JPH08181340A - 太陽電池素子及びその製造方法 - Google Patents

太陽電池素子及びその製造方法

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JPH08181340A
JPH08181340A JP6322136A JP32213694A JPH08181340A JP H08181340 A JPH08181340 A JP H08181340A JP 6322136 A JP6322136 A JP 6322136A JP 32213694 A JP32213694 A JP 32213694A JP H08181340 A JPH08181340 A JP H08181340A
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バイパスダイオードの持つ欠点、即ち、製造
工程の多さ、素子構造の複雑さ、順方向特性の劣化等を
解消した高信頼性の太陽電池素子及びその製造方法を提
供する。 【構成】 半導体基板1の表面近傍に形成されたpn接
合面3の一部が、半導体基板1の裏面に向かってV字状
の溝8となるよう形成されてなることを特徴とする。特
に、V字状の溝8が集電電極5の下方に形成されてなる
ことを特徴とする。 また、その製造方法としては、半
導体基板1表面の内、V字状の溝8の形成予定領域以外
を保護膜9で覆う工程と、V字状の溝8の形成予定領域
に異方性エッチングを施しV字状の溝8を形成する工程
と、V字状の溝8を含み半導体基板1上にpn接合を形
成する工程とを、含むことを特徴とする。また、他の製
造方法としては、半導体基板表面1に対してダイシング
ブレード11によりV字状の切り込み溝を形成する工程
を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽電池素子に関し、特
に太陽電池モジュールを構成する太陽電池素子単体の構
造及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より太陽光発電に使用される発電素
子として、シリコン基板にpn接合を設けた太陽電池素
子が一般的に用いられている。最も一般的に用いられて
いる太陽電池素子の構造は、図5に示すようなものであ
り、p型シリコン基板の太陽光受光面近傍にn型拡散層
を設けることによりpn接合を形成している。
【0003】図5の構造は、最も基本的な原理を示すも
のであり、p型シリコン基板100上にn+層101が
積層され、この上面に表面格子状電極102、下面に裏
面電極103が設けられている。格子状電極102のさ
らに上面には反射防止膜104が設けられている。
【0004】このような構造において、受光面側から入
射した光105はシリコン基板100内部に進入し、基
板中に吸収される。このとき、シリコンのバンドギャッ
プよりも大きなエネルギーを持つ光はシリコン基板10
0中で電子−正孔対を発生させ、太陽電池素子に設けら
れた電極を通じて外部に電流106として取り出され
る。
【0005】この太陽電池素子は前述のようにシリコン
基板を用いて作られるため、1素子のみではその大きさ
に限度があり、必要な電力を贖うことができず、一般に
は例えば図6に示すように、複数の素子107を接続線
108によって直並列に接続した太陽電池モジュールと
して利用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示す
ような太陽電池モジュールにおいては、下記のような問
題点がある。即ち、太陽電池モジュールの一部が遮光物
109で覆われた場合である。
【0007】以下、図7を参照して説明する。今、問題
の簡略化のためにモジュールの両端を短絡した状態を仮
定する。遮光物109で覆われた太陽電池素子の出力は
影の大きさによって減少し、完全に影で覆われた場合、
この素子単体の出力はほぼ0となる。このとき、この太
陽電池素子107’は、他の太陽電池素子107を直列
接続したモジュールに対する負荷と考えることができ
る。ここでは、発電している太陽電池素子107は電流
源110とダイオード111の並列出力として表し、影
に覆われ発電していない太陽電池素子107’はダイオ
ードのみとして表す。この状態で、影に覆われ太陽電池
素子に印加される電圧及び電流は次のように求められ
る。
【0008】影に覆われた太陽電池素子を除いた太陽電
池モジュールの出力電圧電流特性は、図8(a)のAで
示される。一方、影に覆われた太陽電池素子は単なるダ
イオードとして動作し、その特性は図8のBで示され
る。図7に示すように、回路には一定の電流が流れ、発
電しているモジュールの端子電圧と影のセルの印加電圧
は等しいから、図8(a)に示す曲線BをI軸で折り返
した曲線Cと曲線Aとの交点Pが、モジュールの動作点
すなわち影に覆われた太陽電池素子の印加電圧及び電流
を与える。ここで、影に覆われた太陽電池素子107’
には逆電圧が印加され逆電流が流れており、その積(I
OP×VOP)が電力として消費される。この消費電力は具
体的には熱に変換され、素子温度を上昇させる。
【0009】発生熱が大きい場合、素子温度は上昇を続
け、最終的には熱による素子破壊に至る可能性がある。
素子が実際に破壊されるか否かは、モジュールの直並列
数、周囲温度、負荷の状態、影の発生形態等により異な
るが、上記のように、直列接続のみ・短絡負荷・1素子
のみが影で覆われる状況が最も問題である。このとき、
影に覆われた素子が破壊されるかどうかは、その素子の
逆方向特性による。
【0010】また、太陽電池素子の一部が影になった時
は、図8(b)のようになると考えられる。この場合、
一部に影ができた太陽電池素子の残りの部分は発電する
ので、その特性は発電電流に応じて、図8(a)の曲線
B,Cが電流軸に沿って平行移動した形の図8(b)の
曲線B’,C’として示される。この場合のモジュール
動作点は図8(a)と同様にして求まり、図8(b)で
曲線Aと曲線C’の交点P’となる。このとき、影に覆
われた太陽電池素子の電力消費は、光発電電流が加わる
ので、図8(a)よりも明らかに大きく、素子破壊に至
る可能性も大きくなる。
【0011】ところで、従来構造の太陽電池素子の内、
人工衛星用として用いられているシリコン太陽電池は比
較的良好な逆方向特性を有し、逆方向電流が低いので、
素子の一部が影に覆われた時、高い逆バイアス電圧が印
加されるとともに光発電電流が流れるため発熱量は大き
くなり、熱破壊に至る可能性が高い。
【0012】一方、地上用として用いられる太陽電池素
子は、人工衛星用太陽電池素子よりも逆方向電流が大き
いが、逆バイアス電圧を緩和できるほどには電流が流れ
ないので、逆バイアスが印加されたとき、電圧・電流と
もに大きくなるために消費電力が大きくなり多大な熱を
発生し、やはり素子破壊に至る可能性が大きい。
【0013】そこで、従来は、逆方向電圧がかかった時
に、逆方向に電流を流すためのバイパスダイオードを設
ける場合が多かった。しかしながら、バイパスダイオー
ドを設ける場合には、通常の太陽電池素子よりも製造プ
ロセス及び素子構造が非常に複雑になる、あるいは、バ
イパスダイオードを半導体基板内に組み込んだ場合に
は、バイパスダイオードによって光電変換部が減少する
等の理由により出力電力が減少するといった問題点があ
った。
【0014】そこで、本発明の目的は、太陽電池モジュ
ールの一部が影で覆われた場合に、バイパスダイオード
を設けた時と同様に逆方向電流を流して素子破壊を防止
でき、しかもバイパスダイオードの持つ上記欠点、即
ち、製造工程の多さ、素子構造の複雑さ、出力電力の減
少等を解消した高信頼性の太陽電池素子及びその製造方
法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明による太陽電池素子は、半導体基板の表面近
傍に形成されたpn接合面の一部が、前記半導体基板の
裏面に向かってV字状の溝となるよう形成されてなるこ
とを特徴とする。
【0016】また、半導体基板表面の近傍にpn接合が
形成され、前記半導体基板の表面に櫛状電極と該櫛状電
極に共通に接続される幅広の集電電極が形成されてなる
太陽電池素子において、前記集電電極下のpn接合の接
合面の一部が、前記半導体基板の裏面に向かってV字状
の溝となるよう形成されてなることを特徴とする。
【0017】また、上記太陽電池素子の製造方法として
は、半導体基板表面の内、V字状の溝の形成予定領域以
外を保護膜で覆う工程と、前記V字状の溝の形成予定領
域に異方性エッチングを施しV字状の溝を形成する工程
と、前記V字状の溝を含み半導体基板上にpn接合を形
成する工程とを、含むことを特徴とする。
【0018】ここで、エッチング前の半導体基板表面の
面方位が(100)面であり、かつ前記V字状溝形成予
定領域の長辺及び短辺の軸方位が<100>であること
を特徴とする。
【0019】また、他の製造方法としては、半導体基板
表面の内、V字状の溝の形成予定領域にダイシングブレ
ードによりV字状の切り込み溝を形成する工程と、上記
V字状の溝を形成した半導体基板上にpn接合を形成す
る工程とを、含むことを特徴とする。
【0020】
【作用】以上のように、本発明の太陽電池素子は、基板
にV字状の溝を形成しているので、太陽電池素子に外部
より逆バイアスが印加された場合、具体的には、太陽電
池素子を複数個接続した太陽電池モジュールの一部が影
に覆われたような場合、太陽電池素子単体のV字状溝に
沿って形成されたpn接合部に電界が集中し、且つV字
状溝を形成した箇所の表裏の両面電極間の距離は他の箇
所よりも短いために、接合降伏が起きやすくなる。この
ため、従来の太陽電池素子よりも低い電圧で逆方向電流
が流れる。
【0021】つまり、本発明による太陽電池素子は従来
よりも低い逆バイアス電圧で同程度の逆方向電流を流す
ことができるので、逆バイアスによる消費電力、即ち発
熱は減少し、熱による素子破壊を回避できる。
【0022】そして、本発明による太陽電池素子は、半
導体基板に形成されたpn接合面の一部にV溝を形成す
るだけの構造であるので、製造方法及び素子構造とも
に、従来に比べ非常に簡略化できる。
【0023】特に、半導体基板の表面に櫛状電極と該櫛
状電極に共通に接続される幅広の集電電極が形成された
太陽電池素子においては、集電電極の下にV字状溝を形
成するので、元々光電変換部でない箇所を利用するた
め、V字状溝を設けない構造と比較しても、光電変換部
の面積は何等低減することがない。
【0024】また、この太陽電池素子の製造方法として
は、半導体基板表面の内、V字状の溝の形成予定領域以
外を保護膜で覆い、次いでV字状の溝の形成予定領域に
異方性エッチングを施すだけでV字状の溝を形成できる
ので、製造方法が極めて簡易である。なお、この製造方
法によれば、面方位の関係からV字状溝の角度は70.
5°となる。この時、エッチング前の半導体基板表面の
面方位を(100)面とすることにより、エッチングが
容易に行われ、V字状溝の斜面となる(111)面が現
れることになる。また、前記V字状溝形成予定領域の長
辺及び短辺の軸方位を<100>とすることによって、
例えば上記幅広電極の下において電極に沿った方向に真
っすぐV字状溝を形成できる。
【0025】上記製造方法とは別に、さらに鋭角のV字
状溝を形成する場合には、ダイシングブレードによって
半導体基板にV字状溝を形成すればよい。ダイシングブ
レードを使用すれば、最小角で45°のV字状溝を得る
ことができる。
【0026】以上の太陽電池素子の製造方法は、従来の
プロセスから、特段、新しいプロセスを追加する必要は
ないため、コストアップすることなく、高信頼性の太陽
電池素子を提供できる。
【0027】
【実施例】本発明の特徴は、太陽電池素子への光が遮ら
れ太陽電池素子に逆バイアス電圧がかかった時に、他の
部分よりも低い電圧で接合降伏が起きる部分を素子内に
設けることによって、素子にかかる逆バイアス電圧が小
さくなる分だけ消費電力(発生熱)を低減でき、もって
素子破壊を防止でき信頼性向上を図れるという点にあ
る。
【0028】以下、図面を参照して詳細に説明する。図
1(a)及び(b)はそれぞれ、本発明の一実施例によ
る太陽電池素子の断面図及び上面図である。
【0029】図1に示すように、p型シリコン基板1の
上にn型拡散層2が積層され、pn接合層3が形成され
ている。そして、n型拡散層2の上に、櫛状電極部4と
該櫛状電極部4に共通に接続される幅広の集電電極5か
らなるn型電極6が、また、p型シリコン基板1の裏面
側には、p型電極7が形成されている。
【0030】そして、pn接合層3の内、集電電極部5
の下にある部分を、p型シリコン基板の裏面側に向かう
V字状の溝8となるように形成している。
【0031】本実施例は上記のように、V字状の溝8を
設けているので、太陽電池素子への光が遮光されこの遮
光部分に逆バイアスがかかった場合、以下のような動作
を行う。
【0032】即ち、逆バイアスがかかった場合、V字型
溝8に沿って形成されたpn接合部3の特に先端部に電
界が集中し、かつn型の集電電極5及びp型電極7間の
距離は他の部分よりも短いため、この部分での接合降伏
が起きやすくなる。従って、この本実施例の構造のない
場合にかかる逆バイアス電圧よりもはるかに低い電圧で
逆方向に電流が流れる。この結果、逆バイアス電圧によ
る発熱は減少し、熱による素子破壊を回避できる。
【0033】ところで、従来の太陽電池素子であれば、
上記の動作をバイパスダイオードを設けることによって
行っていたが、例えば、太陽電池素子に対して外付けの
外部接続するバイパスダイオードを設ける場合には、全
体の構造が非常に複雑になり、しかも形状も大型化する
という問題があった。
【0034】また、バイパスダイオードを半導体基板内
に組み込んだ場合には、バイパスダイオードによって光
電変換部が減少する等の理由により順方向特性が劣化す
るといった問題があった。
【0035】この点、本実施例の太陽電池素子によれ
ば、p型シリコン基板1に形成されたpn接合面3の一
部にV字状溝8を形成するだけの構造であるので、従来
に比べ非常に簡略化できる。しかも、V字状溝8は集電
電極5の下の、元々光電変換部でない箇所に形成するの
で、V字状溝を設けない構造と比較しても、光電変換部
の面積は何等低減することがない。
【0036】ところで、本実施例においては、集電電極
5の下部にV字状溝8を設けているが、他の実施例とし
て電極下以外の箇所に設けることも考えられる。しか
し、電極下以外の箇所に設けた場合、例えばテクスチャ
セルのように受光面のほぼ全域に設けると赤外光の吸収
が増大し、特に宇宙空間のような放熱しにくい環境下で
は素子温度の上昇による出力低下が予想される。また、
受光面の一部の限られた領域に形成した場合、集電電極
からの距離に応じた直列抵抗成分による電圧降下が生じ
るため、接合降伏に要する印加電圧は高くなる。従っ
て、図1の実施例のように電極下に設けることが望まし
い。
【0037】図2は、図1の実施例及び図1のV字状溝
8を形成しない太陽電池素子との特性比較を行った図で
ある。横軸に逆方向電圧(逆バイアス)、縦軸に逆方向
電流をとっている。図中、曲線Dが本実施例、曲線Eが
V字状溝を形成しない場合である。図2より明らかなよ
うに、本実施例のようにV字状溝8を設けることによっ
て、逆方向電圧が約2V以上で急激に逆方向電流が流れ
始める。つまり、逆方向電圧があまりかからない段階で
逆方向に電流が流れるので、それ以上逆方向電圧があま
りかからないようになる。つまり、逆方向電圧によって
発生する熱も低く抑えることができ、素子破壊を防止で
きる。
【0038】図3(a)乃至(c)は、図1の太陽電池
の製造方法を示す図面である。本実施例による太陽電池
素子の製造方法は、図3(a)に示すように、まず、p
型シリコン基板1の表面を耐エッチング性を有する保護
膜、例えばシリコン酸化膜9で覆った後、その基板端部
にあるシリコン酸化膜2をフォトエッチングにより除去
し、長方形状の露出部10を設ける。露出部10の寸法
は例えば、約40〜50μm(幅)×約40mm(長
さ)である。
【0039】ここで、シリコン基板1表面の面方位を
(100)面とすることにより、後述するエッチングが
容易に行われ、V字状溝8の斜面となる(111)面が
現れることになる。また、前記V字状溝形成予定領域の
長辺及び短辺の軸方位を<100>とすることによっ
て、例えば上記幅広の集電電極5の下において電極に沿
った方向に真っすぐV字状溝8を形成できる。
【0040】次に、上記露出部10に対して、KOHま
たはNaOHの低濃度溶液を用いた異方性エッチングを
行うことにより、図3(b)に示すように、長方形の露
出部10の内部に斜面である(111)面が現れ、V字
状の溝8が形成される。V字状溝8の底部がなす角度は
結晶構造により決まり、シリコン基板の場合、約70.
5度である。また、露出部10の幅が上記の通り、約4
0〜50μmの時にV溝の深さは約30〜35μmであ
る。
【0041】次に、p型シリコン基板1の受光面側に、
シリコン基板1と反対の導電型を与える不純物を拡散
し、n型拡散層2を積層形成しpn接合面3を得る。次
に、太陽電池素子から光電流を取り出すための電極とし
て、表面側に、櫛状電極4と該櫛状電極4に接続される
集電電極5からなるn型の表面電極6を、また裏面側に
p型の裏面電極7をそれぞれ形成する。ここで、表面の
幅広の集電電極5は、上記V字状溝8の上面に形成す
る。以上のようにして本実施例の太陽電池素子が得られ
る。
【0042】なお、基板裏面側には裏面電界効果を与え
る拡散層を設け、表面側には反射防止膜を設けても良
い。また、シリコン基板の裏面の一部に、基板の導電型
の他方の導電型を与える層を形成し、一導電型及び他方
の導電型の双方の電極を裏面に設け、表面で電極が存在
しない構造としてもよい。
【0043】上記製造方法は、V字状の溝の形成予定領
域に異方性エッチングを施すだけでV字状の溝を形成で
きるので、製造方法が極めて簡易である。しかも上記太
陽電池素子の製造方法は、従来のプロセスから、特段、
新規な装置を追加する必要はないため、コストアップす
ることなく、高信頼性の太陽電池素子を提供できる。上
記製造方法とは別に、さらに鋭角のV字状溝を形成する
場合には、ダイシングブレードによって半導体基板にV
溝を形成する方法をとることができる。以下、図面を参
照して説明する。
【0044】図4(a)乃至(c)は、本発明の他の実
施例による太陽電池素子の製造工程図である。図3と同
一機能部分には同一記号を付している。まず、図4
(a)に示すように、鋭角な端面を有するダイシングブ
レード11を準備し、このダイシングブレード11によ
り、図4(b)に示すように、シリコン基板の表面に切
り込みを形成する。この場合の切り込んだ溝の角度は、
当然ながらダイシングブレード11の端面角度と概略一
致する。現在のダイシングブレード11では45度程度
の角度までが得られる。
【0045】以下の工程については、図2と同様である
ので省略する。
【0046】この実施例においても、得られる構造は図
1の実施例と同様になるので、同じ効果が得られる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の太陽電池
素子によれば、複数個を接続して太陽電池モジュールと
して使用し、その一部が光から遮断された場合であって
も、その部分における逆バイアス電圧は従来に比較して
低くなるので消費電力が低下し、発熱量も少なくなり、
素子の破損といった事態を回避できる。
【0048】また、この構造の太陽電池素子は、特別な
装置等は不要で、従来のプロセスに数工程を追加するだ
けで実現できるので、非常に実用性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)はそれぞれ、本発明の一実施
例による太陽電池素子の断面図及び上面図である。
【図2】図1の実施例及び図1のV字状溝を設けない例
の特性比較図である。
【図3】(a)乃至(c)は図1の太陽電池の製造工程
図である。
【図4】(a)乃至(c)は本発明の他の実施例による
太陽電池の製造工程図である。
【図5】従来例による太陽電池素子の斜視図である。
【図6】従来例による太陽電池モジュールの側面図であ
る。
【図7】従来例による太陽電池モジュールの問題点を説
明するための図である。
【図8】(a)及び(b)はそれぞれ、従来例による太
陽電池素子の問題点を説明するための図面である。
【符号の説明】
1 半導体基板 3 pn接合面 4 櫛状電極 5 集電電極 8 V字状溝 9 保護膜 10 V字状溝形成予定領域(露出部)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の表面近傍に形成されたpn
    接合面の一部が、前記半導体基板の裏面に向かってV字
    状の溝となるよう形成されてなることを特徴とする太陽
    電池素子。
  2. 【請求項2】 半導体基板表面の近傍にpn接合が形成
    され、前記半導体基板の表面に櫛状電極と該櫛状電極に
    共通に接続される幅広の集電電極が形成されてなる太陽
    電池素子において、 前記集電電極下のpn接合の接合面の少なくとも一部
    が、前記半導体基板の裏面に向かってV字状の溝となる
    よう形成されてなることを特徴とする太陽電池素子。
  3. 【請求項3】 半導体基板表面の内、V字状の溝の形成
    予定領域以外を保護膜で覆う工程と、前記V字状の溝の
    形成予定領域に異方性エッチングを施しV字状の溝を形
    成する工程と、前記V字状の溝を含めて半導体基板上に
    pn接合を形成する工程とを、含むことを特徴とする太
    陽電池素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の太陽電池素子の製造方
    法において、前記エッチング前の半導体基板表面の面方
    位が(100)面であり、かつ前記V字状溝形成予定領
    域の長辺及び短辺の軸方位が<100>であることを特
    徴とする太陽電池素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板表面の内、V字状の溝の形成
    予定領域をダイシングブレードによりV字状の切り込み
    溝を形成する工程と、上記V字状の切り込み溝を形成し
    た半導体基板上にpn接合を形成する工程とを、含むこ
    とを特徴とする太陽電池素子の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0971417A3 (en) * 1998-06-11 2005-02-02 Canon Kabushiki Kaisha Photovoltaic element and production method therefor
JP2009094272A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 光電変換モジュールおよび光電変換モジュールの製造方法

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