/R1 )−(1/R2 )) …(10) φGM=-2N1dt …(11) ここで、N1dはd線に対する屈折率分布Nd を光軸から
距離をrとしてNd =N0d+N1d2 +…と表した時の
2次項の係数である。
【0010】上記の(9) 式よりφGS+φGM/N0d<0の
場合には、N0dを小さくすれば大きな負のペッツバール
値を持つことが可能となる。しかしながら上記の公開特
許公報においてはφGS+φGM/N0d<0を満たすレンズ
にN0d>1.60という比較的高屈折率の材料を用いること
が示されているため、前群に負の大きなペッツバール値
を持たせることができない。この結果、後群中の正レン
ズに屈折率が1.85以上という高価な高屈折率材料を用い
ることを余儀なくされている。
【0011】次に正の後群に屈折率分布型レンズを用い
た特開平5-134171公報に記載のレンズ系においても、後
群中のφGS+φGM/N0d<0を満たすレンズを屈折率分
布型レンズとしているが、やはり光軸上の屈折率が1.60
以上の比較的屈折率の高い材料を用いているため、前述
の理由により後群中の正レンズに屈折率が1.85以上とい
う高価な高屈折率材料を用いることを強いられている。
【0012】またこの公開特許公報には、後群中の凹レ
ンズを屈折率分布レンズとして色収差を補正するととも
に正レンズもまた屈折率分布レンズとして高屈折率の材
料の使用を避けたものも開示されているが、屈折率分布
レンズは一般には均質レンズよりも高価であり、やはり
コスト上不利な構成となることに変わりはなかった。
【0013】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、色収差をはじめとする諸収差が良好
に補正され、かつ構成枚数も少なく低コストな小型の広
角レンズを得ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本件出願の発明者は、従
来提案されていたレンズ系における各種の収差を補正し
た場合におけるレンズ構成の欠点を改良すべく鋭意研究
を行った結果、屈折率分布レンズの中心屈折率の最適値
を見出して本発明を完成させたものである。
【0015】すなわち、課題を解決する手段である本発
明及びその好ましい範囲は以下の(1)〜(2)に説明
するようなものである。 (1)物体側から順に負の屈折力を有する前群と正の屈
折力を有する後群を有し、該前群に少なくとも1枚以上
の、周辺部で分散が小さくなるような屈折率分布型レン
ズを用いるとともに、以下の条件を満足することを特徴
とする広角レンズ。
【0016】 φGS+φGM/N0d<0 …(12) N0d<1.60 …(13) φGS=(N0d−1)((1/R1 )−(1/R2 )) …(14) φGM=-2N1dt …(15) ただし、φGSは上記屈折率分布型レンズの面形状による
屈折力、N0dは上記屈折率分布型レンズの光軸上のd線
の屈折率、R1 ,R2 は両面の近軸曲率半径、φGMは上
記屈折率分布型レンズの媒質による屈折力、tはレンズ
の軸上厚、N1dはd線に対する屈折率分布Nd を光軸か
ら距離をrとしてNd =N0d+N1d2+…と表した時
の2次項の係数である。
【0017】(2)物体側から順に負の屈折力を有する
前群と正の屈折力を有する後群を有し、該後群に少なく
とも1枚以上の、周辺部で分散が大きくなるような屈折
率分布型レンズを用いるとともに、以下の条件を満足す
ることを特徴とする広角レンズ。
【0018】 φGS+φGM/N0d<0 …(16) N0d<1.60 …(17) φGS=(N0d−1)((1/R1 )−(1/R2 )) …(18) φGM=-2N1dt …(19) ただし、φGSは上記屈折率分布型レンズの面形状による
屈折力、N0dは上記屈折率分布型レンズの光軸上のd線
の屈折率、R1 ,R2 は両面の近軸曲率半径、φGMは上
記屈折率分布型レンズの媒質による屈折力、tはレンズ
の軸上厚、N1dはd線に対する屈折率分布Nd を光軸か
ら距離をrとしてNd =N0d+N1d2+…と表した時
の2次項の係数である。
【0019】
【作用】上述したような課題を解決する本発明の作用は
次の通りである。屈折率分布型レンズには、半径方向に
分布を持つラジアル型と光軸方向に分布を持つアキシャ
ル型があるが、色収差をはじめ収差補正に影響が大きい
のはラジアル型の分布である。よってここでは屈折率分
布をラジアル型としてd線,C線,F線に対して以下の
ように表す。
【0020】Nd =N0d+N1d2 +・・・ NC =N0C+N1C2 +・・・ NF =N0F+N1F2 +・・・ ここで、N0d,N0C,N0Fはそれぞれd線,C線,F線
に対する光軸上の屈折率であり、N1d,N1C,N1Fはそ
れぞれd線,C線,F線に対する屈折率分布係数であ
り、rは光軸からの距離である。
【0021】ところで屈折率分布型レンズの色収差補正
効果は、近似的に以下の量EG に比例することが知られ
ている。このような色収差補正効果については、例えば
「光学」第22巻第2 号p95 〜100 にも記載されている。
【0022】 EG =(φGS/ν0d)+(φGM/ν1d) …(20) ここで、tを屈折率分布レンズの軸上厚として φGM=−2 N1dt …(21) またν0d,ν1dは ν0d=(N0d−1)/(N0F−N0C) …(22) ν1d=N1d/(N1F−N1C) …(23) で表される。(19)式において右辺第1項が面形状による
効果、第2項が屈折率分布の効果であり、これより面形
状の他に屈折率分布によっても色収差を制御できること
がわかる。
【0023】そして、この(20)式は EG = (φGS/ν0d)+(−2 t/(N1F−N1C)) …(24) と変形できる。すなわち屈折率分布の効果は(N1F−N
1C)に依存することがわかる。ここでは、この(N1F
1C)すなわちF線の屈折率とC線の屈折率との差を分
散と呼ぶことにする。
【0024】通常の均質レンズではν0d>0であること
を考えると、上記の(24)式より屈折率分布による色収差
補正効果について、以下とに示すことがわかる。 形状が凸レンズの場合には第1項は正となる。よっ
て屈折率分布によってこの凸形状による効果を打ち消す
には、第2項は負、すなわち(N1F−N1C)>0である
必要がある。これは分散がレンズ周辺に行くに従い大き
くなるような分布である。
【0025】 形状が凹レンズの場合には第1項は負
となる。よって屈折率分布によってこの凹形状による効
果を打ち消すには、第2項は正すなわち(N1F−N1C
<0である必要がある。これは分散がレンズ周辺に行く
に従い小さくなるような分布である。
【0026】まず本発明の第1の構成の場合には、前群
の負レンズで発生する倍率色収差を補正するのであるか
ら、ここに用いる屈折率分布レンズには、上記すなわ
ち分散がレンズ周辺に行くに従い小さくなるような分布
を用いる必要がある。
【0027】次に本発明の第2の構成の場合には、後群
の正レンズで発生する倍率色収差を補正するのであるか
ら、ここに用いる屈折率分布レンズには、上記すなわ
ち分散がレンズ周辺に行くに従い大きくなるような分布
を用いる必要がある。
【0028】ところでレンズ系を設計する際には、像面
湾曲を抑えるためにペッツバール和を小さな値に抑える
必要がある。結像系の場合は全体の屈折力は正であるた
め、ペッツバール和は正の値をとる傾向にある。このこ
とは、正の単レンズを考えれば、ペッツバール値PG
ついて指摘した(9)式より明かである。
【0029】このため、従来技術の欄で述べたように、
φGS+φGM/N0d>0を満たすレンズには屈折率の高い
材料を、φGS+φGM/N0d<0を満たすレンズには屈折
率の低い材料を用いれば、全体のペッツバール和を小さ
く抑えることができる。本発明の特徴は、色収差補正の
ために屈折率分布型レンズを用いる際にも、ペッツバー
ル和の制御を考慮し、中心屈折率が1.60未満という屈折
率分布をφGS+φGM/N0d<0を満たすレンズに用いた
ことにある。
【0030】
【実施例】以下、実施例について材料及び製造方法を述
べ、更に実験例と比較例とを対比して本発明を説明す
る。
【0031】以下、本発明の実施例について具体的に示
す。表中の記号は以下のものを表すものとする。 f:焦点距離 F:Fナンバー ω:半画角 R:屈折面の曲率半径 D:面間隔 Nd :d線に対する屈折率(均質レンズのみ) νd :アッベ数(均質レンズのみ) T:物体距離 また屈折率分布は、d線,C線,F線に対して以下のよ
うに表す。
【0032】Nd =N0d+N1d2C =N0C+N1C2F =N0F+N1F2 ただし、hは光軸からの高さである。
【0033】また非球面は、
【0034】
【数1】
【0035】により表される。ただし、kは円錐定数、
4 は非球面係数である。 <実施例1>f=1.00 ,F=2.60,ω=49.4゜,T=
14.0とした場合に、以下の表1のようになる。尚、この
実施例1のレンズ構成の断面図を図1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】ここで、屈折率分布係数(第1レンズ)
は、 N0d=1.56900 N1d=-0.68900×10-10C=1.56426 N1C=-0.66740×10-10F=1.58061 N1F=-0.74580×10-1 非球面係数(第6面)は k=-1.36041 A4 =-0.20685×10-2 となる。
【0038】<実施例2>f=1.00,F=2.60,ω=5
2.2゜,T=14.0とした場合、以下の表2のようにな
る。尚、この実施例2のレンズ構成の断面図を図2に示
す。
【0039】
【表2】
【0040】ここで、屈折率分布係数(第4レンズ)
は、 N0d=1.50010 N1d=0.64514 ×10-10C=1.49752 N1C=0.62597 ×10-10F=1.50603 N1F=0.69555 ×10-1 また、非球面係数(第2面)は、 k=0.21983 A4 =0 同様に、非球面係数(第6面)は、 k=-0.52296 A4 =0 となる。
【0041】<実施例3>f=1.00 , F=2.60 ,
ω=52.7゜, T=14.0とした場合、以下の表3のよ
うになる。尚、この実施例3のレンズ構成の断面図を図
3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】屈折率分布係数(第2レンズ) N0d=1.50010 N1d=0.64514 ×10-10C=1.49752 N1C=0.62597 ×10-10F=1.50603 N1F=0.69555 ×10-1 非球面係数(第2面) k=0.61176 ×10-14 =0 (第7面) k=-1.0151 A4 =0 となる。
【0044】<実施例1の特性>以上の実施例1におい
ては、負の前群を1枚の凹レンズにより構成し、この凹
レンズを軸外で分散が小さくなるような屈折率分布型レ
ンズとしている。
【0045】この実施例1の収差図を図4及び図5に示
す。色収差が良好に補正されているにもかかわらず、屈
折率分布型レンズのN0dが1.56900 と小さいため、後群
中の正レンズには屈折率が1.70以下の安価な材料を用い
ることが可能となっている。
【0046】また後群中には軸外で正の屈折力が弱くな
るような非球面を用いて、非点収差を補正している。そ
して、φGS+φGM/N0d<0を満たす第1レンズにN0d
<1.6 の低屈折率材料を用いているので、ペッツバール
和を良好に保つことができ、像面湾曲も補正することが
可能である。
【0047】また、半画角ωが45°以上と大きく、レン
ズ系も逆望遠型のため小さいので、特に小型の広角レン
ズを構成することに適している。このため、小型の監視
カメラや内視鏡などに用いることが可能である。
【0048】<実施例2の特性>実施例2においては、
正の後群中の最も像面側の凹レンズに軸外で分散が大き
くなるような屈折率分布型レンズを用いている。この実
施例2の収差図を図6及び図7に示す。実施例1の場合
と同様に色収差が良好に補正されているにもかかわら
ず、屈折率分布型レンズのN0dが1.50010 と小さいるた
め、後群中の正レンズには屈折率が1.70以下の安価な材
料を用いることが可能となっている。また前群中には軸
外で負の屈折力が強くなるような非球面を用いて球面収
差およびコマ収差を補正し、後群中には軸外で正の屈折
力が弱くなるような非球面を用いて、非点収差を補正し
ている。
【0049】そして、φGS+φGM/N0d<0を満たす第
4レンズにN0d<1.6 の低屈折率材料を用いているの
で、ペッツバール和を良好に保つことができ、像面湾曲
も補正することが可能である。
【0050】また、半画角ωが45°以上と大きく、レン
ズ系も逆望遠型のため小さいので、実施例1の場合と同
様に、特に小型の広角レンズを構成することに適してい
る。このため、小型の監視カメラや内視鏡などに用いる
ことが可能である。
【0051】<実施例3の特性>以上の実施例3におい
ては、正の後群中の最も物体側の凸レンズを軸外で分散
が大きくなるような屈折率分布型レンズとしてている。
【0052】この実施例の収差図を図8および図9に示
す。他の実施例と同様に色収差が良好に補正されている
にもかかわらず、屈折率分布型レンズのN0dが1.50010
と小さいるため、後群中の正レンズには屈折率が1.80以
下の比較的安価な材料を用いることが可能となってい
る。
【0053】また前群中には軸外で負の屈折力が強くな
るような非球面を用いて球面収差およびコマ収差を補正
し、後群中には軸外で正の屈折力が弱くなるような非球
面を用いて、非点収差を補正している。
【0054】そしてφGS+φGM/N0d<0 を満たす第2
レンズにN0d<1.6 の低屈折率材料を用いているので、
ペッツバール和を良好に保つことができ、像面湾曲も補
正することが可能である。
【0055】また半画角が45゜以上と大きく、レンズ径
も逆望遠型のため小さいので、特に小型の広角レンズを
構成することに適している。このため、小型の監視カメ
ラや内視鏡などに用いることが可能である。
【0056】<各実施例のレンズに好適な材料>本発明
の各実施例においては、屈折率の低い材料を用いて屈折
率分布を形成しているため、その材料にはプラスチック
を用いることが望ましい。
【0057】実施例1においては中心部にジアリルジア
リルイソフタレート(DAI)、周辺部にPPGインダス
トリー社製のジエチレングリコールビスアリルカーボネ
ート(CR-39 (Pittsuburgh Plate Glass Industries
社の製品名)、以下CR-39)の組合せを用いている。ま
た、実施例2及び実施例3においては中心部にCR-39、
周辺部にTS-86(徳山曹達社製のプラスチック材料)の
組合せを用いている。この他にレンズの材料としては、
以下のようなものを用いることが可能である。
【0058】例えば、ジアリルテレフタレート(DAT) 、
ジアリルフタレート(DAP) 、ビスフェノールAEO 変性ジ
アクリレート、アクリロイルオキシエチルプロピルハイ
ドロゲンフタレート、σクロロスチレン、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、安息香酸ビニル、ベンジルメタ
クリレート、ポリ4メチルペンテン1、ポリエステルア
クリレート、イソシアヌル酸EOトリアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、2,2,2 トリフルオ
ロエチルメタクリレート(3FMA)、2,2,3,3 テトラフルオ
ロプロピルメタクリレート(4FMA)、2,2,3,3,3 ペンタフ
ルオロプロピルメタクリレート(5FMA)、2,2,2 トリフル
オロ,1トリフルオロメチルエチルメタクリレート(6FM
A)、1H,1H,5Hオクタフルオロペンチルメタクリレート(8
FMA)、2,2,2トリフルオロエチルアクリレート(3FA) 、
2,2,3,3 テトラフルオロプロピルアクリレート(4FA) 、
2,2,3,3,3 ペンタフルオロプロピルアクリレート(5FA)
、2,2,2 トリフルオロ,1トリフルオロメチルエチルア
クリレート(6FA) 、1H,1H,5Hオクタフルオロペンチルア
クリレート(8FA) などが好ましい。また、製作方法とし
ては、二段階共重合法、光共重合法などを用いるのがよ
い。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明では
φGS+φGM/N0d<0を満たすレンズに屈折率の低い材
料を用い、全体のペッツバール和を小さく抑えた。すな
わち、色収差補正のために屈折率分布型レンズを用いる
際にも、ペッツバール和の制御を考慮し、中心屈折率が
1.60未満という屈折率分布をφGS+φGM/N0d<0を満
たすレンズに用いたことにより、色収差をはじめとする
各収差が良好に補正されているにもかかわらず、屈折率
の高い高価な材料を用いる必要のない、低コストな広角
レンズを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のレンズ構成を示す断面
図である。
【図2】本発明の第2の実施例のレンズ構成を示す断面
図である。
【図3】本発明の第3の実施例のレンズ構成を示す断面
図である。
【図4】本発明の第1の実施例の収差特性を示す特性図
である。
【図5】本発明の第1の実施例の収差特性を示す特性図
である。
【図6】本発明の第2の実施例の収差特性を示す特性図
である。
【図7】本発明の第2の実施例の収差特性を示す特性図
である。
【図8】本発明の第3の実施例の収差特性を示す特性図
である。
【図9】本発明の第3の実施例の収差特性を示す特性図
である。
【図10】倍率色収差の様子を示す説明図である。
【図11】像面湾曲の様子を示す説明図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順に負の屈折力を有する前群
    と正の屈折力を有する後群を有し、該前群に少なくとも
    1枚以上の、周辺部で分散が小さくなるような屈折率分
    布型レンズを用いるとともに、以下の条件を満足するこ
    とを特徴とする広角レンズ。 φGS+φGM/N0d<0 …(1) N0d<1.60 …(2) φGS=(N0d−1)((1/R1 )−(1/R2 )) …(3) φGM=-2N1dt …(4) ただし、φGSは上記屈折率分布型レンズの面形状による
    屈折力、N0dは上記屈折率分布型レンズの光軸上のd線
    の屈折率、R1 ,R2 は両面の近軸曲率半径、φGMは上
    記屈折率分布型レンズの媒質による屈折力、tはレンズ
    の軸上厚、N1dはd線に対する屈折率分布Nd を光軸か
    ら距離をrとしてNd =N0d+N1d2+…と表した時
    の2次項の係数である。
  2. 【請求項2】 物体側から順に負の屈折力を有する前群
    と正の屈折力を有する後群を有し、該後群に少なくとも
    1枚以上の、周辺部で分散が大きくなるような屈折率分
    布型レンズを用いるとともに、以下の条件を満足するこ
    とを特徴とする広角レンズ。 φGS+φGM/N0d<0 …(5) N0d<1.60 …(6) φGS=(N0d−1)((1/R1 )−(1/R2 )) …(7) φGM=-2N1dt …(8) ただし、φGSは上記屈折率分布型レンズの面形状による
    屈折力、N0dは上記屈折率分布型レンズの光軸上のd線
    の屈折率、R1 ,R2 は両面の近軸曲率半径、φGMは上
    記屈折率分布型レンズの媒質による屈折力、tはレンズ
    の軸上厚、N1dはd線に対する屈折率分布Nd を光軸か
    ら距離をrとしてNd =N0d+N1d2+…と表した時
    の2次項の係数である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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