JPH08181660A - 光周波数自動制御方法および光周波数自動制御装置 - Google Patents

光周波数自動制御方法および光周波数自動制御装置

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JPH08181660A
JPH08181660A JP6320980A JP32098094A JPH08181660A JP H08181660 A JPH08181660 A JP H08181660A JP 6320980 A JP6320980 A JP 6320980A JP 32098094 A JP32098094 A JP 32098094A JP H08181660 A JPH08181660 A JP H08181660A
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frequency
optical
optical frequency
switching
automatic control
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JP6320980A
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Inventor
Shinichi Baba
伸一 馬場
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】遅い熱の効果によるドリフトを考慮した正確な
自動周波数制御を行なえる光周波数自動制御方法を提供
すること。 【構成】波長多重光通信ネットワークであるWDMネッ
トワークにおいて用いられる局発光6の周波数を第1の
周波数から第2の周波数に切り替えたときに、切り替え
直後の局発光6の周波数と第2の周波数との周波数差を
利用して、局発光6を第2の周波数に切替制御すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光周波数自動制御方法
および光周波数自動制御に係り、特に波長多重光通信ネ
ットワークにおいて用いられる光送信器の送信に係る光
周波数や、光受信器の受信に係る光周波数を自動制御す
る光周波数自動制御方法および光周波数自動制御に関す
る。
【0002】
【従来の技術】波長多重(WDM)光通信ネットワーク
または周波数多重(FDM)光通信ネットワークは、大
容量の通信を容易に実現できるため、将来のマルチメデ
ィア情報の伝送が行なわれる私設網、広帯域ディジタル
統合網(B−ISDN)の基幹部またはバックボーンネ
ットワークとして用いることができる。
【0003】WDMネットワークでは、各ノードは一対
以上の送受信器を持ち、どちらか一方または両方の周波
数を切り替える。例えば、各ノードの送信器の周波数は
それぞれ固有とし、受信器にコヒーレント光受信器を用
いてその周波数を変化させることにより送信ノードを選
択して必要な信号を受信する。別な例としては、受信器
に狭帯域光フィルタを備えた光受信器を用い、その光フ
ィルタの透過光周波数は各ノード固有とする。各ノード
は送信器の周波数を相手ノードの透過周波数に合わせて
信号を送信する。この場合、受信器では、透過周波数を
安定化した光帯域フィルタを用いることができるが、送
信器の発信周波数の制御の正確さがより重要になる。
【0004】WDMネットワークを私設網や、基幹部
や、バックボーンとして用いる場合、次々と相手ノード
を変えて通信を行なうので、各ノード間で伝送する信号
は、セルやバケットなどの比較的短いバースト状の信号
が用いられる。特に、数十もの多くのノードとの間で同
時に低遅延の通信を実現するためには、各バースト信号
の長さはシステムで許容される遅延時間に対して十分短
くなければならない。
【0005】送受信器の光源としては、一般には、半導
体レーザ(LD)が用いられ、その光周波数が容易で高
速に可変できるLDの開発はさかんである。また、LD
と同様の構造で、周波数可変半導体光フィルタもさかん
に研究されている。
【0006】ここで、この種の光半導体素子(LDや半
導体光フィルタなど)は、正確な光周波数の設定が容易
なグレーティングを備えていることが重要である。これ
は光WDMネットワークでは異なるチャネルの光信号の
周波数が重ならないようにする必要があるからである。
【0007】LDの発振周波数あるいは半導体光フィル
タの透過周波数は駆動電流により制御される。この周波
数の変化は、駆動電流を変化させることにより生じるキ
ャリアの効果と熱の効果の2つの組合わせで起こる。
【0008】キャリアの効果とは、電流を変化させると
活性層内のキャリア密度が変化し、屈曲率が変わるため
に活性層長が等価的に変化して、周波数が変化する効果
である。一方、熱の効果とは、同じく電流の変化により
活性層の温度が変化し、熱により活性層長が変化して、
周波数が変化する効果である。
【0009】このキャリアの効果と熱の効果を利用によ
り、LDの周波数を数百GHz以上にわたり変化させる
ことができる。そして各ノードでは、周波数切替え時に
はLDの駆動電流を必要分変化させ、更に発振周波数を
安定させるために、帰還制御により自動周波数制御(A
FC)を行なうのが一般的である。
【0010】チャネルを切替える時に駆動電流を変化さ
せる量は、あらかじめメモリに記憶された各チャネルを
受信するためのLD制御信号の値を用いて計算する。と
ころが、LDの発振周波数は。周囲温度や、周囲湿度、
経年変化などの影響を受け、同じ駆動電流を流しても常
に同じ周波数で発振(発光)するとは限らないという問
題がLDにはある。
【0011】これに対して、従来より、山崎による発明
(特開平2−235450)が知られている。この発明
では、LDの周波数ドリフトを常に監視し、周波数ドリ
フトを検出をした場合はその周波数ドリフトを補正する
値を計算して、記憶している値に加える。このような補
正方法により、信頼性の低いLDを用いての確実なチャ
ネル切替を実現できる。
【0012】ところで、LDの周波数を変化させる上記
2つの効果のうち、キャリアの効果は数ns以下という
速い時定数を持つが、熱の効果は一般的に数十μm以上
の遅い時定数を持つ。
【0013】LDの周波数を切り替えてからキャリアの
効果により一度落ち着いた光周波数は、数μs後に熱の
効果により再び変化を始め、そして、熱の効果によるド
リフトが安定するまでに、msオーダの時間が必要とな
る。したがって、LDの光周波数切り替えの時間は熱の
効果により制限される。
【0014】このような特性は、コヒーレント光受信な
どに適しているDFB形LDに特に顕著に現れるが、D
BR型LDにおいても、特に、周波数可変域を広げるた
めに熱の効果を活用したものには現れる。
【0015】このような遅い熱の効果によるドリフトを
補償して、高速に光周波数を切り替える技術としては、
検出光周波数に基づいた高速負帰還制御手段と、遅い熱
の効果のドリフトの影響を補償する補償制御手段とを備
えた高速周波数切り替え技術が提案されている。
【0016】しかし、上記高速周波数切り替え技術のド
リフト補正の技術を、上記従来の発明(特開平2−23
5450)に適用することはできなかった。
【0017】何故なら、上記高速周波数切り替え技術
は、遅い熱の効果によるドリフト(熱ドリフト)を対象
としているのに対し、上記従来の発明は、遅い熱の効果
によるドリフトが安定して検出される経年変化などの長
時間安定性や再現性を妨げるドリフト(非熱ドリフト)
を対象としているからである。
【0018】ここで、本発明者の研究によれば、光周波
数を高速に切り替えたときに、この切り替えた光周波数
を所定の周波数に自動周波数制御するには、非熱ドリフ
トよりも、熱ドリフトを考慮して波数制御することが重
要であることが明らかになった。
【0019】したがって、従来の技術では、高速に光周
波数を切り替えたときに、遅い熱の効果によるドリフト
を考慮した正確な自動周波数制御は実現できなかった。
【0020】また、上記周波数制御技術により高速に光
周波数を切り替えたときに、受信対象の信号が故障など
により送信されなかった場合には、熱の効果の影響を補
償する手段制御が間違った補償を行なうことになるの
で、以後のチャネル切り替えが失敗するという問題があ
る。
【0021】さらに、上記周波数制御技術には以下のよ
うな問題がある。すなわち、1,0が繰り返されるバー
スト的な信号を受信する場合に、1,0の割合が異なる
と、たとえ正確な信号が送信されても、正確な自動周波
数制御が行なわれないという問題がある。これは、上記
高速周波数切り替え技術の場合、例えば、1のほうが0
のよりも多いと、1の信号の電力が小さくなるような自
動周波数制御が行なわれるからである。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、高速
に光周波数を切り替えたときに、遅い熱の効果によるド
リフトを考慮した正確な自動周波数制御は実現できなか
った(第1の課題)。
【0023】また、従来の技術では、高速に光周波数を
切り替えたときに、受信(送信)対象である所定の周波
数を有する信号が受信(送信)されなかった場合に、以
降のチャネル切り替えが失敗するという問題があった
(第2の課題)。
【0024】さらに、従来の技術では、バースト的な信
号を受信(送信)する場合に、1,0の割合が異なる
と、正確な自動周波数制御が行なわれないという問題が
あった(第3の課題)。
【0025】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その第1の目的とするところは、上記第1の課題
を解決できる光周波数自動制御方法および光周波数自動
制御装置を提供することにある。
【0026】また、本発明の第2の目的は、上記第2の
課題を解決できる光周波数自動制御装置を提供すること
にある。
【0027】また、本発明の第3の目的は、上記第3の
課題を解決できる光周波数自動制御方法を提供すること
にある。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明に係る光周波数自動制御方法(請求項
1)は、波長多重光通信ネットワークにおいて用いられ
る光送信器の送信に係る光周波数および光受信器の受信
に係る光周波数の少なくとも一方の光周波数を自動制御
するとともに、前記光周波数の切替制御を行なう光周波
数自動制御方法であって、前記光周波数を第1の周波数
から第2の周波数に切り替えたときに、この切り替えの
直後の前記光周波数と前記第2の周波数との周波数差を
用いて、前記光周波数をそれ以後の前記第2の周波数へ
の切替制御をすることを特徴とする。
【0029】また、上記第1の目的を達成するために、
本発明に係る光周波数自動制御装置(請求項2)は、波
長多重光通信ネットワークにおいて用いられる光送信器
の送信に係る光周波数および光受信器の受信に係る光周
波数の少なくとも一方の光周波数を自動制御するととも
に、前記光周波数の切替制御を行なう光周波数自動制御
装置であって、前記光周波数を第1の周波数から第2の
周波数に切り替えた直後の前記光周波数を検出する周波
数検出手段と、前記検出された周波数と前記第2の周波
数との周波数差に基づいて、それ以降の前記光周波数を
前記第2の周波数へ切替制御するための制御信号を生成
する制御信号生成手段と、前記制御信号に基づいて前記
光周波数を前記第2の周波数に調整するように自動制御
する自動制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0030】本発明(請求項2)の好ましい実施態様は
以下の通りである。すなわち、上記構成に加え、前記光
周波数を検出する周波数検出手段と、前記光周波数を第
1の周波数から第2の周波数に切り替えた直後に、前記
周波数検出手段において検出された前記光周波数の周波
数を記憶する記憶手段とを備え、かつ上記自動制御制御
手段は、前記光の周波数を前記第1の周波数から前記第
2の周波数に切り替える時には、前記記憶手段に記憶さ
れている過去の切り替え直後に検出した光周波数に基づ
いて切り替え制御のための制御信号を生成し、かつ前記
切り替え後は、前記(検出手段において)検出された光
周波数と前記第2の周波数との周波数差に基づいて、前
記光周波数を前記第2の周波数に自動制御するための制
御信号を生成するものであることを特徴とする。
【0031】上記第2の目的を達成するために、本発明
に係る光周波数自動制御装置(請求項3)は、波長多重
光通信ネットワークにおいて用いられる光送信器の送信
に係る光周波数および光受信器の受信に係る光周波数の
少なくとも一方の光周波数を自動制御するとともに、前
記光周波数の切替制御を行なう光周波数自動制御装置で
あって、前記光周波数を第1の光周波数から第2の光周
波数に切り替えたときに、前記光周波数が前記第2の光
周波数に切り替わったか否かを判断する周波数判断手段
と、前記周波数判断手段により、前記光周波数が前記第
2の光周波数に切り替わっていないと判断されたとき
に、前記切り替えられた光周波数を前記第1の光周波数
に戻す周波数戻し手段とを備えたことを特徴とする。
【0032】上記第3の目的を達成するために、本発明
に係る光周波数自動制御方法(請求項4)は、波長多重
光通信ネットワークにおいて用いられる光送信器の送信
に係る光周波数および光受信器の受信に係る光周波数の
少なくとも一方の光周波数を自動制御するとともに、前
記光周波数の切替制御を行なう光周波数自動制御装置で
あって、前記光周波数を第1の周波数から第2の周波数
に切り替えたときに、負帰還制御により前記光周波数を
第2の周波数になるように自動制御し、かつこの自動制
御の際に、前記負帰還制御の制御帯域を時間の経過とと
もにより狭くすることを特徴とする。
【0033】また、本発明に係る他の光周波数自動制御
方法(請求項5)は、波長多重光通信ネットワークにお
いて用いられる光送信器の送信に係る光周波数および光
受信器の受信に係る光周波数の少なくとも一方の光周波
数を自動制御するとともに、前記光周波数の切替制御を
行なう光周波数自動制御装置であって、前記光周波数を
第1の周波数から第2の周波数に切り替えたときに、時
間の経過とともに異なる自動制御方法を用いて、前記光
周波数を第2の周波数に調整するように自動制御し、か
つ最初の自動制御方法は、前記第1の周波数と前記第2
の周波数との周波数差に基づいて行なわれることを特徴
とする。
【0034】
【作用】本発明(請求項1、請求項2)によれば、周波
数の切替自動制御のために、過去の光周波数を第1の周
波数から第2の周波数に切り替えた直後の前記光周波数
の周波数と前記第2の周波数との周波数差を用いるの
で、熱ドリフトを考慮した自動周波数制御を行なえるよ
うになる。したがって、気温などの環境の変化や、LD
特性のばらつき、経年変化等に関わらず、周波数の切替
え精度を向上できる。
【0035】本発明(請求項3)によれば、周波数判断
手段および周波数戻し手段により、光周波数が第1の周
波数から第2の周波数に変わらなかった場合に、切り替
えれた光周波数が第1の周波数に戻されるので、以降の
チャネル切り替えが失敗するということはない。
【0036】本発明(請求項4)によれば、光周波数を
負帰還制御により第2の周波数に自動制御する際に、負
帰還制御の制御帯域を時間の経過とともにより狭くして
いるので、1,0の割合が変動するバースト的な信号を
受信(送信)する場合には、時間の経過とともに1,0
の割合の影響を受けない自動周波数制御が行なわれるよ
うになる。したがって、バースト信号の持つマーク率の
遅い変動の影響を受けずに周波数の安定化が図れる。
【0037】本発明(請求項5)によれば、光周波数を
第1の周波数から第2の周波数に切り替えたときに、時
間の経過とともに異なる自動制御方法を用いているの
で、1つの自動制御方法を用いた場合よりも、正確な自
動制御方法を行なえるようになる。
【0038】しかも、最初の自動制御方法として、特
に、第1の周波数と第2の周波数との周波数差に基づい
た方法を用いているので、遅い熱のドリフトの影響を考
慮した正確な自動制御方法を実現できる。
【0039】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。
【0040】(第1の実施例)図1は、本発明の第1の
実施例に係るATMセルを交換するWDMネットワーク
を示す模式図である。
【0041】各ノード1011 〜101n のスループッ
トは2.5Gpbsで、下位ネットワークまたは複数の
ATM端末などを収容し、ネットワーク自身はバックボ
ーンとして位置づけられている。
【0042】光ファイバ網102は、光ファイバ、カプ
ラ、光アンプ(不図示)などから構成されており、ノー
ド相互で光信号が送受できるようになっている。また、
各ノードは光ファイバ網102と一本以上の光ファイバ
束1031 〜103n を介して接続されている。
【0043】ある2つのノード間で通信する場合には、
あらかじめ通信するタイミングおよび通信する光周波数
を決めておき、その時間になると周波数を切り替えて通
信する。
【0044】このようなWDMネットワークでは、同時
に他の周波数で別のノード間通信が行なえるため、大容
量化が容易となっている。本発明は、例えば、このよう
なノードに使用される光周波数切り替え機能を有する光
送信器あるいは光受信器、またはその両方に適用され
る。
【0045】図2は、本発明を用いたコヒーレントの光
受信器の概略構成を示す模式図である。
【0046】図2において、1は送信信号であるFSK
変調された信号光を示しており、この光信号1は、LD
等の光半導体素子からなる局発光源3から出射された局
発光6とハーフミラー2にて混合された後、光検出器
(O/E)7において光電気変換(ヘテロダイン検波)
される。この結果、中間周波信号(IF信号)が得られ
る。
【0047】このIF信号は、IF増幅器9で増幅され
た後、バンドバスフィルタ(BPF)11を介して、周
波数弁別器13に導入される。IF信号は周波数弁別器
13にて復調され、周波数弁別器13はアナログデータ
信号を出力する。このアナログデータ信号はローパスフ
ィルタ(LPF)15を介して判定器17に導入され
る。アナログデータ信号は判定器17にて0,1のデジ
タルデータ信号18に変換される。
【0048】一方、安定したIF信号が得られるよう
に、局発光6の周波数を制御する自動周波数制御(AF
C)を行なうために、局発光源3の局発光6の一部はビ
ームスプリッタ5により取り出され、この取り出された
局発光6の一部は、光フィルタ25を介してO/E27
に導入され、光電気変換される。
【0049】O/E27の出力は、ローパスフィルタ1
5を介して比較器23に導入され、ローパスフィルタ1
5の出力の周波数は、比較器23において、参照信号発
生部19および参照信号整形フィルタにより得られた所
望の周波数に相当する参照信号の周波数(受信に係る光
周波数)と比較され、そして、その差である誤差信号に
応じて局発光源3の発振周波数が制御される。
【0050】上記光フィルタ25は光周波数を検出する
ためのもので、数nm〜数10nm程度の広い周波数範
囲で光の透過量が変化する。また、光フィルタ25は、
光周波数基準となるので、その特性が温度、湿度、圧
力、光電力、偏波などに対してできるだけ安定なもので
構成する。
【0051】光フィルタ25の出力は、上述したよう
に、電気信号に変換され、あらかじめセットされた参照
信号と比較される。そして、その差は誤差信号として増
幅器31により増幅された後、局発光源3の駆動電流と
して加えられ、これにより、局発光源3の周波数を参照
信号の示す所望の周波数に制御される。
【0052】上記LPF37は制御帯域を制限する役割
を有し、これと制御ループ全体のゲインとの関係で、制
御の高速性と安定性が決定される。
【0053】局発光源3を制御する回路である増幅器3
1および補償フィルタ(F1 (ω))33は、局発光源
3の周波数を高速に変化させるのに重要な役割を担う。
増幅器31のゲインはループ全体のゲインを決める一要
素である。補償フィルタ33の出力はバイアス用電流源
35によりバイアスされる。
【0054】補償フィルタ33にLDの応答特性、応答
遅延等を補償する特性を持たせることにより、更に周波
数切り替えの高速化や安定な制御を実現できる。補償フ
ィルタ33としては、理論的には、局発光源3の逆応答
特性を持つフィルタが最適補償フィルタとなるが、局発
光源3を構成するLD等の光半導体素子の応答特性は複
雑であるため、上記の如きのフィルタを実現することは
難しい。しかし、例えば、スピードアップコンデンサ回
路を用いると、LD駆動電流の立ち上がりで多めに電流
が流れるため、切り替え時間の短縮が行なえる。したが
って、制御特性の調整になる補償フィルタを挿入するの
は有効である。
【0055】このように構成により高速なAFCが実現
できる。高速なAFCはチャネル切り替え時の周波数の
変動を素早く収束させる効果があり、これにより、高速
なチャネル切り替え(周波数切り替え)を実現できる。
【0056】図2において、チャネル信号16が切り替
えられると、光周波数を切り替えるための制御信号とし
て、参照信号発生部19より新たなチャネルに対応する
参照信号が生成され、この参照信号は参照信号整形フィ
ルタ21により整形されてから比較器23に導入され
る。この結果、比較器23から出力される誤差信号の絶
対値が大きくなり、局発光源3の周波数が誤差信号が0
になるように高速AFCで制御され、短時間のうちに新
しいチャネルへの切り替えが行なわれる。
【0057】また、高速AFCの精度を高めるために、
IF信号の中心周波数の検出を行ない、これが所望値に
なるように、前述の所望の周波数に相当する参照信号を
微調整する。
【0058】図2では、この中心周波数の検出を周波数
弁別器13の出力の直流を含む低周波成分により行なっ
ている。しかし、他にIF帯回路に専用の周波数検出回
路を用いても良い。この場合、周波数弁別器13は信号
復調用に、周波数検出回路はAFC用に最適化できるた
め、受信器全体の性能向上を図れる。
【0059】中間周波信号の周波数検出機能により、光
周波数検出による周波数制御で生じる制御誤差を軽減す
ることができる。または、この機能を用いて、制御され
ている光周波数基準光を受信し、これを絶対周波数とし
て用いることでも、光フィルタの周波数ずれの検出・補
正も行なうことができ、精度の高い参照信号の生成が可
能となる。
【0060】参照信号の微調整情報は参照信号発生部1
9に記憶される。参照信号発生部19ではこの記憶され
た情報より、LDの特性の経年変化への対応が次の参照
信号設定に活用することによりできるし、局発光源3を
構成するLD等の光半導体素子の劣化の検出も可能であ
る。したがって、電源投入時も無調整で目標の光周波数
で局発LDを発振させることが可能となる。
【0061】参照信号を生成する系(ハーフミラー2、
O/E7、IF増幅器9、BPF11、周波数弁別器1
3、LPF15、判定器17、参照信号発生部19、参
照信号整形フィルタ21、比較器23、増幅器31、補
償フィルタ33、局発光源3、ビームスプリッタ5、光
フィルタ25、O/E27、LPF37)は、前記光の
周波数検出に基づいて行われる周波数制御の系(比較器
23、増幅器31、補償フィルタ33、局発光源3、ビ
ームスプリッタ5、光フィルタ25、O/E27、LP
F37)に比較して、その応答時間を遅く設定すること
により、2つの系を同時に動作させても発振などの問題
は生じない。
【0062】図3は、参照信号発生部19の概略構成を
示す模式図である。この参照信号発生部19は、図3に
示すように、演算部43、メモリ部45、制御部41、
IF周波数検出部49、IF電力検出部51、演算部4
3をIF周波数検出部49またはIF電力検出部51に
接続するスイッチ49により構成されている。
【0063】演算部43は各部から集まる情報を基に参
照信号を演算、出力する。メモリ部45は、各チャネル
に対応する参照信号の基準値や最近の補正値を記憶す
る。制御部41はチャネル切り替え後のIF電力検出部
51やIF周波数検出部49の動作を制御する。IF電
力検出部51はIF周波数検出信号の交流電力検出を行
なう。IF周波数検出部49はIF周波数検出信号を用
いてIF周波数検出し、目標周波数とのずれを演算部4
3に出力する。
【0064】この参照信号発生部19の動作は以下の通
りである。第1の周波数で安定化している定常時には、
演算部43はIF周波数検出部49の出力を基に参照信
号を発生、調整している。
【0065】チャネル信号16により、新たなチャネル
へ切り替えることになると、演算部43はメモリ部45
から当該チャネル用の参照信号の基準値や前回そのチャ
ネルに切り替えた時に検出した補正値などを読み出し、
現在のチャネルから新しいチャネルへを変化させるため
に必要な新しい参照信号を演算し、その参照信号を出力
する。
【0066】次に適当な時間の後に制御部41からの信
号によりIF電力検出部51が作動し、IF部に信号が
出力されているか否かを検出し、結果を演算部43に渡
す。IF部に信号があることが確認されると、次に制御
部41はIF周波数検出部49を作動させ、IF周波数
のずれの検出を行なう。
【0067】その結果は、演算部43に渡され、この演
算部43は、上記ずれ情報を基に、新しいより適切な参
照信号を発生させる。以後、このIF周波数のずれ検出
とそれによる参照信号の補正を繰り返して、定常的に局
発光を所望の光周波数に固定する。
【0068】また、演算部43はIF周波数ずれ情報に
基づいて、最初に生成した参照信号が実際にどれくらい
ずれていたかを計算し、その計算結果はメモリ部45に
記憶される。これにより、次にまた第2の周波数にチャ
ネル切り替えする時の参照信号の精度が向上する。
【0069】ここで、メモリ部45で覚えておく補正の
ための値は、チャネル切り替え直後に得られたIF周波
数検出のずれ情報のみとする。これにより、LD内部の
熱の影響を受けない光周波数変化のデータを記憶するこ
とができ、次に同じチャネルに切り替える際の有用な情
報となる。
【0070】現在のチャネルから新しいチャネルに切り
替るために必要な新しい参照信号値の演算は、本実施例
のような局発光源3の制御においては、2つのチャネル
の周波数差に基づいて行なわれる。
【0071】また、補正の時間間隔が局発光源3の熱応
答に比べて高速な場合は、熱の効果を促すために、大き
めの初期値を出力するように演算しても良い。この場
合、局発光源3の特性を補償する補償フィルタ33を省
略できる。
【0072】さらに、切り替え後、繰り返し行なわれる
参照信号の補正では、切り替え後の初期の熱の影響によ
る周波数シフトの絶対値が大きいので、切り替え直後の
第1の時間帯は切り替えた2つのチャネル間の差を基に
得られる熱の影響を補正するような値とIF周波数のず
れ検出を基に得られる値とを用いて参照信号を演算/変
化させ、熱のシフトの小さくなった第2の時間帯では、
IF周波数のずれ検出を基にこの値に比例させて参照信
号を計算/変化させると精度の良い参照信号を生成でき
る。
【0073】また、制御方法はより精度を向上させるた
めに、比例制御(P制御)でなく、演算部の能力や、必
要な制御精度に合わせて、微分演算を加えたPD制御、
積分演算を加えたPI制御またはこれらを合わせたPI
D制御を用いても良い。
【0074】この場合の第1の時間帯における演算は、
LDの熱の影響をあらかじめ分かっている局発光源の特
性を基に予測的に補正するのと同じである。このような
演算を用いる場合には、参照信号整形フィルタ21を省
略できる。
【0075】また、これら補正用の演算が効果を上げる
ために、チャネル切り替え後には、送信側からは低周波
の成分を持たないプリアンブルを送出するシステムにし
ておくと良い。このようにすれば、データ信号の影響を
受けない安定で高速なチューニングがより簡単かつ高精
度で実現される。
【0076】新しい参照信号の演算は、周波数切り替え
後の参照信号の微調整を行なっている間に行なって、そ
の結果をメモリ部に覚えさせておいても良い。微調整を
行なっている時点では、すでに周波数切り替え直後のI
F周波数検出のずれ情報が得られているので、そのずれ
情報を基に新たな切り替え時用参照信号を計算しておく
と、その次の第2の周波数へのチャネル切り替えを行な
う時に演算を行なう時間が不要なため、複雑な演算を行
なう場合でも対応できる。
【0077】ずれ情報を基に他のチャネル(例えば第3
の周波数あるいは全てのチャネル)へ切り替える際の参
照信号生成の補正を行なうこともできる。または、他の
チャネル用に保存されている切り替え時の参照信号生成
用の情報を補正することもできる。これらにより、補正
の頻度が上がり、かつあるチャネルにしばらく切り替え
なかった場合でも適切な補正が行なわれる。しかも、チ
ャネル毎にデータを保存する必要がないので、メモリ容
量を削減できる。
【0078】なお、バックボーンのような大容量の通信
が行なわれる部分で使われるシステムでは、1ms以下
の間に最低一度は各ノード間で通信が行なわれるのが普
通と考えられ、また、光半導体素子の特性も各チャネル
で同様とは限らないので、各チャネル毎にデータを保存
しておくのが良い。さらに、過去数回分のデータを保存
し、それら複数のデータを基に補正を行なうことにより
精度の向上を図れる。もし、チャネルを切り替えた時に
IF電力検出部でIF部に信号があることを検出できな
かった時は、ただちにもとのチャネルへ戻るか、または
パイロットチャネルや信号が出ている可能性の高い近隣
のチャネルなどに合わせる。これにより、熱の効果によ
りLD等の光半導体素子の内部の状態が不確定になるの
を防ぐことができる。
【0079】さらに、演算部は参照信号の生成の時間間
隔をそのチャネルを受信し始めてからの時間の長さに応
じて変化させて制御帯域を変化させる機能を持つ。この
機能には受信している信号のもつ低域の成分によりAF
Cが過分に応答して、制御が乱れるのを防ぐ効果があ
る。
【0080】換言すれば、AFC制御に係る負帰還制御
の制御帯域を時間の経過とともにより狭くすることによ
り、1,0の割合が変動するバースト信号を受信して
も、正確なAFC制御が行なえる。
【0081】具体的には、例えば、チャネル切り替え後
10μsまでは1μs毎に参照信号を生成し、10μs
から100μsの間は10μs毎に参照信号を生成し、
そして、100μs以降は100μs毎に参照信号を生
成することにより、最終的な参照信号補正制御の帯域を
約2kHzとする。
【0082】また、このとき、IF周波数検出信号の側
にも適応的に帯域制限を加えて平均的な値を用いて参照
信号を生成するのが良いが、その際に実際に帯域の異な
る帯域制限フィルタを切り替えるのではなく、演算部に
おいてそれぞれの時間間隔内の複数のIF周波数検出部
出力の値から演算して得られる平均的な値を用いて参照
信号を生成する。
【0083】このようにすれば、受信データ信号に含ま
れる低域の成分の影響を受けない制御が可能となる。同
時に、演算部で複雑な処理を行なうことも可能になり、
発生する参照信号の精度を向上できる。
【0084】本実施例で説明した参照信号生成部の構成
による安定な制御技術は、本発明者の既出願の特許(特
願平5−127551)で述べた他の構成、例えば、更
に参照信号の精度を向上するため、判定器からデータ信
号の誤り情報を参照信号発生部に供給する構成に適用し
ても同様の効果を持つ。
【0085】また、常時参照信号の補正制御による微調
整の変化の状態をメモリ部に記憶しておくことにより、
IF電力検出部でIF部に信号があることを検出できな
かったときにも、ただちに元のチャネルへ戻るのではな
く、そのチャネルでIF周波数検出出力を使わずに、前
記微調整の記憶をもとに参照信号を生成することによ
り、疑似的に熱の影響を補償する。
【0086】この場合、精度は下がるものの、熱の効果
による局発光源を構成するLD等の光半導体素子内部の
状態の変化を信号が存在するときとほぼ同様に保つこと
ができる。
【0087】周波数の切り替え間隔が最低1ms以上と
比較的長い場合は、周波数切り替え後、参照信号の補正
を行ないながら、(前出した山崎による発明(特開平2
−235450)の中で示された例と同様に、)LD等
の光半導体素子の温度を変化させてLD等の光半導体素
子の動作ポイントを変化させることにより、より広範囲
にわたる周波数切り替えが可能となる。これは熱の効果
を有効に活用してLD等の光半導体素子の可変周波数範
囲を広げることになるからである。この場合、温度を変
化させる制御と、それによる参照信号の補正も演算部に
より行なうことができる。
【0088】(第2の実施例)図4は、本発明の第2の
実施例に係るATMセルを交換するWDMネットワーク
に用いられるコヒーレントの光受信器の概略構成を示す
模式図である。なお、図2の光受信器と対応する部分に
は図2と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略す
る。
【0089】本実施例の光受信器が第1の実施例のそれ
と異なる点は、光の周波数検出系を持たないことにあ
る。
【0090】信号光1はハーフミラー2にて局発光源3
から出射した局発光6と混合された後、O/E7におい
て光電変換(コヒーレント検波)される。O/E7から
出力されたIF信号は周波数弁別器17においてアナロ
グデータ信号(ベースバンド信号)に変換される。
【0091】また、図3において、55はAFC部を示
しており、このAFC部55は、局発光源3の周波数を
制御するために、周波数弁別器出13の出力を用いて、
局発光源3の駆動電流を調整する。AFC部55から生
成された局発光源3の駆動に用いられる駆動信号は、整
形フィルタ(不図示)を介して、局発光源3に導入され
る。
【0092】図5は、上記AFC部55の概略構成を示
す模式図である。演算部43の出力する信号が局発光源
3を直接駆動する信号であることを除けば、その構成お
よび動作は図3の参照信号発生部のそれらと同じであ
る。そして、AFC部は、光周波数の自動制御を単独で
行なうため、その動作は参照信号発生部とは一部異な
る。
【0093】すなわち、チャネル切り替え信号が入力さ
れるとそれまで行なっていたIF周波数検出部49から
の信号を基にしたAFC制御を中止し、メモリ部45の
データを用いて切り替え先チャネルに対応する駆動信号
を発生する。そして、IF電力検出部51でIF信号が
検出されるのを持つ。IF信号が検出されると、IF周
波数検出部49でIF信号の周波数(受信に係る光周波
数)のずれを検出し、再び、その情報を基にしたAFC
制御を開始し、演算部43は駆動信号を微調整する。
【0094】本実施例では、光周波数検出を行なわず、
周波数(チャネル)切り替え時の際には、光周波数の安
定化制御を一旦中止するので、切り替え時に設定する駆
動信号が狂うと、周波数切り替えが不適当でIF信号を
検出できなかったり、ヘテロダイン検波のイメージ出力
を検出することになる。
【0095】これを防ぐため、周波数切り替え時の駆動
信号発生の精度がより一層重要となる。駆動信号生成の
精度を上げるために、AFC部55は、周波数切り替り
後の最初に得られたIF周波数検出部49からの情報を
特に記憶するように構成されている。
【0096】IF周波数検出部49からの情報は、熱の
効果の影響が少ない時点での局発光源を構成するLD等
の光半導体素子の動作情報であるから、上記情報を用い
ることにより、次に同じチャネルに切り替える時に生成
すべき駆動信号の精度を向上できる。
【0097】もし、従来のように、周波数を切り替える
直前の最新の情報を使って、駆動信号を発生させようと
すると、切り替え動作直後の局発光源の周波数変化とは
熱の貢献度が異なるため、予定の周波数で発光しなくな
り、高速で正確な切り替えを行なうことができなくな
る。
【0098】また、チャネルを切り替えた時にあらかじ
め定めた時間待っても、IF電力検出部49でIF信号
が検出されない場合は、そのチャネルは不在と判断し
て、他のチャネル、例えば、チャネルを切り替える前ま
で通信していたチャネルに切り替える。
【0099】そこで、AFC制御を行ない局発光源を構
成する光半導体素子を定常状態に維持しておくことで、
AFC制御の暴走を防ぎ、次のチャネルへの切り替えを
確実に行なえるようにする。
【0100】または、そのチャネルを不在と判断した場
合は、その切り替え周波数でほぼ光周波数が安定するよ
うな駆動信号を、あらかじめ記憶させておいた、周波数
切り替えが成功している時の通常の駆動信号変化を基に
演算し、これを用いて光周波数の大まかな維持を図る。
【0101】これにより、更に次のチャネルに切り替え
る時に正確な周波数切り替えが行なえるし、また、他の
チャネルに再切り替えしたその他のチャネルも不在の場
合にも対応できる。
【0102】また、この場合には、チャネル不在と切り
替え失敗との区別をつけるのは難しいので、チャネル切
り替え後にIF電力検出ができない場合、最初はチャネ
ル不在と判断し、上記対策をとる。次のチャネル切り替
り信号により、次のチャネル切り替えを実行する。
【0103】このようにチャネル切り替えを繰り返し、
数回連続して失敗した場合に初めて切り替え失敗と認識
する。切り替え失敗の場合は、演算部43の生成する駆
動信号が不正確と考えられるので、一度全チャネルを掃
引するなどして、正しい駆動信号を生成できるような復
帰動作をとる。
【0104】また、バースト信号はマーク率が揺らいだ
り非常に低周波な成分をもつことが多いので、つまり、
1,0の割合が変動する場合が多いので、やはりAFC
制御部での演算はそのチャネルへの切り替え後の時間の
経過に従って、だんだんその時間間隔を伸ばしていくの
が良い。
【0105】すなわち、AFC制御部を構成する負帰還
制御の制御帯域を時間の経過とともにより狭くする。こ
のような動作により、バースト信号のマーク率ゆらぎや
非常に低い周波数成分の影響を受け難いAFC制御が可
能となり、さらに、チャネル切り替え時には高速な切り
替えが可能となる。
【0106】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものはではない。例えば、上記実施例ではコヒーレン
ト受信を用いた光受信器の周波数を変化させるシステム
の場合について説明したが、本発明は、光半導体フィル
タを用いた周波数可変光受信器を用いたシステムや、光
送信の周波数を変化させるシステムにも適用できる。ま
た、上記実施例では、波長多重光通信ネットワークとし
てATMセルを交換するWDMネットワークの場合につ
いて説明したが、本発明は他の波長多重光通信ネットワ
ークにも適用できる。
【0107】その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施できる。
【0108】
【発明の効果】以上述べたように本発明(請求項1、請
求項2)によれば、周波数の切替制御のために、光周波
数を第1の周波数から第2の周波数に切り替えた直後の
前記光周波数の周波数と前記第2の周波数との周波数差
を用いるので、熱ドリフトを考慮でき、精度の高い自動
周波数制御を行なえるようになる。
【0109】本発明(請求項3)によれば、周波数判断
手段および周波数戻し手段により、光周波数が第1の周
波数から第2の周波数に変わらなかった場合に、切り替
えれた光周波数が第1の周波数に戻されるので、以降の
チャネル切り替えが失敗することを防止できる。
【0110】本発明(請求項4)によれば、光周波数を
負帰還制御により第2の周波数に自動制御する際に、負
帰還制御の制御帯域を時間の経過とともにより狭くして
いるので、1,0の割合が変動するバースト的な信号を
受信(送信)する場合には、時間の経過とともに1,0
の割合の影響を受けない自動周波数制御が行なわれるよ
うになる。
【0111】本発明(請求項5)によれば、光周波数を
第1の周波数から第2の周波数に切り替えたときに、時
間の経過とともに異なる自動制御方法を用いているの
で、1つの自動制御方法を用いた場合よりも、正確な自
動制御方法を行なえるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るATMセルを交換
するWDMネットワークを示す模式図
【図2】図1のWDMネットワークに用いられるコヒー
レントの光受信器の概略構成を示す模式図
【図3】図2の光受信器の参照信号発生部19の概略構
成を示す模式図
【図4】本発明の第2の実施例に係るATMセルを交換
するWDMネットワークに用いられるコヒーレントの光
受信器の概略構成を示す模式図
【図5】図4の光受信器のAFC部の概略構成を示す模
式図
【符号の説明】
1…信号光 2…ハーフミラー 3…局発光源 5…ビームスプリッタ 6…局発光 7…O/E 9…IF増幅器 11…バンドパスフィルタ 13…周波数弁別器 15…ローパスフィルタ 17…判定器 18…データ信号 19…参照信号発生部 21…参照信号整形フィルタ 23…比較器 25…光フィルタ 27…O/E 31…増幅器 33…補償フィルタ 35…バイアス用電流源 37…ローパスフィルタ 41…制御部 43…演算部 45…メモリ部 47…スイッチ 49…IF周波数検出部 51…IF電力検出部 55…AFC部 1011 〜101n …ノード 102…光ファイバ網、 1031 〜103n …ファイバ束
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04J 14/00 14/02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】波長多重光通信ネットワークにおいて用い
    られる光送信器の送信に係る光周波数および光受信器の
    受信に係る光周波数の少なくとも一方の光周波数を自動
    制御するとともに、前記光周波数の切替制御を行なう光
    周波数自動制御方法であって、 前記光周波数を第1の周波数から第2の周波数に切り替
    えたときに、この切り替えの直後の前記光周波数と前記
    第2の周波数との周波数差を用いて、前記光周波数をそ
    れ以後の前記第2の周波数への切替制御をすることを特
    徴とする光周波数自動制御方法。
  2. 【請求項2】波長多重光通信ネットワークにおいて用い
    られる光送信器の送信に係る光周波数および光受信器の
    受信に係る光周波数の少なくとも一方の光周波数を自動
    制御するとともに、前記光周波数の切替制御を行なう光
    周波数自動制御装置であって、 前記光周波数を第1の周波数から第2の周波数に切り替
    えた直後の前記光周波数を検出する周波数検出手段と、 前記検出された周波数と前記第2の周波数との周波数差
    に基づいて、それ以降の前記光周波数を前記第2の周波
    数へ切替制御するための制御信号を生成する制御信号生
    成手段と、 前記制御信号に基づいて前記光周波数を前記第2の周波
    数に調整するように自動制御する自動制御手段とを具備
    してなることを特徴とする光周波数自動制御装置。
  3. 【請求項3】波長多重光通信ネットワークにおいて用い
    られる光送信器の送信に係る光周波数および光受信器の
    受信に係る光周波数の少なくとも一方の光周波数を自動
    制御するとともに、前記光周波数の切替制御を行なう光
    周波数自動制御装置であって、 前記光周波数を第1の光周波数から第2の光周波数に切
    り替えたときに、前記光周波数が前記第2の光周波数に
    切り替わったか否かを判断する周波数判断手段と、 前記周波数判断手段により、前記光周波数が前記第2の
    光周波数に切り替わっていないと判断されたときに、前
    記切り替えられた光周波数を前記第1の光周波数に戻す
    周波数戻し手段とを具備してなることを特徴とする光周
    波数自動制御装置。
  4. 【請求項4】波長多重光通信ネットワークにおいて用い
    られる光送信器の送信に係る光周波数および光受信器の
    受信に係る光周波数の少なくとも一方の光周波数を自動
    制御するとともに、前記光周波数の切替制御を行なう光
    周波数自動制御装置であって、 前記光周波数を第1の周波数から第2の周波数に切り替
    えたときに、負帰還制御により前記光周波数を第2の周
    波数になるように自動制御し、かつこの自動制御の際
    に、前記負帰還制御の制御帯域を時間の経過とともによ
    り狭くすることを特徴とする光周波数自動制御方法。
  5. 【請求項5】波長多重光通信ネットワークにおいて用い
    られる光送信器の送信に係る光周波数および光受信器の
    受信に係る光周波数の少なくとも一方の光周波数を自動
    制御するとともに、前記光周波数の切替制御を行なう光
    周波数自動制御装置であって、 前記光周波数を第1の周波数から第2の周波数に切り替
    えたときに、時間の経過とともに異なる自動制御方法を
    用いて、前記光周波数を第2の周波数に調整するように
    自動制御し、かつ最初の自動制御方法は、前記第1の周
    波数と前記第2の周波数との周波数差に基づいて行なわ
    れることを特徴とする光周波数自動制御方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10038515B2 (en) 2014-03-27 2018-07-31 Nec Corporation Optical communication device, optical communication system and optical transmission method

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