JPH08185500A - プリペイドカード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複写を含む改造などの不正を有効に防止する
プリペイドカードを提供する。 【構成】 コード化された価値情報が書き込まれるプリ
ペイドカードにおいて、前記プリペイドカードの一方の
辺に沿って前記コード化された価値情報が書き込まれる
エリアとして設けられた前記プリペイドカードが保有す
ることになる最初に設定される価値情報の書き込まれる
初期コードエリアと、前記プリペイドカードが使用され
る過程の前記コード化された価値情報が書き込まれる前
記プリペイドカードの前記一方の辺と交わる他方の辺に
沿って設けられた残金コードエリアと、前記プリペイド
カードの周囲の少くと１辺に表面のフラットな光反射面
と光を散乱する凹凸面とを有し、それらは所定ピッチで
交互に配置された複写不能のコピー防止エリアとを備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、改造などの不正使用
に対する信頼性を向上させたプリペイドカードに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】現在市場に出回っている商品には、商品
管理のためのバーコードが付されている。このバーコー
ドは商品提供者夫々に対し割り当てられるものである
が、商品種類の多様化に伴ってバーコード割り当てに限
界が近づいている。このため、新たなコードとして２次
元記録コードを用いた各種システムが開発され、電話事
業者や交通事業者など広範囲な分野で、代金前払による
プリペイドカードを使用した販売システムとして用いら
れている。

【０００３】図６は、前記２次元記録コードが書き込ま
れた従来のプリペイドカードの構成を示す平面図であ
る。図において１はプリペイドカード本体、２はプリペ
イドカード本体１の一方の辺に沿って代金前払により最
初に設定される金額情報が、該プリペイドカードが発券
される店や日時などと共に２次元記録コードとその表示
金額の数字とにより書き込まれる初期コードエリア、３
はプリペイドカードが使用される過程での残金を示す金
額情報がプリペイドカードによる支払を行った店や日時
などと共に２次元記録コードとその表示金額の数字とに
より書き込まれる残金コードエリアであり、前記初期コ
ードエリア２と並行に順次下方に書き増しされる。

【０００４】図７は、プリペイドカード本体１の裏面を
示す裏面図であり、４は前記初期コードエリア２および
残金コードエリア３に書き込み、あるいは書き込まれた
２次元コードを読み出す際のキー情報４ａを不可視イン
ク印刷で書き込んだ不可視記録書込エリアであり、この
不可視記録書込エリア４はあらかじめプリペイドカード
夫々に応じて設定されている。

【０００５】図８は、プリペイドカード本体１の断面図
であり、５と６はプリペイドカード保護のための表面を
覆う表面層、７は表面層５，６の間に形成された感熱層
である。前記初期コードエリア２および残金コードエリ
ア３の２次元記録コードやその表示金額の数字は、前記
感熱層７が加熱されることでインクが目視可能になり、
数字が表示される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来のプリペイドカー
ドは以上のように構成されているので、例えば図６にお
いてプリペイドカード１の初期コードエリア２と残金コ
ードエリア３との間などを横方向に切断分離して、残り
の初期コードエリア２と設定金額の少ない他のプリペイ
ドカードの残金コードエリアとを接着剤などで接続する
改造などの不正が行われてしまう不都合があり、また複
写を行うことにより偽造カードが容易に製造されてしま
うため、このような不正防止のための対策が望まれてい
る問題点があった。

【０００７】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、本発明の目的は複写を含む改造など
の不正を有効に防止するプリペイドカードを提供するこ
とにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係るプリペイド
カードは、コード化された価値情報が書き込まれるプリ
ペイドカードにおいて、前記プリペイドカードの一方の
辺に沿って前記コード化された価値情報が書き込まれる
エリアとして設けられた前記プリペイドカードが保有す
ることになる最初に設定される価値情報の書き込まれる
初期コードエリアと、前記プリペイドカードが使用され
る過程の前記コード化された価値情報が書き込まれる前
記プリペイドカードの前記一方の辺と交わる他方の辺に
沿って設けられた残金コードエリアと、前記プリペイド
カードの周囲の少くと１辺に表面のフラットな光反射面
と光を散乱する凹凸面とを有し、それらは所定ピッチで
交互に配置された複写不能のコピー防止エリアとを備え
ていることを特徴とする。

【０００９】また本発明に係るプリペイドカードは、コ
ード化された価値情報は２次元記録コードによりコード
化された少なくとも金額を示す情報であり、初期コード
エリアには少なくとも最初に設定された金額を示す情報
が書き込まれ、価値情報コードエリアには前記プリペイ
ドカードが使用される過程の少なくとも残額を示す情報
が書き込まれることを特徴とするものである。

【００１０】

【作用】本発明におけるプリペイドカードは、表面のフ
ラットな金属箔膜や金属蒸着膜の光反射面と光を散乱す
る凹凸面（前記金属箔膜面上に凹凸のある金属で加熱す
るなどして記録する）とを有する所定ピッチのパターン
からなり、光センサで１／０パターンとして読取れる複
写を防止するためのコピー防止エリアが前記プリペイド
カードの表面に形成されているので、複写を行っても、
このような金属面は複写が不可能であり、複写により生
成したコピーカードの判別を可能にして複写によるコピ
ーカードの使用を防止する。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図について説明す
る。図１は、本実施例のプリペイドカードの構成を示す
平面図である。図において、１１はプリペイドカード本
体、１２はプリペイドカード本体１１の一方の辺１３に
沿って２次元記録コード（２次元図形コード）により金
額情報が発券機で発行した店とその日時と共に書き込ま
れた初期コードエリア、１４は初期コードエリア１２に
最初に書き込まれた例えば「１００００円」の金額情報
などを表わす２次元記録コードである。１５はプリペイ
ドカード本体１１の他方の辺１６に沿って書き込まれた
「１００００円」の金額を表わす表示金額数字である。

【００１２】１７はプリペイドカードを使用する過程の
前記プリペイドカードが保有している残額をプリペイド
カードによる金額支払処理を行った店をその日時と共に
示す２次元記録コードによる情報１８，１９などが書き
込まれる価値情報コードエリアであり、プリペイドカー
ド本体１１の他方の辺１６（前記一方の辺とは直交して
いる）に沿って設けられている。２０は２次元記録コー
ドにより書き込まれた第１回目、第２回目の残額を示す
情報１８の内容「７０００円」、「４０００円」を表わ
した数字、２１は２次元記録コードにより書き込まれた
最終回の残額を示す情報１９の内容「０円」を表わした
数字である。２２は不可視記録書込エリア、２３は不可
視記録書込エリア２２に書き込まれたキー情報である。
２５は表面のフラットな光反射面と光を散乱する凹凸面
とを有する所定ピッチのパターンからなり、光センサで
読出すとき１／０パターンとして読出せる複写を防止す
るためのコピー防止エリアである。

【００１３】図２は、不正改造されたプリペイドカード
の一例を示す平面図であり、２４の部分を残額の書き込
まれていない使用前の初期設定金額の少ないプリペイド
カードの一部の切断接続面Ｓで接続し置き換えている。
このような不正改造が行われると、表面のフラットな面
と光を散乱する凹凸面とを有する所定ピッチの読出し１
／０パターンからなる複写を防止するためのコピー防止
エリア２５，２５Ａは不連続となり、さらに初期コード
エリアにも同時に不連続となるので、この接続は容易で
なく、偽造することが困難なため、偽造カードの使用が
有効に防止できる。また、複写を行おうとすると、表面
のフラットな光反射面と光を散乱する凹凸面とを有する
所定ピッチのパターンからなる複写を防止するためのコ
ピー防止エリア２５は、プリペイドカードの基紙の一方
の面に、金属箔膜をルミネートするか、プラスチック膜
に金属蒸着した部材を接着する構成なので、複写は不可
能である。特に、複写の際に光を散乱させる凹凸部分が
あるため、その複写結果は白黒ではコピーされず、複写
による偽造カードの生成が困難になる。なお、以上の説
明ではコピー防止エリア２５をプリペイドカードの一方
の片に沿って設けるようにしたが、プリペイドカードの
周囲に沿って、あるいはプリペイドカード表面の一部に
所定の形状やデザインで形成するようにしてもよい。

【００１４】図３は、本実施例のプリペイドカードを発
行するための発券機３１の構成を示す構造図であり、３
２は何も書き込まれていないプリペイドカードへ最初の
金額情報を書き込むため、前記プリペイドカードを挿入
する挿入孔である。３３は挿入孔３２から挿入されたプ
リペイドカードの不可視記録書込エリア２２に書き込ま
れているキー情報およびコピー防止エリア２５を読み取
るための投光部、３４は不可視記録書込エリア２２およ
びコピー防止エリア２５の反射率の変化からキー情報や
コピー防止エリア２５の所定ピッチの１／０パターンを
読み取るための読取部である。これら投光部３３と読取
部３４とにより不可視マーク読取ヘッドが構成されてい
る。３５と３６はプリペイドカードの送りローラであ
る。３７はプリペイドカードに２次元記録コードで金額
情報およびその発券に関する情報を書き込むための書込
ヘッド、３８は２次元記録コードで書き込まれている金
額情報およびその発券に関する情報を読み取るための読
取ヘッド、３９は金額情報が初期コードエリアに書き込
まれたプリペイドカードの排出孔である。

【００１５】図４は、例えばこのプリペイドカードを使
用して商品あるいはパチンコ玉貸し用の自動販売を行う
ことのできる自動販売機に設けられたプリペイドカード
処理装置４１の構成を示す構造図である。図４において
図３と同一の部分については同一の符号を付し説明を省
略する。このプリペイドカード処理装置４１では、プリ
ペイドカードを発行する前記発券機と異なり排出孔３８
は挿入孔３２を兼ねており、挿入孔３２から挿入された
プリペイドカードは、送りローラ３５，３６によりプリ
ペイドカード処理装置４１の内部を左側から右側へ所定
の位置まで送られてから、再度左側へ送り戻されて排出
孔３８から排出される。

【００１６】図５は、前記発券機３１およびプリペイド
カード処理装置４１の制御を行うマイクロコンピュータ
システムの構成を示すブロック図であり、図において５
１はＣＰＵ、５２は各種操作釦を有した操作部、５３は
操作部との信号授受を行うための入出力ポート、５４は
ＲＯＭ、５５はＲＡＭ、５６は送りローラを駆動するた
めのローラ駆動部、５７はアンプ、５８はローラ駆動部
を制御するための信号授受を行うための入出力ポート、
５９はプリペイドカードの残額や購買した商品名や金額
を表示するための表示部、６０は表示部５９のインター
フェースである。

【００１７】６１はプリペイドカードの残額が不足する
際に投入される貨幣の額を認識したり、釣銭を排出する
ための金銭出納処理部、６２は金銭出納処理部４１との
間で信号授受を行うためのインターフェースである。６
３は読取ヘッド３８との間で信号授受を行うインターフ
ェース、６４は書込ヘッド３７との間で信号授受を行う
インターフェース、６５は不可視マーク読取ヘッドとの
間で信号の授受を行うインターフェースである。

【００１８】発券機３１では、挿入孔３２から挿入され
たプリペイドカードは、まず不可視マーク読取ヘッドの
投光部３３と読取部３４とにより、コピー防止エリア２
５の１／０パターンを読み取り正しいプリペイドカード
であることを認識し、不可視記録書込エリア２２に書き
込まれたキー情報が読み取られ、金銭出納処理部６１か
ら挿入された金額に応じた金額情報が発行場所および日
時と共に前記読み取ったキー情報に応じてコーディング
され、送りローラ３５，３６間の書込ヘッド３７により
２次元記録コード情報として初期コードエリア１２に書
き込まれ、排出孔３９から排出される。

【００１９】また、プリペイドカード処理装置４１で
は、挿入孔３２から挿入されたプリペイドカードは、先
ず送りローラ３５，３６により左側から右側に送られて
いく過程で、その初期コードエリア１２に書き込まれて
いる金額情報と、価値情報コードエリア１７に書き込ま
れている残金を示す情報とが読み出される。さらに投光
部３３と読取部３４とからなる不可視マーク読取ヘッド
によりコピー防止エリア２５の１／０パターンを読み取
り、そのプリペイドカードが偽造されたプリペイドカー
ドでないことを確認した後、不可視記録書込エリア４に
書き込まれているキー情報が読み取られ、このキー情報
を基に前記読み取られた金額情報や残金を示す情報が認
識され、さらにこの認識した残金の範囲内の商品購入あ
るいはパチンコ玉貸し数などを許可する。このとき、挿
入されたプリペイドカードは右端の位置で停止してい
る。

【００２０】商品購入者が操作部５２の操作キーを操作
して商品を購入すると、それまでプリペイドカード処理
装置の内部の右端の位置で停止していたプリペイドカー
ドは、書込ヘッド３７の位置まで送られ、商品購入に要
した金額を減算した残額がプリペイドカードによる支払
場所および日時と共に価値情報コードエリア１７のそれ
まで書き込まれていた残額を示す情報の下に書き込まれ
る。その後さらにプリペイドカードは左側に送られ、今
度は読取ヘッド３８により先程書き込んだ残額を示す情
報を読取り、感熱紙が発色し正しく残額が書き込まれて
いるか否かを判断するためのベリファイが実行される。
この結果、正しく残額が書き込まれていると判断される
と、プリペイドカードは排出孔３９から排出される。感
熱紙が発色していなければ改造プリペイドカードとして
その表示などを行う。

【００２１】

【発明の効果】以上のように、本発明によればプリペイ
ドカードの一部にコピー防止エリアを設けたので、プリ
ペイドカードを複写などにより不正に改造すると前記コ
ピー防止エリアに書き込まれた１／０パターンが生成さ
れず使用不能になることから、複写などによる不正改造
を有効に防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例によるプリペイドカードを示
す平面図である。

【図２】本発明の一実施例における不正改造されたプリ
ペイドカードを示す平面図である。

【図３】本発明の一実施例によるプリペイドカードを発
行する発券機の構成を示す構造図である。

【図４】本発明の一実施例によるプリペイドカードを使
用して商品の自動販売を行うことのできる自動販売機に
設けられたプリペイドカード処理装置の構成を示す構造
図である。

【図５】発券機およびプリペイドカード処理装置の制御
を行うマイクロコンピュータシステムの構成を示すブロ
ック図である。

【図６】従来のプリペイドカードを示す平面図である。

【図７】従来のプリペイドカードを示す裏面図である。

【図８】従来のプリペイドカードの断面図である。

【符号の説明】

１１ プリペイドカード本体 １２ 初期コードエリア １７ 残金コードエリア ２５ コピー防止エリア

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０７Ｆ 7/08 Ｇ０７Ｆ 7/08 Ｌ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コード化された価値情報が書き込まれる
   プリペイドカードにおいて、前記プリペイドカードの一
   方の辺に沿って前記コード化された価値情報が書き込ま
   れるエリアとして設けられた前記プリペイドカードが保
   有することになる最初に設定される価値情報の書き込ま
   れる初期コードエリアと、前記プリペイドカードが使用
   される過程の前記コード化された価値情報が書き込まれ
   る前記プリペイドカードの前記一方の辺と交わる他方の
   辺に沿って設けられた残金コードエリアと、前記プリペ
   イドカードの周囲の少くと１辺に表面のフラットな光反
   射面と光を散乱する凹凸面とを有し、それらは所定ピッ
   チで交互に配置された複写不能のコピー防止エリアとを
   備えていることを特徴とするプリペイドカード。
2. 【請求項２】 前記コード化された価値情報は２次元記
   録コードによりコード化された少なくとも金額を示す情
   報であり、前記初期コードエリアには少なくとも最初に
   設定された金額を示す情報および前記価値情報コードエ
   リアには前記プリペイドカードが使用される過程の少な
   くとも残額を示す情報が書き込まれることを特徴とする
   請求項１記載のプリペイドカード。